JP2000055626A - 板厚測定方法およびその装置 - Google Patents

板厚測定方法およびその装置

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JP2000055626A
JP2000055626A JP22276098A JP22276098A JP2000055626A JP 2000055626 A JP2000055626 A JP 2000055626A JP 22276098 A JP22276098 A JP 22276098A JP 22276098 A JP22276098 A JP 22276098A JP 2000055626 A JP2000055626 A JP 2000055626A
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Atsushi Shimamoto
篤 嶋本
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Nano TEM Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産ラインに容易に組み込めて、透過性を有
する測定対象板の板厚を高速かつ正確に非接触で測定で
きる板厚測定方法およびその装置を提供する。 【解決手段】 集束性の強い平行光を光源の発射点から
入射光として発して受光部で直接受光するときの受光点
を基準受光点とし、透過性を有する測定対象板を一方の
面の任意の入射点に所定角度の入射角で入射光が入射さ
れるように挿入した場合の、入射光がスネルの法則に従
って透過して他方の面の透過点から所定角度の発射角で
発射される透過光を受光するときの受光点を測定受光点
とし、発射点から基準受光点までの光路を基準光路と
し、発射点から入射点および透過点を介して測定受光点
に至るまでの光路を測定光路として、光源と受光部との
間に測定対象板を挿入し、そのときの測定光路と基準光
路の相違に基づいて、測定対象板の板厚を求めることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば液晶パネル
の基板ガラスなどの、板厚として高精度を要求される透
明板または半透明板を測定対象物として、その板厚を測
定する板厚測定方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の板厚測定装置としては、
マイクロメータ等の接触式のものの他、非接触式のもの
としては、空気マイクロメータ、静電容量センサ等を利
用したものが知られている。例えばマイクロメータで
は、測定プローブを所定の力で測定対象物(測定対象
板)に接触させて、その板厚を測定する。
【0003】また、空気マイクロメータでは、測定対象
板を平らな定盤面に置いて、先細のノズル先端から吹き
出す空気その他のガスの流量・圧力等に基づいて、測定
対象板の板厚を求める。また、静電容量センサでは、対
向する一対の測定電極間のギャップ(測定面間ギャッ
プ)内に測定対象板を挿入して、挿入前後の静電容量の
変化に基づいて、または、測定対象板と各測定電極との
間の各静電容量に基づいて、板厚を求める。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば接触式
のものでは、測定対象板に粉塵等の汚染や傷等の変形を
与える。また、空気マイクロメータでは、定盤面との接
触により同様の問題が生じ、また、ガス圧等により振動
等を与えて正確に測定できないこともある。また、静電
容量センサでは、静電容量に基づく測定のため、測定ギ
ャップや測定面間ギャップが制限され、大きな板厚を測
定できない。
【0005】また、上述した従来の板厚測定装置では、
いずれも基本的に抜き取り検査が必要となり、また、高
速で測定できないので、測定対象板の生産工程(生産ラ
イン)の自動化(生産工程中の測定)に適さない。
【0006】例えば液晶パネル用ガラス基板は、その生
産ラインにおいて、溶融状態のガラスを坩堝の細長いス
リットから引き出す方法(いわゆるダウンドロー法)
や、溶融状態のガラスを坩堝から流し出し冷えて固まっ
た部分をローラーで引き下げる方法(いわゆるヒュージ
ョン法)などにより作製されるが、これらの場合の板厚
は、坩堝の温度、ローラーの回転速度、ガラスの粘度等
に対して敏感に反応する。したがって、上述のような抜
き取り検査では対応できず、所望の板厚が高速かつ正確
に測定できない。
【0007】また、上記のヒュージョン法においては、
測定対象板が坩堝から数メートル以上ぶら下がった格好
になっており、数センチメートルオーダーで常時揺れて
いるため、この程度板厚方向に揺れていても板厚を正確
に測定する必要がある。
【0008】本発明は、生産ラインに容易に組み込むこ
とができ、透過性を有する測定対象板の板厚を高速かつ
正確に非接触で測定できる板厚測定方法およびその装置
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の板厚
測定方法は、集束性の強い平行光を光源の発射点から入
射光として発して受光部で直接受光するときの受光点を
基準受光点とし、透過性を有する測定対象板の表裏2面
のうちの一方の面の任意の入射点に所定角度の入射角で
前記入射光が入射されるように前記測定対象板を挿入し
た場合の、前記入射光がスネルの法則に従って前記測定
対象板を透過して前記表裏2面のうちの他方の面の透過
点から前記所定角度の発射角で発射される透過光を受光
するときの前記受光部の受光点を測定受光点とし、前記
発射点から前記基準受光点までの光路を基準光路とし、
前記測定対象板を挿入したときの前記発射点から前記入
射点および前記透過点を介して前記測定受光点に至るま
での光路を測定光路として、前記光源と前記受光部との
間に前記測定対象板を挿入し、前記光源から前記入射光
を発して、前記受光部で前記透過光を受光するととも
に、そのときの前記測定光路と前記基準光路の相違に基
づいて、前記測定対象板の板厚を求めることを特徴とす
る。
【0010】本発明の請求項12の板厚測定装置は、集
束性の強い平行光を発する光源と、透過光を受光する受
光部と、前記光源を制御するとともに、前記受光部の受
光結果に基づいて、前記光源と前記受光部との間に挿入
された透過性を有する測定対象板の板厚を求める制御部
と、を備え、前記制御部は、集束性の強い平行光を光源
の発射点から入射光として発して受光部で直接受光する
ときの受光点を基準受光点とし、前記測定対象板の表裏
2面のうちの一方の面の任意の入射点に所定角度の入射
角で前記入射光が入射されるように前記測定対象板を挿
入した場合の、前記入射光がスネルの法則に従って前記
測定対象板を透過して前記表裏2面のうちの他方の面の
透過点から前記所定角度の発射角で発射される透過光を
受光するときの前記受光部の受光点を測定受光点とし、
前記発射点から前記基準受光点までの光路を基準光路と
し、前記測定対象板を挿入したときの前記発射点から前
記入射点および前記透過点を介して前記測定受光点に至
るまでの光路を測定光路として、前記光源と前記受光部
との間に前記測定対象板を挿入し、前記光源から前記入
射光を発して、前記受光部で前記透過光を受光するとと
もに、そのときの前記測定光路と前記基準光路の相違に
基づいて、前記測定対象板の板厚を求めることを特徴と
する。
【0011】この板厚測定方法およびその装置では、光
源と受光部との間に測定対象板を挿入し、光源から入射
光を発して受光部で透過光を受光し、そのときの測定光
路と基準光路の相違に基づいて、測定対象板の板厚を求
めるので、測定対象板を挿入するいわゆる測定部には、
光源と受光部があれば良い。
【0012】すなわち、測定対象板の板厚に対して測定
光路と基準光路の相違に基づく所定の関係を有する受光
結果さえ得られれば、その受光結果から板厚を求める機
能(制御部の機能)は、測定対象板の生産工程(生産ラ
イン)の制御部の一部の機能を兼用して構成可能なの
で、生産ラインに容易に組み込むことができる。
【0013】また、基本的に光学的測定なので、測定は
高速で行うことができ、非接触測定のため測定対象板に
汚染や変形等を与える心配がない。また、光路の相違に
基づく測定なので、ガス圧等に基づく測定のように、測
定対象板に振動等の力学的作用を及ぼすことがない。
【0014】また、透過光を受光できれば測定可能なの
で、光源と受光部との間の距離を任意に設定でき、ガス
圧や静電容量等に基づく測定とは異なり、大きな板厚も
測定できる。
【0015】また、所定角度の入射角で入射されるよう
に測定対象板を挿入する限り、測定対象板内の光路(屈
折角、光路長等)は変わらないので、挿入位置による光
路差(光路長の差)はなく、また、平行光を利用するの
で、基準受光点から測定受光点までの距離(測定対象板
挿入時の受光点の変位)も変わらない。
【0016】すなわち、測定光路と基準光路の相違に基
づいて、上記の受光点の変位や光路差等を利用して、測
定対象板の板厚を求めることができるが、いずれの場合
も、測定対象板の挿入位置によって測定結果が変わるこ
とがないので、たとえ測定対象板が生産ラインにおいて
測定時に板厚方向に揺れていても、正確に板厚を測定で
きる。
【0017】したがって、この板厚測定方法およびその
装置では、生産ラインに容易に組み込むことができ、透
過性を有する測定対象板の板厚を高速かつ正確に非接触
で測定できる。
【0018】請求項1の板厚測定方法において、前記測
定対象板を挿入したときの前記基準受光点から前記測定
受光点への受光点変位を利用して、前記測定対象板の板
厚を求めることが好ましい。
【0019】請求項12の板厚測定装置において、前記
測定対象板を挿入したときの前記基準受光点から前記測
定受光点への受光点変位を利用して、前記測定対象板の
板厚を求めることが好ましい。
【0020】測定対象板を挿入したときに、受光部の受
光点は、挿入前の基準受光点から測定受光点へ変位す
る。この板厚測定方法およびその装置では、受光部の受
光点変位を利用して、この測定対象板の板厚を求めるこ
とにより、請求項1で上述の各種利点が得られる。
【0021】請求項2の板厚測定方法において、前記所
定角度をθとし、測定環境となる前記光源および前記受
光部と前記測定対象板の間にある媒体の屈折率をniと
し、前記測定対象板の屈折率をntとし、その比である
屈折率比をn=nt/niとし、前記測定対象物の板厚
をdとし、前記受光点変位をxとしたとき、
【数1】 となる変位係数uを利用して、前記受光点変位xから前
記板厚dを求めることが好ましい。
【0022】請求項13の板厚測定装置において、前記
所定角度をθとし、測定環境となる前記光源および前記
受光部と前記測定対象板の間にある媒体の屈折率をni
とし、前記測定対象板の屈折率をntとし、その比であ
る屈折率比をn=nt/niとし、前記測定対象物の板
厚をdとし、前記受光点変位をxとしたとき、
【数1】 となる変位係数uを利用して、前記受光点変位xから前
記板厚dを求めることが好ましい。
【0023】この板厚測定方法およびその装置では、変
位係数uを利用することにより、受光点変位xから容易
に板厚dを求められる。なお、この場合、変位係数u
は、上記「数1」に示すように、入射角や発射角となる
所定角度θが固定値であれば、すなわち基準光路に対し
て所定角度θで測定対象板を挿入しさえすれば、屈折率
比nにより決定される。また、この屈折率比nも測定環
境の媒体が一般的な空気であれば、ni=1からn=n
tとなり、測定対象板の屈折率ntそのものとなる。ま
た、同じ屈折率ntの測定対象物の板厚を測定する場
合、この屈折率ntも固定値のため、変位係数nも固定
値となる。
【0024】請求項3の板厚測定方法において、前記測
定対象板の屈折率ntが固定値の場合、前記変位係数u
またはその逆数1/uを固定値として記憶しておき、前
記受光部の受光結果から前記受光点変位xを求め、前記
板厚dをd=x/uの関係式から算出することが好まし
い。
【0025】請求項14の板厚測定装置において、前記
測定対象板の屈折率ntが固定値の場合、前記変位係数
uまたはその逆数1/uを固定値として記憶する記憶手
段をさらに備え、前記制御部は、前記受光部の受光結果
から前記受光点変位xを求め、前記板厚dをd=x/u
の関係式から算出することが好ましい。
【0026】この板厚測定方法およびその装置では、測
定対象板の屈折率ntが固定値の場合、変位係数uまた
はその逆数1/uを固定値として記憶しておくので、受
光点変位xを求め、d=x/uの関係式から算出するこ
とにより、板厚dを容易に求められる。すなわち、測定
対象板の生産ライン等で連続して板厚を測定するような
場合、その測定対象物は、同一の屈折率ntを有するの
で、特に適している。
【0027】請求項3の板厚測定方法において、前記測
定対象板の屈折率ntが固定値の場合、前記受光点変位
xと前記変位係数uから前記板厚dを求めるためのd=
x/uの関係を示す変換テーブルを記憶しておき、前記
受光部の受光結果から前記受光点変位xを求め、前記変
換テーブルを参照して前記板厚dを求めることが好まし
い。
【0028】請求項14の板厚測定装置において、前記
測定対象板の屈折率ntが固定値の場合、前記受光点変
位xと前記変位係数uから前記板厚dを求めるためのd
=x/uの関係を示す変換テーブルを記憶する記憶手段
をさらに備え、前記制御部は、前記受光部の受光結果か
ら前記受光点変位xを求め、前記変換テーブルを参照し
て前記板厚dを求めることが好ましい。
【0029】この板厚測定方法およびその装置では、測
定対象板の屈折率ntが固定値の場合、受光点変位xと
変位係数uから前記板厚dを求めるためのd=x/uの
関係を示す変換テーブルを記憶しておくので、受光点変
位xを求め、変換テーブルを参照することにより、板厚
dを容易に求められる。すなわち、請求項5や16と同
様に、測定対象板の生産ライン等で連続して板厚を測定
するような場合に、特に適している。
【0030】請求項2ないし5のいずれかの板厚測定方
法において、前記受光部は、前記受光点変位を拡大して
受光するための変位拡大手段を有することが好ましい。
【0031】請求項13ないし16のいずれかの板厚測
定装置において、前記受光部は、前記受光点変位を拡大
して受光するための変位拡大手段を有することが好まし
い。
【0032】この板厚測定方法およびその装置では、受
光点変位を拡大して受光するための変位拡大手段を有す
るので、微小な受光点変位であっても、それを拡大して
検出でき、分解能を向上させることができる。
【0033】請求項1ないし6のいずれかの板厚測定方
法において、前記光源は、レーザ光を発するレーザ光源
であることが好ましい。
【0034】請求項12ないし17のいずれかの板厚測
定装置において、前記光源は、レーザ光を発するレーザ
光源であることが好ましい。
【0035】この板厚測定方法およびその装置では、光
源から発する入射光としてレーザ光を利用できるので、
光量を大きくして高密度の照射ができ、帯域幅を広げる
ことができ、基準光路や測定光路とそれ以外との光量の
差が顕著となるばかりでなく、他の光の影響や光路にお
ける光の減衰等も少なくなるので、大きな板厚dを測定
できる他、受光部では、より高い分解能や広範囲のリニ
アリティを確保し易くなる。
【0036】なお、レーザ光源としては、ルビーレー
ザ、ガラスレーザ、YAGレーザ等の固体レーザでも、
アルゴンレーザ、金属イオンレーザ等のガスレーザで
も、ラマンレーザ、ダイレーザ等の液体レーザでも、適
用は可能であるが、小型化等のためには、レーザダイオ
ード等の半導体レーザが好ましい。
【0037】請求項1ないし7のいずれかの板厚測定方
法において、前記光源および前記受光部をそれぞれ第1
光源および第1受光部とし、前記第1光源から前記第1
受光部に至る前記基準光路および前記測定光路をそれぞ
れ第1基準光路および第1測定光路とし、所定条件を満
足する仮想平面を所定対称面として、それぞれ前記第1
光源および前記第1受光部と面対称の関係となるように
配設された光源および受光部をそれぞれ第2光源および
第2受光部とし、前記第2光源から前記第2受光部に至
る前記基準光路および前記測定光路をそれぞれ第2基準
光路および第2測定光路としたときに、前記所定条件
は、前記第1光源からの入射光の入射角が前記所定角度
となるように前記測定対称板を挿入した場合に、その測
定対称板に対する前記第2光源からの入射光の入射角が
同一の前記所定角度となることであり、前記第2光源お
よび前記第2受光部をさらに備えることにより、前記第
1基準光路と前記第1測定光路の相違に基づいて求めら
れる第1板厚と、前記第2基準光路と前記第2測定光路
の相違に基づいて求められる第2板厚との平均を、前記
測定対象板の板厚として求めることが好ましい。
【0038】請求項12ないし18のいずれかの板厚測
定装置において、前記光源および前記受光部をそれぞれ
第1光源および第1受光部とし、前記第1光源から前記
第1受光部に至る前記基準光路および前記測定光路をそ
れぞれ第1基準光路および第1測定光路とし、所定条件
を満足する仮想平面を所定対称面として、それぞれ前記
第1光源および前記第1受光部と面対称の関係となるよ
うに配設された光源および受光部をそれぞれ第2光源お
よび第2受光部とし、前記第2光源から前記第2受光部
に至る前記基準光路および前記測定光路をそれぞれ第2
基準光路および第2測定光路としたときに、前記所定条
件は、前記第1光源からの入射光の入射角が前記所定角
度となるように前記測定対称板を挿入した場合に、その
測定対称板に対する前記第2光源からの入射光の入射角
が同一の前記所定角度となることであり、前記第2光源
および前記第2受光部をさらに備え、前記制御部は、前
記第1光源と前記第2光源を制御するとともに、前記第
1基準光路と前記第1測定光路の相違に基づいて前記第
1受光部の受光結果から求められる第1板厚と、前記第
2基準光路と前記第2測定光路の相違に基づいて前記第
2受光部の受光結果から求められる第2板厚との平均
を、前記測定対象板の板厚として求めることが好まし
い。
【0039】この板厚測定方法およびその装置では、請
求項1ないし7および請求項12ないし18で前述の光
源および受光部を、それぞれ第1光源および第1受光部
とし、所定条件を満足する仮想平面を所定対称面とし
て、それらに面対称の第2光源および第2受光部をさら
に備え、双方のそれぞれから求められる第1板厚と第2
板厚との平均を測定対称板の板厚として求める。
【0040】この場合の所定対称面は、第1光源側の入
射角が所定角度となるように測定対称板を挿入した場合
に第2光源側の入射角も同一の所定角度となるような仮
想平面なので、測定対称板を正確な挿入角度で挿入する
限り、第1光源側の第1基準光路と第1測定光路の相違
に基づいて求められる第1板厚と、第2光源側の第2基
準光路と第2測定光路の相違に基づいて求められる第2
板厚とは一致し、それらの平均も正確な板厚となる。
【0041】一方、測定対称板の挿入角度が誤差を含む
場合、上記の第1光源側の入射角および第2光源側の入
射角の一方または双方が誤差を含むことになるので、第
1板厚および第2板厚の一方または双方も誤差を含むこ
とになる。そして、このような場合、2組の測定系で同
様に求められた測定結果を平均することにより、測定結
果の誤差を低減することが可能となる。
【0042】したがって、この板厚測定方法およびその
装置では、測定対称板の挿入角度の誤差により測定結果
の板厚に誤差が生じてしまうような場合に、2組の測定
系による板厚を平均することにより、測定結果の板厚の
誤差を低減し易くなる。
【0043】なお、この場合、最終的な板厚(第1板厚
および第2板厚)を求めてから、それらの平均を測定結
果の板厚として求めても良いし、その途中で平均して、
例えば受光点変位や光路差等を利用して板厚を求める場
合の受光点変位や光路差等の平均を求めてから、その平
均値を利用して測定結果となる板厚を求めても良い。ま
た、所定対称面を複数想定して各所定対称面について面
対称の第3、第4等の測定系を設けて、3次元内での角
度誤差による測定誤差をさらに低減することもできる。
【0044】請求項8の板厚測定方法において、前記第
1基準光路および前記第1測定光路の双方を含む仮想平
面を仮想第1平面とし、この仮想第1平面に対して直交
し、かつ、前記第1光源からの入射光の入射角が前記所
定角度となるように前記測定対称板を挿入した場合の前
記入射点に立てた法線を含む仮想平面を仮想第2平面と
したときに、前記仮想第2平面を前記所定対称面とした
ことが好ましい。
【0045】請求項19の板厚測定装置において、前記
第1基準光路および前記第1測定光路の双方を含む仮想
平面を仮想第1平面とし、この仮想第1平面に対して直
交し、かつ、前記第1光源からの入射光の入射角が前記
所定角度となるように前記測定対称板を挿入した場合の
前記入射点に立てた法線を含む仮想平面を仮想第2平面
としたときに、前記仮想第2平面を前記所定対称面とし
たことが好ましい。
【0046】この板厚測定方法およびその装置では、第
1基準光路および第1測定光路の双方を含む仮想第1平
面に対して直交し、かつ、第1光源からの入射光の入射
角が所定角度となるように測定対称板を挿入した場合の
入射点に立てた法線を含む仮想平面を仮想第2平面とし
て、その仮想第2平面を所定対称面とする。
【0047】第1光源側の入射角は、仮想第1平面内の
上記法線に対する入射角なので、この仮想第1平面に直
交してその法線を含む仮想第2平面を対称面として、第
1光源側に面対称の第2光源側を設ければ、第2光源側
の入射角は、仮想第1平面内で上記法線を対称線として
第1光源側の入射角と線対称になる。すなわち、この仮
想第2平面は所定対称面としての所定条件を満足する。
【0048】そして、この場合、測定対称板の面に立て
た任意の法線が上記法線に平行になるように、その測定
対称板が挿入されれば、第1光源側と第2光源側の入射
角が一致するが、仮想第1平面内で角度誤差を有するよ
うに挿入されれば、その角度誤差分だけ第1光源側およ
び第2光源側の一方の入射角が小さくなり、その分だけ
他方の入射角が大きくなる。
【0049】すなわち、測定対称板が仮想第1平面内で
角度誤差を有するように挿入された場合、双方の測定系
の各入射角の増減は逆の関係となるので、それによる受
光点変位や光路差等の増減も逆の関係となり、それらか
ら求められる第1板厚と第2板厚の増減も逆の関係とな
る。
【0050】したがって、この板厚測定方法およびその
装置では、測定対称板が仮想第1平面内で角度誤差を有
するように挿入された場合に、2組の測定系の測定結果
を平均して、第1板厚と第2板厚の平均を測定対称板の
板厚として求めることにより、その測定結果の誤差を低
減することができる。
【0051】請求項8の板厚測定方法において、前記第
1基準光路および前記第1測定光路の双方を含む仮想平
面を仮想第1平面とし、この仮想第1平面に対して直交
し、かつ、前記第1光源からの入射光の入射角が前記所
定角度となるように前記測定対称板を挿入した場合の前
記入射点に立てた法線を含む仮想平面を仮想第2平面と
し、前記仮想第1平面および前記仮想第2平面の双方に
直交する仮想平面を仮想第3平面としたときに、前記仮
想第3平面を前記所定対称面としたことが好ましい。
【0052】請求項19の板厚測定装置において、前記
第1基準光路および前記第1測定光路の双方を含む仮想
平面を仮想第1平面とし、この仮想第1平面に対して直
交し、かつ、前記第1光源からの入射光の入射角が前記
所定角度となるように前記測定対称板を挿入した場合の
前記入射点に立てた法線を含む仮想平面を仮想第2平面
とし、前記仮想第1平面および前記仮想第2平面の双方
に直交する仮想平面を仮想第3平面としたときに、前記
仮想第3平面を前記所定対称面としたことが好ましい。
【0053】この板厚測定方法およびその装置では、請
求項9および請求項20で前述の仮想第1平面および仮
想第2平面の双方に直交する仮想平面を仮想第3平面と
して、その仮想第3平面を所定対称面とする。
【0054】この場合、仮想第3平面と仮想第1平面と
の交線は、仮想第1平面内で前述の法線と直交するの
で、仮想第3平面を対称面として、第1光源側に面対称
の第2光源側を設ければ、第2光源側の入射角は、上記
の交線を対称線として第1光源側の入射角と線対称にな
る。すなわち、この仮想第3平面は所定対称面としての
所定条件を満足する。
【0055】そして、この場合も、測定対称板が仮想第
1平面内で角度誤差を有するように挿入されれば、その
角度誤差分だけ第1光源側および第2光源側の一方の入
射角が小さくなり、その分だけ他方の入射角が大きくな
り、双方の測定系の各入射角の増減は逆の関係となるの
で、それによる受光点変位や光路差等の増減も逆の関係
となり、それらから求められる第1板厚と第2板厚の増
減も逆の関係となる。
【0056】したがって、この板厚測定方法およびその
装置では、請求項9および請求項20で前述の板厚測定
方法およびその装置と同様に、測定対称板が仮想第1平
面内で角度誤差を有するように挿入された場合に、2組
の測定系の測定結果を平均して、第1板厚と第2板厚の
平均を測定対称板の板厚として求めることにより、その
測定結果の誤差を低減することができる。
【0057】請求項10の板厚測定方法において、前記
仮想第3平面が、前記第1基準光路の中心点を含むこと
が好ましい。
【0058】請求項21の板厚測定装置において、前記
仮想第3平面が、前記第1基準光路の中心点を含むこと
が好ましい。
【0059】この板厚測定方法およびその装置では、仮
想第3平面が記第1基準光路の中心点を含む。すなわ
ち、この仮想第3平面は、第1基準光路の中心点(第1
光源と第1受光部の相互間の中心点)を(仮想第1平面
との交線上に)含みかつ前述の法線と(仮想第2平面と
の交線上で)直交するので、この仮想第3平面を対称面
として面対称に設けられた第1光源、第1受光部、第2
光源および第2受光部は、それぞれ仮想第3平面からほ
ぼ同一距離となる。これにより、各光源相互間と各受光
部相互間はほぼ同一距離となるので、測定対称板を挿入
する間隙を効率よく設けることができ、生産ラインに組
み込み易くなる。
【0060】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
板厚測定方法およびその装置を適用した板厚測定装置に
ついて、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0061】図1は、本発明の第1の実施形態に係る板
厚測定装置1の全体構成を示す概略ブロック図であり、
図2は、板厚測定装置1の主に測定部50の構成と測定
原理を説明する原理説明図である。
【0062】ただし、後述するように、本発明の板厚測
定方法およびその装置では、いわゆる測定部には、光源
と受光部があれば良く、また、その制御部は、マイコン
やパソコン等と同様の一般的な構成で良いので、測定対
象板の生産工程(生産ライン)の制御部の一部の機能を
兼用して構成できる。そこで、本実施形態でも、図1に
示す制御部20は、生産ラインの制御部であり、その一
部の機能を板厚測定装置1の制御部CNの機能として兼
用する。
【0063】図1に示すように、板厚測定装置1は、操
作部10、制御部20、測定部50を備え、外部に測定
結果等を印刷するためのプリンタやプロッタ等の印刷装
置(以下「プリンタ」で代表する)6、ハードディスク
や光磁気ディスク等の外部記憶装置(以下「ハードディ
スク」で代表する)7などを接続できるようになってい
る。
【0064】操作部10は、ユーザとのインタフェース
を行うためのブラウン管や液晶等のディスプレイ3、キ
ーボード4、および、マウスやディジタイザやタブレッ
ト等のポインティングディバイス(以下「マウス」で代
表する)5を備えている。
【0065】ユーザは、ディスプレイ3の操作画面上
で、キーボード4やマウス5により、例えば測定対象物
である平板(測定対象板:ターゲット)Tの生産やその
板厚測定のための各種指示やデータを入力したり、入力
結果や処理結果をディスプレイ4の画面に表示して編集
でき、また、板厚測定の結果を、画面表示で確認した
り、プリンタ6に出力して印刷結果により確認できる。
また、この測定結果は、その印刷結果の用紙として、あ
るいはデータとしてハードディスク7に記憶することに
より、保存できる。
【0066】測定部50は、レーザ光を発する光源LD
と、それを受光する受光部PDを備え、その間に生産工
程中の平板状のターゲットT、例えば液晶パネル用ガラ
ス基板を生産するために生産工程中のガラス等のターゲ
ットTが、入射角θが所定角度となるように挿入され、
その板厚dを測定する(図2参照)。この構成等につい
ては、さらに詳細に後述する。
【0067】制御部20は、CPU210、ROM22
0、キャラクタジェネレータROM(CG−ROM)2
30、RAM240、光学系コントローラ(OPC)2
50、I/Oコントローラ(IOC)260、ハードデ
ィスクドライブ(HDD)270を備え、互いに内部バ
ス260により接続されている。また、この制御部20
には、電源部290が搭載されている。
【0068】この電源部290は、電源ユニット291
の他、外部から着脱可能なニッカド、アルカリ等の乾電
池、蓄電池などから成るバッテリ292と、ACアダプ
タ接続口293とを備え、電源ユニット291は、これ
らに接続されて電力の供給を受け、昇圧・降圧や安定化
の処理を行った後、板厚測定装置1の各部に電力を供給
する。
【0069】ROM220は、CPU210で処理する
制御プログラムを記憶する制御プログラム領域221の
他、後述の比率r−変位xの変換テーブルなどを含む制
御データを記憶する制御データ領域222を有してい
る。
【0070】CG−ROM230は、板厚測定装置1の
入力・編集のために用意されている文字、記号、図形等
のフォントデータを記憶していて、文字等を特定するコ
ードデータが与えられたときに、対応するフォントデー
タを出力する。
【0071】RAM240は、各種レジスタ群241の
他、測定部50の受光部PDから入力される後述の全光
量PRや光量差PS、PTなどの各種の測定データを記
憶する変位データ領域242、必要に応じて後述の変位
係数uやその逆数1/uまたはそれらを求めるための数
式や変換テーブルなどの変位係数データを記憶する変位
係数データ領域243、板厚測定その他の処理結果デー
タを記憶する処理結果データ領域244、各種バッファ
領域245などの領域を有している。
【0072】このRAM240は、キーボード4の図外
の電源キーの操作により電源がオフにされても、記憶し
たデータを保持しておくようにバックアップされてい
て、各種制御処理のための作業領域として使用される。
【0073】IOC260には、CPU210の機能を
補うとともに周辺回路等とのインタフェース信号を取り
扱うための回路が、ゲートアレイやカスタムLSIなど
により構成されて組み込まれている。例えば種々の計時
を行うタイマなどもIOC260内の機能として組み込
まれている。
【0074】このため、IOC260は、ディスプレイ
3、キーボード4、マウス5、プリンタ6等と接続さ
れ、キーボード4やマウス5からの各種指示や入力デー
タなどをそのままあるいは加工して内部バス280に取
り込むとともに、CPU210と連動して、CPU21
0等から内部バス280に出力されたデータや制御信号
を、そのままあるいは加工してディスプレイ3やプリン
タ6に出力するなど、これらの周辺回路や周辺機器との
間の各種制御信号および各種データの入出力を制御す
る。
【0075】HDD24は、CPU210からの指令に
従い、ハードディスク7を制御・駆動して、ハードディ
スク7との間の各種制御信号および各種データの入出力
を制御する。
【0076】OPC250には、CPU21の機能を補
うとともに、測定部50の光学系各部とのインタフェー
ス信号を取り扱うための回路が組み込まれ、光学系各部
を制御し、また、それらとの間の入出力を制御する。
【0077】例えばCPU210と連動してまたはその
機能を補うことにより、測定部50の光源LDの発光を
制御したり、受光部PDにより得られる後述の全光量P
Rや光量差PS、PTなど(に対応する電圧値)を入力
して、後述の受光点変位xを求めたり、必要に応じて後
述の屈折率ntや入射角θから数式または変換テーブル
などを参照して変位係数uやその逆数1/uを求めた
り、それらからターゲットTの板厚dを求めるなど、の
処理を行う。
【0078】このため、OPC250は、論理回路セル
の他にアナログ回路等を混在するディジタル/アナログ
混在セルアレイLSIや、複数のベアチップを搭載した
フリップチップ方式等によるチップサイズのマルチチッ
プモジュールなどにより構成され、測定部50の光学系
各部と接続されて、CPU210と連動してまたはその
機能を補うことにより、それらを制御し、また、それら
との間の入出力を制御する。
【0079】そして、CPU210は、上記の構成によ
り、ROM220内の制御プログラムに従い、制御デー
タを参照して、CG−ROM230からのフォントデー
タやRAM240内の各種データ等を処理し、IOC2
60を介して周辺回路等と各種指示や各種データの授受
を行うとともに、OPC250を介して測定部50の光
学系各部を制御することにより、測定結果となるターゲ
ットTの板厚dを求めるなど、板厚測定装置1全体を制
御する。
【0080】なお、後述するように、光源LDを入射角
θが所定の固定値となるように備え、ターゲットTの屈
折率ntが固定値であれば、変位係数uやその逆数1/
uも固定値となるので、OPC250内に後述の比率r
s、rt、変位x、板厚d等を求める機能を組み込むこ
とにより、OPC250のみで制御部CNを構成しても
良い。また、それらの機能を受光部LD内に組み込み、
測定部50のみで、板厚測定装置1全体を構成するよう
にもできる。
【0081】次に、測定部50の構成と本発明における
板厚測定の測定原理について説明する。
【0082】図2に示すように、測定部50は、レーザ
ダイオードを有して入射光(レーザ光)LIを発する光
源LDと、透過光Lbを受光する受光部PDとを有して
いる。
【0083】図1でも前述のように、これらの他、光源
LDを制御し、受光部PDの受光結果に基づいて、光源
LDと受光部PDとの間に挿入されたターゲット(測定
対象板)Tの板厚dを求める制御部CNがあれば、本発
明の板厚測定装置を構成できるので、図2では制御部C
Nを仮想線で示し、全体を板厚測定装置1として、以
下、本発明における板厚測定の測定原理について説明す
る。
【0084】図2に示すように、まず、レーザ光(集束
性の強い平行光)を光源LDの発射点Pgから入射光L
Iとして発して受光部PDで直接受光するときの受光点
を基準受光点Paとする。
【0085】次に、透過性を有する生産工程中の平板状
のターゲットTの表裏2面のうちの一方の面(ターゲッ
ト面)Tfの任意の入射点Piに、その入射点Piに立
てた法線Nに対して所定角度θの入射角θで入射光LI
が入射されるようにターゲットTを挿入した場合を考え
る。
【0086】この場合、光源LDや受光部PDとターゲ
ットT間にある媒体の屈折率をni、すなわち測定部5
0の測定環境における屈折率をniとし(ただし、本実
施形態では空気なので、ni=1とする)、ターゲット
Tの屈折率をntとし、その比(屈折率比)をn=nt
/ni(ただし、ここではni=1なのでn=nt)と
したとき、入射点Piに入射光LIが入射すると、いわ
ゆるスネルの法則n×sinθ=sinφに従って、屈
折角φで透過光LtがターゲットT内を透過して表裏2
面のうちの他方の面(ターゲット面)Trの透過点Pt
から、その透過点Ptに立てた法線に対して所定角度の
発射角θで発射される。
【0087】そこで、このときに発射される光を透過光
Lbとし、それを受光するときの受光部PDの受光点を
測定受光点Pbとし、前述した基準受光点Paに到達す
る光を仮に屈折率比n=1となるターゲットTを透過し
たものとして、以下、透過光Laと呼ぶ。
【0088】また、発射点Pgから基準受光点Paまで
の光路を基準光路とし、ターゲットTを挿入したときの
発射点Pgから入射点Piおよび透過点Ptを介して測
定受光点Pbに至るまでの光路を測定光路とする。
【0089】そして、板厚測定装置1では、光源LDと
受光部PDとの間にターゲットTを挿入し、光源LDか
ら入射光LIを発して、受光部PDで透過光Lbを受光
するとともに、そのときの測定光路と基準光路の相違に
基づいて、ターゲットTの板厚dを求める。
【0090】特に本実施形態では、ターゲットTを挿入
したときの基準受光点Paから測定受光点Pbへの受光
点の変位を受光点変位xとし、その受光点変位xを利用
して板厚dを求める。
【0091】この場合、受光点変位xを板厚dで規格化
した係数を変位係数u、すなわち受光点変位xに対して
x=u×d(以下「u・d」)あるいはu=x/dで表
される変位係数uとすると、受光点変位xおよび変位係
数uはそれぞれ下記の「数2」および「数3」で表され
る(図3および図4のの欄参照)。
【0092】
【数2】
【0093】
【数3】
【0094】そして、さらに上記「数3」にスネルの法
則を適用すると、変位係数uは下記の「数1」で表され
る(図3および図4のの欄参照)。
【0095】
【数1】
【0096】なお、この場合、変位係数uは、上記「数
1」に示すように、入射角や発射角となる所定角度θが
固定値であれば、すなわち基準光路に対して所定角度θ
でターゲットTを挿入しさえすれば、屈折率比nにより
決定される。
【0097】また、本実施形態では、測定環境の媒体が
一般的な空気なので、その屈折率ni=1からこの屈折
率比nもn=ntとなり、ターゲットTの屈折率ntそ
のものとなる。
【0098】また、例えば前述の液晶パネル用ガラス基
板の生産ラインに板厚測定装置1を適用する場合、同じ
屈折率ntのガラスをターゲットTとしてその板厚dを
測定することになるので、この屈折率ntも固定値のた
め、変位係数uも固定値となる。
【0099】例えば一般的なガラスの屈折率nt=1.
5の場合、上記の測定環境では屈折率比n=1.5とな
り、変位係数uは、入射角θに対して、図5に示すよう
に変化する。
【0100】そこで、例えば、ターゲットT(この場合
ガラス)を水平に挿入した場合に入射角θ=45°とな
るように、光源LDと受光部PDを(測定部50に)配
設しておくことにより、同図(の点ex1)に示すよう
に、変位係数u=0.3となる。
【0101】また、この場合、入射角θが所定角度θ=
45°となるようにターゲットTを水平に挿入する限
り、受光点変位xは同じ値となる。
【0102】すなわち、板厚測定装置1では、集束性の
強い平行光であるレーザ光を入射光LIとしているの
で、図6に示すように、例えばターゲット面Tfが図示
の仮想の面Tf1や面Tf2の位置となるように挿入し
ても、ターゲット面Trが図示の仮想の面Tr1や面T
r2の位置となるように挿入しても、入射角θが所定角
度θ=45°となるようにターゲットTを水平に挿入す
る限り、受光点変位xは同じ値となる。
【0103】そして、この受光点変位xを得るための受
光部PDは、いわゆる(半導体)位置検出素子(PS
D)や電荷結合素子(CCD)等を利用して構成できる
他、例えばフォトダイオード等あるいは同等の機能を果
たすようにフォトトランジスタ等を有するフォトセンサ
を複数有することにより、構成できる。
【0104】例えば、図7(a)に示すように、3つの
フォトセンサPDA、PDB、PDCを有する受光部P
Dを考え、フォトセンサPDAの端を変位xの原点とす
ると、変位xに対してフォトセンサPDA、PDB、P
DCのそれぞれの受光量PA、PB、PCは図示のよう
に変化するので、これらの値から変位xを求められる。
ただし、実際には、基準受光点Paを確定し易いよう
に、例えば受光量PAが最大となるフォトセンサPDA
の中心位置に相当する変位x=x0の点を基準受光点P
aとし、受光点変位xの原点とするのが好ましい。
【0105】また、全光量PR=PA+PB+PCや光
量差PS=PB−(PA+PC)、PT=PC−(PA
+PB)を求め、全光量PRに対する光量差PSの比率
rs=PS/PRおよび光量差PTの比率rt=PT/
PRを求めると、同図(b)に示すように、実用範囲W
Rs内および実用範囲WRt内において、受光点変位x
のほぼ一次関数となる。
【0106】そこで、板厚測定装置1の受光部PDは、
受光量PA、PB、PC(に対応する電圧)の加算や減
算などのアナログ回路のみで可能な演算のみ行い、全光
量PRや光量差PS、PT(に対応する電圧値)を求め
て、制御部CNに出力する。
【0107】なお、上記の考え方を進めて、さらに多く
のフォトセンサを配設して、さらに多くの実用範囲を設
けることもできる。これらの場合、受光点変位xに応じ
てその実用範囲を切り替えられるようにすれば、実質的
に作動(測定可能)範囲が広いものとなる。
【0108】また、上記の受光部PDの分解能を向上さ
せるために、図8に示すような光学系(変位拡大手段)
を、上述したフォトセンサの前に、挿入しても良い。同
図に示すように、図2で前述の透過光Laは、レンズ4
1の光軸に平行に入射して、それぞれ焦点距離G1およ
び焦点距離G2のレンズ41およびレンズ42によっ
て、光線Lcとなる。
【0109】そして、受光点変位xだけ変位した透過光
Lbは、同様にして、光線Ldとなり、受光点変位x
は、焦点距離の比G2/G1で拡大され、図示の変位y
となる。すなわち、拡大された変位yについて、前述の
受光点変位xと同様に扱えるので(図7参照)、微小な
受光点変位xであっても、それを拡大して検出でき、分
解能が向上する。
【0110】また、光源LD側も、光源LDからの入射
光(レーザ光)LIが、所定角度θでターゲットTに入
射されれば良いので、レーザダイオードから成るレーザ
光源と、前述の発射点Pgまでの間にミラー、プリズ
ム、光ファイバ等を挿入して、発射されたレーザ光の光
路を曲げることによって、入射角が所定角度θとなるよ
うにしても良い。
【0111】また、例えば回転角度をパルス数により精
密に制御可能なステッピングモータ等から成る駆動源
と、所定の減速ギア機構等を介してその駆動源により回
転するミラー(回転ミラー)やプリズム(回転プリズ
ム)等から成る結合機構とを有することにより、入射光
(レーザ光)LIの入射角θを調整可能にも構成でき
る。
【0112】一方、制御部CNでは、図1でも前述のよ
うに、上記の図7(b)の比率r(rs、rt)から受
光部変位xを求めるための比率r−変位xの変換テーブ
ルを記憶しておき、受光部PDで得られる全光量PRや
光量差PS、PT(実際にはこれらに対応する電圧値)
を入力して、比率rs、rtを求め、比率r−変位xの
変換テーブルを参照して受光点変位xを求め、板厚dを
求める。
【0113】また、ターゲットTの屈折率ntが固定値
の場合(例えば前述のガラスの場合、屈折率nt=1.
5から屈折率比n=1.5)、前述の「数1」で表され
る変位係数u(例えば前述の例ではu=0.3)または
その逆数1/uを固定値として記憶しておき、上述の受
光点変位xと変位係数uまたはその逆数1/uを利用し
て、板厚dをd=x/uの関係式から算出する。
【0114】なお、逆数1/uの場合、板厚d=x/u
が乗算で求められ、除算より簡易かつ高速に求められる
ので、より好ましい。また、算出する代わりに、受光点
変位xと変位係数uまたはその逆数1/uから板厚dを
求めるためのd=x/uの関係を示す変換テーブルを記
憶しておき、その変換テーブルを参照して板厚dを求め
ることもできる。
【0115】これらの場合、板厚d=x/uの関係式か
ら算出したり、変換テーブルを参照したりするだけです
むので、板厚dを容易に求めることができる。
【0116】なお、前述の入射角θを調整可能な場合な
どでは、図1で前述の操作部10において入射角θを指
定できるようにしても良い。また、上述の場合、ターゲ
ットTとして例えばガラス基板等の同一の屈折率ntと
したが、異なる屈折率ntのターゲットTを扱う場合
に、その屈折率ntを操作部10において指定できるよ
うにしても良い。
【0117】これらの場合も、入力・指定された屈折率
ntや入射角θに基づいて、前述の「数1」の関係式か
ら算出したり、それに相当する例えば図5で前述のよう
な関係を示す変換テーブルを種々の屈折率比nについて
記憶しておいて、それを参照することにより、変位係数
uやその逆数1/uを求めたり、それらからターゲット
Tの板厚dを求めるなど、の処理を容易に行うことがで
きる。
【0118】上述のように、板厚測定装置1では、光源
LDと受光部PDとの間にターゲット(測定対象板)T
を挿入し、光源LDから入射光LIを発して受光部PD
で透過光Lbを受光し、そのときの測定光路と基準光路
の相違に基づいて、ターゲットTの板厚dを求めるの
で、ターゲットTを挿入するいわゆる測定部50には、
光源LDと受光部PDがあれば良い。
【0119】すなわち、ターゲットTの板厚dに対して
測定光路と基準光路の相違に基づく所定の関係を有する
受光結果さえ得られれば、その受光結果から板厚dを求
める機能(制御部の機能)は、ターゲットTの生産工程
(生産ライン)の制御部20の一部の機能を兼用して構
成可能なので、生産ラインに容易に組み込むことができ
る。
【0120】また、基本的に光学的測定なので、測定は
高速で行うことができ、非接触測定のためターゲットT
に汚染や変形等を与える心配がない。また、光路の相違
に基づく測定なので、ガス圧等に基づく測定のように、
ターゲットTに振動等の力学的作用を及ぼすことがな
い。
【0121】また、透過光Lbを受光できれば測定可能
なので、光源LDと受光部PDとの間の距離を任意に設
定でき、ガス圧や静電容量等に基づく測定とは異なり、
大きな板厚dも測定できる。
【0122】特に上述のように、光源LDから発射する
入射光LIとしてレーザ光を利用する場合、光量を大き
くして高密度の照射ができ、帯域幅を広げることがで
き、基準光路や測定光路(例えば図2で前述の発射点P
g−透過点Pt−測定受光点Pb:入射光(レーザ光)
LI、透過光Lt、透過光Lbの光路)とそれ以外との
光量の差が顕著となるばかりでなく、他の光の影響や光
路における光の減衰等も少なくなるので、大きな板厚d
を測定できる他、受光部PD(図7参照)では、より高
い分解能や広範囲のリニアリティを確保し易くなる。
【0123】また、所定角度θの入射角で入射されるよ
うにターゲットTを挿入する限り、ターゲットT内の光
路(屈折角、光路長等)は変わらない(図6参照)の
で、挿入位置による光路差(光路長の差)はなく、ま
た、レーザ光(平行光)を利用するので、基準受光点P
aから測定受光点Pbまでの距離(受光点変位x)も変
わらない。
【0124】なお、上述の実施形態では、測定光路と基
準光路の相違に基づいて、受光点変位xを利用して、タ
ーゲットTの板厚dを求めたが、光路差等を利用して
(例えば基準光路のときと比較した測定光路における位
相差等により)、板厚dを求めることもできる。
【0125】すなわち、いずれの場合も、ターゲットT
の挿入位置によって測定結果が変わることがないので、
たとえターゲットTが生産ラインにおいて測定時に板厚
方向に揺れていても、正確に板厚dを測定できる。
【0126】したがって、この板厚測定装置1では、生
産ラインに容易に組み込むことができ、透過性を有する
ターゲット(測定対象板)Tの板厚dを高速かつ正確に
非接触で測定できる。
【0127】特にターゲットTの生産ライン等で連続し
て板厚dを測定するような場合、ターゲットTが同一の
屈折率ntを有することになるが、この板厚測定装置1
では、そのような場合、板厚d=x/uの関係式から算
出したり、変換テーブルを参照したりするだけで、板厚
dを容易に求められるので、特に適している。
【0128】なお、光源LDのレーザ光源としては、ル
ビーレーザ、ガラスレーザ、YAGレーザ等の固体レー
ザでも、アルゴンレーザ、金属イオンレーザ等のガスレ
ーザでも、ラマンレーザ、ダイレーザ等の液体レーザで
も、適用は可能であるが、生産ラインの測定部50の設
けるには、小型のレーザ光源が適しており、小型化等の
ためには、上述の実施形態のように、レーザダイオード
等の半導体レーザが好ましい。
【0129】一方、上述の実施形態では、所定角度θの
入射角θ(および発射角θ)となるようにターゲットT
を挿入する例について説明したが、ターゲットTが角度
Δθの誤差を持って挿入されると、板厚dを求めるため
の受光点変位xにも、誤差Δxが含まれることになる。
このことは、光路差に基づいて板厚dを求める場合もそ
の光路長に誤差が含まれることになるので、同様とな
る。
【0130】例えば受光点変位xに基づく場合の変位誤
差Δxを、前述の受光点変位xと同様に板厚dにより規
格化して、規格化変位誤差(変位係数誤差)Δu=Δx
/dで示すと、図5で前述の入射角θ=45°の場合の
角度誤差Δθに対して、図9に示すようになる。この場
合、同図に示すように、例えば約±5°の角度誤差Δθ
に対して変位係数誤差Δuは約5%(Δu=0.05)
となる。すなわち、これらに基づいて求める板厚dも測
定誤差を有することになる。
【0131】そこで、以下、第2の実施形態として、上
述のような測定誤差を低減可能な板厚測定装置1につい
て説明する。
【0132】図10は、前述の実施形態の図2に対応す
る説明図である。同図に示すように、この板厚測定装置
1では、図2で前述の光源LDおよび受光部PDを区別
し易いように(符号「〜」を「〜1」に変えて図示し)
それぞれ第1光源LD1および第1受光部PD1とした
ときに、これらに面対称の第2光源LD2および第2受
光部PD2をさらに備えている。ただし、これらを制御
する制御部CNの図示は、省略している。
【0133】以下、さらに正確に詳述する。まず、図2
で前述の基準光路(Pg−Pa)および測定光路(Pg
−Pi−Pt−Pb)に対応して、図10に示すよう
に、第1光源LD1から第1受光部PD1に至る基準光
路(Pg1−Pa1)および測定光路(Pg1−Pi1
−Pt1−Pb1)をそれぞれ第1基準光路および第1
測定光路とし、この第1基準光路および第1測定光路の
双方を含む仮想平面を仮想第1平面とする。
【0134】また、この仮想第1平面に対して直交し、
かつ、第1光源LD1からの入射光LI1の入射角θ1
が図2で前述の所定角度θとなるようにターゲット(測
定対称板)Tを挿入した場合の入射点Piに立てた法線
Nを含む仮想平面を仮想第2平面とする。この第2実施
形態における板厚測定装置1では、この仮想第2平面を
面対称の対称面(所定対称面)とする。
【0135】この場合、第1光源LD1からの入射光L
I1の入射角θ1は、仮想第1平面内の法線Nに対する
入射角なので、この仮想第1平面に直交して法線Nを含
む仮想第2平面を対称面として、第1光源LD1側(第
1光源LD1および第1受光部PD1)の測定系に面対
称の第2光源LD2側(第2光源LD2および第2受光
部PD2)の測定系を設けることにより、第2光源LD
2からの入射光LI2の入射角θ2は、仮想第1平面内
で法線Nを対称線として入射光LI1の入射角θ1と線
対称になる。
【0136】そして、この場合、ターゲット面Tfに立
てた任意の法線が上記法線Nに平行になるように(図2
や図6で前述の例と同様に、例えば水平に)、ターゲッ
トTが挿入されれば、入射角θ1と入射角θ2が一致す
る(θ1=θ2=θ)が、仮想第1平面内で角度誤差Δ
θを有するように挿入されれば、その角度誤差Δθ分だ
け入射角θ1と入射角θ2の一方が小さくなり、その分
だけ他方が大きくなる。
【0137】すなわち、ターゲットTが仮想第1平面内
で角度誤差Δθを有するように挿入された場合、第1光
源LD1側の測定系と第2光源LD2側の測定系の双方
の測定系の各入射角θ1、θ2の増減は逆の関係となる
ので、それによる受光点変位x1、x2の増減も逆の関
係となり、それぞれから求められる第1板厚d1=x1
/uと第2板厚d2=x2/uの増減も逆の関係とな
る。
【0138】ここで、前述の図9に合わせて、例えば受
光点変位x1側の誤差を変位誤差Δx1、その変位係数
誤差を変位係数誤差Δu1=Δx1/dで示し、入射角
θ1が大きくなる方向を角度誤差Δθの正(+)側と
し、同様に、受光点変位x2側について、変位誤差Δx
2、その変位係数誤差Δu2=Δx2/dとし、受光点
変位x1と受光点変位x2の平均値となる受光点変位x
0=(x1+x2)/2について、変位誤差Δx0、そ
の変位係数誤差Δu0=Δx0/dとすると、図5で前
述の入射角θ=45°の場合の角度誤差Δθに対して、
図11に示すようになる。
【0139】そして、この場合、同図に示すように、例
えば約±5°の角度誤差Δθに対して変位係数誤差Δu
0は0.3%以内(Δu0≦0.003)となる。
【0140】したがって、この板厚測定装置1では、タ
ーゲット(測定対称板)Tが仮想第1平面内で角度誤差
Δθを有するように挿入された場合に、第1光源LD1
側と第2光源LD2側の2組の測定系の測定結果である
受光点変位x1と受光点変位x2とを平均して、第1板
厚d1=x1/uと第2板厚d2=x2/uの平均の板
厚d0=x0/u=(x1+x2)/uを、ターゲット
Tの板厚d=d0として求めることにより、その測定結
果の誤差を低減することができる。
【0141】なお、この場合、上記の各式からも分かる
ように、最終的な板厚(第1板厚d1および第2板厚d
2)を求めてから、それらの平均d0を測定結果の板厚
dとして求めても良いし、その途中で平均して、例えば
受光点変位x1、x2の平均x0を求めてから、その平
均値x0を利用して測定結果となる板厚d=x0/uを
求めても良い。
【0142】また、前述の(第1の)実施形態でも述べ
たように、測定光路と基準光路の相違に基づいて、光路
差等を利用して(例えば基準光路のときと比較した測定
光路における位相差等により)、板厚dを求めることも
できる。そして、この場合も、その途中で平均して、例
えば光路差等の平均を求めてから、その平均値を利用し
て測定結果となる板厚を求めても良い。
【0143】また、上述の第2の実施形態では、面対称
の対称面として、上述した仮想第2平面を想定したが、
例えば仮想第1平面と仮想第2平面の間にあり、双方に
45°で上述した法線Nを含む仮想平面を対称面とすれ
ば、第2光源側の測定系はその基準光路(第1基準光
路)や測定光路(第2測定光路)が仮想第2平面内に含
まれる測定系となる。
【0144】また、例えば仮想第2平面を第1所定対称
面として、第1光源LD1の第1測定系に面対称の第2
測定系、上記の仮想第1平面と仮想第2平面の双方に4
5°の仮想平面を第2所定対称面として面対称の第3測
定系、その第3測定系に仮想第1平面を対称面として面
対称の第4測定系など、所定対称面を複数想定して、第
1光源LD1の第1測定系を基本とする各所定対称面に
ついて面対称の第2、第3、第4等の測定系を設けて、
3次元内での角度誤差による測定誤差をさらに低減する
こともできる。
【0145】また、その場合、仮想第1平面内の角度誤
差ばかりでなく、仮想第2平面内の角度誤差等も低減で
きるように、受光部PD等(PD1、PD2、PD3、
……等)としても、1次元的な(例えばX軸方向の)受
光点変位等ばかりでなく、2次元的な(例えばX軸とY
軸方向に要素をもつベクトルとして)受光点変位等を検
出できるものが好ましい。
【0146】ここで、上述の板厚測定装置1のように少
なくとも2組の面対称の測定系を備えた板厚測定装置1
の構成・作用・効果等を、以下に整理しておく。
【0147】例えば、第1の実施形態における板厚測定
装置1の光源LDおよび受光部PDを、それぞれ第1光
源LD1および第1受光部PD1とし、所定条件を満足
する仮想平面を所定対称面として、それらに面対称の第
2光源LD2および第2受光部PD2をさらに備え、双
方のそれぞれから求められる第1板厚d1と第2板厚d
2との平均をターゲット(測定対称板)Tの板厚dとし
て求める。
【0148】この場合の所定対称面として要求される所
定条件は、第1光源LD1からの入射光LI1の入射角
θ1が所定角度θとなるようにターゲットTを挿入した
場合に、そのターゲットTに対する第2光源LD2から
の入射光LI2の入射角θ2が同一の所定角度θとなる
ことである。
【0149】すなわち、この場合の所定対称面は、第1
光源LD1側の入射角θ1が所定角度θとなるようにタ
ーゲット(測定対称板)Tを挿入した場合に第2光源L
D2側の入射角θ2も同一の所定角度θとなるような仮
想平面なので、ターゲットTを正確な挿入角度で挿入す
る限り、第1光源LD1側の第1基準光路と第1測定光
路の相違に基づいて求められる第1板厚d1と、第2光
源LD2側の第2基準光路と第2測定光路の相違に基づ
いて求められる第2板厚d2とは一致し、それらの平均
d0も正確な板厚d(=d0=d1=d2)となる。
【0150】一方、ターゲットTの挿入角度が誤差Δθ
を含む場合、上記の第1光源LD1側の入射角θ1およ
び第2光源LD2側の入射角θ2の一方または双方が誤
差を含むことになるので、第1板厚d1および第2板厚
d2の一方または双方も誤差を含むことになる。そし
て、このような場合、2組の測定系で同様に求められた
測定結果を平均することにより、測定結果の誤差を低減
することが可能となる。
【0151】したがって、上述のような板厚測定装置1
(板厚測定方法およびその装置)では、ターゲット(測
定対称板)Tの挿入角度の誤差Δθにより測定結果の板
厚(d1またはd2等)に誤差が生じてしまうような場
合に、2組の測定系による板厚を平均することにより、
測定結果の板厚の誤差を低減し易くなる。
【0152】なお、従来の技術や第1の実施形態で例と
して挙げた液晶パネル用ガラス基板は、前述のように、
生産ラインにおいてぶら下がった格好になっていて、そ
の場合、ターゲットT(この場合、生産中のガラス基
板)を挿入するときの角度誤差Δθは、主に前述の仮想
第1平面内の角度誤差Δθとなるので、前述の第2の実
施形態と同様に、仮想第1平面内の角度誤差Δθを低減
できる板厚測定装置1の別の例について、第3の実施形
態として、以下に説明しておく。
【0153】図12に示すように、第3の実施形態にお
ける板厚測定装置1では、図10で前述の仮想第1平面
および仮想第2平面の双方に直交する仮想平面を仮想第
3平面として、その仮想第3平面を所定対称面とする。
【0154】この場合、仮想第3平面と仮想第1平面と
の交線Mは、仮想第1平面内で前述の法線Nと直交する
ので、仮想第3平面を対称面として、第1光源LD1側
(の測定系)に面対称の第2光源LD2側(の測定系)
を設ければ、第2光源LD2側の入射角θ2は、上記の
交線Mを対称線として第1光源LD1側の入射角θ1と
線対称になる。
【0155】すなわち、この場合、図示のように、第1
光源LD1からの(入射点Pi1に入射される)入射光
LI1の入射角θ1が所定角度θとなるようにターゲッ
トTを挿入した場合に、そのターゲットTに対する第2
光源LD2からの(ただし反対側の面Trの入射点Pi
2に入射される)入射光LI2の入射角θ2が同一の所
定角度θとなるので、上記の仮想第3平面は所定対称面
としての所定条件を満足する。
【0156】そして、この場合も、ターゲットTが仮想
第1平面内で角度誤差Δθを有するように挿入されれ
ば、その角度誤差Δθ分だけ第1光源LD1側および第
2光源LD2側の一方の入射角が小さくなり、その分だ
け他方の入射角が大きくなり、双方の測定系の各入射角
の増減は逆の関係となるので、それによる受光点変位や
光路差等の増減も逆の関係となり、それらから求められ
る第1板厚d1と第2板厚d2の増減も逆の関係とな
る。
【0157】したがって、この板厚測定装置1でも、図
9等で前述の板厚測定装置1と同様に、ターゲット(測
定対称板)Tが仮想第1平面内で角度誤差Δθを有する
ように挿入された場合に、2組の測定系の測定結果(受
光点変位x1、x2等)を平均して、第1板厚d1と第
2板厚d2の平均d0をターゲットTの板厚d=d0と
して求めることにより、その測定結果の誤差を低減する
ことができる。
【0158】なお、上述の板厚測定装置1の場合、例え
ば図12に図示のように、仮想第3平面が第1基準光路
(Pg1−Pa1)の中心点を含むことが好ましい。
【0159】すなわち、この場合、仮想第3平面は、第
1基準光路(Pg1−Pa1)の中心点(第1光源LD
1と第1受光部PD1の相互間の中心点)を(仮想第1
平面との交線M上に)含みかつ前述の法線Nと(仮想第
2平面との交線上で)直交するので、この仮想第3平面
を対称面として面対称に設けられた第1光源LD1、第
1受光部PD1、第2光源LD2および第2受光部PD
2は、それぞれ仮想第3平面からほぼ同一距離となる。
【0160】これにより、同図に図示のように、各光源
相互間(LD1−LD2間)と各受光部相互間(PD1
−PD2間)は、ほぼ同一距離となるので、ターゲット
(測定対称板)Tを挿入する間隙を効率よく設けること
ができ、生産ライン(の例えば測定部50)に組み込み
易くなる。
【0161】なお、第1の実施形態に係る板厚測定装置
1を応用して第2および第3の実施形態の板厚測定装置
1を構成したように、これらを任意に組み合わせること
により、任意の構成の板厚測定装置1を構成できる。も
ちろん、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適
宜変更が可能である。
【0162】
【発明の効果】上述のように、本発明の板厚測定方法お
よびその装置によれば、生産ラインに容易に組み込むこ
とができ、透過性を有する測定対象板の板厚を高速かつ
正確に非接触で測定できる、などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る板厚測定装置の
全体構成を示す概略ブロック図である。
【図2】図1の板厚測定装置の主に測定部の構成と測定
原理を説明する原理説明図である。
【図3】図2に対応して数1を導くための参考図であ
る。
【図4】図3から導かれる関係式の一覧を示す参考図で
ある。
【図5】一般的なガラスの場合の数1に対応する変位係
数の入射角に対する相関図である。
【図6】ターゲットの挿入位置が変化したときの受光点
変位について説明するための、図2に対応する説明図で
ある。
【図7】受光部の構成の一例とそれによる受光点変位の
測定原理の説明図である。
【図8】受光点変位を拡大して検出する構成の一例を示
す説明図である。
【図9】図5の入射角45度の場合の、ターゲットの挿
入角度が変化したときの変位係数誤差の角度誤差に対す
る相関図である。
【図10】第2の実施形態についての図2と同様の原理
説明図である。
【図11】図10に対応させた、図9と同様の相関図で
ある。
【図12】第3の実施形態についての図2と同様の原理
説明図である。
【符号の説明】
1 板厚測定装置 20 制御部 50 測定部 CN 制御部 d 板厚 LD 光源 LD1 第1光源 LD2 第2光源 LI、LI1、LI2 …… 入射光 N 法線 Pa、Pa1、Pa2 …… 基準受光点 Pb、Pb1、Pb2 …… 測定受光点 PD 受光部 PD1 第1受光部 PD2 第2受光部 Pg、Pg1、Pg2 …… 発射点 Pi、Pi1、Pi2 …… 入射点 Pt、Pt1、Pt2 …… 透過点 T ターゲット(測定対象板) x、x1、x2 …… 受光点変位 θ 入射角、発射角、所定角度 θ1、θ2 …… 入射角

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集束性の強い平行光を光源の発射点から
    入射光として発して受光部で直接受光するときの受光点
    を基準受光点とし、 透過性を有する測定対象板の表裏2面のうちの一方の面
    の任意の入射点に所定角度の入射角で前記入射光が入射
    されるように前記測定対象板を挿入した場合の、前記入
    射光がスネルの法則に従って前記測定対象板を透過して
    前記表裏2面のうちの他方の面の透過点から前記所定角
    度の発射角で発射される透過光を受光するときの前記受
    光部の受光点を測定受光点とし、 前記発射点から前記基準受光点までの光路を基準光路と
    し、 前記測定対象板を挿入したときの前記発射点から前記入
    射点および前記透過点を介して前記測定受光点に至るま
    での光路を測定光路として、 前記光源と前記受光部との間に前記測定対象板を挿入
    し、前記光源から前記入射光を発して、前記受光部で前
    記透過光を受光するとともに、そのときの前記測定光路
    と前記基準光路の相違に基づいて、前記測定対象板の板
    厚を求めることを特徴とする板厚測定方法。
  2. 【請求項2】 前記測定対象板を挿入したときの前記基
    準受光点から前記測定受光点への受光点変位を利用し
    て、前記測定対象板の板厚を求めることを特徴とする、
    請求項1に記載の板厚測定方法。
  3. 【請求項3】 前記所定角度をθとし、測定環境となる
    前記光源および前記受光部と前記測定対象板の間にある
    媒体の屈折率をniとし、前記測定対象板の屈折率をn
    tとし、その比である屈折率比をn=nt/niとし、
    前記測定対象物の板厚をdとし、前記受光点変位をxと
    したとき、 【数1】 となる変位係数uを利用して、前記受光点変位xから前
    記板厚dを求めることを特徴とする、請求項2に記載の
    板厚測定方法。
  4. 【請求項4】 前記測定対象板の屈折率ntが固定値の
    場合、前記変位係数uまたはその逆数1/uを固定値と
    して記憶しておき、前記受光部の受光結果から前記受光
    点変位xを求め、前記板厚dをd=x/uの関係式から
    算出することを特徴とする、請求項3に記載の板厚測定
    方法。
  5. 【請求項5】 前記測定対象板の屈折率ntが固定値の
    場合、前記受光点変位xと前記変位係数uから前記板厚
    dを求めるためのd=x/uの関係を示す変換テーブル
    を記憶しておき、前記受光部の受光結果から前記受光点
    変位xを求め、前記変換テーブルを参照して前記板厚d
    を求めることを特徴とする、請求項3に記載の板厚測定
    方法。
  6. 【請求項6】 前記受光部は、前記受光点変位を拡大し
    て受光するための変位拡大手段を有することを特徴とす
    る、請求項1ないし5のいずれかに記載の板厚測定方
    法。
  7. 【請求項7】 前記光源は、レーザ光を発するレーザ光
    源であることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれ
    かに記載の板厚測定方法。
  8. 【請求項8】 前記光源および前記受光部をそれぞれ第
    1光源および第1受光部とし、前記第1光源から前記第
    1受光部に至る前記基準光路および前記測定光路をそれ
    ぞれ第1基準光路および第1測定光路とし、所定条件を
    満足する仮想平面を所定対称面として、それぞれ前記第
    1光源および前記第1受光部と面対称の関係となるよう
    に配設された光源および受光部をそれぞれ第2光源およ
    び第2受光部とし、前記第2光源から前記第2受光部に
    至る前記基準光路および前記測定光路をそれぞれ第2基
    準光路および第2測定光路としたときに、 前記所定条件は、前記第1光源からの入射光の入射角が
    前記所定角度となるように前記測定対称板を挿入した場
    合に、その測定対称板に対する前記第2光源からの入射
    光の入射角が同一の前記所定角度となることであり、 前記第2光源および前記第2受光部をさらに備えること
    により、前記第1基準光路と前記第1測定光路の相違に
    基づいて求められる第1板厚と、前記第2基準光路と前
    記第2測定光路の相違に基づいて求められる第2板厚と
    の平均を、前記測定対象板の板厚として求めることを特
    徴とする、請求項1ないし7のいずれかに記載の板厚測
    定方法。
  9. 【請求項9】 前記第1基準光路および前記第1測定光
    路の双方を含む仮想平面を仮想第1平面とし、この仮想
    第1平面に対して直交し、かつ、前記第1光源からの入
    射光の入射角が前記所定角度となるように前記測定対称
    板を挿入した場合の前記入射点に立てた法線を含む仮想
    平面を仮想第2平面としたときに、 前記仮想第2平面を前記所定対称面としたことを特徴と
    する、請求項8に記載の板厚測定方法。
  10. 【請求項10】 前記第1基準光路および前記第1測定
    光路の双方を含む仮想平面を仮想第1平面とし、この仮
    想第1平面に対して直交し、かつ、前記第1光源からの
    入射光の入射角が前記所定角度となるように前記測定対
    称板を挿入した場合の前記入射点に立てた法線を含む仮
    想平面を仮想第2平面とし、前記仮想第1平面および前
    記仮想第2平面の双方に直交する仮想平面を仮想第3平
    面としたときに、 前記仮想第3平面を前記所定対称面としたことを特徴と
    する、請求項8に記載の板厚測定方法。
  11. 【請求項11】 前記仮想第3平面が、前記第1基準光
    路の中心点を含むことを特徴とする、請求項10に記載
    の板厚測定方法。
  12. 【請求項12】 集束性の強い平行光を発する光源と、 透過光を受光する受光部と、 前記光源を制御するとともに、前記受光部の受光結果に
    基づいて、前記光源と前記受光部との間に挿入された透
    過性を有する測定対象板の板厚を求める制御部と、を備
    え、 前記制御部は、 集束性の強い平行光を光源の発射点から入射光として発
    して受光部で直接受光するときの受光点を基準受光点と
    し、 前記測定対象板の表裏2面のうちの一方の面の任意の入
    射点に所定角度の入射角で前記入射光が入射されるよう
    に前記測定対象板を挿入した場合の、前記入射光がスネ
    ルの法則に従って前記測定対象板を透過して前記表裏2
    面のうちの他方の面の透過点から前記所定角度の発射角
    で発射される透過光を受光するときの前記受光部の受光
    点を測定受光点とし、 前記発射点から前記基準受光点までの光路を基準光路と
    し、 前記測定対象板を挿入したときの前記発射点から前記入
    射点および前記透過点を介して前記測定受光点に至るま
    での光路を測定光路として、 前記光源と前記受光部との間に前記測定対象板を挿入
    し、前記光源から前記入射光を発して、前記受光部で前
    記透過光を受光するとともに、そのときの前記測定光路
    と前記基準光路の相違に基づいて、前記測定対象板の板
    厚を求めることを特徴とする板厚測定装置。
  13. 【請求項13】 前記測定対象板を挿入したときの前記
    基準受光点から前記測定受光点への受光点変位を利用し
    て、前記測定対象板の板厚を求めることを特徴とする、
    請求項12に記載の板厚測定装置。
  14. 【請求項14】 前記所定角度をθとし、測定環境とな
    る前記光源および前記受光部と前記測定対象板の間にあ
    る媒体の屈折率をniとし、前記測定対象板の屈折率を
    ntとし、その比である屈折率比をn=nt/niと
    し、前記測定対象物の板厚をdとし、前記受光点変位を
    xとしたとき、 【数1】 となる変位係数uを利用して、前記受光点変位xから前
    記板厚dを求めることを特徴とする、請求項13に記載
    の板厚測定装置。
  15. 【請求項15】 前記測定対象板の屈折率ntが固定値
    の場合、前記変位係数uまたはその逆数1/uを固定値
    として記憶する記憶手段をさらに備え、 前記制御部は、前記受光部の受光結果から前記受光点変
    位xを求め、前記板厚dをd=x/uの関係式から算出
    することを特徴とする、請求項14に記載の板厚測定装
    置。
  16. 【請求項16】 前記測定対象板の屈折率ntが固定値
    の場合、前記受光点変位xと前記変位係数uから前記板
    厚dを求めるためのd=x/uの関係を示す変換テーブ
    ルを記憶する記憶手段をさらに備え、 前記制御部は、前記受光部の受光結果から前記受光点変
    位xを求め、前記変換テーブルを参照して前記板厚dを
    求めることを特徴とする、請求項14に記載の板厚測定
    装置。
  17. 【請求項17】 前記受光部は、前記受光点変位を拡大
    して受光するための変位拡大手段を有することを特徴と
    する、請求項12ないし16のいずれかに記載の板厚測
    定装置。
  18. 【請求項18】 前記光源は、レーザ光を発するレーザ
    光源であることを特徴とする、請求項12ないし17の
    いずれかに記載の板厚測定装置。
  19. 【請求項19】 前記光源および前記受光部をそれぞれ
    第1光源および第1受光部とし、前記第1光源から前記
    第1受光部に至る前記基準光路および前記測定光路をそ
    れぞれ第1基準光路および第1測定光路とし、所定条件
    を満足する仮想平面を所定対称面として、それぞれ前記
    第1光源および前記第1受光部と面対称の関係となるよ
    うに配設された光源および受光部をそれぞれ第2光源お
    よび第2受光部とし、前記第2光源から前記第2受光部
    に至る前記基準光路および前記測定光路をそれぞれ第2
    基準光路および第2測定光路としたときに、 前記所定条件は、前記第1光源からの入射光の入射角が
    前記所定角度となるように前記測定対称板を挿入した場
    合に、その測定対称板に対する前記第2光源からの入射
    光の入射角が同一の前記所定角度となることであり、 前記第2光源および前記第2受光部をさらに備え、 前記制御部は、 前記第1光源と前記第2光源を制御するとともに、 前記第1基準光路と前記第1測定光路の相違に基づいて
    前記第1受光部の受光結果から求められる第1板厚と、
    前記第2基準光路と前記第2測定光路の相違に基づいて
    前記第2受光部の受光結果から求められる第2板厚との
    平均を、前記測定対象板の板厚として求めることを特徴
    とする、請求項12ないし18のいずれかに記載の板厚
    測定装置。
  20. 【請求項20】 前記第1基準光路および前記第1測定
    光路の双方を含む仮想平面を仮想第1平面とし、この仮
    想第1平面に対して直交し、かつ、前記第1光源からの
    入射光の入射角が前記所定角度となるように前記測定対
    称板を挿入した場合の前記入射点に立てた法線を含む仮
    想平面を仮想第2平面としたときに、前記仮想第2平面
    を前記所定対称面としたことを特徴とする、請求項19
    に記載の板厚測定装置。
  21. 【請求項21】 前記第1基準光路および前記第1測定
    光路の双方を含む仮想平面を仮想第1平面とし、この仮
    想第1平面に対して直交し、かつ、前記第1光源からの
    入射光の入射角が前記所定角度となるように前記測定対
    称板を挿入した場合の前記入射点に立てた法線を含む仮
    想平面を仮想第2平面とし、前記仮想第1平面および前
    記仮想第2平面の双方に直交する仮想平面を仮想第3平
    面としたときに、 前記仮想第3平面を前記所定対称面としたことを特徴と
    する、請求項19に記載の板厚測定装置。
  22. 【請求項22】 前記仮想第3平面が、前記第1基準光
    路の中心点を含むことを特徴とする、請求項21に記載
    の板厚測定装置。
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