JP2000054322A - 耐震型着底式ケーソン脚橋梁 - Google Patents
耐震型着底式ケーソン脚橋梁Info
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- JP2000054322A JP2000054322A JP10227308A JP22730898A JP2000054322A JP 2000054322 A JP2000054322 A JP 2000054322A JP 10227308 A JP10227308 A JP 10227308A JP 22730898 A JP22730898 A JP 22730898A JP 2000054322 A JP2000054322 A JP 2000054322A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 地盤を掘削するような基礎工事が不要で工事
費が安く、かつ橋桁への地震の影響を効果的に低減でき
る耐震型着底式ケーソン脚橋梁を提供する。 【解決手段】 この耐震型着底式ケーソン脚橋梁は、橋
桁2の重量を、所定の浮力を有しかつ底部1dを海底ま
たは川底の地盤に着底させた複数のケーソン脚1で支持
した橋脚であって、ケーソン脚1の内部構造が減揺水槽
構造になっている。地盤g1に地震が発生した場合に
は、ケーソン脚1の底部1dとマウンド表面間に相対的
な滑りが生じて免振作用が起こり、これによって、地震
力が減衰されて橋桁2等の上部工への影響が防止され
る。一方、大きな波浪や潮流が作用するとケーソン脚1
および橋桁2が動揺するが、この際、その動揺性状に対
応して、ケーソン脚1の減揺水槽(バラストタンク)内
の水が揺れ動いて、減揺水槽作用が生じることにより、
ケーソン脚1および橋桁2の前記動揺が減衰される。
費が安く、かつ橋桁への地震の影響を効果的に低減でき
る耐震型着底式ケーソン脚橋梁を提供する。 【解決手段】 この耐震型着底式ケーソン脚橋梁は、橋
桁2の重量を、所定の浮力を有しかつ底部1dを海底ま
たは川底の地盤に着底させた複数のケーソン脚1で支持
した橋脚であって、ケーソン脚1の内部構造が減揺水槽
構造になっている。地盤g1に地震が発生した場合に
は、ケーソン脚1の底部1dとマウンド表面間に相対的
な滑りが生じて免振作用が起こり、これによって、地震
力が減衰されて橋桁2等の上部工への影響が防止され
る。一方、大きな波浪や潮流が作用するとケーソン脚1
および橋桁2が動揺するが、この際、その動揺性状に対
応して、ケーソン脚1の減揺水槽(バラストタンク)内
の水が揺れ動いて、減揺水槽作用が生じることにより、
ケーソン脚1および橋桁2の前記動揺が減衰される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、港湾や湖沼または
河川に架設される橋梁に関するものである。
河川に架設される橋梁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は港湾や河川に架設される従来の橋
梁の一般的構成を示したものであり、地盤g1を掘削し
て複数の橋脚100を立設し、対向する岸壁g4間に掛
け渡された橋桁200の重量を、受沓300を介して複
数の橋脚100で支持するようになっている。
梁の一般的構成を示したものであり、地盤g1を掘削し
て複数の橋脚100を立設し、対向する岸壁g4間に掛
け渡された橋桁200の重量を、受沓300を介して複
数の橋脚100で支持するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
橋梁は、下記のような様々な問題点がある。 (1)先ず、杭基礎等の堅固な基礎を構築するので、特
に軟弱な地盤の場合に工事費が高くなる。 (2)地盤を掘削する基礎工事に伴う水質汚染や環境の
破壊を招く恐れがある。 (3)地震が発生した場合にその影響が橋脚を通して橋
桁に及ぼされやすい。
橋梁は、下記のような様々な問題点がある。 (1)先ず、杭基礎等の堅固な基礎を構築するので、特
に軟弱な地盤の場合に工事費が高くなる。 (2)地盤を掘削する基礎工事に伴う水質汚染や環境の
破壊を招く恐れがある。 (3)地震が発生した場合にその影響が橋脚を通して橋
桁に及ぼされやすい。
【0004】本発明は、上記従来技術の有する問題点に
鑑みてなされたものであり、地盤を掘削するような基礎
工事が不要で工事費や安くかつ環境の破壊を招く恐れが
少なく、さらに、橋桁への地震の影響を効果的に低減で
きる耐震型着底式ケーソン脚橋梁を提供することを目的
としている。
鑑みてなされたものであり、地盤を掘削するような基礎
工事が不要で工事費や安くかつ環境の破壊を招く恐れが
少なく、さらに、橋桁への地震の影響を効果的に低減で
きる耐震型着底式ケーソン脚橋梁を提供することを目的
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の耐震型着底式ケーソン脚橋梁は、橋桁の重量
を、所定の浮力を有しかつ底部を海底または川底の地盤
に着底させた複数のケーソン脚で支持した橋脚であっ
て、上記ケーソン脚の内部構造が、水を収容した減揺水
槽構造になっていることを特徴とするものである。
の本発明の耐震型着底式ケーソン脚橋梁は、橋桁の重量
を、所定の浮力を有しかつ底部を海底または川底の地盤
に着底させた複数のケーソン脚で支持した橋脚であっ
て、上記ケーソン脚の内部構造が、水を収容した減揺水
槽構造になっていることを特徴とするものである。
【0006】この発明においては、例えば岸壁間に掛け
渡された橋桁は、地盤上に構築されたマウンド上に着底
した複数のケーソン脚によって支持されるが、この場
合、ケーソン脚のバラストタンク内に注入する水(バラ
スト水)の量を適正に調整することにより、ケーソン脚
に所定の浮力を持たせるとともに、マウンドとの間に所
定の接地圧を生じせしめ、結果的に、この浮力と接地圧
とによって橋桁重量を安定的に支持することができる。
渡された橋桁は、地盤上に構築されたマウンド上に着底
した複数のケーソン脚によって支持されるが、この場
合、ケーソン脚のバラストタンク内に注入する水(バラ
スト水)の量を適正に調整することにより、ケーソン脚
に所定の浮力を持たせるとともに、マウンドとの間に所
定の接地圧を生じせしめ、結果的に、この浮力と接地圧
とによって橋桁重量を安定的に支持することができる。
【0007】そして、地震が発生して地盤が動揺した場
合には、ケーソン脚底部とマウンド表面間に相対的な滑
りが生じて免振作用が起こり、これによって地震力が減
衰されて上部工への影響が防止される。一方、ケーソン
脚に大きな波浪や潮流が作用すると、ケーソン脚および
橋桁が動揺するが、この際、その動揺性状に対応してケ
ーソン脚内部の水が、前記動揺の周期と異なる周期で揺
れて減揺水槽作用が生じ、これによって、ケーソン脚お
よび橋桁の動揺が減衰される。
合には、ケーソン脚底部とマウンド表面間に相対的な滑
りが生じて免振作用が起こり、これによって地震力が減
衰されて上部工への影響が防止される。一方、ケーソン
脚に大きな波浪や潮流が作用すると、ケーソン脚および
橋桁が動揺するが、この際、その動揺性状に対応してケ
ーソン脚内部の水が、前記動揺の周期と異なる周期で揺
れて減揺水槽作用が生じ、これによって、ケーソン脚お
よび橋桁の動揺が減衰される。
【0008】ここで、請求項2の発明ように、前記減揺
水槽が、下部に水流通口を備えた隔壁により分割されて
複数の室が形成されているものを挙げることができる。
水槽が、下部に水流通口を備えた隔壁により分割されて
複数の室が形成されているものを挙げることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態につい
て図面を参照して説明する。図1および図2はそれぞ
れ、本発明の耐震型着底式ケーソン脚橋梁の一実施形態
の全体構成を示す側面図および平面図であり、図3は図
1および図2に示したケーソン脚の構成を示す斜視図、
図4は図3に示したケーソン脚の内部構造を示す断面図
である。
て図面を参照して説明する。図1および図2はそれぞ
れ、本発明の耐震型着底式ケーソン脚橋梁の一実施形態
の全体構成を示す側面図および平面図であり、図3は図
1および図2に示したケーソン脚の構成を示す斜視図、
図4は図3に示したケーソン脚の内部構造を示す断面図
である。
【0010】図1および図2に示すように、先ず、本実
施形態の耐震型着底式ケーソン脚橋梁の概略構造として
は、海底(または川底)の地盤1g上に盛土g2をして
その上に複数のマウンドg3を構築し、各マウンドg3
上にケーソン脚1の底部1dを着底させるとともに、こ
のケーソン脚1に所定の浮力を持たせて両岸壁g4,g
4間に掛け渡された橋桁2等の上部工の重量を支持する
ように構成されている。橋桁2は橋軸方向に所定長さに
分割されていて継ぎ目部2aで連結され、この継ぎ目部
2aの橋幅方向の端部が受沓3を介してそれぞれケーソ
ン1脚で支持するようになっている。なお、図1中の符
号Kは海面を示している。
施形態の耐震型着底式ケーソン脚橋梁の概略構造として
は、海底(または川底)の地盤1g上に盛土g2をして
その上に複数のマウンドg3を構築し、各マウンドg3
上にケーソン脚1の底部1dを着底させるとともに、こ
のケーソン脚1に所定の浮力を持たせて両岸壁g4,g
4間に掛け渡された橋桁2等の上部工の重量を支持する
ように構成されている。橋桁2は橋軸方向に所定長さに
分割されていて継ぎ目部2aで連結され、この継ぎ目部
2aの橋幅方向の端部が受沓3を介してそれぞれケーソ
ン1脚で支持するようになっている。なお、図1中の符
号Kは海面を示している。
【0011】ケーソン脚1の一例の詳細構造としては、
例えば図3に示すように、鋼殻1aの外周面にコンクリ
ートを打設して所定厚さのコンクリート壁1bを形成し
た鋼−コンクリートハイブリッド構造に構成されてい
る。ケーソン脚1の内部には、船の減揺タンクと同様な
バラストタンクとしての空間が形成され、この空間は隔
壁10により2つの室12a,12bに分割されてい
る。各室12a,12bにはそれぞれ給水管4を介して
ポンプ(不図示)と接続されている。
例えば図3に示すように、鋼殻1aの外周面にコンクリ
ートを打設して所定厚さのコンクリート壁1bを形成し
た鋼−コンクリートハイブリッド構造に構成されてい
る。ケーソン脚1の内部には、船の減揺タンクと同様な
バラストタンクとしての空間が形成され、この空間は隔
壁10により2つの室12a,12bに分割されてい
る。各室12a,12bにはそれぞれ給水管4を介して
ポンプ(不図示)と接続されている。
【0012】このポンプを起動することにより、各給水
管4を介して各室12a,12bに所定量の水(バラス
ト水)を供給できるようになっている。このように、前
記バラストタンクは減揺水槽構造に構成されている。す
なわち、図4に示すように、鋼殻1a、コンクリート壁
1bよりなる外周壁と蓋11とで形成された空間を隔壁
10で仕切って所要広さの2つの室12a,12bに分
割し、バラストタンクとしての減揺水槽構造を構成した
ものである。隔壁10は必ずしも設ける必要はなく、ケ
ーソン脚1の強度に応じて設ける。なお、減揺水槽構造
に図4のものに限らず、後述する図5(a),(b),
(c)等の別な例を挙げることができる。
管4を介して各室12a,12bに所定量の水(バラス
ト水)を供給できるようになっている。このように、前
記バラストタンクは減揺水槽構造に構成されている。す
なわち、図4に示すように、鋼殻1a、コンクリート壁
1bよりなる外周壁と蓋11とで形成された空間を隔壁
10で仕切って所要広さの2つの室12a,12bに分
割し、バラストタンクとしての減揺水槽構造を構成した
ものである。隔壁10は必ずしも設ける必要はなく、ケ
ーソン脚1の強度に応じて設ける。なお、減揺水槽構造
に図4のものに限らず、後述する図5(a),(b),
(c)等の別な例を挙げることができる。
【0013】次に、本実施形態の耐震型着底式ケーソン
脚橋梁の作用および効果について説明する。上述のよう
に、両岸壁g4,g4間に差し渡された橋桁2は、地盤
g1上に構築されたマウンドg3上に着底した複数のケ
ーソン脚1によって支持されているが、ケーソン脚1の
バラストタンク内に注入するバラスト水Wの量を適正に
調整することにより、ケーソン脚1に所定の浮力を持た
せるとともに、マウンドg3との間に所定の接地圧を生
じせしめ、結果的に、この浮力と接地圧とによって橋桁
2の重量は安定的に支持することができる。
脚橋梁の作用および効果について説明する。上述のよう
に、両岸壁g4,g4間に差し渡された橋桁2は、地盤
g1上に構築されたマウンドg3上に着底した複数のケ
ーソン脚1によって支持されているが、ケーソン脚1の
バラストタンク内に注入するバラスト水Wの量を適正に
調整することにより、ケーソン脚1に所定の浮力を持た
せるとともに、マウンドg3との間に所定の接地圧を生
じせしめ、結果的に、この浮力と接地圧とによって橋桁
2の重量は安定的に支持することができる。
【0014】そして、地震が発生して地盤g1が動揺し
た場合には、ケーソン脚1の底部1dとマウンドg3表
面間に相対的な滑りが生じて免振作用が起こり、これに
よって地震力が減衰されて、橋桁2等の上部工への影響
が防止される。一方、ケーソン脚1に大きな波浪や潮流
が作用すると、ケーソン脚1および橋桁2が動揺する
が、この際、その動揺性状に対応してケーソン脚1のバ
ラストタンク内のバラスト水Wが、前記動揺の周期と異
なる周期で揺れ動いて、減衰水槽作用が生じることによ
り、ケーソン脚1および橋桁2の動揺が減衰される。
た場合には、ケーソン脚1の底部1dとマウンドg3表
面間に相対的な滑りが生じて免振作用が起こり、これに
よって地震力が減衰されて、橋桁2等の上部工への影響
が防止される。一方、ケーソン脚1に大きな波浪や潮流
が作用すると、ケーソン脚1および橋桁2が動揺する
が、この際、その動揺性状に対応してケーソン脚1のバ
ラストタンク内のバラスト水Wが、前記動揺の周期と異
なる周期で揺れ動いて、減衰水槽作用が生じることによ
り、ケーソン脚1および橋桁2の動揺が減衰される。
【0015】また、本実施形態の耐震型着底式ケーソン
脚橋梁は、従来のような杭基礎等の堅固な基礎を構築す
る必要はないので、特に軟弱な地盤の場合に工事費が高
くなることはなく、しかも、地盤を掘削するような基礎
工事が不要で、水質汚染や環境の破壊を招くこともな
い。
脚橋梁は、従来のような杭基礎等の堅固な基礎を構築す
る必要はないので、特に軟弱な地盤の場合に工事費が高
くなることはなく、しかも、地盤を掘削するような基礎
工事が不要で、水質汚染や環境の破壊を招くこともな
い。
【0016】図5(a)は、鋼殻1a、コンクリート壁
1bよりなる外周壁と蓋11とで形成された空間を隔壁
10で二つの室12a,12bに分割するとともに、隔
壁10の下部にバラスト水用流通口13を形成し、ま
た、室12a,12bの上部空間を連通する通気管14
を設けて室12a,12bとでバランスタンクとしての
U字状減揺水槽を構成したものである。
1bよりなる外周壁と蓋11とで形成された空間を隔壁
10で二つの室12a,12bに分割するとともに、隔
壁10の下部にバラスト水用流通口13を形成し、ま
た、室12a,12bの上部空間を連通する通気管14
を設けて室12a,12bとでバランスタンクとしての
U字状減揺水槽を構成したものである。
【0017】本例においては、ケーソン脚1に大きな波
浪や潮流が作用すると、ケーソン脚1および橋桁2が動
揺するが、この際、その動揺性状に対応してケーソン脚
1のバラストタンク内のバラスト水Wが流通口13を通
って室12a,12b間を相互流動して(矢印A参照)
減揺水槽作用が生じ、これによって、ケーソン脚1およ
び橋桁2の動揺が、図4のものと比較して効果的に減衰
される。
浪や潮流が作用すると、ケーソン脚1および橋桁2が動
揺するが、この際、その動揺性状に対応してケーソン脚
1のバラストタンク内のバラスト水Wが流通口13を通
って室12a,12b間を相互流動して(矢印A参照)
減揺水槽作用が生じ、これによって、ケーソン脚1およ
び橋桁2の動揺が、図4のものと比較して効果的に減衰
される。
【0018】図5(b)の例は、鋼殻1a,コンクリー
ト壁1bよりなる外周壁と蓋11とで形成された空間を
二つの隔壁10a,10bで仕切って三つの室12a,
12c,12bに分割するとともに、両側の室12a,
12bにバラスト水Wが注入されている。そして、両隔
壁10a,10bの下部にバラスト水用流通口13が形
成され、バラスト水Wが流通口13を通って室12a,
12b間を相互流動可能(矢印B参照)になっている。
また、両側の室12a,12bの上部空間を連通する通
気管14を設け、これと室12a,12bとでバランス
タンクとしてのU字状減揺水槽を構成したものである。
ト壁1bよりなる外周壁と蓋11とで形成された空間を
二つの隔壁10a,10bで仕切って三つの室12a,
12c,12bに分割するとともに、両側の室12a,
12bにバラスト水Wが注入されている。そして、両隔
壁10a,10bの下部にバラスト水用流通口13が形
成され、バラスト水Wが流通口13を通って室12a,
12b間を相互流動可能(矢印B参照)になっている。
また、両側の室12a,12bの上部空間を連通する通
気管14を設け、これと室12a,12bとでバランス
タンクとしてのU字状減揺水槽を構成したものである。
【0019】図5(c)に示す例は、鋼殻1a、コンク
リート壁1bよりなる外周壁と蓋11とで形成された空
間が、三つの隔壁10a,10c,10bで仕切られて
四つの室12a,12b,12c,12dに分割されて
おり、各室12a,12b,12c,12dにはバラス
ト水Wが注入されているものである。また、両側の隔壁
10a,10bの下部にバラスト水用流通路13a,1
3bがそれぞれ形成されており、室12a,12b内の
バラスト水Wが一方の流通口13aを通って室12a,
12b間を相互流動可能(矢印C参照)になっており、
室12c,12d内のバラスト水Wが他方の流通口13
bを通って室12c,12d間を相互流動可能(矢印D
参照)になっている。さらに、室12a,12bの上部
空間を連通する通気管14aと、室12c,12dの上
部空間を連通する通気管14bとを設けて、室12aと
室12b、室12cと室12dとでバラストタンクとし
ての二組のU字状減揺水槽を構成したものである。
リート壁1bよりなる外周壁と蓋11とで形成された空
間が、三つの隔壁10a,10c,10bで仕切られて
四つの室12a,12b,12c,12dに分割されて
おり、各室12a,12b,12c,12dにはバラス
ト水Wが注入されているものである。また、両側の隔壁
10a,10bの下部にバラスト水用流通路13a,1
3bがそれぞれ形成されており、室12a,12b内の
バラスト水Wが一方の流通口13aを通って室12a,
12b間を相互流動可能(矢印C参照)になっており、
室12c,12d内のバラスト水Wが他方の流通口13
bを通って室12c,12d間を相互流動可能(矢印D
参照)になっている。さらに、室12a,12bの上部
空間を連通する通気管14aと、室12c,12dの上
部空間を連通する通気管14bとを設けて、室12aと
室12b、室12cと室12dとでバラストタンクとし
ての二組のU字状減揺水槽を構成したものである。
【0020】なお、ケーソン脚内の空間の分割は、必要
に応じて橋軸方向あるいは橋軸直角方向に行ってもよ
く、また、減揺水槽は上記構成に限定されるものではな
く、他の構成でももちろん適用可能である。
に応じて橋軸方向あるいは橋軸直角方向に行ってもよ
く、また、減揺水槽は上記構成に限定されるものではな
く、他の構成でももちろん適用可能である。
【0021】
【発明の効果】本発明の耐震型着底式ケーソン脚橋梁
は、以上説明したとおりに構成されているので、地震に
対しては、ケーソン脚底部と地盤間の相対滑りに基づく
免振作用によって橋桁等の上部工への影響を防止し、波
浪や潮流に対しては、ケーソン脚内に設けたバラストタ
ンクを減揺水槽構造に構成することにより、ケーソン脚
および橋桁の動揺を減衰させることができる。また、従
来のような杭基礎等の堅固な基礎を構築する必要はない
ので、特に軟弱な地盤の場合に工事費が高くなることは
なく、しかも、地盤を掘削するような基礎工事が不要
で、水質汚染や環境の破壊を招くこともない。
は、以上説明したとおりに構成されているので、地震に
対しては、ケーソン脚底部と地盤間の相対滑りに基づく
免振作用によって橋桁等の上部工への影響を防止し、波
浪や潮流に対しては、ケーソン脚内に設けたバラストタ
ンクを減揺水槽構造に構成することにより、ケーソン脚
および橋桁の動揺を減衰させることができる。また、従
来のような杭基礎等の堅固な基礎を構築する必要はない
ので、特に軟弱な地盤の場合に工事費が高くなることは
なく、しかも、地盤を掘削するような基礎工事が不要
で、水質汚染や環境の破壊を招くこともない。
【0022】また、請求項2に記載の発明は、上記効果
の他、簡単な構成の減揺水槽構造で工事費が嵩まない上
に、ケーソン脚および橋桁の動揺をさらに効果的に減衰
させることができる。
の他、簡単な構成の減揺水槽構造で工事費が嵩まない上
に、ケーソン脚および橋桁の動揺をさらに効果的に減衰
させることができる。
【図1】 本発明の耐震型着底式ケーソン脚橋梁の全体
構成を示す側面図である。
構成を示す側面図である。
【図2】 本発明の耐震型着底式ケーソン脚橋梁の全体
構成を示す平面図である。
構成を示す平面図である。
【図3】 図1および図2に示したケーソン脚の構成を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図4】 図3に示したケーソン脚の内部構造を示す断
面図である。
面図である。
【図5】 (a)は他のケーソン脚の要部構成を示す断
面図、(b)はさらに他のケーソン脚の要部構成を示す
断面図、(c)は別のケーソン脚の要部構成を示す断面
図である。
面図、(b)はさらに他のケーソン脚の要部構成を示す
断面図、(c)は別のケーソン脚の要部構成を示す断面
図である。
【図6】 橋梁の従来の一般的構成を示した図である。
1 ケーソン脚 1a 鋼殻 1b コンクリート壁 2 橋桁 2a 継ぎ目部 3 受沓 4 給水管 10,10a,10b 隔壁 11 蓋 12a,12b,12c,12d 室 13 バラスト水用流通口 14 通気管 g1 地盤 g2 盛土 g3 マウンド g4 岸壁
Claims (2)
- 【請求項1】 橋桁の重量を、所定の浮力を有しかつ底
部を海底または川底の地盤に着底させた複数のケーソン
脚で支持した橋脚であって、上記ケーソン脚の内部構造
が、水を収容した減揺水槽構造になっていることを特徴
とする耐震型着底式ケーソン脚橋梁。 - 【請求項2】 前記減揺水槽が、下部に水流通口を備え
た隔壁により分割されて複数の室が形成されているもの
である請求項1記載の耐震型着底式ケーソン脚橋梁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22730898A JP3396432B2 (ja) | 1998-08-11 | 1998-08-11 | 耐震型着底式ケーソン脚橋梁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22730898A JP3396432B2 (ja) | 1998-08-11 | 1998-08-11 | 耐震型着底式ケーソン脚橋梁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000054322A true JP2000054322A (ja) | 2000-02-22 |
JP3396432B2 JP3396432B2 (ja) | 2003-04-14 |
Family
ID=16858780
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22730898A Expired - Fee Related JP3396432B2 (ja) | 1998-08-11 | 1998-08-11 | 耐震型着底式ケーソン脚橋梁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3396432B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021008720A (ja) * | 2019-06-28 | 2021-01-28 | 国立大学法人神戸大学 | ケーソン、ニューマチックケーソン工法及び構造物 |
CN114775413A (zh) * | 2022-05-11 | 2022-07-22 | 北京建筑大学 | 基于惯容隔震和摇摆的既有桥墩抗震性能提升结构及方法 |
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1998
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