JP2000045217A - 散布式表面処理工法とそれに用いる散布式表面処理作業車 - Google Patents
散布式表面処理工法とそれに用いる散布式表面処理作業車Info
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Abstract
規な散布式表面処理工法並びにその工法に用いる散布式
表面処理作業車を提供することを課題とする。 【解決手段】 結合材散布装置と骨材散布装置とを、車
両前方に近い方からこの順に、車両後輪よりも後方に備
えた作業車を用い、作業車を前進させながら、路面上に
結合材と骨材とをこの順序で散布する散布式表面処理工
法と、結合材散布装置と骨材散布装置とを、車両前方に
近い方からこの順に、車両後輪よりも後方に備えてなる
散布式表面処理作業車とを提供することによって、上記
課題を解決する。
Description
法とそれに用いる散布式表面処理作業車に関し、特に、
結合材の散布と骨材の散布とを一台の作業車によって前
進形態で一貫して行うことによって、均一で耐久性に優
れた散布式表面処理層を構築することを可能にする、新
規な散布式表面処理工法とそれに用いる散布式表面処理
作業車に関するものである。
次第に老化し、劣化が進み、路面が摩耗して凹凸を生じ
たり、舗装表面にひび割れ等が発生したりすることがあ
る。このような老化ないしは劣化した道路舗装を補修す
る方法として、従来、主として混合式表面処理工法と散
布式表面処理工法の2つの表面処理工法が提案されてい
る。
ァルトと骨材とをプラントで混合して製造したアスファ
ルト混合物を、施工現場に搬送して、老化ないしは劣化
した路面に舗設することにより、凹凸やひび割れ等を補
修する工法である。路面上にアスファルト混合物を舗設
するので、基本的には舗装体の継ぎ足しであり、補修工
法とは言え、通常の舗装体の構築工程とほぼ同様の工程
を必要とする表面処理工法である。
り簡便な工法であって、アスファルト等の瀝青材を老化
ないしは劣化した路面に膜状に散布し、続いてその上に
骨材を単層に散布して、瀝青材によって骨材を路面に結
合し、路面上に瀝青材と単層の骨材とからなる層を構築
するという極めて簡単な工法である。即ち、散布式表面
処理工法においては、アスファルト混合物を舗設するの
ではなく、単に骨材が散布され、散布された骨材が、結
合材として作用する瀝青材によって路面に結合し、骨材
単層の表面処理層を構築するものである。
型的には図9に示すような工法で行われていた。即ち、
図9において、表面処理を施すべき路面101上を、ま
ず、ロードスイーパー102が矢印方向に進行して清掃
した後、アスファルトディストリビューター103が進
み、路面101上に、結合材としてのアスファルトを散
布する。続いて、骨材を搭載したトラック104が荷台
を傾斜させ、後部から骨材をアスファルト層上に散布し
ながら、矢印方向に、即ち車両としては後進で進行す
る。これは、既に散布されているアスファルト層の上を
トラック104のタイヤが踏まないようにするためであ
る。アスファルト層の上をトラック104のタイヤが通
過すると、その部分のアスファルト層がトラックのタイ
ヤに付着して薄くなり、骨材と路面との結合力が弱まる
ばかりでなく、トラック104のタイヤに付着したアス
ファルトが、トラックがそのまま他の道路上を走行した
際に、路面にアスファルトの跡を付けるなどの問題を生
じるからである。続いて、散布された骨材上をローラー
105で転圧し、更には、ロードスイーパー102が再
度通過して、余剰の骨材などを処理層面から取り去っ
て、作業は終了する。
ファルトの散布と骨材の散布とを別々の車両を用いて、
別個の工程として行っていたので、互いの連携を取るこ
とが難しく、結合材を散布したあと直ちに骨材を散布す
ることができない等、作業効率が悪いという問題があっ
た。また、骨材を搭載したトラック104が後進状態で
進まなければならない為、ややもすればトラック104
が蛇行し、散布された結合材上にきちんと骨材を散布で
きなかったり、更には、骨材が、トラック104の比較
的高い位置から散布されるので、落下した骨材が路面で
跳ね、ないしは転がって、予定した散布幅員外に飛散し
てしまうという問題があった。しかも、こうした作業効
率の悪さが原因で、構築した散布式表面処理層は一般的
に耐久性に欠け、交通開放後、比較的短時間で骨材が飛
散し、対向車のフロントガラス等に飛び散って交通を妨
害したり、沿道人家に飛び散るなどの問題を生じること
が多かった。しかも、骨材が飛散した跡のアスファルト
層は、車両スリップの原因となったり、夏季にはフラッ
シュ現象の原因になったりして、決して好ましいもので
はなかった。これらの欠点があるために、散布式表面処
理工法は、簡便で比較的安価であるという利点を有しな
がら、その一方で信頼性に欠け、補修工法としては、こ
れまでそれほど多用されてはいなかった。特に、耐久性
に劣るという散布式表面処理工法の上述の欠点は、散布
した骨材を単に結合材で路面に結合するという散布式表
面処理工法そのものの持つ構造的な欠陥と見なされ、そ
の原因の究明が為されることもなく、放置されていたの
が現状である。
散布式表面処理工法の持つ種々の欠点を解消し、散布式
表面処理工法が本来有している利点を生かすために為さ
れたものであって、簡便で安価であると同時に、信頼性
に富む新規な散布式表面処理工法並びにその工法に用い
る散布式表面処理作業車を提供することを課題とするも
のである。
富む散布式表面処理工法について研究を重ねた結果、結
合材の散布装置と骨材の散布装置とを一台の作業車に搭
載し、作業車を前進させながら、少なくとも結合材の散
布から骨材の散布までを一貫して行うことによって、作
業効率が飛躍的に増すと共に、構築された表面処理層の
耐久性も格段に向上し、極めて短時間に効率よく均一で
耐久性に富む散布式表面処理層を構築できることを見出
して本発明を完成した。
布装置とを、車両前方に近い方からこの順に、車両後輪
よりも後方に備えた作業車を用い、作業車を前進させな
がら、路面上に結合材と骨材とをこの順序で散布する散
布式表面処理工法を提供すると共に、結合材散布装置と
骨材散布装置とを、車両前方に近い方からこの順に、車
両後輪よりも後方に備えてなる散布式表面処理作業車と
を提供することによって、上記課題を解決するものであ
る。
材の散布装置とが、一台の作業車のしかも後輪よりも後
方に設けられているので、作業車を前進させながら、効
率良く、路面上に結合材と骨材とをこの順序で散布する
ことが可能である。作業車のタイヤは散布された結合材
上を踏むことがないので、結合材がタイヤに付着して薄
くなり路面と骨材との結合力が弱くなることも、また、
タイヤに付着した結合材によって他の路面が汚されるこ
ともない。しかも、作業車を前進させながら作業を行う
ことが可能であるので、作業車の操縦が容易であり、作
業車が無闇に蛇行して散布領域が変動したり、速度が不
規則に変動することもない。
してのアスファルトの散布と骨材の散布とが、別々の車
両を用いて、それぞれ別個に行われているために、結合
材の散布から骨材の散布までの時間は一定せず、そのた
めに、骨材が散布される時点での結合材層の状態にはば
らつきが避けられなかった。即ち、結合材として使用さ
れるアスファルト等の瀝青材は、散布前には、アスファ
ルトディストリビューター等の内部で温度等が一定に管
理された状態にあるが、一旦路面に散布されると、その
直後から温度低下や水分の蒸発等が始まり、その性状は
刻々に変化する。従来は、目視等でアスファルト等の瀝
青材が液状ないしは軟化状態を維持していれば良しとし
て、骨材の散布を行っていた。これは、プライマーなど
を散布した後にアスファルト混合物などを舗設する際に
常用されている手法であるが、骨材がアスファルト等の
瀝青材と予め十分に混合され、骨材表面が瀝青材で覆わ
れている混合物の場合と違って、散布式表面処理工法に
おいては、骨材は散布されて初めて瀝青材と接触する。
従って、骨材が散布される時点での瀝青材の性状が骨材
と瀝青材の付着の程度に大きく影響し、外見上は液状な
いしは軟化状態を維持してはいても、瀝青材の性状に変
動があれば、その変動は直接、骨材と瀝青材との付着の
程度に影響を及ぼし、ひいては、構築される表面処理層
の耐久性に影響を及ぼすものと考えられる。このよう
に、結合材の散布から骨材の散布までの間の時間間隔の
不規則な変動が、構築される表面処理層の耐久性に重大
な影響を及ぼすという知見は、本発明者らによって初め
て見出された知見である。
の散布装置と骨材の散布装置とが一台の作業車に備えら
れているので、結合材の散布と骨材の散布とを一貫して
行うことが可能であり、骨材の散布は、結合材の散布か
らほぼ一定の短時間以内に、好ましくは、結合材の散布
から短いほぼ一定の時間間隔で行われ、結果として均一
で耐久性に富む散布式表面処理層を構築することが可能
となる。結合材の散布から骨材の散布までの時間をほぼ
一定にするには、作業車に搭載された結合材散布装置と
骨材散布装置との間の距離が一定の場合には、作業車を
一定速度で進めれば良く、作業車の速度が変化する場合
には、結合材散布装置と骨材散布装置との間の距離を作
業車の速度に応じて変化させても良いし、結合材散布装
置及び/又は骨材散布装置の散布方向を変えても良い。
作業車はホイール式のものであっても、クローラー式の
ものであっても構わない。クローラー式の場合、車両後
輪とは、クローラーの車両後部側の端部を指すものとす
る。
合材タンクを搭載し、この結合材タンクからポンプ等の
圧送手段を介して、スプレーノズル等の散布装置から路
面に散布するようにしても良いし、作業車後方に結合材
供給車を位置させて、この結合材供給車からの結合材の
供給を随時受けながら、路面に散布するようにしても良
い。結合材供給車から結合材の供給を受けながら結合材
を散布する場合には、作業車には特に結合材タンクを搭
載しなくても構わない。スプレーノズル等の散布装置は
作業車の幅方向にほぼ直線状に複数位置しており、結合
材の散布量及び散布幅は適宜変更可能である。
の散布までの時間が一定時間以内、ないしは一定してい
るので、結合材供給車内ないしは作業車に搭載された結
合材タンク内での結合材の状態を一定に管理しておくこ
とにより、骨材散布時の結合材の性状をほぼ一定に保つ
ことが可能となる。また、補助材の散布装置を作業車に
搭載し、結合材の散布直前ないしは結合材の散布時に補
助材と結合材とを混合するようにすれば結合材の性状管
理がより一層容易となる。
n)を用いて散布される。骨材ビンは、作業車に搭載さ
れ、内部に骨材の分布を作業車幅方向に均一化する手段
を備え、下部近傍には、骨材の排出量及び/又は作業車
幅方向の排出幅を調節可能な骨材排出口を備えている。
骨材ビンの骨材排出口は、路面に近傍にあるので、比較
的低い位置から骨材を散布することが可能で、従来のよ
うに、散布された骨材が飛び散ったり転がって施工幅員
外に飛び散る恐れがない。骨材の散布幅と結合材の散布
幅とが連動して変化するようにしておくことにより、単
一操作で施工幅員を変えることができて便利である。
給車を位置させ、その骨材供給車から骨材の供給を随時
受けながら連続して施工することが可能である。併せ
て、作業車後方に上述した結合材供給車を位置させて、
その結合材供給車から結合材の供給を随時受けながら施
工するようにすれば、骨材供給車、本発明の作業車、及
び、結合材供給車の3つの車両が、共に前進方向に進行
しながら、連続的に散布式表面処理工法を施工すること
が可能である。
ーの散布装置を作業車に搭載し、路面にまず水ないしは
プライマーを散布した後に、結合材を散布するようにす
ることもできる。また、骨材散布装置の後方に加熱手段
を搭載し、骨材散布直後の路面を加熱することにより、
結合材の分解を早め、短時間でより強固な表面処理層を
構築することができる。
材散布装置と骨材散布装置とを、それぞれ1又は2以上
搭載し、1回の作業車の通過によって、路面上に、結合
材と骨材とを、それぞれ1回又は2回以上散布すること
が可能である。その場合、結合材の散布回数と骨材の散
布回数とは同じでも異なっていても良く、また、散布さ
れる結合材と骨材とは、その種類や粒度、散布量などが
散布毎に異なっていても良いし、同じでも良い。
理工法及び散布式表面処理作業車を説明するが、本発明
が図面記載のものに限られないことは言うまでもない。
工法の一例を示す説明図であり、図1において、1は本
発明の散布式表面処理作業車であり、作業車1には、結
合材散布装置としての結合材用のスプレーノズル2と、
骨材散布装置としての骨材ビン3とが、作業車1の前方
からこの順に、作業車1の後輪4bよりも後方に設けら
れている。なお、4aは作業車前輪である。結合材用の
スプレーノズル2は、図示しないスプレーバーを介し
て、作業車1の幅方向に複数個設けられており、個々の
結合材用のスプレーノズル2に設けられた弁の開き具合
の調節、ないしは、管路に設けられた弁の開き具合を調
節することによって、或いは、後述する結合材搬送用ポ
ンプの回転数を高低することによって、結合材の散布量
が変更可能となっている。また、散布幅は、個々の結合
材用のスプレーノズル2を開閉することによって調節で
きる。これによって、路面の性状や作業車1の速度等が
変化しても、常に最適量の結合材を散布することが可能
となる。結合材の散布量は、手動で調節しても良く、ま
た、作業車1の速度と連動させて、例えば、結合材搬送
用ポンプの回転数を変化させるなどして、自動的に変化
するようにしても良い。なお、結合材の散布装置として
はスプレーノズルに限られるものではなく、結合材を所
定量路面上に供給することができるものであれば、どの
ような手段を用いても良い。例えば、粘度の低い結合材
を使用する場合には、直線状の開口部ないしは適宜に分
布した点状の開口部から単に路面に向かって流下させて
も良いし、ローラー等によって塗布するようにしても良
い。
車5から、連結パイプ6を介して、作業車1に供給され
る。7は連結パイプ6が接続される結合材搬入用ソケッ
トであり、8は結合材搬送用ポンプである。図1の例で
は、作業車1には結合材用タンクを特に設けておらず、
結合材搬送用ポンプ8によって作業車1内に搬送された
結合材は、そのまま結合材用のスプレーノズル2に送ら
れるようになっているが、作業車1内に結合材用タンク
を設け、そこに結合材を一時貯蔵し、貯蔵された結合材
を結合材搬送用ポンプ8によって結合材用のスプレーノ
ズル2に送るようにしても良い。
法において使用されていたものを含めて、瀝青材やその
他、路面と骨材とを結合することができるものならば、
どのような材料でも使用できる。典型的には改質加熱ア
スファルトないしは改質アスファルト乳剤等が使用され
るが、これらのものに限られるものではない。結合材の
散布量は、従来の散布式表面処理工法におけるものと同
程度で良いが、典型的には0.5〜2.5(l/m2)
程度、好ましくは、0.7〜1.5(l/m2)程度で
ある。
は通過するタンク及び/又は管路部分には、スプレーバ
ーや結合材用のスプレーノズル2も含めて、図示しない
適宜の加熱、保温手段、例えばオイルヒーターないしは
熱風供給手段が設けられており、結合材が結合材用のス
プレーノズル2から散布されるまでの間、所定の性状を
維持するように結合材を一定温度に保つようにしてい
る。また、このように結合材用のスプレーノズル2も含
めて加熱、保温手段が設けられているので、例えば残存
した結合材が結合材用のスプレーノズル2内で凝固して
ノズルを詰まらせたりすることがない。
骨材ビン3は、その下部近傍に、骨材の排出量及び排出
幅を調節できる骨材排出口を有しており、骨材の散布量
及び散布幅が自由に調節できるようになっている。これ
によって、骨材の種類や作業車1の速度等が変化して
も、常に最適量の骨材を散布することが可能となる。骨
材の散布量は、手動で調節しても良く、また、作業車1
の速度と連動させて自動的に変化するようにしても良
い。なお、散布幅に関しては、結合材の散布幅の変化と
連動して変化するように構成されている。本発明の作業
車にあっては、結合材の散布装置と骨材の散布装置とが
同一車両に設けられているので、結合材と骨材の散布幅
を連動させることは容易に行うことができる。両者の散
布幅が連動しているため、本発明の作業車にあっては、
結合材の散布されていない路面に骨材を散布したり、結
合材が散布されているにも関わらず骨材が散布されない
といった不都合が生じる恐れがない。これは、施工中、
連続的に施工幅員を変化させなければならないような場
合には、特に有効である。
以下、望ましくは30cm以下、更に望ましくは20c
m以下の位置に開口しており、骨材を路面に向かって重
力によって落下させても、骨材が路面で跳ね、飛散した
り転がって、施工幅員外へ飛び散る恐れがない。骨材ビ
ン3全体を上下に移動可能に設けることも可能である。
骨材ビン3は、作業車1との接続部を中心に、矢印Xの
方向に回転可能に取り付けられており、図示しない油圧
シリンダーによって回転昇降し、結合材用のスプレーノ
ズル2や後述する補助材用のスプレーノズル14等の保
守管理が容易に行えるようになっている。また、骨材ビ
ン3には、図示しない加熱、保温手段が設けられてお
り、内部にある骨材を必要に応じて加熱ないしは保温す
ることができる。
給車9から作業車1の前部に設けられた骨材ホッパー1
0に向けて供給される。骨材ホッパー10に供給された
骨材は、図2に示すように、搬送用コンベア11によっ
て、作業車後部に位置する骨材ビン3に搬送される。骨
材ビン3内には、スクリューコンベア12が設けられて
おり、このスクリューコンベア12が回転することによ
って、骨材ビン3内の骨材は作業車1の幅方向に運ば
れ、骨材ビン3内での骨材の分布が均一化される。骨材
は、このように、骨材ビン3内で作業車1の幅方向に分
布を均一化されたのち、骨材排出口から路面に向かって
所定幅、所定量で散布される。骨材ビン3には図示しな
い振動付与装置が設けられており、骨材ビン3内での骨
材の分布の均一化を図ると共に、骨材排出口からの骨材
の排出が滑らかに行われるようになっている。
用できるものであれば特に制限はなく、どのようなもの
を使用しても良いが、粒度は単一粒度であることが望ま
しい。
車9を押すためのプッシュローラー13が設けられてお
り、作業車1を所定速度で進めると、このプッシュロー
ラー13によって骨材供給車9が押されて進行し、常に
骨材の供給を受けながら連続的に作業を進めることがで
きる。作業車1と結合材供給車5との間に図示しない牽
引手段を設けても良いことは勿論である。
あるスプレーノズルであり、結合材の結合材用のスプレ
ーノズル2と同じく、図示しないスプレーバーを介し
て、作業車1の幅方向に複数個設けられている。個々の
補助材用のスプレーノズル14ないしは管路に設けられ
た弁を開閉ないしは開き具合を調節することによって、
散布量及び散布幅の変更が可能であるが、通常、補助材
は常に結合材とペアで使用されるので、補助材用のスプ
レーノズル14からの補助材の散布量、散布幅は、結合
材の散布量及び散布幅と連動して変化するようにしてお
くのが好ましい。
例えば図3に示すように、結合材用のスプレーノズル2
の近傍に設けられ、結合材用のスプレーノズル2から散
布される結合材15と補助材用のスプレーノズル14か
ら散布される補助材16とが空中で混じり合うような角
度に設けられるが、必ずしも空中で混じり合うような角
度でなくても良い。補助材と結合材とは、複数の材料を
同時に散布できる複頭ガンのスプレーノズルを使用して
同時に散布したり、スプレーノズルからの噴射直前に混
合した後に噴射するようにしても良い。このように補助
材は結合材と同時に散布するのが望ましいが、混合が極
めて速やかに行われる場合には、結合材が散布される直
前あるいは直後に補助材を散布するようにしても良い。
なお、図示の場合には、補助材用のスプレーノズル14
は結合材用のスプレーノズル2の車両前方位置にある
が、補助材用のスプレーノズル14を結合材用のスプレ
ーノズル2よりも車両後方に位置させても良い。
り、補助材は、この補助材タンク17から図示しないポ
ンプ等の圧送手段によって、補助材用のスプレーノズル
14に供給される。補助材タンク17や補助材の管路に
必要に応じて適宜の加熱ないしは保温手段を設けること
ができるのは勿論である。なお、補助材とは、結合材の
性状を調節するために使用されるものであり、例えば、
結合材の凝固促進材や分解促進材などが挙げられるが、
これらのもののみに限られるものではない。
布用のノズルであって、図3に示すように、結合材15
の散布前に路面に散布される。水は、例えば結合材とし
てアスファルト乳剤を使用した場合に、アスファルト乳
剤と路面との接着性やなじみ性を増強するために散布さ
れ、夏季には、上昇した路面温度を低下させる効果もあ
る。一方、プライマーは、例えば結合材として加熱アス
ファルトを使用する場合に用いられ、加熱アスファルト
と路面との接着性やなじみ性を増強する効果がある。こ
れら水ないしはプライマーは、専用のタンク19に貯蔵
され、適宜選択使用される。
材ビン3の後部にワンタッチで簡単に脱着できるように
なっている。この加熱装置20によって、骨材散布後の
路面を加熱し、結合材の分解ないしは凝固を早め、短時
間でより強固な表面処理層を構築することができる。な
お、23は作業用ステップを示す。
例えば図3に示すようにして構築される。即ち、図示し
ないロードスイーパー等で、路面101を必要に応じて
清掃した後、本発明の作業車1を骨材供給車9及び/又
は結合材供給車5と共に前進方向に進行させながら、ま
ず、ノズル18から水又はプライマー21を散布し、続
いて、結合材用のスプレーノズル2から結合材15を散
布する。同時に補助材用のスプレーノズル14からは補
助材16が散布され、結合材15と空中で混じり合い、
路面101上に結合材15と補助材16との混合物の層
が膜状に形成される。続いて、この結合材15と補助材
16との混合物の層上に骨材22が骨材ビン3から1層
に散布される。
スプレーノズル2と骨材22を散布する骨材ビン3とが
同じ作業車1に取り付けられているという点が重要であ
る。結合材用のスプレーノズル2と骨材ビン3とが同一
車両に取り付けられているので、通常、両者の距離は一
定であり、作業車1が定速で前進する限り、結合材15
が散布されてから骨材22が散布されるまでの時間は一
定である。そのため、骨材22が散布される直前の結合
材15の性状は一定であり、結合材15と骨材22との
均一で確実な付着が実現される。結合材15が散布され
てから骨材22が散布されるまでの時間は、一定時間以
内、好ましくは一定時間以内でかつ一定でありさえすれ
ば、何秒であっても良いが、作業効率を考えると、通常
は10秒以内、好ましくは6秒以内、更に好ましくは3
秒以内である。最適な時間は、路面の損傷程度、現場の
線型等々の状況に応じて適宜決められるものであること
は言うまでもない。
2と骨材ビン3との距離を一定に保ち、作業車1を定速
で前進させるようにしたが、作業車1の速度を一定に保
つことが困難な場合には、結合材用のスプレーノズル2
と骨材ビン3との距離が作業車1の速度に合わせて変化
するようにしても良い。即ち、作業車1が速度を落とす
場合には結合材用のスプレーノズル2と骨材ビン3との
距離を狭くし、逆に、作業車1が速度を上げる場合には
結合材用のスプレーノズル2と骨材ビン3との距離を広
くして、結合材15が散布されてから骨材22が散布さ
れるまでの時間を常に一定に保つことができる。あるい
は、作業車1の速度に合わせて結合材用のスプレーノズ
ル2の路面に対する角度を変化させるようにしても良
い。また、結合材散布から骨材散布までの間を一定時間
以内とする場合には、作業車の速度は多少変動しても良
い。
材15や骨材22が施工箇所に過不足なく散布されるよ
う、水ないしはプライマー21の散布、結合材15及び
補助材16の散布、並びに骨材22の散布が、作業車1
の速度に応じた所定の時間差をもって開始され、また、
所定の時間差をもって終了するようになっている。
結合材の散布装置と骨材の散布装置とが複数組設けられ
ている例である。即ち、作業車1の後輪4bよりも後方
に、結合材用のスプレーノズル2a、2bと補助材用の
スプレーノズル14a、14bが設けられ、結合材用の
スプレーノズル2a、2bと対になるように、骨材ビン
3a、3bが設けられている。このような作業車1を用
いれば、路面101上に散布式表面処理層を複数層、一
度に構築することができる。この場合、複数層のそれぞ
れに使用する結合材、補助材、並びに骨材は、全て同じ
ものであっても良いし、層毎に異なるものであっても良
い。また、図4においては、結合材の散布装置と骨材の
散布装置とが共に2つずつ、2組設けられているが、結
合材散布装置の数と骨材散布装置の数とは必ずしも一致
する必要はなく、例えば、1つの結合材散布装置に対し
て、2又はそれ以上の骨材散布装置を設けても良いし、
また、その逆であっても良い。結合材を散布した後に、
粒度の異なる2種の骨材を2つの骨材散布装置から順次
散布することもできる。更には、設けられた複数の結合
材散布装置及び骨材散布装置の全てを常に使用する必要
はなく、そのうちの必要なものだけを使用するようにし
ても良いことは勿論である。
に散布式表面処理作業車に使用される結合材の散布装置
及び補助材の散布装置について更に説明すると、図5
は、本発明の散布式表面処理工法に使用する結合材及び
補助材の散布装置のうち、結合材の散布装置のみを取り
出して示した図であって、これまでの図と同じものには
同じ符号を付してある。24は結合材散布用のスプレー
バー、2−1、2−2、2−3、・・・は、スプレーバ
ー24に取り付けられた結合材散布用のスプレーノズル
である。また、25−1、25−2、25−3、・・・
は、各々のスプレーノズルから噴射された結合材であ
る。スプレーノズル2−1、2−2、2−3、・・・と
しては、どのような形式のスプレーノズルを使用しても
良く、例えば、円形全面形の噴射パターンを有するスプ
レーノズルや、四角形全面形の噴射パターン、円環形の
噴射パターン、その他の噴射パターンを有するものであ
っても良いが、均一な散布を実現する観点からは、図5
に示すようなフラット形の噴射パターンを有するスプレ
ーノズルを使用するのが望ましい。フラット形の噴射パ
ターンとは、スプレーノズルからある噴射角度αをもっ
て扇形に噴射される、噴射方向に垂直な断面が細長いほ
ぼ線状の噴射パターンであって、本明細書においてフラ
ット形の噴射パターンのフラット面とは扇形の噴射パタ
ーンの扇の面を指すものとする。
て、図6に示すように、フラット形のスプレーノズル2
−1、2−2、2−3、・・・は、通常、その噴射され
た結合材25−1、25−2、25−3、・・・の噴射
パターンのフラット面がスプレーノズル列の列方向とあ
る角度βを持つように配置される。角度βに特に制限は
なく、0〜90度の範囲であれば何度でも良いが、各ス
プレーノズルからの噴射パターンを重複させて不均一性
を打ち消すという観点からは、通常、5〜45度、好ま
しくは、10〜40度、更に好ましくは15〜35度の
範囲である。スプレーノズルの取付角度βは、1本のス
プレーバーにおいては同一であるのが好ましい。
ル2−1、2−2、2−3、・・・からの噴射された結
合材25−1、25−2、25−3、・・・は、スプレ
ーバー24の長手方向と直交する水平方向から見た場
合、互いにその一部が重複している。例えば、図5、図
6の場合には、各噴射された結合材25−1、25−
2、25−3、・・・は、路面101上で互いに2/3
ずつ重複している。このようなスプレーバー24とスプ
レーノズル2−1、2−2、2−3、・・・からなる結
合材の散布装置を搭載した本発明の散布式表面処理作業
車は、スプレーバー24の長手方向と直交する方向に進
行するので、路面101上のある箇所、例えばA点から
見ると、スプレーノズル2−4、2−3、2−2から噴
射された結合材25−4、25−3、25−2の下を順
次通過することになる。従ってA点は、都合3回、即
ち、三重の散布を受けることになる。重複散布の重複数
は三重に限らず、二重であっても四重以上であってもよ
いが、散布される結合材の均一性を求めるのであれば、
三重ないしは四重以上、少なくとも二重に散布するのが
好ましい。この散布の重複数が、スプレーノズルの路面
からの高さ、スプレーノズルからの噴射角度α、各スプ
レーノズル間の間隔などを調整することによって適宜調
整可能であることは言うまでもない。
して、本発明の散布式表面処理工法に使用する補助材の
散布装置は、好ましくは、例えば図7に示すように併設
される。図7は、結合材の散布装置と補助材の散布装置
との好ましい併設状態を示す側面図であって、補助材用
のスプレーバー26に取り付けられた補助材用のスプレ
ーノズル14は、先端が曲げられていて、噴射された補
助材27がスプレーノズル2から噴射された結合材25
と空中で衝突するように配置されている。
て、図8に示すように、本発明の散布式表面処理工法に
使用する装置においては、結合材のスプレーノズル1個
に対して、補助材のスプレーノズル1個が対応してお
り、例えば、結合材用のスプレーノズル2−1から噴射
された結合材25−1には、補助材用のスプレーノズル
14−1から噴射された補助材27−1が空中で衝突
し、結合材用のスプレーノズル2−2から噴射された結
合材25−2には、補助材用のスプレーノズル14−2
から噴射された補助材27−2が空中で衝突するように
なっている。噴射された結合材又は補助材が互いに空中
で衝突する結合材用のスプレーノズル2−1、2−2、
・・・と補助材用のスプレーノズル14−1、14−
2、・・・との間の対応関係は極めて厳密であって、両
者は1対1に対応し、例えば、補助材用のスプレーノズ
ル14−2から噴射された補助材27−2は、対応する
結合材用のスプレーノズル2−2から噴射された結合材
25−2とのみ空中で衝突し、結合材用の他のスプレー
ノズルから噴射された結合材と衝突することはない。
で衝突する結合材用のスプレーノズル2−1、2−2、
・・・と補助材用のスプレーノズル14−1、14−
2、・・・との間のこのような1対1の対応関係は次の
ようにして実現される。例えば、図8において、補助材
用のスプレーノズル14−1から噴射される補助材27
−1を例にとると、噴射された補助材27−1と対応す
る結合材25−1との間には、対応しない結合材用のス
プレーノズル2−2から噴射された結合材25−2が存
在するが、噴射された結合材25−2は、例えば図5に
示すように、裾広がりの扇形をしているので、噴射され
た補助材27−1が、手前にある結合材25−2の傾斜
する裾広がりの肩部分よりも上を通過して結合材25−
1に衝突するようにすれば良い。即ち、図5において、
スプレーバー24の長手方向と直交する水平方向から見
て、噴射された結合材25−1の右肩と、噴射された結
合材25−2の左肩との交点wから水平に引いた線分を
線分Wとして示したが、図8における補助材用のスプレ
ーノズル14−1から噴射された補助材27−1が、結
合材25−2の上を、図5における線分Wよりも高い位
置で通過するようにすれば、結合材用のスプレーノズル
と補助材用のスプレーノズルとを1対1に対応させるこ
とができる。噴射された結合材と補助材とがこのような
位置関係になるように、結合材用のスプレーノズル2−
1、2−2、2−3、・・・と補助材用のスプレーノズ
ル14−1、14−2、14−3・・・とを配置するこ
とによって、例えば、補助材用のスプレーノズル14−
3から噴射された補助材27−3は、結合材用のスプレ
ーノズル2−3から噴射された結合材25−3とだけ衝
突し、隣接する他の結合材用のスプレーノズル2−2又
は2−4から噴射された結合材25−2又は25−4と
衝突することがないようになる。
からの補助材27−1の噴射方向は、通常斜め下向きで
あるので、補助材27−1が手前にある結合材25−2
の上を通過する位置を線分Wよりも若干高い位置とした
場合でも、結合材25−1上での結合材25−1と補助
材27−1との衝突位置は、図5に線分Yで示すよう
に、線分Wよりもやや低い位置まで下げることが可能で
ある。しかしながら、狭い範囲に多数のスプレーノズル
が共存することになるので、装置設計上の観点からは、
結合材25−1と補助材27−1との衝突位置は、線分
Wよりもやや上になるようにするのが好ましい。
低いと、結合材と補助材とが衝突してから路面上に落下
して運動量を失うまでの時間が短すぎて、均一な混合が
実現できなくなり、また、余りに高いと、噴射された結
合材と補助材とが両者とも未だ濃く固まった状態で衝突
することになるので好ましくない。従って、衝突位置Y
の高さは、路面1から結合材用のスプレーノズル2−1
までの高さをHとして、1/4H〜3/4Hの範囲が好
ましく、より好ましくは、2/4H〜3/4Hの範囲で
ある。
ズル2−1、2−2、2−3・・・と補助材用のスプレ
ーノズル14−1、14−2、14−3・・・とを1対
1に対応させることによって、衝突する結合材と補助材
の量的割合や、衝突速度、衝突位置などの衝突条件をコ
ントロールすることが容易となり、結合材と補助材とを
最適の割合で、かつ、最適の衝突条件で衝突させること
が可能になる。その結果、両者の極めて均一な混合が実
現され、補助材が例えば結合材の分解促進材であるよう
な場合には、より短い養生時間が実現できることは言う
までもない。
する装置においては、図8に示すように、補助材27−
1、27−2、27−3、・・・は、それぞれ対応する
結合材25−1、25−2、25−3、・・・に向かっ
て、各々の衝突位置Y1、Y2、Y3、・・・上での噴
射密度が均一になるように噴射される。即ち、補助材2
7−1、27−2、27−3、・・・は、図8の平面図
において、その扇形の噴射パターンが、結合材25−
1、25−2、25−3、・・・の扇形の噴射パターン
のフラット面に対する垂直面Z1、Z2、Z3、・・・
に関して左右対称となるような角度で、結合材25−
1、25−2、25−3、・・・に向かって噴射され
る。これにより、各々の衝突位置Y1、Y2、Y3、・
・・上での補助材27−1、27−2、27−3、・・
・の噴射密度は、衝突位置Y1、Y2、Y3、・・・の
幅方向の全体に亘って均一となり、結合材と補助材との
より均一な混合が実現される。
ほぼ垂直に噴射される結合材に補助材を斜めに衝突させ
るようにしたが、逆に、補助材を路面に対して垂直に噴
射して、その補助材に対して結合材を斜めに衝突させる
ようにしても良く、更には、結合材及び補助材共に斜め
に噴射して衝突させるようにしても良い。しかしなが
ら、結合材の方が量的に多く、主材であるということを
考えると、以上に述べた例のように路面に対してほぼ垂
直に噴射される結合材に補助材を斜めに衝突させるのが
好ましい。
々のスプレーノズルを1対1で対応させ、結合材と補助
材とを空中で衝突させるようにすると、両者の極めて均
一な混合が速やかに実現できるので、例えば、補助材と
して結合材の分解を促進する分解促進材を使用する場合
には、結合材として分解に比較的時間の要するアスファ
ルト乳剤を使用する場合でも、短い養生時間で強固で耐
久性に富む散布式表面処理層を構築することが可能とな
り、早期の交通開放が可能となる。
表面処理作業車は、主として既設舗装の補修用に施工な
いしは使用されるが、本発明は補修用に限られるもので
はなく、カラー骨材を使用して、既設ないしは新設の舗
装上に着色された表面層を構築したり、ないしは、光反
射性の骨材を使用して、既設ないしは新設の舗装上に光
反射性の表面層を構築したりすることもできる。本発明
の散布式表面処理工法並びに散布式表面処理作業車によ
れば、簡単な作業で連続的に効率よく、結合材と骨材と
からなる表面層を安価に構築することができる。
更に説明する。
車、結合材供給車の3台の車両を用い、本発明の散布式
表面処理工法を実施した。施工に先立ち、路面をロード
スイーパーで清掃し、その後、骨材供給車、本発明の作
業車、結合材供給車の順に、30m/分の一定速度で前
進させた。結合材用のスプレーノズルと骨材ビンとの距
離が1mであったので、結合材が散布されてから骨材が
散布されるまでの時間は約2秒であった。結合材供給車
の後から鉄輪ローラーとタイヤローラーを併用して転圧
し、最後に、浮石をロードスイーパーによって除去し
た。施工時の路面温度は8℃、気温は14℃であった。
キ(株)製) 散布温度:160℃ 散布量 :0.97(l/m2) 〈骨材〉 骨材 :6号砕石(栃木県葛生産) 散布温度:150℃ 散布量 :0.01(m3/m2) 〈補助材〉なし 〈プライマー〉なし
す。
合材供給車を用い、ただし、結合材供給用スプレーノズ
ルと骨材ビンとの距離は一定にしたまま、前進速度を種
々に変化させて、結合材が散布されてから骨材が散布さ
れるまでの時間が、約10秒以内と一定時間以内ではあ
るが、この時間内でランダムに変化するようにした以外
は、実施例1と同じようにして、実施例1と連続する路
面上に表面処理層を構築した。
で、アスファルトディストリビューターで加熱アスファ
ルトを散布した後、骨材散布車であるダンプトラックを
後進させて、結合材を散布してから骨材が散布されるま
での時間が、約1分から約3分の間でランダムに変化す
るようにした以外は、実施例1と同じ材料を用いて、同
じようにして、実施例2と連続する路面上に表面処理層
を構築した。最も長い時間間隔をおいた場合でも、目
視、及び、ドライバーやスパチュラによる触感を調べた
限りでは、結合材は液状を保っていた。
重を積載し、時速30km/hの速度で、上記実施例
1、実施例2、比較例1によって構築された表面処理層
上を繰り返し走行させ、10時間後にそれぞれの表面処
理層の状況を調べた。
はほとんど発見されなかったのに対し、実施例2の区間
では、わずかではあるが、試験車両の轍部に骨材の飛散
跡が見られた。一方、比較例1の区間では、試験車両の
轍部に点々と骨材の飛散跡が見られた。
がすことを試みたが、実施例1及び実施例2の区間で
は、全ての場所において骨材を剥がすことに困難が感じ
られたのに対し、比較例1の区間では、所々、比較的容
易に骨材を剥がすことが可能な場所があった。これは、
比較例1の区間において、車両通過による骨材の飛散跡
が多数発見された結果と一致し、路面と骨材との間の結
合力に不十分な場所があることを物語っている。また、
実施例2の区間では、実施例1の区間と同じく、骨材を
剥がすことには困難が感じられたにも関わらず、試験車
両の通過によっては実施例2の区間に若干ではあるが骨
材の飛散跡が見られたのは、骨材と路面との結合力その
ものには不足はないものの、結合材の散布から骨材の散
布までの時間が変動したために、骨材と路面との結合力
が均一でない箇所が生じ、そのために、車両通過時に
は、結合力の弱い箇所に車両荷重が集中して骨材の飛散
に至ったものと推測される。
として、ガムファルトSの代わりに、SPカチオゾール
(常温アスファルト乳剤、ニチレキ(株)製)を使用
し、 散布温度:15℃ 散布量 :1.32(l/m2) とし、骨材の散布温度を15℃にした以外は、実施例
1、実施例2及び比較例1とそれぞれ同様にして、実施
例3、実施例4及び比較例2の表面処理層を構築した。
施工時の路面温度は51℃、気温は28℃であった。使
用した結合材であるSPカチオゾールの性状を表2に示
す。
重を積載し、時速30km/hの速度で、上記実施例
3、実施例4、比較例2によって構築された表面処理層
上を繰り返し走行させ、10時間後にそれぞれの表面処
理層の状況を調べた。
はほとんど発見されなかったのに対し、実施例4の区間
では、わずかではあるが、試験車両の轍部に骨材の飛散
跡が見られた。一方、比較例2の区間では、試験車両の
轍部に点々とやや多量の骨材の飛散跡が見られた。
がすことを試みたが、実施例3及び実施例4の区間で
は、全ての場所において骨材を剥がすことにやや困難が
感じられたのに対し、比較例2の区間では、所々、比較
的容易に骨材を剥がすことが可能な場所があった。これ
は、比較例2の区間において、車両通過による骨材の飛
散跡が多数発見された結果と一致し、路面と骨材との間
の結合力に不十分な場所があることを物語っている。一
方、実施例4の区間では、実施例3の区間と同じく、骨
材を剥がすことにはやや困難が感じられたにも関わら
ず、試験車両の通過によってわずかではあるが骨材の飛
散跡が見られたのは、骨材と路面との結合力そのものに
は不足はないものの、結合材の散布から骨材の散布まで
の時間が変動したために、骨材と路面との結合力が均一
でない箇所が生じ、そのために、車両通過時には、結合
力の弱い箇所に車両荷重が集中して骨材の飛散に至った
ものと推測される。
処理工法と散布式表面処理作業車によれば、車両を全て
前進方向に進行させながら、均一で耐久性のある表面処
理層を簡単に効率良く構築することが可能である。ま
た、結合材の散布装置や骨材の散布装置を単一車両上に
搭載しているので、結合材の散布と骨材の散布とを互い
に関連させて、一貫した工程として管理することが可能
となり、結合材の散布から骨材の散布までの時間間隔を
一定時間以内、更には一定にできるだけでなく、散布幅
員の変更や、散布開始、終了のタイミングまで、統一し
て制御することが可能となる。
給を受けながら連続的に施工することができるので、長
い施工区間であっても途切れることなく、均一な表面処
理層を構築することができる。本発明は、補修用の表面
処理層の構築に限らず、既設、新設を問わず、全ての舗
装体上に結合材と骨材とからなる表面層を構築する際に
利用できるので、極めて便利であり、極めて有用な発明
である。
である。
を示す図である。
る。
る。
関係の一例を示す側面図である。
関係の一例を示す平面図である。
Claims (23)
- 【請求項1】 結合材散布装置と骨材散布装置とを、車
両前方に近い方からこの順に、車両後輪よりも後方に備
えた作業車を用い、作業車を前進させながら、路面上に
結合材と骨材とをこの順序で散布する散布式表面処理工
法。 - 【請求項2】 結合材を散布した後、ほぼ一定の時間間
隔をおいて骨材を散布する請求項1に記載の散布式表面
処理工法。 - 【請求項3】 単一粒度の骨材を用い、骨材をほぼ一層
の厚さで結合材上に散布する請求項1又は2に記載の散
布式表面処理工法。 - 【請求項4】 骨材散布装置が骨材ビンを有し、骨材
が、骨材ビン内で、作業車幅方向に均一化された後、散
布される請求項1、2又は3に記載の散布式表面処理工
法。 - 【請求項5】 作業車が更に補助材の散布装置を備えて
おり、結合材の散布と同時又は前後して補助材を散布す
る請求項1、2、3又は4に記載の散布式表面処理工
法。 - 【請求項6】 結合材と補助材とが空中で衝突するよう
に散布される請求項5記載の散布式表面処理工法。 - 【請求項7】 補助材が結合材の分解促進材である請求
項6記載の散布式表面処理工法。 - 【請求項8】 作業車が更に水及び/又はプライマーの
散布装置を備えており、路面に水またはプライマーを散
布した後、結合材を散布する請求項1、2、3、4、
5、6又は7に記載の散布式表面処理工法。 - 【請求項9】 結合材の散布幅と骨材の散布幅とを連動
して変化させる請求項1、2、3、4、5、6、7又は
8に記載の散布式表面処理工法。 - 【請求項10】 作業車が更に路面の加熱手段を備えて
おり、路面を加熱する請求項1、2、3、4、5、6、
7、8又は9に記載の散布式表面処理工法。 - 【請求項11】 作業車の前方に骨材供給車を位置さ
せ、骨材供給車から作業車への骨材の供給を随時行いな
がら、連続的に作業を行う請求項1、2、3、4、5、
6、7、8、9又は10に記載の散布式表面処理工法。 - 【請求項12】 作業車の後方に結合材供給車を位置さ
せ、結合材供給車から作業車への結合材の供給を随時行
いながら、連続的に作業を行う請求項1、2、3、4、
5、6、7、8、9、10又は11に記載の散布式表面
処理工法。 - 【請求項13】 結合材散布装置と骨材散布装置とを、
それぞれ、1又は2以上備えた作業車を用い、結合材の
散布と骨材の散布とを、それぞれ1回又は2回以上繰り
返す請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、1
0、11又は12に記載の散布式表面処理工法。 - 【請求項14】 結合材散布装置と骨材散布装置とを、
車両前方に近い方からこの順に、車両後輪よりも後方に
備えてなる散布式表面処理作業車。 - 【請求項15】 骨材散布装置が、排出量及び/又は排
出幅が調節可能な骨材排出口を備えた骨材ビンであっ
て、内部に、受け入れた骨材を作業車幅方向に均一化す
る手段を備えた骨材ビンを有する請求項14に記載の散
布式表面処理作業車。 - 【請求項16】 結合材散布装置の近傍に補助材散布装
置を備えてなる請求項14又は15に記載の散布式表面
処理作業車。 - 【請求項17】 結合材と補助材とが空中で衝突するよ
うな位置関係に結合材散布装置と補助材散布装置とが備
えられている請求項16に記載の散布式表面処理作業
車。 - 【請求項18】 結合材散布装置よりも車両前方に、水
及び/又はプライマーの散布装置を備えてなる請求項1
4、15、16又は17に記載の散布式表面処理作業
車。 - 【請求項19】 骨材散布装置の後方に路面加熱手段を
備えてなる請求項14、15、16、17又は18に記
載の散布式表面処理作業車。 - 【請求項20】 車両前方に設けられた骨材ホッパー
と、骨材ホッパーから骨材散布装置への骨材搬送装置を
備えてなる請求項14、15、16、17、18又は1
9に記載の散布式表面処理作業車。 - 【請求項21】 結合材タンク及び/又は水タンク及び
/又はプライマータンク及び/又は補助材タンクを備え
てなる請求項14、15、16、17、18、19又は
20に記載の散布式表面処理作業車。 - 【請求項22】 結合材の散布幅と骨材の散布幅とが連
動して変化可能とされている請求項14、15、16、
17、18、19、20又は21に記載の散布式表面処
理作業車。 - 【請求項23】 結合材散布装置と骨材散布装置とを、
それぞれ、1又は2以上、車両後輪よりも後方に備えて
なる請求項14、15、16、17、18、19、2
0、21又は22に記載の散布式表面処理作業車。
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