JP2000057243A - 乗算回路およびota - Google Patents

乗算回路およびota

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JP2000057243A
JP2000057243A JP10228469A JP22846998A JP2000057243A JP 2000057243 A JP2000057243 A JP 2000057243A JP 10228469 A JP10228469 A JP 10228469A JP 22846998 A JP22846998 A JP 22846998A JP 2000057243 A JP2000057243 A JP 2000057243A
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JP
Japan
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voltage
transistors
transistor
mos
current
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JP10228469A
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Inventor
Katsuharu Kimura
克治 木村
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NEC Corp
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体集積回路上に形成し得るMOS乗算回
路、MOS OTAの提供。 【解決手段】ソースが接地され、ゲートに一定電圧が印
加され、線形領域で動作する第1から第4のトランジス
タからなり、第1の入力電圧をV1、第2の入力電圧を
V2とし、a、b、cを任意の定数とすると、前記第1
から第4のトランジスタのドレインにはそれぞれ、aV
1+bV2、(a−c)V1+bV2、aV1+(b−
1/c)V2、(a−c)V1+(b−1/c)V2の
電圧が印加され、前記第1と第4のトランジスタのドレ
イン電流の和電流と前記第2と第3のトランジスタのド
レイン電流の和電流との差電流を出力電流とし、前記第
1の入力電圧と前記第2の入力電圧との積に比例する電
流を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は乗算回路に関し、特
に半導体集積回路上に形成されるCMOS乗算回路及び
Bi−MOS乗算回路とCMOS OTA(オペレーシ
ョナルトランスコンダクタンスアンプ)及びBi−MO
S OTAに関する。
【0002】
【従来の技術】本願発明の関連する技術について、以下
の刊行物が参照される。
【0003】文献1.特開平7−57026号公報. 文献2. Jun and D. M. Kim,“Phase−Tunable CMO
S Triode Transconductor,”IEE Electronics Lett
ers 8th January 1998 Vol. 34, No. 1,pp. 72−7
4.
【0004】従来の線形領域で動作するMOSトランジ
スタを利用した乗算器コア回路として、図8に示すよう
に、2つのトランジスタからなるMOS乗算器コア回路
が知られている。すなわち、ソースが互いに接続されて
電圧V2が印可されるMOSトランジスタM1、M2を
備え、MOSトランジスタM1、M2のドレインには電
圧V1が印可されゲートにはそれぞれ電圧V3、V4が印
可される。
【0005】基板効果とチャネル長変調を無視するとM
OSトランジスタのドレイン電流I Dは、次の3つの動
作領域により、それぞれ式(1a)乃至(1c)で表さ
れる。
【0006】ピンチ領域では、 ID=0 (VGS≦VTH) …(1a)
【0007】線形領域では、 ID=2β(VGS−VTH−VDS/2)VDS (VDS≦VGS−VTH)…(1b )
【0008】飽和領域では、 ID=β(VGS−VTH2 (VDS≧VGS−VTH)…(1c)
【0009】ただし、β=μ(COX/2)(W/L)は
トランスコンダクタンスパラメータであり、μはキャリ
アの実効モビリティ、COXは単位面積当たりのゲート酸
化膜容量、W、Lはそれぞれ、ゲート幅、ゲート長、V
THはスレッショルド電圧、V GSはゲート・ソース間電
圧、VDSはドレイン・ソース間電圧である。
【0010】図8において、MOSトランジスタM1、
M2に流れる電流ID1、ID2は、それぞれ次式(2)、
(3)で与えられる。
【0011】 ID1=2β{(V3−V2−VTH)−(V1−V2)/2}(V1−V2) …(2)
【0012】 ID2=2β{(V4−V2−VTH)−(V1−V2)/2}(V1−V2) …(3)
【0013】したがって、電流ID1、ID2の差電流ΔI
(=ID1−ID2)は次式(4)と求まり、線形領域で動
作する2つのMOSトランジスタは乗算器コア回路とな
ることがわかる。
【0014】 ΔI=ID1−ID2=2β(V1−V2)(V3−V4) …(4)
【0015】図8に示した2つのトランジスタからなる
MOS乗算器コア回路は、共通ソース電圧を任意の電圧
値VSに設定すると、図9に示すように、4トランジス
タからなるMOS乗算器コア回路に変形できる。図9を
参照すると、MOSトランジスタM1、M2、M3、M
4のソースは共通接続され、MOSトランジスタM1、
M4のゲートには電圧V3、MOSトランジスタM2、
M3のゲートには電圧V4が印加され、MOSトランジ
スタM1、M2、M3、M4のドレインには電圧V1
2、V3、V4が印加される。
【0016】図9において、線形領域で動作するMOS
トランジスタM1、M2、M3、M4に流れる電流
D1、ID2、ID3、ID4は、それぞれ次式(5)乃至
(8)で与えられる。
【0017】 ID1=2β{(V3−VS−VTH)−(V1−VS)/2}(V1−VS) …( 5)
【0018】 ID2=2β{(V4−VS−VTH)−(V1−VS)/2}(V1−VS) …( 6)
【0019】 ID3=2β{(V4−VS−VTH)−(V2−VS)/2}(V2−VS) …( 7)
【0020】 ID4=2β{(V3−VS−VTH)−(V2−VS)/2}(V2−VS) …( 8)
【0021】したがって、MOSトランジスタM1とM
3に流れる電流ID1、ID3の和電流と、MOSトランジ
スタM2とM4に流れる電流ID2、ID4の和電流の差電
流ΔIは次式(9)と求まる。
【0022】 ΔI=(ID1+ID3)−(ID2+ID4) =2β(V1−V2)(V3−V4) …(9)
【0023】すなわち線形領域で動作する4つのMOS
トランジスタM1〜M4は、乗算器コア回路となること
がわかった。
【0024】従来の線形領域で動作するMOSトランジ
スタを用いた4つのMOSトランジスタからなる乗算器
コア回路を利用した乗算回路として、図10に示すよう
なBi−MOS乗算回路が知られている。
【0025】図10において、ソースが共通接続され定
電流源I0で駆動され、線形領域で動作するMOSトラ
ンジスタM1、M2、M3、M4からなるクァドリテー
ルセルは、図8に示した乗算器コア回路を構成してお
り、バイポーラトランジスタQ1、Q2、Q3、Q4は
レベルシフトと電流取り出し用素子として用いられてい
る。すなわち、図10を参照すると、MOSトランジス
タM1、M2、M3、M4のソースは共通接続され定電
流源I0に接続され、MOSトランジスタM1、M4の
ゲートには電圧V3、MOSトランジスタM2、M3の
ゲートには電圧V4が印加され、MOSトランジスタM
1、M2、M3、M4のドレインにはそれぞれトランジ
スタQ1、Q2、Q3、Q4のエミッタが接続されてお
り、トランジスタQ1、Q2のベースは共通接続されて
電圧V1が印加され、トランジスタQ3、Q4のベース
は共通接続されて電圧V2が印加され、トランジスタQ
1、Q3のコレクタ同士、トランジスタQ2、Q4のコ
レクタ同士が接続され、それぞれ抵抗RLを介して電源
CCに接続する。
【0026】図10において、MOSトランジスタM
1、M2、M3、M4の共通ソース電位をVSとし、ド
レイン電流をそれぞれID1、ID2、ID3、ID4とし、バ
イポーラトランジスタQ1、Q2、Q3、Q4のベース
・エミッタ間電圧を、それぞれVBE1、VBE2、VBE3
BE4とすると、Bi−MOS乗算回路の差動出力電流
ΔI、トランジスタQ1、Q3のコレクタ電流の和電流
と、トランジスタQ2、Q4のコレクタ電流の和電流の
差電流は次式(10)で与えられる。
【0027】 ΔI=(ID1+ID3)−(ID2+ID4) =2β{V3−VS−VTH−(V1−VBE1−VS)/2}(V1−VBE1−VS ) +2β{V4−VS−VTH−(V2−VBE3−VS)/2}(V1−VBE3−VS ) −2β{V4−VS−VTH−(V1−VBE2−VS)/2}(V1−VBE2−VS ) −2β{V3−VS−VTH−(V2−VBE4−VS)/2}(V2−VBE4−VS ) =2β[(V3−VS−VTH)(V1−V2−VBE1+VBE4) −(V4−VS−VTH)(V1−V2−VBE2+VBE3) −1/2{(V1+V2−VBE1−VBE4−2VS)(V1−V2−VBE1+VBE 4 ) −(V1+V2−VBE2−VBE3−2VS)(V1−V2−VBE2+VBE3 )}] …(10)
【0028】ここで、バイポーラトランジスタQ1、Q
2、Q3、Q4はアクティブ領域でボルテージフォロワ
として動作していることから、 VBE1≒VBE2≒VBE3≒VBE4≒0.7V と近似すると、上式(10)は次式(11)と近似され
る。
【0029】 ΔI≒2β(V1−V2)(V3−V4) …(11)
【0030】したがって、近似的に2つの差動入力電圧
(V1−V2)と(V3−V4)の積が得られ、4象限乗算
器が実現される。しかしながら、出力回路を簡略化して
抵抗負荷としているために、差動をとらない出力電圧に
はMOSトランジスタの持つ2乗項が残るために、線形
性がさらに劣化する。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のMOS
乗算回路においては、乗算器コア回路を構成するMOS
トランジスタのゲート・ソース間電圧(VGS)が変化す
るために、MOSトランジスタのモビリティμが変化
し、したがって、トランスコンダクタンスパラメータβ
が一定とはならない。また、図10に示したBi−MO
S乗算回路においても線形性の点で問題がある。
【0032】したがって本発明は、上記問題点に鑑みて
なされたものであって、その目的は、MOSトランジス
タのキャリアの移動度の減少のよる影響をなくし、半導
体集積回路上に形成して好適とされるMOS乗算回路、
及び、MOS OTAを提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明は、ソースが接地され、ゲートに一定電圧が印加さ
れ、線形領域で動作する第1から第4のトランジスタか
らなり、第1の入力電圧をV1、第2の入力電圧をV2
し、a、b、cを任意の定数とすると、前記第1から第
4のトランジスタのドレインにはそれぞれ、aV1+b
2、(a−c)V 1+bV2、aV1+(b−1/c)V
2、(a−c)V1+(b−1/c)V2の電圧が印加さ
れ、前記第1と第4のトランジスタのドレイン電流の和
電流と前記第2と第3のトランジスタのドレイン電流の
和電流との差電流を出力電流とし、前記第1の入力電圧
と前記第2の入力電圧との積に比例する電流を出力す
る。
【0034】前記第1から第4のトランジスタはそれぞ
れ複数個カスコード接続されたトランジスタから構成さ
れて電流を共通にし、前記複数個のトランジスタのソー
ス・ゲート間電圧はそれぞれ極性の異なる複数個のトラ
ンジスタのゲート・ソース間電圧で等しく設定されてい
る。
【0035】また本発明は、aV1+bV2、(a−c)
1+bV2、aV1+(b−1/c)V2、(a−c)V
1+(b−1/c)V2のそれぞれの電圧が入力され、ボ
ルテージフォロワを構成する4対のMOS差動対を有
し、前記各MOS差動対の出力には定電流で駆動される
レベルシフト用トランジスタのソースが接続され、ゲー
トが前記第1から第4のトランジスタのいずれかのトラ
ンジスタのドレイン、または前記第1から第4のトラン
ジスタにカスコード接続されるトランジスタの最上位の
トランジスタのドレインに接続されている。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
する。本発明の乗算回路は、ソースが接地され、ゲート
に一定電圧が共通に印加され、線形領域で動作する第1
から第4のトランジスタ(M1〜M4)からなり、第1
の入力電圧をV1、第2の入力電圧をV2とし、a、
b、cを任意の定数とすると、第1から第4のトランジ
スタのドレインにはそれぞれ、aV1+bV2、(a−
c)V1+bV2、aV1+(b−1/c)V2、(a−
c)V1+(b−1/c)V2の電圧が印加され、第1と
第4のトランジスタのドレイン電流の和電流(ID1+I
D4)と第2と第3のトランジスタのドレイン電流の和電
流(ID2+ID3)との差電流ΔI(=(ID1+ID4)−
(ID2+ID3))を出力電流とし、第1の入力電圧V1
と第2の入力電圧V2との積に比例する電流を出力す
る。
【0037】本発明の実施の形態においては、線形領域
で動作するMOSトランジスタのゲートに定電圧を印加
し、ドレインに信号電圧を印加することでMOSトラン
ジスタのキャリアの実効移動度(モビリティ)の減少に
よる影響を無くしたMOS乗算器コア回路を実現するこ
とができる。以下各種実施例に即して詳細に説明する。
【0038】
【実施例】図1は、本発明の乗算器コア回路の一実施例
の回路構成を示す図である。図1を参照すると、本実施
例の乗算器コア回路は、ソースが接地され、ゲートに定
電圧VAが共通に印加されるMOSトランジスタM1、
M2、M3、M4のドレインには、それぞれ、aV1
bV2、(a−c)V1+bV2、aV1+(b−1/c)
2、(a−c)V1+(b−1/c)V2の電圧が印加
され、MOSトランジスタM1、M4のドレイン同士が
接続され、MOSトランジスタM2、M3のドレイン同
士が接続され、MOSトランジスタM1、M4のドレイ
ン電流の和と、MOSトランジスタM2、M3のドレイ
ン電流の和との差電流が差電流出力回路101から出力
される構成とされている。
【0039】MOSトランジスタM1、M2、M3、M
4は、VDSをドレイン・ソース間電圧、VGSをゲート・
ソース間電圧、VTHをしきい値電圧として、いずれも、 VDS≦VGS−VTH なる条件のもとで、線形領域で動作している。
【0040】MOSトランジスタM1、M2、M3、M
4のゲート・ソース間電圧はすべて等しく、VGS=VA
とおくと、MOSトランジスタM1、M2、M3、M4
のドレイン・ソース間電圧は、それぞれ、aV1+bV2
+V3、(a−c)V1+bV 2+V3、aV1+(b−1
/c)V2+V3、(a−c)V1+(b−1/c)V2
3となる。ただし、V1は第1の入力電圧、V2は第2
の入力電圧、V3は任意の電圧値であり、a、b、cを
任意の定数とする。
【0041】この場合、MOSトランジスタM1、M
2、M3、M4のドレイン電流ID1、ID2、ID3、ID4
は、それぞれ次式(12)乃至(15)で表せる。
【0042】 ID1=2β{(VA−VTH)−(aV1+bV2+V3)/2}(aV1+bV2+ V3) …(12)
【0043】 ID2=2β[(VA−VTH)−{(a−c)V1+bV2+V3}/2]{(a− c)V1+bV2+V3} …(13)
【0044】 ID3=2β[(VA−VTH)−{aV1+(b−1/c)V2+V3}/2]{a V1+(b−1/c)V2+V3}…(14)
【0045】 ID4=2β[(VA−VTH)−{(a−c)V1+(b−1/c)V2}/2] {(a−c)V1+(b−1/c)V2+V3} …(15)
【0046】したがって、MOSトランジスタM1とM
4のドレイン電流の和電流(ID1+ID4)とMOSトラ
ンジスタM2とM3のドレイン電流の和電流(ID2+I
D3)との差電流ΔIは、上式(12)及至(15)から
次式(16)と求まる。
【0047】 ΔI=(ID1+ID4)−(ID2+ID3) =2βV12 …(16)
【0048】すなわち、線形領域で動作する4つのMO
Sトランジスタからも乗算器コア回路が実現できること
がわかる。
【0049】一般に、MOSトランジスタにはキャリア
の実効移動度(モビリティ)の減少があり、次式(1
7)で表される。
【0050】 μ=μ0/{1+θ(VGS−VTH)} …(17)
【0051】ここで、μ0は無電界時の実効移動度であ
り、θ=1/(tOXCR)と表され、tOXはゲート酸化
膜厚、ECRは臨界電界である。
【0052】したがって、MOSトランジスタのトラン
スコンダクタンスパラメータβはゲート・ソース間電圧
(VGS)で変化するが、図1に示す乗算器コア回路で
は、ゲート・ソース間電圧(VGS)に一定電圧(VA
を印加しているので、上述した移動度パラメータθの影
響は現れない。
【0053】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図2は、本発明のMOS乗算器コア回路の第二の
実施例の構成を示す図である。図2を参照すると、、ソ
ースが接地され、ゲートに定電圧VAが共通に印加され
るMOSトランジスタM1、M2、M3、M4のドレイ
ン・ソース間電圧VDS1、VDS2、VDS3、VDS4は、それ
ぞれ、V1、V2、V1−VB、V2−VBであり、トランジ
スタM1、M2、M3、M4のドレイン電流ID1
D2、ID3、ID4はそれぞれ次式(18)乃至(21)
と表せる。
【0054】 ID1=2β{(VA−VTH)−(V1+V3)/2}(V1+V3) …(18)
【0055】 ID2=2β{(VA−VTH)−(V2+V3)/2}(V2+V3) …(19)
【0056】 ID3=2β{(VA−VTH)−(V1−VB+V3)/2}(V1−VB+V3) …(20)
【0057】 ID4=2β{(VA−VTH)−(V2−VB+V3)/2}(V2−VB+V3) …(21)
【0058】したがって、トランジスタM1とM4のド
レインの和電流とトランジスタM2とM3のドレインの
和電流との差電流ΔIは次式(22)と求まる。
【0059】 ΔI=(ID1+ID4)−(ID2+ID3) =−2βVB(V1−V2) …(22)
【0060】このように、差電流ΔIは、第1の電圧V
1と第2の電圧V2の差電圧V1−V2に比例した電流値と
され、図2に示す線形領域で動作する4つのMOSトラ
ンジスタM1、M2、M3、M4からOTAが実現でき
ることがわかる。なお、差動流ΔIは、差電圧V1−V2
とレベルシフト電圧VBとの乗算器としても機能する。
【0061】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。図3は、本発明の第3の実施例の構成を示す図で
ある。図3を参照すると、図1に示したトランジスタM
1の代わりに、n段カスコード接続された複数のNチャ
ネルMOSトランジスタM11〜M1n(第1のトラン
ジスタ群)を備え、最上位のNチャネルMOSトランジ
スタM1nのドレインに電圧aV1+bV2+V3が印加
される(但し、V3、a、bは任意の定数)。
【0062】そして、NチャネルMOSトランジスタM
1nのゲート、及びソースには、定電流源IAで駆動さ
れるPチャネルMOSトランジスタM5nのソース、ゲ
ートがそれぞれ接続され、NチャネルMOSトランジス
タM1n−1のゲート、及びソースには、定電流源で駆
動されるPチャネルMOSトランジスタM5n−1のソ
ース、ゲートがそれぞれ接続され、以下同様にして、N
チャネルMOSトランジスタM21のソース(Nチャネ
ルMOSトランジスタM11のドレイン)には、Pチャ
ネルMOSトランジスタM52のゲートが接続され、N
チャネルMOSトランジスタM11のゲートにはPチャ
ネルMOSトランジスタM51のソースが接続され、N
チャネルMOSトランジスタM11のソースは接地され
ており、またPチャネルMOSトランジスタM51のソ
ース及びドレインは接地されている。
【0063】それぞれが定電流IAで駆動されたPチャ
ネルMOSトランジスタM51、M52、…、M5n−
1、M5nのすべてのソース・ゲート間電圧は等しくV
Aになる。
【0064】一方、n段カスコード接続されたNチャネ
ルトランジスタM11、M12、…、M1n−1、M1
nは、ドレイン電流がいずれも等しく、ドレイン・ソー
ス間電圧の総和は印加電圧aV1+bV2となることか
ら、各MOSトランジスタM11〜M1nのドレイン・
ソース間電圧は、すべて(aV1+bV2+V3)/nと
なる。
【0065】図3において、(aV1+bV2+V3)/
n≦VA−VTHに設定されるから、いずれのトランジス
タM11、M12、…、M1n−1、M1nも線形領域
で動作させることができる。
【0066】なお、図1に示したMOSトランジスタM
2、M3、M4についても、図3に示した構成と同様の
構成とされ(第2〜第4トランジスタ群)、n段カスコ
ード接続されたMOSトランジスタの最上位のMOSト
ランジスタのドレインに、それぞれ、(a−c)V1
bV2+V3、aV1+(b−1/c)V2+V3、(a−
c)V1+(b−1/c)V2+V3(但しa、b、cは
任意の定数)の電圧が与えられ、第1、第4のトランジ
スタ群の最上位トランジスタのドレインの和電流と、第
2、第3のトランジスタ群の最上位トランジスタのドレ
インの和電流との差電流ΔIが出力され、V1とV2の乗
算値が取り出される。
【0067】次に、本発明の第4の実施例について説明
する。図4は、本発明の第4の実施例の構成を示す図で
あり、上述したMOS乗算器コア回路の入力回路にMO
S差動対を用いた構成を示す図である。図4に示すよう
に、MOS差動対をボルテージフォロワとして用いる
と、トランジスタM101、M102からなるMOS差
動対の2つの入力端子電圧を等しくできる。なお、MO
SトランジスタM101、M102からなるMOS差動
対、定電流源2ISS、カレントミラー回路M103、M
104よりなる回路は入力差動段を構成し、その出力
は、トランジスタM105を介して反転入力端に帰還入
力されてボルテージフォロワを構成しており、差動対の
非反転入力端にはaV1+bV2(但し、a、bは任意の
定数)の電圧が印加される。
【0068】この場合、各トランジスタM101、M1
02、M103、M104、M105、M106が平衡
状態となり、トランジスタM101、M102のドレイ
ン電流が等しくなり、トランジスタM101、M10
2、M103、M104、M105、M106のドレイ
ン電流は、いずれもMOS差動対のテール電流の半分
(ISS)となっている。
【0069】また、MOSトランジスタM107はレベ
ルシフト用のトランジスタであり、そのソースはMOS
トランジスタM105のドレインに接続し、そのゲート
は、MOSトランジスタM11にカスケード接続された
MOSトランジスタM12のドレインに接続し、線形動
作している2段カスケード接続されたMOSトランジス
タM11、M12のドレイン電圧を決定している。
【0070】図4において、定電流源IAで駆動される
PチャネルMOSトランジスタM51、M52は、図3
のPチャネルMOSトランジスタM51、M52に対応
しており、MOSトランジスタM51のソースがMOS
トランジスタM11のゲートに、MOSトランジスタM
52のゲート、ソースがMOSトランジスタM12のソ
ース、ゲートにそれぞれ接続されている。
【0071】なお、図4において、線形動作するトラン
ジスタがカスケード接続されない単一のトランジスタの
場合、例えばトランジスタM11のみである場合レベル
シフト用のトランジスタM107を駆動する定電流源2
SSの対グランド間への挿入は困難になる。
【0072】次に、図5に示す入力回路は、図4に示し
たレベルシフト用のトランジスタを2つに増やして、ト
ランジスタM107A、M107Bとし、これら2つの
トランジスタM107A、M107Bに応じたレベルシ
フト電圧をVB1、VB2としたものである。なお、MOS
トランジスタM101、M102からなるMOS差動
対、定電流源2ISS、カレントミラー回路M103、M
104は入力差動段を構成し、その出力は、トランジス
タM105を介してMOS差動対の反転入力端子に帰還
入力されてボルテージフォロワを構成しており、非反転
入力端子には第1の電圧V1が印加されている。レベル
シフト用トランジスタM107A、M107Bは互いに
異なる電流値の電流源2ISS、3ISSで駆動されてお
り、トランジスタM105のチャネル幅Wとチャンネル
長Lの比(W/L)は×3とされている。
【0073】2段カスコード接続されたトランジスタM
11、M12、トランジスタM31、M32について各
トランジスタM12、M32のドレイン電位は、トラン
ジスタM105に接続された2つのレベルシフト用トラ
ンジスタM107A、M107Bのゲート電位として与
えられ、2段カスコード接続されたトランジスタM1
1、M12、及び、トランジスタM31、M32にそれ
ぞれ流れる電流は、それぞれ、カレントミラー回路M1
10A、M111A、及びカレントミラー回路M110
B、M111Bで折り返されID1、ID3として取り出さ
れている。
【0074】ここで、第2の電圧V2についても、図5
と同様の回路を備え、この結果、得られる出力電流は、
カスコード接続された第1トランジスタ群乃至第4のト
ランジスタ群に流れる電流をID1、ID2、ID3、I
D4は、それぞれ次式(23)乃至(26)と求められ
る。
【0075】 ID1=2β{(VA−VTH)−(V1−VB1)/2}(V1−VB1) …(23)
【0076】 ID2=2β{(VA−VTH)−(V2−VB1)/2}(V2−VB1) …(24)
【0077】 ID3=2β{(VA−VTH)−(V1−VB2)/2}(V1−VB2) …(25)
【0078】 ID4=2β{(VA−VTH)−(V2−VB2)/2}(V2−VB2) …(26)
【0079】したがって、第1、第4のトランジスタ群
の最上位トランジスタのドレインの和電流(ID1
D4)と、第2、第3のトランジスタ群の最上位トラン
ジスタのドレインの和電流(ID2+ID3)との差電流Δ
Iは、次式(27)のように求められる。
【0080】 ΔI=(ID1+ID4)−(ID2+ID3) =2β(VB1−VB2)(V1−V2) …(27)
【0081】すなわち第1の電圧V1と第2の電圧V2
差電圧に比例する出力電流ΔIが得られ、OTAが実現
される。
【0082】以上、本発明の実施例として、CMOS乗
算回路とCMOS OTAについて説明した。しかし、
上述したように、ボルテージフォロワ用のMOS差動対
やレベルシフト回路は多少回路規模が大きくなる。
【0083】図8に、従来の回路として説明したよう
に、このボルテージフォロワとレベルシフト回路をバイ
ポーラトランジスタで代用すれば回路規模を大幅に小さ
くできる。
【0084】こうして得られるBi−MOS乗算回路と
Bi−MOS OTAの回路を、図6及び図7にそれぞ
れ示す。
【0085】図6を参照すると、このBi−MOS乗算
回路は、ソースが接地され、ゲートに定電圧VAが共通
に印加されるMOSトランジスタM1、M2、M3、M
4のドレインには、バイポーラトランジスタQ1、Q
2、Q3、Q4のエミッタが接続され、バイポーラトラ
ンジスタQ1、Q4のコレクタ、バイポーラトランジス
タQ2、Q3のコレクタ同士が接続され、バイポーラト
ランジスタQ1、Q4のコレクタ電流の和電流とバイポ
ーラトランジスタQ2、Q3のコレクタ電流の和電流と
の差電流が出力される構成とされており、バイポーラト
ランジスタQ1、Q2、Q3、Q4のベースには、それ
ぞれ、aV1+bV2、(a−c)V1+bV2、aV1
(b−1/c)V2、(a−c)V1+(b−1/c)V
2の電圧が印加される。
【0086】図6において、トランジスタM1、M2、
M3、M4のドレイン電流ID1、I D2、ID3、ID4は、
トランジスタQ1、Q2、Q3、Q4のベース・エミッ
タ間電圧をそれぞれVBE1、VBE2、VBE3、VBE4とする
と、次式(28)乃至(31)で表わされる。
【0087】 ID1=2β{(VA−VTH)−(aV1+bV2−VBE1)/2}(aV1+bV2 −VBE1) …(28)
【0088】 ID2=2β[(VA−VTH)−{(a−c)V1+bV2−VBE2}/2]{(a −c)V1+bV2−VBE2} …(29)
【0089】 ID3=2β[(VA−VTH)−{aV1+(b−1/c)V2−VBE3}/2]{ aV1+(b−1/c)V2−VBE3} …(30)
【0090】 ID4=2β[(VA−VTH)−{(a−c)V1+(b−1/c)V2−VBE4} /2]{(a−c)V1+(b−1/c)V2−VBE4} …(31)
【0091】ここで、バイポーラトランジスタQ1、Q
2、Q3、Q4はアクティブ領域でボルテージフォロワ
として動作しているから、VBE1≒VBE2≒VBE3≒VBE4
≒0.7Vと近似すると、MOSトランジスタM1とM
4のドレイン電流の和電流とMOSトランジスタM2と
M3のドレイン電流の和電流との差電流ΔIは次式(3
2)と求まる。
【0092】 ΔI=(ID1+ID4)−(ID2+ID3) ≒4βV12 …(32)
【0093】したがって、近似的に2つの差動入力電圧
1とV2の積V12が得られ、乗算回路が実現される。
図6と図4に示した部分図とを比べてみてもわかるとお
り、ボルテージフォロワとレベルシフト回路の回路規模
が大幅に縮小できる。
【0094】また図7を参照するとソースが接地され、
ゲートに定電圧VAが共通に印加されるMOSトランジ
スタM1、M2、M3、M4のドレインには、バイポー
ラトランジスタQ1、Q2、Q3、Q4のエミッタが接
続され、バイポーラトランジスタQ1、Q4のコレク
タ、バイポーラトランジスタQ2、Q3のコレクタ同士
が接続され、バイポーラトランジスタQ1、Q4のコレ
クタ電流の和電流とバイポーラトランジスタQ2、Q3
のコレクタ電流の和電流との差電流が出力される構成と
されており、バイポーラトランジスタQ1、Q2、Q
3、Q4のベースには、それぞれ電圧V1、V2、V1
B、V2−VBが印加される。
【0095】MOSトランジスタM1、M2、M3、M
4のドレイン電流はID1、ID2、I D3、ID4は次式(3
3)乃至(36)で表わされる。
【0096】 ID1=2β{(VA−VTH)−(V1−VBE1)/2}(V1−VBE1) …(33)
【0097】 ID2=2β{(VA−VTH)−(V2−VBE2)/2}(V2−VBE2) …(34)
【0098】 ID3=2β{(VA−VTH)−(V1−VB−VBE3)/2}(V1−VB−VBE3 ) …(35)
【0099】 ID4=2β{(VA−VTH)−(V2−VB−VBE4)/2}(V2−VB−VBE4 )…(36)
【0100】ここで、バイポーラトランジスタQ1、Q
2、Q3、Q4はアクティブ領域でボルテージフォロワ
として動作しているから、VBE1≒VBE2≒VBE3≒VBE4
≒0.7Vと近似すると、MOSトランジスタM1とM
4のドレイン電流の和電流とMOSトランジスタM2と
M3のドレイン電流の和電流との差電流ΔIは次式(3
7)と求まる。
【0101】 ΔI=(ID1+ID4)−(ID2+ID3) ≒−4βVB(V1−V2) …(37)
【0102】したがって、近似的に第1の電圧V1と第
2の電圧V2の差電圧に比例する出力電流が得られ、O
TAが実現される。
【0103】同様に、図7と図5の部分図とを比べて
も、ボルテージフォロワとレベルシフト回路の回路規模
が大幅に縮小できることがわかる。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば下
記記載の効果を奏する。
【0105】本発明の第1の効果は、MOSトランジス
タのキャリアの実効移動度(モビリティ)の減少による
影響を無くしたMOS乗算器コア回路を実現することが
できる。
【0106】その理由は、本発明においては、線形領域
で動作するMOSトランジスタのゲートに定電圧を印加
し、ドレインに信号電圧を印加する構成としている、か
らである。
【0107】本発明の第2の効果は、回路規模の小さな
乗算回路を実現できる、ということである。
【0108】その理由は、本発明においては、ボルテー
ジフォロワとレベルシフト回路をバイポーラトランジス
タで構成しているからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のMOS乗算器コア回路の一実施例の構
成を示す図である。
【図2】本発明のMOS乗算器コア回路の第2の実施例
の構成を示す図である。
【図3】本発明のMOS乗算器コア回路の第3の実施例
の構成を示す図である。
【図4】本発明のCMOS乗算回路の4の実施例の構成
を示す図であり、1系列の入力回路を含む回路構成を示
す図である。
【図5】本発明のCMOS OTAの一実施例の構成を
示す図である。
【図6】本発明のBi−MOS乗算回路の一実施例の構
成を示す図である。
【図7】本発のBi−MOS OTAの一実施例の構成
を示す図である。
【図8】従来の2トランジスタからなるMOS乗算器コ
ア回路の構成を示す図である。
【図9】従来の4トランジスタからなるMOS乗算器コ
ア回路の構成を示す図である。
【図10】従来のBi−MOS乗算回路の構成を示す図
である。
【符号の説明】
M1〜M4、M11〜M1n、M21〜M2n、M51
〜M5n、M71〜M7n、M101〜M111 MO
Sトランジスタ IA、2ISS 定電流源 Q1〜Q4 バイポーラトランジスタ 101 差電流出力回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5J030 BB01 BB04 BC06 BC11 5J066 AA03 AA11 AA12 CA65 CA82 FA02 HA09 KA02 KA05 MA19 TA01 5J091 AA03 AA11 AA12 CA65 CA82 FA02 HA09 KA02 KA05 MA19 TA01

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゲート・ソース間に一定電圧が共通に印加
    される第1乃至第4のトランジスタを備え、第1の入力
    電圧をV1、第2の入力電圧をV2とし、V3を任意の電
    圧値、a、b、cを任意の定数として、前記第1乃至第
    4のトランジスタのドレイン・ソース間には、それぞ
    れ、aV1+bV2+V3、(a−c)V1+bV2
    3、、aV1+(b−1/c)V2+V3、(a−c)V
    1+(b−1/c)V2+V3なる電圧が印加され、前記
    第1乃至第4のトランジスタがすべて線形領域で動作し
    ており、前記第1及び第4のトランジスタのドレイン電
    流の和電流と、前記第2及び第3のトランジスタのドレ
    イン電流の和電流との差を取り、前記第1の入力電圧V
    1と前記第2の入力電圧V2との積に比例する差電流を出
    力する、ことを特徴とするMOS乗算器コア回路。
  2. 【請求項2】ゲート・ソース間に一定電圧が共通に印加
    される第1乃至第4のトランジスタを備え、第1、第2
    の電圧をV1、V2、レベルシフト電圧をVB、V3を任意
    の電圧値として、前記第1乃至第4のトランジスタのド
    レイン・ソース間には、それぞれ、V1+V3、V2
    3、V1−VB+V3、V2−VB+V3なる電圧が印加さ
    れ、前記第1乃至第4のトランジスタがすべて線形領域
    で動作しており、前記第1及び第4のトランジスタのド
    レイン電流の和電流と、前記第2及び第3のトランジス
    タのドレイン電流の和電流との差を取り、前記第1の入
    力電圧V1と前記第2の入力電圧V2との差電圧V1−V2
    と、前記レベルシフト電圧VBとの積に比例する差電流
    を出力する、ことを特徴とするMOS乗算器コア回路。
  3. 【請求項3】ソースが接地されゲートに一定電圧が印加
    されてなる第1乃至第4のトランジスタを備え、 第1の入力電圧をV1、第2の入力電圧をV2、V3を任
    意の電圧値とし、a、b、cを任意の定数として、前記
    第1乃至第4のトランジスタのドレインには、それぞ
    れ、 aV1+bV2+V3、 (a−c)V1+bV2+V3、 aV1+(b−1/c)V2+V3、 (a−c)V1+(b−1/c)V2+V3 の電圧が印加され、 前記第1乃至第4のトランジスタがすべて線形領域で動
    作しており、 前記第1及び第4のトランジスタのドレイン電流の和電
    流と、前記第2及び第3のトランジスタのドレイン電流
    の和電流と、の差電流を出力電流とし、前記第1の入力
    電圧V1と前記第2の入力電圧V2との積に比例する電流
    を出力する、ことを特徴とするMOS乗算器コア回路。
  4. 【請求項4】ソースが接地されゲートに一定電圧が印加
    されてなる第1乃至第4のトランジスタを備え、 前記第1乃至第4のトランジスタのドレインには、それ
    ぞれ、第1の電圧、第2の電圧、前記第1の電圧が所定
    の電圧だけレベルシフトされた第3の電圧、前記第2の
    電圧が前記所定の電圧だけレベルシフトされた第4電圧
    が印加され、 前記第1乃至第4のトランジスタがすべて線形領域で動
    作しており、 前記第1及び第4のトランジスタのドレイン電流の和電
    流と、前記第2及び第3のトランジスタのドレイン電流
    の和電流と、の差電流を出力電流とし、前記第1の電圧
    と前記第2の電圧との差電圧と、前記レベルシフト電圧
    の積に比例する電流を出力する、ことを特徴とするMO
    S乗算器コア回路。
  5. 【請求項5】前記第1乃至第4のトランジスタに、それ
    ぞれ、カスコード接続される、1又は複数のトランジス
    タよりなる第1乃至第4のトランジスタ群を備え、前記
    各トランジスタ群においてカスコード接続された各トラ
    ンジスタに流れる電流は共通とされ、 前記カスコード接続されたトランジスタと極性の異なる
    複数のトランジスタを備え、 前記各トランジスタ群においてカスコード接続された各
    トランジスタのソース・ゲート間電圧は、それぞれ、前
    記カスコード接続されたトランジスタと極性の異なる前
    記トランジスタのゲート・ソース間電圧にて互いに等し
    く設定されている、ことを特徴とする請求項3又は4に
    記載のMOS乗算器コア回路。
  6. 【請求項6】前記カスコード接続されたトランジスタと
    極性の異なる前記複数のトランジスタが、電源と接地間
    に並列配置されており、それぞれ定電流源で接続されて
    いる、ことを特徴とする請求項5記載のMOS乗算器コ
    ア回路。
  7. 【請求項7】前記カスコード接続された第1乃至第4の
    トランジスタ群の最上位のトランジスタのドレインに、 第1の入力電圧をV1、第2の入力電圧をV2、V3を任
    意の電圧値とし、a、b、cを任意の定数として、それ
    ぞれ、 aV1+bV2+V3、 (a−c)V1+bV2+V3、 aV1+(b−1/c)V2+V3、 (a−c)V1+(b−1/c)V2+V3 の電圧が印可される、ことを特徴とする請求項5記載の
    MOS乗算器コア回路。
  8. 【請求項8】前記カスコード接続された第1乃至第4の
    トランジスタ群の最上位のトランジスタのドレインに、
    それぞれ、第1の電圧、第2の電圧、前記第1の電圧が
    所定の電圧だけレベルシフトされた第3の電圧、前記第
    2の電圧が前記所定の電圧だけレベルシフトされた第4
    電圧が印加されることを特徴とする請求項5記載のMO
    S乗算器コア回路。
  9. 【請求項9】ボルテージフォロワを構成し、それぞれ、
    aV1+bV2、(a−c)V1+bV2、aV1+(b−
    1/c)V2、(a−c)V1+(b−1/c)V2の電
    圧が入力される第1乃至第4のMOS差動対を有し、 前記第1乃至第4のMOS差動対の出力には、定電流で
    駆動される第1乃至第4のレベルシフト用トランジスタ
    のソースが接続され、 前記第1乃至第4のレベルシフト用トランジスタのゲー
    トが、それぞれ請求項1又は3記載の前記第1乃至第4
    のトランジスタのドレインに接続されている、ことを特
    徴とするMOS乗算回路。
  10. 【請求項10】ボルテージフォロワを構成し、それぞ
    れ、aV1+bV2、(a−c)V1+bV2、aV1
    (b−1/c)V2、(a−c)V1+(b−1/c)V
    2の電圧が入力される第1乃至第4のMOS差動対を有
    し、 前記第1乃至第4のMOS差動対の出力には、定電流で
    駆動される第1乃至第4のレベルシフト用トランジスタ
    のソースがそれぞれ接続され、 前記第1乃至第4のレベルシフト用トランジスタのゲー
    トが、それぞれ、請求項5記載の前記第1乃至第4のト
    ランジスタ群の最上位のトランジスタのドレインに接続
    されている、ことを特徴とするMOS乗算回路。
  11. 【請求項11】ボルテージフォロワを構成し、第1の電
    圧、および第2の電圧が入力される第1、第2のMOS
    差動対を有し、 前記第1、第2のMOS差動対の出力にはそれぞれ第
    1、第2のレベルシフト用トランジスタが接続され、 前記第1、第2のレベルシフト用トランジスタのゲート
    がそれぞれ、請求項2又は4記載の前記第1と第3のト
    ランジスタのドレインに接続されている、ことを特徴と
    するCMOSオペレーショナルトランスコンダクタンス
    アンプ。
  12. 【請求項12】ボルテージフォロワを構成し、第1の電
    圧、および第2の電圧が入力される第1、第2のMOS
    差動対を有し、 前記第1のMOS差動対の出力にはそれぞれ異なる定電
    流で駆動される第1、第2のレベルシフト用トランジス
    タのソースが接続され、前記第1、第2のレベルシフト
    用トランジスタのゲートがそれぞれ、請求項5記載の前
    記第1と第3のトランジスタ群の最上位のトランジスタ
    のドレインに接続されている、 ことを特徴とするCMOSオペレーショナルトランスコ
    ンダクタンスアンプ。
  13. 【請求項13】ボルテージフォロワを構成し、第1の電
    圧、および第2の電圧が入力される第1、第2のMOS
    差動対を有し、 前記第1のMOS差動対の出力にはそれぞれ異なる定電
    流で駆動される第1、第2のレベルシフト用トランジス
    タのソースが接続され、 前記第2のMOS差動対の出力にはそれぞれ異なる定電
    流で駆動される第3、第4のレベルシフト用トランジス
    タのソースが接続され、 前記第1、第2のレベルシフト用トランジスタのゲート
    がそれぞれ、請求項5記載の前記第1、第3のトランジ
    スタ群の最上位のトランジスタのドレインに接続され、 前記第3、第4のレベルシフト用トランジスタのゲート
    がそれぞれ、請求項5記載の前記第2、第4のトランジ
    スタ群の最上位のトランジスタのドレインに接続されて
    いる、 ことを特徴とするCMOSオペレーショナルトランスコ
    ンダクタンスアンプ。
  14. 【請求項14】ソースが接地され、ゲートに一定電圧が
    印加され、線形領域で動作する第1乃至第4のMOSト
    ランジスタに、第1乃至第4のバイポーラトランジスタ
    がそれぞれカスコード接続され、 前記第1乃至第4のバイポーラトランジスタのベースに
    は、それぞれ、 aV1+bV2、 (a−c)V1+bV2、 aV1+(b−1/c)V2、 (a−c)V1+(b−1/c)V2 の電圧が印加され、 前記第1及び第4のバイポーラトランジスタのコレクタ
    電流の和電流と前記第2及び第3のバイポーラトランジ
    スタのコレクタ電流の和電流との差電流を出力電流とす
    る、ことを特徴とするBi−MOS乗算回路。
  15. 【請求項15】ソースが接地され、ゲートに一定電圧が
    印加され、線形領域で動作する第1乃至第4のMOSト
    ランジスタに第1乃至第4のバイポーラトランジスタが
    それぞれカスコード接続され、 前記第1乃至第4のバイポーラトランジスタのベースに
    はそれぞれ第1の電圧、第2の電圧、第1の電圧が一定
    電圧だけレベルシフトされた電圧、第2の電圧が一定電
    圧だけレベルシフトされた電圧が印加され、 前記第1及び第4のバイポーラトランジスタのコレクタ
    電流の和電流と前記第2及び第3のバイポーラトランジ
    スタのコレクタ電流の和電流との差電流を出力電流とす
    る、ことを特徴とするBi−MOSオペレーショナルト
    ランスコンダクタンスアンプ。
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