JP2000048231A - 有料道路課金装置 - Google Patents

有料道路課金装置

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JP2000048231A
JP2000048231A JP10214210A JP21421098A JP2000048231A JP 2000048231 A JP2000048231 A JP 2000048231A JP 10214210 A JP10214210 A JP 10214210A JP 21421098 A JP21421098 A JP 21421098A JP 2000048231 A JP2000048231 A JP 2000048231A
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JP10214210A
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English (en)
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Takanori Matsuo
隆徳 松尾
Ichiro Matsuo
一郎 松尾
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Toyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Toyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電波干渉等の問題が生じない双方向光通信を用
いて良好に通行料の課金を行なうことができ、利用者側
装置の小型化と省電力化が可能な有料道路課金装置を提
供する。 【解決手段】有料道路の料金所に設置した料金所側装置
1と自動車に搭載した利用者側装置2との間で空間光に
よる双方向通信を行なって、利用者側装置2に対し道路
の通行料の課金処理を行なう道路課金装置である。料金
所の料金所側装置1は、課金のための信号をその送信回
路に送り、送信回路は投光器6を駆動することにより、
課金のための信号を含む光信号が、空間光信号として道
路の自動車に向けて照射される。利用者側装置2はその
受光器23でその光信号を受光すると、受光器23から
の受光信号が受信回路に送られて信号が取り出される。
利用者側装置2は、この課金のための信号を受信する
と、予め記憶した利用者のコードデータ等をその送信回
路に送り、送信回路はそのデータ信号に基づきコーナキ
ューブ22の反射鏡22aに取り付けられた圧電素子2
4を駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有料道路における
料金の徴収を電子的に行なう課金装置に関し、特に、道
路上に設置した料金所側装置と自動車に搭載した利用者
側装置との間で、空間光による双方向通信を行なって、
通行する自動車に対し課金を行なう有料道路課金装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】有料道路における料金徴収は、現在、人
手に頼っているのが現状であり、通行する自動車が多い
場合には、交通渋滞を生じさせ、また、料金徴収のため
に多くの人手を長時間必要とする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、従来から電
子式の道路課金装置が開発され、道路上に設置した料金
所側装置と自動車に搭載した利用者側装置との間で双方
向通信を行なうことにより、利用者側装置にセットした
ICカード(マネーカード)から通信指令によって所定
の通行料金を引き落とし、道路の通行料を非接触で徴収
する道路課金装置が提案されている。
【0004】しかし、従来のこの種の道路課金装置は、
道路上の料金所側装置と自動車側の利用者側装置との間
で行なう双方向通信に、電波通信を使用するため、周波
数の割り当ての問題が生じると共に、電波干渉等により
装置の誤動作が問題となる恐れがあった。そこで、空間
光を用いた光通信により料金所側装置と利用者側装置間
で双方向通信を実施して課金を行なうことが検討された
が、空間光で効率良く光通信を行なうためには、送信と
受信側で相互に光軸を合わせて投光、受光を行なう必要
があり、料金所側装置と自動車上の利用者側装置間の通
信では、光軸合わせが非常に難しいという問題があっ
た。
【0005】そこで、光軸範囲を広くするために、光シ
ャワー方式を用いた双方向光通信が検討されたが、光シ
ャワー方式の投光を行なう装置は、投光部、受光部が大
型化し、その消費電力も多くなり、特に自動車側に搭載
する利用者側装置には採用が難しいという問題があっ
た。
【0006】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、電波干渉等の問題が生じない双方向光通信を用いて
良好に通行料の課金を行なうことができ、利用者側装置
の小型化と省電力化が可能な有料道路課金装置を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の有料道路課金装置は、有料道路の料金所に
設置した料金所側装置と自動車に搭載した利用者側装置
との間で空間光による双方向通信を行なって、利用者側
装置に対し道路の通行料の課金処理を行なう道路課金装
置であって、料金所側装置には、空間光を照射する投光
器と、利用者側装置に対し通行料の課金のための信号を
発生して投光器に出力する送信回路と、利用者側装置か
ら投光された空間光を受光する受光器と、受光器より得
られた受光信号から該利用者側装置の利用者データ等を
取り出す受信回路と、が設けられ、利用者側装置には、
料金所側装置から投光された空間光を受光する受光器
と、受光器より得られた受光信号から料金所側装置の通
行料課金のための信号を取り出す受信回路と、料金所側
装置の投光器から投光された空間光を受光するコーナキ
ューブと、該コーナキューブの反射鏡に取り付けられた
圧電素子と、料金所側装置に送信するための利用者デー
タ等を含む信号を発生し、圧電素子にその信号に基づく
駆動信号を出力して圧電素子を駆動する送信回路と、が
設けられたことを特徴とする。
【0008】
【発明の作用・効果】上記構成の有料道路課金装置で
は、料金所において、料金所側装置が常時、一定周波数
で変調された空間光信号(搬送波のみの信号)を照射す
る。つまり、搬送波となる一定周波数信号が料金所側装
置の送信回路に送られ、送信回路は投光器を駆動し、投
光器は空間光信号を道路に向けて常時照射している。
【0009】自動車が料金所に進入し、車に設置された
利用者側装置に、上記料金所側装置からの光が照射され
ると、利用者側装置の受光器でその光信号が受光され、
受光器から出力された受光信号がその受信回路に送られ
信号が取り出される。利用者側装置は、この信号を受信
すると、応答信号と共にデータ信号を料金所側装置に向
けて送信する。即ち、利用者側装置は、予め記憶した利
用者のコードデータ、そこが出口ゲートの場合は入った
入口ゲート番号等のデータをその送信回路に送り、送信
回路はそのデータ信号に基づきコーナキューブの反射鏡
に取り付けられた圧電素子を駆動する。
【0010】圧電素子は、そのデータ信号に応じてその
形状を変化させ、それにより圧電素子とコーナキューブ
の反射鏡との微少間隙dが変化する。このとき、料金所
側装置側からの投光がコーナキューブに入射しているか
ら、微少間隙dが光信号の波長λの1/3の前後で変化
すると、反射鏡の反射光量が非反射と全反射間でデータ
信号に応じて変化し、コーナキューブの入射光がデータ
信号により光変調され、入射光と同じ方向に反射・放出
される。
【0011】この利用者側装置で光変調された利用者デ
ータを含む光信号は、投光側に正確に反射されて戻さ
れ、料金所側装置の受光器で受光される。受光器から出
力された受光信号は料金所側装置の受信回路に送られ、
そこに含まれる利用者データが取り出される。利用者の
コードデータ等を含む利用者データはコンピュータ等の
処理装置に送られ、その後、精算処理や決済処理が行な
われ、利用者の金融機関口座から通行料金が引き落とさ
れる。
【0012】このように、有料道路の料金所に設置した
料金所側装置から空間光を用いて課金のための信号を自
動車に対し伝送し、料金所を通過する自動車上の利用者
側装置から空間光を用いて利用者データを料金所側装置
に伝送して課金を行なうため、従来の電波を用いて信号
の送受信を行なう場合に比べ、使用周波数の割り当ての
問題や、電波干渉による誤動作が発生せず、正確に安定
して通行料金の課金を行なうことができる。
【0013】また、利用者側装置の受光部にコーナキュ
ーブを用いているため、料金所側装置との間で光軸を合
わせなくても、投光側と受光側の光軸を合わせた状態を
作り出すことができ、利用者側装置が走行移動している
場合でも高精度の光通信が可能となり、料金所側と自動
車の利用者側との間で通行料金の課金処理を正確に行な
うことができる。
【0014】また、従来の電波通信による料金所側と利
用者側間の通信では、電波が周囲一帯に広く伝播するた
め、他のゲート或は付近を走行する複数の自動車との間
で混信を起し、正常な通信ができなくなる可能性があ
る。しかし、上記のような空間光を用いた料金所側と利
用者側間の通信では、自動車を照射する程度の広がりを
持った光ビームで、料金所に進入した自動車にのみ照射
して光通信を行なうことができるため、一台の自動車の
利用者側装置と料金所側装置間で混信のない良好な通信
を行ない、通行料金の課金処理を正確に安定して行なう
ことができる。
【0015】更に、利用者側装置にコーナキューブに設
け、その反射鏡に取り付けた圧電素子を駆動して、料金
所側から照射された光を変調・反射し、利用者側装置か
らの信号を伝送するため、自動車に搭載される利用者側
装置には投光器が不要となる。従って、利用者側装置は
投光器及び投光に必要な電力を低減して装置の小型化を
図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は有料道路課金装置の構成ブ
ロック図を示し、この課金装置は、有料道路の料金所等
に設置される料金所側装置1と、道路を通行する自動車
に搭載される利用者側装置2とから構成され、料金所側
装置1と利用者側装置2間において空間光を使用した双
方向通信が行なわれ、通行料の課金処理が電子的に行な
われる。
【0017】料金所側装置1は、図2、3に示すよう
に、料金所のゲートの上方に、道路上を走行してくる自
動車の前部に向けて投光を行なうように、ポールなどの
上に設置される。料金所側装置1は、図4のように、例
えば円筒形の本体ケース3内に、集光レンズ5、光学フ
ィルタ4、投光器6、受光器7、及び受信回路、送信回
路等を設けて構成される。本体ケース3の前部に形成さ
れた開口部には、この光通信で使用される例えば近赤外
線のみを透過させる近赤外線透過フィルタ4が取り付け
られ、その内側に集光レンズ5が配設される。
【0018】本体ケース3内には、集光レンズ5で集光
した外部からの近赤外線を受光するフォトトランジスタ
等の受光器7が中央に設置され、その周囲に多数の投光
素子(発光ダイオード等)からなる投光器6が配設さ
れ、信号の伝送時には投光器6から前方に向けて近赤外
線を投光する。本体ケース3を傾斜して配置することに
より、下方の道路上に長楕円状の照射パターンを形成す
ることができる。
【0019】料金所側装置1は、送信回路、受信回路、
それらを総合的に制御するCPU(マイクロコンピュー
タ)10とを備える。受信回路は、受光器7から出力さ
れた受光電流を電圧に変換する受光回路11、受光回路
11からの受光信号を増幅する増幅回路12、増幅され
た信号を波形整形する波形整形回路13、及び波形整形
された信号を復調してそこから受信データをとり出す復
調回路14を備え、復調回路14の出力側はCPU10
に接続される。
【0020】料金所側装置1の送信回路は、CPU10
から送られた送信データを変調する変調回路15、変調
回路15からの変調信号を入力して投光器6を駆動する
投光駆動回路16とを備える。変調回路15は伝送信号
(パルス信号)をそのデジタル値に対応した例えば振幅
信号に変調する回路である。
【0021】CPU10は、予め記憶されたプログラム
に基づき、利用者側装置2から空間光を介して送信され
た利用者コード番号、通過ゲート番号などのデータを取
り込み、精算と決済用の外部コンピュータにその利用者
データ、走行区間データ、料金データ等を送る。
【0022】自動車に搭載される利用者側装置2は、図
5のように、小形で携帯可能なケース20内に、光学フ
ィルタ21、受光器23、コーナキューブ22、カード
リーダライター9、及び受信回路、送信回路等を設けて
構成される。ケース20の前上部に形成された開口部に
は、近赤外線のみを透過させる近赤外線透過フィルタ2
1が取り付けられ、その内側に1個又は複数個のコーナ
キューブ22と受光器23が前上方を向けて配設され
る。
【0023】コーナキューブとは、三枚の鏡を相互に直
角となるように配置したコーナキューブ反射器、或はプ
リズムの全反射を利用したコーナキューブプリズムを意
味する。コーナキューブ22は、図6、7に示すよう
に、相互に直角に配置された3枚の反射鏡22aを有
し、前方の任意の角度から入射する光を常に入射光と同
じ方向に反射し、入射光の入射角度に係らず光を常に入
射光の方向つまり投光側に戻す性質を有している。
【0024】コーナキューブ22の反射鏡22aのうち
の一枚の外側に、圧電素子24が所定の微少間隙dをお
いて取り付けられ、この圧電素子24を伝送信号で駆動
しその形状を変化させることにより、コーナキューブに
おける減衰全反射を用いて入射光を変調して反射し、デ
ータを空間光にのせて伝送するものである。
【0025】コーナキューブにおける減衰全反射(Atte
nuated Total Reflection )の理論は、既に、電子情報
通信学会等で発表されているように、コーナキューブの
一反射鏡の背面に誘電体を配置し、誘電体と反射面との
微少間隙dを、コーナキューブに入射する光の波長λの
1/3程度まで近づけると、その反射面での反射光量が
その微少間隙dに応じて変化するというものである。
【0026】誘電体として圧電素子をコーナキューブの
背面に取り付け、入射光の波長を変えながら、圧電素子
を駆動・振動させ、微少間隙dを変化させながら反射光
量を測定した実験によれば、反射光量Rと微少間隙d/
λとの関係を示すグラフ(図9)が得られ、このグラフ
から、d>λ/3の場合は全反射となり、d<λ/3の
場合は減衰非反射となることが判明している(図8)。
【0027】このようなコーナキューブにおける減衰全
反射を利用して、利用者側装置2から能動的に投光を行
なわずに、利用者側装置2の信号を料金所側装置1側に
伝送する。即ち、ケース20の前上部に1個又は複数個
のコーナキューブ22を前上方に向けて配置し、そのコ
ーナキューブ22の一反射鏡22aの背面に圧電素子2
4を微少間隙dを介して取り付ける。微少間隙dは伝送
に使用する光つまり近赤外線の波長λの約1/3程度で
あるから、実際には圧電素子24は鏡面に蒸着等により
密着させれば良い。更に、ケース20の前上部にフォト
トランジスタ等の受光器23を前上方に向けて配置す
る。
【0028】利用者側装置2は、送信回路、受信回路、
それらを総合的に制御するCPU(マイクロコンピュー
タ)30を備える。受信回路は、受光器23から出力さ
れた受光電流を電圧に変換する受光回路25、受光回路
25からの受光信号を増幅する増幅回路26、増幅され
た信号を波形整形する波形整形回路27、及び波形整形
された信号を復調してそこから受信データをとり出す復
調回路28を備え、復調回路28の出力側はCPU30
に接続される。
【0029】利用者側装置2の送信回路は、CPU30
から送られた送信データを変調する変調回路32、変調
回路32からの変調信号を入力して圧電素子24を駆動
する駆動回路31とを備える。変調回路32は伝送信号
(パルス信号)をそのデジタル値に対応した例えば振幅
信号に変調する回路である。
【0030】圧電素子24は、例えばデータを振幅変調
した変調信号に応じて動作する駆動回路31により駆動
され、その形状が信号に応じて変化することにより、圧
電素子24とコーナキューブ22の反射鏡22aとの微
少間隙dがλ/3の近傍で変化する。これにより、反射
鏡22aの反射光量が非反射と全反射間で変調信号に応
じて変化し、その結果、コーナキューブ22の入射光が
光変調され、入射光と同じ方向に反射・放出される。
【0031】さらに、利用者側装置2のケース20内に
は、課金された金額等を表示する表示器29、利用者が
挿入したICカード19のデータを読み出し、また新た
なデータをそこに書き込むためのカードリーダライター
9が配設される。ケース20の前面には、ICカード1
9を挿入するための挿入口が形成される。
【0032】CPU30は、予め記憶されたプログラム
に基づき、カードリーダライター9に挿入されたICカ
ード19から利用者データ等を読み出し、自動車が料金
所やゲートに進入したとき、料金所側装置1側から送信
され、受光器23、受信回路を経て入力された課金のた
めの指令信号やゲート番号データ等を取り込み、利用者
データやゲート番号データを送信回路に送る送信処理を
行なう。
【0033】利用者側装置2は、上記のような送信回路
と受信回路、及びカードリーダライター9を内蔵する
が、料金所側装置1のように投光用の投光器とその投光
駆動回路は設けられていない。投光用の投光器とその投
光駆動回路は大きな電力を消費するが、その他の受信回
路等の電力消費量はそれに比べれば小さい。このため、
利用者側装置2の送受信機は料金所側装置1のそれに比
べ、大幅に小型化することができ、自動車の電源に接続
して電力供給を受けることもできるが、利用者側装置2
内に内蔵可能な電池により動作させることができる。従
って、既存の自動車に対して利用者側装置2を非常に簡
単に設置することができる。
【0034】上記のように構成される料金所側装置1
は、図2、3に示すように、有料道路の料金所の上方に
ポール等を介して設置され、料金所に進入してくる自動
車に対し斜め上方から近赤外線を長楕円状のパターンで
放射するように配置される。
【0035】また、利用者側装置2は自動車の車内のダ
ッシュボード上に前方を向けて配置され、ケース20内
のコーナキューブ22と受光器23は斜め上方を向き、
フロントガラスを通して入射する料金所側装置1からの
投光を受光可能な状態とする。
【0036】ICカード19は、CPU、ROM、RA
M、及び入出力回路等を内蔵し、利用者のコード番号等
が予めRAMに記憶されている。利用者は有料道路を管
理する機関に予め登録してコード番号をもらい、そのコ
ード番号及びその他の情報がICカード19に記憶され
る。利用者の持つ金融機関の預金口座の番号が予め管理
機関に登録され、通行料はその利用者の口座から精算・
決済コンピュータにより自動的に引き落とされるシステ
ム構成である。
【0037】利用者は、自動車を運転する際、ICカー
ド19を利用者側装置2内のカードリーダライター9に
挿入する。カードリーダライター9はICカード19か
らそこに記憶された利用者データ等を読み出し、CPU
30のメモリに記憶する。
【0038】料金所では、料金所側装置1が、常時、一
定周波数の空間光信号を、道路に向けて放射している。
即ち、CPU10は一定周波数の無変調信号を変調回路
15に送り、投光駆動回路16に出力する。投光駆動回
路16はその変調信号を入力して投光器6を駆動し、投
光器6の複数の発光素子が発光し、本体ケース3の前部
から集光レンズ5、フィルタ4を通して、一定周波数で
変調された近赤外線が、道路上に斜め下方に向けて放射
される。
【0039】自動車が料金所に進入し、車に設置された
利用者側装置2に料金所側装置1から投光された近赤外
線が照射されると、受光器23でその近赤外線が受光さ
れ、受光回路25から出力された受光信号が増幅回路2
6、波形整形回路27を経て復調回路28に送られ、復
調回路28で受光信号の復調が行なわれ、復調された受
信信号はCPU30に取り込まれる。
【0040】CPU30は、この受信信号を認識する
と、応答信号と共に、ICカード19から読み出した利
用者のコードデータ等を加えて送信回路の変調回路32
に送る。変調回路32はその利用者データに基づき振幅
変調を行なって変調信号を出力し、変調信号を入力した
駆動回路31はその変調信号に基づき、圧電素子24を
駆動する。
【0041】圧電素子24は、その変調信号に応じて駆
動されその形状が変化し、圧電素子24とコーナキュー
ブ22の反射鏡22aとの微少間隙dがλ/3の近傍で
変化する。このとき、料金所側装置1側からは近赤外線
が照射され、コーナキューブ22に入射しているから、
反射鏡22aの反射光量が非反射と全反射間で変調信号
に応じて変化し、その結果、コーナキューブ22の入射
光つまり近赤外線が変調回路32からの変調信号で光変
調(強度変調)され、入射光と同じ方向に反射・放出さ
れる。
【0042】この利用者側装置2側で光変調された応答
信号及び利用者データを含む光信号は、投光側に反射さ
れ戻されることにより、料金所側装置1内の受光器7で
受光される。受光器7からの信号を受けて受光回路11
から出力された受光信号は、増幅回路12、波形整形回
路13を経て復調回路14に送られ、復調回路14で受
光信号の復調が行なわれ、復調された受信データつまり
利用者のコードデータ等はCPU10に取り込まれる。
【0043】次に、料金所側装置1のCPU10は、利
用者のコードデータ等に基づき通行料金を決定し、通行
料金データを送信回路に出力する。送信回路では、変調
回路15がこの信号を振幅変調し、投光駆動回路16が
投光器6を駆動して、通行料金データを含む光信号を利
用者側装置2に投光し、送信する。この光信号を受光器
23を介して受信した利用者側装置2のCPU30は、
その通行料金を表示器29の表示し、料金所側装置1に
対しては終了信号を伝送する。料金所側装置1は送信デ
ータ終了後、無変調の搬送波を含む空間光信号を利用者
側装置2に伝送する。
【0044】一方、上記利用者のコードデータは、通行
料金データと共にCPU10から外部の精算・決済コン
ピュータに送られ、その後、精算・決済用コンピュータ
は、利用者の預金口座から通行料金を引き落とし、決済
する。
【0045】上記実施例は、有料道路の料金が均一で、
入口ゲートの料金所で自動車が進入する際に通行料金を
徴収する場合を説明したが、入口ゲートから出口ゲート
までの走行距離に応じて料金を徴収する場合には、自動
車が入口ゲートから進入する際に、料金所側装置1から
入口ゲート番号のみの番号データを利用者側装置2に送
り、利用者側装置2のCPU30内に記憶させる。そし
て、自動車が出口ゲートから出る際、利用者側装置2か
ら入口ゲートの番号データを料金所側装置1に送信し、
その入口ゲート番号を受信した料金所側装置1が入口ゲ
ートから出口ゲートまでの走行距離に応じた通行料デー
タを利用者側装置2に送信して、課金を行なう。
【0046】このように、有料道路の料金所に設置した
料金所側装置1から空間光を用いて課金のための光信号
を自動車に対し伝送し、料金所を通過する自動車上の利
用者側装置2から空間光を用いて利用者データを料金所
側装置1に伝送して課金を行なうため、従来の電波を用
いて信号の送受信を行なう場合に比べ、使用周波数の割
り当ての問題や、電波干渉による誤動作が発生せず、正
確に安定して通行料金の課金を行なうことができる。
【0047】また、空間光を用いた光通信では、一般
に、高精度の通信を行なう際、双方の光軸を合わせるこ
とが重要となるが、移動物体との間で光通信をする場合
は、光軸合わせが困難である。しかし、コーナキューブ
22を用いることにより、光軸を合わせなくても、投光
側と受光側の光軸を合わせた状態を作り出すことがで
き、高精度の通信が可能となり、料金所側と自動車の利
用者側との間で通行料金の課金処理を正確に行なうこと
ができる。
【0048】また、従来の電波通信による料金所側と利
用者側間の通信では、電波が周囲一帯に広く伝播するた
め、付近を走行する複数の自動車との間で混信を起し、
正常な通信ができなくなる可能性がある。しかし、上記
のような空間光を用いた料金所側と利用者側間の通信で
は、自動車の前部を照射する程度の広がりを持った光ビ
ームで、料金所に進入した自動車にのみ照射して光通信
を行なうことができるため、混信を起さず、一台の自動
車の利用者側装置と料金所側装置間でのみ確実に通信を
行ない、通行料金の課金処理を正確に安定して行なうこ
とができる。
【0049】更に、利用者側装置2にコーナキューブ2
2に設け、その反射鏡22aに取り付けた圧電素子24
を駆動して、料金所側から照射された光を変調して反射
し、利用者側装置2からの信号を伝送するため、自動車
に搭載される利用者側装置2には投光器が不要となっ
て、その電力消費量を大幅に低減することができ、電源
を小型電池等にして装置の小型化を図ることができる。
【0050】なお、上記実施例では、伝送信号の変調に
振幅変調を使用したが、パルス幅変調など他の変調方式
を用いることもでき、このようなブロードバンド変調方
式の他、ベースバンド方式を用いることもできる。
【0051】また、利用者コード等の利用者に関するデ
ータはICカード、カードリーダライターを介して利用
者側装置2に入力したが、そのCPU30に予め利用者
コード等のデータを記憶させておけば、ICカード、カ
ードリーダライターは使用しなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す有料道路課金装置の
構成ブロック図である。
【図2】有料道路課金装置の使用状態を示す側面図であ
る。
【図3】有料道路課金装置の使用状態を示す正面図であ
る。
【図4】料金所側装置1の軸方向の断面図(a)と横断
方向の断面図(b)である。
【図5】利用者側装置2の断面図である。
【図6】コーナキューブ22の斜視図である。
【図7】コーナキューブ22の平面図(a)と正面図
(b)である。
【図8】コーナキューブの全反射時(a)と非反射時
(b)の違いを示す説明図である。
【図9】コーナキューブにおける微少間隙d/λと反射
光量Rの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1−料金所側装置 2−利用者側装置 6−投光器 7−受光器 10−CPU 11−受光回路 14−復調回路 15−変調回路 22−コーナキューブ 23−受光器 24−圧電素子 25−受光回路 28−復調回路 30−CPU 32−変調回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有料道路の料金所に設置した料金所側装
    置と自動車に搭載した利用者側装置との間で空間光によ
    る双方向通信を行なって、該利用者側装置に対し通行料
    の課金処理を行なう道路課金装置であって、 前記料金所側装置には、空間光を照射する投光器と、前
    記利用者側装置に対し通行料の課金のための信号を発生
    して該投光器に出力する送信回路と、該利用者側装置か
    ら投光された空間光を受光する受光器と、該受光器より
    得られた受光信号から該利用者側装置の利用者データ等
    を取り出す受信回路と、が設けられ、 前記利用者側装置には、該料金所側装置から投光された
    空間光を受光する受光器と、該受光器より得られた受光
    信号から該料金所側装置の通行料課金のための信号を取
    り出す受信回路と、前記料金所側装置の投光器から投光
    された空間光を受光するコーナキューブと、該コーナキ
    ューブの反射鏡に取り付けられた圧電素子と、前記料金
    所側装置に送信するための利用者データ等を含む信号を
    発生し、該圧電素子に該信号に基づく駆動信号を出力し
    て該圧電素子を駆動する送信回路と、が設けられたこと
    を特徴とする有料道路課金装置。
  2. 【請求項2】 前記利用者側装置には、少なくとも利用
    者に関するデータを記憶したICカードに対し、データ
    の読み出し書き込みを行なうカードリーダライターが設
    けられたことを特徴とする請求項1記載の有料道路課金
    装置。
JP10214210A 1998-07-29 1998-07-29 有料道路課金装置 Withdrawn JP2000048231A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7693426B2 (en) 2003-12-18 2010-04-06 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Laser-based communications with a remote information source
CN106910256A (zh) * 2015-12-22 2017-06-30 北京万集科技股份有限公司 一种多车道自由流下的多天线联合工作方法及系统
JP2018088193A (ja) * 2016-11-29 2018-06-07 パナソニックIpマネジメント株式会社 対象識別システム、駐車場装置及び自動車

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