JP2000046447A - 冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置

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JP2000046447A
JP2000046447A JP10211277A JP21127798A JP2000046447A JP 2000046447 A JP2000046447 A JP 2000046447A JP 10211277 A JP10211277 A JP 10211277A JP 21127798 A JP21127798 A JP 21127798A JP 2000046447 A JP2000046447 A JP 2000046447A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸発器(50)への着霜量が過大となる過酷着
霜状態を確実に回避し、信頼性を向上させる。 【解決手段】 冷媒熱交換器(11)を介して高温側冷凍
回路と低温側冷凍回路(3A,3B)とを接続し、二元冷凍
装置を構成する。そして、低温側冷凍回路(3A,3B)の
蒸発器(50)において低温側冷媒と冷凍庫等の庫内空気
とを熱交換させ、庫内空気を冷却する。この蒸発器(5
0)には霜が付着するため、霜を除去するデフロスト運
転を行う。一方、コントローラ(70)の状態検出部(73
a)は、蒸発器(50)での冷媒蒸発温度が−10℃〜−
2℃の範囲である場合には、霜が成長しやすい促進状態
であると判断して、検出信号を出力する。そして、強制
デフロスト部(74)は、状態検出部(73a)の検出信号
に基づいて促進状態の継続時間を積算し、積算時間が3
時間となるとデフロスト運転を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気の冷却を行う
ための冷凍装置に関し、デフロストを確実に行うための
信頼性向上策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、冷凍サイクル動作等を行って
空気を冷却する冷凍装置が知られている。例えば、この
種の冷凍装置には、特開平9−210515号公報に開
示されているような二元冷凍装置がある。
【0003】上記二元冷凍装置は、高温側回路と低温側
回路とをカスケードコンデンサを介して接続したもので
あって、両回路は蒸気圧縮式の冷凍サイクル動作を行う
冷媒回路によって構成されている。そして、低温側回路
の蒸発器が冷凍倉庫等の内部に設置され、該蒸発器にお
いて低温側回路の冷媒と庫内空気とを熱交換させ、該庫
内空気を冷却して庫内温度を、例えばマイナス数十度程
度に維持するようにしている。
【0004】従って、上記低温側回路の蒸発器における
冷媒蒸発温度は庫内温度よりも低く、該蒸発器の表面温
度もまた庫内温度よりも低くなっている。一方、上記庫
内空気には水蒸気が含まれている。このため、該蒸発器
と庫内空気とが接触する際に、庫内空気中の水蒸気が霜
として該蒸発器に付着する。
【0005】このように低温側回路の蒸発器に霜が付着
すると、該蒸発器と庫内空気との接触が阻害され、該蒸
発器における庫内空気と冷媒との熱交換が妨げられる。
このため、霜を融解して除去するデフロスト運転を所定
周期で行い、該蒸発器への着霜量が過大となるのを防ぐ
ようにしている。即ち、通常の冷凍運転を所定時間に亘
って行うと、デフロスト運転を行って該蒸発器の霜を除
去し、その後、通常の冷凍運転を再開するようにしてい
た。
【0006】従来は、このデフロスト運転の周期を、冷
凍装置の設置後に手動で設定するようにしていた。つま
り、冷凍装置を冷凍倉庫等に設置して実際に運転を行
い、作業員が蒸発器への着霜状態を見ながら適当な周期
を設定するようにしていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、冷凍装
置の運転状態は常に一定とは限らず、最適なデフロスト
運転の周期は必ずしも一定ではない。例えば、冷凍装置
が設置された冷凍倉庫において、倉庫の扉の開閉回数は
いつも一定とは限らない。そして、扉があまり開閉され
なければ庫内へ水蒸気を含んだ外気は侵入せず、庫内空
気中の水蒸気量は低い水準に維持される。従って、デフ
ロスト運転の周期を長くしても問題は生じない。一方、
扉の開閉が頻繁に行われると庫内へ外気が侵入し、庫内
空気中の水蒸気量が増大して蒸発器への着霜量も増加す
る。従って、デフロスト運転の周期を短くする必要があ
る。
【0008】これに対して、従来はデフロスト運転の周
期を手動で設定しているため、運転状態に合わせてデフ
ロスト運転の周期を頻繁に設定し直すのは現実的ではな
い。一方、デフロスト運転の周期を短めに設定しておく
ことも考えられる。しかし、このデフロスト運転は、電
気ヒータで加熱して霜を融かしたり、圧縮機の吐出ガス
冷媒であるいわゆるホットガスを蒸発器に流して霜を融
かすようにするのが通常である。つまり、デフロスト運
転中は、通常の冷凍動作を行うことができない。従っ
て、デフロスト運転を頻繁に行うと、庫内温度の上昇等
の弊害を生じることとなる。このため、常に短い周期で
デフロスト運転を行うのも望ましくない。
【0009】その一方、上記低温側回路の蒸発器に付着
する霜の量が過大となる過酷着霜状態となると、デフロ
スト運転によって全ての霜を融かすことができなくな
る。つまり、デフロスト運転の際にホットガスを該蒸発
器へ流すと、蒸発器の温度が上昇して蒸発器近傍の霜は
融ける。しかし、過酷着霜状態で着霜量が過大な場合、
デフロスト運転によって融けるのは蒸発器近傍の霜だけ
であって、残りの霜は固まりの状態で蒸発器から脱落す
ることとなる。このように、霜の固まりが蒸発器から脱
落すると、蒸発器に庫内空気を送るためのファンに霜の
固まりが接触してファンが損傷する等のトラブルの原因
となる。また、蒸発器から脱落してしまった霜の固まり
は、デフロスト運転によっては融かすことができず、こ
の霜の固まりを除去するには作業員が手で取り除くほか
ない。
【0010】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、蒸発器等の冷却部へ
の着霜量が過大となる過酷着霜状態を確実に回避し、信
頼性を向上させることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、霜が成長しや
すい状態を検出し、このような状態が所定時間以上続く
と強制的にデフロスト運転を行うようにしたものであ
る。
【0012】具体的に、本発明が講じた第1の解決手段
は、空気を冷却する冷却部(50)と、該冷却部(50)の
冷却能力を制御する冷凍運転手段(71)と、該冷凍運転
手段(71)による冷凍運転中に上記冷却部(50)に付着
した霜を融解するデフロスト運転を、所定の運転状態ご
とに行うデフロスト制御手段(72)とを備えた冷凍装置
を前提としている。そして、上記冷却部(50)に付着し
た霜の表面に液相が存在することによって該霜の成長が
促進される促進状態を検出して検出信号を出力する状態
検出手段(73a,73b)と、上記状態検出手段(73a,73b)
の検出信号を受け、上記促進状態の継続時間を積算し、
該継続時間の積算値が所定値以上になると、強制的なデ
フロスト運転を行う強制デフロスト手段(74)とを設け
るものである。
【0013】また、本発明が講じた第2の解決手段は、
上記第1の解決手段において、冷却部(50)を閉空間に
設置して該閉空間内の空気を冷却するように構成する一
方、上記閉空間内の空気温度を検出する空気温度検出手
段(Th-A)を設け、状態検出手段(73b)を、上記空気
温度検出手段(Th-A)の検出温度が所定範囲内の値であ
る場合に検出信号を出力するように構成するものであ
る。
【0014】また、本発明が講じた第3の解決手段は、
上記第1の解決手段において、上記冷却部(50)におけ
る冷媒の蒸発温度を検出する蒸発温度検出手段(Th-R)
を設け、状態検出手段(73a)を、上記蒸発温度検出手
段(Th-R)の検出温度が所定範囲内の値である場合に検
出信号を出力するように構成するものである。
【0015】また、本発明が講じた第4の解決手段は、
上記第3の解決手段において、状態検出手段(73a)が
検出信号を出力する所定範囲を、−10℃から−2℃ま
での範囲とするものである。
【0016】また、本発明が講じた第5の解決手段は、
上記第1〜第4の何れか1の解決手段において、圧縮機
(31)、凝縮器(11)、膨張機構(EV21)及び蒸発器
(50)を順に接続して成り、該蒸発器(50)が冷却部に
構成される低温側冷凍回路(3A,3B)と、圧縮機(2
1)、凝縮器(22)、膨張機構(EV12)及び蒸発器(1
1)を順に接続して成る高温側冷凍回路(20)とを設
け、上記低温側冷凍回路(3A,3B)の凝縮器(11)を、
上記高温側冷凍回路(20)の蒸発器(11)と一体に形成
してカスケードコンデンサ(11,11)を構成するように
して、上記低温側冷凍回路(3A,3B)と高温側冷凍回路
(20)とによって、カスケードコンデンサ(11,11)に
おいて高温側冷凍回路(20)の冷媒と低温側冷凍回路
(3A,3B)の冷媒とを熱交換させる二元冷凍サイクルを
構成するものである。
【0017】−作用−上記第1の解決手段では、冷凍運
転手段(71)によって冷凍能力が制御される冷却部(5
0)は、空気と接触して該空気を冷却する。この冷却部
(50)の温度が氷点下となると、該冷却部(50)には空
気中の水蒸気が霜となって付着する。また、デフロスト
制御手段(72)は、所定の運転状態ごと、例えば所定の
冷凍運転時間ごとにデフロスト運転を行い、冷却部(5
0)に付着した霜を融かして除去する。
【0018】一方、冷却部(50)に付着した霜が成長し
やすい状態と成長しにくい状態とがある。具体的に、霜
の表面に液相が存在する状態、つまり霜の表面に液体で
ある水があると、霜は成長しやすい。これは、液体であ
る水には、空気中の水蒸気が付着しやすいからである。
これに対して霜の表面に液相が存在しない状態、つまり
霜が完全に固まっていると、霜は成長しにくい。これ
は、固相である霜には、空気中の水蒸気が付着しにくい
からである。
【0019】そして、本解決手段では、状態検出手段
(73a,73b)が上述の霜が成長しやすい状態である促進
状態を検出して検出信号を出力する。また、該促進状態
の継続時間の積算値が所定値以上となると、強制デフロ
スト手段(74)が強制的にデフロスト運転を行う。
【0020】また、上記第2の解決手段では、冷却部
(50)は閉空間内の空気を冷却し、空気温度検出手段
(Th-A)が閉空間内の空気温度を検出する。一方、状態
検出手段(73b)は、空気温度検出手段(Th-A)の検出
温度を受け、該検出温度が所定の温度範囲内である場合
に促進状態であると判断して検出信号を出力する。
【0021】また、上記第3の解決手段では、冷却部
(50)では冷媒と空気とが熱交換を行い、冷媒は吸熱し
て蒸発する一方、空気は冷却される。蒸発温度検出手段
(Th-R)は、上記冷却部(50)における冷媒の蒸発温度
を検出する。一方、状態検出手段(73a)は、蒸発温度
検出手段(Th-R)の検出温度を受け、該検出温度が所定
の温度範囲内である場合に促進状態であると判断して検
出信号を出力する。
【0022】また、上記第4の解決手段では、状態検出
手段(73a)は、蒸発温度検出手段(Th-R)の検出温度
が−10℃〜−2℃の範囲内である場合に促進状態であ
ると判断して検出信号を出力する。つまり、上記検出温
度が−2℃よりも高ければ、空気中の水蒸気はドレン水
となるため蒸発器(50)に霜は付着しない。また、上記
検出温度が−10℃よりも低ければ、蒸発器(50)に付
着した霜は完全に固まって固相となっているため、空気
中の水蒸気が付着しにくく霜の成長はそれほど速くな
い。これに対して、上記検出温度が−10℃〜−2℃の
範囲の場合、霜の表面に液体である水が存在する。そし
て、この液体である水には空気中の水蒸気が付着しやす
く、霜の成長が促進される。このため、本解決手段の状
態検出手段(73a)では、蒸発温度検出手段(Th-R)の
検出温度が−10℃〜−2℃の範囲内である場合に促進
状態であると判断するようにしている。
【0023】一方、冷却部(50)に付着した霜が成長し
やすい状態と成長しにくい状態とがある。つまり、霜の
表面に液相が存在する状態、つまり霜の表面に液体であ
る水があると、霜は成長しやすい。これは、液体である
水には、空気中の水蒸気が付着しやすいからである。こ
れに対して霜の表面に液相が存在しない状態、つまり霜
が完全に固まっていると、霜は成長しにくい。これは、
固相である霜には、空気中の水蒸気が付着しにくいから
である。
【0024】また、上記第5の解決手段では、低温側冷
凍回路(3A,3B)と高温側冷凍回路(20)とをカスケー
ドコンデンサ(11,11)を介して接続し、低温側冷凍回
路(3A,3B)の蒸発器(50)で吸熱した熱を高温側冷凍
回路(20)の凝縮器(22)で放熱する二元冷凍サイクル
を構成する。
【0025】具体的に、低温側冷凍回路(3A,3B)の圧
縮機(31)から吐出された高圧のガス冷媒は、カスケー
ドコンデンサ(11,11)に設けられた凝縮器(11)へ流
れる。凝縮器(11)へ流れたガス冷媒は、高温側冷凍回
路(20)の冷媒との熱交換によって放熱して凝縮した後
にレシーバ(34)へ流入する。レシーバ(34)内の液冷
媒は、膨張機構(EV21)へ流れ、膨張機構(EV21)で減
圧された後に蒸発器(50)で吸熱して蒸発する。その
後、この低圧のガス冷媒は、圧縮機(31)に吸入され
て、この循環を繰り返す。
【0026】一方、高温側冷凍回路(20)の圧縮機(2
1)から吐出された高圧のガス冷媒は、凝縮器(22)へ
流れる。凝縮器(22)へ流れたガス冷媒は、空気等の冷
却媒体との熱交換によって放熱して凝縮する。凝縮器
(22)で凝縮した冷媒は、膨張機構(EV12)へ流れ、膨
張機構(EV12)で減圧された後にカスケードコンデンサ
(11,11)に設けられた蒸発器(11)へ流れる。蒸発器
(11)へ流れた冷媒は、低温側冷凍回路(3A,3B)の冷
媒との熱交換によって吸熱して蒸発する。その後、この
低圧のガス冷媒は、圧縮機(21)に吸入されて、この循
環を繰り返す。
【0027】従って、低温側冷凍回路(3A,3B)の蒸発
器(50)において低温側冷凍回路(3A,3B)の冷媒が吸
熱した熱は、カスケードコンデンサ(11,11)における
低温側冷凍回路(3A,3B)の冷媒と高温側冷凍回路(2
0)の冷媒との熱交換によって高温側冷凍回路(20)の
冷媒に与えられ、その後、高温側冷凍回路(20)の凝縮
器(22)において高温側冷凍回路(20)の冷媒から放熱
される。
【0028】
【発明の効果】従って、上記第1の解決手段によれば、
強制デフロスト手段(74)による強制的なデフロスト運
転によって、冷却部(50)への着霜量が過大となる過酷
着霜状態を確実に回避することができる。つまり、デフ
ロスト制御手段(72)は、所定の運転状態ごとにデフロ
スト運転行うようにしている。このため、例外的に上記
促進状態が長時間に亘って継続した場合には、デフロス
ト制御手段(72)によっては適切なタイミングでデフロ
スト運転を行うことができない場合がある。これに対し
て、本解決手段では、上記促進状態の継続時間の積算値
が所定値以上となった場合には、強制デフロスト手段
(74)による強制的なデフロスト運転を行うようにして
いる。このため、上述のような例外的にデフロスト運転
が必要となった場合であっても、強制デフロスト手段
(74)によって対応することができる。この結果、冷却
部(50)への着霜量が過大となる過酷着霜状態を確実に
回避することができ、信頼性を向上させることが可能と
なる。
【0029】また、上記第2の解決手段によれば、空気
温度検出手段(Th-A)の検出温度に基づき、状態検出手
段(73b)によって促進状態を確実に検出することがで
きる。
【0030】また、上記第3の解決手段によれば、蒸発
温度検出手段(Th-R)の検出温度に基づき、状態検出手
段(73a)によって促進状態を確実に検出することがで
きる。特に、上記第4の解決手段では、蒸発温度検出手
段(Th-R)の検出温度が−10℃〜−2℃の範囲内であ
る場合に、状態検出手段(73a)が促進状態を検出する
ようにしている。
【0031】また、上記第5の解決手段では、低温側冷
凍回路(3A,3B)と高温側冷凍回路(20)とをカスケー
ドコンデンサ(11,11)を介して接続するようにしてい
る。このため、1つの冷媒回路を備える場合に比して、
低温側冷凍回路(3A,3B)の蒸発器(50)における冷媒
の蒸発温度を下げることができる。従って、低温側冷凍
回路(3A,3B)の蒸発器(50)によって、冷却対象物を
低温状態(例えば、マイナス数十℃程度)にまで冷却す
ることができ、冷凍装置の適用対象を拡大することがで
きる。
【0032】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0033】図1及び図2に示すように、二元冷凍装置
(10)は、冷蔵庫又は冷凍庫を冷却するものであって、
室外ユニット(1A)とカスケードユニット(1B)とクー
リングユニット(1C)とを備えている。そして、該室外
ユニット(1A)とカスケードユニット(1B)の一部とに
よって高温側冷凍回路(20)が構成されている。また、
上記カスケードユニット(1B)とクーリングユニット
(1C)とに亘って、2つの低温側冷凍回路(3A,3B)が
構成されている。
【0034】上記高温側冷凍回路(20)は、冷媒循環方
向を正サイクルと逆サイクルとに切り換えて可逆運転可
能に構成されている。そして、該高温側冷凍回路(20)
は、圧縮機(21)と凝縮器(22)と2つの冷媒熱交換器
(11,11)の蒸発部とを備えている。この冷媒熱交換器
(11,11)の蒸発部は高温側冷凍回路(20)の蒸発器を
構成している。
【0035】上記圧縮機(21)の吐出側には第1ガス配
管(40)が接続され、吸込側に第2ガス配管(41)が接
続されている。該第1ガス配管(40)は、圧縮機(21)
から油分離器(23)と四路切換弁(24)とを順に接続
し、上記凝縮器(22)の一端に接続されている。該凝縮
器(22)の他端には液配管(42)の一端が接続され、該
液配管(42)は、主配管(4a)と2つの分岐配管(4b,4
c)とによって形成されている。そして、該各分岐配管
(4b,4c)が2つの冷媒熱交換器(11,11)の各蒸発部に
接続されている。
【0036】上記液配管(42)の主配管(4a)は、凝縮
器(22)からデフロスト用電動膨張弁(EV11)とレシー
バ(25)とを順に接続している。一方、上記分岐配管
(4b,4c)には膨張機構である冷却用電動膨張弁(EV1
2)が設けられている。
【0037】上記第2ガス配管(41)は、主配管(4d)
と2つの分岐配管(4e,4f)とによって形成されてい
る。該第2ガス配管(41)の主配管(4d)は、圧縮機
(21)からアキュムレータ(26)と四路切換弁(24)と
を順に接続する一方、上記各分岐配管(4e,4f)が各冷
媒熱交換器(11,11)の蒸発部に接続されている。つま
り、上記2つの冷媒熱交換器(11,11)の蒸発部は、高
温側冷凍回路(20)において互いに並列に接続されてい
る。
【0038】尚、上記液配管(42)及び第2ガス配管
(41)の分岐配管(4b,4c,4e,4f)は、カスケードユニ
ット(1B)に設けられている。
【0039】上記第1ガス配管(40)とレシーバ(25)
との間には、ガス通路(43)が接続されている。該ガス
通路(43)の一端は、第1ガス配管(40)における四路
切換弁(24)と凝縮器(22)との間に接続され、他端
は、レシーバ(25)の上部に接続されている。そして、
上記ガス通路(43)は、開閉弁(SV)が設けられ、冷凍
運転時の高圧制御とデフロスト運転時のガス抜きとを行
うように構成されている。
【0040】上記油分離器(23)と圧縮機(21)の吸込
側との間には、キャピラリチューブ(CP)を備えた油戻
し通路(44)が接続されている。上記圧縮機(21)の吐
出側と吸込側との間には、キャピラリチューブ(CP)と
開閉弁(SV)とを備えた圧縮機(21)のアンロード通路
(45)が接続され、該アンロード通路(45)の途中は圧
縮機(21)に接続されている。
【0041】また、上記圧縮機(21)の吐出側の第1ガ
ス配管(40)には、高圧冷媒圧力を検出する高圧圧力セ
ンサ(SPH1)と、高圧冷媒圧力が過上昇して所定の高圧
値になるとオフ信号を出力する高圧圧力開閉器(HPS1)
とが設けられている。また、上記圧縮機(21)の吸込側
の第2ガス配管(41)には、低圧冷媒圧力を検出する低
圧圧力センサ(SPL1)が設けられている。更に、上記室
外ユニット(1A)には、図示しないが、高温側冷凍回路
(20)の凝縮器(22)に空気を送るためのファンが設け
られている。
【0042】一方、上記第1低温側冷凍回路(3A)は、
冷媒循環方向が正サイクルと逆サイクルとに切り換えて
可逆運転可能に構成されている。そして、該第1低温側
冷凍回路(3A)は、圧縮機(31)と第1の冷媒熱交換器
(11)の凝縮部と蒸発用伝熱管(5a)とを備えている。
この冷媒熱交換器(11)の凝縮部は第1低温側冷凍回路
(3A)の凝縮器(11)を構成している。
【0043】上記圧縮機(31)の吐出側は、第1ガス配
管(60)によって油分離器(32)と四路切換弁(33)と
を介して第1の冷媒熱交換器(11)における凝縮部の一
端に接続されている。該凝縮部の他端は、液配管(61)
によって逆止弁(CV)とレシーバ(34)と膨張機構であ
る冷却用膨張弁(EV21)とを介して蒸発用伝熱管(5a)
の一端に接続されている。該蒸発用伝熱管(5a)の他端
は、第2ガス配管(62)によって逆止弁(CV)と四路切
換弁(33)とアキュムレータ(35)とを介して圧縮機
(31)の吸込側に接続されている。
【0044】上記第1の冷媒熱交換器(11)は、高温側
冷凍回路(20)の蒸発部と第1低温側冷凍回路(3A)の
凝縮部とを有するカスケードコンデンサであって、プレ
ート形熱交換器によって構成されている。そして、この
第1の冷媒熱交換器(11)は、第1低温側冷凍回路(3
A)の冷媒と高温側冷凍回路(20)の冷媒とが熱交換を
行い、第1低温側冷凍回路(3A)の冷媒が放熱して凝縮
する一方、高温側冷凍回路(20)の冷媒が吸熱して蒸発
する。
【0045】尚、上記冷却用膨張弁(EV21)は、感温式
膨張弁であって、感温筒(TS)が蒸発用伝熱管(5a)の
出口側の第2ガス配管(62)に設けられている。
【0046】上記第1低温側冷凍回路(3A)は、逆サイ
クルのデフロスト運転を行うように構成されので、ドレ
ンパン通路(63)とガスバイパス通路(64)と減圧通路
(65)とを備えている。該ドレンパン通路(63)は、第
2ガス配管(62)における逆止弁(CV)の両端部に接続
され、ドレンパンヒータ(6a)と逆止弁(CV)とが設け
られ、圧縮機(31)の吐出冷媒(ホットガス)が流れる
ように構成されている。
【0047】上記ガスバイパス通路(64)は、液配管
(61)における冷却用膨張弁(EV21)の両端に接続さ
れ、逆止弁(CV)を備え、デフロスト運転時に液冷媒が
冷却用膨張弁(EV21)をバイパスするように構成されて
いる。
【0048】上記減圧通路(65)は、液配管(61)にお
ける逆止弁(CV)の両端に接続され、開閉弁(SV)とデ
フロスト用膨張弁(EV22)とを備え、デフロスト運転時
に液冷媒を減圧するように構成されている。尚、上記デ
フロスト用膨張弁(EV22)は、感温式膨張弁であって、
感温筒が第2ガス配管(62)におけるアキュムレータ
(35)の上流側に設けられている。
【0049】また、上記レシーバ(34)の上部には、ガ
ス抜き通路(66)の一端が接続されている。該ガス抜き
通路(66)は、開閉弁(SV)とキャピラリチューブ(C
P)とを備え、他端が、第2ガス配管(62)におけるア
キュムレータ(35)の上流側に接続されている。
【0050】上記油分離器(32)と圧縮機(31)の吸込
側との間には、キャピラリチューブ(CP)を備えた油戻
し通路(67)が接続されている。
【0051】また、上記圧縮機(31)の吐出側の第1ガ
ス配管(60)には、高圧冷媒圧力を検出する高圧圧力セ
ンサ(SPH2)と、高圧冷媒圧力が過上昇して所定の高圧
値になるとオフ信号を出力する高圧圧力開閉器(HPS2)
とが設けられている。また、上記圧縮機(31)の吸込側
の第2ガス配管(62)には、低圧冷媒圧力を検出する低
圧圧力センサ(SPL2)が設けられている。
【0052】上記第2低温側冷凍回路(3B)は、第1低
温側冷凍回路(3A)とほぼ同様な構成であるが、デフロ
スト運転は行わず、冷凍運転のみを行うように構成され
ている。該第2低温側冷凍回路(3B)は、第1低温側冷
凍回路(3A)における四路切換弁(24)を備えず、その
上、ドレンパン通路(63)とガスバイパス通路(64)と
減圧通路(65)とが設けられていない。つまり、上記第
2低温側冷凍回路(3B)は、圧縮機(31)と第2の冷媒
熱交換器(11)の凝縮部とレシーバ(34)と冷却用膨張
弁(EV21)と蒸発用伝熱管(5b)とアキュムレータ(3
5)とが第1ガス配管(60)と液配管(61)と第2ガス
配管(62)とによって順に接続されて構成されている。
上記第2の冷媒熱交換器(11)の凝縮部は第2低温側冷
凍回路(3B)の凝縮器(11)を構成している。
【0053】上記冷却用膨張弁(EV21)は、感温式膨張
弁であって、感温筒が蒸発用伝熱管(5b)の出口側の第
2ガス配管(62)に設けられている。また、上記第2の
冷媒熱交換器(11)は、高温側冷凍回路(20)の蒸発部
と第2低温側冷凍回路(3B)の凝縮部とを有するカスケ
ードコンデンサであって、プレート形熱交換器によって
構成されている。そして、この第2の冷媒熱交換器(1
1)は、第2低温側冷凍回路(3B)の冷媒と高温側冷凍
回路(20)の冷媒とが熱交換を行い、第2低温側冷凍回
路(3B)の冷媒が放熱して凝縮する一方、高温側冷凍回
路(20)の冷媒が吸熱して蒸発する。
【0054】上記両低温側冷凍回路(3A,3B)における
蒸発用伝熱管(5a,5b)は、冷却部である1つの蒸発器
(50)に構成されており、蒸発器(50)において、両低
温側冷凍回路(3A,3B)の冷媒と冷蔵庫内又は冷凍庫内
の空気とを熱交換させている。また、蒸発器(50)に
は、該蒸発器(50)の温度を検出する蒸発器温度センサ
(Th22)が設けられている。
【0055】また、上記第1低温側冷凍回路(3A)にお
ける液配管(61)の分流器(51)の手前には、蒸発温度
センサ(Th-R)が設けられている。この蒸発温度センサ
(Th-R)は、蒸発器(50)へ流入する液冷媒の温度を、
該液冷媒の蒸発温度として検出する蒸発温度検出手段を
構成している。また、該蒸発温度センサ(Th-R)は、デ
フロスト運転時に蒸発器(50)から流出する冷媒の温度
を検出する液温度センサを兼ねている。
【0056】尚、上記蒸発器(50)、冷却用膨張弁(EV
21)及びドレンパン通路(63)がクーリングユニット
(1C)に設けられる一方、他の圧縮機(31)などが上記
カスケードユニット(1B)に設けられている。また、上
記クーリングユニット(1C)には、図示しないが、両低
温側冷凍回路(3A,3B)の蒸発器(50)に空気を送るた
めのファンが設けられている。
【0057】上記高温側冷凍回路(20)及び両低温側冷
凍回路(3A,3B)は、コントローラ(70)によって制御
される。該コントローラ(70)は、冷凍運転制御部(7
1)と、デフロスト制御部(72)と、状態検出部(73a)
と、強制デフロスト部(74)とを備えている。
【0058】上記冷凍運転制御部(71)は、高圧圧力セ
ンサ(SPH1,SPH2)の検知信号などが入力する一方、圧
縮機(21,31)などの制御信号を出力するように構成さ
れている。そして、該冷凍運転制御部(71)は、冷凍能
力の制御等の冷凍運転制御を行う冷凍運転手段を構成し
ている。
【0059】上記デフロスト制御部(72)は、所定の冷
凍運転時間毎にデフロスト運転を行うように圧縮機(2
1,31)などの制御信号を出力するデフロスト制御手段
に構成されている。つまり、該デフロスト制御部(72)
は、第2低温側冷凍回路(3B)の運転を停止する一方、
第1低温側冷凍回路(3A)と高温側冷凍回路(20)との
四路切換弁(24)を図1及び図2の破線に切り換え、冷
媒循環方向を逆サイクルにして冷媒を循環させるように
構成されている。また、デフロスト制御部(72)がデフ
ロスト運転を行う時間周期は予め設定されたものであっ
て、冷蔵庫内を冷却する運転の場合は6時間毎、冷凍庫
内を冷却する運転の場合は12時間毎というように、装
置の運転状態によって設定されている。
【0060】上記状態検出部(73a)は、蒸発温度セン
サ(Th-R)の検出温度が−10℃〜−2℃の範囲内であ
る場合に、低温側冷凍回路(3A,3B)の蒸発器(50)に
付着した霜が成長しやすい促進状態であると判断して検
出信号を出力する状態検出手段に構成されている。つま
り、該蒸発器(50)における冷媒蒸発温度が−2℃より
も高ければ、空気中の水蒸気はドレン水となるため蒸発
器(50)に霜は付着しない。また、冷媒蒸発温度が−1
0℃よりも低ければ、蒸発器(50)に付着した霜は完全
に固まって固相となっているため、空気中の水蒸気が付
着しにくく霜の成長はそれほど速くない。これに対し
て、冷媒蒸発温度が−10℃〜−2℃の範囲の場合、霜
の表面に液体である水が存在し、この水には空気中の水
蒸気が容易に付着するため、霜の成長が促進される。従
って、上記状態検出部(73a)では、蒸発温度センサ(T
h-R)の検出温度が上記の範囲内である場合に促進状態
であると判断するようにしている。
【0061】上記強制デフロスト部(74)は、上記状態
検出部(73a)の検出信号を受けると共に、タイマーに
よって時間を計測し、上記促進状態の継続時間を導出し
ている。具体的には、低温側冷凍回路(3A,3B)の蒸発
器(50)における冷媒蒸発温度が−10℃〜−2℃の範
囲内となる運転状態で冷凍運転を行った時間を導出して
いる。そして、上記強制デフロスト部(74)は、この導
出した上記促進状態の継続時間を積算し、該継続時間の
積算値が3時間となると強制的にデフロスト運転を行う
ように圧縮機(21,31)などの制御信号を出力する強制
デフロスト手段に構成されている。このデフロスト運転
は、上記デフロスト制御部(72)によるデフロスト運転
と同様にして行う。尚、上記の3時間は例示であり、場
合によって3時間より長くしてもよいし、短くしてもよ
い。
【0062】−運転動作− 次に、上述した二元冷凍装置(10)の運転動作について
説明する。
【0063】先ず、冷凍運転を行う場合、高温側冷凍回
路(20)の圧縮機(21)及び両低温側冷凍回路(3A,3
B)の2台の圧縮機(31,31)を共に駆動する。この状態
において、上記高温側冷凍回路(20)では、四路切換弁
(24)を図1の実線に切り換える一方、デフロスト用電
動膨張弁(EV11)を全開とし、冷却用電動膨張弁(EV1
2)を開度制御する。
【0064】上記高温側冷凍回路(20)の圧縮機(21)
から吐出した高温側冷媒は、凝縮器(22)で凝縮して液
冷媒となり、カスケードユニット(1B)に流れる。そし
て、上記液冷媒は、2つの分岐配管(4b,4c)に分か
れ、冷却用電動膨張弁(EV12)で減圧する。その後、上
記液冷媒は、2つの冷媒熱交換器(11,11)の各蒸発部
で蒸発してガス冷媒となって圧縮機(21)に戻り、この
循環を繰り返す。
【0065】一方、第1低温側冷凍回路(3A)では、四
路切換弁(33)を図2の実線に切り換える一方、デフロ
スト用膨張弁(EV22)を全閉とし、冷却用膨張弁(EV2
1)を過熱度制御する。また、第2低温側冷凍回路(3
B)では、冷却用膨張弁(EV21)を過熱度制御する。
【0066】上記両低温側冷凍回路(3A,3B)におい
て、圧縮機(31,31)から吐出した低温側冷媒は、冷媒
熱交換器(11,11)の凝縮部で凝縮して液冷媒となり、
この液冷媒は、冷却用膨張弁(EV21)で減圧する。その
後、上記液冷媒は、蒸発用伝熱管(5a,5b)で蒸発して
ガス冷媒となって圧縮機(31,31)に戻り、この循環を
繰り返す。
【0067】そして、上記各冷媒熱交換器(11,11)に
おいては、高温側冷媒と低温側冷媒とが熱交換し、低温
側冷凍回路(3A,3B)の低温側冷媒が冷却されて凝縮す
る。一方、上記蒸発器(50)では、低温側冷媒が蒸発し
て冷却空気を生成し、庫内を冷却する。また、冷凍運転
時において、上記高温側冷凍回路(20)及び両低温側冷
凍回路(3A,3B)は、上記コントローラ(70)の冷凍運
転制御部(71)によって運転制御される。
【0068】また、上記二元冷凍装置(10)は、上記コ
ントローラ(70)のデフロスト制御部(72)及び強制デ
フロスト部(74)の制御信号を受けてデフロスト運転を
行う。上記デフロスト運転は、第2低温側冷凍回路(3
B)の運転を停止する一方、第1低温側冷凍回路(3A)
と高温側冷凍回路(20)との冷媒循環方向を逆サイクル
にして行われる。
【0069】具体的に、第1低温側冷凍回路(3A)で
は、四路切換弁(33)を図2の破線に切り換える一方、
デフロスト用膨張弁(EV22)を過熱度制御し、冷却用膨
張弁(EV21)を全閉にする。
【0070】上記圧縮機(31)から吐出した低温側冷媒
は、四路切換弁(33)を経てドレンパン通路(63)を通
り、ドレンパンヒータ(6a)でドレンパンを加熱する。
続いて、上記低温側冷媒は、蒸発用伝熱管(5a)を流れ
て蒸発器(50)を加熱し、該蒸発器(50)の着霜を融解
する。その後、上記蒸発用伝熱管(5a)を流れた低温側
冷媒は、ガスバイパス通路(64)を流れ、レシーバ(3
4)を経て減圧通路(65)を流れ、デフロスト用膨張弁
(EV22)で減圧する。続いて、上記低温側冷媒は、冷媒
熱交換器(11)の凝縮部で蒸発して、四路切換弁(33)
及びアキュムレータ(35)を経て圧縮機(31)に戻り、
この循環を繰り返す。
【0071】一方、上記高温側冷凍回路(20)では、四
路切換弁(24)を図1の破線に切り換える一方、デフロ
スト用電動膨張弁(EV11)を開度制御し、冷却用電動膨
張弁(EV12)を全開にする。
【0072】上記圧縮機(21)から吐出した高温側冷媒
は、四路切換弁(24)を経て第1の冷媒熱交換器(11)
の蒸発部を流れ、第1低温側冷凍回路(3A)の低温側冷
媒を加熱する。その後、上記冷媒熱交換器(11)の蒸発
部を流れた高温側冷媒は、レシーバ(25)を経てデフロ
スト用電動膨張弁(EV11)で減圧する。続いて、上記高
温側冷媒は、凝縮器(22)で蒸発して、四路切換弁(2
4)及びアキュムレータ(26)を経て圧縮機(21)に戻
り、この循環を繰り返す。
【0073】また、上記デフロスト運転は、液温度セン
サとしての蒸発温度センサ(Th-R)が、例えば、10℃
の冷媒温度を検出するか、蒸発器温度センサ(Th22)
が、例えば、20℃の蒸発器温度を検出するか、又は第
1低温側冷凍回路(3A)の高圧圧力センサ(SPH2)が、
例えば、18Kg/cm2 の高圧冷媒圧力を検出すると、終
了する。尚、上記デフロスト運転は、1時間のガードタ
イマでも終了する。
【0074】上述のように、上記二元冷凍装置(10)
は、上記デフロスト制御部(72)の制御信号と、上記強
制デフロスト部(74)の制御信号との双方を受けてデフ
ロスト運転を行うようにしている。そして、本実施形態
では、強制デフロスト部(74)によるデフロスト運転を
行った場合、デフロスト制御部(72)に設定されたデフ
ロスト運転の時間周期は、その強制的なデフロスト運転
の終了時点から改めて起算するようにしている。尚、デ
フロスト制御部(72)によるデフロスト運転を常に一定
の時間周期で行う一方、このデフロスト制御部(72)に
よるデフロスト運転とは全く別個に、強制デフロスト部
(74)によるデフロスト運転を行うようにしてもよい。
【0075】上記デフロスト運転時の他、冷凍運転時に
おいて、各低温側冷凍回路(3A,3B)におけるガス抜き
通路(66)の開閉弁(SV)は開口し、レシーバ(34)に
溜まる液冷媒を低温側圧縮機(31)に戻す。
【0076】また、上記高温側冷凍回路(20)における
ガス通路(43)は、冷凍運転時において、高圧圧力セン
サ(SPH1)が検出する高圧冷媒の圧力が低下すると、例
えば、6Kg/cm2 まで低下すると、開閉弁(SV)を開口
し、高圧冷媒をレシーバ(25)に供給し、高圧冷媒圧
力を上昇させる。この開閉弁(SV)の開口は、高圧冷
媒の圧力が上昇し、例えば、15Kg/cm2 まで上昇する
と、終了する。尚、上記高圧圧力制御を行う前は、凝縮
器(22)の室外ファンの風量を低減して高圧圧力の低下
を抑制し、このファン制御によって抑制できない場合に
上記開閉弁(SV)を開口する。
【0077】また、上記デフロスト運転時は、上記ガス
通路(43)の開閉弁(SV)を開口し、該レシーバ(25)
のガス冷媒を高温側圧縮機(21)に戻し、上記レシーバ
(25)に液冷媒が溜まるようにしている。つまり、上記
デフロスト運転中は、外気温度が高い状態においても液
冷媒がレシーバ(25)に溜まるようにしている。
【0078】−実施形態1の効果− 本実施形態1によれば、上記コントローラ(70)の強制
デフロスト部(74)による強制的なデフロスト運転によ
って、低温側冷凍回路(3A,3B)の蒸発器(50)への着
霜量が過大となる過酷着霜状態を確実に回避することが
できる。つまり、該デフロスト制御部(72)は、所定時
間ごとにデフロスト運転行うようにしている。このた
め、例外的に上記促進状態が長時間に亘って継続した場
合には、デフロスト制御部(72)によっては適切なタイ
ミングでデフロスト運転を行うことができない場合があ
る。これに対して、本実施形態では、上記促進状態の継
続時間の積算値が所定値以上となった場合には、上記コ
ントローラ(70)の強制デフロスト部(74)による強制
的なデフロスト運転を行うようにしている。このため、
上述のような例外的にデフロスト運転が必要となった場
合であっても、該強制デフロスト部(74)によって対応
することができる。この結果、上記蒸発器(50)への着
霜量が過大となる過酷着霜状態を確実に回避し、信頼性
を向上させることができる。
【0079】
【発明の実施の形態2】本発明の実施形態2は、図3に
示すように、上記実施形態1においてコントローラ(7
0)の状態検出部(73a)の構成を変更したものである。
即ち、上記実施形態1では、低温側冷凍回路(3A,3B)
の蒸発器(50)を検出する蒸発温度センサ(Th-R)を設
け、該蒸発温度センサ(Th-R)が検出する冷媒蒸発温度
に基づいて上記促進状態を検出するようにしている。こ
れに対して、本実施形態は、庫内温度センサ(Th-A)を
設け、該庫内温度センサ(Th-A)の検出温度に基づいて
上記促進状態を検出するようにしたものであって、その
他の構成は上記実施形態1と同様である。尚、本実施形
態では、実施形態1の蒸発温度センサ(Th-R)と同じ位
置に液温度センサ(Th21)を設けている。
【0080】上記庫内温度センサ(Th-A)は、上記クー
リングユニット(1C)に設けられ、上記蒸発器(50)へ
供給される空気の温度を検出するように構成されてい
る。従って、該庫内温度センサ(Th-A)は、該蒸発器
(50)が設置される冷蔵庫又は冷凍庫の庫内温度を検出
する空気温度検出手段をに構成されている。尚、本実施
形態では、該庫内温度センサ(Th-A)をクーリングユニ
ット(1C)に設置するようにしたが、庫内温度の検出が
可能であればクーリングユニット(1C)と別体に設置す
るようにしてもよい。
【0081】本実施形態の状態検出部(73b)は、上記
状態検出部(73b)は、庫内温度センサ(Th-A)の検出
温度が−5℃〜−2℃の範囲内である場合に、低温側冷
凍回路(3A,3B)の蒸発器(50)に付着した霜が成長し
やすい促進状態であると判断して検出信号を出力する状
態検出手段に構成されている。つまり、庫内温度が−5
℃〜−2℃の範囲内であれば、該蒸発器(50)に付着し
た霜の温度もそれ程低くなく、該霜の表面に液体である
水が存在して霜の成長が促進される。従って、上記状態
検出部(73b)は、庫内温度が−5℃〜−2℃の範囲で
ある場合に促進状態であると判断するようにしている。
【0082】上述のように、本実施形態の低温側冷凍回
路(3A,3B)及び高温側冷凍回路(20)の構成は上記実
施形態1と同様であり、上記実施形態1と同様に動作し
て冷凍運転及びデフロスト運転を行う。そして、本実施
形態によれば、上記実施形態1と同様の効果を得ること
ができる。
【0083】また、本実施形態によれば、以下のような
効果を得ることもできる。つまり、本実施形態の庫内温
度センサ(Th-A)は、従来の冷凍装置においても設置さ
れている場合が多い。そして、この庫内温度センサ(Th
-A)で検出した庫内温度に基づいて冷凍能力の制御等を
行うようにしている。これに対して、本実施形態の状態
検出部(73b)は、上記庫内温度センサ(Th-A)の検出
温度に基づいて上記促進状態を検出するようにしてい
る。従って、本実施形態によれば、該状態検出部(73
b)による促進状態の検出を行うために、新たにセンサ
を設置する必要がない。この結果、装置の構成を簡素に
維持しつつ、確実に促進状態を検出してデフロスト運転
を行うことができ、これによって信頼性を向上させるこ
とが可能となる。
【0084】
【発明のその他の実施の形態】上記実施形態では、低温
側冷凍回路(3A,3B)及び高温側冷凍回路(20)をカス
ケードコンデンサである冷媒熱交換器(11,11)によっ
て接続して二元冷凍サイクルを構成するようにしている
が、1つの冷媒回路から成る通常の蒸気圧縮式冷凍サイ
クル(一元冷凍サイクル)を構成するようにしてもよ
い。
【0085】また、冷凍装置(10)によって冷蔵庫又は
冷凍庫内の空気を冷却するようにしたが、一般のビルや
住宅の室内の空調を行うようにしてもよい。つまり、該
冷凍装置(10)を空調機に構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る高温側冷凍回路を示す冷媒回
路図である。
【図2】実施形態1に係る低温側冷凍回路を示す冷媒回
路図である。
【図3】実施形態2に係る低温側冷凍回路を示す冷媒回
路図である。
【符号の説明】
(3A) 第1低温側冷凍回路(冷媒回路) (3B) 第2低温側冷凍回路(冷媒回路) (11) 冷媒熱交換器(カスケードコンデンサ、低温側
冷凍回路の凝縮器、高温側冷凍回路の蒸発器) (20) 高温側冷凍回路 (21) 圧縮機 (22) 凝縮器 (31) 圧縮機 (34) レシーバ (50) 蒸発器(冷却部) (71) 冷凍運転制御部(冷凍運転手段) (72) デフロスト制御部(デフロスト制御手段) (73a),(73b) 状態検出部(状態検出手段) (74) 強制デフロスト部(強制デフロスト手段) (EV12)冷却用電動膨張弁(膨張機構) (EV21)冷却用膨張弁(膨張機構) (Th-A) 蒸発温度センサ(蒸発温度検出手段) (Th-R) 庫内温度センサ(空気温度検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 向谷 俊昭 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気を冷却する冷却部(50)と、 該冷却部(50)の冷却能力を制御する冷凍運転手段(7
    1)と、 該冷凍運転手段(71)による冷凍運転中に上記冷却部
    (50)に付着した霜を融解するデフロスト運転を、所定
    の運転状態ごとに行うデフロスト制御手段(72)とを備
    えた冷凍装置において、 上記冷却部(50)に付着した霜の表面に液相が存在する
    ことによって該霜の成長が促進される促進状態を検出し
    て検出信号を出力する状態検出手段(73a,73b)と、 上記状態検出手段(73a,73b)の検出信号を受け、上記
    促進状態の継続時間を積算し、該継続時間の積算値が所
    定値以上になると、強制的なデフロスト運転を行う強制
    デフロスト手段(74)とを備えていることを特徴とする
    冷凍装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の冷凍装置において、 冷却部(50)は閉空間に設置されて該閉空間内の空気を
    冷却する一方、 上記閉空間内の空気温度を検出する空気温度検出手段
    (Th-A)を備え、 状態検出手段(73b)は、上記空気温度検出手段(Th-
    A)の検出温度が所定範囲内の値である場合に検出信号
    を出力するように構成されていることを特徴とする冷凍
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の冷凍装置において、 上記冷却部(50)における冷媒の蒸発温度を検出する蒸
    発温度検出手段(Th-R)を備え、 状態検出手段(73a)は、上記蒸発温度検出手段(Th-
    R)の検出温度が所定範囲内の値である場合に検出信号
    を出力するように構成されていることを特徴とする冷凍
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の冷凍装置において、 状態検出手段(73a)が検出信号を出力する所定範囲
    は、−10℃から−2℃までの範囲であることを特徴と
    する冷凍装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れか1記載の冷凍装
    置において、 圧縮機(31)、凝縮器(11)、膨張機構(EV21)及び蒸
    発器(50)を順に接続して成り、該蒸発器(50)が冷却
    部に構成される低温側冷凍回路(3A,3B)と、 圧縮機(21)、凝縮器(22)、膨張機構(EV12)及び蒸
    発器(11)を順に接続して成る高温側冷凍回路(20)と
    を備え、 上記低温側冷凍回路(3A,3B)の凝縮器(11)は、上記
    高温側冷凍回路(20)の蒸発器(11)と一体に形成され
    てカスケードコンデンサ(11,11)を構成し、 上記低温側冷凍回路(3A,3B)と高温側冷凍回路(20)
    とは、カスケードコンデンサ(11,11)において高温側
    冷凍回路(20)の冷媒と低温側冷凍回路(3A,3B)の冷
    媒とを熱交換させる二元冷凍サイクルを構成しているこ
    とを特徴とする冷凍装置。
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