JP2000045930A - 油圧ポンプ - Google Patents

油圧ポンプ

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JP2000045930A
JP2000045930A JP10208243A JP20824398A JP2000045930A JP 2000045930 A JP2000045930 A JP 2000045930A JP 10208243 A JP10208243 A JP 10208243A JP 20824398 A JP20824398 A JP 20824398A JP 2000045930 A JP2000045930 A JP 2000045930A
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JP
Japan
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plunger
shaft
pressing member
plunger pressing
dead center
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JP10208243A
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English (en)
Inventor
Kokichi Sakurai
井 宏 吉 桜
Itsuo Tomoigawa
逸 雄 友井川
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Jidosha Denki Kogyo KK
Original Assignee
Jidosha Denki Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シャフトの外径を大きくすることがないとと
もに、シャフトを支持する軸受に大型のものを用いる必
要がなくなって、軽量化およびコンパクト化を図れる油
圧ポンプを提供する。 【構成】 シャフト6に結合されているとともにプラン
ジャ21、38に摺接可能に配置されていて、シャフト
6の回転により、プランジャ21、38のそれぞれを上
死点および下死点の一方に押動可能なプランジャ押圧部
材9を備えている油圧ポンプ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両用及び産業用油
圧システムにオイルを送給する固定シリンダ型ラジアル
プランジャタイプの油圧ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】車両用及び産業用油圧システムにオイル
を送給する固定シリンダ型ラジアルプランジャタイプの
油圧ポンプとしては、モータの回転によってシャフトが
回転すると、シャフトの回転中心に対して偏心した回転
中心をもって形成された偏心軸部に取付けられたボール
ベアリングが回転し、このボールベアリングに対向配置
されたシリンブブロック内で、ボールベアリングに圧接
する一対のプランジャが往復動するため、一対のプラン
ジャの往復動によって、シリンダブロック内にブレーキ
オイルを吸入してマスターシリンダに吐出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した油圧ポンプで
は、一対のうちの一方のプランジャが上死点にあると、
他方のプランジャは下死点にあるため、ポンプ吐出時に
プランジャにかかる荷重がシャフトに対する偏荷重とな
って直接加わる構造になっており、そのため、プランジ
ャから加えられる偏荷重に耐えうるように、シャフトの
外径を大きくする必要があるとともに、シャフトを支持
する軸受も大型のものを用いる必要があり、外径の大き
なシャフトと大型の軸受をもつことによって、重量が大
きくなるとともに外形が大型になり、エンジンルーム等
において、他の補機類と接触しないように搭載するのが
難しいという問題点があった。
【0004】
【発明の目的】この発明に係わる油圧ポンプは、シャフ
トの外径を大きくすることがないとともに、シャフトを
支持する軸受に大型のものを用いる必要がなくなって、
軽量化およびコンパクト化を図れる油圧ポンプを提供す
ることを目的としている。
【0005】
【発明の構成】
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
わる油圧ポンプでは、ケースと、ケースの内側に固定さ
れたマグネットと、マグネットの内側に配置され、通電
によって回転するアーマチュアと、アーマチュアに備え
られていて、ケースに回転可能に支持されたシャフト
と、ケース内に配置されたシリンダブロックを備えてい
るととともに、上死点および下死点のあいだを往復動可
能にシリンダブロック内に収容された複数個のプランジ
ャを備え、プランジャが上死点および下死点のあいだを
往復動することにより流体を吸入して吐出するポンプ部
と、シャフトに結合されているとともにプランジャに摺
接可能に配置されていて、シャフトの回転により、プラ
ンジャのそれぞれを上死点および下死点の一方に押動可
能なプランジャ押圧部材を備えている構成としたことを
特徴としている。
【0007】この発明の請求項2に係わる油圧ポンプで
は、シャフトには、軸状に形成されたシャフト本体と同
一の外径をもつプランジャ押圧部材取付部が備えられ、
シリンダブロックは、シャフトに有するプランジャ押圧
部材取付部に対向配置されており、プランジャ押圧部材
には、中央に、プランジャ押圧部材取付部に挿着可能な
孔部が形成されているとともに、プランジャ押圧部材取
付部の中心から第1の寸法を置いて外側に向け円弧形状
に形成されていてプランジャを下死点まで押動可能な長
寸側プランジャ押圧部と、長寸側プランジャ押圧部とは
対向して配置され、プランジャ押圧部材取付部の中心か
ら第1の寸法よりも小さい第2の寸法を置いて外側に向
け円弧形状に形成されていてプランジャを上死点まで押
動可能な短寸側プランジャ押圧部とが形成されている構
成としたことを特徴としている。
【0008】この発明の請求項3に係わる油圧ポンプで
は、シリンダブロックは、プランジャ押圧部材取付部を
中心に対向配置され、プランジャ押圧部材には、互いに
対向配置された長寸側プランジャ押圧部と、互いに対向
配置された短寸側プランジャ押圧部とが一対に形成され
ている構成としたことを特徴としている。
【0009】この発明の請求項4に係わる油圧ポンプで
は、シャフトには、軸状に形成されたシャフト本体と同
一の外径であって、シャフト本体の軸方向に沿って複数
個所に配置されたプランジャ押圧部材取付部が備えら
れ、シリンダブロックは、シャフトに有するプランジャ
押圧部材取付部のそれぞれに対向配置されており、プラ
ンジャ押圧部材は、長寸側プランジャ押圧部が相反する
方向に向けて、プランジャ押圧部材取付部毎に複数個配
置されている構成としたことを特徴としている。
【0010】この発明の請求項5に係わる油圧ポンプで
は、プランジャとプランジャ押圧部材とのあいだには、
プランジャまたはプランジャ押圧部材に点接触または線
接触可能な摩擦部材が配置されている構成としたことを
特徴としている。
【0011】
【発明の作用】この発明の請求項1に係わる油圧ポンプ
において、シャフトが回転すると、このシャフトに結合
されたプランジャ押動部材が回転するため、シリンダブ
ロックに収容されたプランジャのそれぞれが上死点およ
び下死点の一方に押動される。それ故、ポンプ吐出時に
シャフトに加わる荷重はプランジャのそれぞれが下死点
に移動するときに同時にかかるため、従来のもののよう
に、一方のプランジャが上死点にいるときに、他方のプ
ランジャが下死点にいることによって生ずる偏荷重がシ
ャフトにかかることがないとともに、プランジャの移動
速度が速くなって、オイルの送給を短時間で行える。
【0012】この発明の請求項2に係わる油圧ポンプに
おいて、シャフトが回転すると、シャフトに有するプラ
ンジャ押圧部材取付部に孔部が挿着されたプランジャ押
圧部が回転するため、プランジャ押圧部材に有する長寸
側プランジャ押圧部によってそれぞれのプランジャが下
死点まで同時に押動される一方、プランジャ押圧部材に
有する短寸側プランジャ押圧部によってそれぞれのプラ
ンジャが上死点まで同時に押動される。また、シャフト
に形成されたプランジャ押圧部材取付部は、軸状のシャ
フト本体と同一の外径であるため、従来のもののよう
に、シャフトの回転中心に対して偏心した回転中心をも
つ偏心軸部を形成する必要がない。それ故、請求項1の
作用に加え、偏心加工等を施さないシャフトを用いるこ
とによって、偏心加工等を施すための設備を設置する必
要がなくなる。
【0013】この発明の請求項3に係わる油圧ポンプに
おいて、シャフトが回転すると、プランジャ押圧部材の
一対の長寸側プランジャ押圧部のうちの一方が一方のシ
リンダブロック内のプランジャを下死点まで押動すると
同時に、一対の長寸側プランジャ押圧部のうちの他方が
他方のシリンダブロック内のプランジャを下死点まで押
動し、これとは異なり、プランジャ押圧部材の一対の短
寸側プランジャ押圧部のうちの一方が一方のシリンダブ
ロック内のプランジャを上死点まで押動すると同時に、
一対の短寸側プランジャ押圧部のうちの他方が他方のシ
リンダブロック内のプランジャを上死点まで押動するた
め、シャフトの一回転で、一方、他方のプランジャは上
死点および下死点を2往復する。それ故、請求項2の作
用に加え、単一のプランジャ押圧部材を用いることによ
って、構造が簡素になる。
【0014】この発明の請求項4に係わる油圧ポンプに
おいて、シャフトの軸方向に沿って連装され、それぞれ
がシャフトを中心にして相反する側に長寸側プランジャ
押圧部が配置されているプランジャ押圧部材は、シャフ
トが回転すると、シャフトを中心とした反対側で長寸側
プランジャ押圧部がそれぞれのプランジャを下死点まで
押動し、このとき、短寸側プランジャ押圧部はプランジ
ャに摺接しない。そして、シャフトを中心とした反対側
で短寸側プランジャ押圧部がそれぞれのプランジャを上
死点まで押動し、このとき、短寸側プランジャ押圧部は
プランジャに摺接しない。それ故、請求項3の作用に加
え、プランジャ押圧部材の成形が容易に行える。
【0015】この発明の請求項5に係わる油圧ポンプに
おいて、プランジャ押圧部材は摩擦部材を介してプラン
ジャに圧接するため、プランジャ押圧部材とプランジャ
との間は点接触や線接触となる。それ故、請求項3の作
用に加え、プランジャ押圧部材とプランジャとの間の摩
擦抵抗がより小さくなる。
【0016】
【実施例】図1および図2にはこの発明に係わる油圧ポ
ンプの第1実施例が示されている。
【0017】図示する油圧ポンプ1は、アンチロックブ
レーキシステムのアクチュエータに内蔵され、主とし
て、ヨーク(ケース)2、第1のマグネット(マグネッ
ト)3、第2のマグネット(マグネット)4、アーマチ
ュア5、シャフト6、ポンプケース(ケース)7、ポン
プ部8、プランジャ押圧部材9から構成されている。
【0018】ヨーク2は、円筒形の筒部2aの一端側に
円盤形のエンド2bが加締めることによって取付けられ
ており、筒部2aの他端側は図示しないビスによってポ
ンプケース7にねじ止められている。また、エンド2b
の中央には第1の軸受10が取付けられており、この第
1の軸受10は後述するアーマチュア5に備えたシャフ
ト6の一端側寄りを回転可能に支持している。
【0019】ヨーク2に有する筒部2aの内側には第
1、第2のマグネット3、4(ここでは図示しないが、
第2のマグネット4は第1のマグネット3の図1中手前
側に配置されている。)がそれぞれ取付けられており、
第1、第2のマグネット3、4は内側に磁力を発生して
いる。第1、第2のマグネット3、4の内周側にはアー
マチュア5が配置されている。
【0020】アーマチュア5にはシャフト6が備えられ
ており、このシャフト6において軸状をなすシャフト本
体6aのほぼ中央にアーマチュアコア11が固定されて
いて、アーマチュアコア11の近くにコンミュテータ1
2が設けられている。
【0021】アーマチュア5には、アーマチュアコア1
1に予め定められたスロット数のコイル巻回部11aが
形成されているとともに、コンミュテータ12に、アー
マチュアコア11に有するコイル巻回部11aと同数の
コンミュテータ片12aが設けられているため、各コン
ミュテータ片12aに電気的に接続され、コイル巻回部
11aに巻回されたアーマチュアコイル13が備えられ
ている。コンミュテータ12に有するコンミュテータ片
12aの外側には第1のブラシ14、第2のブラシ15
が配置されている。
【0022】第1、第2のブラシ14、15は、図示し
ない弾性体製の第1、第2のブラシホルダに取付けられ
ており、第1、第2のブラシホルダは上述したエンド2
bに絶縁されて固定されているため、第1、第2のブラ
シホルダによって、第1、第2のブラシ14、15がコ
ンミュテータ片12aに電気的に接続可能に押圧されて
いる。第1、第2のブラシ14、15は図示しない外部
のABSコントローラ(アンチロックブレーキシステム
コントローラ)に電気的に接続されるため、ABSコン
トローラから各ブラシ14、15に電流が流れると、各
コンミュテータ片12aを通じてアーマチュアコイル1
3がスロット毎に順次励磁されて外側に磁力を発生し、
アーマチュアコイル13が発生した磁力と第1、第2の
マグネット3、4によって発生している磁力とによる電
磁誘導によりアーマチュア5が回転する。
【0023】アーマチュア5は、シャフト6の他端側寄
りがポンプケース7内まで延出されており、このポンプ
ケース7に取付けられた第2の軸受16によって回転可
能に支持されている。
【0024】そして、アーマチュア5は、シャフト6の
他端部がプランジャ押圧部材取付部6bになっている。
このプランジャ押圧部材取付部6bは、シャフト6に有
するシャフト本体6aの回転中心と同心であって、シャ
フト6に有するシャフト本体6aの外径寸法と同一であ
るため、従来のもののように、シャフトの回転中心に対
して偏心した偏心軸部を形成したものと比べて、シャフ
トに対する加工の必要なしに得られる。プランジャ押圧
部材取付部6bにはプランジャ押圧部材9が取付けられ
ている。
【0025】プランジャ押圧部材9には、図2に示され
るように、孔部9a、長寸側プランジャ押圧部9b、短
寸側プランジャ押圧部9cがそれぞれ備えられている。
【0026】プランジャ押圧部材9は、孔部9aが長円
の筒状をなす押圧部材本体9dの中央に形成されてお
り、この孔部9aの内径寸法がシャフト6に有するプラ
ンジャ押圧部材取付部6bの外径寸法よりもわずかに大
きい。
【0027】長寸側プランジャ押圧部9bは、孔部9a
の外側に配置されている。この場合、長寸側プランジャ
押圧部9bには、孔部9aを中心として対向位置に第1
の長寸側プランジャ押圧部9b1、第2の長寸側プラン
ジャ押圧部9b2が一対で形成されており、第1、第2
の長寸側プランジャ押圧部9b1、9b2は、図2に示
されるように、孔部9aの中心から円弧形状にして突出
した先端までが第1の寸法L1を有する。
【0028】長寸側プランジャ押圧部9bは、第1の長
寸側プランジャ押圧部9b1、第2の長寸側プランジャ
押圧部9b2が対向配置されているため、シャフト6と
ともにプランジャ押圧部材9が回転する際に、後述する
第1のプランジャ21に有する被押圧部21bに第1の
長寸側プランジャ押圧部9b1が圧接すると同時に、後
述する第2のプランジャ38に備えた被押圧部38bに
第2の長寸側プランジャ押圧部9b2が摺接することに
よって、第1のプランジャ21および第2のプランジャ
38を同時に下死点Bに移動させる。
【0029】短寸側プランジャ押圧部9cは、長寸側プ
ランジャ押圧部9bと同様にして孔部9aの外側に配置
されているが、第1、第2の長寸側プランジャ押圧部9
b1、9b2に対して円周上で90度ずれて配置されて
いる。この場合、短寸側プランジャ押圧部9cは、孔部
9aを中心として対向位置に第1の短寸側プランジャ押
圧部9c1、第2の短寸側プランジャ押圧部9c2が一
対で形成されており、第1、第2の短寸側プランジャ押
圧部9c1、9c2は、図2に示されるように、第1、
第2の長寸側プランジャ押圧部9b1、9b2が先端ま
で突出している第1の寸法L1よりも小さい第2の寸法
L2を置いて孔部9aの中心から円弧形状にして先端ま
でが突出している。
【0030】短寸側プランジャ押圧部9cは、第1の短
寸側プランジャ押圧部9c1、第2の短寸側プランジャ
押圧部9c2が対向配置されているため、シャフト6と
ともにプランジャ押圧部材9が回転する際に、後述する
第1のプランジャ21に有する被押圧部21bに第1の
短寸側プランジャ押圧部9c1が圧接すると同時に、後
述する第2のプランジャ38に備えた被押圧部38bに
第2の短寸側プランジャ押圧部9c2が摺接することに
よって、第1のプランジャ21および第2のプランジャ
38を同時に上死点Aに移動させる。
【0031】プランジャ押圧部材9は、孔部9aがシャ
フト6に有するプランジャ押圧部材取付部6bの外径寸
法に略等しいため、第2の軸受16との間に筒形状をな
す隙間部材17を介してプランジャ押圧部材取付部6b
に圧入されることによってシャフト6に固定されてい
る。そして、プランジャ押圧部材9は、シャフト6が回
転すると、シャフト6の90度回転毎に、第1の長寸側
プランジャ押圧部9b1、第1の短寸側プランジャ押圧
部9c1、第2の長寸側プランジャ押圧部9b2、第2
の長寸側プランジャ押圧部9c2が順次切換わる。
【0032】アーマチュア5のシャフト6が挿入されて
いるポンプケース7は、図1に示されるように、矩形に
形成されたポンプケース本体7aの中央に配設された軸
受取付部7bに、前述した第2の軸受16が装着されて
いる。この第2の軸受16は両面シールドタイプである
ため、この第2の軸受16のヨーク2側をシャフト6の
他端側から隔離している。
【0033】ポンプケース7には、軸受取付部7bを中
心としてヨーク2とは反対側に、押圧部材収容部7cが
形成されているため、この押圧部材収容部7c内に、前
述したプランジャ押圧部材9が収容されている。
【0034】ポンプケース7には、押圧部材収容部7c
の外側に第1のシリンダブロック収容部7dと第2のシ
リンダブロック収容部7eとが対向位置に形成されてお
り、第1、第2のシリンダブロック収容部7d、7e内
にポンプ部8が収められている。ポンプ部8は、第1の
シリンダブロック収容部7d内において、第1のシリン
ダブロック20、第1のプランジャ21、第1の流路形
成部材22、第2の流路形成部材23、ストッパ24か
ら構成されており、第2のシリンダブロック収容部7e
内において、第2のシリンダブロック25、第2のプラ
ンジャ38、第3の流路形成部材27、第4の流路形成
部材28、ストッパ29から一対に形成されている。
【0035】また、ポンプケース7には、図2に示され
るように、流体導入路7f、流体導出路7gが設けられ
ている。流体導入路7fはポンプケース本体7aの外側
寄りにおいて第1のシリンダブロック収容部7d、第2
のシリンダブロック収容部7eに連通接続されており、
流体導出路7gはポンプケース本体7aの押圧部材収容
部7c寄りにおいて第1のシリンダブロック収容部7
d、第2のシリンダブロック収容部7eにそれぞれ連通
接続されている。
【0036】第1のシリンダブロック収容部7dは、図
1に示されるように、ポンプケース7の上方側に向けて
段差をもつ孔状に形成されており、この第1のシリンダ
ブロック収容部7d内には、オーリング(Oリング)1
8、19を介して第1のシリンダブロック20が取付け
られているとともに、第1のシリンダブロック20の端
部に当接させた第1の流路形成部材22、第2の流路形
成部材23がそれぞれ取付けられ、端部にストッパ24
がねじ込まれることによって、第1のシリンダブロック
20、第1の流路形成部材22、第2の流路形成部材2
3が抜け止められている。第1の流路形成部材22と第
2の流路形成部材23とのあいだには、導出流路23a
が形成されており、この導出流路23aがポンプケース
7に有する流体導出路7gに連通している。
【0037】第1のシリンダブロック20は、略筒形状
に形成されており、この第1のシリンダブロック20に
は、側板の一部に外側から内側に連通接続された導入流
路20aが形成されており、この導入流路20aが流体
導入路7fに連通されているため、導入流路20aを通
じて流体導入路7fから内側にブレーキ液を導入する。
第1のシリンダブロック20の内側には第1のプランジ
ャ21が挿入されている。
【0038】第1のプランジャ21は、断面がT字状を
なすものとして形成されている。第1のプランジャ21
には、円柱形に形成されたプランジャ本体21aと、プ
ランジャ本体21aのプランジャ押圧部材9側において
円盤形状に形成された被押圧部21bと、プランジャ本
体21aのプランジャ押圧部材9とは反対側に横孔と縦
孔を有するものとして形成されたプランジャ流路21c
とが備えられている。
【0039】第1のプランジャ21は、オーリング(O
リング)30を介してプランジャ本体21aが第1のシ
リンダブロック20内に挿入されているとともに、第1
のプランジャ付勢ばね31を介して被押圧部21bが第
1のシリンダブロック20に組付けられている。
【0040】第1のプランジャ21は、プランジャ流路
21cの端部に、第1の弁ばね32によって予め定めら
れた圧力で第1の弁体33が圧接しているとともに、ポ
ンプケース7に有する押圧部材収容部7c内で被押圧部
21bがプランジャ押圧部材9に圧接している。第1の
弁体33は、第1のプランジャ21が上死点Aから下死
点Bまでストロークする間にプランジャ流路21cを開
放し、これとは異なり、第1のプランジャ21が下死点
Bから上死点Aまでストロークする間にプランジャ流路
21cを閉塞するインレットバルブとして機能する。
【0041】第1のシリンダブロック20の端部に取付
けられた第1の流路形成部材22、第2の流路形成部材
23のあいだには、第2の弁ばね34によって第1の流
路形成部材22側に付勢された第2の弁体35が配置さ
れており、この第2の弁体35は、第1のプランジャ2
1が上死点Aから下死点Bまでストロークする間に導出
流路23aを開放し、これとは異なり、第1のプランジ
ャ21が下死点Bから上死点Aまでストロークする間に
導出流路23aを閉塞するアウトレットバルブとして機
能する。
【0042】このとき、第1のプランジャ21とプラン
ジャ押圧部材9とは、互いに小さい摩擦抵抗にて摺動可
能な素材によりそれぞれ成形されているため、プランジ
ャ押圧部材9が回転することによって、第1のプランジ
ャ21に対して小さい摩擦抵抗で摺接し、シャフトにプ
ランジャを押圧するためのボールベアリングを取付けた
ものと同等の摩擦抵抗が得られる。
【0043】第1のプランジャ21は、プランジャ押圧
部材9において第1の長寸側プランジャ押圧部9b1、
第1の短寸側プランジャ押圧部9c1、第2の長寸側プ
ランジャ押圧部9b2、第2の長寸側プランジャ押圧部
9c2がシャフト6の90度回転毎に変更されるため、
図2に示されるように、第1の長寸側プランジャ押圧部
9b1によって押圧されて下死点Bにある状態から、第
1の短寸側プランジャ押圧部9c1によって押圧される
上死点Aまでストロークする間に、第2の弁体35が導
出流路23aを閉塞して、第1の弁体33がプランジャ
流路21cを開放し、そして、第1の短寸側プランジャ
押圧部9c1によって押圧されて上死点Aにある状態か
ら、第2の長寸側プランジャ押圧部9b2によって押圧
される下死点Bまでストロークする間に、第2の弁体3
5が導出流路23aを開放して、第1の弁体33がプラ
ンジャ流路21cを閉塞し、その次に、第2の長寸側プ
ランジャ押圧部9b2によって押圧されて下死点Bにあ
る状態から、第2の短寸側プランジャ押圧部9c2によ
って押圧される上死点Aまでストロークする間に、第2
の弁体35が導出流路23aを閉塞して、第1の弁体3
3がプランジャ流路21cを開放し、その後に、第2の
短寸側プランジャ押圧部9c2によって押圧されて上死
点Aにある状態から、第1の長寸側プランジャ押圧部9
b1によって押圧される下死点Bまでストロークする間
に、第2の弁体35が導出流路23aを開放して、第1
の弁体33がプランジャ流路21cを閉塞することによ
って、シャフト6の一回転で、ポンプケース7に有する
流体導入路7fからブレーキ液を吸引して流体導出路7
gから吐出するストロークを2回行う。
【0044】一方、第2のシリンダブロック収容部7e
は、図1に示されるように、押圧部材収容部7cを中心
として、上述した第1のシリンダブロック収容部7dに
対向配置されており、ポンプケース7の下方側に向けて
段差をもつ孔状に形成されている。この第2のシリンダ
ブロック収容部7e内には、オーリング(Oリング)3
6、37を介して第2のシリンダブロック25が取付け
られているとともに、第2のシリンダブロック25の端
部に当接させた第3の流路形成部材27、第4の流路形
成部材28がそれぞれ取付けられ、端部にストッパ29
がねじ込まれることによって、第2のシリンダブロック
25、第3の流路形成部材27、第4の流路形成部材2
8が抜け止められている。第3の流路形成部材27と第
4の流路形成部材28とのあいだには、導出流路28a
が形成されており、この導出流路28aがポンプケース
7に有する流体導出路7gに連通している。
【0045】第2のシリンダブロック25は、略筒形状
に形成されており、この第2のシリンダブロック25に
は、側板の一部に外側から内側に連通接続された導入流
路25aが形成されており、この導入流路25aが流体
導入路7fに連通されているため、導入流路25aを通
じて流体導入路7fから内側にブレーキ液を導入する。
第2のシリンダブロック25の内側には第2のプランジ
ャ38が挿入されている。
【0046】第2のプランジャ38は、第1のプランジ
ャ21と同様にして、断面がT字状をなすものとして形
成されている。第2のプランジャ38には、円柱形に形
成されたプランジャ本体38aと、プランジャ本体38
aのプランジャ押圧部材9側において円盤形状に形成さ
れた被押圧部38bと、プランジャ本体38aのプラン
ジャ押圧部材9とは反対側に横孔と縦孔を有するものと
して形成されたプランジャ流路38cとが備えられてい
る。
【0047】第2のプランジャ38は、オーリング(O
リング)39を介してプランジャ本体38aが第2のシ
リンダブロック25内に挿入されているとともに、第2
のプランジャ付勢ばね40を介して被押圧部38bが第
2のシリンダブロック25に組付けられている。
【0048】第2のプランジャ38は、プランジャ流路
38cの端部に、第3の弁ばね41によって予め定めら
れた圧力で第3の弁体42が圧接しているとともに、ポ
ンプケース7に有する押圧部材収容部7c内で被押圧部
38bがプランジャ押圧部材9に圧接している。第3の
弁体42は、第2のプランジャ38が上死点Aから下死
点Bまでストロークする間にプランジャ流路38cを開
放し、これとは異なり、第2のプランジャ38が下死点
Bから上死点Aまでストロークする間にプランジャ流路
38cを閉塞するインレットバルブとして機能する。
【0049】第2のシリンダブロック25の端部に取付
けられた第3の流路形成部材27、第4の流路形成部材
28のあいだには、第4の弁ばね43によって第3の流
路形成部材27側に付勢された第4の弁体44が配置さ
れており、この第4の弁体44は、第2のプランジャ3
8が上死点Aから下死点Bまでストロークする間に導出
流路28aを開放し、これとは異なり、第2のプランジ
ャ38が下死点Bから上死点Aまでストロークする間に
導出流路28aを閉塞するアウトレットバルブとして機
能する。
【0050】このとき、第2のプランジャ38とプラン
ジャ押圧部材9とは、互いに小さい摩擦抵抗にて摺動可
能な素材によりそれぞれ成形されているため、プランジ
ャ押圧部材9が回転することによって、第2のプランジ
ャ38に対して小さい摩擦抵抗で摺接し、シャフトにプ
ランジャを押圧するためのボールベアリングを取付けた
ものと同等の摩擦抵抗が得られる。
【0051】第2のプランジャ38は、プランジャ押圧
部材9において第1の長寸側プランジャ押圧部9b1、
第1の短寸側プランジャ押圧部9c1、第2の長寸側プ
ランジャ押圧部9b2、第2の長寸側プランジャ押圧部
9c2がシャフト6の90度回転毎に変更されるため、
図2に示されるように、第2の長寸側プランジャ押圧部
9b2によって押圧されて下死点Bにある状態から、第
2の短寸側プランジャ押圧部9c2によって押圧される
上死点Aまでストロークする間に、第4の弁体44が導
出流路28aを閉塞して、第3の弁体42がプランジャ
流路38cを開放し、そして、第2の短寸側プランジャ
押圧部9c2によって押圧されて上死点Aにある状態か
ら、第1の長寸側プランジャ押圧部9b1によって押圧
される下死点Bまでストロークする間に、第4の弁体4
4が導出流路28aを開放して、第3の弁体42がプラ
ンジャ流路38cを閉塞し、その次に、第1の長寸側プ
ランジャ押圧部9b1によって押圧されて下死点Bにあ
る状態から、第1の短寸側プランジャ押圧部9c1によ
って押圧される上死点Aまでストロークする間に、第4
の弁体44が導出流路28aを閉塞して、第3の弁体4
2がプランジャ流路38cを開放し、その後に、第1の
短寸側プランジャ押圧部9c1によって押圧されて上死
点Aにある状態から、第2の長寸側プランジャ押圧部9
b2によって押圧される下死点Bまでストロークする間
に、第4の弁体44が導出流路28aを開放して、第3
の弁体42がプランジャ流路38cを閉塞することによ
って、シャフト6の一回転で、ポンプケース7に有する
流体導入路7fからブレーキ液を吸引して流体導出路7
gから吐出するストロークを2回行う。
【0052】プランジャ押圧部材9がシャフト6ととも
に回転することによって、第1のプランジャ21、第2
のプランジャ38が上死点Aと下死点Bとの間を往復で
ストロークする際、プランジャ押圧部材9に有する第1
の長寸側プランジャ押圧部9b1によって第1のプラン
ジャ21を上死点Aから下死点Bに押圧するのと同時
に、プランジャ押圧部材9に有する第2の長寸側プラン
ジャ押圧部9b2によって第2のプランジャ38を上死
点Aから下死点Bに押圧するため、圧縮行程にある第1
のプランジャ21からシャフト6にかけられる荷重と、
同じく圧縮行程にある第2のプランジャからシャフト6
にかけられる荷重とが相殺され、シャフト6に偏荷重が
かからない。
【0053】このような構造をなす油圧ポンプ1は、ア
ンチロックブレーキシステムのアクチュエータに内蔵さ
れ、ポンプケース7に有する流体導入路7fがリザーバ
ーに連通接続され、ポンプケース7の流体導出路7gが
図示しないダンパー室を介してブレーキマスターシリン
ダに連通接続され、両ブラシ14、15が外部のABS
コントローラに電気的に接続されて車両に搭載される。
【0054】ABSコントローラはブレーキが操作され
たときに、車輪のスリップ状態が認識されると保持信号
を発生し、車輪のスリップが大きくなったことが認識さ
れると減圧信号を発生し、車輪のスリップが小さくなっ
たことが認識されると増圧信号を発生して夫々の信号を
アクチュエータに転送する。減圧信号が発生されると油
圧ポンプ1の両ブラシ14、15に対し電流が供給され
る。
【0055】ABSコントローラから減圧信号が発生さ
れることによって、ホイールシリンダに連通接続されて
いる増圧用ソレノイドバルブおよび減圧用ソレノイドバ
ルブが作動されるため、増圧用ソレノイドバルブはポー
トが閉じ、減圧用ソレノイドバルブはポートが開く。そ
して、油圧ポンプ1は、両ブラシ14、15に電流が供
給されてアーマチュア5が回転するため、シャフト6と
ともにプランジャ押圧部材9が回転し、プランジャ押圧
部材9が回転することによって、プランジャ押圧部材9
に有する第1の短寸側プランジャ押圧部9c1が第1の
プランジャ21を下死点Bから上死点Aに押圧するのと
同時に、プランジャ押圧部材9に有する第2の短寸側プ
ランジャ押圧部9c2が第2のプランジャ38を下死点
Bから上死点Aに押圧する吸入行程と、プランジャ押圧
部材9に有する第1の長寸側プランジャ押圧部9b1が
第1のプランジャ21を上死点Aから下死点Bに押圧す
るのと同時に、プランジャ押圧部材9に有する第2の長
寸側プランジャ押圧部9b2が第2のプランジャ38を
上死点Aから下死点Bに押圧する圧縮行程を繰り返し、
減圧用ソレノイドバルブを介してホイールシリンダ内の
ブレーキオイルが貯蔵されているリザーバーからブレー
キオイルを吸引してブレーキマスターシリンダに戻すこ
とにより、ホイールシリンダ内のブレーキオイルの圧力
を下げて車輪のスリップを適正な状態にし、過度のスリ
ップを発生させないようにブレーキオイルの液圧を制御
する。
【0056】プランジャ押圧部材9が回転する間、上述
したように、プランジャ押圧部材9に有する第1の長寸
側プランジャ押圧部9b1によって第1のプランジャ2
1を上死点Aから下死点Bに押圧するのと同時に、プラ
ンジャ押圧部材9に有する第2の長寸側プランジャ押圧
部9b2によって第2のプランジャ38を上死点Aから
下死点Bに押圧するため、圧縮行程にある第1のプラン
ジャ21からシャフト6にかけられる荷重と、同じく圧
縮行程にある第2のプランジャ38からシャフト6にか
けられる荷重とが相殺されるため、偏荷重がかからない
ままでシャフト6が回転するものとなる。
【0057】図3には、この発明に係わる油圧ポンプの
第2実施例が示されており、図3はポンプ部のみを示し
ている。
【0058】この場合、シャフト6の他端部のプランジ
ャ押圧部材取付部6bがシャフト本体6aの軸方向に沿
って並んでおり、第2の軸受16側が第1のプランジャ
押圧部材取付部6b1になっているとともに、他端寄り
が第2のプランジャ押圧部材取付部6b2になってい
る。
【0059】そして、この場合、ポンプケース7には、
シャフト6に有する第1のプランジャ押圧部材取付部6
b1の外側に第1のシリンダブロック収容部7dが形成
されており、この第1のシリンダブロック収容部7d内
に、第1実施例と同様にして、第1のシリンダブロック
20、第1のプランジャ21、第1の流路形成部材2
2、第2の流路形成部材23、ストッパ24、第1のプ
ランジャ付勢ばね31、第1の弁体33、第1の弁ばね
32、第2の弁体35、第2の弁ばね34がそれぞれ収
容されている。
【0060】また、ポンプケース7には、シャフト6に
有する第2のプランジャ押圧部材取付部6b2の外側に
第2のシリンダブロック収容部7eが形成されており、
この第2のシリンダブロック収容部7e内に、第1実施
例と同様にして、第2のシリンダブロック25、第2の
プランジャ38、第3の流路形成部材27、第4の流路
形成部材28、ストッパ29、第2のプランジャ付勢ば
ね40、第3の弁体41、第3の弁ばね42、第4の弁
体43、第4の弁ばね44がそれぞれ収容されている。
第1のシリンダブロック収容部7dと第2のシリンダブ
ロック収容部7eとは、シャフト6を中心として対向配
置されているが、第1のプランジャ押圧部材取付部6b
1と第2のプランジャ押圧部材取付部6b2とがシャフ
ト6の軸方向に沿って配置されているため、それぞれの
中心が同一線上に配置されていない。
【0061】第1、第2のプランジャ押圧部材取付部6
b1、6b2は、シャフト6に有するシャフト本体6a
の回転中心と同心であって、シャフト6に有するシャフ
ト本体6aの外径寸法と同一であるため、シャフトの回
転中心に対して偏心した偏心軸部を形成したものと比べ
て何等の加工も必要としない。
【0062】第1のプランジャ押圧部材取付部6b1に
は第1のプランジャ押圧部材90が取付けられ、第2の
プランジャ押圧部材取付部6b2には第2のプランジャ
押圧部材91が取付けられている。
【0063】第1、第2のプランジャ押圧部材90、9
1はそれぞれ別体に形成されている。
【0064】第1、第2のプランジャ押圧部材90、9
1は、孔部90a、91aが中央にそれぞれ形成されて
おり、孔部90a、91aの内径寸法がシャフト6に有
する第1、第2のプランジャ押圧部材取付部6b1、6
b2の外径寸法よりもわずかに大きい。
【0065】第1のプランジャ押圧部材90には、孔部
90aの外側に長寸側プランジャ押圧部90bと短寸側
プランジャ押圧部90cとが対向配置されている。
【0066】第1のプランジャ押圧部材90の長寸側プ
ランジャ押圧部90bは、孔部90aの中心から円弧形
状にして突出した先端までが第1の寸法L1を有する。
【0067】第1のプランジャ押圧部材90の短寸側プ
ランジャ押圧部90cは、長寸側プランジャ押圧部90
bが先端まで突出している第1の寸法L1よりも小さい
第2の寸法L2を置いて孔部90aの中心から円弧形状
にして先端までが突出している。
【0068】第2のプランジャ押圧部材91は、孔部9
1aの外側に長寸側プランジャ押圧部91bと短寸側プ
ランジャ押圧部91cとが対向配置されている。
【0069】第2のプランジャ押圧部材91の長寸側プ
ランジャ押圧部91bは、孔部90aの中心から円弧形
状にして突出した先端までが第1の寸法L1を有する。
【0070】第2のプランジャ押圧部材91の短寸側プ
ランジャ押圧部91cは、長寸側プランジャ押圧部91
bが先端まで突出している第1の寸法L1よりも小さい
第2の寸法L2を置いて孔部91aの中心から円弧形状
にして先端までが突出している。
【0071】第1、第2のプランジャ押圧部材90、9
1は、シャフト6の第1、第2のプランジャ押圧部材取
付部6b1、6b2において、長寸側プランジャ押圧部
90bと長寸側プランジャ押圧部91bとがシャフト6
の円周上において相反する方向に180度ずれて配置さ
れてシャフト6に固定されている。
【0072】第1、第2のプランジャ押圧部材90、9
1は、シャフト6とともに第1、第2のプランジャ押圧
部材90、91が回転する際に、第1のシリンブブロッ
ク収容部7d内おいて、第1のプランジャ21に有する
被押圧部21bに第1のプランジャ押圧部材90の長寸
側プランジャ押圧部90bが圧接すると同時に、第2の
シリンダブロック収容部7e内において、第2のプラン
ジャ38に有する被押圧部38bに第2のプランジャ押
圧部材91の長寸側プランジャ押圧部91bが摺接する
ことによって、第1のプランジャ21および第2のプラ
ンジャ38を同時に下死点Bに移動させる。
【0073】そして、第1、第2のプランジャ押圧部材
90、91は、シャフト6とともに第1、第2のプラン
ジャ押圧部材90、91が回転する際に、第1のシリン
ダブロック収容部7d内おいて、第1のプランジャ21
に有する被押圧部21bに第1のプランジャ押圧部材9
0の短寸側プランジャ押圧部90cが圧接すると同時
に、第2のシリンダブロック収容部7e内において、第
2のプランジャ38に有する被押圧部38bに第2のプ
ランジャ押圧部材91の長寸側プランジャ押圧部91b
が摺接することによって、第1のプランジャ21および
第2のプランジャ38を同時に上死点Aに移動させる。
【0074】第1、第2のプランジャ押圧部材90、9
1が回転する間、上述したように、第1のプランジャ押
圧部材90に有する長寸側プランジャ押圧部90bによ
って第1のプランジャ21を上死点Aから下死点Bに押
圧するのと同時に、第2のプランジャ押圧部材91に有
する長寸側プランジャ押圧部91bによって第2のプラ
ンジャ38を上死点Aから下死点Bに押圧するため、圧
縮行程にある第1のプランジャ21からシャフト6にか
けられる荷重と、同じく圧縮行程にある第2のプランジ
ャ38からシャフト6にかけられる荷重とが相殺され、
偏荷重がかからないままでシャフト6が回転するものと
なる。
【0075】図4には、この発明に係わる油圧ポンプの
第3実施例が示されており、図4はプランジャ押圧部材
とプランジャのみを示している。
【0076】この場合、シャフト6に固定されたプラン
ジャ押圧部材9と第1、第2のプランジャ21、38に
有する被押圧部21b、38bとのあいだに、ローラー
状に形成された摩擦部材50が配置されており、他の部
位は第1実施例と同様になっている。
【0077】摩擦部材50は、第1、第2のプランジャ
21、38に有する被押圧部21b、38bのほぼ中央
に溝状に形成された摩擦部材収容部21b1、38b1
内にシャフト6の回転方向と逆方向に回転可能に収めら
れているため、プランジャ押圧部材9がシャフト6とと
もに回転する際に、プランジャ押圧部材9の回転方向と
は逆方向に回転しながら第1、第2の長寸側プランジャ
押圧部9b1、9b2または第1、第2の短寸側プラン
ジャ押圧部9c1、9c2に対して線接触しながら摺接
する。
【0078】そして、この場合、プランジャ押圧部材9
が第1、第2のプランジャ21、38に直接摺接せず
に、摩擦部材50を介して線接触でもって摺接するた
め、第1、第2のプランジャ21、38は、比較的高価
な素材を用いて成形する必要がなくなる。
【0079】図5には、この発明に係わる油圧ポンプの
第4実施例が示されており、図5はプランジャ押圧部材
とプランジャのみを示している。
【0080】この場合、シャフト6に固定されたプラン
ジャ押圧部材9と第1、第2のプランジャ21、38に
有する被押圧部21b、38bとのあいだに、球状に形
成された摩擦部材50が配置されており、他の部位は第
1実施例と同様になっている。
【0081】摩擦部材50は、第1、第2のプランジャ
21、38に有する被押圧部21b、38bのほぼ中央
に丸穴状に形成された摩擦部材収容部21b2、38b
2内に収められているため、プランジャ押圧部材9がシ
ャフト6とともに回転する際に、プランジャ押圧部材9
の回転方向とは逆方向に回転しながら、第1、第2の長
寸側プランジャ押圧部9b1、9b2または第1、第2
の短寸側プランジャ押圧部9c1、9c2に対して点接
触しながら摺接する。
【0082】そして、この場合、プランジャ押圧部材9
が第1、第2のプランジャ21、38に直接摺接せず
に、摩擦部材50を介して点接触でもって摺接するた
め、第1、第2のプランジャ21、38は、比較的高価
な素材を用いて成形する必要がなくなる。
【0083】なお、図4、図5に示した摩擦部材50を
図3に示される第2実施例に用いても、第1の実施例に
用いた場合と同様の機能をもつ。
【0084】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明の請
求項1に係わる油圧ポンプによれば、ポンプ吐出時にシ
ャフトに加わる荷重はプランジャのそれぞれが下死点に
移動するときに同時にかかるため、シャフトに偏荷重が
かかることがなく、それによって、従来のものと比較し
て、シャフトの外径を大きくする必要がないとともに、
シャフトを支持する軸受に大型のものを用いる必要がな
くなって、軽量化およびコンパクト化が図れるとととも
に、プランジャの移動速度を速くしてオイルの送給を短
時間で行えるいう優れた効果を奏する。
【0085】この発明の請求項2に係わる油圧ポンプに
よれば、シャフトの回転中心に対して偏心した回転中心
をもつ偏心軸部を形成する必要がないため、請求項1の
効果に加え、偏心加工等を施さないシャフトを用いるこ
とによって、偏心加工等を施すための設備を設置する必
要がなくなって、生産性の向上が図れるという優れた効
果を奏する。
【0086】この発明の請求項3に係わる油圧ポンプに
よれば、シャフトが回転すると、プランジャ押圧部材の
一対の長寸側プランジャ押圧部のうちの一方が一方のシ
リンダブロック内のプランジャを下死点まで押動すると
同時に、一対の長寸側プランジャ押圧部のうちの他方が
他方のシリンダブロック内のプランジャを下死点まで押
動し、これとは異なり、プランジャ押圧部材の一対の短
寸側プランジャ押圧部のうちの一方が一方のシリンダブ
ロック内のプランジャを上死点まで押動すると同時に、
一対の短寸側プランジャ押圧部のうちの他方が他方のシ
リンダブロック内のプランジャを上死点まで押動するた
め、シャフトの一回転で、一方、他方のプランジャは上
死点および下死点を2往復する。それ故、請求項2の効
果に加え、単一のプランジャ押圧部材を用いることによ
って、構造が簡素になるという優れた効果を奏する。
【0087】この発明の請求項4に係わる油圧ポンプに
よれば、シャフトの軸方向に沿って連装され、それぞれ
がシャフトを中心にして相反する側に長寸側プランジャ
押圧部が配置されているプランジャ押圧部材は、シャフ
トが回転すると、シャフトを中心とした反対側で長寸側
プランジャ押圧部がそれぞれのプランジャを下死点まで
押動し、このとき、短寸側プランジャ押圧部はプランジ
ャに摺接しない。そして、シャフトを中心とした反対側
で短寸側プランジャ押圧部がそれぞれのプランジャを上
死点まで押動し、このとき、短寸側プランジャ押圧部は
プランジャに摺接しない。それ故、請求項2の効果に加
え、プランジャ押圧部材の成形が容易に行えるという優
れた効果を奏する。
【0088】この発明の請求項5に係わる油圧ポンプに
よれば、プランジャ押圧部材は摩擦部材を介してプラン
ジャに圧接するため、プランジャ押圧部材とプランジャ
との間は点接触や線接触となる。それ故、請求項3の効
果に加え、プランジャ押圧部材とプランジャとの間の摩
擦抵抗が極端に小さくなり、より騒音の減少を図れると
いう優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる油圧ポンプの第1実施例の縦
断正面図である。
【図2】図1に示した油圧ポンプの縦断側面図である。
【図3】この発明に係わる油圧ポンプの第2実施例にお
いてのポンプ部まわりの縦断正面図である。
【図4】この発明に係わる油圧ポンプの第3実施例にお
いてのプランジャ押圧部材とプランジャまわりの縦断面
図である。
【図5】この発明に係わる油圧ポンプの第4実施例にお
いてのプランジャ押圧部材とプランジャまわりの縦断面
図である。
【符号の説明】
1 油圧ポンプ 2 (ケース)ヨーク 3 (マグネット)第1のマグネット 4 (マグネット)第2のマグネット 5 アーマチュア 6 シャフト 6a シャフト本体 6b プランジャ押圧部材取付部 8 ポンプ部 9 プランジャ押圧部材 9a 孔部 9b 長寸側プランジャ押圧部 9b1 第1の長寸側プランジャ押圧部 9b2 第2の長寸側プランジャ押圧部 9c 短寸側プランジャ押圧部 9c1 第1の短寸側プランジャ押圧部 9c2 第2の短寸側プランジャ押圧部 20 (シリンダブロック)第1のシリンダブロック 21 (プランジャ)第1のプランジャ 25 (シリンダブロック)第2のシリンダブロック 38 (プランジャ)第2のプランジャ 50 摩擦部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H070 AA01 BB02 BB17 BB23 BB25 CC05 CC34 DD35 DD91 3H075 AA02 BB03 BB19 CC34 DA02 DB03 DB24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースと、 上記ケースの内側に固定されたマグネットと、 上記マグネットの内側に配置され、通電によって回転す
    るアーマチュアと、 上記アーマチュアに備えられていて、上記ケースに回転
    可能に支持されたシャフトと、 上記ケース内に配置されたシリンダブロックを備えてい
    るととともに、上死点および下死点のあいだを往復動可
    能に上記シリンダブロック内に収容された複数個のプラ
    ンジャを備え、該プランジャが上死点および下死点のあ
    いだを往復動することにより流体を吸入して吐出するポ
    ンプ部と、 上記シャフトに結合されているとともに上記プランジャ
    に摺接可能に配置されていて、該シャフトの回転によ
    り、上記プランジャのそれぞれを上死点および下死点の
    一方に押動可能なプランジャ押圧部材を備えていること
    を特徴とする油圧ポンプ。
  2. 【請求項2】 シャフトには、軸状に形成されたシャフ
    ト本体と同一の外径をもつプランジャ押圧部材取付部が
    備えられ、 シリンダブロックは、上記シャフトに有するプランジャ
    押圧部材取付部に対向配置されており、 プランジャ押圧部材には、中央に、該プランジャ押圧部
    材取付部に挿着可能な孔部が形成されているとともに、
    該プランジャ押圧部材取付部の中心から第1の寸法を置
    いて外側に向け円弧形状に形成されていて該プランジャ
    を下死点まで押動可能な長寸側プランジャ押圧部と、該
    長寸側プランジャ押圧部とは対向して配置され、該プラ
    ンジャ押圧部材取付部の中心から該第1の寸法よりも小
    さい第2の寸法を置いて外側に向け円弧形状に形成され
    ていて該プランジャを上死点まで押動可能な短寸側プラ
    ンジャ押圧部とが形成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の油圧ポンプ。
  3. 【請求項3】 シリンダブロックは、プランジャ押圧部
    材取付部を中心に対向配置され、 プランジャ押圧部材には、互いに対向配置された長寸側
    プランジャ押圧部と、互いに対向配置された短寸側プラ
    ンジャ押圧部とが一対に形成されていることを特徴とす
    る請求項2に記載の油圧ポンプ。
  4. 【請求項4】 シャフトには、軸状に形成されたシャフ
    ト本体と同一の外径であって、シャフト本体の軸方向に
    沿って複数個所に配置されたプランジャ押圧部材取付部
    が備えられ、 シリンダブロックは、上記シャフトに有するプランジャ
    押圧部材取付部のそれぞれに対向配置されており、 プランジャ押圧部材は、長寸側プランジャ押圧部が相反
    する方向に向けて、プランジャ押圧部材取付部毎に複数
    個配置されていることを特徴とする請求項2に記載の油
    圧ポンプ。
  5. 【請求項5】 プランジャとプランジャ押圧部材とのあ
    いだには、プランジャまたはプランジャ押圧部材に点接
    触または線接触可能な摩擦部材が配置されていることを
    特徴とする請求項3または4に記載の油圧ポンプ。
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