JP2000050666A - 2慣性共振系の2自由度トルク制御装置 - Google Patents

2慣性共振系の2自由度トルク制御装置

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JP2000050666A
JP2000050666A JP10230141A JP23014198A JP2000050666A JP 2000050666 A JP2000050666 A JP 2000050666A JP 10230141 A JP10230141 A JP 10230141A JP 23014198 A JP23014198 A JP 23014198A JP 2000050666 A JP2000050666 A JP 2000050666A
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compensator
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freedom
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JP10230141A
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Masaru Nakayama
優 中山
Atsushi Fujikawa
淳 藤川
Hirokazu Kobayashi
弘和 小林
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Toyo Electric Manufacturing Ltd
Original Assignee
Toyo Electric Manufacturing Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来型直列補償器の出力にトルク指令T*のフ
ィードフォワード補償を加える2自由度制御を用いて、
よい外乱抑制特性を維持する同時に2慣性共振系トルク
制御の指令追従特性の向上を図ることにある。 【解決手段】2慣性共振系トルク制御において、ID直
列補償器を用いて、トルク指令に対してトルクメータに
より検出した軸トルクを帰還して偏差を算出し、また、
前記トルク指令をフィードフォワード比例補償器により
増幅し、この出力と前記直列補償器の出力との和を求
め、該和をモータトルク指令Tmとする2自由度トルク
制御系を構成し、2自由度制御の各補償器のゲインをそ
れぞれ外乱抑制特性と指令追従特性から独立に設計し、
2慣性共振系の機械定数の関数として求めたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機と負荷が低
剛性弾性軸で結合される2慣性共振系の2自由度トルク
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、産業プラントや産業用ロボット
などにおけるモータドライブシステムにおいては、電動
機と負荷が低剛性の弾性軸で結合されていると共振系と
なり、軸ねじれ振動が発生し問題となることがある。そ
の概要を図3〜図6により説明する。図3は2慣性共振
系を示し、1は電動機、2は負荷、3は弾性軸である。
このように弾性軸3で結合されている場合、この機械系
には、軸ねじれ振動モードが存在し、2慣性共振系とな
る。図3の2慣性共振系をブロック線図で示すと、図4
になる。ただし、Tmはモータトルク指令、Tcは軸ト
ルク、TLは負荷側の外乱トルク、ωmは電動機速度、
ωLは負荷速度、θcは軸ねじれ角、Kcは軸のバネ定
数、Dcは軸の粘性係数、Jmは電動機慣性、JLは負
荷慣性である。図4において開ループ系のトルク伝達特
性として、外乱トルクTLから軸トルクTcまでの開ル
ープ伝達関数GL(s)およびモータトルク指令Tmか
ら軸トルクTcまでの開ループ伝達関数Gm(s)はそ
れぞれ数1に示す(1)式と(2)式で与えられる。
【0003】
【数1】
【0004】ただし、sはラプラス演算子、ωoとζo
は2慣性共振系の固有共振周波数とダンピング係数で、
それぞれ数2に示す(3)式及び(4)式で表される。
【0005】
【数2】
【0006】2慣性共振系トルク制御において、考慮す
べき制御性能は外乱抑制特性(フィードバック特性)と
指令追従特性(目標値追随特性)に分けることができ
る。まず、外乱抑制特性から、外乱トルクTLの印加に
より生じた軸のねじれ振動を抑えるために、図5の
(a)の点線(ア)のような前記開ループ伝達関数GL
(s)の周波数応答ゲイン特性のピークを抑える必要が
ある。また、図5の(b)に同図の(a)のゲイン特性
(ア),(イ)に対応する位相特性を示している。一
方、指令追従特性から、軸トルクTcをトルク指令T*
に速やかに且つ振動なく追従させるために、前記トルク
指令T*から前記軸トルクTcまでの閉ループ伝達関数
Ф*(s)を図6の(a)の実線(ウ)のような望まし
い周波数応答ゲイン特性を持たせる必要がある。即ち、
0周波数から共振周波数ωoの近辺までの周波数帯域
で、ゲイン特性は常に定数の0dBに近い値を持たなけ
ればならない。また、図6の(b)に同図の(a)のゲ
イン特性(ウ),(エ),(オ)に対応する位相特性を
示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に軸の粘性係数D
cは非常に小さい値であり、(4)式から分かるよう
に、ダンピング係数ζoが小さいので、開ループ系周波
数応答のゲイン特性|GL(jω)|と|Gm(jω)
|はそれぞれ図5の(a)の点線(ア)と図6の(a)
の点線(エ)のようになり、共振周波数ωoの近辺で、
ゲイン特性に高いピークが生じ、周波数ωoの軸ねじれ
共振が発生しやすくなり、外乱抑制特性と指令追従特性
は両方ともよくない。このような2慣性共振系のトルク
制御には、従来はPID(比例- 積分- 微分)制御が用
いられていたが、近年の現代制御理論の発展に伴い、制
御系の周波数応答の整形に関する理論としたH∞制御や
PIDと併用した制御が広く研究されている。また、2
慣性共振系のトルク制御に従来型のPID制御を適用す
る場合、フィードバック特性とした外乱抑制が容易にで
きるが、目標値追随特性とした軸トルクのトルク指令を
追従する応答の速応性を上げるために、PID制御器の
各ゲインの値を大きく設定する必要がある。しかるに、
制御器のゲインをあまり大きく設定すると、リミターな
どハード上の制限から実機への適用は難しい。
【0008】一方、H∞制御理論を用いると、指令追従
特性やロバスト安定性のよい制御器を設計できるが、一
般にH∞制御器の次元が高くなるので、高速、高機能の
CPUが必要となり、コスト、ソフト面から実機への適
用も難しい。本発明は前述のような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであって、外乱抑制特性と指令追従
特性の改善を目的として、ゲインの大きい制御器、また
は高速、高機能のCPUを使用した制御器を用いること
なく、請求項1において、ゲインが最小化された2自由
度補償器を使用することで、外乱抑制特性と指令追従特
性は両方ともよい2慣性共振系の2自由度トルク制御を
提供し、また、軸トルクTcの検出のできない場合、請
求項2において、外乱オブザーバによる推定軸トルクT
ceを利用する2慣性共振系の2自由度トルク制御を提
供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願の発明は、上記の目
的を達成するために、請求項1において、トルク指令T
*とトルクメータにより検出した軸トルクTcとの偏差
ΔTを入力とする直列補償器F1(s)と、トルク指令
T*を入力とするフィードフォワード補償器F2(s)
を備え、直列補償器の出力とフィードフォワード補償器
の出力との和をモータトルク指令Tmとして軸トルクT
cを制御する手段をとる2慣性共振系の2自由度トルク
制御装置であり、そのなか、 直列補償器F1(s)に
よって制御系の外乱抑制特性を改善し、フィードフォワ
ード補償器F2(s)によって制御系の指令追従特性を
改善する。また、請求項2において、トルクメータが具
備していないシステムの場合、請求項1記述のトルクメ
ータによる検出する軸トルクTcが使用できないので、
電動機側に付けられた外乱オブザーバを設け、軸トルク
の推定値Tceを算出してこれを補償手段とする2慣性
共振系の2自由度トルク制御装置である。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、前述の外乱抑制特性と
指令追従特性を改善する目的を達成するために、軸ねじ
れ振動の原因である周波数応答GL(jω)とGm(j
ω)のゲイン特性にあるピークを抑えると同時に、指令
追従特性のよい補償器を設けることにより課題を解決す
るものである。以下でこれらの手段の詳細を図によって
説明する。図1は本発明請求項1を説明するためのブロ
ック線図であり、トルクメータを具備しているシステム
の場合、まず、外乱抑制特性を改善するために、図1に
示す如く直列補償部(トルク制御部)2として、トルク
指令T*とトルクメータにより検出した軸トルクTcの
偏差ΔTを入力とする直列補償器F1(s)を設け、次
に、トルクの指令追従特性を改善するために、トルク指
令T*を入力とするフィードフォワード補償器F2
(s)を設け、前記直列補償器の出力と前記フィードフ
ォワード補償器の出力との和を求め、その和をモータト
ルク指令Tmとすることで、2慣性共振系の2自由度ト
ルク制御系を構成している。一般性を失わない上で、直
列補償器F1(s)を比例項も含めるPID補償器とし
て仮定しておくと、F1(s)の伝達関数表現は下記数
3に示す(5)式のように表すことができる。
【0011】
【数3】
【0012】ここに、Kp、Ki及びKdはそれぞれ直
列補償器F1(s)の比例ゲイン、積分ゲインと微分ゲ
インであり、sはラプラス演算子である。前記の直列補
償器の各ゲインKp、Ki及びKdの決定は、一例とし
て係数図法に基づく真鍋多項式により行うことができ
る。係数図法および真鍋多項式の詳細な解説は、真鍋氏
の「古典制御、最適制御、H∞制御の統一的解釈」(平
成3年10月計測と制御学会誌30−10)や真鍋氏の
「係数図法による2慣性共振系制御器の設計」(平成1
0年1月電気学会産業応用部門誌118−D−1)に掲
載され、公知となっている。ここで、係数図法の概要を
簡略に説明する。
【0013】係数図法は多項式環上での代数的設計法の
一種であり、係数図を用いながら、その形の適切さを尺
度として、特性多項式と制御器を同時に設計することを
特徴とする。係数図法で用いている各種の数学的関係を
列挙すると次のようになる。n次の閉ループ系に対し
て、その特性多項式Δ(s)が数4に示す(6)式のよ
うに与えられたとする。
【0014】
【数4】
【0015】また、制御系の安定度および応答速度を示
す安定度指標γiと等価時定数τは数5に示す(7)式
と(8)式のように定義されている。
【0016】
【数5】
【0017】係数図法においては、真鍋氏により推奨さ
れた標準形は、数6に示す(9)式のようになり、真鍋
多項式と呼ばれる。
【0018】
【数6】
【0019】以下、前述した係数図法に基づく真鍋多項
式により2慣性共振系の2自由度トルク制御の補償器の
ゲインを決定する方法を具体的に説明する。軸の粘性係
数Dcの値が非常に小さいので、無視してDc=0(ζ
o=0)とすると、図1に示すトルク制御系に対して、
外乱抑制特性の表現として外乱トルクTLから軸トルク
Tcまでの閉ループ伝達関数ФL(s)は、数7に示す
(10)式で与えられる。
【0020】
【数7】
【0021】ここで、閉ループ系の特性多項式Δ(s)
は数8に示す(11)式となる。
【0022】
【数8】
【0023】(10)式、(11)式から分かるよう
に、外乱抑制特性を表現する閉ループ伝達関数ФL
(s)および特性多項式Δ(s)はフィードフォワード
補償器F2(s)と関係しなく、即ち、外乱抑制特性は
直列補償器F1(s)のみで設計できることである。こ
のとき、真鍋多項式になる条件は数9に示す(12)式
となる。
【0024】
【数9】
【0025】ただし、τは等価時定数であり、γ1、γ
2は安定度指標である。(12)式の解として、直列補
償器F1(s)の各ゲインKp、Ki及びKdは、2慣
性共振系の機械定数と等価時定数τとの関数として数1
0に示す(13)式で決められる。
【0026】
【数10】
【0027】通常、比例ゲインKp≧0のため、(1
3)式により等価時定数τを、下記数11に示す(1
4)式と表現できる。
【0028】
【数11】
【0029】(13)式から分かるように等価時定数τ
をあまり小さくすると、直列補償器の各ゲインKp、K
i及びKdは大きくなり、補償器の実現は難しくなる。
従って、ゲインの大きい補償器にならないように、等価
時定数τを5/√(2ωo)に近い値とすればよい。特
に、τ=5/√(2ωo)と設定すると、直列補償器F
1(s)の各ゲインKp、Ki及びKdは最小化され、
下記数12に示す(15)式のように2慣性共振系の機
械定数のみで求められる。
【0030】
【数12】
【0031】比例ゲインKpが0となるので、直列補償
器F1(s)をID直列補償器に簡略できる。上記で設
計したID直列補償器F1(s)のみによる2慣性共振
系トルク制御では、図5の(a)の実線(イ)で示すよ
うに、外乱トルクTLから軸トルクTcまでの閉ループ
伝達関数ФL(s)の周波数応答ゲイン特性は元の開ル
ープゲイン特性(同図(a)の点線(ア))と比べて高
いピークが低く抑えれたので、外乱抑制特性がよく改善
されたことがわかる。具体的に計算すれば、ゲイン特性
|ΦL(jω)|の値を最大にする周波数ωaおよびゲ
イン特性の最大値|ΦL(jωa)|は、d|ΦL(j
ω)|/dω=0より下記数13に示す(16)式のよ
うに計算できる。
【0032】
【数13】
【0033】上記(16)式から、すべての慣性比KJ
=JL/Jmに対してゲイン特性の最大値は1.347
より小さい、特にKJ>0.347の場合でゲイン特性
の最大値は1よりも小さいので、十分な外乱抑制特性を
うることが分かる。また、図6の(a)の破線(オ)で
示すように、トルク指令T*から軸トルクTcまでの閉
ループ伝達関数Ф*(s)の周波数応答ゲイン特性にも
高いピークが生じないので、指令を追従する時に軸ねじ
れ振動も抑制できる。しかし、ゲイン特性は、ω=ωo
/√5の周波数で0dBより大幅に低減され、同図の実
線(ウ)の望ましい周波数ゲイン特性と大きいな差が生
じるので、指令追従特性がよくない。ω=ωo/√5の
周波数での指令追従のゲイン特性低減原因は、指令追従
特性を表現するトルク指令T*から軸トルクTcまでの
閉ループ伝達関数Ф*(s)の周波数応答特性から解明
できる。まず、図1の2自由度トルク制御系の構造で、
前記閉ループ伝達関数Ф*(s)およびトルク指令T*
からトルク指令追従偏差ΔTまでの伝達関数Фe(s)
をそれぞれ下記の数14に示す(17)式と(18)式
のように求められる。
【0034】
【数14】
【0035】ID直列補償器F1(s)のみによるトル
ク制御の場合(即ち、フィードフォワード補償器をはず
し、F2(s)=0とする)、各ゲインを(15)式で
決まったID直列補償器F1(s)を(17)式に代入
し、そして、ラプラス演算子sの代わりに演算子jωと
おくと、閉ループ伝達関数Ф*(s)の周波数応答特性
Ф*(jω)は下記の数15に示す(19)式のように
なる。
【0036】
【数15】
【0037】ここに、ωは周波数、Rm(ω)とIm
(ω)はそれぞれ分子多項式M(ω)の実数部と虚数
部、Rn(ω)とIn(ω)はそれぞれ分母多項式N
(ω)の実数部と虚数部である。
【0038】前記(19)式から、分子と分母は同じ実
数部(Rm(ω)=Rn(ω))を持ち、また、分子の
虚数部はIm(ω)=0となるので、閉ループ周波数応
答特性Ф*(jω)のゲイン特性は|Φ*(jω)|≦
1となり、特に、図6の(a)に示す破線(オ)のよう
に共振周波数ωoのところで、Φ*(jωo)=1(=
0dB)となるので、ID直列補償器F1(s)のみに
よりトルク指令を追従する際に軸ねじれ振動を抑制でき
ることが分かる。しかし、ω=ωo/√5の周波数で、
Φ*(jωo)/√5)=0となるので、この周波数近
辺で軸トルクの指令追従特性が悪くなる。
【0039】したがって、指令追従特性を改善するため
に、図1の如くフィードフォワード補償器F2(s)を
直列補償器F1(s)と併用し、2自由度のトルク制御
系を構成する。前述したように、フィードフォワード補
償器F2(s)は外乱抑制特性に影響を与えないので、
直列補償器F1(s)とフィードフォワード補償器F2
(s)はそれぞれ外乱抑制特性と指令追従特性から独立
に設計できる。即ち、指令追従特性の改善だけで補償器
F2(s)を設計すればよい。荒木氏の「2自由度制御
系−I−−PID・微分先行型・I−PD制御系の統一
的見方などについて−−」(昭和60年10月システム
と制御学会誌29−10)の頁22の右列(i)項に示
される如く、又は前記(18)式から分かるように、も
しフィードフォワード補償器F2(s)を1/Gm
(s)として設定すれば、全周波数域でトルク指令に対
する追従偏差を零にできて、即ち、優れた指令追従特性
を得ることができる。しかし、Dc=0の場合、F2
(s)はのような2次微分の伝達関数となり、実現が難
しい。そこで、制御帯域の低周波数域の指令追従特性の
改善のみを強調すると、F2(s)を下記の数16に示
す(20)式のように設計すればよい。
【0040】
【数16】
【0041】上記のフィードフォワード比例補償器F2
(s)をID直列補償器F1(s)と併用する2自由度
トルク制御を図1の2慣性共振系に適用すると、指令追
従特性を表現する閉ループ系の周波数応答特性Ф*(j
ω)は図6の(a)の実線(カ)のようになる。ゲイン
特性曲線の0dBと交差する周波数ωcgは|Φ*(j
ω)|=1より下記数17に示す(21)式のように求
められる。
【0042】
【数17】
【0043】ここで、周波数ωcgを交差周波数と呼
ぶ。0〜ωcgの周波数帯域にゲイン特性曲線|Ф*
(jω)|の値はすべて1以上であり、その値を最大に
する周波数ωbおよび最大値|Ф*(jωb)|は、d
|Ф*(jω)|/dω=Oより下記数18に示す(2
2)式のように計算できる。
【0044】
【数18】
【0045】上記(22)式から、0〜ωcgの周波数
帯域にゲイン特性曲線|Ф*(jω)|は1(0dB)
に近い値を取り、図6の(a)の実線(ウ)のような望
ましい周波数応答ゲイン特性に近いので、よい外乱抑制
特性を維持すると同時に指令追従特性がよく改善される
ことが分かる。
【0046】上述の2慣性共振系の2自由度トルク制御
は、トルクメータを具備して軸トルクTcが検出できる
とした本発明の請求項1のものであるが、実際に、トル
クメータを具備していないシステムのような軸トルクT
cの検出できない場合が多い。そこで、以下、トルクメ
ータにより検出した軸トルクTcの代わりに、電動機側
に付けられた外乱オブザーバを設け、軸トルクの推定値
Tceを算出してこれを補償手段とする本発明の請求項
2の方法について説明をする。
【0047】トルクメータを具備していないシステムの
ような軸トルクTcが検出できない場合では、図2に示
すように、本願発明の2慣性共振系の2自由度トルク制
御に、トルクメータにより検出した軸トルクTcの代わ
りに、電動機側に付けられた外乱オブザーバにより推定
した軸トルクTceを適用できる。外乱オブザーバは図
2の外乱オブザーバ部4に示すようにモータトルク指令
Tmと電動機速度ωmの情報を活用して、電動機の外乱
とした軸トルクの推定値Tceを算出することにより構
成される。図2に示す如く直列補償部2として、トルク
指令T*と電動機側に付けられた外乱オブザーバ4によ
り推定した軸トルクTceとの偏差ΔTを入力とするI
D直列補償器F1(s)を設け、かつ、トルク指令T*
を入力とするフィードフォワード比例補償器F2(s)
を設け、前記ID直列補償器F1(s)の出力と前記フ
ィードフォワード比例補償器F2(s)の出力との和を
求め、該和を前記2慣性共振系モータトルク指令Tmと
することで、軸トルクを制御することによって、2慣性
共振系の2自由度トルク制御系を構成している。
【0048】軸トルクを速やか正確に推定するために、
外乱オブザーバのフィルタ時定数Tfを十分速くしなけ
ればならない。Tf≒0の場合、推定軸トルクTceは
実軸トルクTcとほぼ同じであるので、図2の2自由度
トルク制御系の補償器F1(s)とF2(s)の各ゲイ
ンの決まりには、KiとKdを(15)式により、Kf
を(20)式により2慣性共振系の機械定数の関数とし
て決定することができる。
【0049】図7と図8に推定軸トルクTceを適用し
た2自由度トルク制御による閉ループ系の周波数応答特
性ФL(jω)とФ*(jω)を示している。外乱オブ
ザーバのフィルタ時定数TfをTf=1msとTf=1
0msとした周波数応答は図7にそれぞれ実線(サ)と
破線(シ)、図8にそれぞれ実線(タ)と破線(チ)の
ようになり、時定数の遅い外乱オブザーバ(Tf=10
ms)を適用すると、推定軸トルクTceが実軸トルク
Tcを速やか正確に再現できないため、周波数応答のゲ
イン特性(シ)と(チ)に高いピークが生じてしまう。
ただし、図7と図8の点線(ス)と(ツ)は2慣性共振
系の開ループ系周波数応答特性Gm(jω)とGL(j
ω)である。
【0050】以上のまとめとして、本発明の2慣性共振
系の2自由度トルク制御方法は、トルクメータを具備し
ているシステムのような軸トルクの検出できる場合に、
トルク制御系は図1に示すように直列補償器F1(s)
とフィードフォワード補償器F2(s)を併用した2自
由度制御で構成され、補償器F1(s)とF2(s)は
それぞれ外乱抑制特性と指令追従特性から独立に設計で
きる。まず、外乱抑制のために、係数図法に基づく真鍋
多項式により(15)式でID直列補償器F1(s)の
積分ゲインKiと微分ゲインKdを2慣性共振系の機械
定数の関数として求め、そして、指令追従特性を改善す
るために、フィードフォワード比例補償器F2(s)を
直列補償器F1(s)と併用し、比例補償器F2(s)
のゲインKfを(20)式により2慣性共振系の機械定
数の関数として求める手段をとる。トルクメータを具備
していないシステムのような軸トルクの検出できない場
合に、トルク制御系を図2に示すように構成し、時定数
の速い外乱オブザーバにより軸トルクを推定し、2自由
度補償器の各ゲインは同じく(15)式と(20)式に
より2慣性共振系の機械定数の関数として求められる手
段をとることである。
【0051】以下、数値例を挙げて、本発明の実施の具
体形態をさらに説明する。数値例とした2慣性共振系の
機械定数は、電動機慣性、負荷慣性、軸バネ定数を下記
数19に示す(23)式の値としたときの2自由度トル
ク制御の各ゲインKi、Kd及びKfの決定例について
説明する。
【0052】
【数19】
【0053】前記機械定数を持つ2慣性共振系は、
(3)式と(4)式より、ωo=77.3〔rad/s
ec〕の共振周波数とζo=0.038(軸の粘性係数
Dc=0/3〔Nmsec/rad〕としたとき)のダ
ンピング係数ζoを持つ。ダンピング係数ζoが小さい
ので、外乱抑制特性と指令追従特性を表現する開ループ
系の周波数応答特性GL(s)とGm(s)は、それぞ
れ図5と図6に示す点線(ア)と(エ)のように、ゲイ
ン特性が共振周波数ωoのところにピークが生じる。ま
た、軸トルクTcのステップ状なモータトルク指令Tm
(4Nm)及び外乱トルクTL(4Nm)に対する時間
応答は図9と図10に示す点線(ナ)、(ハ)の如く軸
のねじれ振動が発生する。
【0054】上記の2慣性共振系トルク制御に、等価時
定数τをτ=5/√(2ωo)とするID直列補償器F
1(s)を適用すると、ID補償器の各ゲインは、前記
の(15)式よりKi=33.23、Kd=0.028
となる。このID直列補償器F1(s)のみを2慣性共
振系トルク制御に適用すると、外乱抑制特性を表現する
閉ループ系周波数応答特性ФL(jω)は、図5に示す
破線(イ)のようになり、ゲイン特性にはピークが生じ
ないので、よい外乱抑制特性をうることがわかる。しか
し、指令追従特性を表現する閉ループ系周波数応答特性
Ф*(jω)は、図6に示す破線(オ)のようになり、
ゲイン特性にはの周波数でゲイン特性が0dBより大幅
に低減され、軸トルクの指令追従特性がよくない。ま
た、軸トルクTcのステップ状なトルク指令T*及び外
乱トルクTLに対する時間応答は図9(トルクメータに
より検出した軸トルクTcを利用する場合)と図10
(時定数Tf=1msの外乱オブザーバにより推定した
軸トルクTceを利用する場合)に示す破線(ニ)、
(マ)の如く軸のねじれ振動が発生しないが、立ち上が
りの応答が遅い。
【0055】上記のID直列補償器F1(s)のみによ
る1自由度トルク制御の指令追従特性を改善するため
に、トルク制御系に本発明の2自由度制御を適用し、ト
ルク指令T*をゲインKfにより増幅するフィードフォ
ワード比例補償器F2(s)を追加し、F2(s)の出
力と直列補償器F1(s)の出力との和を2慣性共振系
のモータトルク指令Tmとする。前記の(20)式によ
り計算すれば、フィードフォワード比例ゲインKfの値
はKf=1.52となる。
【0056】本発明の2自由度補償器を前記の2慣性共
振系トルク制御に適用すると、指令追従特性を表現する
閉ループ系周波数応答特性Ф*(jω)は、図6(トル
クメータにより検出した軸トルクTcを利用する場合)
と図8(時定数Tf=1msの外乱オブザーバにより推
定した軸トルクTceを利用する場合)に示す実線
(カ)、(タ)のようになり、ゲイン特性に最大値|Φ
*(jωb)|=1.49(=3.5dB)の低いピー
クが生じるが、最小値は1以上となるため、軸ねじれ振
動を抑制する同時に0〜ωcgの周波数帯域に指令追従
特性がよく改善されることが分かる。また、軸トルクT
cのステップ状なトルク指令T*及び外乱トルクTLに
対する時間応答は図9(トルクメータにより検出した軸
トルクTcを利用する場合)と図10(時定数Tf=1
msの外乱オブザーバにより推定された軸トルクTce
を利用する場合)に示す実線(ヌ)、(ヤ)の如く軸の
ねじれ振動のないかつ収束の速い応答となるので、外乱
抑制特性と指令追従特性の両方ともよい2慣性共振系の
2自由度トルク制御ができたことが分かる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本願の発明によれ
ば、2慣性共振系トルク制御系を、直列補償器F1
(s)とフィードフォワード補償器F2(s)を併用す
る2自由度制御で構成し、2自由度補償器の各ゲインを
それぞれ外乱抑制特性と指令追従特性から独立に設計
し、2慣性共振系の機械定数の関数として求めることに
よって、外乱抑制特性と指令追従特性の両方ともよい2
慣性共振系の2自由度トルク制御を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明請求項1を説明するためのブロック線図
である(トルクメータにより検出した軸トルクTcを使
う場合)。
【図2】本発明請求項2を説明するためのブロック線図
である(外乱オブザーバにより推定した軸トルクTce
を使う場合)。
【図3】2慣性共振系を示す図である。
【図4】2慣性共振系のブロック線図である。
【図5】本発明請求項1の外乱抑制効果を説明するため
の周波数応答特性を示す図である(トルクメータにより
検出した軸トルクTcを使う場合)。
【図6】本発明請求項1の指令追従効果を説明するため
の周波数応答特性を示す図である(トルクメータにより
検出した軸トルクTcを使う場合)。
【図7】本発明請求項2の外乱抑制効果を説明するため
の周波数応答特性を示す図である(外乱オブザーバによ
り推定した軸トルクTceを使う場合)。
【図8】本発明請求項2の指令追従効果を説明するため
の周波数応答特性を示す図である(外乱オブザーバによ
り推定した軸トルクTceを使う場合)。
【図9】本発明請求項1の時間応答を示す図である(ト
ルクメータにより検出した軸トルクTcを使う場合)。
【図10】本発明請求項2の時間応答を示す図である
(外乱オブザーバにより推定した軸トルクTceを使う
場合)。
【符号の説明】
1 弾性軸を有する2慣性共振系 2 ID直列補償器を適用したトルク制御器 3 フィードフォワード比例補償器 4 外乱オブザーバ部 Jm 電動機慣性 Jmn 電動機慣性のノミナル値 JL 負荷慣性 KJ 慣性比(JL/Jm) Kc 軸のバネ定数 Dc 軸の粘性係数 T* トルク指令 Tm モータトルク指令 Tc 軸トルク Tce 軸トルクの推定値 TL 負荷側の外乱トルク ΔT トルク指令と軸トルク(または軸トルクの推定
値)との偏差値 ωm 電動機速度 ωL 負荷速度 θc 軸ねじれ角 F1(s) ID直列補償器 Kp 補償器F1(s)の比例ゲイン Ki 補償器F1(s)の積分ゲイン Kd 補償器F1(s)の微分ゲイン F2(s) フィードフォワード比例補償補償器 Kf 補償器F2(s)の比例ゲイン Tf 外乱オブザーバのフィルタの時定数 ωo 2慣性共振系の固有共振周波数 ζo 2慣性共振系のダンピング係数 ωcg ゲイン交差周波数 τ 等価時定数 γi 安定度指標 Ф*(s) T*からTcまでの閉ループ伝達関数 ФL(s) TLからTcまでの閉ループ伝達関数 Фe(s) T*からΔTまでの伝達関数 Gm(s) TmからTcまでの開ループ伝達関数 GL(s) TLからTcまでの開ループ伝達関数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H004 GA05 GA07 GA09 GB16 HB14 KB02 KB04 KB06 KB15 KB31 5H550 AA18 BB05 BB08 DD01 EE05 JJ04 JJ23 JJ24 JJ25 LL32

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性軸を介して、電動機から負荷へ駆動
    トルクを伝達する2慣性共振系トルク制御装置におい
    て、 トルク指令T*とトルクメータにより検出した軸トルク
    Tcとの偏差ΔTを入力とするID直列補償器F1
    (s)を設け、更に前記トルク指令T*を入力とするフ
    ィードフォワード比例補償器F2(s)を設け、前記I
    D直列補償器の出力と前記フィードフォワード比例補償
    器の出力との和を求め、その和を前記2慣性共振系モー
    タトルク指令Tmとする2自由度トルク制御系を設け、
    前記ID直列補償器のゲイン(Ki、Kd)と前記フィ
    ードフォワード比例補償器のゲイン(Kf)を、それぞ
    れ外乱抑制特性と指令追従特性から独立に設け、前記2
    慣性共振系の機械定数の関数として求めると共に、前記
    補償器の各ゲイン(Ki、Kd、Kf)を最小化するよ
    う構成したことを特徴とする2慣性共振系の2自由度ト
    ルク制御装置。
  2. 【請求項2】 モータトルク指令Tmと電動機速度ωm
    を入力とする外乱オブザーバを設け、前記外乱オブザー
    バで推定軸トルクTceを算出し、軸トルクTcの代わ
    りとすることを特徴とする請求項1記載の2慣性共振系
    の2自由度トルク制御装置。
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WO2001082462A1 (fr) * 2000-04-20 2001-11-01 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Commande de moteur
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US9969083B2 (en) 2015-08-11 2018-05-15 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control apparatus of motor
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