JP2000051615A - ろ過池洗浄制御装置及びその制御方法 - Google Patents

ろ過池洗浄制御装置及びその制御方法

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JP2000051615A
JP2000051615A JP10226715A JP22671598A JP2000051615A JP 2000051615 A JP2000051615 A JP 2000051615A JP 10226715 A JP10226715 A JP 10226715A JP 22671598 A JP22671598 A JP 22671598A JP 2000051615 A JP2000051615 A JP 2000051615A
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washing
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turbidity
pond
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Kazuharu Ikeda
一治 池田
Hiroshi Shimazaki
弘志 島崎
Shoichi Samejima
正一 鮫島
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄時間等のシーケンスを効率的に行うこと
ができるように可変するようにした。 【解決手段】 ろ過池11には未ろ水が流入される。こ
の未ろ水はろ過池11でろ過されて浄水弁12を介して
浄水池へろ過水が送水される。このろ過池11の洗浄制
御を行うために、ろ過池11には表洗弁13、排水弁1
4、捨水弁15及び逆洗弁16が設けられている。これ
ら各弁は、ろ過池洗浄シーケンス部17からの出力信号
で制御される。ろ過池洗浄シーケンス部17には、高感
度濁度計18、19からの濁度監視信号が供給され、こ
の濁度監視信号により前記各弁が制御される。高感度濁
度計18の採水点(サンプリング位置)20は、浄水弁
12と捨水弁15の一次側となる位置に設置する。ま
た、高感度濁度計19の採水点21は浄水弁12の二次
側に設置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、浄水場の急速ろ
過池におけるろ過池洗浄制御装置及びその制御方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】日本の浄水場における現状の主プロセス
は、凝集沈殿+砂ろ過+塩素消毒である。原水中に含ま
れている濁質分や、近年間題となっているクリプトスポ
リジウムなどの原虫は、凝集沈殿+砂ろ過で除去する必
要がある。その中でも、ろ過池は、マイクロフロックや
有機物の吸着、原虫などの漏出の安全弁的な機能を果た
している重要なプロセスである。ろ過池は、これらの機
能を維持するため、洗浄を行う必要があり、ろ過池の運
転管理上最も重要なことである。ろ過池の洗浄は、一般
的には、ろ過継続時間およびろ過抵抗値到達時に実施し
ており、物理的な要因のみが指標として用いられている
のが実状である。
【0003】一方、上述したように、クリプトスポリジ
ウムの混入といった問題点があり、水質的な面からも、
ろ過池の運転管理を行う必要が出てきている。厚生省で
は、このような背景の下、ろ過池の水質やろ過池のろ過
操作、洗浄操作などについて以下のような通達を出して
いる。
【0004】共通事項:各ろ過池ごとに、十分調整され
た濁度計を用いて濁度を測定すること、 ろ過池流出水の水質:ろ過池流出水の濁度の常時把握及
びその濁度を0.1度に維持すること、 洗浄排水の水質:最終濁度2度以下を目標とすること、 ろ過開始直後の水質:ろ過池流出水0.1度になるまで
捨て水を実施すること、 浄水場では、ろ過池流出水測
定用に濁度計は設置されているが、各池毎に設置するに
至っていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したろ過池の運転
管理に対する問題点は、以下の通りである。 (1)一般的なろ過池の洗浄は、タイマによるものか、
ろ過水頭の上昇により固定された洗浄工程を行うのみで
あるとともに、年間を通して洗浄時間等のシーケンスは
一定で行っている。このろ過池洗浄シーケンスは、通
常、表洗から始まり、表洗+逆洗、逆洗、捨水へと切り
替わる。図10は、一般的なろ過池洗浄シーケンスを示
すタイムチャートで、図10において、表洗時間(6
分)、逆洗開始時間、逆洗時間(6分)、捨水時間(3
分)である。これら各時間は固定されている。このよう
にシーケンスを一定で行っているため、季節の水温が変
動した時、その水温の変動に対して洗浄水の粘度も変化
し、ろ材との抵抗係数(CD値)が変わり、ろ層膨張率
も変わった際に、ろ層内の洗浄効果が一定ではなくなっ
てしまう。
【0006】(2)暫定指針の洗浄排水濁度2度以下を
達成しても、洗浄後にろ過水の濁度が一時的に上昇して
0.1度を越える場合がある。
【0007】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
ので、洗浄時間等のシーケンスを効率的に行うことがで
きるように可変するようにしたろ過池洗浄制御装置及び
その制御方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を達成するために、第1発明は、未ろ水を流入して、ろ
過水を得るろ過池と、このろ過池で得られたろ過水を浄
水池に供給する通路に介挿された浄水弁と、前記通路の
浄水弁の一次側に設けられた捨水弁と、前記ろ過池の表
洗い用洗浄水の供給、遮断制御を行う表洗弁と、前記浄
水弁の一次側に接続され、前記ろ過池の逆洗い用洗浄水
の供給、遮断制御を行う逆洗弁と、前記浄水弁の一次側
の濁度を測定する第1高感度濁度計と、前記浄水弁の二
次側の濁度を測定する第2高感度濁度計と、第1、第2
高感度濁度計からの濁度測定信号が入力され、これら測
定信号に基づいて前記各弁を制御するろ過池洗浄シーケ
ンス部とを備えたことを特徴とするものである。
【0009】第2発明は、未ろ水を流入して、ろ過水を
得るろ過池と、このろ過池で得られたろ過水を浄水池に
供給する通路に介挿された浄水弁と、前記通路の浄水弁
の一次側に設けられた捨水弁とを備え、ろ過池を表洗、
逆洗の洗浄制御を行うろ過池洗浄制御方法において、逆
洗終了後に前記浄水弁及び捨水弁を閉じた後、ろ過池に
沈殿水を流入開始させた後、徐々に前記捨水弁を開き、
沈殿水の流入流量を上回ることなく捨水流量を段階的に
制御し、前記通路の濁度が設定濁度以下かを判断し、設
定濁度以下なら捨水弁を閉じて浄水弁を開けるようにし
たことを特徴とするものである。
【0010】第3発明は、ろ過池を表洗、逆洗の洗浄制
御を行うろ過池洗浄制御方法において、逆洗を開始時の
流量はろ過池の砂を舞い上げない流量とし、その後、流
量を徐々に増大させるように流量を可変させて逆洗洗浄
制御を行うようにしたことを特徴とするものである。
【0011】第4発明は、逆洗洗浄制御を終了させると
きに、逆洗水の流量を徐々に下げて行くように制御する
ことを特徴とするものである。
【0012】第5発明は、表洗と逆洗のオーバーラップ
時間を可変制御することを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1はこの発明の実施の第1形態
を示すろ過池水質洗浄制御装置の概略構成図で、図1に
おいて、11はろ過池で、このろ過池11には未ろ水が
流入される。この未ろ水はろ過池11でろ過されて浄水
弁12を介して図示しない浄水池へろ過水が送水され
る。このろ過池11の洗浄制御を行うために、ろ過池1
1には表洗弁13、排水弁14、捨水弁15及び逆洗弁
16が設けられている。これら各弁は、ろ過池洗浄シー
ケンス部17からの出力信号で制御される。ろ過池洗浄
シーケンス部17には、高感度濁度計18、19からの
濁度監視信号が供給され、この濁度監視信号により前記
各弁が後述のように制御される。高感度濁度計18の採
水点(サンプリング位置)20は、浄水弁12と捨水弁
15の一次側となる位置に設置する。また、高感度濁度
計19の採水点21は浄水弁12の二次側に設置する。
【0014】上記のように構成されたろ過池水質洗浄制
御装置において、高感度濁度計18の採水点20を浄水
弁12と捨水弁15の一次側に設置したことにより、高
感度濁度計18で測定した濁度監視信号が、ろ過池洗浄
シーケンス部17に入力され、この監視信号に基づいた
シーケンス出力信号により浄水弁12と捨水弁15が制
御される。また、高感度濁度計18を一次側に設置した
ことにより、ろ過時のろ過水濁度、洗浄時の洗浄水濁
度、洗浄後の捨水濁度が連続的に測定可能になる。
【0015】さらに、高感度濁度計18は、捨水濁度を
測定できるため、あらかじめ設定した捨水濁度以上にな
った時、浄水弁12を閉じ、捨水弁15を開けるなどの
制御信号がシーケンス部17から出力されるために自動
制御が可能になる。
【0016】一方、高感度濁度計19は、浄水弁12の
二次側の採水点21からサンプリングを取っているの
で、浄水弁12が開いている場合、すなわち、ろ過水の
みの濁度を測定することになる。従って、洗浄水の濁
度、捨水濁度を意識することなく図示しない浄水池へ送
水するろ過水の監視、警報用として活用できる。
【0017】上記のように第1形態においては、浄水弁
12の一次側と二次側に個別に高感度濁度計18、19
を設置したので、高感度濁度計18は、ろ過池洗浄シー
ケンスの自動制御を司る装置として使用できる。また、
高感度濁度計19は、浄水池もしくは配水池へ流入する
ろ過水の濁度監視として使用することができるために、
設定値以上の濁度のろ過水は、浄水弁12により遮断
し、暫定指針「(発明が解決しようとする課題)の項に
記載した(2)の暫定指針」を厳守するように機能す
る。このように、洗浄と監視を分離することにより、水
質の安全性を向上させることができる。なお、どちらか
の高感度濁度計が故障しても最低限の濁度監視を行うこ
とができるとともに、測定値の比較検討を行うことで、
装置の異常を早い段階で検知できる利点もある。
【0018】次に、この発明の実施の第2形態であるろ
過池洗浄制御方法について述べる。このろ過池洗浄制御
方法は、ろ過池洗浄時、ろ過池出口の濁度のピークを前
記暫定指針の濁度0.1度に抑えるためのものである。
この制御には、図1に示す捨水弁15の捨水流量を制御
することにより行う。図2は、一般的な2層ろ過池洗浄
時のろ過水濁度及び温度をグラフ化した特性図で、この
図2において、一般的なろ過池洗浄では時点(時刻1
0:34頃)にて逆洗が開始され、この時点から図1
0に示すタイムチャートが実行される。その後、この逆
洗が終了したなら、浄水弁12及び捨水弁15を閉め切
り、沈殿水をろ過池11に流入させ、ろ過池11にある
程度貯水してから捨水を開始する。次にが、捨水の開
始時点で、この捨水があらかじめ設定された時間継続さ
れる。図2中時点との間が貯水時間に相当する。
【0019】捨水開始時点に捨水を開始すると、図2
に示すピークのように、ろ過水濁度が急激に上昇する
ので、この第2形態では、図2の破線で示すような、ろ
過水濁度曲線となるように捨水時間、捨水流量を可変
させて濁度のピークを制御する。
【0020】図3のフローチャートが第2形態の制御方
法を示すもので、図3において、まず洗浄をスタートさ
せ、ステップS1で逆洗が終了したなら浄水弁12、捨
水弁15を閉じる。次に、ステップS2でろ過池11に
沈殿水を流入開始させた後、徐々に捨水弁15を開いて
行って、ステップS3のように沈殿水の流入流量を上回
ることなく捨水流量を段階的に制御し、濁質の漏洩を早
めて、図2に示す濁度曲線のようになるよう濁度のピ
ークを下げる。その後、ろ過池出口に設置した高感度濁
度計18にて濁度を監視し、濁度のピークが設定濁度以
下かをステップS4で判定し、「Y」なら、ステップS
5の処理を行って捨水弁15を閉じ、浄水弁12を開け
て洗浄を終了し、「N」なら設定濁度以下になるまで濁
度を監視する。
【0021】上記第2形態のように制御することによ
り、濁質の漏洩のピークを抑えることができるため、安
全性の高い水質の浄水が供給できるようになる。また、
捨水開始時間を早めるため、濁質の確実な除去が可能と
なるとともに、捨水効率が向上するので、捨水終了時間
を早め、洗浄終了後のろ過水の送水を早急に行うことが
できるようになる。
【0022】次にこの発明の実施の第3形態について述
べる。第3形態は、ろ過池洗浄時、ろ過池出口の濁度の
ピークを濁度0.1度に抑えるための逆洗流量の制御方
法で、従来は、逆洗は逆洗弁16(図1に示す)の全開
全閉制御を行っており、流量の制御は行わずその時間を
一定に保っていた。しかし、上記のように、ろ過池出口
での濁度が規定されたことにより、厳密な洗浄効果が望
まれるようになった。
【0023】図4はろ過池断面図で、図4において、ア
ンスラサイトと珪砂の部分は、濁質抑留部である。この
部分のろ過池洗浄時の濁質漏洩予測モデル説明図を、図
5に示す。図5において、通常、ろ過を行っていると、
濁質が図5→図5に示すように濁質抑留部に詰まっ
てくる(目詰まり)ので、逆洗を行う。このとき、従来
の逆洗では図5に示すように一気に逆洗弁16を開放
するために、濁質とろ過砂を同時に舞上げて、濁質が砂
と砂との隙間に入り込んでしまう。このため、ろ過池の
上部から排水されづらくなり、その状態で逆洗工程が終
了して、図5のように捨水工程になって捨水が開始さ
れると、砂は濁質を含んだまま上から詰まり、図5の
通常のろ過が開始されてからも濁質の漏洩が継続されて
しまう不具合ある。
【0024】そこで、第3形態では逆洗水の流量を段階
的上げて行くことにした。図6〜は第3形態の予測
モデル説明図で、図6のは図5に相当する状態を示
すもので、この状態から逆洗を開始するが、このときの
逆洗の流量を図6に示すようにろ過砂を極力舞上げな
いで、比重の軽い濁質のみをろ過池上部に押し上げるよ
う少なくする。その後、流量を徐々に上げて行き、図6
に示すように最終的に設定された逆洗流量で濁質の排
水を行う。逆洗工程が終了したなら図6、の処理を
行っても濁質の漏洩は生じないで、図6に示すように
濁質は抑留されるようになる。このように、逆洗流量を
可変的に増大させて行くことにより、濁質の除去効率が
向上することになる。
【0025】上記第3形態のように制御することによ
り、ろ過砂の舞い上がりを極力抑えるため、洗浄排水に
混じるアンスラサイト等の流出を少なくできる。また、
洗浄効率の向上を図ることができるために、洗浄時間及
び捨水時間の短縮が図れ、かつ洗浄開始時の洗浄水量を
抑制するため、洗浄水の節減が図れる。
【0026】ここで、この発明の実施の第4形態につい
て述べる。この第4形態は第3形態とは異なるろ過池洗
浄制御方法を示すもので、図7に示す従来の濁質漏洩予
測モデル説明図の図7までは図5と同様な作用でろ
過砂と濁質を同時に逆洗の時に舞い上げ、逆洗の設定時
刻に達すると急激に逆洗弁16を閉じ、洗浄を終了して
しまう。この状態で沈殿水の流入が開始され、ろ過池が
沈殿水貯留を行うと、図7に示すように砂は濁質を含
んだまま上から急激に堆積してしまう。このような状態
から通常のろ過が開始されると、図7に示すように濁
質の漏洩が継続されてしまう恐れがある。
【0027】そこで、第4形態では逆洗終了時の逆洗水
の流量を段階的に下げて行くようにした。図8が第4形
態における制御方法で、図8は図7の逆洗工程中と
同じ状態で、この状態から逆洗が終了されるが、逆洗流
量を急激に停止するのではなく、図8のように流量を
中くらいした後、図8のように流量をさらに絞って小
さくし、ろ過砂を極力ゆっくりと堆積させ、比重の小さ
い濁質が砂と砂の隙間を縫って、ろ過池上部方向に上昇
できるよう洗浄水量を徐々に落として逆洗浄を終了す
る。その後、図8のよう沈殿水を通水して捨水するよ
うにすれば、図8のように沈殿水を通水しても濁質は
抑留されるために、濁質の漏洩は生じなくなる。このよ
うに逆洗終了時、その流量を可変的に下げていくことに
より、濁質の除去効率が向上するようになる。
【0028】この第4形態のように洗浄制御すると、洗
浄効率の上昇を図ることができるため、洗浄時間及び捨
水時間の短縮が図れるとともに、洗浄終了時の洗浄水量
を抑制するため、洗浄水の節減ができる利点がある。
【0029】図9はこの発明の実施の第5形態を示すろ
過池洗浄シーケンスを述べるタイムチャートで、この第
5形態は、ろ過池洗浄時、ろ過池出口の濁度のピークを
濁度0.1度に抑えるための表洗と逆洗のオーバーラッ
プ時間の可変制御を行うものである。現在、表洗による
効果を上げるため、逆洗の直前か、もしくは逆洗の最初
の3分間位の時間オーバーラップさせてろ過池洗浄の運
用を行っている。第5形態では、このオーバーラップ時
間を可変制御することで、洗浄効率の向上を図るように
した。
【0030】表洗は専断強度が強く、逆洗水流だけで
は、ろ過砂から容易に剥離しない濁質を高速水ジェット
で分離させる手段を採用している。そのため、沈殿池か
らろ過池に流入するフロック群の性質が高密度で、ろ過
砂にしっかり抑留されるものと、膨潤で強度が小さく、
ろ過砂より容易に剥離してしまうフロックでは、その性
質の違いによる洗浄制御を可変する必要がある。
【0031】例えば、処理対象水が粘度を含んだような
濁質を対象としたフロックは、高密度でろ過砂に抑留さ
れ易くまた、処理対象水が色度水や有機成分の場合のフ
ロックは膨潤で強度が小さくろ過砂より容易に剥離して
しまう。また、ろ過砂から容易に剥離しないフロックの
場合、従来のように表洗による剥離工程と逆洗による排
水工程を同時に行う、所謂オーバーラップは有効であ
る。
【0032】しかし、容易に剥離してしまうフロック
は、表洗の初期段階で十分剥がれるため、その後は逆洗
により速やかに排水すれば良いのであるが、従来のよう
に、そこでオーバーラップを行ってしまうと、表洗と逆
洗の水流の違いによる乱流が濁質の排水に悪影響を及ぼ
す恐れがある。そこで、第5形態では、未ろ水の濁度、
色度を測定し、その測定値に対しPID制御装置などの
コントローラを用いて表洗弁と逆洗弁の開度制御を行い
洗浄効率の上昇を図るようにした。
【0033】上記のように第5形態を制御すれば、洗浄
効率の向上を図ることができるため、ろ過水を安全に供
給できるようになるとともに、洗浄水量を適宜制御する
ため洗浄水の節減が図れる等の利点がある。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
浄水弁と捨水弁の一次側に濁度採水点(サンプリング
部)を設けたので、ろ過水、洗浄水、捨水の連続した濁
度管理が行えるとともに、洗浄と濁度監視を分離したの
で、水質の安全性を向上させることができる利点があ
る。また、この発明によれば、濁質の漏洩のピークを抑
えることが図れるため、安全性の高い水質の浄水が供給
でき、しかも濁質の確実な除去が可能になる。さらに、
この発明によれば、濁質の抑留を図ることができるとと
もに、洗浄効率の向上を図ることができるようになり、
しかも洗浄水の節減をも図ることができる等の種々の利
点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の第1形態を示すろ過池水質洗
浄制御装置の概略構成図。
【図2】一般的な2層ろ過池洗浄時のろ過水濁度及び温
度をグラフ化した特性図。
【図3】この発明の実施の第2形態を述べるためのフロ
ーチャート。
【図4】ろ過池断面図。
【図5】濁質漏洩予測モデル説明図。
【図6】この発明の実施の第3形態の予測モデル説明
図。
【図7】濁質漏洩予測モデル説明図。
【図8】この発明の実施の第4形態の予測モデル説明
図。
【図9】この発明の実施の第5形態を示すろ過池洗浄シ
ーケンスを述べるタイムチャート。
【図10】一般的なろ過池洗浄シーケンスを述べるタイ
ムチャート。
【符号の説明】
11…ろ過池 12…浄水弁 13…表洗弁 14…排水弁 15…捨水弁 16…逆洗弁 17…ろ過池洗浄シーケンス部 18、19…高感度濁度計 20、21…採水点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鮫島 正一 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式会 社明電舎内 Fターム(参考) 4D041 BA02 BB04 BC01 BC12 BC14 BC15 BC16 BC25 BC39 BC41 BD17 CB03 CC00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未ろ水を流入して、ろ過水を得るろ過池
    と、このろ過池で得られたろ過水を浄水池に供給する通
    路に介挿された浄水弁と、前記通路の浄水弁の一次側に
    設けられた捨水弁と、前記ろ過池の表洗い用洗浄水の供
    給、遮断制御を行う表洗弁と、前記浄水弁の一次側に接
    続され、前記ろ過池の逆洗い用洗浄水の供給、遮断制御
    を行う逆洗弁と、前記浄水弁の一次側の濁度を測定する
    第1高感度濁度計と、前記浄水弁の二次側の濁度を測定
    する第2高感度濁度計と、第1、第2高感度濁度計から
    の濁度測定信号が入力され、これら測定信号に基づいて
    前記各弁を制御するろ過池洗浄シーケンス部とを備えた
    ことを特徴とするろ過池洗浄制御装置。
  2. 【請求項2】 未ろ水を流入して、ろ過水を得るろ過池
    と、このろ過池で得られたろ過水を浄水池に供給する通
    路に介挿された浄水弁と、前記通路の浄水弁の一次側に
    設けられた捨水弁とを備え、ろ過池を表洗、逆洗の洗浄
    制御を行うろ過池洗浄制御方法において、 逆洗終了後に前記浄水弁及び捨水弁を閉じた後、ろ過池
    に沈殿水を流入開始させた後、徐々に前記捨水弁を開
    き、沈殿水の流入流量を上回ることなく捨水流量を段階
    的に制御し、前記通路の濁度が設定濁度以下かを判断
    し、設定濁度以下なら捨水弁を閉じて浄水弁を開けるよ
    うにしたことを特徴とするろ過池洗浄制御方法。
  3. 【請求項3】 ろ過池を表洗、逆洗の洗浄制御を行うろ
    過池洗浄制御方法において、 逆洗を開始時の流量はろ過池の砂を舞い上げない流量と
    し、その後、流量を徐々に増大させるように流量を可変
    させて逆洗洗浄制御を行うようにしたことを特徴とする
    ろ過池洗浄制御方法。
  4. 【請求項4】 ろ過池を表洗、逆洗の洗浄制御を行うろ
    過池洗浄制御方法において、 逆洗洗浄制御を終了させるときに、逆洗水の流量を徐々
    に下げて行くように制御することを特徴とするろ過池洗
    浄制御方法。
  5. 【請求項5】 ろ過池を表洗、逆洗の洗浄制御を行うろ
    過池洗浄制御方法において、 前記表洗と逆洗のオーバーラップ時間を可変制御するこ
    とを特徴とするろ過池洗浄制御方法。
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