JP2000055741A - 連続測温装置 - Google Patents
連続測温装置Info
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- JP2000055741A JP2000055741A JP10235006A JP23500698A JP2000055741A JP 2000055741 A JP2000055741 A JP 2000055741A JP 10235006 A JP10235006 A JP 10235006A JP 23500698 A JP23500698 A JP 23500698A JP 2000055741 A JP2000055741 A JP 2000055741A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ゴミ焼却炉等のような化学的、熱的、機械的
に過酷な環境とされた炉内に使用される連続測温装置を
提供する。 【構成】 先端に閉塞部を備えた耐熱保護管に熱電対を
挿入し、熱電対の温接点部を前記閉塞部の内側に臨まし
めて成る連続測温装置において、前記耐熱保護管が、C
r及びFeを含有する耐熱合金から成る管材により形成
され、前記閉塞部が、前記管材の先端部を絞り加工する
ことにより中心部に小孔を残して膨出する底壁部と、前
記小孔に充填溶接された溶接金属により形成されて成
り、前記溶接金属が、Coを含有するFe−Cr系合金
で且つ低炭素の耐熱合金から成る構成である。
に過酷な環境とされた炉内に使用される連続測温装置を
提供する。 【構成】 先端に閉塞部を備えた耐熱保護管に熱電対を
挿入し、熱電対の温接点部を前記閉塞部の内側に臨まし
めて成る連続測温装置において、前記耐熱保護管が、C
r及びFeを含有する耐熱合金から成る管材により形成
され、前記閉塞部が、前記管材の先端部を絞り加工する
ことにより中心部に小孔を残して膨出する底壁部と、前
記小孔に充填溶接された溶接金属により形成されて成
り、前記溶接金属が、Coを含有するFe−Cr系合金
で且つ低炭素の耐熱合金から成る構成である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴミ焼却炉等のよ
うな化学的、熱的、機械的に非常に過酷な環境とされた
炉内に使用される連続測温装置に関する。
うな化学的、熱的、機械的に非常に過酷な環境とされた
炉内に使用される連続測温装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、先端に閉塞部を備えた耐熱保護管
に熱電対を挿入し、熱電対の温接点部を前記閉塞部の内
側に臨ましめて成る連続測温装置が公知である。高炉や
加熱炉等の高温環境下での使用を可能にするため、前記
耐熱保護管は、SUS310、304、316等のステ
ンレス鋼や、サンドビックP−4(Cr系)、インコネ
ル(Ni−Cr)等の金属管、或いは、アルミナ、マグ
ネシア等の非金属管により形成されている。
に熱電対を挿入し、熱電対の温接点部を前記閉塞部の内
側に臨ましめて成る連続測温装置が公知である。高炉や
加熱炉等の高温環境下での使用を可能にするため、前記
耐熱保護管は、SUS310、304、316等のステ
ンレス鋼や、サンドビックP−4(Cr系)、インコネ
ル(Ni−Cr)等の金属管、或いは、アルミナ、マグ
ネシア等の非金属管により形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、ダイオキシン問
題によりクローズアップされているゴミ焼却炉は、ダイ
オキシン等の有害ガスの発生を防止するために炉内温度
の管理が極めて重要であるにも拘わらず、適切な連続測
温装置が提供されていないのが現状である。
題によりクローズアップされているゴミ焼却炉は、ダイ
オキシン等の有害ガスの発生を防止するために炉内温度
の管理が極めて重要であるにも拘わらず、適切な連続測
温装置が提供されていないのが現状である。
【0004】このような焼却炉は、炉内で何が燃えてい
るのか検討もつかず、極めて高温で且つ酸化性、硫化性
が非常に強い環境であると言われている。本発明者らの
経験においても、例えば、ステンレス鋼により形成した
耐熱保護管を使用した測温装置を炉内に挿入して連続測
温を行うと、短時間で耐熱保護管が垂れ曲がり、使用に
耐えないことが確認されている。
るのか検討もつかず、極めて高温で且つ酸化性、硫化性
が非常に強い環境であると言われている。本発明者らの
経験においても、例えば、ステンレス鋼により形成した
耐熱保護管を使用した測温装置を炉内に挿入して連続測
温を行うと、短時間で耐熱保護管が垂れ曲がり、使用に
耐えないことが確認されている。
【0005】ところで、このような焼却炉の環境に耐え
る金属材料、即ち、高温耐熱性と、高温耐蝕性及び機械
的強度を満足する金属材料として、Crを10〜40重
量%、Alを10重量%以下、Tiを5重量%以下、高
融点金属酸化物を0.1〜2重量%、残部を実質的にF
eとした酸化物分散強化型耐熱合金が提案されている
(特開平8−247856号)。そして、この合金素材
により連続測温装置の耐熱保護管を製作し、1320度
Cに加熱した酸化性の雰囲気の焼却炉において実験した
結果、168時間後においても、全く変形がなく、しか
も、酸化量も僅かであると報告されている。
る金属材料、即ち、高温耐熱性と、高温耐蝕性及び機械
的強度を満足する金属材料として、Crを10〜40重
量%、Alを10重量%以下、Tiを5重量%以下、高
融点金属酸化物を0.1〜2重量%、残部を実質的にF
eとした酸化物分散強化型耐熱合金が提案されている
(特開平8−247856号)。そして、この合金素材
により連続測温装置の耐熱保護管を製作し、1320度
Cに加熱した酸化性の雰囲気の焼却炉において実験した
結果、168時間後においても、全く変形がなく、しか
も、酸化量も僅かであると報告されている。
【0006】このような酸化物分散強化型耐熱合金は、
MA956の製品名の下で市販されており、本発明者ら
が本発明の実験のために市場で入手した製品の化学成分
は、次の〔表1〕の通りである。
MA956の製品名の下で市販されており、本発明者ら
が本発明の実験のために市場で入手した製品の化学成分
は、次の〔表1〕の通りである。
【表1】
【0007】然しながら、連続測温装置として使用する
ためには耐熱保護管を前述のような酸化物分散強化型耐
熱合金から成る管材により製作する場合でも、管材の先
端を確実に閉塞しなければならない。この点について、
前記特開平8−247856号は、管材の先端に、同じ
酸化物分散強化型耐熱合金により別体に形成した底部材
を溶接により接合する方法を開示しているが、この場
合、溶接温度によりY2O3 及びAlが表面に溶出し、
内部での成分を少なくし強度不足を生じることになる。
特に、Y2 O3 は、高温強度を向上させるために添加さ
れたものであるが、これが溶接温度を受けると合金内で
の分散を乱し、高温強度を低下せしめてしまう。
ためには耐熱保護管を前述のような酸化物分散強化型耐
熱合金から成る管材により製作する場合でも、管材の先
端を確実に閉塞しなければならない。この点について、
前記特開平8−247856号は、管材の先端に、同じ
酸化物分散強化型耐熱合金により別体に形成した底部材
を溶接により接合する方法を開示しているが、この場
合、溶接温度によりY2O3 及びAlが表面に溶出し、
内部での成分を少なくし強度不足を生じることになる。
特に、Y2 O3 は、高温強度を向上させるために添加さ
れたものであるが、これが溶接温度を受けると合金内で
の分散を乱し、高温強度を低下せしめてしまう。
【0008】そこで、溶接に代わるものとして、本発明
者らは、前記底部材を管材の先端に圧接することを試み
たが、接合強度の点で溶接に比して難点があり、しか
も、完全な気密状態での接合が困難であるため、連続測
温中に、炉内ガスが耐熱保護管に浸入して熱電対を劣化
せしめたり、最悪の場合、底部材が脱落し、炉外ガスが
耐熱保護管を経て端子箱から作業者に向けて噴出すると
いう危険がある。
者らは、前記底部材を管材の先端に圧接することを試み
たが、接合強度の点で溶接に比して難点があり、しか
も、完全な気密状態での接合が困難であるため、連続測
温中に、炉内ガスが耐熱保護管に浸入して熱電対を劣化
せしめたり、最悪の場合、底部材が脱落し、炉外ガスが
耐熱保護管を経て端子箱から作業者に向けて噴出すると
いう危険がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者らは、耐熱保護管を前述のMA956のよ
うな酸化物分散強化型耐熱合金から成る管材により形成
する一方において、該管材の先端部に閉塞部を形成する
に際し、該管材の先端部を絞り加工することにより中心
部に小孔を残して膨出する底壁部を形成せしめ、前記小
孔に溶接金属を充填溶接することが有利であることを知
得した(第一の知見)。これによれば、耐熱保護管を構
成する酸化物分散強化型耐熱合金が、該耐熱保護管から
一体の状態で先端に底壁部を形成するので、該底壁部が
脱落する虞れは全くなく、しかも、酸化物分散強化型耐
熱合金の優れた特性を具備している。
め、本発明者らは、耐熱保護管を前述のMA956のよ
うな酸化物分散強化型耐熱合金から成る管材により形成
する一方において、該管材の先端部に閉塞部を形成する
に際し、該管材の先端部を絞り加工することにより中心
部に小孔を残して膨出する底壁部を形成せしめ、前記小
孔に溶接金属を充填溶接することが有利であることを知
得した(第一の知見)。これによれば、耐熱保護管を構
成する酸化物分散強化型耐熱合金が、該耐熱保護管から
一体の状態で先端に底壁部を形成するので、該底壁部が
脱落する虞れは全くなく、しかも、酸化物分散強化型耐
熱合金の優れた特性を具備している。
【0010】或いは、管材の先端部に閉塞部を形成する
に際し、管材の先端開口部に栓部材を嵌入し、溶接金属
により栓部材を管材に気密的に溶接せしめることが有利
であることも知見した(第二の知見)。この際、栓部材
は、一端の径小部と他端の径大部の間で周面にテーパ面
を備えた断面台形状に形成し、前記径小部が管材の内径
よりも径小で且つ前記径大部が管材の内径と同径又は径
大となるように形成すれば、栓部材が管材の先端開口部
に強固に嵌入されると共に溶接され、脱落する虞れはな
い。
に際し、管材の先端開口部に栓部材を嵌入し、溶接金属
により栓部材を管材に気密的に溶接せしめることが有利
であることも知見した(第二の知見)。この際、栓部材
は、一端の径小部と他端の径大部の間で周面にテーパ面
を備えた断面台形状に形成し、前記径小部が管材の内径
よりも径小で且つ前記径大部が管材の内径と同径又は径
大となるように形成すれば、栓部材が管材の先端開口部
に強固に嵌入されると共に溶接され、脱落する虞れはな
い。
【0011】ところで、前記第一の知見における溶接金
属について、本発明者らは、Coを含有するFe−Cr
系合金で且つ低炭素の耐熱合金を使用すれば、底壁部に
対する接合強度が極めて高く、しかも、前述したような
溶接温度による高温強度の低下を底壁部に生じることが
ないという結果を確認した。実験は、耐熱製品用に開発
された市販の製品名UMCO−50を溶接金属として使
用することにより行ったが、本発明者らが本発明の実施
のために市場で入手した製品の化学成分は、次の〔表
2〕の通りである。
属について、本発明者らは、Coを含有するFe−Cr
系合金で且つ低炭素の耐熱合金を使用すれば、底壁部に
対する接合強度が極めて高く、しかも、前述したような
溶接温度による高温強度の低下を底壁部に生じることが
ないという結果を確認した。実験は、耐熱製品用に開発
された市販の製品名UMCO−50を溶接金属として使
用することにより行ったが、本発明者らが本発明の実施
のために市場で入手した製品の化学成分は、次の〔表
2〕の通りである。
【表2】
【0012】耐熱製品の母材のために開発されたUMC
O−50をそれが本来予期していない溶接金属として使
用したとき、好結果が確認された理由を理論的に探究す
ると、先ず、耐熱保護管から絞り加工により一体成形し
た底壁部の酸化物分散強化型耐熱合金(Cr、Feを含
有)に対して、溶接金属として用いるUMCO−50
(Fe−Cr系合金)がFe及びCrと固溶体或いは全
率固溶体を形成せしめるため、強固な溶接強度が得られ
たものと考えられる。次に、溶接時の熱により底壁部に
おけるY2 O3 が合金内での分散を乱し、高温耐蝕強度
を低下する傾向を示すことは前述の通りであるが、溶接
金属としたUMCO−50に含まれているCoが高温強
度の低下を補い、その結果、溶接後の高温耐蝕強度を保
持できたものと考えられる。更に、溶接金属が炭素を多
く含む場合は、溶接個所に炭化物を形成して脆くなり、
接合強度を著しく低下するのに対して、溶接金属として
用いるUMCO−50は、低炭素(1%未満)であるた
め、このような強度低下をほとんど生じないからである
と考えられる。
O−50をそれが本来予期していない溶接金属として使
用したとき、好結果が確認された理由を理論的に探究す
ると、先ず、耐熱保護管から絞り加工により一体成形し
た底壁部の酸化物分散強化型耐熱合金(Cr、Feを含
有)に対して、溶接金属として用いるUMCO−50
(Fe−Cr系合金)がFe及びCrと固溶体或いは全
率固溶体を形成せしめるため、強固な溶接強度が得られ
たものと考えられる。次に、溶接時の熱により底壁部に
おけるY2 O3 が合金内での分散を乱し、高温耐蝕強度
を低下する傾向を示すことは前述の通りであるが、溶接
金属としたUMCO−50に含まれているCoが高温強
度の低下を補い、その結果、溶接後の高温耐蝕強度を保
持できたものと考えられる。更に、溶接金属が炭素を多
く含む場合は、溶接個所に炭化物を形成して脆くなり、
接合強度を著しく低下するのに対して、溶接金属として
用いるUMCO−50は、低炭素(1%未満)であるた
め、このような強度低下をほとんど生じないからである
と考えられる。
【0013】従って、このような理論的解明によれば、
本発明において、UMCO−50のそれ自体でなくて
も、Coを含有するFe−Cr系合金で且つ低炭素の耐
熱合金であれば、これを底壁部の小孔に充填溶接する溶
接金属として使用することにより、本発明の所期の目的
を達し得ることが理解される。
本発明において、UMCO−50のそれ自体でなくて
も、Coを含有するFe−Cr系合金で且つ低炭素の耐
熱合金であれば、これを底壁部の小孔に充填溶接する溶
接金属として使用することにより、本発明の所期の目的
を達し得ることが理解される。
【0014】ところで、絞り加工という作業性の手間を
改善するためには、前記第二の知見に関して述べたよう
に、溶接による強度低下を発生せしめないUMCO−5
0により断面台形状の栓部材を製作し、管材の先端に切
落とし状に形成された開口部に栓部材を嵌入せしめ、隙
間を同じくUMCO−50から成る溶接金属により溶接
封じすることにより、手軽な構造で高温耐蝕強度を保持
せしめることが可能になる。この場合も、栓部材及び溶
接金属は、UMCO−50のそれ自体でなくても、Co
を含有するFe−Cr系合金で且つ低炭素の耐熱合金で
あれば良い。
改善するためには、前記第二の知見に関して述べたよう
に、溶接による強度低下を発生せしめないUMCO−5
0により断面台形状の栓部材を製作し、管材の先端に切
落とし状に形成された開口部に栓部材を嵌入せしめ、隙
間を同じくUMCO−50から成る溶接金属により溶接
封じすることにより、手軽な構造で高温耐蝕強度を保持
せしめることが可能になる。この場合も、栓部材及び溶
接金属は、UMCO−50のそれ自体でなくても、Co
を含有するFe−Cr系合金で且つ低炭素の耐熱合金で
あれば良い。
【0015】更に、本発明者らは、研究と実験を重ねた
結果、耐熱保護管を前述のMA956のような酸化物分
散強化型耐熱合金により形成する以外に、UMCO−5
0のようなCr、Fe、Coを含有する耐熱合金により
形成した場合においても、MA956に比して遜色のな
い耐用性を満足できることを知見した。この場合におい
ても、耐熱合金(UMCO−50)により構成した管材
の先端部に閉塞部を形成するに際しては、前記第一の知
見に基づいて、該管材の先端部を絞り加工することによ
り中心部に小孔を残して膨出する底壁部を形成せしめ、
前記小孔に同材の耐熱合金(UMCO−50)から選ば
れた溶接金属を充填溶接することにより、充填された溶
接金属がFe及びCrと固溶体或いは全率固溶体を形成
せしめ、本発明の所期の目的を達し得ることが確認され
た。また、前記第二の知見に基づいて、管部材の先端に
耐熱合金(UMCO−50)により構成した断面台形状
の栓部材を嵌入し、隙間を同じく耐熱合金(UMCO−
50)から成る溶接金属により溶接封じすることによ
り、手軽な構成で本発明の所期目的を達し得ることが確
認された。
結果、耐熱保護管を前述のMA956のような酸化物分
散強化型耐熱合金により形成する以外に、UMCO−5
0のようなCr、Fe、Coを含有する耐熱合金により
形成した場合においても、MA956に比して遜色のな
い耐用性を満足できることを知見した。この場合におい
ても、耐熱合金(UMCO−50)により構成した管材
の先端部に閉塞部を形成するに際しては、前記第一の知
見に基づいて、該管材の先端部を絞り加工することによ
り中心部に小孔を残して膨出する底壁部を形成せしめ、
前記小孔に同材の耐熱合金(UMCO−50)から選ば
れた溶接金属を充填溶接することにより、充填された溶
接金属がFe及びCrと固溶体或いは全率固溶体を形成
せしめ、本発明の所期の目的を達し得ることが確認され
た。また、前記第二の知見に基づいて、管部材の先端に
耐熱合金(UMCO−50)により構成した断面台形状
の栓部材を嵌入し、隙間を同じく耐熱合金(UMCO−
50)から成る溶接金属により溶接封じすることによ
り、手軽な構成で本発明の所期目的を達し得ることが確
認された。
【0016】そこで、本発明が第一の手段として構成し
たところは、先端に閉塞部を備えた耐熱保護管に熱電対
を挿入し、熱電対の温接点部を前記閉塞部の内側に臨ま
しめて成る連続測温装置において、前記耐熱保護管が、
Cr及びFeを含有する耐熱合金から成る管材により形
成され、前記閉塞部が、前記管材の先端部を絞り加工す
ることにより中心部に小孔を残して膨出する底壁部と、
前記小孔に充填溶接された溶接金属により形成されて成
り、前記溶接金属が、Coを含有するFe−Cr系合金
で且つ低炭素の耐熱合金から成る点にある。
たところは、先端に閉塞部を備えた耐熱保護管に熱電対
を挿入し、熱電対の温接点部を前記閉塞部の内側に臨ま
しめて成る連続測温装置において、前記耐熱保護管が、
Cr及びFeを含有する耐熱合金から成る管材により形
成され、前記閉塞部が、前記管材の先端部を絞り加工す
ることにより中心部に小孔を残して膨出する底壁部と、
前記小孔に充填溶接された溶接金属により形成されて成
り、前記溶接金属が、Coを含有するFe−Cr系合金
で且つ低炭素の耐熱合金から成る点にある。
【0017】前記第一の手段において、前記底壁部を備
えた管材を構成する耐熱合金は、Crを10〜40重量
%、Alを10重量%以下、Tiを5重量%以下、高融
点金属酸化物を0.1〜2重量%、残部を実質的にFe
とする酸化物分散強化型耐熱合金から成り、前記小孔に
充填溶接された溶接金属は、Crを20〜40重量%、
Feを10〜30重量%、Coを30〜50重量%とし
て含有する耐熱合金から成ることが好ましい。
えた管材を構成する耐熱合金は、Crを10〜40重量
%、Alを10重量%以下、Tiを5重量%以下、高融
点金属酸化物を0.1〜2重量%、残部を実質的にFe
とする酸化物分散強化型耐熱合金から成り、前記小孔に
充填溶接された溶接金属は、Crを20〜40重量%、
Feを10〜30重量%、Coを30〜50重量%とし
て含有する耐熱合金から成ることが好ましい。
【0018】更に、前記小孔に充填溶接された溶接金属
は、該小孔から底壁部の内側に向けて突出する隆起部を
備えていることが好ましく、これにより測温時の応答性
を良好にする。
は、該小孔から底壁部の内側に向けて突出する隆起部を
備えていることが好ましく、これにより測温時の応答性
を良好にする。
【0019】また、本発明が第二の手段として構成した
ところは、先端に閉塞部を備えた耐熱保護管に熱電対を
挿入し、熱電対の温接点部を前記閉塞部の内側に臨まし
めて成る連続測温装置において、前記耐熱保護管が、C
r及びFeを含有する耐熱合金から成る管材により形成
され、前記閉塞部が、前記管材の先端開口部に嵌入され
た栓部材と、該栓部材を管材に気密的に溶接せしめた溶
接金属により形成されて成り、前記栓部材及び溶接金属
が、Coを含有するFe−Cr系合金で且つ低炭素の耐
熱合金から成る点にある。
ところは、先端に閉塞部を備えた耐熱保護管に熱電対を
挿入し、熱電対の温接点部を前記閉塞部の内側に臨まし
めて成る連続測温装置において、前記耐熱保護管が、C
r及びFeを含有する耐熱合金から成る管材により形成
され、前記閉塞部が、前記管材の先端開口部に嵌入され
た栓部材と、該栓部材を管材に気密的に溶接せしめた溶
接金属により形成されて成り、前記栓部材及び溶接金属
が、Coを含有するFe−Cr系合金で且つ低炭素の耐
熱合金から成る点にある。
【0020】前記第二の手段において、前記管材を構成
する耐熱合金は、Crを10〜40重量%、Alを10
重量%以下、Tiを5重量%以下、高融点金属酸化物を
0.1〜2重量%、残部を実質的にFeとする酸化物分
散強化型耐熱合金から成り、前記栓部材及び溶接金属
は、Crを20〜40重量%、Feを10〜30重量
%、Coを30〜50重量%として含有する耐熱合金か
ら成ることが好ましい。
する耐熱合金は、Crを10〜40重量%、Alを10
重量%以下、Tiを5重量%以下、高融点金属酸化物を
0.1〜2重量%、残部を実質的にFeとする酸化物分
散強化型耐熱合金から成り、前記栓部材及び溶接金属
は、Crを20〜40重量%、Feを10〜30重量
%、Coを30〜50重量%として含有する耐熱合金か
ら成ることが好ましい。
【0021】更に、前記管材の先端開口部に嵌入された
栓部材は、一端の径小部と他端の径大部の間で周面にテ
ーパ面を備えた断面台形状に形成され、前記径小部が管
材の内径よりも径小で且つ前記径大部が管材の内径と同
径又は径大であることが好ましい。
栓部材は、一端の径小部と他端の径大部の間で周面にテ
ーパ面を備えた断面台形状に形成され、前記径小部が管
材の内径よりも径小で且つ前記径大部が管材の内径と同
径又は径大であることが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明の好ま
しい実施形態を詳述する。以下に説明する第一発明は前
記第一の知見に基づくものであり、第二発明は前記第二
の知見に基づくものである。
しい実施形態を詳述する。以下に説明する第一発明は前
記第一の知見に基づくものであり、第二発明は前記第二
の知見に基づくものである。
【0023】〔第一発明〕図1(A)は、連続測温装置
の全体を示している。図例において、耐熱保護管1は、
尾端に端子箱2を備えると共に軸方向中途部にフランジ
3を備えた尾端側保護管1aと、先端に閉塞部4を備え
た先端側保護管1bとに分割され、両保護管1a、1b
を継手5により同心状に連結することにより構成されて
いる。然しながら、図例のように分割することなく、耐
熱保護管1を1本の管材により一体に形成しても良い。
の全体を示している。図例において、耐熱保護管1は、
尾端に端子箱2を備えると共に軸方向中途部にフランジ
3を備えた尾端側保護管1aと、先端に閉塞部4を備え
た先端側保護管1bとに分割され、両保護管1a、1b
を継手5により同心状に連結することにより構成されて
いる。然しながら、図例のように分割することなく、耐
熱保護管1を1本の管材により一体に形成しても良い。
【0024】耐熱保護管1には、短尺筒状の碍子を軸方
向に列設して成る絶縁手段6が内装されており、該絶縁
手段6に熱電対7が挿入され、図1(B)(C)に示す
ように、熱電対7の温接点部8を閉塞部4の内側に臨ま
しめている。
向に列設して成る絶縁手段6が内装されており、該絶縁
手段6に熱電対7が挿入され、図1(B)(C)に示す
ように、熱電対7の温接点部8を閉塞部4の内側に臨ま
しめている。
【0025】このような連続測温装置は、ゴミ焼却炉等
の炉壁に貫通して設けられた測温開口部に挿入され、フ
ランジ3を炉壁の外側面に取付固着することにより、耐
熱保護管1の先端領域(図例では先端側保護管1b)を
炉内に延出せしめ、熱電対7の温接点部8により感知さ
れる温度を連続的に測温する。
の炉壁に貫通して設けられた測温開口部に挿入され、フ
ランジ3を炉壁の外側面に取付固着することにより、耐
熱保護管1の先端領域(図例では先端側保護管1b)を
炉内に延出せしめ、熱電対7の温接点部8により感知さ
れる温度を連続的に測温する。
【0026】図1(B)は、閉塞部4に関する第1実施
形態を示し、図1(C)は、閉塞部4に関する第2実施
形態を示しているが、何れの実施形態においても、閉塞
部4は、耐熱保護管1(図例では先端側保護管1b)を
構成する管材の先端部を絞り加工することにより中心部
に小孔10を残してほぼ球面状に膨出する底壁部11を
形成した後、前記小孔10に溶接金属12を充填溶接す
ることにより形成される。これにより、耐熱保護管1の
先端部は、閉塞部4により内部を外気から気密的に絶縁
せしめられる。溶接金属12は、小孔10から底壁部1
1の内側に向けてほぼ球面状に突出する隆起部12aを
備えており、これにより、炉内で加熱される閉塞部4の
熱が、溶接金属12を介して隆起部12aに熱伝導さ
れ、熱電対7の温接点部8に近づくので、熱電対7の熱
感度と応答性が良好になる。
形態を示し、図1(C)は、閉塞部4に関する第2実施
形態を示しているが、何れの実施形態においても、閉塞
部4は、耐熱保護管1(図例では先端側保護管1b)を
構成する管材の先端部を絞り加工することにより中心部
に小孔10を残してほぼ球面状に膨出する底壁部11を
形成した後、前記小孔10に溶接金属12を充填溶接す
ることにより形成される。これにより、耐熱保護管1の
先端部は、閉塞部4により内部を外気から気密的に絶縁
せしめられる。溶接金属12は、小孔10から底壁部1
1の内側に向けてほぼ球面状に突出する隆起部12aを
備えており、これにより、炉内で加熱される閉塞部4の
熱が、溶接金属12を介して隆起部12aに熱伝導さ
れ、熱電対7の温接点部8に近づくので、熱電対7の熱
感度と応答性が良好になる。
【0027】(第一発明の閉塞部に関する第1実施形
態)図1(B)に示す第1実施形態において、底壁部1
1は、耐熱保護管1を構成する管材の先端部を絞り加工
する際、該管材の肉を先端に向けて移動せしめることに
より、小孔10に向けて次第に肉厚を増すように形成さ
れる。例えば、外径22mm、内径16mmの管材を絞り加
工する際に、底壁部11の肉厚を小孔10に向けて次第
に増加せしめることにより、該小孔10の部分における
肉厚(小孔10の軸長に相当する)を管材の肉厚3mmを
超える厚さ(例えば約4mm〜約6mm)に増加している。
従って、溶接金属12を充填溶接する際、小孔10の内
周面に対する溶融金属12の溶接面積が広くなり、充分
な接続強度が確保される。しかも、該小孔10に充填溶
接した溶接金属12の軸長も長くなり、隆起部12aを
含むと更に長く形成されるので、分厚い強固な溶接金属
12が形成される。
態)図1(B)に示す第1実施形態において、底壁部1
1は、耐熱保護管1を構成する管材の先端部を絞り加工
する際、該管材の肉を先端に向けて移動せしめることに
より、小孔10に向けて次第に肉厚を増すように形成さ
れる。例えば、外径22mm、内径16mmの管材を絞り加
工する際に、底壁部11の肉厚を小孔10に向けて次第
に増加せしめることにより、該小孔10の部分における
肉厚(小孔10の軸長に相当する)を管材の肉厚3mmを
超える厚さ(例えば約4mm〜約6mm)に増加している。
従って、溶接金属12を充填溶接する際、小孔10の内
周面に対する溶融金属12の溶接面積が広くなり、充分
な接続強度が確保される。しかも、該小孔10に充填溶
接した溶接金属12の軸長も長くなり、隆起部12aを
含むと更に長く形成されるので、分厚い強固な溶接金属
12が形成される。
【0028】図2は、前記第1実施形態に係る閉塞部4
を形成する際の工程を示している。図2(A)に示すよ
うに、耐熱保護管1(図例では先端側保護管1b)の素
材は、外径22mm、内径16mmの管材13から成り、先
端部14を切り落とされ、開口せしめている。
を形成する際の工程を示している。図2(A)に示すよ
うに、耐熱保護管1(図例では先端側保護管1b)の素
材は、外径22mm、内径16mmの管材13から成り、先
端部14を切り落とされ、開口せしめている。
【0029】適宜洗浄液により洗浄された管材13は、
図2(B)に示すように、先端部14を専用ローラによ
りほぼ球面状に膨出するように絞り加工され、これによ
り、次第に肉厚を増す底壁部11を形成すると共に、中
心部に小孔10を形成する。小孔10の内径は、約3mm
〜約4mmである。
図2(B)に示すように、先端部14を専用ローラによ
りほぼ球面状に膨出するように絞り加工され、これによ
り、次第に肉厚を増す底壁部11を形成すると共に、中
心部に小孔10を形成する。小孔10の内径は、約3mm
〜約4mmである。
【0030】引き続き、図2(C)に示すように、TI
G溶接、その他の溶接法により、前記小孔10に溶接金
属12を充填溶接する。この際、管材13の尾端側から
挿入された冷し金15が底壁部11の内側面に密接さ
れ、該冷し金15の先端面に小孔10に臨むほぼ球面状
の凹部16を備えている。そこで、溶接金属12の溶融
池が凹部16に浸入せしめられ、底壁部11の内側に向
けて突出する隆起部12aを形成する。底壁部11の内
面から肉盛り状に突出する隆起部12aの高さは、約
0.5mm〜約2mmである。尚、小孔10から外側に向け
て溶接金属12の余肉12bが隆起する。
G溶接、その他の溶接法により、前記小孔10に溶接金
属12を充填溶接する。この際、管材13の尾端側から
挿入された冷し金15が底壁部11の内側面に密接さ
れ、該冷し金15の先端面に小孔10に臨むほぼ球面状
の凹部16を備えている。そこで、溶接金属12の溶融
池が凹部16に浸入せしめられ、底壁部11の内側に向
けて突出する隆起部12aを形成する。底壁部11の内
面から肉盛り状に突出する隆起部12aの高さは、約
0.5mm〜約2mmである。尚、小孔10から外側に向け
て溶接金属12の余肉12bが隆起する。
【0031】その後、管材13から冷し金15を抜出し
た後、前記余肉12bを管材13の軸線に直交する方向
に研磨して除去すれば、図2(D)に示すような閉塞部
4を備えた耐熱保護管1が得られる。
た後、前記余肉12bを管材13の軸線に直交する方向
に研磨して除去すれば、図2(D)に示すような閉塞部
4を備えた耐熱保護管1が得られる。
【0032】(第一発明の閉塞部に関する第2実施形
態)図1(C)に示す第2実施形態において、底壁部1
1は、耐熱保護管1を構成する管材の先端部を絞り加工
すことにより、中心部に小孔10を残してほぼ半球状に
膨出するように形成される際、その肉厚に増減を有せ
ず、ほぼ均一な肉厚のまま形成される。例えば、外径2
2mm、内径16mmの管材を絞り加工するすることにより
形成された底壁部11の肉厚は、管材の肉厚3mmとほぼ
同一肉厚であり、小孔10の部分における肉厚(小孔1
0の軸長に相当する)もほぼ同一肉厚である。そして、
小孔10に溶接金属12を充填溶接すると共に、該溶接
金属12に底壁部11の内側に向けて突出する隆起部1
2aを形成せしめ、これにより、閉塞部4を形成する。
態)図1(C)に示す第2実施形態において、底壁部1
1は、耐熱保護管1を構成する管材の先端部を絞り加工
すことにより、中心部に小孔10を残してほぼ半球状に
膨出するように形成される際、その肉厚に増減を有せ
ず、ほぼ均一な肉厚のまま形成される。例えば、外径2
2mm、内径16mmの管材を絞り加工するすることにより
形成された底壁部11の肉厚は、管材の肉厚3mmとほぼ
同一肉厚であり、小孔10の部分における肉厚(小孔1
0の軸長に相当する)もほぼ同一肉厚である。そして、
小孔10に溶接金属12を充填溶接すると共に、該溶接
金属12に底壁部11の内側に向けて突出する隆起部1
2aを形成せしめ、これにより、閉塞部4を形成する。
【0033】図3は、前記第2実施形態に係る閉塞部4
を形成する際の工程を示している。図3(A)に示すよ
うに、耐熱保護管1(図例では先端側保護管1b)の素
材は、外径22mm、内径16mmの管材13から成り、先
端部14を切り落とされ、開口せしめている。
を形成する際の工程を示している。図3(A)に示すよ
うに、耐熱保護管1(図例では先端側保護管1b)の素
材は、外径22mm、内径16mmの管材13から成り、先
端部14を切り落とされ、開口せしめている。
【0034】適宜洗浄液により洗浄された管材13は、
図3(B)に示すように、先端部14を専用ローラによ
りほぼ半球状に膨出するように絞り加工され、これによ
り、底壁部11を形成すると共に、中心部に内径が約3
mm〜約4mmの小孔10を形成する。前述のように、底壁
部11の肉厚は、管材13から小孔10に至る全体がほ
ぼ均一な肉厚を有する。
図3(B)に示すように、先端部14を専用ローラによ
りほぼ半球状に膨出するように絞り加工され、これによ
り、底壁部11を形成すると共に、中心部に内径が約3
mm〜約4mmの小孔10を形成する。前述のように、底壁
部11の肉厚は、管材13から小孔10に至る全体がほ
ぼ均一な肉厚を有する。
【0035】引き続き、図3(C)に示すように、TI
G溶接、その他の溶接法により、前記小孔10に溶接金
属12を充填溶接する。この際、管材13の尾端側から
挿入された冷し金15が底壁部11の内側面に密接さ
れ、該冷し金15の先端面に小孔10に臨むほぼ球面状
の凹部16を備えている。そこで、溶接金属12の溶融
池が凹部16に浸入せしめられ、底壁部11の内側に向
けて突出する隆起部12aを形成する。底壁部11の内
面から肉盛り状に突出する隆起部12aの高さは、約
0.5mm〜約2mmである。尚、小孔10から外側に向け
て溶接金属12の余肉12bが隆起する。
G溶接、その他の溶接法により、前記小孔10に溶接金
属12を充填溶接する。この際、管材13の尾端側から
挿入された冷し金15が底壁部11の内側面に密接さ
れ、該冷し金15の先端面に小孔10に臨むほぼ球面状
の凹部16を備えている。そこで、溶接金属12の溶融
池が凹部16に浸入せしめられ、底壁部11の内側に向
けて突出する隆起部12aを形成する。底壁部11の内
面から肉盛り状に突出する隆起部12aの高さは、約
0.5mm〜約2mmである。尚、小孔10から外側に向け
て溶接金属12の余肉12bが隆起する。
【0036】その後、管材13から冷し金15を抜出し
た後、前記余肉12b及び底壁部11を、該底壁部11
のほぼ半球状の外側表面に沿って研磨することにより前
記余肉12bを除去すれば、図3(D)に示すような閉
塞部4を備えた耐熱保護管1が得られる。
た後、前記余肉12b及び底壁部11を、該底壁部11
のほぼ半球状の外側表面に沿って研磨することにより前
記余肉12bを除去すれば、図3(D)に示すような閉
塞部4を備えた耐熱保護管1が得られる。
【0037】〔第二発明〕図4は、閉塞部4に関する第
二発明を示しており、図4(A)に示すような栓部材1
2Xが用いられる。栓部材12Xは、一端の径小部17
と他端の径大部18の間で周面にテーパ面19を備えた
断面台形状に形成され、前記径小部17の外径が管材1
3(保護管1b)の内径よりも径小に形成され、前記径
大部18が管材13(保護管1b)の内径と同径又は径
大に形成されている。
二発明を示しており、図4(A)に示すような栓部材1
2Xが用いられる。栓部材12Xは、一端の径小部17
と他端の径大部18の間で周面にテーパ面19を備えた
断面台形状に形成され、前記径小部17の外径が管材1
3(保護管1b)の内径よりも径小に形成され、前記径
大部18が管材13(保護管1b)の内径と同径又は径
大に形成されている。
【0038】このような栓部材12Xを用いて形成した
閉塞部4について、図4(B)は第1実施形態を示し、
図4(C)は第2実施形態を示している。何れの実施形
態においても、閉塞部4は、耐熱保護管1(図例では先
端側保護管1b)を構成する管材の先端部を切落とし、
形成された開口部20に栓部材12Xを嵌入せしめると
共に、該栓部材12Xと保護管の開口縁の間の隙間に溶
接金属12Yを充填溶接することにより形成される。こ
れにより、耐熱保護管1の先端部は、閉塞部4により内
部を外気から気密的に絶縁せしめられる。
閉塞部4について、図4(B)は第1実施形態を示し、
図4(C)は第2実施形態を示している。何れの実施形
態においても、閉塞部4は、耐熱保護管1(図例では先
端側保護管1b)を構成する管材の先端部を切落とし、
形成された開口部20に栓部材12Xを嵌入せしめると
共に、該栓部材12Xと保護管の開口縁の間の隙間に溶
接金属12Yを充填溶接することにより形成される。こ
れにより、耐熱保護管1の先端部は、閉塞部4により内
部を外気から気密的に絶縁せしめられる。
【0039】(第二発明の閉塞部に関する第1実施形
態)図4(B)に示す第1実施形態において、栓部材1
2Xは、径小部17を保護管1の開口部20の内方に向
けて嵌入せしめられる。保護管1の内径よりも径小とさ
れた径小部17を開口部20に導入した状態で、ハンマ
ーその他の打撃手段により径大部18を殴打すれば、テ
ーパ面19が開口部20に圧入され、栓部材12Xがテ
ーパ面19を介して保護管1の内面に楔状に打込まれ
る。このため、栓部材12Xの径大部18は、保護管1
の内径よりも径大に形成されている。その後、保護管1
の開口縁と径大部18の周縁との間に溶接金属12Yを
充填溶接せしめている。
態)図4(B)に示す第1実施形態において、栓部材1
2Xは、径小部17を保護管1の開口部20の内方に向
けて嵌入せしめられる。保護管1の内径よりも径小とさ
れた径小部17を開口部20に導入した状態で、ハンマ
ーその他の打撃手段により径大部18を殴打すれば、テ
ーパ面19が開口部20に圧入され、栓部材12Xがテ
ーパ面19を介して保護管1の内面に楔状に打込まれ
る。このため、栓部材12Xの径大部18は、保護管1
の内径よりも径大に形成されている。その後、保護管1
の開口縁と径大部18の周縁との間に溶接金属12Yを
充填溶接せしめている。
【0040】(第二発明の閉塞部に関する第2実施形
態)図4(C)に示す第2実施形態において、栓部材1
2Xは、径大部18を保護管1の開口部20の内方に向
けて嵌入せしめられる。このため、栓部材12Xの径大
部18は、保護管1の内径と同径に形成されている。径
大部18を開口部20に臨ましめた状態で、ハンマーそ
の他の打撃手段により径小部17を殴打すれば、栓部材
12Xは開口部20に圧入される。この状態で、保護管
1の開口内縁と径小部17の間には隙間が形成されるの
で、該隙間に溶接金属12Yを充填溶接せしめている。
この際、溶接金属により、更に、保護管1の開口縁から
径小部17の端面を覆うように肉盛部12Yaを形成し
ても良い。
態)図4(C)に示す第2実施形態において、栓部材1
2Xは、径大部18を保護管1の開口部20の内方に向
けて嵌入せしめられる。このため、栓部材12Xの径大
部18は、保護管1の内径と同径に形成されている。径
大部18を開口部20に臨ましめた状態で、ハンマーそ
の他の打撃手段により径小部17を殴打すれば、栓部材
12Xは開口部20に圧入される。この状態で、保護管
1の開口内縁と径小部17の間には隙間が形成されるの
で、該隙間に溶接金属12Yを充填溶接せしめている。
この際、溶接金属により、更に、保護管1の開口縁から
径小部17の端面を覆うように肉盛部12Yaを形成し
ても良い。
【0041】〔耐熱保護管及び溶接金属の材質に関する
第1実施例〕
第1実施例〕
【0042】耐熱保護管1(図例の尾端側保護管1aと
先端側保護管1bの両者)の材質として、前述の〔表
1〕に示すMA956を選択し、第一発明の溶接金属1
2、第二発明の栓部材12X及び溶接金属12Yの材質
として、前述の〔表2〕に示すUMCO−50を選択す
ることにより、第一発明における第1実施形態及び第2
実施形態、第二発明における第1実施形態及び第2実施
形態のような閉塞部4を備えた耐熱保護管1を形成し
た。
先端側保護管1bの両者)の材質として、前述の〔表
1〕に示すMA956を選択し、第一発明の溶接金属1
2、第二発明の栓部材12X及び溶接金属12Yの材質
として、前述の〔表2〕に示すUMCO−50を選択す
ることにより、第一発明における第1実施形態及び第2
実施形態、第二発明における第1実施形態及び第2実施
形態のような閉塞部4を備えた耐熱保護管1を形成し
た。
【0043】この耐熱保護管1を使用した連続測温装置
を炉内温度が約800〜約1000度Cのゴミ焼却炉に
装着して実験したところ、耐熱保護管の曲がりや、溶接
金属や栓部材の剥離や脱落がなく、従来のSUS等の金
属保護管に比して長期間の延命が見られた。
を炉内温度が約800〜約1000度Cのゴミ焼却炉に
装着して実験したところ、耐熱保護管の曲がりや、溶接
金属や栓部材の剥離や脱落がなく、従来のSUS等の金
属保護管に比して長期間の延命が見られた。
【0044】MA956が驚異的な耐熱性、高温強度及
び耐蝕性を満足するのは、次の化学成分に依拠している
ためであり、従って、本発明の耐熱保護管1を形成する
ための素材は、Crを10〜40重量%、Alを10重
量%以下、Tiを5重量%以下、高融点金属酸化物を
0.1〜2重量%、残部を実質的にFeとした酸化物分
散強化型耐熱合金であれば良いと理解される。
び耐蝕性を満足するのは、次の化学成分に依拠している
ためであり、従って、本発明の耐熱保護管1を形成する
ための素材は、Crを10〜40重量%、Alを10重
量%以下、Tiを5重量%以下、高融点金属酸化物を
0.1〜2重量%、残部を実質的にFeとした酸化物分
散強化型耐熱合金であれば良いと理解される。
【0045】Crは、耐熱性を高めるために添加されて
おり、Cr含有量が不足すると所望の耐熱性を得られな
いため、10重量%以上が必要である。一方、多過ぎる
とσ相を生成し脆化するから、40重量%以下にする必
要がある。好ましくは、20〜35重量%である。
おり、Cr含有量が不足すると所望の耐熱性を得られな
いため、10重量%以上が必要である。一方、多過ぎる
とσ相を生成し脆化するから、40重量%以下にする必
要がある。好ましくは、20〜35重量%である。
【0046】Alは、耐酸化性を高めるために添加され
ており、10重量%を超えると有害な大型介在部の生成
を引き起こすので、10重量%以下、好ましくは5重量
%である。
ており、10重量%を超えると有害な大型介在部の生成
を引き起こすので、10重量%以下、好ましくは5重量
%である。
【0047】Tiは、耐酸化性を高めるために添加さ
れ、5重量%を超えると有害な大型介在部の生成を引き
起こすので、5重量%以下にする必要がある。
れ、5重量%を超えると有害な大型介在部の生成を引き
起こすので、5重量%以下にする必要がある。
【0048】高融点金属酸化物は、Y2 O3 、Zr
O2 、Al2 O3 から選ばれる1種以上を用いるが、合
金を高温で安定化するために添加され、0.1重量%よ
りも少ないとその効果がなく、2重量%を超えると脆化
するので、0.1〜2重量%にする必要がある。
O2 、Al2 O3 から選ばれる1種以上を用いるが、合
金を高温で安定化するために添加され、0.1重量%よ
りも少ないとその効果がなく、2重量%を超えると脆化
するので、0.1〜2重量%にする必要がある。
【0049】一方、UMCO−50が溶接金属12並び
に栓部材12X及び溶接金属12Yとして耐熱性、接合
性、機械的強度及び耐蝕性を満足するのは、前述したよ
うに、保護管1を構成する酸化物分散強化型耐熱合金
(Cr、Feを含有する)に対して、溶接金属12並び
に栓部材12X及び溶接金属12Y(Fe−Cr系合
金)がFe及びCrと固溶体或いは全率固溶体を形成せ
しめ、強固な溶接強度を可能にすること、溶接時の熱に
より保護管1を構成する酸化物分散強化型耐熱合金にお
けるY2 O3 の分散が乱れ高温強度を低下せしめるが、
溶接金属12並びに栓部材12X及び溶接金属12Yに
含まれるCoがその高温強度の低下を補うことにより、
溶接後の高温強度を保持すること、更に、溶接時に溶接
個所に炭化物を形成し脆くなり接合強度を低下しないよ
うに低炭素とされていること、にあると考えられる。
に栓部材12X及び溶接金属12Yとして耐熱性、接合
性、機械的強度及び耐蝕性を満足するのは、前述したよ
うに、保護管1を構成する酸化物分散強化型耐熱合金
(Cr、Feを含有する)に対して、溶接金属12並び
に栓部材12X及び溶接金属12Y(Fe−Cr系合
金)がFe及びCrと固溶体或いは全率固溶体を形成せ
しめ、強固な溶接強度を可能にすること、溶接時の熱に
より保護管1を構成する酸化物分散強化型耐熱合金にお
けるY2 O3 の分散が乱れ高温強度を低下せしめるが、
溶接金属12並びに栓部材12X及び溶接金属12Yに
含まれるCoがその高温強度の低下を補うことにより、
溶接後の高温強度を保持すること、更に、溶接時に溶接
個所に炭化物を形成し脆くなり接合強度を低下しないよ
うに低炭素とされていること、にあると考えられる。
【0050】従って、本発明の溶接金属12並びに栓部
材12X及び溶接金属12Yを形成するための素材は、
Crを20〜40重量%、Feを10〜30重量%、C
oを30〜50重量%として含有する耐熱合金であり、
低炭素(1重量%未満、好ましくは実質的に0%)であ
れば良いと理解される。
材12X及び溶接金属12Yを形成するための素材は、
Crを20〜40重量%、Feを10〜30重量%、C
oを30〜50重量%として含有する耐熱合金であり、
低炭素(1重量%未満、好ましくは実質的に0%)であ
れば良いと理解される。
【0051】〔耐熱保護管及び溶接金属の材質に関する
第2実施例〕
第2実施例〕
【0052】耐熱保護管1(図例の尾端側保護管1aと
先端側保護管1bの両者)の材質として、前述の〔表
1〕に示すMA956を選択し、第一発明の溶接金属1
2、第二発明の栓部材12X及び溶接金属12Yの材質
ととして、前述の〔表2〕に示すUMCO−50を選択
することにより、第一発明における第1実施形態及び第
2実施形態、第二発明における第1実施形態及び第2実
施形態のような閉塞部4を備えた耐熱保護管1を形成
し、更に、閉塞部4の外側表面を含む耐熱保護管1の外
側表面にCoCrMo系の酸腐蝕防止剤を溶射加工し
た。
先端側保護管1bの両者)の材質として、前述の〔表
1〕に示すMA956を選択し、第一発明の溶接金属1
2、第二発明の栓部材12X及び溶接金属12Yの材質
ととして、前述の〔表2〕に示すUMCO−50を選択
することにより、第一発明における第1実施形態及び第
2実施形態、第二発明における第1実施形態及び第2実
施形態のような閉塞部4を備えた耐熱保護管1を形成
し、更に、閉塞部4の外側表面を含む耐熱保護管1の外
側表面にCoCrMo系の酸腐蝕防止剤を溶射加工し
た。
【0053】この溶射層を有する耐熱保護管1を使用し
た連続測温装置を炉内温度が約800〜約1000度C
のゴミ焼却炉に装着して実験したところ、耐熱保護管の
曲がりがなく、溶接金属や栓部材の剥離や脱落もなく、
更には炉内壁を伝わり保護管表面に接触する腐蝕性の液
体による保護管の腐蝕によるわん曲折損からも保護する
ことができ、更なる延命効果が見られた。
た連続測温装置を炉内温度が約800〜約1000度C
のゴミ焼却炉に装着して実験したところ、耐熱保護管の
曲がりがなく、溶接金属や栓部材の剥離や脱落もなく、
更には炉内壁を伝わり保護管表面に接触する腐蝕性の液
体による保護管の腐蝕によるわん曲折損からも保護する
ことができ、更なる延命効果が見られた。
【0054】〔耐熱保護管及び溶接金属の材質に関する
第3実施例〕
第3実施例〕
【0055】耐熱保護管1(図例の尾端側保護管1aと
先端側保護管1bの両者)の材質として、前述の〔表
2〕に示すUMCO−50を選択し、第一発明の溶接金
属12、第二発明の栓部材12X及び溶接金属12Yの
材質として、同じく〔表2〕に示すUMCO−50を選
択することにより、第一発明における第1実施形態及び
第2実施形態、第二発明における第1実施形態及び第2
実施形態のような閉塞部4を備えた耐熱保護管1を形成
した。
先端側保護管1bの両者)の材質として、前述の〔表
2〕に示すUMCO−50を選択し、第一発明の溶接金
属12、第二発明の栓部材12X及び溶接金属12Yの
材質として、同じく〔表2〕に示すUMCO−50を選
択することにより、第一発明における第1実施形態及び
第2実施形態、第二発明における第1実施形態及び第2
実施形態のような閉塞部4を備えた耐熱保護管1を形成
した。
【0056】この耐熱保護管1を使用した連続測温装置
を炉内温度が約800〜約1000度Cのゴミ焼却炉に
装着して実験したところ、MA956に比べると寿命は
短いが、所望の測定期間では、溶接金属や栓部材の剥離
や脱落はなく、耐熱保護管の表面は健全であることが確
認された。
を炉内温度が約800〜約1000度Cのゴミ焼却炉に
装着して実験したところ、MA956に比べると寿命は
短いが、所望の測定期間では、溶接金属や栓部材の剥離
や脱落はなく、耐熱保護管の表面は健全であることが確
認された。
【0057】このように耐熱保護管1と、溶接金属12
並びに栓部材12X及び溶接金属12Yとの双方を形成
する同材の耐熱合金は、Crの添加によりσ相を生成し
ない範囲で耐熱性を高め、Coの添加により脆化しない
範囲で高温強度を高め、更に、溶接金属12及び12Y
がFe及びCrと固溶体或いは全率固溶体を形成せしめ
ることを目的としているため、Crを20〜40重量
%、Feを10〜30重量%、Coを30〜50重量%
として含有する耐熱合金であれば良いと理解される。
並びに栓部材12X及び溶接金属12Yとの双方を形成
する同材の耐熱合金は、Crの添加によりσ相を生成し
ない範囲で耐熱性を高め、Coの添加により脆化しない
範囲で高温強度を高め、更に、溶接金属12及び12Y
がFe及びCrと固溶体或いは全率固溶体を形成せしめ
ることを目的としているため、Crを20〜40重量
%、Feを10〜30重量%、Coを30〜50重量%
として含有する耐熱合金であれば良いと理解される。
【0058】
【発明の効果】請求項1及び2に記載の本発明によれ
ば、先端に閉塞部4を備えた耐熱保護管1に熱電対7を
挿入し、熱電対の温接点部8を前記閉塞部4の内側に臨
ましめて成る連続測温装置において、耐熱保護管1を構
成する管材が、Cr及びFeを含有するMA956やU
MCO−50のような特定の化学成分とした耐熱合金か
ら選ばれ、前記閉塞部4が、前記管材の先端部を絞り加
工することにより中心部に小孔10を残してほぼ球面状
その他の突出形状に膨出する底壁部11と、該小孔10
に充填溶接された溶接金属12により形成され、しか
も、該溶接金属12が、Coを含有するFe−Cr系合
金で且つ低炭素とされたUMCO−50のような特定の
化学成分とした耐熱合金から選ばれたものであるから、
ゴミ焼却炉のような化学的、熱的、機械的に過酷な環境
下において、長時間にわたる連続測温を可能にする効果
がある。
ば、先端に閉塞部4を備えた耐熱保護管1に熱電対7を
挿入し、熱電対の温接点部8を前記閉塞部4の内側に臨
ましめて成る連続測温装置において、耐熱保護管1を構
成する管材が、Cr及びFeを含有するMA956やU
MCO−50のような特定の化学成分とした耐熱合金か
ら選ばれ、前記閉塞部4が、前記管材の先端部を絞り加
工することにより中心部に小孔10を残してほぼ球面状
その他の突出形状に膨出する底壁部11と、該小孔10
に充填溶接された溶接金属12により形成され、しか
も、該溶接金属12が、Coを含有するFe−Cr系合
金で且つ低炭素とされたUMCO−50のような特定の
化学成分とした耐熱合金から選ばれたものであるから、
ゴミ焼却炉のような化学的、熱的、機械的に過酷な環境
下において、長時間にわたる連続測温を可能にする効果
がある。
【0059】そして、請求項3に記載の本発明によれ
ば、小孔10に充填溶接した溶接金属12により該小孔
から底壁部11の内側に向けて突出する隆起部12aを
形成せしめることにより、炉内で加熱される閉塞部4の
熱が、溶接金属12を介して隆起部12aに熱伝導さ
れ、熱電対7の温接点部8に近づくので、熱電対7の熱
感度と応答性が良好になるという効果がある。
ば、小孔10に充填溶接した溶接金属12により該小孔
から底壁部11の内側に向けて突出する隆起部12aを
形成せしめることにより、炉内で加熱される閉塞部4の
熱が、溶接金属12を介して隆起部12aに熱伝導さ
れ、熱電対7の温接点部8に近づくので、熱電対7の熱
感度と応答性が良好になるという効果がある。
【0060】また、請求項4及び5に記載の本発明によ
れば、耐熱保護管1を構成する管材が、Cr及びFeを
含有するMA956やUMCO−50のような特定の化
学成分とした耐熱合金から選ばれ、前記閉塞部4が、保
護管1の先端開口部20に嵌入された栓部材12Xと、
該栓部材12Xを保護管1の開口縁に気密的に溶接せし
めた溶接金属12Yにより形成され、しかも、栓部材1
2X及び溶接金属12Yが、Coを含有するFe−Cr
系合金で且つ低炭素とされたUMCO−50のような特
定の化学成分とした耐熱合金から選ばれたものであるか
ら、ゴミ焼却炉のような化学的、熱的、機械的に過酷な
環境下において、長時間にわたる連続測温を可能にする
効果がある。
れば、耐熱保護管1を構成する管材が、Cr及びFeを
含有するMA956やUMCO−50のような特定の化
学成分とした耐熱合金から選ばれ、前記閉塞部4が、保
護管1の先端開口部20に嵌入された栓部材12Xと、
該栓部材12Xを保護管1の開口縁に気密的に溶接せし
めた溶接金属12Yにより形成され、しかも、栓部材1
2X及び溶接金属12Yが、Coを含有するFe−Cr
系合金で且つ低炭素とされたUMCO−50のような特
定の化学成分とした耐熱合金から選ばれたものであるか
ら、ゴミ焼却炉のような化学的、熱的、機械的に過酷な
環境下において、長時間にわたる連続測温を可能にする
効果がある。
【0061】そして、請求項6に記載の本発明によれ
ば、栓部材12Xが、一端の径小部17と他端の径大部
18の間で周面にテーパ面19を備えた断面台形状に形
成され、前記径小部17が保護管1の内径よりも径小で
且つ前記径大部18が保護管1の内径と同径又は径大に
形成された構成であるから、該栓部材12Xを保護管の
開口部20に強固に嵌入せしめることが可能であり、手
軽な構成で所期の閉塞部4を容易に形成することができ
る利点がある。
ば、栓部材12Xが、一端の径小部17と他端の径大部
18の間で周面にテーパ面19を備えた断面台形状に形
成され、前記径小部17が保護管1の内径よりも径小で
且つ前記径大部18が保護管1の内径と同径又は径大に
形成された構成であるから、該栓部材12Xを保護管の
開口部20に強固に嵌入せしめることが可能であり、手
軽な構成で所期の閉塞部4を容易に形成することができ
る利点がある。
【図1】本発明の連続測温装置を示しており、(A)は
該装置の一つの実施形態を示す全体図、(B)は耐熱保
護管の閉塞部に関する第一発明の第1実施形態を示す断
面図、(C)は耐熱保護管の閉塞部に関する第一発明の
第2実施形態を示す断面図である。
該装置の一つの実施形態を示す全体図、(B)は耐熱保
護管の閉塞部に関する第一発明の第1実施形態を示す断
面図、(C)は耐熱保護管の閉塞部に関する第一発明の
第2実施形態を示す断面図である。
【図2】第一発明の第1実施形態に係る閉塞部を形成す
る工程を示しており、(A)〜(D)は、工程を時系列
的に示す断面図である。
る工程を示しており、(A)〜(D)は、工程を時系列
的に示す断面図である。
【図3】第一発明の第2実施形態に係る閉塞部を形成す
る工程を示しており、(A)〜(D)は、工程を時系列
的に示す断面図である。
る工程を示しており、(A)〜(D)は、工程を時系列
的に示す断面図である。
【図4】耐熱保護管の閉塞部に関する第二発明を示して
おり、(A)は栓部材の実施形態を示す斜視図、(B)
は第二発明の第1実施形態を示す断面図、(C)は第二
発明の第2実施形態を示す断面図である。
おり、(A)は栓部材の実施形態を示す斜視図、(B)
は第二発明の第1実施形態を示す断面図、(C)は第二
発明の第2実施形態を示す断面図である。
1 耐熱保護管 4 閉塞部 7 熱電対 8 温接点部 10 小孔 11 底壁部 12 溶接金属 12X 栓部材 12Y 溶接金属 12a 隆起部 17 径小部 18 径大部 19 テーパ面 20 開口部
フロントページの続き (72)発明者 吉野 伸正 大阪市住之江区南港北1丁目7番89号日立 造船株式会社内 (72)発明者 桜井 寿文 大阪市西区西本町1丁目7番10号川惣電機 工業株式会社内 (72)発明者 田中 謙太郎 大阪市西区西本町1丁目7番10号川惣電機 工業株式会社内 (72)発明者 前島 悟 東京都町田市鶴間1480−1スカイプラザ鶴 間A−1号 Fターム(参考) 2F056 BP01 BP03 CL13 KC01 KC06 KC08 KC12 KC18 WA03
Claims (6)
- 【請求項1】 先端に閉塞部を備えた耐熱保護管に熱電
対を挿入し、熱電対の温接点部を前記閉塞部の内側に臨
ましめて成る連続測温装置において、 前記耐熱保護管が、Cr及びFeを含有する耐熱合金か
ら成る管材により形成され、前記閉塞部が、前記管材の
先端部を絞り加工することにより中心部に小孔を残して
膨出する底壁部と、前記小孔に充填溶接された溶接金属
により形成されて成り、 前記溶接金属が、Coを含有するFe−Cr系合金で且
つ低炭素の耐熱合金から成ることを特徴とする連続測温
装置。 - 【請求項2】 前記底壁部を備えた管材を構成する耐熱
合金が、Crを10〜40重量%、Alを10重量%以
下、Tiを5重量%以下、高融点金属酸化物を0.1〜
2重量%、残部を実質的にFeとする酸化物分散強化型
耐熱合金から成り、 前記小孔に充填溶接された溶接金属が、Crを20〜4
0重量%、Feを10〜30重量%、Coを30〜50
重量%として含有する耐熱合金から成ることを特徴とす
る請求項1に記載の連続測温装置。 - 【請求項3】 前記小孔に充填溶接された溶接金属が、
該小孔から底壁部の内側に向けて突出する隆起部を備え
て成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の連続測
温装置。 - 【請求項4】 先端に閉塞部を備えた耐熱保護管に熱電
対を挿入し、熱電対の温接点部を前記閉塞部の内側に臨
ましめて成る連続測温装置において、 前記耐熱保護管が、Cr及びFeを含有する耐熱合金か
ら成る管材により形成され、前記閉塞部が、前記管材の
先端開口部に嵌入された栓部材と、該栓部材を管材に気
密的に溶接せしめた溶接金属により形成されて成り、 前記栓部材及び溶接金属が、Coを含有するFe−Cr
系合金で且つ低炭素の耐熱合金から成ることを特徴とす
る連続測温装置。 - 【請求項5】 前記管材を構成する耐熱合金が、Crを
10〜40重量%、Alを10重量%以下、Tiを5重
量%以下、高融点金属酸化物を0.1〜2重量%、残部
を実質的にFeとする酸化物分散強化型耐熱合金から成
り、 前記栓部材及び溶接金属が、Crを20〜40重量%、
Feを10〜30重量%、Coを30〜50重量%とし
て含有する耐熱合金から成ることを特徴とする請求項4
に記載の連続測温装置。 - 【請求項6】 前記管材の先端開口部に嵌入された栓部
材が、一端の径小部と他端の径大部の間で周面にテーパ
面を備えた断面台形状に形成され、前記径小部が管材の
内径よりも径小で且つ前記径大部が管材の内径と同径又
は径大であることを特徴とする請求項4又は5に記載の
連続測温装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10235006A JP2000055741A (ja) | 1998-08-05 | 1998-08-05 | 連続測温装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10235006A JP2000055741A (ja) | 1998-08-05 | 1998-08-05 | 連続測温装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000055741A true JP2000055741A (ja) | 2000-02-25 |
Family
ID=16979677
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10235006A Pending JP2000055741A (ja) | 1998-08-05 | 1998-08-05 | 連続測温装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000055741A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2031080A1 (de) * | 2007-08-30 | 2009-03-04 | ALSTOM Technology Ltd | Hochtemperaturlegierung |
JP2010175257A (ja) * | 2009-01-27 | 2010-08-12 | Rkc Instrument Inc | 温度測定用センサ |
-
1998
- 1998-08-05 JP JP10235006A patent/JP2000055741A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2031080A1 (de) * | 2007-08-30 | 2009-03-04 | ALSTOM Technology Ltd | Hochtemperaturlegierung |
US8435443B2 (en) | 2007-08-30 | 2013-05-07 | Alstom Technology Ltd. | High-temperature alloy |
JP2010175257A (ja) * | 2009-01-27 | 2010-08-12 | Rkc Instrument Inc | 温度測定用センサ |
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