JP2000053496A - Si系材料の曲げ加工方法、曲げ加工装置、及びSi系材料製芯線部材 - Google Patents

Si系材料の曲げ加工方法、曲げ加工装置、及びSi系材料製芯線部材

Info

Publication number
JP2000053496A
JP2000053496A JP11153693A JP15369399A JP2000053496A JP 2000053496 A JP2000053496 A JP 2000053496A JP 11153693 A JP11153693 A JP 11153693A JP 15369399 A JP15369399 A JP 15369399A JP 2000053496 A JP2000053496 A JP 2000053496A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
based material
bending
heating
temperature
heated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11153693A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuya Kuriyama
和也 栗山
Takayuki Furukoshi
貴之 古越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP11153693A priority Critical patent/JP2000053496A/ja
Publication of JP2000053496A publication Critical patent/JP2000053496A/ja
Priority to TW089110019A priority patent/TW555901B/zh
Priority to KR1020000029626A priority patent/KR20010049456A/ko
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非常に脆く、曲げ加工は不可能であると考え
られていたSi系材料を、脆性−延性遷移温度以上に加
熱し、加熱部に曲げモーメントを作用させてすべり変形
を生じさせることによって曲げ加工を可能にし、Si系
材料の加工自由度を大幅に向上すること。 【解決手段】 Si系材料には、脆性を呈する状態から
延性を呈する状態に遷移する脆性−延性遷移温度が存在
する。この遷移温度以上では、Si系材料は結晶のすべ
りが積極的に起こり得る状態である。従って、遷移温度
以上に加熱した加熱部に曲げモーメントを作用させる
と、加熱部において格子間あるいは結晶粒間にすべりが
生じ、Si系材料は変形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、単結晶又は多結
晶のシリコン(以下、「Si」と称す。)系材料を、精
度良く、コンタミネーションを与えることなく曲げ加工
することが可能なSi系材料の曲げ加工方法と曲げ加工
装置とに関するものである。またこの発明は多結晶Si
を製造するためのSi系材料製芯線部材に関するもので
もある。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体材料として、需要の著しい
伸びを示しているSiは、半導体としての物理的、電気
的特性に着目されている。中でも、バルク材料としての
SiはDRAM(Direct random acc
ess memory)、MPU(micro pro
cessor unit)用基板として多用され、ウエ
ハを中心として、その需要が非常に伸びている。近年、
ウエハは、大径化が進み、ウエハの元になるSiインゴ
ットも、その重量が200kg以上となってきており、
その製造工程において、把持・運搬をどのようにして行
うかが大きな課題となっている。すなわち、金属の汚染
をきらう本業界においては、ハンドリング用治具等にお
いてもSi等を多用しているが、インゴットの重量の増
大、大径化に伴いこのような治具の製作が困難となって
いる。
【0003】そこで、Siインゴット自体に加工等を加
えることにより、運搬等を可能にすることも考えられる
が、難加工材の加工であり、後洗浄等も必要となるた
め、この方策にはコストアップ、製造工程の複雑化など
の新たな課題が生じる。
【0004】また、シリコンウエハの高機能化のために
高温熱処理や成膜をバッチ処理で実施する。この際に用
いられるウエハの保持治具は、従来は石英が主流であっ
たが、ウエハの大径化によって、ウエハと物性が同じで
かつコンタミネーションレベルの低減が期待できる単結
晶シリコンボードが使用されることが多くなってきた。
しかしながら、これらのボードは、単結晶シリコンイン
ゴットから削り出しで製作され、さらに機械加工性の問
題から非常に高価であるという問題がある。そのためこ
れらの構成部品を自由に曲げ加工することを可能にし、
その加工自由度を向上するというニーズがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところでSiは非常に
脆いため、常温では大きな力を加えると衝撃的に破壊す
る。また、Siは高温における強度も高いため、塑性加
工は不可能であると考えられていた。さらに、すべり変
形を拘束するような圧縮変形の場合には、Siの融点直
下まで変形を起こさず、そのまま溶融するか、あるいは
破壊するかという状況であるため、曲げ加工は不可能で
あると考えられていた。
【0006】しかしながら本発明者等は、Si系材料に
おいて、脆性−延性遷移温度以上に加熱した加熱部に曲
げモーメントを作用させ、すべり変形を生じさせること
によって、精度良く、コンタミネーションを与えること
なく曲げ加工が可能であるとの知見に基づき、本発明を
なすに至った。
【0007】すなわち本発明は、非常に脆く、曲げ加工
は不可能であると考えられていたSi系材料を、脆性−
延性遷移温度以上に加熱し、加熱部に曲げモーメントを
作用させてすべり変形を生じさせることによって曲げ加
工を可能にし、これにより従来は機械加工でしか製作で
きなかったSi系材料製の部材の製作を可能にし、さら
に機械加工では製作の不可能な形状の部材の製作を可能
とすることによって、Si系材料の加工自由度を大幅に
向上するものである。
【0008】またモノシラン、トリクロロシラン等の原
料ガスの導入される析出反応容器内に配置され、加熱状
態でその表面に多結晶Siを成長させるために使用され
るSi系材料製芯線部材においては、次のような欠点が
あった。すなわち従来、多結晶Siを製造するためのS
i系材料製芯線部材においては、図10に示すように、
芯線部31から連結部32へと至る両者の接続部33
は、直交して配置された棒状の芯線部31と棒状の連結
部32とを、凹凸嵌合等によって機械的に接続する構造
が採用されていた。この従来の接続構造においては、芯
線部材を通電加熱しながら、その表面に多結晶Siを成
長させる際に、接続部33において以下のような理由か
ら多結晶Siの異常成長が生じていた。まず第1には、
接続部33における接触抵抗が大であるため、その部分
の温度上昇が大となり、この結果、多結晶Siの異常成
長を招くのである。また第2には、直交して配置された
2本の棒状部材31、32の交差内側部分において、互
いの輻射熱が影響し合い、この部分の温度上昇が大とな
り、この部分においても多結晶Siの異常成長が生じる
のである。そしてこのように接続部33において多結晶
Siの異常成長が生じると、棒状多結晶Siを分割して
取り出す際に、以下のような不具合が生じる。すなわち
図11に示すように、上記接続部33の近傍において棒
状多結晶Siがきれいに軸方向と直交する方向には割れ
ず、斜めに割れてしまい、この結果、棒状多結晶Siの
製造歩留りが低下してしまうのである。
【0009】従って他の発明は、多結晶Siを成長させ
るために使用されるSi系材料製芯線部材を製造するに
際し、曲げ加工を利用することによって、多結晶Siの
異常成長を抑制し、このため棒状多結晶Siの分割作業
を行い易くすることによって、棒状多結晶Siの製造歩
留りを向上するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段及び効果】そこで請求項1
のSi系材料の曲げ加工方法は、Si系材料1を、脆性
−延性遷移温度以上に加熱し、この加熱部に曲げモーメ
ントを作用させ、Si系材料1にすべり変形を生じさせ
ることを特徴としている。
【0011】図1は、Si系材料における加熱温度と、
当該加熱温度下での破断時に生じた塑性歪との関係を示
すグラフである。図1に示すように、常温で脆性を呈す
るSi系材料は、700℃付近までは塑性歪はほとんど
生じないが、700℃を超えたあたりからすべりに起因
する塑性歪が徐々に発生し、800℃以上では急激に増
大する。すなわち、Si系材料には、脆性を呈する状態
から延性を呈する状態に遷移する脆性−延性遷移温度が
存在するということである。上記脆性−延性遷移温度以
上では、Si系材料は結晶のすべりが積極的に起こり得
る状態であると考えられる。そこで、請求項1のよう
に、脆性−延性遷移温度以上に加熱した加熱部に曲げモ
ーメントを作用させると、加熱部において原子間あるい
は結晶粒間にすべりが生じ、Si系材料は変形するもの
と考えられる。尚、加熱源は特に限定されるものではな
く、ガス、高周波、高周波を利用した輻射熱などを使用
することができる。
【0012】そして上記により、従来は機械加工でしか
製作できなかったSi系材料製の部材の製作が可能にな
り、さらに機械加工では製作の不可能な形状の部材の製
作が可能となることによって、Si系材料の加工自由度
を大幅に向上することが可能となる。
【0013】また請求項2のSi系材料の曲げ加工方法
は、上記請求項1において、加熱部に曲げモーメントを
作用させる際に、加熱部の後位の位置において、特定軸
心5a回りに回動可能に枢支された回動アーム5の把持
部5bにSi系材料1を把持する一方、加熱されたSi
系材料1を回動アーム5に向けて送出し、このSi系材
料1の送出しと上記回動アーム5の回動とによってSi
系材料1に曲げモーメントを作用させることを特徴とし
ている。
【0014】上記請求項2のSi系材料の曲げ加工方法
では、Si系材料1の送出しと回動アーム5の回動とに
よってSi系材料1には連続的に曲げモーメントが作用
する。Si系材料1は塑性を持つ状態まで加熱されてい
るので、曲げモーメントが作用した加熱部ではすべり変
形が生じ、曲げが生じる。従って、成形型を用いないい
わゆる連続ダイレス曲げ加工を実施することができ、S
i系材料1を滑らかな円弧状に曲げ加工することができ
る。また、成形用型を使用しないので、加熱部が型表面
に接触することがなく、金属汚染や酸化等のコンタミネ
ーションを抑制した曲げ加工が可能となる。尚、Si系
材料1の送出しは、請求項3のようにSi系材料1に送
出機構3、あるいは駆動装置2から推進力を作用させて
行ってもよいし、請求項4のようにSi系材料1に回動
アーム5から牽引力を作用させて行ってもよい。
【0015】さらに請求項5のSi系材料の曲げ加工方
法は、上記請求項2における加熱は、上記Si系材料1
が送出された直後の段階で局所的に行い、これにより上
記Si系材料1の加熱領域が上記Si系材料1の送出し
に伴って順に移動していくことを特徴としている。
【0016】上記請求項5のSi系材料の曲げ加工方法
では、Si系材料1にゆるやかな温度分布が付与される
ため、上述の連続ダイレス曲げ加工を行うことによっ
て、Si系材料1への熱衝撃を緩和して変形を開始さ
せ、その変形部を徐々に拡大させて、所定の曲げ加工部
を実現することが可能となる。これによって、良好な曲
げ加工が可能となる。
【0017】請求項6のSi系材料の曲げ加工方法は、
請求項2において、Si系材料1の送出しを、Si系材
料1に推進力を与えながら送出するため流体圧シリンダ
2を用いて行い、上記流体圧シリンダ2を動作させる流
体の供給流量を略一定に維持すると共に、上記送出され
たSi系材料1を上記把持部5bの前位の位置において
局所的に加熱することを特徴としている。
【0018】上記請求項6のSi系材料の曲げ加工方法
によれば、流体圧シリンダ2を動作させる流体の供給流
量を略一定に維持しているので、Si系材料1の加熱部
の温度変化とSi系材料1の送出速度とがうまくマッチ
ングした状態において曲げ変形が生じることになる。つ
まり温度変化が変形抵抗の変化をもたらし、変形抵抗の
変化が曲げ変形量の変化を招き、曲げ変形量の変化が送
出速度を変化させ、送出速度の変化が再度、温度変化を
招くというように、自己制御作用ともいえる動作状態下
において曲げ加工が進行することになるのであり、この
結果、安定した曲げ加工を行うことが可能となる。
【0019】上記Si系材料1は棒状であるのが実施容
易性の観点から好ましく(請求項7)、またその加熱温
度は、900℃以上であれば良好な曲げ加工が可能であ
るが、コンタミネーションを抑制する見地からは130
0℃以下とするのが好ましい(請求項8、請求項1
2)。実用上、さらに好ましいのは、1000〜125
0°Cの範囲である(請求項9、請求項13)。
【0020】請求項10のSi系材料の曲げ加工装置
は、特定軸心5a回りに回動可能に枢支されると共に、
Si系材料1を把持するための把持部5bを有する回動
アーム5と、上記Si系材料1を回動アーム5に向けて
推進させる駆動機構2とを備え、上記Si系材料1の推
進と上記回動アーム5の回動とによってSi系材料1に
曲げモーメントを作用させるべく構成し、さらに上記把
持部5bの前位の位置において上記Si系材料1を加熱
する加熱手段4を設けると共に、上記駆動機構2が、略
一定の流体供給流量に維持さた流体圧シリンダ2を備え
ていることを特徴としている。
【0021】請求項14のSi系材料の曲げ加工装置
は、Si系材料に曲げモーメントを与える第1手段と、
Si系材料に第1手段に向けて軸方向推進力を作用させ
る第2手段と、上記第1手段と第2手段との間で上記S
i系材料を局部加熱する手段とを備え、上記第2手段
は、Si系材料の温度低下によりSi系材料の送り速度
を低下させるように応答し、またSi系材料の温度上昇
によりSi系材料の送り速度を増加させるように応答
し、これにより負帰還がSi系材料の曲げを安定化させ
ていることを特徴としている。
【0022】請求項15のSi系材料の曲げ加工装置
は、上記請求項14の装置において、第2手段は、略一
定の流体供給流量に維持さた流体圧シリンダを備えてお
り、これにより速度増加が流体圧シリンダ内の圧力低下
をもたらし、また速度低下が圧力上昇をもたらし、この
ことによって上記負帰還を構成していることを特徴とし
ている。
【0023】上記請求項10、請求項14、請求項15
のSi系材料の曲げ加工装置によれば、請求項6のSi
系材料の曲げ加工方法の実施に好適である。
【0024】請求項11のSi系材料の曲げ加工装置
は、上記回動アーム5の把持部5bは、上記Si系材料
1と同材料又はそれよりも高硬度な材料で構成されてい
ることを特徴としている。
【0025】上記請求項11のSi系材料の曲げ加工装
置では、金属汚染や酸化等のコンタミネーションを抑制
した曲げ加工が可能となる。
【0026】請求項16のSi系材料製芯線部材は、モ
ノシラン、トリクロロシラン等の原料ガスの導入される
析出反応容器内に配置され、加熱状態でその表面に多結
晶Siを成長させるために使用されるSi系材料製芯線
部材であって、略平行に延びる一対の芯線部21、21
と、この芯線部21、21の一端側を互いに連結する連
結部22とを備えて成り、上記芯線部21から連結部2
2へと至る両者の接続部23を曲げ加工によって形成し
ていることを特徴としている。
【0027】また請求項17のSi系材料製芯線部材
は、上記曲げ加工は、常温で脆性を呈するSi系材料1
を、脆性−延性遷移温度以上に加熱し、この加熱部に曲
げモーメントを作用させ、Si系材料1にすべり変形を
生じさせることによって行われていることを特徴として
いる。
【0028】上記請求項16及び請求項17の多結晶S
i成長用の芯線部材においては、芯線部21から連結部
22へと至る両者の接続部23を曲げ加工によって形成
しているので、この接続部23においては、上記従来の
ような多結晶Siの異常成長が生じ難くなり、このため
棒状多結晶Siの折り割り作業が行い易くなり、この結
果、棒状多結晶Siの製造歩留りを向上することが可能
となる。
【0029】
【発明の実施の形態】次にこの発明のSi系材料の曲げ
加工方法、曲げ加工装置、及びSi系材料製芯線部材の
具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に
説明する。図2は、本発明の曲げ加工方法を実施する加
工装置の概略図である。
【0030】棒状のSi系材料1は、例えばエアシリン
ダを備えた駆動機構2によって、その軸方向に推進力が
作用されており、また送出機構であるガイドローラ群3
によって特定方向に送出される。ガイドローラ群3に関
してSi系材料1の進行方向前方側には近接して加熱装
置4が配置されている。加熱装置4は、例えば加熱コイ
ル4aと高周波発生装置4bとを備えて構成され、加熱
コイル4a内にSi系材料1を貫入させ、高周波発生装
置4bによって高周波電流を加熱コイル4aに流す。こ
れによって、Si系材料1には、誘動電流が流れて加熱
される。
【0031】一方、把持部5bを備えた回動アーム5
は、回転中心軸5a回りに回動可能にレール6に枢支さ
れる。把持部5bは、Si系材料1と同材料又はそれよ
りも高硬度な材料で構成されている。回転中心軸5a
は、ガイドローラ群3によって送出される棒状のSi系
材料1の軸方向と直交する方向に設定されている。そし
て、加熱されたSi系材料1は、その軸方向が把持部5
bの円弧軌道上に接するように送出される。このSi系
材料1を把持部5bで把持すれば、Si系材料1によっ
て押されて回動アーム5が回動し、これによってSi系
材料1の加熱部には曲げモーメントが連続的に作用す
る。このSi系材料1の加熱部は上述したように、格子
間あるいは結晶粒間がすべりを起こし易い状態にあるた
め、作用する曲げモーメントによってすべりが生じ、曲
げが生じる。
【0032】このように上記方法によれば、成形用型を
用いない、いわゆる連続ダイレス曲げ加工を実施するこ
とができ、棒状のSi系材料1を滑らかな円弧状に曲げ
加工することができる。また、成形用型を使用しないの
で、加熱部が型表面に接触することがなく、金属汚染や
酸化等のコンタミネーションを抑制した曲げ加工が可能
となる。
【0033】さらに、上記加工方法では、一定の曲げ加
工精度を確保することができる。以下にその理由を説明
する。まず上記加工装置においては、図2に示すよう
に、曲げの支点よりSi系材料1の進行方向に対して前
方にのみ曲げモーメントが一様に付与される。一般に、
鋼管の曲げ加工においては、水冷等によって進行方向に
対し温度分布を持たせ、曲げの支点より加工物の進行方
向に対し前方にのみ曲げモーメントが一様に付与されて
も、変形が起こるのは冷却を受けない部位のみにするこ
とによって、曲げ加工精度を一定に保っている。一方、
Si系材料1のような脆性材料の曲げ加工においては、
変形は結晶のすべりが主な原因であり、すべり変形が発
生すると、ガイドローラ群3の送出と回動アーム5の回
動とによって発生する曲げモーメントは吸収される。上
記加工方法では、Si系材料1を連続して送り出すこと
によって、連続的に曲げモーメントが付与され、すべり
変形が発生する工程が連続的に繰り返される。この自己
調整作用によって、ばらつきの少ない曲げ加工が可能と
なる。
【0034】尚、Si系材料1の送出しは、駆動装置2
によってSi系材料1に推進力を作用させて行ってもよ
いし、回動アーム5を回転駆動させてSi系材料1に牽
引力を作用させて行ってもよい。
【0035】また、Si系材料1の加熱は、Si系材料
1がガイドローラ群3から送出された直後の段階で局所
的に行うようにする。これによって、Si系材料1の加
熱領域がSi系材料1の送出しに伴って順に移動してい
くことになり、Si系材料1にゆるやかな温度分布が付
与される。従って、上述の連続ダイレス曲げ加工を行う
ことによって、Si系材料1への熱衝撃を緩和して変形
を開始させ、その変形部を徐々に拡大させて、所定の曲
げ加工を実現することができるので、良好な曲げ加工が
可能となる。
【0036】さらに、Si系材料1の加熱領域におい
て、最高温度を曲げの支点よりもSi系材料1の進行方
向に対し後方となるように設定することで、良好な曲げ
加工を行うことができる。
【0037】また、把持部5bはSi系材料1と同材料
又はそれよりも高硬度な材料で構成されているので、金
属汚染や酸化等のコンタミネーションを抑制した曲げ加
工が可能となる。
【0038】上記加熱装置4は、上述したような高周波
を利用したものに限らず、ガスバーナや、高周波を利用
した輻射熱によるものであってもよい。また、加熱温度
は、約900℃以上であれば良好な曲げ加工が可能であ
るが、上記コンタミネーションを抑制する見地からは約
1300℃以下とするのが好ましい。
【0039】次に上記実施の形態においてさらに好まし
い曲げ加工方法について説明する。図3にはこの方法を
実施するための曲げ加工装置を示しているが、棒状のS
i系材料1は、駆動装置として使用された油圧シリンダ
2によって、その軸方向に推進力が作用され、特定方向
に送出される。すなわち油圧シリンダ2のロッド2aに
把持部2bが設けられ、この把持部2bで棒状のSi系
材料1を把持している。一方、把持部5bを備えた回動
アーム5は、回転中心軸5a回りに自由回動可能にレー
ル6に枢支される。把持部5bは、Si系材料1と同材
料又はそれよりも高硬度な材料で構成されている。回転
中心軸5aは、油圧シリンダ2によって送出される棒状
のSi系材料1の軸方向と直交する方向に設定されてい
る。そして、上記送出された棒状のSi系材料1が上記
上記把持部5bの円弧軌道に接する位置、又はその近傍
の位置に加熱装置4が配置されている。加熱装置4は、
例えば水素−酸素混合ガスバーナによって構成され、こ
れによって、Si系材料1が加熱される。加熱されたS
i系材料1は、その軸方向が把持部5bの円弧軌道上に
接するように送出される。このSi系材料1を把持部5
bで把持すれば、Si系材料1によって押されて回動ア
ーム5が回動し、これによってSi系材料1の加熱部に
は曲げモーメントが連続的に作用する。このSi系材料
1の加熱部は、格子間あるいは結晶粒間がすべりを起こ
し易い状態にあるため、作用する曲げモーメントによっ
てすべりが生じ、曲げが生じる。
【0040】そして上記装置において特徴的な点は、油
圧シリンダ2へ供給する圧油の流量が略一定になるよう
に制御していることである。このとき油圧シリンダ2内
の圧力が基準値を越えないように、その最高圧力は規制
しておく。具体的には、図3にも示しているように、油
圧シリンダ2の前位に圧力補償付流量弁11とリリーフ
弁12とを介設しておくのである。上記圧力補償付流量
弁11は、詳しくは、可変オリフィス13と差圧一定形
の減圧弁14とより構成され、可変オリフィス13の前
位の流体圧力を減圧弁14のパイロット室に、また可変
オリフィス13の後位の流体圧力を減圧弁14のバネ室
にそれぞれ導入することにより、可変オリフィス13の
前後の差圧をバネ力相当圧力に維持し、これにより流体
圧力が変動しても、可変オリフィス13を流れる流量を
一定に維持するように機能する。また上記リリーフ弁1
2は、油圧シリンダ2内の流体圧力が規制圧力を越えな
いように動作する。なおこの曲げ加工方法においては、
回動アーム5は自由に回動し得るように枢支されてい
る。
【0041】上記装置を用いた場合、つまり油圧シリン
ダ2へ供給する流体の流量を一定に制御する場合のSi
系材料の曲げ動作について説明する。図4、及び図5に
は、曲げ動作時の加熱部の温度T、棒状のSi系材料1
の送り速度v、油圧シリンダ2内の流体圧力Pの経時変
化を示している。まず図4に示すように、何らかの原因
(外乱)によりSi系材料1の加熱部での温度Tが低下
したとすると(時点)、Si系材料1の変形抵抗が大
きくなり、油圧シリンダ2の移動量が小となって、Si
系材料1の送り速度vが低下すると共に(時点)、油
圧シリンダ2内の流体圧力Pが上昇する(時点)。こ
の場合、油圧シリンダ2内の最高圧力は上記リリーフ弁
12によって規制され、圧力の異常上昇による棒状Si
系材料1の折損は防止される(時点)。上記のように
Si系材料1の送り速度vが低下すると、加熱部に滞留
する時間が長くなって投入熱量が増加するため、今度は
温度Tが上昇し始める(時点)。そうするとSi系材
料1の変形抵抗が小さくなると共に、油圧シリンダ2内
の流体圧力Pが上昇しているので、Si系材料1にはす
べり変形が生じてSi系材料1が曲がり変形し、Si系
材料1の送り速度vが増加する(時点)。その後、油
圧シリンダ2内の流体圧力Pは低下する(時点)。そ
してSi系材料1の送り速度vが増加した結果、加熱部
に滞留する時間が短くなって投入熱量が減少するため、
今度は温度Tが低下し、以降は上記同様の動作を繰り返
す。このように上記曲げ加工方法によれば、温度低下、
変形抵抗増大、送り速度低下、温度上昇、変形抵抗低
下、曲がり変形、送り速度増加、温度低下という動作を
繰り返しながらスムーズな曲げ加工が行える。
【0042】また図5に示すように、上記とは逆に、何
らかの原因(外乱)によりSi系材料1の加熱部での温
度Tが上昇したとすると(時点)、Si系材料1の変
形抵抗が小さくなり、油圧シリンダ2の移動量が大とな
って、Si系材料1の送り速度vが増加すると共に(時
点)、油圧シリンダ2内の流体圧力Pが低下する(時
点)。上記のようにSi系材料1の送り速度vが増加
すると、加熱部に滞留する時間が短くなって投入熱量が
減少するため、今度は温度Tが低下し始める(時点
)。そうするとSi系材料1の変形抵抗が大きくなる
と共に、Si系材料1の送り速度vが低下する(時点
)。その後、油圧シリンダ2内の流体圧力Pは上昇す
る(時点)。そしてSi系材料1の送り速度vが低下
した結果、加熱部に滞留する時間が長くなって投入熱量
が増加するため、今度は温度Tが上昇し(時点)、以
降は上記同様の動作を繰り返す。このようにこの場合に
も、温度上昇、変形抵抗低下、曲がり変形、送り速度増
加、温度低下、変形抵抗増加、送り速度低下、温度上昇
という動作を繰り返しながらスムーズな曲げ加工が行え
る。
【0043】これに対して、図6にはSi系材料1の送
り速度vを一定に制御する場合の加熱部の温度T、棒状
のSi系材料1の送り速度v、油圧シリンダ2内の流体
圧力Pの経時変化を示している。まず図のように何等か
の原因(外乱)により、加熱部の温度Tが低下すると
(時点)、Si系材料1の変形抵抗は大きくなる。こ
のときSi系材料1の送り速度vは一定に維持されてい
るので、油圧シリンダ2内の流体圧力Pは大きくなる
(時点)。そして上記Si系材料1の上記温度低下に
伴う変形抵抗の増大により、曲がり変形が生じ難くなる
と、油圧シリンダ2内の流体圧力Pは次第に上昇し、最
終的にはSi系材料1の折損を招くことになる(時点
)。
【0044】以上のように、油圧シリンダ2へ供給する
流体の流量を一定に維持する制御を行えば、Si系材料
1の加熱部の温度変化とSi系材料1の送り速度vとが
うまくマッチングした状態において曲げ変形が生じるこ
とになる。つまり温度変化が変形抵抗の変化をもたら
し、変形抵抗の変化が曲げ変形量の変化を招き、曲げ変
形量の変化が送り速度を変化させ、送り速度の変化が再
度、温度変化を招くというように、自己制御作用ともい
える動作状態下において曲げ加工が進行することになる
のであり、この結果、安定した曲げ加工を行うことが可
能となる。なお上記油圧シリンダ2に代えてエアシリン
ダを使用してもよく、この場合にも上記同様に流量制御
を行う。
【0045】ところで上記のような曲げ加工を行う場
合、加熱部における加熱温度が重要な制御因子である
が、それと共に曲げ加工時にSi系材料1に与える歪み
速度も曲げ加工の成否を左右する重要な因子となる。図
7には、Si系材料1の降伏応力(上部降伏応力)の温
度依存性を示している〔J.R.Patel and
A.R.Chaudhuri:J.Appl.Phy
s.34,2788(1963)参照〕。同図のよう
に、加熱温度が上昇すれば、降伏応力は低下するが、そ
れと共に、歪み速度が低下しても降伏応力は低下する。
いま歪み速度、1.1×10-3/秒の場合について注目
すると、加熱温度が約1200°C近傍になると、Si
系材料1は、約10MPa程度の応力で降伏するものと
推察される。いま直径8mmのSi棒を半径50mmで
90°だけ曲げる状態を想定すると、このときに内外径
において生じる歪みは、単純計算でε=0.08程度に
なる。そしてこれだけの歪み量を上記1.1×10-3
秒の歪み速度でもって付与しようとすると、約72秒を
要し、従ってSi棒は、約1mm/秒の送り速度でもっ
て送給していく必要が生じる。この状態を歪み速度、
1.1×10-4の場合にあてはめると、Si棒の送り速
度を約0.1mm/秒とし、また加熱温度を1000〜
1100°CとすればSi棒の曲げ加工が行えるという
ことになる。以上のことから、Si系材料1を曲げ加工
する場合には、Siの融点(1410°C)を考慮する
と共に、コンタミネーションを抑制するという観点か
ら、900〜1300°C、好ましくは1000〜12
50°Cの加熱を行い、また曲げ加工作業能率の観点か
ら、1.1×10-3/秒〜1.1×10-4(概略、10
-3〜10-4/秒)の歪み速度を付与しながら曲げ加工を
行うのが好ましいことが明らかである。
【0046】
【実施例】(実施例1)図3に示す装置を使用して、直
径8mmの単結晶Si棒を、ガスバーナで1250℃程
度まで加熱し、11.5kgの推進力を付与して、曲げ
角度90°、半径50mmの円弧状に加工した。送り速
度は0.5〜0.7mm/秒であった。10本のSi棒
の曲げ加工を行った結果、曲げ角度のばらつきは90°
±1.5°、半径のばらつきは50mm±1.5mmで
あり、破断は生じなかった。
【0047】図8には、上記によって曲げ加工されたS
i棒の外観写真(図8(a))と破断部のSEM像(図
8(b))とを示している。破断部は、曲げ加工後にS
i棒を、軸方向とは直交する方向に破断したものであ
り、SEM像においては、その上側にSi棒の外周面が
そのままの状態で示されており、またその下側に破断面
の状態が示されている。同図のように、破断面において
はすべり線が、またSi棒の外周面には引上げ線が明瞭
に観察されており、このことからもSi棒の曲げがすべ
り変形に起因するものであることが明らかである。
【0048】(実施例2)直径8mmの単結晶Si棒
を、上記実施例1と同一の加工条件で、曲げ角度90
°、半径100mmの円弧状に加工した。10本のSi
棒の曲げ加工を行った結果、曲げ角度のばらつきは90
°±1.5°、半径のばらつきは100mm±2mmで
あり、破断は生じなかった。
【0049】次に上記Si系材料の曲げ加工方法の好ま
しい適用例について説明する。これは上記方法によっ
て、多結晶Siを製造するためのSi系材料製芯線部材
を製造しようとするものである。すなわち、上記曲げ加
工方法を利用して、芯線部21から連結部22へと至る
両者の接続部23を曲げ加工によって形成すると共に、
棒状のSi系材料を電子ビーム溶接、レーザ溶接、機械
的接合方法等によって接続することによってSi系材料
製芯線部材を構成するのである。このSi系材料製芯線
部材は、図9に示すように、略平行に延びる一対の芯線
部21、21と、この芯線部21、21の一端側を互い
に連結する連結部22とを備えたものにおいて、上記芯
線部21から連結部22へと至る両者の接続部23を上
記したような曲げ加工によって形成するのである。この
接続部23においては、上記従来のような多結晶Siの
異常成長が生じ難くなり、このため棒状多結晶Siの折
り割り作業が行い易くなり、この結果、棒状多結晶Si
の製造歩留りを向上することが可能となる。
【0050】なおこの多結晶Siを製造するためのSi
系材料製芯線部材は、上記した曲げ加工方法を利用する
他、他の任意の曲げ加工方法を利用して製造することが
可能であり、これによっても上記同様の作用効果が得ら
れる。
【0051】上記実施例では断面円形の棒状のSi系材
料を用いているが、この発明はこれに限られるものでは
ない。例えば、卵形状、三角形状の断面を有するSi系
材料に対してもこの発明の適用が可能である。また円弧
状曲げに代えて、例えばS字状曲げ、直線部と複数の折
返し部を有する曲げ等、Si系材料を他の形状に曲げる
場合にもこの発明の適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】Si系材料の加熱下における破断試験結果を示
すグラフである。
【図2】本発明の曲げ加工方法を実施する加工装置の概
略図である。
【図3】本発明の曲げ加工方法を実施する加工装置の変
更例の概略図である。
【図4】流量一定制御によるSi系材料の曲げ動作時の
加熱部の温度T、棒状のSi系材料1の送り速度v、油
圧シリンダ内の流体圧力Pの経時変化を示すタイムチャ
ート図である。
【図5】流量一定制御によるSi系材料曲げ動作時の加
熱部の温度T、棒状のSi系材料1の送り速度v、油圧
シリンダ内の流体圧力Pの経時変化を示すタイムチャー
ト図である。
【図6】送り速度一定制御によるSi系材料曲げ動作時
の加熱部の温度T、棒状のSi系材料1の送り速度v、
油圧シリンダ内の流体圧力Pの経時変化を示すタイムチ
ャート図である。
【図7】Si系材料の降伏応力の温度依存性を歪み速度
との関係において示すグラフである。
【図8】曲げ加工後のSi棒の金属組織の状態を示す顕
微鏡写真であって、(a)はその外観を示し、また
(b)はSEM像を示す写真である。
【図9】本発明のSi系材料製芯線部材の一実施例を示
す概略図である。
【図10】従来のSi系材料製芯線部材の構造を説明す
るための概略図である。
【図11】従来のSi系材料製芯線部材によって製造さ
れる多結晶Si棒において生じる不具合を説明するため
の概略図である。
【符号の説明】
1 Si系材料 2 駆動装置 3 ガイドローラ群(送出機構) 4 加熱装置 4a 加熱コイル 4b 高周波発生装置 5 回動アーム 5a 回転中心軸 5b 把持部 6 レール 21 芯線部 22 連結部 23 接続部

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Si系材料(1)を、脆性−延性遷移温
    度以上に加熱し、この加熱部に曲げモーメントを作用さ
    せ、Si系材料(1)にすべり変形を生じさせることを
    特徴とするSi系材料の曲げ加工方法。
  2. 【請求項2】 上記加熱部に曲げモーメントを作用させ
    る際に、加熱部の後位の位置において、特定軸心(5
    a)回りに回動可能に枢支された回動アーム(5)の把
    持部(5b)にSi系材料(1)を把持する一方、加熱
    されたSi系材料(1)を回動アーム(5)に向けて送
    出し、このSi系材料(1)の送出しと上記回動アーム
    (5)の回動とによってSi系材料(1)に曲げモーメ
    ントを作用させることを特徴とする請求項1のSi系材
    料の曲げ加工方法。
  3. 【請求項3】 上記Si系材料(1)に推進力を作用さ
    せることを特徴とする請求項2のSi系材料の曲げ加工
    方法。
  4. 【請求項4】 上記Si系材料(1)に牽引力を作用さ
    せることを特徴とする請求項2又は請求項3のSi系材
    料の曲げ加工方法。
  5. 【請求項5】 上記加熱は、上記Si系材料(1)が送
    出された直後の段階で局所的に行い、これにより上記S
    i系材料(1)の加熱領域が上記Si系材料(1)の送
    出しに伴って順に移動していくことを特徴とする請求項
    2のSi系材料の曲げ加工方法。
  6. 【請求項6】 上記Si系材料(1)の送出しを、Si
    系材料(1)に推進力を与えながら送出するため流体圧
    シリンダ(2)を用いて行い、上記流体圧シリンダ
    (2)を動作させる流体の供給流量を略一定に維持する
    と共に、上記送出されたSi系材料(1)を上記把持部
    (5b)の前位の位置において局所的に加熱することを
    特徴とする請求項2のSi系材料の曲げ加工方法。
  7. 【請求項7】 上記Si系材料(1)は、棒状のSi材
    料であることを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれ
    かのSi系材料の曲げ加工方法。
  8. 【請求項8】 上記請求項1〜請求項7のいずれかのS
    i系材料の曲げ加工方法において、上記加熱温度を90
    0〜1300℃としていることを特徴とするSi系材料
    の曲げ加工方法。
  9. 【請求項9】 上記加熱温度を1000〜1250℃と
    していることを特徴とする請求項8のSi系材料の曲げ
    加工方法。
  10. 【請求項10】 特定軸心(5a)回りに回動可能に枢
    支されると共に、Si系材料(1)を把持するための把
    持部(5b)を有する回動アーム(5)と、上記Si系
    材料(1)を回動アーム(5)に向けて推進させる駆動
    機構(2)とを備え、上記Si系材料(1)の推進と上
    記回動アーム(5)の回動とによってSi系材料(1)
    に曲げモーメントを作用させるべく構成し、さらに上記
    把持部(5b)の前位の位置において上記Si系材料
    (1)を加熱する加熱手段(4)を設けると共に、上記
    駆動機構(2)が、略一定の流体供給流量に維持さた流
    体圧シリンダ(2)を備えていることを特徴とするSi
    系材料の曲げ加工装置。
  11. 【請求項11】 上記回動アーム(5)の把持部(5
    b)は、上記Si系材料(1)と同材料又はそれよりも
    高硬度な材料で構成されていることを特徴とする請求項
    10のSi系材料の曲げ加工装置。
  12. 【請求項12】 上記加熱手段(4)は、Si系材料
    (1)を局部加熱するものであって、その加熱温度を9
    00〜1300℃としていることを特徴とする請求項1
    0のSi系材料の曲げ加工装置。
  13. 【請求項13】 上記加熱温度を1000〜1250℃
    としていることを特徴とする請求項12のSi系材料の
    曲げ加工装置。
  14. 【請求項14】 Si系材料に曲げモーメントを与える
    第1手段と、Si系材料に第1手段に向けて軸方向推進
    力を作用させる第2手段と、上記第1手段と第2手段と
    の間で上記Si系材料を局部加熱する手段とを備え、上
    記第2手段は、Si系材料の温度低下によりSi系材料
    の送り速度を低下させるように応答し、またSi系材料
    の温度上昇によりSi系材料の送り速度を増加させるよ
    うに応答し、これにより負帰還がSi系材料の曲げを安
    定化させていることを特徴とするSi系材料の曲げ加工
    装置。
  15. 【請求項15】 上記第2手段は、略一定の流体供給流
    量に維持さた流体圧シリンダを備えており、これにより
    速度増加が流体圧シリンダ内の圧力低下をもたらし、ま
    た速度低下が圧力上昇をもたらし、このことによって上
    記負帰還を構成していることを特徴とする請求項14の
    Si系材料の曲げ加工装置。
  16. 【請求項16】 モノシラン、トリクロロシラン等の原
    料ガスの導入される析出反応容器内に配置され、加熱状
    態でその表面に多結晶Siを成長させるために使用され
    るSi系材料製芯線部材であって、略平行に延びる一対
    の芯線部(21)(21)と、この芯線部(21)(2
    1)の一端側を互いに連結する連結部(22)とを備え
    て成り、上記芯線部(21)から連結部(22)へと至
    る両者の接続部(23)を曲げ加工によって形成してい
    ることを特徴とするSi系材料製芯線部材。
  17. 【請求項17】 上記曲げ加工は、Si系材料(1)
    を、脆性−延性遷移温度以上に加熱し、この加熱部に曲
    げモーメントを作用させ、Si系材料(1)にすべり変
    形を生じさせることによって行われていることを特徴と
    する請求項16のSi系材料製芯線部材。
JP11153693A 1998-06-01 1999-06-01 Si系材料の曲げ加工方法、曲げ加工装置、及びSi系材料製芯線部材 Withdrawn JP2000053496A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11153693A JP2000053496A (ja) 1998-06-01 1999-06-01 Si系材料の曲げ加工方法、曲げ加工装置、及びSi系材料製芯線部材
TW089110019A TW555901B (en) 1999-06-01 2000-05-24 Method and device for bending Si-based material, and core wire member made of Si-based material
KR1020000029626A KR20010049456A (ko) 1999-06-01 2000-05-31 Si계 재료의 굽힘가공 방법, 굽힘가공 장치 및 Si계재료로 제조된 심선부재

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10-169234 1998-06-01
JP16923498 1998-06-01
JP11153693A JP2000053496A (ja) 1998-06-01 1999-06-01 Si系材料の曲げ加工方法、曲げ加工装置、及びSi系材料製芯線部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000053496A true JP2000053496A (ja) 2000-02-22

Family

ID=26482239

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11153693A Withdrawn JP2000053496A (ja) 1998-06-01 1999-06-01 Si系材料の曲げ加工方法、曲げ加工装置、及びSi系材料製芯線部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000053496A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111633392A (zh) * 2020-07-17 2020-09-08 常州今创风挡系统有限公司 一种连接框制作工艺
CN112792178A (zh) * 2020-12-21 2021-05-14 上海维宏电子科技股份有限公司 数控弯管机的弯管加工方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111633392A (zh) * 2020-07-17 2020-09-08 常州今创风挡系统有限公司 一种连接框制作工艺
CN111633392B (zh) * 2020-07-17 2023-12-29 常州今创风挡系统有限公司 一种连接框制作工艺
CN112792178A (zh) * 2020-12-21 2021-05-14 上海维宏电子科技股份有限公司 数控弯管机的弯管加工方法
CN112792178B (zh) * 2020-12-21 2022-07-12 上海维宏电子科技股份有限公司 数控弯管机的弯管加工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2031100B1 (en) Manufacturing method of single crystal
CN105695777A (zh) 电子束定向凝固技术精炼镍基高温合金的方法
JP2000053496A (ja) Si系材料の曲げ加工方法、曲げ加工装置、及びSi系材料製芯線部材
CN103214166B (zh) 玻璃母材的拉伸方法及玻璃母材的拉伸装置
EP2143833A1 (en) Silicon crystal material and method for manufacturing fz silicon single crystal by using the same
US6548008B1 (en) Method for bending SI materials and core wire member of SI materials
JP7013984B2 (ja) Fz炉の多結晶原料把持具
CN107008882A (zh) 合金锭的制造方法
KR20010049456A (ko) Si계 재료의 굽힘가공 방법, 굽힘가공 장치 및 Si계재료로 제조된 심선부재
JPH07268574A (ja) イリジウム線の製造方法
CN114833410A (zh) 一种降低异质钎焊接头残余应力的方法
CN110125522B (zh) 一种近α相钛合金固态焊接焊缝组织等轴化处理方法
JPS59150070A (ja) モリブデン材の製造方法
JP2019210509A (ja) 3次元熱間曲げ焼入れ装置および焼入れ方法
JPH08323440A (ja) 線状金属材の曲り矯正方法
JPH11245156A (ja) マルチワイヤソー用メインローラーおよびその製造方法
JP5069549B2 (ja) ダイレス加工方法
JP3632907B2 (ja) 高速度工具鋼細径線材の製造方法
JP6777013B2 (ja) 単結晶の製造方法
JPH0245929B2 (ja) Kinzokukannoatsushukumagehoho
JP4078917B2 (ja) 石英ガラスインゴットの製造方法および製造装置
WO2017090325A1 (ja) シリコン単結晶の製造方法
JPS5997715A (ja) 長手方向に断面積が変化するばね用素材の製造方法
JP2001262330A (ja) 拡散接合スパッタリングターゲット組立て体及びその製造方法
WO2017064889A1 (ja) 単結晶引上げ装置が備えるヒータ関連部材の選択方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050304

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20050318