JP3872206B2 - 厚み測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電子部品等に多用されるセラミックス、液晶パネル等のガラス、ハードディスクの基盤、半導体(シリコン)ウェハ等を測定対象物として、その厚みを測定する厚み測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の厚み測定装置としては、マイクロメータ等の接触式のものの他、非接触式のものとしては、空気マイクロメータ、静電容量センサ等を利用したものが知られている。例えばマイクロメータでは、測定プローブを所定の力で測定対象物に接触させて、その測定対象物の厚みを測定する。
【0003】
また、空気マイクロメータでは、例えば製造工程にある測定対象物を抜き取り、それを平らな定盤面に置いて、その定盤面から所定距離の位置にある先細のノズル先端から空気その他のガスを吹き出し、そのガスの流量またはそのときの圧力に基づいて、ノズル先端の測定対象物からの距離(測定ギャップ)を求めて、上記の定盤面からの所定距離と測定ギャップとの差に基づいて、測定対象物の厚みを求める。
【0004】
また、静電容量センサでは、測定対象物が金属等の導電体の場合、測定対象物の表裏2面にそれぞれ対向する一対の各測定電極と測定対象物との間の各静電容量を求め、それらの各静電容量に基づいて、各測定電極と測定対象物との間の距離(測定ギャップ)を求めて、それらを測定電極相互間の所定距離(測定面間ギャップ)から引く(減算する)ことにより、測定対象物の厚みを求める。
【0005】
一方、測定対象物がガラス、セラミックス、樹脂等の絶縁体の場合、静電容量センサでは、一方の測定電極を導体定盤とし、他方の測定電極との間の静電容量が測定対象物を挿入する前後で変化することを利用して、その静電容量の変化に基づいて測定対象物の厚みを求める。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、例えば上述のマイクロメータ等のように、接触式のものでは、測定対象物に粉塵等の汚染や傷等の変形を与える。また、空気マイクロメータでは、定盤面との接触により同様の問題が生じる。また、空気圧等により振動等の力学的作用を測定対象物に及ぼすため、正確に測定できないこともある。
【0007】
また、静電容量センサでは、静電容量に基づく測定のため、測定ギャップが制限されて、測定対象物の製造工程の自動化(製造工程中の測定)に適さないばかりでなく、測定対象物が絶縁体の場合には、測定面間ギャップが制限されるため、厚みの大きな測定対象物の厚みを測定できない。
【0008】
本発明は、測定対象物の導電率や厚みの大小などの属性に拘らず、また、力学的作用を及ぼすこと無く、非接触の状態で測定対象物の厚みを測定できる厚み測定装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の厚み測定装置は、それぞれ両端のうちの一端を測定端とし他端を制御端とするとともに、各測定端の端面となる各測定面を相互に対向させ、測定面相互間が測定対象物を非接触で挿入可能な所定距離となるように配設した一対の光ファイバ束と、これらの各光ファイバ束の各制御端が接続され、前記各測定面の中心に位置する照射面から前記測定対象物に対して照射する各照射光を制御するとともに、前記測定対象物からの前記各照射光に対応する各反射光を前記照射面の外側に位置する受光面により受光して、前記所定距離および前記各反射光に基づいて、前記測定対象物の厚みを求める制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記測定対象物が透過性を有する場合、一方の光ファイバ束からの前記各照射光の照射により前記測定対象物を透過する各透過光が、対向する他方の光ファイバ束の測定面内に入らないように、前記照射光の発射角を制御することを特徴とする。
この場合、前記各光ファイバ束は、前記測定対象物からの反射光を入射する受光ファイバを複数有し、前記照射面から前記照射光を照射する照射ファイバの照射面および前記複数の受光ファイバの各受光面を、前記測定面内における前記照射面から各受光面までの各距離が相互に異なるように配設することが好ましい。
この場合、前記制御手段は、レーザ光を発する光源と、前記各制御端において、前記照射ファイバに対してその光軸と所定の入射角となるように前記レーザ光を入射する入射手段と、を有し、前記入射手段による入射角の制御により、前記発射角を制御することが好ましい。
この場合、前記光源は、レーザダイオードであることが好ましい。
本発明の他の厚み測定装置は、光を照射する照射ファイバおよび測定対象物からの反射光を入射する複数の受光ファイバを有し、前記照射ファイバの照射面および前記複数の受光ファイバの各受光面を、前記照射面から各受光面までの各距離が相互に異なるように配設して、各受光面からの受光量の差に基づいて、前記照射面と前記測定対象物との距離を求める差動型光ファイバ変位計を複数と、前記複数のうちの1以上の差動型光ファイバ変位計を、その照射面が前記測定対象物の表裏2面のうちの一方と対向するように設け、他の1以上の差動型光ファイバ変位計を、その照射面が前記表裏2面のうちの他方に対向し、かつ前記一方側の1以上の差動型光ファイバ変位計と、前記測定対象物が非接触で挿入可能な所定距離を保つように設け、前記複数の各差動型光ファイバ変位計により求められた前記照射面と前記測定対象物との各距離および前記所定距離に基づいて前記測定対象物の厚みを求める制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記測定対象物が透過性を有する場合、各差動型光ファイバ変位計からの前記各照射光の照射により前記測定対象物を透過する各透過光が、対向する他方の差動型光ファイバ変位計の受光面内に入らないように、前記各照射光の発射角を制御することを特徴とする。
【0010】
この厚み測定装置では、一対の光ファイバ束の各測定面から測定対象物に照射光を照射し、測定対象物からの各反射光を受光する。この場合、測定対象物と各測定面との距離に応じて各反射光(の例えば位相や光量)が変化するように各照射光を制御すれば、各反射光に基づいて測定対象物と各測定面との距離を求めることができる。
【0011】
一方、各光ファイバ束は、各測定面を相互に対向させ、測定面相互間が所定距離となるように配設されているので、この所定距離から上記の測定対象物と各測定面との距離を引けば、測定対象物の厚みを求めることができる。また、この所定距離は、測定対象物を非接触で挿入可能な距離なので、非接触の状態で測定対象物の厚みを測定できる。
【0012】
また、照射光を利用した光による測定なので、測定対象物の導電率に拘らずに、測定できる。また、これにより、静電容量センサのような測定面間ギャップの制限がないので、厚さの大小による制限も生じない。また、空気マイクロメータのような力学的作用を及ぼすことも無く測定できる。
【0013】
したがって、この厚み測定装置では、各反射光が測定対象物と各測定面との距離に応じた変化をするように、各照射光を制御することにより、測定対象物の導電率や厚みの大小などの属性に拘らず、また、力学的作用を及ぼすこと無く、非接触の状態で測定対象物の厚みを測定できる。
【0014】
上記の厚み測定装置において、前記各光ファイバ束は、前記測定面内の照射面から前記照射光を照射する照射ファイバと、前記測定面内の受光面から前記測定対象物からの反射光を入射する受光ファイバを有することが好ましい。
【0015】
この厚み測定装置では、各光ファイバ束が、照射ファイバと受光ファイバを有し、照射面からの照射光に対する反射光を受光面で受光するため、従来からのいわゆる光ファイバ変位計のプローブとして使用される光ファイバ束と同等の構成で良く、従来と同様の方法で容易に作製でき、または、従来の光ファイバ束を流用できる。
【0016】
上記の厚み測定装置において、前記各光ファイバ束は、前記受光ファイバを複数有し、前記照射ファイバの照射面および前記複数の受光ファイバの各受光面を、前記測定面内における前記照射面から各受光面までの各距離が相互に異なるように配設したことが好ましい。
【0017】
この厚み測定装置では、各光ファイバ束が受光ファイバを複数有し、照射ファイバの照射面および複数の受光ファイバの各受光面を、照射面から各受光面までの各距離が相互に異なるように配設しているので、各受光面からの受光量の差に基づいて、照射面と測定対象物との距離を求められる。
【0018】
すなわち、差動型光ファイバ変位計(精密工学会春季大会学術講演会講演論文集、p365〜366(1997)参照)と同様の原理により、入射光量や曲げ等の影響による光ファイバ内での光の減衰や測定対象物の反射率に依存せずに、照射面と測定対象物との距離を求められ、この距離と測定面相互間の距離を示す所定距離に基づいて、より正確に測定対象物の厚みを求められる。
【0019】
上記の厚み測定装置において、前記制御手段は、前記照射面の光軸と所定の発射角を有するように前記各照射光を制御するとともに、前記所定距離と前記反射光の受光量に基づいて、前記測定対象物の厚みを求めることが好ましい。
【0020】
一般的な光ファイバ変位計では、照射面から測定対象物に対してその光軸を中心とする円錐状の発散光線束(発散光)を照射光として照射し、測定対象物上の照射(投光)範囲と開口数(NA)で決まる受光範囲との重なった部分からの反射光を利用する。
【0021】
このため、レーザ光などの集束性の強い平行光線束(平行光、視準光、コリメート光)を光軸に沿って照射したのでは、照射面と受光面が仮に隣接していても投光範囲と受光範囲に重なりが生じないので、照射光として利用できない。また、レーザ光などを利用したのでは、その集束性、可干渉性、高輝度・単色性、指向性など(以下「集束性等」)の強さにより、光軸上で全面反射して元の照射面に戻って干渉し合ってしまう。
【0022】
この厚み測定装置では、照射面の光軸と所定の発射角を有するように各照射光を制御するため、平行光線束を照射光として利用しても、測定対象物から所定の反射角の反射光を得ることができるので、レーザ光などの集束性等の強い種類の光を照射光として利用できる。
【0023】
また、所定の発射角を制御してそれに対する所定の反射角が定まれば、測定対象物と各測定面との距離に応じて受光面に入射される反射光の光量、すなわち受光量が変化する。このため、照射光量や反射率が同一であれば、所定距離と受光量とに基づいて厚みを求められ、また、差動型とすれば、照射光量や反射率等の影響等をも取り除くことができ、さらに正確に測定対象物の厚みを求められる。
【0024】
上記の厚み測定装置において、前記制御手段は、レーザ光を発する光源と、前記各制御端において、前記照射ファイバに対してその光軸と所定の入射角となるように前記レーザ光を入射する入射手段と、を有することが好ましい。
【0025】
この厚み測定装置では、光源からレーザ光を発して、照射ファイバに対してその光軸と所定の入射角となるように入射するので、測定端の測定面(照射面)からその入射角に対応する所定の発射角で照射することができる。
【0026】
また、集束性等の強いレーザ光を照射光として使用するので、高密度の照射ができる。すなわち、レーザ光は、光量を大きくすることが容易なので、光量を大きくすることにより、分解能を向上させ、帯域幅を広げることができる。また、レーザ光の利用により、照射光(レーザ光)やその反射光の光路とそれ以外との光量の差が顕著となるばかりでなく、他の光の影響や光路における光の減衰等も少なくなるので、より精度の高い厚み測定ができる。
【0027】
上記の厚み測定装置において、前記光源は、レーザダイオードであることが好ましい。
【0028】
この厚み測定装置では、光源がレーザダイオードなので、小型化や大量生産が可能になる。
【0029】
上記の厚み測定装置において、前記制御手段は、前記測定対象物が透過性を有する場合、各光ファイバ束からの前記各照射光の照射により前記測定対象物を透過する各透過光が、対向する他方の光ファイバ束の測定面内に入らないように、前記発射角を制御することが好ましい。
【0030】
この厚み測定装置では、測定対象物が例えば液晶パネル等のガラスなどのように透過性を有する場合、測定対象物を透過する各透過光が対向する測定面内に入らないように、発射角を制御するため、測定対象物が透過性を有するものであっても、対向する他方の光ファイバ束からの透過光を反射光として受光するなどの誤検出を防止でき、これにより、問題なく厚み測定ができる。また、特にレーザ光を照射光として利用すれば、その集束性等の強さにより光路以外への影響を最小限にできる。
【0031】
上記の厚み測定装置において、前記照射面が、前記測定面の中心に位置することが好ましい。
【0032】
この厚み測定装置では、照射面が、測定面の中心に位置するので、この照射面の光軸と所定の発射角を有する照射光は、測定面の中心から外側に照射されることになる。すなわち、各反射光も透過光も外側に向かうことになるので、他方の光ファイバ束からの透過光を測定面内に入らないように制御し易くなる。
【0033】
この場合、受光面を照射面より外側に配設することにより反射光を受光することができる。なお、この場合、測定対象物と各測定面(照射面)との距離より測定対象物の厚さが十分に大きければ、発射角が小さくても透過光を反射光として誤検出するのを防止できる。
【0034】
また、本発明の厚み測定装置は、光を照射する照射ファイバおよび測定対象物からの反射光を入射する複数の受光ファイバを有し、前記照射ファイバの照射面および前記複数の受光ファイバの各受光面を、前記照射面から各受光面までの各距離が相互に異なるように配設して、各受光面からの受光量の差に基づいて、前記照射面と前記測定対象物との距離を求める差動型光ファイバ変位計を複数と、前記測定対象物の厚みを求める制御手段と、を備え、前記複数のうちの1以上の差動型光ファイバ変位計は、その照射面が前記測定対象物の表裏2面のうちの一方と対向するように設けられ、他の1以上の差動型光ファイバ変位計は、その照射面が前記表裏2面のうちの他方に対向し、かつ前記一方側の1以上の差動型光ファイバ変位計と、前記測定対象物が非接触で挿入可能な所定距離を保つように設けられ、前記制御手段は、前記複数の各差動型光ファイバ変位計により求められた前記照射面と前記測定対象物との各距離および前記所定距離に基づいて前記測定対象物の厚みを求めることを特徴とする。
【0035】
この厚み測定装置では、複数のうちの1以上の差動型光ファイバ変位計は、その照射面が測定対象物の表裏2面のうちの一方と対向するように設けられているので、これらからは、その表裏2面のうちの一方と各照射面との距離を得られる。また、他の1以上の差動型光ファイバ変位計は、その照射面が表裏2面のうちの他方に対向しているので、これらからは、その他方の面と各照射面との距離を得られる。
【0036】
そして、これらは、所定距離を保つように設けられているので、その所定距離から双方で求めた測定対象物との各距離を引けば、測定対象物の厚みを求めることができる。また、この所定距離は、測定対象物を非接触で挿入可能な距離なので、非接触の状態で測定対象物の厚みを測定できる。
【0037】
したがって、この厚み測定装置では、複数の差動型光ファイバ変位計を利用することにより、測定対象物の導電率や厚みの大小などの属性に拘らず、また、力学的作用を及ぼすこと無く、非接触の状態で測定対象物の厚みを測定できる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る厚み測定装置について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0039】
図1は厚み測定装置1の全体構成を示す概略ブロック図であり、同図に示すように、厚み測定装置1は、基本的な構成として、操作部10、制御部20、第1検出部30、第2検出部40、測定部50を備え、外部に測定結果等を印刷するためのプリンタやプロッタ等の印刷装置(以下「プリンタ」で代表する)6、ハードディスクや光磁気ディスク等の外部記憶装置(以下「ハードディスク」で代表する)7などを接続できるようになっている。
【0040】
操作部10は、ユーザとのインタフェースを行うためのブラウン管や液晶等のディスプレイ3、キーボード4、および、マウスやディジタイザやタブレット等のポインティングディバイス(以下「マウス」で代表する)5を備えている。
【0041】
ユーザは、ディスプレイ3の操作画面上で、キーボード4やマウス5により、測定のための各種指示やデータ(例えば後述の入射角θ、測定対象物(ターゲット)Tの座標や測定範囲、測定面間ギャップDなど)を入力したり、入力結果や処理結果をディスプレイ4の画面に表示して編集でき、また、厚み測定の結果を、画面表示で確認したり、プリンタ6に出力して印刷結果により確認できる。また、この測定結果は、その印刷結果の用紙として、あるいはデータとしてハードディスク7に記憶することにより、保存できる。
【0042】
制御部20は、CPU210、ROM220、キャラクタジェネレータROM(CG−ROM)230、RAM240、光学系コントローラ(OPC)250、I/Oコントローラ(IOC)260、ハードディスクドライブ(HDD)270を備え、互いに内部バス260により接続されている。また、この制御部20には、電源部290が搭載されている。
【0043】
この電源部290は、電源ユニット291の他、外部から着脱可能なニッカド、アルカリ等の乾電池、蓄電池などから成るバッテリ292と、ACアダプタ接続口293とを備え、電源ユニット291は、これらに接続されて電力の供給を受け、昇圧・降圧や安定化の処理を行った後、厚み測定装置1の各部に電力を供給する。
【0044】
ROM220は、CPU210で処理する制御プログラムを記憶する制御プログラム領域221の他、後述の入射角制御データ、送り位置制御データ、測定面間ギャップ制御データ、比率−ギャップ変換テーブルなどを含む制御データを記憶する制御データ領域222を有している。
【0045】
CG−ROM230は、厚み測定装置1の入力・編集のために用意されている文字、記号、図形等のフォントデータを記憶していて、文字等を特定するコードデータが与えられたときに、対応するフォントデータを出力する。
【0046】
RAM240は、各種レジスタ群241の他、第1検出部30から入力される後述の受光量PA1、PB1、全光量Pa1、光量差Ps1、比率r1などの各種の第1測定データを記憶する第1変位データ領域242、同様に第2検出部40からの各種の第2測定データを記憶する第2変位データ領域243、厚み測定その他の処理結果データを記憶する処理結果データ領域244、各種バッファ領域245などの領域を有している。
【0047】
このRAM240は、キーボード4の図外の電源キーの操作により電源がオフにされても、記憶したデータを保持しておくようにバックアップされていて、各種制御処理のための作業領域として使用される。
【0048】
IOC260には、CPU210の機能を補うとともに周辺回路等とのインタフェース信号を取り扱うための回路が、ゲートアレイやカスタムLSIなどにより構成されて組み込まれている。例えば種々の計時を行うタイマなどもIOC260内の機能として組み込まれている。
【0049】
このため、IOC260は、ディスプレイ3、キーボード4、マウス5、プリンタ6等と接続され、キーボード4やマウス5からの各種指示や入力データなどをそのままあるいは加工して内部バス280に取り込むとともに、CPU210と連動して、CPU210等から内部バス280に出力されたデータや制御信号を、そのままあるいは加工してディスプレイ3やプリンタ6に出力するなど、これらの周辺回路や周辺機器との間の各種制御信号および各種データの入出力を制御する。
【0050】
HDD24は、CPU210からの指令に従い、ハードディスク7を制御・駆動して、ハードディスク7との間の各種制御信号および各種データの入出力を制御する。
【0051】
OPC250には、CPU21の機能を補うとともに、第1検出部30、第2検出部40、測定部50などの光学系各部とのインタフェース信号を取り扱うための回路が組み込まれている。
【0052】
例えば、第1検出部30や第2検出部30、40については、各入射部310、410の光源311、411の駆動や、入射ユニット313、413による入射角制御を行うとともに、各受光部320、420により得られる受光量PA1、PB1、PA2、PB2(に対応する電圧値VA1、VB1、VA2、VB2)を入力して、全光量Pa1、Pa2、光量差Ps1、Ps2、比率r1、r2などを求める。
【0053】
また、例えば測定部50については、ターゲットTを搭載したキャリア510によるターゲットTの3次元の位置制御、光ファイバ束F1、F2のプローブを兼ねたファイバガイド511、512による測定面間ギャップDの調整制御などを行う。
【0054】
このため、OPC250は、論理回路セルの他にアナログ回路等を混在するディジタル/アナログ混在セルアレイLSIや、複数のベアチップを搭載したフリップチップ方式等によるチップサイズのマルチチップモジュールなどにより構成され、上述の光学系各部と接続されて、CPU210と連動してまたはその機能を補うことにより、光学系各部を制御し、また、それらとの間の入出力を制御する。
【0055】
そして、CPU210は、上記の構成により、ROM220内の制御プログラムに従い、制御データを参照して、CG−ROM230からのフォントデータやRAM240内の各種データ等を処理し、IOC260を介して周辺回路等と各種指示や各種データの授受を行うとともに、OPC250を介して光学系各部を制御することにより、測定結果となるターゲットTの厚みdを求めるなど、厚み測定装置1全体を制御する。
【0056】
第1検出部30は、入射部310と、受光部320とを備えている。
【0057】
入射部310は、レーザダイオード等から成る光源311と、コンデンサレンズやコリメートレンズ等を有する集光器312と、集光されたレーザ光L1の入射角θ1を調整する入射ユニット313とを備えている。
【0058】
この入射ユニット313は、回転角度をパルス数により精密に制御可能なステッピングモータ等から成る図外の駆動源と、所定の減速ギア機構等を介してその駆動源により回転するミラー(回転ミラー)やプリズム(回転プリズム)等から成る結合機構とを有し、光ファイバ束F1に対してその光軸と所定の入射角θとなるように、レーザ光L1の入射角θ1を調整可能に構成されている。
【0059】
なお、任意の入射角θに対する例えばステッピングモータへのパルス数などの制御データは、実測データ等に基づいて、前述のROM220の制御データ領域222内に、入射角制御データとして規定されているので、OPC250は、CPU210と連動してこの入射角制御データを参照することにより、設定された所定の入射角θに合うように、入射角θ1を調整できる。
【0060】
また、第1検出部30の入射部310における入射角θ1は、前述のキーボード4やマウス5によりディスプレイ3で確認しながら任意に設定でき、同様に、第2検出部40の入射部410における入射角θ2も任意に設定できるようになっているので、これらの各入射角θ1、θ2を相互に異なる値に設定することもできるが、以下では、理解を容易にするため、同一の入射角θに設定するものとして説明する。また、両方の入射角θ1、θ2に共通する説明においては、これらを代表して入射角θとするなど、適宜省略して説明する。
【0061】
受光部320は、フォトダイオード等あるいはそれと同等の機能を果たすようにフォトトランジスタ等を有して、2つのフォトセンサ321、322を備えたフォトディテクタとして構成されている。受光部320は、この2つのフォトセンサ321、322の受光量PA1、PB1を対応する電圧VA1、VB1に変換して、OPC250に対して出力する。
【0062】
これに対し、OPC250では、CPU210と連動して、電圧VA1、VB1に基づいて、受光量PA1、PB1ばかりでなく、全光量Pa1=PA1+PB1、光量差Ps1=PB1−PA1、および、比率r1=Ps1/Pa1を求め、後述のように、比率−ギャップ変換テーブルを参照して、測定ギャップy1を求める。
【0063】
第2検出部40は、第1検出部30と同等に構成されていて、入射部410と、受光部420とを備え、入射部410では、光源411と、集光器412と、入射ユニット413により、光源411からのレーザ光L2を入射角θ2で光ファイバ束F2に入射し、受光部420では、2つのフォトセンサ421、422の受光量PA2、PB2に対応する電圧VA2、VB2を、OPC250に対して出力する。
【0064】
同様に、OPC250およびCPU210は、電圧VA2、VB2に基づいて、受光量PA2、PB2、全光量Pa2=PA2+PB2、光量差Ps2=PB2−PA2、および、比率r2=Ps2/Pa2を求め、後述のように、比率−ギャップ変換テーブルを参照して、測定ギャップy2を求める。
【0065】
測定部50は、ターゲットTを搭載してその位置を3次元の各方向に移動・調整可能なキャリア510、それぞれ光ファイバ束F1、F2のプローブを兼ねて測定面間ギャップDを調整可能なファイバガイド511、512を備えている。
【0066】
キャリア510は、例えば水平面上のX軸、Y軸およびそれらと垂直なZ軸の3次元の各方向に、それぞれステッピングモータ等から成る図外のX動モータ、Y動モータ、Z動モータを駆動源とする各種のギア機構やネジ機構を介して、図外のX軸ステージ、Y軸ステージ、Z軸ステージにより、移動可能に構成されている。
【0067】
なお、上記のターゲットTの3次元の座標や厚み測定の対象となる測定範囲も、キーボード4やマウス5によりディスプレイ3で確認しながら任意に設定でき、また、任意の座標位置に対するキャリア510の駆動源の(例えばパルス数などの)制御データは、実測データ等に基づいて、前述の制御データ領域222内に、送り位置制御データとして規定されている。
【0068】
ファイバガイド511、512も、同様のZ動モータを駆動源とする各種のギア機構やネジ機構を介して、それぞれ光ファイバ束F1、F2の測定面を上下動させ、この上下動により各測定面の位置を変化させ、測定面相互間の距離となる測定面間ギャップDを調整可能に構成されている。
【0069】
なお、この測定面間ギャップDも、キーボード4やマウス5によりディスプレイ3で確認しながら任意に設定でき、また、任意の測定面間ギャップDに対するファイバガイド511、512の駆動源の(例えばパルス数などの)制御データは、実測データ等に基づいて、前述の制御データ領域222内に、測定面間ギャップ制御データとして規定されている。
【0070】
このため、OPC250は、CPU210と連動してこの測定面間ギャップ制御データを参照することにより、設定された所定の値に合うように、測定面間ギャップDを調整できる。
【0071】
また、CPU210は、単独でまたはOPC250と連動して、調整された上記の測定面間ギャップDから前述の測定ギャップy1および測定ギャップy2を引く(減算する)ことにより、ターゲットTの厚みdを求める。
【0072】
この場合、測定面間ギャップDは、ターゲット(測定対象物)Tを非接触で挿入可能に調整できるので、非接触の状態でターゲット(測定対象物)Tの厚みdを測定できる。
【0073】
なお、上記の構成では、水平面上(X軸、Y軸方向)の座標(偏位)は、キャリア510のX、Y方向の移動に依存したので、例えばターゲットTの(設定された)所定の測定範囲の厚み分布等を得たい場合、キャリア510(およびターゲットT)を水平面上で移動させることになるが、これを避けたい場合やその他の事情に合わせて、ファイバガイド511、512側を水平面上で移動できる構成とすることもできるし、双方ともに移動可能にしてそれらを併用できるようにしても良い。
【0074】
また、キャリア510は、ターゲットTを空気(ガス)等の圧力などの浮力により支える真空チャック、エアーベアリング(エアーテーブル)等(以下「真空チャック等」)と呼ばれる浮力支持機構を有していることが好ましい。この場合、浮力による支持や移動ができるので、完全に非接触の状態で測定できる。
【0075】
ところで、図1(で上述の測定部50)にも示すように、厚み測定装置1では、一対の光ファイバ束F(F1、F2)の各測定面を相互に対向させ、測定面相互間が所定の測定面間ギャップ(所定距離)Dとなるように配設(調整)され、各測定面からターゲット(測定対象物)Tにレーザ光(照射光)L(L1、L2)を照射し、それらの各反射光を受光して、測定面間ギャップDおよび各反射光に基づいて、ターゲットTの厚みdを求める。
【0076】
そこで、以下、この厚み測定装置1におけるターゲットTの厚みdの測定方法について詳述する。
【0077】
なお、前述のように、第1検出部30と第2検出部40は同等の構成を有し、また、その構成によって求める対象等も同等なので、前述の入射角θ1、θ2を入射角θで代表するのと同様に、共通する説明においては、以下、参照符号〜1(例えば測定ギャップy1、受光量PA1等)と参照符号〜2(例えば測定ギャップy2、受光量PA2等)のものを代表して、参照符号〜(例えば測定ギャップy、受光量PA等)とするなど、適宜省略して説明する。
【0078】
図2(b)に示すように、各光ファイバ束F(F1、F2)は、1本の照射ファイバFI(FI1、FI2)と、それを囲む周方向の複数本(図示では6本)の受光ファイバFA(FA1、FA2)と、さらにそれを取り囲む多数の受光ファイバFB(FB1、FB2)を備えている。なお、この場合、下記の発射角θの制御のためには、光ファイバ内(コア内)の伝搬(屈折率)が一様なステップインデックス形ファイバであることが好ましい。
【0079】
まず、光ファイバ束F1側(すなわち第1検出部30側)においては、図1および図2に示すように、光源311から照射したレーザ光L(L1)を集光器312で集光して、入射ユニット313により所定の入射角θで照射ファイバFIに入射すると、入射されたレーザ光Lは、照射ファイバFI内を伝搬して、図2(a)に示すように、例えば同図のC−C断面の実端面(測定面:特に照射ファイバFIの端面である照射面)Rfからイメージ端(イメージ端面)Ifに対して発射角θで照射され、実際には、ターゲットTの一方の面(ターゲット面)Tf(Tf1)で反射して反射光LA、LBとして、それぞれ受光ファイバFA、FBに入射される。
【0080】
受光ファイバFA、FBに入射された反射光LA、LBは、それぞれ受光ファイバFA、FB内を伝搬して、受光部320のそれぞれ別々のフォトセンサ321、322により受光される。この場合の受光された反射光LA(LA1)、LB(LB1)の光量を受光量PA1、PB1とする。
【0081】
そして、受光部320では、この2つのフォトセンサ321、322の受光量PA1、PB1を対応する電圧VA1、VB1に変換して、OPC250に対して出力する。OPC250では、電圧VA1、VB1から受光量PA1、PB1を得ると共に、それらを後述の厚みdを求める処理に使用する。
【0082】
一方、光ファイバ束F2側(すなわち第2検出部40側)においても、同様に、光源411から照射したレーザ光L(L2)を集光器412で集光して、入射ユニット413により所定の入射角θで照射ファイバFIに入射し、ターゲットTの他方の面(ターゲット面)Tf(Tf2)で反射した反射光LA、LBを、それぞれ受光ファイバFA、FBに入射して伝搬させ、受光部420のそれぞれ別々のフォトセンサ421、422により受光する。この場合の受光された反射光LA(LA2)、LB(LB2)の光量を受光量PA2、PB2とする。
【0083】
そして、受光部420では、この2つのフォトセンサ421、422の受光量PA2、PB2を対応する電圧VA2、VB2に変換して、OPC250に対して出力する。OPC250では、電圧VA2、VB2から受光量PA2、PB2を得ると共に、それらを後述の厚みdを求める処理に使用する。
【0084】
厚み測定装置1では、各光ファイバ束Fによる測定ギャップyの測定に差動型光ファイバ変位計の原理を適用しているので、以下に、厚み測定装置1に適用している原理の概略を説明しておく。
【0085】
上述の場合、図3に示すように、光ファイバ束F(F1、F2)の照射面Rf(Rf1、RF2)とターゲット面Tf(Tf1、Tf2)との間の測定ギャップy(y1、y2)の相違により、反射光LA(LA1、LA2)および反射光LB(LB1、LB2)のそれぞれの受光量PA(PA1、PA2)および受光量PB(PB1、PB2)は異なることになり、測定ギャップyに対して、図4(a)に示すように変化する。
【0086】
ここで、全光量Pa=PA+PBに対する光量差Ps=PB−PAの比率r=Ps/Paを求めると、同図(b)に示すように、実用範囲WR(Working Range )内において、測定ギャップyのほぼ一次関数となる。
【0087】
また、照射ファイバFIに入射する入射光量、曲げ等の影響による光ファイバ束F内での光の減衰、ターゲット面Tfの反射率などの変化に対し、全光量Paも光量差Psも比例して変化するため、比率rは、これらの変化に依存しない値となる。
【0088】
差動型光ファイバ変位計は、上述の原理を利用して、比率rから測定ギャップyを求めるものであり、厚み測定装置1では、前述のように、この原理を各光ファイバ束Fによる測定ギャップyの測定に適用している。
【0089】
したがって、同図(b)で上述のような比率rと測定ギャップyとの関係を、既知のレーザ干渉計などを用いた実測等により求めておき、比率rから測定ギャップyを求める比率−ギャップ変換テーブルとして記憶しておけば、受光量PAおよび受光量PBに基づいて、全光量Pa=PA+PBに対する光量差Ps=PB−PAの比率r=Ps/Paを求め、上述の比率−ギャップ変換テーブルを参照することにより、測定ギャップyを求められる。
【0090】
また、実用範囲WRがランダム形の光ファイバ変位計より遠方にシフトするため、照射面Rとターゲット面Tとの間の測定ギャップyを広げることができ、非接触での測定が容易になっている。なお、反射光を用いれば、照射光との位相差から測定ギャップを求めることもできるが、ここでは、主に光量(受光量)に基づく測定をしている。
【0091】
このため、前述のように、厚み測定装置1では、ROM220の制御データ領域222内に、上述の比率−ギャップ変換テーブルを記憶し、それを参照して、測定ギャップy(y1、y2)を求めている。
【0092】
すなわち、前述のように、OPC250では、CPU210と連動して、受光量PA(PA1、PA2)、PB(PB1、PB2)に基づいて、全光量Pa(Pa1、Pa2)=PA(PA1、PA2)+PB(PB1、PB2)、光量差Ps1(Ps1、Ps2)=PB(PB1、PB2)−PA(PA1、PA2)、および、比率r(r1、r2)=Ps(Ps1、Ps2)/Pa(Pa1、Pa2)を求め、比率−ギャップ変換テーブルを参照して、測定ギャップy(y1、y2)を求めている。
【0093】
また、前述のように、CPU210は、単独でまたはOPC250と連動して、調整された所定の測定面間ギャップDから上記の測定ギャップy1および測定ギャップy2を引く(減算する)ことにより、ターゲットTの厚みdを求めている(図1および図5等参照)。
【0094】
上述のように、この厚み測定装置1では、一対の光ファイバ束Fの各測定面Rfからターゲット(測定対象物)Tにレーザ光(照射光)Lを照射し、ターゲットTからの各反射光LA、LBを受光する。
【0095】
この場合、ターゲットTと各測定面Rfとの距離に応じて各反射光LA、LB(の例えば位相や光量)が変化するように各レーザ光Lを制御すれば、各反射光LA、LBに基づいて、ターゲットTと各測定面Rfとの距離である測定ギャップy1、y2を求められるので、厚み測定装置1では、測定ギャップy(y1,y2)に応じて各反射光LA、LBの光量である受光量PA、PBが変化するように、各レーザ光Lを制御している。
【0096】
一方、各光ファイバ束Fは、各測定面Rfを相互に対向させ、測定面相互間が所定の測定面間ギャップ(所定距離)Dとなるように配設されているので、この測定面間ギャップDから上記の測定ギャップy1、y2を引けば、ターゲットTの厚みdを求められる。また、この測定面間ギャップDは、ターゲットTを非接触で挿入可能に調整できるので、非接触の状態でターゲットTの厚みdを測定できる。
【0097】
また、厚み測定装置1では、レーザ光を利用した光による測定を行うので、ターゲット(測定対象物)Tの導電率に拘らず、すなわちターゲットTが導電体か絶縁体かなどの属性に拘らずに、測定できる。また、これにより、静電容量センサのような測定面間ギャップの制限がないので、厚さの大小による制限も生じない。
【0098】
なお、仮に空気マイクロメータのノズルを、静電容量センサの測定電極のように、測定対象物の両面のそれぞれに各ノズル先端が対向するように一対で配設し、一対の各ノズル先端と測定対象物との間の距離(測定ギャップ)と、ノズル先端相互間の所定距離(測定面間ギャップ)に基づいて、測定対象物の厚みを求めようとしても、例えば薄い測定対象物では、対向するノズル先端からの空気(ガス)圧等により振動してしまうなど、測定対象物に力学的な作用を及ぼすので、正確な測定ができない。
【0099】
また、例えば前述のように、キャリア510に真空チャック等の浮力支持機構を採用した場合、空気(ガス)等の圧力と流量および重力を微妙に(程良く)バランスさせることになるが、従来の空気マイクロメータ等では、ノズル先端からの空気(ガス)圧等により、このバランスを崩してしまうので、採用できない。
【0100】
これに対し、厚み測定装置1では、レーザ光を利用した測定を行うため、空気マイクロメータのような力学的作用を及ぼすことも無く測定でき、これにより、圧力、流量、重力等の微妙なバランスを維持することができるので、真空チャック等の浮力支持機構をも、問題なく採用することができる。そして、この場合、浮力による支持や移動ができるので、完全に非接触の状態で測定できる。
【0101】
したがって、この厚み測定装置1では、各反射光LA、LBが測定ギャップ(測定対象物と各測定面との距離)yに応じた変化をするように、各レーザ光Lを制御することにより、ターゲット(測定対象物)Tの導電率や厚みの大小などの属性に拘らず、また、力学的作用を及ぼすこと無く、非接触の状態でターゲットTの厚みdを測定できる。
【0102】
また、この厚み測定装置1では、各光ファイバ束Fが、照射ファイバと受光ファイバを有し、照射面からの照射光に対する反射光を受光面で受光するため、従来からのいわゆる光ファイバ変位計のプローブとして使用される光ファイバ束と同等の構成で良く、従来と同様の方法で容易に作製でき、または、従来の光ファイバ束を流用できる。
【0103】
また、この厚み測定装置1では、各光ファイバ束Fが受光ファイバを複数、すなわち受光ファイバFA、FBを有し、照射ファイバFIの照射面および(複数の)受光ファイバFA、FBの各受光面を、照射面から各受光面までの各距離が相互に異なるように配設しているので、各受光面からの受光量PA、PBの差、すなわち光量差Psあるいは比率rに基づいて、測定ギャップ(照射面と測定対象物との距離)yを求められる。
【0104】
すなわち、差動型光ファイバ変位計と同様の原理により、入射光量や曲げ等の影響による光ファイバ内での光の減衰やターゲット(測定対象物)Tの反射率に依存せずに、測定ギャップ(照射面と測定対象物との距離)yを求められ、この測定ギャップyと測定面間ギャップ(測定面相互間の距離を示す所定距離)Dに基づいて、より正確にターゲット(測定対象物)Tの厚みdを求められる。
【0105】
一方、一般的な光ファイバ変位計では、照射面から測定対象物に対してその光軸を中心とする円錐状の発散光線束(発散光)を照射光として照射し、測定対象物上の照射(投光)範囲と開口数(NA)で決まる受光範囲との重なった部分からの反射光を利用する。
【0106】
このため、レーザ光などの集束性の強い平行光線束(平行光、視準光、コリメート光)を光軸に沿って照射したのでは、照射面と受光面が仮に隣接していても投光範囲と受光範囲に重なりが生じないので、照射光として利用できない。また、レーザ光などを利用したのでは、その集束性等(集束性、可干渉性、高輝度・単色性、指向性など)の強さにより、光軸上で全面反射して元の照射面に戻って干渉し合ってしまう。
【0107】
それに対し、この厚み測定装置1では、照射面の光軸と所定の発射角θを有するように各照射光を制御するため、平行光線束を照射光として利用しても、測定対象物から所定の反射角の反射光を得ることができるので、レーザ光などの集束性等の強い種類の光を照射光として利用できる。
【0108】
また、所定の発射角θを制御して、それに対する所定の反射角が定まれば、測定対象物と各測定面との距離に応じて受光面に入射される反射光の光量、すなわち受光量が変化する。このため、照射光量や反射率が同一であれば、測定面相互間の所定距離と受光量とに基づいて厚みを求められ、また、差動型とすれば、照射光量や反射率等の影響等をも取り除くことができ、さらに正確に測定対象物の厚みを求められる。
【0109】
そこで、厚み測定装置1では、光源311等からレーザ光Lを発して、照射ファイバFIに対してその光軸と所定の入射角θとなるように入射するようにしている。そして、これにより、測定端の測定面(照射面)Rfからその入射角θに対応する所定の発射角θで照射できる。
【0110】
また、この結果、測定ギャップ(測定対象物と各測定面との距離)yに応じて受光面に入射される受光量PA、PBが変化するため、照射光量や反射率が同一であれば、測定面間ギャップ(測定面相互間の所定距離)Dと受光量PA等とに基づいて厚みdを求められるが、厚み測定装置1では、さらに差動型とすることにより、照射光量や反射率等の影響等をも取り除き、さらに正確にターゲット(測定対象物)の厚みdを求められるようにしている。
【0111】
また、集束性等の強いレーザ光Lを照射光として使用するので、高密度の照射ができる。すなわち、レーザ光は、光量を大きくすることが容易なので、光量を大きくすることにより、分解能を向上させ、帯域幅を広げることができる。
【0112】
また、レーザ光の利用により、照射光(レーザ光)やその反射光の光路とそれ以外との光量の差が顕著となるばかりでなく、他の光の影響や光路における光の減衰等も少なくなるので、より精度の高い厚み測定ができる。また、光源311等にレーザダイオードを使用することにより、小型化や大量生産が可能になる。
【0113】
また、厚み測定装置1では、例えば光ファイバ束F1(またはF2)と第1変位部30(または第2変位部40)と制御部200の一部の機能により、従来の光ファイバ変位計を差動型とし、さらにその照射光としてレーザ光を利用可能な構成に改良したものとなり、レーザ光による差動型光ファイバ変位計の機能を果たす構成となっている。
【0114】
すなわち、厚み測定装置1では、一対の差動型光ファイバ変位計と同等の機能を有する構成を、その照射面がターゲット(測定対象物)Tの表裏2面のうちのそれぞれ一方と他方に対向するように設けた構成となっている。
【0115】
なお、この考え方を拡張すれば、一対(F1、F2の2つ)ばかりでなく、差動型光ファイバ変位計と同等の機能を複数設けた構成とすることもできる。
【0116】
すなわち、この場合、複数のうちの1以上の差動型光ファイバ変位計(と同等の構成)は、その照射面がターゲット(測定対象物)Tの表裏2面のうちの一方(例えば図5のターゲット面Tf1参照)と対向するように設けられ、他の1以上の差動型光ファイバ変位計は、その照射面がターゲットTの表裏2面のうちの他方(例えば図5のターゲット面Tf2参照)に対向し、かつ、一方側の1以上の差動型光ファイバ変位計と、ターゲットTが非接触で挿入可能な所定の測定面間ギャップ(所定距離)Dを保つように設けられる。
【0117】
そして、上記の場合、複数のうちの1以上の差動型光ファイバ変位計は、その照射面がターゲットTの表裏2面のうちの一方と対向するように設けられるので、これらからは、その表裏2面のうちの一方と各照射面との距離、すなわち測定ギャップy1等を得られる。
【0118】
また、他の1以上の差動型光ファイバ変位計は、その照射面が表裏2面のうちの他方に対向しているので、これらからは、その他方の面と各照射面との距離、すなわち測定ギャップy2等を得られる。
【0119】
そして、これらは、測定面間ギャップ(所定距離)Dを保つように設けられるので、その測定面間ギャップDから双方で求めた測定ギャップ(測定対象物との各距離)y1、y2等を引けば、ターゲット(測定対象物)Tの厚みdを求めることができる。
【0120】
また、この測定面間ギャップDは、ターゲットTを非接触で挿入可能な距離なので、非接触の状態でターゲットTの厚みdを測定できる。
【0121】
したがって、この場合、厚み測定装置1では、複数の差動型光ファイバ変位計と同等の構成を利用することにより、ターゲットTの導電率や厚みの大小などの属性に拘らず、また、力学的作用を及ぼすこと無く、非接触の状態でターゲットTの厚みdを測定できる。
【0122】
また、厚み測定装置1の特徴として、発射角θを制御するので、ターゲット(測定対象物)Tが例えば液晶パネル等のガラスなどのように透過性を有する場合、すなわち透明物体の場合、そのターゲットTに対応して、ターゲットTを透過する各透過光が対向する測定面内に入らないように、発射角θを制御できる。
【0123】
すなわち、ターゲットTが透過性を有する場合(図5参照)、例えば光ファイバ束F1の照射ファイバFI1の照射面から発射角θ1で照射光LI1を照射すると、その照射光LI1に対応する反射光LA1、LB1が受光ファイバFA1、FB1に入射される他、その透過光LC1がいわゆるスネルの法則による屈折角Θ1でターゲットTを透過して、対向する光ファイバ束F2の受光ファイバFA2、FB2の受光面に入射され反射光として受光される可能性があり、その結果、光ファイバ束F2の受光量PA2、PB2が誤検出となる可能性がある。
【0124】
そして、このことは、対向する光ファイバ束F2の照射ファイバFI2の照射面からの照射についても同じであり、それに対向する光ファイバ束F1の受光ファイバFA1、FB1の受光面に入射されて反射光として受光され、その結果、光ファイバ束F1の受光量PA1、PB1が誤検出となる可能性がある。
【0125】
これに対し、厚み測定装置1では、ターゲットTが透過性を有する場合、図5に示すように、ターゲットTを透過する各透過光LC1、LC2が対向する測定面内に入らないように、発射角θ1、θ2を制御できるため、ターゲットTが透過性を有するものであっても、対向する他方の光ファイバ束からの透過光を反射光として受光するなどの誤検出を防止でき、これにより、問題なく厚み測定ができる。また、特にレーザ光Lを照射光LIとして利用することにより、その集束性等の強さにより光路以外への影響を最小限にできる。
【0126】
また、厚み測定装置1の場合、照射ファイバFI1、FI2の照射面が、測定面の中心に位置するので、この照射面の光軸と所定の発射角θ(θ1、θ2)を有する照射光LI(L1、L2)は、測定面の中心から外側に照射されることになる。すなわち、各反射光も透過光も外側に向かうことになるので、他方の光ファイバ束からの透過光を測定面内に入らないように制御し易くなる。
【0127】
また、厚み測定装置1では、受光面を照射面より外側に配設しているので、反射光LA、LBを容易に受光することができる。なお、この場合、測定ギャップy(測定対象物と各測定面(照射面)との距離)よりターゲット(測定対象物)Tの厚さdが十分に大きければ、発射角θが小さくても透過光LCを反射光LA等として誤検出するのを防止できる。
【0128】
なお、上述の実施形態では、図2(b)で前述のように、受光ファイバを、周方向の6本の受光ファイバFAと、それを取り囲む多数の受光ファイバFBとの2つに分類して、それぞれの受光量を受光量PAおよび受光量PBとして扱ったが、多数の受光ファイバFBをさらに分類して、例えば受光ファイバFAを囲む周方向の12本の受光ファイバFBと、それをさらに囲む受光ファイバFCのように分類し、前述した受光量PBをそれぞれの受光量PBと受光量PCとして扱うこともできる。
【0129】
この場合の受光量PA、PB、PCは、(前述の図4に相当するものとして)測定ギャップyに対して、図6(a)に示すように変化し、全光量Pa=PA+PB+PCに対する光量差Ps=PB−PAの比率rs=Ps/Paおよび光量差Pt=PC−(PA+PB)の比率rt=Pt/Paを求めると、同図(b)に示すように、実用範囲WRs内および実用範囲WRt内において、測定ギャップyのほぼ一次関数となる。
【0130】
すなわち、この場合、実用範囲WRを2つ設けることができる。もちろん、上記の考え方を進めて、受光ファイバおよびその受光量の扱いをさらに分類して、さらに多くの実用範囲を設けることもできる。これらの場合、測定ギャップに応じてその実用範囲を切り替えられるようにすれば、実質的に作動(測定可能)範囲が広い厚み測定装置とすることができる。
【0131】
また、実施形態の図2(b)で前述の例や上記の例では、受信ファイバFBや受信ファイバFCを、照射ファイバFIを中心とする同心円の周方向にそれぞれ複数設けたが、発射角θで照射される照射光(レーザ光)LIの反射光LA、LB(およびLC等)を入射できるように配設されたものであれば(図7(a)参照)、各1本ずつの受信ファイバでも良いし(同図(b)参照)、反対側(発射角θが負)の反射光も受光できるように直線上に配設したものでも良い(同図(c)参照)。
【0132】
また、同心円の周方向にそれぞれ複数の受信ファイバを設ける代わりに、同図(d)に示すように、内径の異なる複数のクラッド領域を境界とする多重の同心円状のコア領域を設けた光ファイバ(光ファイバ束)Fを作製して、多重の各コア領域を中心側からそれぞれ照射ファイバFA、受信ファイバFB、受信ファイバFC等として利用することもできる。
【0133】
前述の実施形態等の場合、各ファイバが円筒状なので、その測定面内の照射面や受光面は円形となり、円と円とをどのようにうまく接合してもその間には間隙ができてしまう。すなわち、各円間の接合部では反射光が入射しにくいので、例えば図4(b)で前述の比率rの実用範囲WR内にも一次関数にはならない部分、すなわちリニアリティに欠ける部分が生じ易い。この点、上記の図7(d)の光ファイバでは、円間の接合部の間隙が存在しないので、リニアリティに優れた光ファイバ束Fとして利用できる。
【0134】
また、図1で前述の厚み測定装置1では、入射部310、410において入射角θを調整して発射角θを制御するとともに、測定部50では、測定面間ギャップDを調整可能としたが、発射角θおよび測定面間ギャップDのいずれかまたは双方共に固定値として、より簡易な構成とすることもできる。
【0135】
すなわち、前述の受光量PBを受光量PBと受光量PCに分けて扱うか否かの他、発射角θを可変とするか否か、測定面間ギャップDを可変とするか否かなど、種々の構成のバリエーションが考えられる。
【0136】
例えば測定面間ギャップDを固定値とし、発射角θを可変とした場合、発射角θを変化させることにより、図4(b)で前述の比率rと測定ギャップyとの関係は、図8に示すように変化する。
【0137】
前述の各例では、比率rに基づき、比率−ギャップ変換テーブルを参照して測定ギャップyを求めている。このため、発射角θを変化させる場合にも、図8に基づく比率−ギャップ変換テーブルを記憶しておき、それを参照して同様の方法で測定ギャップyを求めることもできるが、同図から明らかなように、各発射角θに対して比率rがゼロ(0)となる測定ギャップyを記憶しておけば(同図のyθ1〜yθ5の各点参照)、比率r=0の発射角θに基づいて、測定ギャップyを求めることもできる。
【0138】
この場合、前述の比率−ギャップ変換テーブルの代わりに(またはそれと併用できるように)、発射角−ギャップ変換テーブルを用意しておくだけで実現でき、また、発射角(=入射角)θを変化させて、比率r=0、すなわち受光量PA=受光量PBとなったことを検出するだけで良いので、加算や除算等のための回路が不要となり、回路を簡易化することができる。
【0139】
一方、例えば発射角θを固定値とした場合、入射部310、410の入射ユニット313、413を省略できる。すなわち、入射角θ(θ1、θ2)の調整が不要となるので、その調整のための機構が不要となる。
【0140】
また、この場合、光源311、411や集光器312、412等を光ファイバ束F(F1、F2)の制御端に直接結合しても良いので、これらを一括して樹脂等によりモールド化して、結合部分を強固なものとしても良い。また、入射ユニット313、413を省略できる分だけ小型化できるので、さらに進めて、第1検出部30や第2検出部40の全体をパッケージ化等することにより、光ファイバ束F(F1、F2)の制御端側のプローブのように扱うことも可能になる。
【0141】
また、図1で前述の受光部320、420では、受光量PA、PB等に対応する電圧VA、VB等を出力するようにしたが、受光部内で全光量Paや光量差Psまで求めてから出力しても良いし、受光部内に比率rまでを求める回路等を内蔵させることもできる。これらの場合、制御部200側の負担を分散させることにより、その他の内部処理の処理速度を向上させることが可能になるなどの利点がある。
【0142】
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
【0143】
【発明の効果】
上述のように、本発明の厚み測定装置によれば、測定対象物の導電率や厚みの大小などの属性に拘らず、また、力学的作用を及ぼすこと無く、非接触の状態で測定対象物の厚みを測定できる。また、これにより、特に従来の非接触式の代表である静電容量センサでは困難であった絶縁体の厚みの測定や、光による厚み測定が採用されなかった主な要因とも言えるガラス等の透明体の厚みの測定など、従来困難とされた測定対象物の厚みが、非接触の状態で問題なく測定できる、などの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る厚み測定装置の全体構成を示す概略ブロック図である。
【図2】図1の厚み測定装置の光ファイバ束の構成と照射光や反射光との関係を示す説明図である。
【図3】図2の光ファイバ束とターゲット間の測定ギャップと反射光との関係を示す説明図である。
【図4】測定ギャップに対する各受光量、全光量、光量差、比率の関係を示す説明図である。
【図5】ターゲットが透過性を有する場合の測定部の各種作用の説明図である。
【図6】受光量を細分化して扱う場合の、図4と同様の図である。
【図7】光ファイバ束の他の構成の例を示す図である。
【図8】発射角を変化させた場合の、図4(b)相当の図である。
【符号の説明】
1 厚み測定装置
10 操作部
20 制御部(制御手段)
30 第1検出部(差動型光ファイバ変位計)
40 第2検出部(差動型光ファイバ変位計)
50 測定部
310、410 …… 入射部(入射手段)
311、411 …… 光源
320、420 …… 受光部(制御手段)
d 厚み
D 測定面間ギャップ(所定距離)
F、F1、F2 …… 光ファイバ束
FI、FI1、FI2 …… 照射ファイバ
FA、FA1、FA2 …… 受光ファイバ
FB、FB1、FB2 …… 受光ファイバ
L1、L2 …… レーザ光
LI、LI1、LI2 …… 照射光
LA、LA1、LA2 …… 反射光
LB、LB1、LB2 …… 反射光
LC、LC1、LC2 …… 透過光
PA、PA1、PA2 …… 受光量
PB、PB1、PB2 …… 受光量
Rf、Rf1、Rf2 …… 測定面(照射面、受光面)
r、rs、rt …… 比率
T ターゲット(測定対象物)
y、y1、y2 …… 測定ギャップ
θ、θ1、θ2 …… 入射角、反射角

Claims (5)

  1. それぞれ両端のうちの一端を測定端とし他端を制御端とするとともに、各測定端の端面となる各測定面を相互に対向させ、測定面相互間が測定対象物を非接触で挿入可能な所定距離となるように配設した一対の光ファイバ束と、
    これらの各光ファイバ束の各制御端が接続され、前記各測定面の中心に位置する照射面から前記測定対象物に対して照射する各照射光を制御するとともに、前記測定対象物からの前記各照射光に対応する各反射光を前記照射面の外側に位置する受光面により受光して、前記所定距離および前記各反射光に基づいて、前記測定対象物の厚みを求める制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記測定対象物が透過性を有する場合、一方の光ファイバ束からの前記各照射光の照射により前記測定対象物を透過する各透過光が、対向する他方の光ファイバ束の測定面内に入らないように、前記照射光の発射角を制御することを特徴とする厚み測定装置。
  2. 前記各光ファイバ束は、前記測定対象物からの反射光を入射する受光ファイバを複数有し、前記照射面から前記照射光を照射する照射ファイバの照射面および前記複数の受光ファイバの各受光面を、前記測定面内における前記照射面から各受光面までの各距離が相互に異なるように配設したことを特徴とする、請求項に記載の厚み測定装置。
  3. 前記制御手段は、
    レーザ光を発する光源と、
    前記各制御端において、前記照射ファイバに対してその光軸と所定の入射角となるように前記レーザ光を入射する入射手段と、
    を有し、
    前記入射手段による入射角の制御により、前記発射角を制御することを特徴とする、請求項に記載の厚み測定装置。
  4. 前記光源は、レーザダイオードであることを特徴とする、請求項に記載の厚み測定装置。
  5. 光を照射する照射ファイバおよび測定対象物からの反射光を入射する複数の受光ファイバを有し、前記照射ファイバの照射面および前記複数の受光ファイバの各受光面を、前記照射面から各受光面までの各距離が相互に異なるように配設して、各受光面からの受光量の差に基づいて、前記照射面と前記測定対象物との距離を求める差動型光ファイバ変位計を複数と、
    前記複数のうちの1以上の差動型光ファイバ変位計を、その照射面が前記測定対象物の表裏2面のうちの一方と対向するように設け、他の1以上の差動型光ファイバ変位計を、その照射面が前記表裏2面のうちの他方に対向し、かつ前記一方側の1以上の差動型光ファイバ変位計と、前記測定対象物が非接触で挿入可能な所定距離を保つように設け、前記複数の各差動型光ファイバ変位計により求められた前記照射面と前記測定対象物との各距離および前記所定距離に基づいて前記測定対象物の厚みを求める制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記測定対象物が透過性を有する場合、各差動型光ファイバ変位計からの前記各照射光の照射により前記測定対象物を透過する各透過光が、対向する他方の差動型光ファイバ変位計の受光面内に入らないように、前記各照射光の発射角を制御することを特徴とする厚み測定装置。
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