JP2000055335A - 廃液の処理方法 - Google Patents

廃液の処理方法

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JP2000055335A
JP2000055335A JP10262218A JP26221898A JP2000055335A JP 2000055335 A JP2000055335 A JP 2000055335A JP 10262218 A JP10262218 A JP 10262218A JP 26221898 A JP26221898 A JP 26221898A JP 2000055335 A JP2000055335 A JP 2000055335A
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liquid
waste liquid
extraction
burner
combustion
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JP10262218A
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English (en)
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Yasuhiro Tateishi
泰弘 立石
Takio Adachi
太起夫 安達
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Tsukishima Kankyo Engineering Ltd
Nippon Steel Eco Tech Corp
Original Assignee
Nittetsu Chemical Engineering Co Ltd
Nittetsu Kakoki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機物を含む廃液あるいはプロセス液を抽出
剤を用いて有機物を抽出分離して焼却すると共に、抽出
残液をも熱分解する廃液の処理方法を提供するもので、
この方法により不完全燃焼生成物や一酸化炭素の低減を
図らんとする。 【構成】 水および有機物を含む廃液を抽出剤を用い
て、有機物を主とする抽出液と、水を主とする抽出残液
を得る抽出工程と、抽出工程で得た抽出液を空気あるい
は酸素ガスを含むガスが供給されるバーナーで燃焼する
燃焼工程および抽出工程で得た水系の抽出残液を熱分解
炉内に供給し、高温で分解する熱分解工程を有する廃液
の処理方法。 【効果】 上記の目的を達成できるばかりでなく、その
為の燃料使用量、供給空気量、排出ガス量、初期投資費
用等が従来法に比べ低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化学工業、石油化
学工業、製薬工業、農薬製造工業、染料製造工業、顔料
製造工業、塗料製造工業、廃棄物処理業等において、発
生する有機物を含む廃液あるいはプロセス液(以下これ
らを総称して廃液と称する)の処理に関わるものであ
る。より詳しくは、有機物を含有する被処理廃液から、
抽出剤を用いて有機物を抽出分離して焼却すると共に、
抽出残液をも熱分解処理する廃液の処理方法である。
【0002】
【従来の技術】有機物を含有する廃液の処理としては、
有機物の濃度が希薄な場合には、活性汚泥処理が多用さ
れているが、有機物の濃度が高い場合には焼却処理が有
効な方法とされている。また、焼却処理に際しては、燃
料を節減するための濃縮処理等が前処理として行われる
ことが多い。これまでも特殊なプロセス排液や廃棄物の
処理に際して、抽出処理と共に焼却処理を行う方法が知
られている。例えば特公昭56−119号公報には、ラ
クタム製造工程から排出される排液を濃縮処理した後、
有機溶媒により抽出処理してラクタムを分離回収し、抽
出残液を酸化燃焼して生成亜硫酸ガスを硫酸に転化する
方法が記載されている。また、特開昭63−29819
7号公報には、放射性含油廃棄物に含まれている油分を
四塩化炭素で抽出し、溶媒の四塩化炭素を回収した後、
蒸発残液を焼却している。しかしながら、これらの従来
の方法では、いずれも被処理廃液中の有用物や目的物質
を回収するために抽出処理が利用され、使用した溶媒は
分離回収が図られている。
【0003】また、一般的に廃液を高温の炉内で熱分解
するにあたって、液中の有機物濃度が高い場合や高沸点
成分や炭化しやすい物質が多い場合には、それらの物質
が順調に熱分解されず、炭化や不完全燃焼生成物の生成
が起こり、熱分解炉からの排ガス中の一酸化炭素濃度等
が高くなる傾向がある。一酸化炭素等の不完全燃焼生成
物を低減する方法としては、熱分解工程において温度を
上げる、酸素濃度を高くする、反応時間を長くする、攪
拌や混合をより効率よくする、および熱分解工程を多室
に分割する等の方法が考えられ、それぞれ効果があると
思われる。この中で特に熱分解工程の温度を上げる方法
は、不完全燃焼生成物と一酸化炭素を低減するのに効果
的ではあるが、反面この方法には燃料の消費が大きくな
る、より高い熱分解温度に耐える材質が必要であるこ
と、滞留時間の確保のためにより大きい容積の熱分解炉
が必要になる等の欠点がある。またその他の方法も、大
型でより複雑な装置を要する等の問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、有機物を含
有する廃液を、効率的に処理するための新しい焼却処理
方法を提案するものである。さらに本発明の別の目的
は、有機物を含有する廃液を焼却処理した際に発生する
排ガス中の不完全燃焼生成物や一酸化炭素等の低減を図
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、水および有機
物を含む廃液に、抽出剤を用いて、有機物を主とする抽
出液と、水を主とする抽出残液を得る抽出工程と、抽出
工程で得た抽出液を空気あるいは酸素ガスを含むガスが
供給されるバーナーで燃焼する燃焼工程、および抽出工
程で得た水系の抽出残液を熱分解炉内へ供給し、高温で
分解する熱分解工程を有する廃液の処理方法である。前
記の熱分解工程以前の段階で、廃液もしくは水系の抽出
残液を、放散工程あるいは濃縮工程のいずれかにより処
理し、廃液もしくは抽出残液中に含まれる有機成分を低
減することが望ましい。
【0006】
【作用】本発明では抽出工程を用い、被処理廃液中の有
機物をできるだけ抽出液側に移行させてから、この抽出
液をバーナーによる高温の燃焼工程で焼却して無害化す
る一方で、抽出工程によって有機物が低減された水系の
抽出残液を熱分解工程に供給するようにしたものであ
る。バーナーによる燃焼工程は、通常1300℃以上の
高い温度であり、熱分解工程の温度よりも高温であるか
ら、一般に有機物の分解には燃焼工程の方が熱分解工程
よりも適した環境が維持されている。したがって、抽出
工程から供給される抽出剤を含んだ抽出液はバーナーに
よる燃焼工程で十分に熱分解される。さらに熱分解工程
に供給される抽出残液には、抽出液側に移行したので有
機物分が減少しており、熱分解工程での熱分解が進み易
くなる。さらに本発明では、熱分解工程に抽出残液を噴
霧供給する場合に、抽出残液の粘度低下等によって、よ
り微細な噴霧粒滴が得られやすくなり、噴霧粒滴の蒸発
およびその中の有機物等の分解などが効果的に行われる
結果、熱分解工程からの排出ガス中に含まれる不完全燃
焼生成物や一酸化炭素等の量が低下する。本発明を用い
ることで、廃液中の抽出され易い成分が抽出液側に移
り、より有機物を分解する上で条件のよい燃焼工程で燃
焼されることによって、一酸化炭素や不完全燃焼生成物
の生成を抑えながら、二酸化炭素と水を中心する物質に
分解することが可能になる。
【0007】さらには、前記の方法において、熱分解工
程以前の段階で、被処理廃液もしくは水系の抽出残液
を、放散工程あるいは濃縮工程で処理すると、液中の抽
出しにくい成分、すなわち多くの場合メタノール等の比
較的低沸点の成分がガス化し、抽出残液中の有機物量が
より少なくなり、その後の工程における処理が容易とな
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の構成要件について
順次説明する。本発明で処理対象とする廃液とは、化学
工業、石油化学工業、製薬工業、農薬製造工業、染料製
造工業、顔料製造工業、廃棄物処理業などから系外に排
出される有機物および水を含み流動性のある廃棄物を意
味している。また、廃液中の一部を分離、回収、除去あ
るいは循環使用するための諸操作と本発明を組合わせて
廃液を処理する場合に、廃液から予めその一部を分離さ
れたものや、廃液に抽出剤以外に混合されたものがある
場合にも、この発明で言う廃液の概念に含まれる。廃液
は、均一でなく、多相の液状あるいはエマルジョンで
も、懸濁物を含んでいてもよい。
【0009】この発明で抽出工程とは、固形物を含んだ
スラリーやエマルジョン等液体あるいは液状の廃液を、
抽出剤と接触させ、液液平衡状態との差を推進力とし物
質移動を行わせ、廃液中の一部の成分を抽出剤側に移行
させたのち、遠心分離機、コアレッサー等の重液と軽液
を分離する操作や膜などの水系相と油系相を分離する操
作、多段あるいは微分接触式の抽出塔を用いた操作、本
発明者らが特願平10−139099として出願した目
的成分を含有する原料から、目的成分を抽出剤を用いて
系外に分離するにあたり、原料に抽出剤を加えながら、
原料の貯槽とつながる分離手段によって、目的成分を抽
出分離させるセミバッチシステム、あるいは膜分離等を
用いて水系と油系(抽出剤側)に分離する操作である。
本発明における抽出工程には、連続的あるいは回分的に
上向流と下降流を用いる抽出や攪拌機付き多段抽出、あ
るいは被処理廃液と抽出剤を直接混合攪拌した後、重液
と軽液に分離する混合と重液軽液分離を組合わせた操作
等のあらゆる回分式、連続式、単段式、多段式、多段向
流式の液液抽出操作が利用できる。すなわち、充填塔
式、エルギン塔などのスプレー塔、多孔板抽出塔、バッ
フル塔、攪拌式段型抽出塔、グラッサー抽出機などの
他、ミキサーセトラー、遠心式抽出機、遠心式重液軽液
分離機、ラインミキサー、コアレッサー、フィルター、
分離膜、液膜分離、固液分離の機能などを組込んだ装置
等を使用することができる。
【0010】抽出を行うにあたってどのような抽出方法
を選択するのかは、対象の廃液の性状や処理の目的等に
より適時選択されるものであるが、これらの抽出操作の
なかでも、本発明者らが出願した前述の多段向流セミバ
ッチ式抽出システムは、本発明の抽出工程に適用した場
合、より少ない抽出剤を用いて、抽出される目的成分が
低濃度の水系の抽出残液を得ることができるため、好ま
しい方法である。すなわち、有機物を含有する廃液を原
料とし、廃液中の有機物を目的成分とし、抽出剤を用い
て原料から目的成分を抽出するにあたり、原料に抽出剤
を加えながら、原料の貯槽とつながる分離手段によって
目的成分を抽出分離させるセミバッチシステムであっ
て、別途用意された目的成分濃度の異なる抽出剤を、目
的成分濃度の高い順番に抽出に使用する時間差的な多段
向流操作を行うことを特徴とする方法である。この方法
を用いる場合においては、少ない量の溶媒等を有効に使
用しながら簡易な装置を用いて、熱分解工程に供給する
液中の有機物量の低減、噴霧する液の粘度の低減等をよ
り効果的に実施することができる。
【0011】前記の抽出工程で用いる抽出剤としては、
パラフィン炭化水素類、芳香族炭化水素類、アミン類、
ケトン類等の有機溶媒の他に、灯油、重油、軽油、ディ
ーゼル油等の燃料油や廃油等を例示することができる。
これらの中では、前記の燃料油を用いることが望まし
い。これは、他の抽出剤と比較して安価であること、元
来バーナーでの燃焼がしやすいこと、また多くの種類の
成分が抽出の対象にできること等の理由に基づくもので
ある。その中でも、特に灯油は、その比重が小さいこと
などから、抽出剤として優位性がある。さらに既設の設
備を改造する場合には、元々の熱分解工程を維持するた
めに使用されていた燃料を抽出剤として使用するなら
ば、特別な燃料貯蔵設備などを設置しなくともよいし、
これまでに燃料を使用している場合には既設の設備、配
管等をそのまま利用することが可能である。
【0012】次の燃焼工程では、抽出工程で得た抽出液
を、空気あるいは酸素ガスを含むガスが供給されるバー
ナーで燃焼させるもので、これまで周知となっている燃
料バーナーを用いることが可能である。バーナーとして
は、難分解性物質を分解する能力が高く、例えば一般に
は分解が難しいと言われているフレオン類、有機塩素化
合物の分解にも使用されている高負荷バーナーの利用が
好ましい。バーナーによる燃焼工程に高負荷バーナーを
用いる場合には、抽出された有機物が熱分解しにくいも
のであっても、通常のバーナーの場合よりも小さい空間
内で、不完全燃焼生成物の発生を十分抑えながら、有機
物が水や二酸化炭素に分解される。このためバーナーに
よる燃焼工程の次の800℃ないし1200℃を維持し
ている熱分解工程においても、不完全燃焼生成物がバー
ナーから多量に持ち込まれることに起因する障害を防ぐ
ために、全体として高負荷バーナーと熱分解工程を、抽
出後の抽出液および抽出残液の処理に用いることで、よ
り確実な分解性能が達成される結果、システム全体での
一酸化炭素等の不完全燃焼生成物の生成が低減できる。
【0013】高負荷バーナーは、ジェット燃焼やターボ
燃焼に多用されており、その一例を図2に示した。高負
荷バーナーでは通常燃焼の場合の酸素源となる空気に強
い旋回流を与え、通常9、000kcal/m/Hr
以上の容積負荷によって燃焼が行われることによる高密
度の連続燃焼反応が得られ、高密度のラジカルが存在し
ている環境が得られる結果、高い有機物の分解率を得る
ことができる。このことによって高負荷バーナーを抽出
によって得られる油系抽出物の燃焼に用いた場合には、
元来の抽出剤には含まれていない重合物や難分解物質な
どの燃焼しにくい成分を多く含有していても適切な燃焼
ができる結果、その後熱分解工程で燃焼工程からの燃焼
ガスが混合され、温度が下がっても、一酸化炭素や不完
全燃焼生成物の排出ガスへの残存には至りにくい。
【0014】さらに本発明で抽出工程および燃焼工程と
共に必須の要素を構成する熱分解工程では、噴霧燃焼
炉、キルン式燃焼炉、ストーカー式焼却炉、流動層式焼
却炉等の熱分解炉を用いることができる。熱分解工程に
は、例えば図1に示すような液中燃焼炉を用いることが
できる。液中燃焼炉は、焼却炉の上部にバーナーが設置
され通常燃料や廃油を燃焼している。また廃液を焼却炉
の炉肩部から高温酸化雰囲気の焼却炉内に噴霧し、高温
の酸化状態で廃液中の有機物を分解する。分解ガスは焼
却炉の下に位置する液中冷却缶と呼ばれる冷却機構に導
入され急速に冷却される。
【0015】本発明の一例として、この液中燃焼炉と廃
液の溶媒による抽出を用いて廃液を無害化する方法につ
いて以下に具体的に説明する。廃液は先ず抽出装置に供
給され、灯油等の抽出剤によって、廃液中の抽出しうる
成分が油系(抽出剤側)に抽出される。その後分離され
た抽出液はバーナー部に移送され、燃焼空気とともにバ
ーナーで燃焼される。抽出できなかった残分は水系の抽
出残液として、液中燃焼炉の炉肩部から焼却炉内に噴霧
される。この方法によって、廃液が高温で熱分解される
が、その際噴霧によって焼却炉に供給される液中の有機
物、特に沸点の高い成分あるいは重合物が高い濃度で存
在すると、熱分解後の分解ガス中一酸化炭素濃度が高く
なるが、廃液を一旦灯油等で抽出処理した場合、多くの
沸点の高い成分や重合物は前述の溶媒側に抽出され、そ
の濃度が低下する。同時に噴霧する液からそうした成分
が除去されることによって、その粘度が低下することか
ら噴霧した際の噴霧液滴の粒径がより小さくなり易い。
したがって噴霧された液滴にはガス化し難い成分が低減
される結果、液中燃焼炉内で炭化するなど不完全燃焼生
成物の濃度が低減される。このため液中燃焼炉から排出
される排ガス中の一酸化炭素濃度は、抽出を用いない場
合よりも大幅に低下し、改善される。
【0016】熱分解工程に使用する熱分解炉の中には、
例えば液中燃焼炉のように供給液自身の圧力や噴霧媒体
として水蒸気や圧縮空気を使って、被処理液を噴霧しな
がら熱分解工程に供給するものや、例えば流動層のよう
に被処理液を噴霧せずに熱分解工程に供給する形式のも
のがある。いずれの場合にも、熱分解炉中の高温領域に
被処理液が供給されると、液中の有機物はその粒子の中
の低沸点分から急激に蒸発し、ガス化された後、炉内で
反応し、二酸化炭素と水を中心とする無害な物質に転換
される。
【0017】噴霧燃焼以外の形式の熱分解炉、例えばキ
ルン式焼却装置は固形物を中心とした廃棄物の燃焼等で
よく使用されるが、多くの場合に固形物の処理と同時に
廃液の熱分解が行われている。すなわち処理温度を維持
するために、バーナーを設け、同時に廃液の炉内への供
給による高温酸化分解が行われており、噴霧焼却設備の
場合と同様に、排出されるガス中の一酸化炭素の低減が
重要な課題になっている。本発明はこのような有機分を
主とする成分を燃焼する1300℃以上の温度領域と共
に、1300℃以下、多くの場合1200℃以下の温度
で維持されているキルン式などの噴霧燃焼以外の高温酸
化分解炉でも噴霧燃焼炉と同様の効果を得ることができ
る。
【0018】さらには、これまで説明した本発明の方法
において、抽出工程の前あるいは抽出工程と熱分解工程
の間に、放散工程あるいは濃縮工程による処理を行う
と、廃液もしくは抽出残液中に残留する抽出しにくい成
分、すなわち多くの場合メタノール等の比較的低沸点の
成分をガス化させ、放散塔から燃焼工程あるいは熱分解
工程に導き、残った放散塔底液を液状で熱分解工程に供
給することで、熱分解工程のエネルギーバランスから燃
料消費量の低減が可能になる。すなわち、抽出工程では
液中の抽出しやすい成分、多くの場合分子量が比較的大
きく沸点が高い成分が抽出され、放散工程や濃縮工程で
は廃液もしくは抽出残液中の放散しやすい成分、さらに
いえば多くの場合分子量が比較的小さく沸点が低い成分
が、系外に放散されることで、熱分解工程に供給される
液中の有機物が低減され、不完全燃焼生成物や一酸化炭
素の発生を低減できる。前述の放散工程では、充填層
式、濡れ壁塔式、空塔式等を用いて、塔底から空気や水
蒸気等を供給し、あるいは塔底において間接加熱等によ
って有機成分等を処理液中から分離するものである。ま
た、濃縮工程では、処理液の一部を蒸発、膜分離等によ
り、液側の有機物や水を低減するものである。前記のよ
うに放散または濃縮処理をした際に排出される蒸気とガ
ス化物質等は、バーナーによる燃焼工程あるいは熱分解
工程に導き処理してもよいし、そのまま系外に放出して
もよい。残った放散処理等の後に残る液は、もとの抽出
残液と一緒に熱分解工程に供給する。
【0019】メタノール等の成分が放散工程や濃縮工程
によって低減された後に、抽出操作を行うと、メタノー
ルなどの成分が放散工程や濃縮工程によって低減された
結果、抽出剤の抽出残液での残存が少なくなる傾向があ
り、多くの場合放散工程や濃縮工程による処理の前より
も抽出が進めやすくなることから、抽出工程の前あるい
は前と後に放散工程あるいは濃縮工程を設けることが多
くの場合有利になる。
【0020】尚、前述した本発明の内容に基づいて、い
ろいろな変更を行うことが可能である。例えば、焼却炉
や熱分解炉を組み合わせて使用したり、抽出工程で得ら
れた抽出液および抽出残液の一部を熱分解工程や燃焼工
程に供給するようにしたり、抽出剤や廃液の一部を抽出
工程のあと蒸留などの分離工程を設けて回収し、循環使
用すること等の変更を付け加えること等は当業者にとっ
て容易に理解できることである。
【0021】
【発明の効果】従来のように一酸化炭素を低減するため
に熱分解工程の運転温度をより高く運転する場合等と比
べると、抽出工程を設ける本発明の方法では、燃料の使
用量、供給空気量、排出ガス量、初期投資費用等が低減
できる。また、廃液を噴霧燃焼によって熱分解する場合
には、熱分解炉に付属している高負荷バーナー部に燃料
が供給されることが一般的であり、本発明ではバーナー
燃焼で使用している燃料を用いて廃液中の熱分解しにく
い成分を抽出することができるので、水系から抽出され
た元の廃液中に含まれる成分が、バーナーにより多く供
給されることになり、全体としてより効率の良い熱分解
が達成される。元の廃液を噴霧燃焼炉に供給し、その炉
に付属するバーナーに抽出剤に相当する燃料油を直接供
給する場合と比べると、燃焼排ガス中の不完全燃焼生成
物、特に一酸化炭素が大幅に低減できる。特にその廃液
を液中燃焼炉と呼ばれる高負荷バーナーが炉頂に配置さ
れた焼却炉に廃液を噴霧し、有機物を熱分解する装置を
用い、抽出剤に灯油などの燃料を用いた場合には、抽出
工程の抽出物をすべて廃液の燃焼処理で処理することが
可能となるため、新たな廃油の発生を防ぐことが可能に
なる。さらにこの場合には、水系の廃液中に含まれる成
分の多くがバーナーで燃焼されるため、元の廃液を直接
焼却炉に噴霧し、その炉に付属するバーナーに燃料油を
直接供給する場合と比べると、燃焼しにくい有機物のよ
り多くがバーナーで良好に燃焼される事から、上記の場
合と同様に燃焼排ガス中の不完全燃焼生成物、特に一酸
化炭素が大幅に低減できる。
【0022】
【実施例】実施例1 実施例1を説明する前に、全体の理解のために先ず比較
例1および比較例2を説明する。図3は抽出を用いない
比較例1の系統図である。以下図3に基づいて比較例1
の操作手順を説明する。焼却炉1は、炉内を950℃か
ら1000℃に維持できる構造を備えている。焼却炉に
はその上部にバーナー2が付属し、さらにそのすぐ下の
上部コニカル部とも炉肩部とも呼ばれる位置にスプレー
ノズルが複数設置されており、そのスプレーノズルには
噴霧される液体および噴霧媒体としての圧縮空気が供給
される。燃焼空気はバーナー2から供給される他、スプ
レーノズルの周辺からも供給される。図1はこの焼却炉
を組込んだ噴霧燃焼装置の例としての液中燃焼炉の概念
図である。バーナー2は焼却炉1の上部に位置する高負
荷バーナーである。図2にその概念図を示す。バーナー
にはスプレーノズルが付属しており、スプレーノズルに
は液体燃料と噴霧媒体である圧縮空気が供給される。ス
プレーノズルの周辺に、燃焼空気に旋回流を与える目的
で旋回ばねが設置されており、スプレーノズルの先端部
付近に最も狭い個所を通った燃焼空気がスプレーノズル
から噴霧された燃料とともに外側に広がりながら、強い
旋回流を作ることで高負荷バーナーとして機能してい
る。またプロパンガス等による自動着火装置を装備して
おり、昇温時には灯油等を使用して焼却炉を所定の温度
にまで昇温できる装置である。3は、空気を焼却炉およ
びバーナーに供給するためのブロワーである。冷却缶4
は、液中冷却方式で燃焼ガスを100℃以下にまで急速
に冷却することができる。スクラバー5はベンチュリー
式の集塵機であり、循環ポンプが付属している。燃料供
給ポンプ10は燃料をバーナーに供給するため、廃液供
給ポンプ11は廃液を焼却炉に供給するために用いる。
その他、灯油31、廃液32、圧縮空気33、燃焼ガス
34、冷却水35、燃焼排ガス36、缶液37等であ
る。
【0023】バーナー2に灯油31がブロワーに昇圧さ
れた燃焼空気とともに供給される。焼却炉1は空気率約
1.2、温度950℃あるいは1000℃に維持されて
いる。廃液32は焼却炉の肩部から焼却炉内に供給さ
れ、炉内で有機物が水と二酸化炭素に酸化された燃焼ガ
スになり、燃焼ガスは冷却缶において、スクラバー5を
通じて供給される冷却水35により100℃以下に急冷
される。冷却された燃焼ガスは、スクラバー10で除塵
された後に燃焼排ガス36として排出される。冷却缶4
からは冷却水中の無機物などを排出する目的で缶液37
が排出される。
【0024】表1に示した模擬廃液を、図3に示した処
理装置で、焼却炉の運転温度を、比較例1は950℃、
比較例2は1000℃の炉温を維持した状態で処理した
場合の運転データーを表2に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表2は実施例1、実施例2、実施例3、比
較例1、比較例2の比較表である。
【0027】
【表2】
【0028】次に本発明の実施例1について説明する。
図4は、廃液を抽出工程で処理した後、バーナー及び焼
却炉で処理する実施例1のプロセスフロー図である。実
施例1は、表1の模擬廃液をケロシン100kg/Hで
抽出し、3−ペンタノール等を含んだ抽出液をバーナー
で燃焼させ、抽出残液を950℃に維持した熱分解炉で
噴霧燃焼を行った場合である。図4中の焼却炉1、バー
ナー2、ブロワー3、冷却缶4、スクラバー5は比較例
1,2と同様の装置である。抽出工程は、ミキサー6と
重液軽液分離機7およびそれらを連結する配管から構成
されている。ミキサーとしては攪拌機付きのタンクを採
用したが、ラインミキサーなどを利用することもでき
る。抽出液中継槽8は抽出液用の中継槽、抽出残液中継
槽9は抽出残液の中継槽である。抽出液ポンプ12は、
抽出液をバーナー2に供給するためのポンプである。抽
出残液ポンプ13は、抽出残液を焼却炉1に付属するス
プレーノズルに供給するためのポンプである。その他、
灯油31、廃液32、圧縮空気33、燃焼ガス34、冷
却水35、燃焼排ガス36、缶液37、抽出液38、抽
出残液39等である。
【0029】抽出剤の灯油31と廃液32は、ミキサー
6に供給され混合により白濁状態となり約10分間程度
の滞留時間を経て重液軽液分離機7に送られる。軽液と
して分離された抽出液24は一旦中継槽に貯蔵された後
バーナー2に供給される。ブロワー3からは空気が供給
され、抽出液38の噴霧にはスプレーノズルが使用さ
れ、噴霧媒体として圧縮空気が供給される。尚、前記の
重液軽液分離機に代えて、遠心分離式のコアレッサー、
膜分離、セトラー等から適宜選択して使用することがで
きる。重液軽液分離機7で得た抽出残液39は、抽出残
液中継槽9を経て焼却炉1の炉肩部に付属しているスプ
レーノズルに供給され、圧縮空気により炉内に噴霧され
る。このスプレーノズルにも圧縮空気が噴霧媒体として
供給されているが、全体として空気の供給は、理論燃焼
空気の1.2程度以上になるように維持される。燃焼ガ
ス34は上記のバーナーの燃焼ガスと、スプレーされた
抽出残液が分解して得られる。燃焼ガス34は冷却缶4
でスクラバー5を通じて供給される冷却水35と直接接
触し、燃焼ガスの温度が100℃以下にまで冷却され、
スクラバー5を通って燃焼排ガス36として排出され
る。また冷却缶からは冷却水中の無機物などのブローな
どの目的で缶液37が排出されることは前述のとおりで
ある。
【0030】表1を見れば判るように、比較例1の場合
には150ppm(12%O濃度換算値)であった燃
焼排ガス中の一酸化炭素量が、実施例1の場合には、同
じユーティーティー使用量の灯油を抽出剤に使用するこ
とによって、80ppm(12%O濃度換算値)にま
で低減された。これは実施例1の場合には、元の廃液に
含まれた有機物の多くが抽出工程で灯油に抽出され、そ
の抽出液をバーナーで燃焼することにより達成されてい
る。すなわち、実施例1では灯油に抽出された有機物
が、比較例では焼却炉本体に付属するスプレーノズルで
950℃の環境で分解されていたのに対して、実施例1
では高負荷バーナーで燃焼されるためより効果的に分解
されたためと考えられる。さらに、比較例1よりも比較
例2は一酸化炭素の生成は少ないものの、熱分解工程の
運転温度は比較例1の950℃に対して、比較例2では
1000℃の高温を選択することによって、灯油の消費
量は増加している。これに対して実施例1では、比較例
1と比較すると、燃料や燃焼空気の使用量を増加させる
ことなく、一酸化炭素の生成を大幅に抑制している点で
好ましい効果を得ている。
【0031】実施例2 図5は抽出工程に多段セミバッチ式抽出を用いる方法の
プロセスフロー図である。全体として抽出工程、焼却
炉、冷却缶、セクラバーと廃液、灯油の関係は実施例1
とまったく同じであり運転温度は950℃を用いた。た
だし抽出工程には、セミバッチシステムで多段向流操作
を実現する構成を採用している。図5におけるミキサー
6は、ここではいわゆるスタティックミキサーあるいは
ラインミキサーと呼ばれる形式のものを使用した。また
最適の混合状態を実現するために、ミキサー出口と工程
循環ポンプ15の間に循環配管を設けた。抽出工程廃液
貯槽14は、廃液の貯槽であると同時に多段抽出を行う
中間の抽出残液を貯留させるために用いられる。抽出工
程循環ポンプ15は、抽出工程廃液貯槽、ミキサー6、
重液軽液分離機7間の廃液の循環を行い、廃液と抽出剤
との混合も行う。抽出剤貯槽A16、抽出剤貯槽B1
7、抽出剤貯槽C18は多段操作の各段の抽出剤用の貯
槽であり、その出口と入口に自動開閉弁を設け出入りを
制御している。廃液受け入れ弁19は、バッチ操作の最
初に廃液を受け入れる際に使用する。抽出残液払い出し
弁20と抽出液払い出し弁21は、多段向流操作の最終
液を抽出残液貯槽9と抽出液貯槽8に移送するために用
いられる。ちなみにバッチ式向流操作であるため以下に
示す各段階の中で最初の抽出剤を用いた抽出液が最終の
抽出液となり、最後の抽出剤を用いた抽出残液が最終の
抽出残液となっている。この他、灯油31、廃液32、
圧縮空気33、燃焼ガス34、冷却水35、燃焼排ガス
36、缶液37、抽出液38、抽出残液39等を示す。
【0032】廃液32は、先ず抽出工程廃液貯槽14に
供給される。先ずこの貯槽と抽出工程循環ポンプ15、
ミキサー6、重液軽液分離機7、の間の循環が確立され
る。つづいて抽出剤貯槽A16に予め貯蔵されていた抽
出剤を、抽出工程廃液貯槽14と抽出工程循環ポンプ1
5の間に供給しミキサー6で十分混合接触した後、重液
軽液分離機7で重液すなわち水系の液と、軽液すなわち
灯油系の液に分離された後、軽液が抽出液中継槽8に移
送され、重液は抽出液払い出し弁21の操作によって抽
出工程廃液貯槽14に戻される。抽出剤貯槽A16の抽
出剤が使い終わってから、つづいて抽出剤貯槽B17中
の抽出剤が抽出工程循環ポンプ15の直前の配管部から
加えられたミキサーを通り、重液軽液分離機で、水系の
重液は抽出工程廃液貯槽14に移送され、軽液は抽出剤
貯槽A16に移送される。抽出剤貯槽B17内の抽出剤
がなくなったら、さらに抽出剤貯槽C18内の新鮮な抽
出剤、すなわち31で受け入れた灯油を抽出剤として使
用して抽出を行い、軽液は抽出剤貯槽B17に送られ、
重液は抽出残液払い出し弁20の操作によって抽出残液
中継槽9に移送される。抽出液中継槽8に貯蔵された抽
出液と抽出残液中継槽9に貯蔵された抽出残液の取り扱
いは実施例1と同様である。一連の抽出工程の操作で抽
出残液と、抽出液が分離された後抽出工程廃液貯槽の液
位は抽出残液の抽出残液中継槽9への払い出しによって
低下し、次のバッチの原廃液が廃液受け入れ弁19の操
作によって行われる。
【0033】表2の測定データを用いて実施例2と比較
例1を比べると、実施例2では、実施例1の場合より
も、さらに抽出残液中の有機物残存量の低減に成功して
いる。その結果実施例1、比較例1、比較例2よりも一
酸化炭素の生成が抑えられている。
【0034】実施例3 図6は、熱分解工程の前に放散工程を用いる実施例3の
プロセスフロー図である。以下これについて説明する。
焼却炉1、バーナー2、ブロワー3、冷却缶4、スクラ
バー5は比較例の場合と同じ装置である。抽出工程は、
ミキサー6と重液軽液分離機7およびそれらを連結する
配管から構成されている。ミキサーとしては攪拌機付き
のタンクを採用したが、ラインミキサーなどを利用する
こともできる。抽出液中継槽8は抽出液用の中継槽で、
抽出残液中継槽9は抽出残液の中継槽である。抽出液ポ
ンプ12は抽出液をバーナー2に供給するためのポンプ
である。抽出残液ポンプ13は抽出残液を焼却炉1に付
属するスプレーノズルに供給するためのポンプである。
放散塔22は上段及び下段に別れ、それぞれポリプロピ
レン製L2型テラレット(日鉄化工機(株)の登録商
標)の充填塔である。加熱器23は放散塔に付属してお
り、スチームあるいは冷却缶から排出される燃焼排ガス
によって加熱される。循環ポンプ24は、放散塔底液を
加熱器と放散塔の間を循環させるポンプである。放散済
み抽出残液中継槽25は、放散塔底部からの液を貯蔵す
る。この他灯油31、廃液32、圧縮空気33、燃焼ガ
ス34、冷却水35、燃焼排ガス36、缶液37、抽出
液38、抽出残液39、放散済み抽出残液40等であ
る。
【0035】実施例1と同様に廃液32と灯油31はミ
キサー6で攪拌され、その後重液軽液分離機7で水系抽
出残液と油系抽出液に分離される。水系の抽出残液は、
抽出残液中継槽9を経て、放散塔22で、ブロワー3か
ら空気の供給と加熱器23による加熱によって、その中
の有機物および水分が蒸発され、放散空気と放散済み抽
出残液40となる。放散済み抽出残液は放散済み抽出残
液ポンプにより焼却炉1のスプレーノズルに供給され
る。重液軽液分離機7で分離された抽出液38は、一旦
抽出液中継槽8に貯蔵された後バーナー2に供給され
る。抽出液38の噴霧にはスプレーノズルが使用され噴
霧媒体として圧縮空気が供給される。ブロワー3で昇圧
された空気は、放散塔22で抽出残液39の放散に利用
された後、バーナー部および焼却炉の炉肩部から、焼却
炉1に供給され、一方抽出残液39は、放散塔で処理さ
れ放散済み抽出残液40となり、焼却炉4の炉肩部に付
属しているスプレーノズルに供給される。このスプレー
ノズルにも圧縮空気が噴霧媒体として供給されており、
全体として空気の供給は理論燃焼空気の約1.2倍以上
になるように維持されている。焼却炉1は炉内温度95
0℃が維持され、放散済み抽出残液40が熱分解され
る。燃焼ガス34は上記のバーナーの燃焼ガスと、スプ
レーされた放散済み抽出残液40が分解したものであ
る。燃焼ガス34は、冷却缶でスクラバー5を通じて供
給される冷却水35と直接接触し、燃焼ガスの温度が1
00℃以下まで冷却され、スクラバー5を通って燃焼排
ガス36として排出される。また冷却缶からは冷却水中
の無機物などのブローなどの目的で缶液37が排出され
る。
【0036】表2を見れば判るように、実施例3は、実
施例1,2、比較例1,2と比較して、より少ない灯油
および燃焼空気の使用量で運転されている。この理由
は、放散工程によって多くの水分や有機物がガス状で、
燃焼工程であるバーナーあるいは熱分解工程である焼却
炉に供給されているからである。更にその一酸化炭素の
生成は、実施例1、実施例2、比較例1、比較例2のい
ずれよりも少ない。これは、熱分解工程に供給される抽
出工程と放散工程を経た放散済み抽出残液中の有機物も
大幅に低減されているからである。さらにいえば抽出工
程で抽出剤として使用できる灯油の量は、既に述べた理
由によって少なくなっているが、放散工程で多くの有機
物が放散され、ガス状で焼却炉に供給されるため、放散
済み抽出残液中の有機物が大幅に低減される結果、廃ガ
ス中の一酸化炭素の残存濃度が低減されており、排ガス
量は最も少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用することができる燃焼炉の一例
で、液中燃焼炉の構成を示す説明図である。
【図2】高負荷燃焼バーナーの構成を示す説明図であ
る。
【図3】比較例1,2の廃液燃焼の系統図である。
【図4】廃液を抽出工程で処理した後、バーナー及び焼
却炉で処理する実施例1のプロセスフロー図である。
【図5】抽出工程に多段セミバッチ式抽出を用いる方法
のプロセスフロー図である。
【図6】熱分解工程の前に放散工程を用いる実施例3の
プロセスフロー図である。
【符号の説明】
1 焼却炉 2 バーナー 3 ブロワー 4 冷却缶 5 スクラバー 6 ミキサー 7 重液軽液分離機 8 抽出液中継槽 9 抽出残液中継槽 10 燃料供給ポンプ 11 廃液供給ポンプ 12 抽出液ポンプ 13 抽出残液ポンプ 14 抽出工程廃液貯槽 15 抽出工程循環ポンプ 16 抽出剤貯槽A 17 抽出剤貯槽B 18 抽出剤貯槽C 19 廃液受入弁 20 抽出残液払出し弁 21 抽出液払出し弁 22 放散塔 23 加熱器 24 循環ポンプ 25 放散済み抽出残液中継槽 26 放散済み抽出残液ポンプ 31 灯油 32 廃液 33 圧縮空気 34 燃焼ガス 35 冷却水 36 燃焼排ガス 37 缶液 38 抽出液 39 抽出残液 40 放散済み抽出残液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/26 ZAB C02F 1/26 ZABZ Fターム(参考) 4D034 AA11 AA26 CA01 CA02 CA04 4D037 AA11 AA13 BA11 BA14 BB06 4D056 AB11 AC02 AC03 AC08 AC11 BA01 BA06 BA09 BA13 CA06 CA13 CA17 CA18 CA26 CA31 CA39

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水および有機物を含む廃液を、抽出剤を
    用いて、有機物を主とする抽出液と、水を主とする抽出
    残液を得る抽出工程と、 抽出工程で得た抽出液を空気あるいは酸素ガスを含むガ
    スが供給されるバーナーで燃焼する燃焼工程、および抽
    出工程で得た水系の抽出残液を熱分解炉内に供給し、高
    温で分解する熱分解工程を有する廃液の処理方法。
  2. 【請求項2】 廃液もしくは水系の抽出残液を、放散工
    程あるいは濃縮工程のいずれかにより処理し、前記廃液
    もしくは抽出残液中に含まれる有機成分を低減する請求
    項1記載の廃液の処理方法。
  3. 【請求項3】 燃焼工程におけるバーナーとして高負荷
    バーナーを用いる請求項1または2記載の廃液の処理方
    法。
  4. 【請求項4】 抽出剤として灯油、重油、軽油、ディー
    ゼル油等の燃料油を用いる請求項1から3のいずれかに
    記載の廃液の処理方法。
  5. 【請求項5】 抽出工程において、有機物を含有する廃
    液を原料とし、前記廃液中の有機物を目的成分として、
    抽出剤を用いて原料から目的成分を抽出するにあたり、
    原料に抽出剤を加えながら、原料の貯槽とつながる分離
    手段によって目的成分を抽出分離させるセミバッチシス
    テムであって、別途用意された目的成分濃度の異なる抽
    出剤を、目的成分濃度の高い順番に抽出に使用する時間
    差的な多段向流操作を行うことを特徴とする目的成分の
    抽出方法を用いる請求項1から4のいずれかに記載の廃
    液の処理方法。
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