JP2000051960A - 板材への突軸形成方法 - Google Patents

板材への突軸形成方法

Info

Publication number
JP2000051960A
JP2000051960A JP10241057A JP24105798A JP2000051960A JP 2000051960 A JP2000051960 A JP 2000051960A JP 10241057 A JP10241057 A JP 10241057A JP 24105798 A JP24105798 A JP 24105798A JP 2000051960 A JP2000051960 A JP 2000051960A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hole
pressing
tool
shaft
tapered
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10241057A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3957410B2 (ja
Inventor
Hideyuki Miyahara
英行 宮原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nakamura Seisakusho KK
Original Assignee
Nakamura Seisakusho KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nakamura Seisakusho KK filed Critical Nakamura Seisakusho KK
Priority to JP24105798A priority Critical patent/JP3957410B2/ja
Priority to US09/372,385 priority patent/US6374490B1/en
Publication of JP2000051960A publication Critical patent/JP2000051960A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3957410B2 publication Critical patent/JP3957410B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 板材の板厚に対して軸部をより一層高くした
り、或いは、軸部の肉厚を厚くすることを可能にする。 【構成】 板材1の一面から押圧工具10により押圧し
て一面に穴4を他面に突出部5を形成する第1の押圧工
程と、外径の直径寸法が突出部5の外径寸法より大きい
円柱状の平押し工具12により穴4の周囲を押圧するこ
とにより、押圧部分の肉量を穴4の内方に向けて移動す
ると共に突出部5をさらに突出させる平押し工程と、押
圧工具10を穴4内に挿入して押圧することにより突出
部5に高さを加えて突軸2を形成する第2の押圧工程と
を具備し、板材1の一面に塑性変形により当該板材1の
厚さ以上の高さを有する突軸2を一体に形成する形成方
法であって、第1の押圧工程の後に、略円錐状のテーパ
面11aを有するテーパ工具11により穴4の開口周囲
の肉量を寄せ集めて穴4の内方に向けて移動させる肉移
動工程を付加し、突軸4への肉量の移動量を増加させ形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板等の板材に
各種部品を取り付けたり、回転部材を支持するための板
材への突軸形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属板等の板材に対して、回動部品等を
軸支したり、その他部品を軸着するためには、板材に孔
を穿設し、この孔に別途製作した軸部材を挿通すると共
に、かしめ固着する手段、或いは、上記軸部材をねじに
よって固着する手段が一般に採用されている。
【0003】しかしながら、以上のように軸部材を別体
に製作して板材に固着する手段は、部品点数が多くなる
と共に、作業工程が多くなるため、必然的にコスト高と
なる問題があった。このため本出願人は、特公平6−2
6737号において、金属板等の板材に対し、塑性加工
技術を用いて軸を一体に形成する方法を提案し、実用に
供するに至った。
【0004】図9及び図10は、その従来の提案による
板材への軸部形成方法を示し、図9は板材に有底筒状の
軸部を形成する方法を示している。先ず、第1の押圧工
程#10として、鉄板やアルミニウム等の塑性を有する
金属板からなる板材100に対し、先端面を平坦に形成
した丸棒状の押圧工具101を、その一面から押圧して
穴102を形成すると共に、他面に突出部103を形成
する。
【0005】次に、平押し工程#11として、第1の押
圧工程#10を経た板材100に、外径寸法が前記突出
部103の外径寸法よりも大きい円柱形状の平押し工具
104の端面を穴102の開口側から当接させて押圧す
る。これにより、押された部分の肉量が抵抗のない穴1
02の中空部105に移動すると共に、突出部103に
も移動し、突出部103がさらに突出する。
【0006】続いて、第2の押圧工程#12として、平
押し工程#11を経た板材100に対し、押圧工具10
1を再度開口側から押し当て、上記突出部に高さを加え
ることにより、板材100に軸部106を一体に形成し
ている。そして、この軸部106の高さL01は板材10
0の板厚t1 に対して2倍以上に形成されている。
【0007】図10は、板材の表裏に貫通した円筒状の
軸部を形成する方法を示している。即ち、平押し工程#
11までは、図9に示した工程を経るが、その後、穿孔
工程#13を設け、板材100の突出部103の底部1
03aに、細径の棒状部分を有する穿孔工具107を穴
102から挿通させて打ち抜き、透孔108を穿設す
る。次にバーリング工程#14において、先端側が先細
り状に形成され、かつ外径寸法が押圧工具101と同寸
法のバーリング工具109を、穴102から挿入して透
孔108を拡開しながら貫通することにより、高さL02
を有する円筒状の軸部110を形成する。この図10に
示した方法においても、軸部110の高さL02は、板材
100の板厚t1 に対して2倍以上に形成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した板材への
軸部形成方法は、板材100に軸部106等を一体に形
成するので、コストを低減すると共に、板材100に対
して2倍以上の高さを有する軸部を形成できる特徴を有
している。しかしながら、平押し工具104による押圧
は、肉量の移動方向が分散するため、板材100の板厚
t1 に対して軸部を一層高くするには限界ある。また場
合によっては、軸部の肉厚を厚くすることも要求される
が、従来の軸部形成方法にあっては上述の理由から、肉
厚を増加する場合にも限界が生ずる問題があった。
【0009】本発明は以上のような従来の形成方法の問
題点を解決するためになされたもので、板材の板厚に対
して軸部をより一層高くしたり、或いは、軸部の肉厚を
厚くすることが可能な板材への軸部形成方法を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【問題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明にかかる板材への突軸形成方法は、板材の
一面から押圧工具により押圧して一面に穴を他面に突出
部を形成する第1の押圧工程と、外径の直径寸法が上記
突出部の外径寸法より大きい円柱状の平押し工具により
上記穴の周囲を押圧することにより、押圧部分の肉量を
上記穴の内方に向けて移動すると共に上記突出部をさら
に突出させる平押し工程と、上記押圧工具を上記穴内に
挿入して押圧することにより上記突出部に高さを加えて
突軸を形成する第2の押圧工程とを具備し、上記板材の
一面に塑性変形により当該板材の厚さ以上の高さを有す
る上記突軸を一体に形成する形成方法であって、上記第
1の押圧工程の後に、略円錐状のテーパ面を有するテー
パ工具により上記穴の開口周囲の肉量を寄せ集めて上記
穴の内方に向けて移動させる工程を付加し、上記突軸へ
の肉量の移動量を増加させたことを特徴としている。
【0011】また、請求項2に記載の板材への突軸形成
方法は、テーパ工具を、略円錐状のテーパ面を有するテ
ーパ凹部を先端側の端面に形成し、該テーパ凹部を板材
の一面から押圧することを特徴としている。
【0012】請求項3に記載の板材への突軸形成方法
は、テーパ工具を、内径寸法が突出部の挿入を許容する
外径寸法とした円筒状に形成し、先端側の端面に略円錐
状のテーパ面を有するテーパ部を形成し、該テーパ部を
板材の他面から押圧することにより、上記穴の開口周囲
の肉量を寄せ集めて上記穴の内方に向けて移動させ、先
端側の端面が平坦で内径寸法が突出部の挿入を許容する
外径寸法とした円筒状の第2の工具により、上記穴の周
囲をさらに押圧することにより、押圧部分の肉量を上記
穴の内方に向けて移動すると共に上記突出部をさらに突
出させることを特徴としている。
【0013】請求項4に記載の板材への突軸形成方法
は、穿孔工具により突出部の底部に透孔を穿設する穿孔
工程を設け、この透孔を先端側が先細り状に形成された
外径寸法を押圧工具と同寸法としたバーリング工具によ
り貫通して筒状の突軸を形成するバーリング工程を備え
たことを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
かかる板材への突軸形成方法について詳細に説明する。
【0015】図1は、本発明による板材への軸突形成方
法を適用して製作した突軸を示す部分断面斜視図であ
る。即ち、板材1としては、鉄、銅、アルミニウム、或
いは真鍮等の塑性加工に適する金属板が選択される。こ
の板材1には、一部を塑性変形することにより、内部を
中空とした円形の有底筒状に形成された突軸2が一体に
形成されている。突軸2は、後に詳述する形成方法によ
って、板材1の板厚に対して3〜5倍以上の高さに形成
されている。
【0016】また、この突軸2に対して裏側の開口部周
縁には、所定の内径を有する凹陥部3が形成されてい
る。この凹陥部3は、板材1の板厚よりも薄くなってい
て、本来あるべき肉量は、突軸2に所定の高さを得るた
めに塑性変形する際に突軸2に移動させている。尚、突
軸2は凹陥部3の所定の内径以上の隣接間隔をもって複
数個を立設させてもよく、また、凹陥部3は突軸2が円
形の場合は円形が好ましいが、略四角形や三角形等の多
角形、或いは楕円であってもよい。
【0017】次に、本発明にかかる板材への突軸形成方
法について説明する。図2は、内部を中空とした円形の
有底筒状に形成された突軸2の形成工程を示すものであ
る。先ず、第1の押圧工程#1として、鉄、銅等々の金
属板からなる板材1の一面から押圧工具10により押圧
して、一面に穴4を他面に突出部5を形成する。押圧工
具10は、先端面が平坦な円柱状に形成され、この押圧
工具10の押圧によって、突出部5は略円筒状に形成さ
れる。
【0018】次の肉移動工程#2は、本発明における主
要な工程であり、穴4の開口周囲の肉量を寄せ集めて穴
4の内方に向けて移動させる工程である。この工程#2
で用いるテーパ工具11は、外径寸法が上記突出部5の
外径寸法よりも大きい円柱状に形成され、その先端面に
は、外周から中央に至るに従って凹ませた略円錐状のテ
ーパ面を有するテーパ凹部11aが形成されている。こ
のテーパ工具11を板材1の穴4側から当接させて押圧
する。これにより、穴4の開口周囲の肉量が、テーパ凹
部11aによって抵抗のない中空部6方向に寄せ集めら
れ、中空部6の開口側に移動して肉塊7が形成されると
共に、突出部5がさらに突出する。
【0019】この肉移動工程#2を経た板材1は、次の
平押し工程#3に移行する。平押し工程#3は、外径寸
法が突出部5の外径寸法よりも大きく、かつ先端面が平
坦な円柱形状の平押し工具12の端面を、上記テーパ工
具11の押圧加工に重ねるように板材1の穴4側から当
接させて押圧する。これにより、中空部6の開口側に形
成された肉塊7が、さらに中空部6の中心方向に移動す
ると共に、突出部5方向にも移動して中空部6がさらに
突出する。そして、平押し工具12の押圧によって穴4
の周囲には凹陥部3が形成される。
【0020】続いて、第2の押圧工程#4として、平押
し工程#3を経た板材1に、前記押圧工具10を再度開
口側から押し当てて押圧することにより、突出部5に高
さが加えられ、この結果、図1に示した有底筒状の突軸
2が形成される。
【0021】この突軸2の高さL10は、上記肉移動工程
#2において、テーパ工具11のテーパ凹部11aによ
って、穴4の開口周囲の肉量を中空部6方向に寄せ集
め、突出部5に移動する肉量を増加しているので、従来
の形成方法よりも一段と高くすることができる。
【0022】図3は、本発明にかかる板材への軸部形成
方法の他の実施例を示している。即ち、図3に示す形成
方法は、板材1の他面から押圧するようにしている。
【0023】図3における第1の押圧工程#1は、前述
した図2における第1の押圧工程#1と同じであり、そ
の説明を省略する。次の肉移動工程#2は、穴4の開口
周囲の肉量を寄せ集めて穴4の内方に向けて移動させる
工程である。この工程#2で用いる円筒テーパ工具20
は、円筒状に形成され、内径寸法を突出部5の挿入を許
容する寸法とし、先端面には、外周から中央に至るに従
って凹ませた略円錐状のテーパ部20aが形成されてい
る。
【0024】この円筒テーパ工具20を上記第1の押圧
工程#1によって形成された突出部5に挿入し、板材1
の一面に先端面を平坦とした当接部材21を押し当てた
状態で、穴4の周縁を他面側から当接させて押圧する。
これにより、穴4の周縁の肉量がテーパ凹面20aによ
り抵抗のない中空部6方向に寄せ集め、中空部6の開口
側に移動して肉塊7を形成する。このとき、突出部5も
さらに突出する。
【0025】次に、平押し工程#3において、当接部材
21を押し当てた状態で、先端側の端面が平坦で内径寸
法を突出部5の挿入を許容するように設定した円筒状の
平押し工具22により、穴4の他面側の周囲をさらに押
圧し、押圧部分の肉量をさらに穴4の中空部6方向に移
動すると共に、突出部5をさらに突出させる。このと
き、突出部5の周囲の他面側には、環状の凹陥部8が形
成される。
【0026】その後、第2の押圧工程#4により、円筒
状の平押し工具22を挿入した状態で、前記押圧工具1
0を再度開口側から押し当てて押圧することにより、突
出部5に高さを加えることにより有底筒状の突軸2が形
成される。
【0027】この図3に示す形成方法によって形成され
た突軸2の高さL20も、円筒テーパ工具20のテーパ凹
部20aにより、穴4の開口周囲の肉量を寄せ集め、突
出部5に移動する肉量を増加しているので、図2に示し
た方法と同様に、突軸2の高さを従来の形成方法よりも
一段と高くすることができる。
【0028】図4は、第1の押圧工程#1に使用する押
圧工具10の変形例を示し、(A)は先端を半球状に形
成した例である。また、(B)は先端が平坦でこの先端
からテーパ状に拡開する形状に形成した例である。前述
した各形成方法に、これら押圧工具を使用しても同様
に、従来よりも高い突軸2を形成することができる。
【0029】図5は、板材の表裏に貫通した貫通孔を有
する筒状の突軸の形成工程を示すものである。この図5
において、第1の押圧工程#1、肉移動工程#2及び平
押し工程#3は、図2と同様であるので、その説明を省
略する。
【0030】平押し工程#3を経た板材1は、次の穿孔
工程#5において、穿孔工具30により突出部5の底部
に透孔5aを穿設する。穿孔工具30は、先端側が先細
り状に形成されている。そして、穿孔工具30を突出部
5の底部に当接すると共に、押圧することにより小径の
透孔5aが穿設される。
【0031】その後、バーリング工程#6に移行し、外
径寸法を前記押圧工具10と同寸法に形成すると共に、
先端側に至るに従って細くなる略放物線状に形成したバ
ーリング工具31を中空部6に挿入して押圧することに
より、透孔5aを貫通して筒状の突軸2Aを形成する。
このとき、突出部5の底部の肉がバーリング工具31に
よって延ばされるので、突軸2Aの高さL50を従来より
もより一層高く形成することができる。
【0032】図6は、板材の表裏に貫通した貫通孔を有
する筒状の突軸の形成工程の変形例を示すものである。
この図6に示す形成工程は図3に示した形成方法に基づ
いた方法であり、第1の押圧工程#1、肉移動工程#2
及び平押し工程#3は、図3に示した形成方法と同様で
あるので、その説明を省略する。
【0033】平押し工程#3を経た板材1は、図6にお
ける穿孔工程#5において、穿孔工具30により、突出
部5の底部に当接して押圧し、底部に透孔5aを穿設す
る。
【0034】その後、バーリング工程#6に移行し、バ
ーリング工具31を中空部6に挿入して押圧することに
より、透孔5aを貫通して筒状の突軸2Bを形成する。
このとき、突出部5の底部の肉がバーリング工具31に
よって延ばされるので、突軸2Bの高さL60を、図5の
例と同様に一層高く形成することができる。
【0035】以上説明した各例は、いずれも突軸の高さ
をより一層高くする形成方法を示した。しかし、用途に
よっては、高さは従来と同じであっても、肉厚を厚くす
ることが求められる。このような場合は、図7及び図8
に示す方法によって形成することできる。
【0036】図7(A)は、図2の形成方法に基づい
て、有底筒状の突軸における肉厚を厚くする方法を示し
ている。この図7(A)において、第1の押圧工程#
1、肉移動工程、及び平押し工程#3は、図2に示した
形成方法と同様であり説明を省略するが、前記図2と異
なる点は、第1の押圧工程#1、及び第2の押圧工程#
4に用いる押圧工具40の外形寸法を細くしたことであ
る。そしてこの細い径の押圧工具40を穴4の開口側か
ら押圧することにより、突出部5の中空部6の内径寸法
が小さくなり、この結果、肉厚の厚い突軸2Cが形成さ
れる。
【0037】因みに突軸2Cの高さは、従来例に示した
の突軸とほぼ同じであるが、前述のように、テーパ工具
11のテーパ凹部11aにより、穴4の開口周囲の肉量
を寄せ集め、突出部5に移動する肉量を増加しているの
で、肉厚t71を従来の形成方法よりも一段と厚くするこ
とができる。
【0038】図7(B)は、図3に示した形成方法に基
づいて、有底筒状の突軸における肉厚を厚くする方法を
示している。この図7(B)に示す方法においても、相
違する点は、第1の押圧工程#1、及び第2の押圧工程
#4に用いる押圧工具40の外形寸法を細くしたことで
ある。これにより、図7(B)においても突軸2Cの肉
厚t72を厚くすることができる。
【0039】また、図8(A)(B)は、板材の表裏に
貫通した貫通孔を有する筒状の突軸の肉厚を厚くする方
法を示している。図8(A)は、図5に示した形成方法
に基づくものであり、第1の押圧工程#1、肉移動工程
#2、及び第2の押圧工程#4は、図5に示した形成方
法と同様であるのでその説明を省略する。この図5と異
なる点は、第1の押圧工程#1、及び、バーリング工程
#6に用いる押圧工具及びバーリング工具50の外形寸
法を、前述した第1の押圧工具10よりも細い径にした
ことである。このバーリング工具50を穴4の開口側か
ら押圧することにより、中空部の内径寸法が小さくな
り、この結果、肉厚の厚い筒状の突軸2Dが形成され
る。
【0040】この例においても、突軸2の高さL80は、
従来例に示した突軸とほぼ同じであるが、テーパ工具1
1のテーパ凹部11aによって、穴4の開口周囲の肉量
を中空部6方向に寄せ集め、突出部5に移動する肉量を
増加しているので、従来の形成方法よりも一段と厚くす
ることができる。
【0041】図8(B)は、図6に示した形成方法に基
づくものであり、この図8(B)においても、相違する
点は、第1の押圧工程#1、及びバーリング工程#6に
用いるバーリング工具50の外形寸法を細くしたことで
ある。以下詳細は、前述の図6と同じであり、その説明
は省略するが、この図8(B)においても突軸2Dの肉
厚を厚くすることができる。
【0042】以上、本発明を実施例に基づき具体的に説
明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるこ
とは言うまでもない。例えば、突軸を円筒状ではなく、
略四角形等の多角形、或いは楕円形に形成してもよい。
また、突軸の中間部、又は、先端部分等に追加工を施
し、Dカット状の突軸としたり、抜け止め部を形成する
等、各種の用途に応じて任意に変形してもよい。さら
に、上記実施例は、1つの突軸を形成する例を示した
が、板材に複数個の突軸を形成するようにしてもよいこ
とは勿論である。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による板材へ
の突軸形成方法によれば、板材の一面に塑性変形により
突軸を一体に形成する形成方法において、略円錐状のテ
ーパ面を有する工具により肉量を寄せ集める肉移動工程
により、突軸への肉量の移動量を増加させる工程を付加
しているので、従来の突軸形成方法によって形成された
突軸と比較し、軸長を高くしたり、或いは、肉厚の厚い
突軸を容易に形成することができる。また、肉移動工程
を付加するのみのため、コストへの影響を最小限に止め
られるので、安価に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる突軸を形成した板材の一例を示
す部分断面斜視図である。
【図2】本発明の板材への突軸形成方法の工程を示す工
程図である。
【図3】本発明にかかる他の突軸形成方法の工程を示す
工程図である。
【図4】本発明の第1の押圧工具の変形例を示す断面図
である。
【図5】本発明にかかる筒状の突軸形成方法の工程を示
す工程図である。
【図6】本発明にかかる他の筒状の突軸形成方法の工程
を示す工程図である。
【図7】(A)(B)は、有底筒状の突軸の肉厚を厚く
する場合の形成方法を示す断面図である。
【図8】(A)(B)は、筒状の突軸の肉厚を厚くする
場合の形成方法を示す断面図である。
【図9】従来の板材への突軸形成方法の工程を示す工程
図である。
【図10】従来の他の板材への突軸形成方法の工程を示
す工程図である。
【符号の説明】
1 板材 2 突軸 3 凹陥部 4 穴 5 突出部 6 中空部 10 押圧工具 11 テーパ工具 11a テーパ凹面 12 平押し工具 20 円筒テーパ工具 22 平押し工具 30 穿孔工具 31 バーリング工具 #1 第1の押圧工程 #2 肉移動工程 #3 平押し工程 #4 第2の押圧工程 #5 穿孔工程 #6 バーリング工程

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板材の一面から押圧工具により押圧して
    一面に穴を他面に突出部を形成する第1の押圧工程と、
    外径の直径寸法が上記突出部の外径寸法より大きい円柱
    状の平押し工具により上記穴の周囲を押圧することによ
    り、押圧部分の肉量を上記穴の内方に向けて移動すると
    共に上記突出部をさらに突出させる平押し工程と、上記
    押圧工具を上記穴内に挿入して押圧することにより上記
    突出部に高さを加えて突軸を形成する第2の押圧工程と
    を具備し、上記板材の一面に塑性変形により当該板材の
    厚さ以上の高さを有する上記突軸を一体に形成する形成
    方法であって、上記第1の押圧工程の後に、略円錐状の
    テーパ面を有するテーパ工具により上記穴の開口周囲の
    肉量を寄せ集めて上記穴の内方に向けて移動させる肉移
    動工程を付加し、上記突軸への肉量の移動量を増加させ
    たことを特徴とする板材への突軸形成方法。
  2. 【請求項2】 テーパ工具は、略円錐状のテーパ面を有
    するテーパ凹部を先端側の端面に形成し、該テーパ凹部
    を板材の一面に形成した穴の開口周囲を押圧することを
    特徴とする請求項1に記載の板材への突軸形成方法。
  3. 【請求項3】 テーパ工具は、内径寸法を突出部の挿入
    を許容する寸法とした円筒状に形成され、先端側の端面
    に略円錐状のテーパ面を有するテーパ部を形成し、該テ
    ーパ部を板材の他面側から突出部の周囲を押圧すること
    により、上記穴の開口周囲の肉量を寄せ集めて上記穴の
    内方に向けて移動させた後、先端側の端面が平坦で内径
    寸法が突出部の挿入を許容する寸法とした円筒状の円筒
    平押し工具により、上記突出部の周囲をさらに押圧する
    ことにより、押圧部分の肉量を穴の内方に向けて移動す
    ると共に上記突出部をさらに突出させる請求項1に記載
    の板材への突軸形成方法。
  4. 【請求項4】 穿孔工具により突出部の底部に透孔を穿
    設する穿孔工程を設け、この透孔を先端側が先細り状に
    形成され外径寸法が押圧工具と同寸法としたバーリング
    工具により貫通して筒状の突軸を形成するバーリング工
    程を備えた請求項1に記載の板材への突軸形成方法。
JP24105798A 1998-08-12 1998-08-12 板材への突軸形成方法 Expired - Fee Related JP3957410B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24105798A JP3957410B2 (ja) 1998-08-12 1998-08-12 板材への突軸形成方法
US09/372,385 US6374490B1 (en) 1998-08-12 1999-08-11 Method of forming a hollow pole projecting on a plate and a method of manufacturing a heat sink using said method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24105798A JP3957410B2 (ja) 1998-08-12 1998-08-12 板材への突軸形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000051960A true JP2000051960A (ja) 2000-02-22
JP3957410B2 JP3957410B2 (ja) 2007-08-15

Family

ID=17068677

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24105798A Expired - Fee Related JP3957410B2 (ja) 1998-08-12 1998-08-12 板材への突軸形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3957410B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2006008861A1 (ja) * 2004-07-20 2008-05-01 株式会社真島製作所 シャーシ及びシャーシの製造方法並びにシャーシの製造金型
JP2008130497A (ja) * 2006-11-24 2008-06-05 Tokai Rika Co Ltd スイッチ装置
JP2011005529A (ja) * 2009-06-26 2011-01-13 Mitsubishi Electric Corp 熱交フィンのフィンカラー成形方法および装置
WO2013156102A1 (de) * 2012-04-19 2013-10-24 Audi Ag Trägerstruktur für eine armlehne eines fahrzeugs
WO2014012605A1 (de) * 2012-07-14 2014-01-23 Audi Ag Adapterelement zur schwenkbaren anlenkung einer rückenlehne einer rücksitzanlage an die karosseriestruktur eines fahrzeugs
CN105478577A (zh) * 2015-11-18 2016-04-13 深圳亿和模具制造有限公司 一种汽车零件打凸翻孔加工工艺
CN108817227A (zh) * 2018-07-12 2018-11-16 郑州云海信息技术有限公司 一种冲压凸点结构及模具和成型方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2006008861A1 (ja) * 2004-07-20 2008-05-01 株式会社真島製作所 シャーシ及びシャーシの製造方法並びにシャーシの製造金型
JP2008130497A (ja) * 2006-11-24 2008-06-05 Tokai Rika Co Ltd スイッチ装置
JP2011005529A (ja) * 2009-06-26 2011-01-13 Mitsubishi Electric Corp 熱交フィンのフィンカラー成形方法および装置
WO2013156102A1 (de) * 2012-04-19 2013-10-24 Audi Ag Trägerstruktur für eine armlehne eines fahrzeugs
CN104245417A (zh) * 2012-04-19 2014-12-24 奥迪股份公司 用于车辆的扶手的支承结构
US9457695B2 (en) 2012-04-19 2016-10-04 Audi Ag Carrier structure for an armrest of a vehicle
WO2014012605A1 (de) * 2012-07-14 2014-01-23 Audi Ag Adapterelement zur schwenkbaren anlenkung einer rückenlehne einer rücksitzanlage an die karosseriestruktur eines fahrzeugs
CN105478577A (zh) * 2015-11-18 2016-04-13 深圳亿和模具制造有限公司 一种汽车零件打凸翻孔加工工艺
CN108817227A (zh) * 2018-07-12 2018-11-16 郑州云海信息技术有限公司 一种冲压凸点结构及模具和成型方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3957410B2 (ja) 2007-08-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH06207611A (ja) 拡張栓及びその製作法
US6374490B1 (en) Method of forming a hollow pole projecting on a plate and a method of manufacturing a heat sink using said method
JP2000051960A (ja) 板材への突軸形成方法
EP2447555A1 (en) Oil-impregnated sintered bearing and method of manufacturing the same
JP2000317542A (ja) 板材への中空軸形成方法
JPS60129412A (ja) 圧入ピン
JP4040187B2 (ja) 板材への突軸形成方法
JP2022507054A (ja) 薄いシート素材用ファスナー
JPS62298012A (ja) ヘツド固定構造
JP3062477B2 (ja) 縦方向ガイドの玉軸受保持器に玉を挿入および固定する方法および装置
JP4447188B2 (ja) スプリングの取付方法
JPH10296377A (ja) カップ状部品及びその製造方法
JPH09234528A (ja) かしめ方法
JPH03138031A (ja) 板材への軸部成形方法
JPH044938A (ja) 保持器のリベット加締め方法
JP2004308683A (ja) 焼結含油軸受の製造方法、および焼結含油軸受
JP2006043729A (ja) 組立構造体およびその製造方法
US20070039186A1 (en) Dynamic bearing manufacturing method
JP2004188486A (ja) 孔明け加工装置
JPS61222642A (ja) バ−リング加工方法
JPH064085Y2 (ja) コンク−ト用拡開アンカ
JPH09174192A (ja) 玉軸受用波形保持器及び同保持器の製造方法
TWI240782B (en) Bearing processing method and bearing processing apparatus
JP2000317543A (ja) パイプの形成方法
JP2001284927A (ja) アンテナ素子固着方法およびアンテナ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050707

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070312

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070410

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070508

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130518

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130518

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130518

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130518

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130518

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140518

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees