JP2000056230A - 光学顕微装置 - Google Patents

光学顕微装置

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JP2000056230A
JP2000056230A JP10227084A JP22708498A JP2000056230A JP 2000056230 A JP2000056230 A JP 2000056230A JP 10227084 A JP10227084 A JP 10227084A JP 22708498 A JP22708498 A JP 22708498A JP 2000056230 A JP2000056230 A JP 2000056230A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、フィルタに入射する角度の
違いが存在しても、単一波長画像を観察し得る装置を提
供することにある。 【解決手段】 前記目的を達成するために、本発明にか
かる光学顕微装置は、試料情報を含んだ試料24からの
光を集光する集光部26と、集光部で集光された光を試
料像として結像させる結像レンズ28と、ポイント別に
測定光の光強度を測定する検出部30と、を備えた光学
顕微装置において、前記試料情報を含む光から特定波長
域の光のみを透過させるフィルタ32と、フィルタを観
察光軸に対して傾斜させることによって透過可能な特定
波長域を変化させるフィルタ傾斜機構33と、フィルタ
の異なる傾斜角において検出した測定結果を記憶する記
憶部34と、記憶部に記憶された測定結果から解析画像
を構成する画像処理部34と、画像処理部の出力を表示
する表示手段36を備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は試料からの光を測定
することで詳しく試料を解析し得る光学顕微装置、特に
波長−光強度を測定する測定機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】光学顕微鏡や分光光度計などの光学顕微
装置は、被測定物からの光を測定し解析することで被測
定物の情報を得ることができる現代の一般的な解析機器
である。このような機器で被測定物を解析する際には、
被測定物からどの波長の光がどの程度の強度で放射され
ているのかを測定し得ることが重要である。
【0003】しかし被測定物から単一の波長の光だけが
放射されている場合は非常に稀であり、通常は複数の波
長の光が同時に放たれている。そこで被測定物から放射
される光の波長−強度を測定する際はフィルタを使用す
ることで単一波長の光を残してカットし、その強度を測
定する方法が採られている。このため通常は、フィルタ
複数枚を入れ替え可能な状態で備える装置が用いられて
いる。
【0004】前述のような光学顕微装置の測定機構の概
要図を図1に示す。同図に示す測定機構2は試料4から
放射される光を集光する対物レンズ6と試料像を結像さ
せる結像レンズ8と特定波長の光のみを透過させるフィ
ルタ10を備える。そして試料4の観察像12は、対物
レンズ6、結像レンズ8を介してフィルタ10を通過す
る。このようにして得られた試料4の観察像12は、特
定波長画像となっているはずである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フィル
タ10は、入射してくる光の入射角度によって透過し得
る波長が変わってしまうという欠点を有する。この問題
は入射角度の違いによってフィルタの光路差が変わって
しまうことなど、入射した光に対して影響を与える条件
が変わってしまうことを要因とする。前記構成の測定機
構2では、試料4の非常に狭範囲な部位、すなわち試料
4のうち、フィルタ10に垂直な光軸(観察光軸)X
上の部位での特定波長画像は適正に得ることができるも
のの、試料4の比較的広範囲な部位の特定波長画像を得
ようとする場合、例えば図1に示すように試料4の右端
から放射される光(破線で示したもの)の光軸X及び
試料4の左端から放射される光(二点破線で示したも
の)の光軸Xは、フィルタ10に垂直な光軸(観察光
軸)Xに対しそれぞれθ、θ傾いてしまうため、
試料4の観察像12は光軸Xから離れるほど少しづつ
波長がずれて行き特定波長画像を適正に得ることができ
ないものであった。
【0006】このため特定の単一波長画像であるとして
観察像を解析すると波長のズレのために誤差が生じてし
まうという問題があった。これらの問題を解決するため
に本発明者らは、フィルタに入射する角度の違いによっ
て透過波長が変化してしまうという問題から、その特長
を生かしてフィルタの角度を変化させることによって透
過波長を操作することに思い至りなされたものである。
【0007】本発明は前記課題に鑑みなされたものであ
り、フィルタに入射する角度の違いが存在しても、単一
波長画像を観察し得る装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明にかかる光学顕微装置は、試料情報を含んだ
試料からの光を集光する集光部と、前記集光部で集光さ
れた光を試料像として結像させる結像レンズと、前記結
像レンズによって結像された試料像の各ポイント別に光
強度を測定する検出部と、を備えた光学顕微装置におい
て、前記試料情報を含む光から特定波長域の光のみを透
過させるフィルタと、前記フィルタを観察光軸に対して
傾斜させることによって透過可能な特定波長域を変化さ
せるフィルタ傾斜機構と、前記フィルタの異なる傾斜角
において前記検出部で検出した測定結果を記憶する記憶
部と、前記記憶部に記憶された測定結果から試料の解析
画像を構成する画像処理部と、前記画像処理部の出力を
表示する表示手段を備えたことを特徴とする
【0009】また本発明において、前記検出部は、前記
結像レンズによって結像された試料像を微小な多角形領
域で分解区分し、区分された微小領域ごとに光強度を測
定すると共に、測定位置とフィルタ傾斜から微小領域の
位置座標と波長を割り出し、記憶部に出力することが好
適である。また本発明において、前記画像処理部が特定
波長の解析画像を構成する際には、前記微小領域ごとに
観測された測定結果を記憶部から読み出し、それぞれの
微小領域の位置座標に基づいて決定された表示手段への
表示位置に、それぞれの微小領域での特定波長計算結果
を表示することで試料像の特定波長画像を合成すること
が好適である。
【0010】また本発明において、特定波長域の光のみ
を透過させるフィルタとして干渉フィルタを用いること
が好適である。また本発明において、特定波長域の光の
みを透過させるフィルタとしてファブリペロー干渉フィ
ルタと、前記ファブリペロー干渉フィルタを透過する波
長mλ(m:整数)の光の内、m=n〜n+1(n:整
数)の光を透過させるバンドパスフィルタを用いること
が好適である。
【0011】また本発明において、用いられるバンドパ
スフィルタはnの値の異なるフィルタが複数枚用意され
ており、任意のn値のフィルタに適宜入れ替え可能な構
成を有することが好適である。また本発明において、試
料像の各ポイント別に測定光の波長と光強度を測定する
前記測定光検出部として高感度CCD検出器を使用する
ことが好適である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明にかかる光学顕微装置は、
試料の比較的広範囲な部位の観察像の特定波長画像を得
るものに採用することができる。例えば顕微ラマン分光
法を用いたSiデバイスのストレス評価などがその例と
して挙げられる。Siデバイスのストレス評価の精度
は、非常に狭い波長幅のラマンピーク特定波長画像をい
かに正確に得るかにかかっているため、比較的広範囲な
部位の観察像で特定波長画像を得る必要がある。このよ
うな場合に本発明の光学顕微装置を用いることが好適で
ある。
【0013】以下、図面に基づき本発明の好適な一実施
形態について説明する。図2は本発明の一実施形態にか
かる光学顕微装置をラマン分光装置に適用した際の概略
構成が示されている。なお、本実施形態において試料と
してSiデバイスの比較的広範囲な部位を想定し、その
観察像の特定波長画像を得る場合について説明する。同
図に示す光学顕微装置であるラマン分光装置14は、レ
ーザ部16と、顕微試料室18と、差分散型トリプル分
光器20と、CCD検出器22を備える。図3に図2に
示すラマン分光装置14のイメージ測定系を示す。
【0014】同図に示すように試料情報を含んだ試料2
4からの光を集光する測定光集光部である対物レンズ2
6と、前記測定光集光部で集光された光を試料像として
結像させる結像レンズ28と、前記結像レンズによって
結像された試料像の各ポイント別に測定光の光強度を測
定する測定光検出部であるCCD検出器30と、前記測
定光から特定波長域の光のみを透過させるフィルタとし
て干渉フィルタ32と、前記フィルタを測定光の観察光
軸に対して傾斜させることによって透過可能な特定波長
域を変化させるフィルタ傾斜機構33と、前記フィルタ
の異なる傾斜角において前記測定光検出部で検出した測
定結果を記憶し、記憶された測定結果から試料の解析画
像を構成する記憶部兼画像処理部34と、前記画像処理
部の出力を表示する表示手段36を備える。
【0015】レーザ部16から出射されたレーザ光は、
ビーム拡大機構部38によりビーム径が拡大され、半透
鏡40、対物レンズ26を介して試料24上の広範囲な
部位に照射される。この観察像は対物レンズ26、半透
鏡40、ラマン光導入切替部42、干渉フィルタ32、
結像レンズ28、マスキング44、リレーレンズ部46
及び切替部48を介してCCD検出器30により撮影さ
れる。CCD検出器30により撮影された画像は、画像
処理装置34により後述する画像処理がなされ、表示手
段36上で目視観察が可能となる。なお、本実施形態に
おいて前記干渉フィルタは、レーリー光除去用のスーパ
ーノッチフィルタ(図示省略)を備える。
【0016】本発明において特徴的なことは、フィルタ
を傾けることによって波長操作を行うことであり、試料
像の各ポイントごとに波長を計算し、光強度を測定、記
憶し、同一波長の画像を再構成して表示し得ることであ
る。
【0017】図4はフィルターの角度と透過波長との関
係を示すために本発明の測定機構を簡略的に示した模式
図である。なお図3と対応するものには符号100を付
して説明を省略する。同図において、試料124から放
射された光は対物レンズ126を経て、結像レンズ12
8によって検知面上に試料像を結像されており、対物レ
ンズ126と結像レンズ128の間にはフィルタ132
が回転可能に備えられている。そして試料124には試
料上の位置を示す座標軸x−y−zが、さらに観察面上
にも試料像上の位置を示す座標軸X−Y−Zが図に示す
ようにそれぞれ張られている。
【0018】試料上の位置(x,y)の点から放射され
る光を測定する際に、点(x,y)と対物レンズの中心
Oを結ぶ直線の平面x−z、及び平面y−z上への正射
影が、z軸(観察光軸)となす角をそれぞれi、jであ
り、フィルタがθだけ傾いていたとすると、フィルタの
傾きと透過波長には以下のような関係にある。使用して
いるフィルタが干渉フィルタであるとき透過波長λ
次の数1で表される。
【数1】 ここでNは干渉フィルタの屈折率である。また使用して
いるフィルタがファブリペロー干渉フィルタであると
き、エア・スペースにおいてはN=1であるから透過波
長λF.P.は次の数2で表される。
【0019】
【数2】 なお本実施形態において、フィルタは図4に示すように
観察光軸に対して垂直なx−y平面に平行な状態からy
軸と平行な軸を回転軸として回転するようになってい
る。
【0020】この数式のように表されるフィルタの傾斜
角と透過波長の関係から波長操作を行い得ることを見出
し、実験の結果この式と良く一致する結果が得られるこ
とが確かめられた。故にフィルタの角度を操作すること
によってその角度に対応した透過波長範囲の光を観測す
ることが確かめられたのである。しかしフィルタを傾け
ることで透過波長の操作を行うことはできるが、単一波
長画像を得ることはできない。このため本発明は試料像
の各ポイント別に、測定光の光強度を測定して行き、そ
の位置で観測される光の波長を計算して行くのである。
【0021】試料から放射される光は対物レンズ126
によって集光され、結像レンズ128によって試料像が
観察面上に結像されている。この試料像をポイント別に
測定する機構として本実施形態では、微小領域に分解
し、その領域ごとに波長−強度を測定するために、画素
単位で測定して行くのである。つまり観察面上の座標
(X,Y)での画素で強度Iを測定し、その位置で測定
される光の波長λを計算し、記憶部に{(X,Y),
(λX,Y,IX,Y)}という4次元データとして記
憶していくことで、ある波長における単一波長画像を画
素単位で再構成し、観察することができるのである。
【0022】また観察光軸と入射光のなす角i、jには
次のような関係がある。
【数3】
【数4】 ここでfは試料と対物レンズ126の間の焦点距離、F
は試料像と結像レンズ128の間の焦点距離である。数
3、4から、
【0023】
【数5】
【数6】 が成り立ち、測定されたデータ群{(X,Y),(λ
X,Y,IX,Y)}を試料の座標(x,y)に関する
データ群に変換することが可能である。
【0024】なお、本発明でいう「観察面上に試料像が
結像されている」ということは目視可能な状態にあるこ
とを必要としない。試料上の各位置(x,y)が試料像
上の各位置(X,Y)と1:1に対応している状態をい
う。なぜならば本発明は可視領域でない紫外、赤外など
の光を扱う装置においても適用可能であるからである。
また本実施形態においては画素単位で測定を行ったが本
発明はこれに限られるものではなく、微小領域ごとに測
定するものであればよい。もちろん分解能の向上を考慮
すると、微小領域が小さければ小さいほどよい。
【0025】
【実施例】第一実施形態 図3に示された測定機構によって、実際に測定を行っ
た。以下、図3を参照して操作手順を追いながら本発明
の作用について説明する。レーザ部16から出射された
レーザ光は、ビーム拡大機構部38によりビーム径が拡
大され、半透鏡40、対物レンズ26を介して試料24
上の広範囲な部位に照射されることは前述の通りであ
る。レーザ光を照射された試料24からは試料の情報を
含んだ光が放射される。その試料の情報を含んだ光は対
物レンズ26で集光される。集光した光には様々な波長
の光が含まれており、干渉フィルタ32を傾斜させるこ
とによって透過する光の波長操作を行う。
【0026】フィルタ32を傾斜させる角度、及び何度
と何度で測定を行えば測定すべき波長域全域が全視野
(すべての位置(X,Y))で測定できるかは、前述し
た式によって計算できる。測定に際しては前記数1によ
ってフィルタ32の傾斜角θ、θ、θ、θ、θ
、…で測定すればよいことをあらかじめ計算してあ
る。
【0027】まず観察光軸に対してフィルタが垂直な状
態である傾斜角θ=0度で測定を行った。結像レンズ
28によってCCD検出器30上の観察面に結像された
試料像を各ピクセルごとに波長−強度を測定して行き、
測定結果は各ピクセルごとに前述したように{(X,
Y),(λX,Y,IX,Y)}の4次元データとして
記憶部兼画像処理部34に記憶される。
【0028】このとき観察された画像を図5に示す。同
図に示すようにフィルタを透過しているにも関わらず得
られた画像は単一波長画像ではないことがわかる。この
ため各ピクセルごとに測定し、結果を記憶しているので
ある。
【0029】続いてフィルタをθ=3度に傾斜させ、
測定を行った。このとき観察された画像を図6に示す。
同図に示すように図5と比較して明らかに観測される光
の波長や分布状態が異なることがわかる。これはフィル
タを傾斜させることで透過波長が操作し得ることを示し
ている。
【0030】このようにしてあらかじめ計算されたフィ
ルタの傾斜角θ、θ、θ、…と測定して行き、測
定すべき波長域全域が全視野(すべての位置(X,
Y))で測定されるまで測定を行う。測定すべき波長域
全域が全視野(すべての位置(X,Y))で測定された
ら、試料像の観察面上での位置座標(X,Y)で書かれ
た測定データを、試料の位置座標(x,y)に変換し、
(x,y)に対する各波長ごとの強度値を並べ換える。
【0031】試料座標に変換されたデータ群は、画像処
理部34によって解析者が指定した波長の単一波長画像
として表示手段36に表示される。図7は波長530n
mにおける試料表面での強度変化を示した3次元グラフ
である。このように得られる画像は単一波長画像である
から正確な解析を行うことができる。
【0032】ここで画像処理部のソフト的な改良によっ
てあるxの値に対するy軸方向の波長と強度変化を示す
3次元画面やあるポイント(x,y)における波長−強
度の変化を示した2次元グラフなどを表示できるように
しても良い。
【0033】第二実施形態 図8には本発明の第二の実施形態として図3の測定機構
においてフィルタとしてファブリペロー干渉フィルタと
バンドパスフィルタとして干渉フィルタを用いた測定機
構の概要図が示されている。なお図3と対応するものに
は符号200を付して説明を省略する。
【0034】ファブリペロー干渉フィルタは、高い分離
能を有するが、波長mλ(mは整数)の光を透過させる
性質を持つ。そこでファブリペロー干渉フィルタを使用
する際には、透過する光の波長をさらにバンドパスフィ
ルタによって操作するのである。このため測定して行く
手順は前述の第一実施形態と同じであるが、透過波長操
作において多少異なる。
【0035】レーザ部216から出射されたレーザ光
は、ビーム拡大機構部238によりビーム径が拡大さ
れ、半透鏡240、対物レンズ226を介して試料22
4上の広範囲な部位に照射され、レーザ光を照射された
試料224からは試料の情報を含んだ光が放射される。
その試料の情報を含んだ光は対物レンズ226で集光さ
れる。集光した光には様々な波長の光が含まれており、
ファブリペロー干渉フィルタ250及びバンドパスフィ
ルタ252を傾斜させることによって透過する光の波長
操作を行うのである。
【0036】ファブリペロー干渉フィルタ250及びバ
ンドパスフィルタ252を傾斜させる角度、及び何度と
何度で測定を行えば測定すべき波長域全域が全視野(す
べての位置(X,Y))で測定できるかは、前述した式
数2によってファブリペロー干渉フィルタ250の傾斜
角ψ、ψ、ψ、ψ、ψ、…でおよび数1によ
ってバンドパスフィルタ252の傾斜角θ、θ、θ
、θ、θ、…で測定すればよいことをあらかじめ
計算してある。
【0037】第一実施形態との相違はバンドパスフィル
タがファブリペロー干渉フィルタを透過する波長mλ
(m:整数)の光の内、m=n〜n+1(n:整数)の
光を透過させるバンドパスフィルタを、nの値の異なる
フィルタが複数枚用意されており、任意のn値のフィル
タに適宜入れ替え可能となっていることである。
【0038】まず観察光軸に対してフィルタが垂直な状
態であるファブリペロー干渉フィルタ250の傾斜角ψ
=0度、バンドパスフィルタの傾斜角θ=0度でn
=1のバンドパスフィルタを用いて測定を行った。結像
レンズ28によってCCD検出器30上の観察面に結像
された試料像を各ピクセルごとに波長−強度を測定して
行き、測定結果は各ピクセルごとに前述したように
{(X,Y),(λX,Y,IX,Y)}の4次元デー
タとして記憶部兼画像処理部34に記憶される。
【0039】続いてψ、θは動かさずにそのままに
しておきバンドパスフィルタをn=1のものからn=2
のものに入れ換えて測定を行う。そしてn=2で測定を
終了したらn=3のバンドパスフィルタに入れ換えて測
定を行うというように、備えられたバンドパスフィルタ
をn=1〜k(kは任意の整数)まで入れ換えて順次測
定して行く。
【0040】一通りバンドパスフィルタを入れ換えて測
定を行った後、ファブリペロー干渉フィルタ250の傾
斜角ψ=0度からψ=3度に傾斜させた。このとき
バンドパスフィルタ252も必要があればθからθ
に角度を変える。
【0041】必要があればというのはファブリペロー干
渉フィルタの透過させる光の波長と透過量の関係におけ
る半値幅Δλが、バンドパスフィルタが透過させる光
の波長と透過量の関係における半値幅Δλに比べて十
分小さく、Δλ>>Δλとなっているときはバンド
パスフィルタの角度は変える必要がないからである。
【0042】このような手順で測定を進めて行き、測定
すべき波長域全域が全視野(すべての位置(X,Y))
で測定されたら、試料像の観察面上での位置座標(X,
Y)で書かれた測定されたデータを、試料の位置座標
(x,y)に変換し、(x,y)に対する各波長ごとの
強度値を並べ換える。試料座標に変換されたデータ群
は、画像処理部234によって解析者が指定した波長の
単一波長画像として表示手段236に表示される。図9
に本発明の実施形態にある装置を作動させた際の動作の
流れを示したブロック図が示されている。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明による光学顕
微装置によれば、フィルタを傾斜させることにより、透
過波長の操作が可能なのでコストを抑えることができる
うえ、ポイント別に波長−強度を測定するので正確な単
一波長画像を解析することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、光学顕微装置の測定機構の概要図であ
る。
【図2】図2は本発明の一実施形態にかかる光学顕微装
置をラマン分光装置に適用した際の概略構成を示した図
である。
【図3】図3は、図2に示すラマン分光装置14のイメ
ージ測定系である。
【図4】図4は、本発明の測定機構を簡略的に示した模
式図である。
【図5】図5は、フィルタの傾斜角θ=0度で測定を
行った際に観察された観察画像である。
【図6】図6は、フィルタの傾斜角θ=3度で測定を
行った際に観察された観察画像である。
【図7】図7は波長530nmにおける試料表面での強
度変化を示した3次元グラフである。
【図8】図8はファブリペロー干渉フィルタとバンドパ
スフィルタとして干渉フィルタを用いた測定機構の概要
図である。
【図9】図9は本発明の装置を作動させた際の動作の流
れを示したブロック図である。
【符号の説明】 【符号の説明】
2 測定機構(光学顕微装置) 4 試料 6 対物レンズ(集光部) 8 結像レンズ 10 フィルタ 12 観察像 14 ラマン分光装置 16 レーザ部 18 顕微試料室 20 差分散型トリプル分光器 22 CCD検出器 24 試料 26 対物レンズ 28 結像レンズ 30 CCD検出器 32 干渉フィルタ 33 フィルタ傾斜機構 34 記憶部兼画像処理部 36 表示手段 38 ビーム拡大機構部 40 半透鏡 42 ラマン光導入切替部 44 マスキング 46 リレーレンズ部 48 切替部
フロントページの続き Fターム(参考) 2G043 AA03 BA17 CA07 EA03 FA02 GA04 GB03 GB19 HA01 HA09 JA03 KA01 KA02 KA03 KA09 LA03 MA16 NA06 2H052 AC12 AC13 AC34 AD14 AD31 AD34 AF06 AF07 AF14 AF23 AF25

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料情報を含んだ試料からの光を集光す
    る集光部と、 前記集光部で集光された光を試料像として結像させる結
    像レンズと、 前記結像レンズによって結像された試料像の各ポイント
    別に光強度を測定する検出部と、を備えた光学顕微装置
    において、 前記試料情報を含む光から特定波長域の光のみを透過さ
    せるフィルタと、 前記フィルタを観察光軸に対して傾斜させることによっ
    て透過可能な特定波長域を変化させるフィルタ傾斜機構
    と、 前記フィルタの異なる傾斜角において前記検出部で検出
    した測定結果を記憶する記憶部と、 前記記憶部に記憶された測定結果から試料の解析画像を
    構成する画像処理部と、 前記画像処理部の出力を表示する表示手段を備えたこと
    を特徴とする光学顕微装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、前記検出
    部は、前記結像レンズによって結像された試料像を微小
    な多角形領域で分解区分し、区分された微小領域ごとに
    光強度を測定すると共に、測定位置とフィルタ傾斜から
    微小領域の位置座標と波長を割り出し、記憶部に出力す
    ることを特徴とする光学顕微装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の光学顕微装置において、
    前記画像処理部が特定波長の解析画像を構成する際に
    は、前記微小領域ごとに観測された測定結果を記憶部か
    ら読み出し、それぞれの微小領域の位置座標に基づいて
    決定された表示手段への表示位置に、それぞれの微小領
    域での特定波長計算結果を表示することで試料像の特定
    波長画像を合成することを特徴とする光学顕微装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3いずれか記載の装置にお
    いて、特定波長域の光のみを透過させるフィルタとして
    干渉フィルタを用いることを特徴とする光学顕微装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4いずれか記載の装置にお
    いて、特定波長域の光のみを透過させるフィルタとして
    ファブリペロー干渉フィルタと、前記ファブリペロー干
    渉フィルタを透過する波長mλ(m:整数)の光の内、
    m=n〜n+1(n:整数)の光を透過させるバンドパ
    スフィルタを用いることを特徴とする光学顕微装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の装置において、用いられ
    るバンドパスフィルタはnの値の異なるフィルタが複数
    枚用意されており、任意のn値のフィルタに適宜入れ替
    え可能な構成を有することを特徴とする光学顕微装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6いずれか記載の装置にお
    いて、試料像の各ポイント別に測定光の波長と光強度を
    測定する前記測定光検出部として高感度CCD検出器を
    使用することを特徴とする光学顕微装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011220700A (ja) * 2010-04-05 2011-11-04 Yokogawa Electric Corp 顕微鏡用分光分析装置
WO2012070314A1 (ja) * 2010-11-22 2012-05-31 横河電機株式会社 顕微鏡用分光分析装置、光軸ズレ補正装置、分光装置とそれを用いた顕微鏡
JP2013050462A (ja) * 2012-11-08 2013-03-14 Yokogawa Electric Corp 顕微鏡用分光分析装置及び顕微鏡用分光分析装置の分光分析方法

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