JP2000045108A

JP2000045108A - 運動用パンツ

Info

Publication number: JP2000045108A
Application number: JP10225367A
Authority: JP
Inventors: Eiji Kaname; 英二要; Nami Maruo; 奈美丸尾; Tomonori Nishitani; 友紀西谷; Shigeru Yamamoto; 山本　　茂
Original assignee: Mizuno Corp
Current assignee: Mizuno Corp
Priority date: 1998-07-23
Filing date: 1998-07-23
Publication date: 2000-02-15

Abstract

(57)【要約】【課題】各種運動中の膝を曲げた状態でも、直立した
状態でも体にフィットし、不要なしわやたるみを生じな
い運動用パンツを提供する。【解決手段】後身頃２０および前身頃１０を上下に分
離し、上部後身頃２１および下部後身頃２２の間の膝裏
部に、上部後身頃２１および下部後身頃２２の生地より
も伸縮する伸縮性生地片３０を配置し、上部後身頃下端
２１ａおよび下部後身頃上端２２ａと伸縮性生地片３０
との間にダーツを取って縫着し、後身頃２０を後方に屈
曲させる。また、上部前身頃下端１１ａと下部前身頃上
端１２ａとの間にダーツを取って縫着し、前身頃１０を
後方に屈曲させ、後身頃２０および前身頃１０を脇線１
で縫着し、運動用パンツを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、膝の屈伸がし易
く、体にフィットする運動用パンツの改良に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来、運動用パンツは織布または編布の
生地を用い、前身頃と後身頃を各２枚裁断し、直立した
姿勢で体にフィットするよう形成している。織布による
運動用パンツでは、織布は比較的伸縮性が小さいため、
全体的にゆとりを持たせて形成し、編布による運動用パ
ンツでは、編布全体の伸縮で体にフィットするように形
成している。なお、膝の屈伸運動が激しいスキー用ズボ
ンやライダー用ズボンにおいては、膝の屈伸がし易いよ
うに、各種構成のズボンが開示されている。

【０００３】例えば、実用新案登録第３０１５５０５号
のスキー用ズボンは、前身頃の膝部分に上下の伸縮方向
に対して交差する方向の蛇腹を形成し、さらに前身頃の
膝部分および後身頃の臀部から膝部に連なる部分に、左
右および上下の伸縮性方向に対してバイアス方向のパー
ツを用いたものが開示されている。

【０００４】また、実用新案登録第３００７００１号の
スキー用ズボンは、膝から下の部分をやや屈折（屈折角
度２０度強）した状態で立体裁断し、両膝位置に上下方
向に延びる側部の生地とは別の生地を、複数の下向きの
タック状縫製によって構成した蛇腹状伸縮構造を有する
ものが開示されている。

【０００５】実公昭５２−１８１８４号のズボンは、自
動車や単車のドライバーなど長時間膝を曲げた状態でも
自然的な膝部の屈曲を保持し、膝の屈曲が円滑に行える
もので、前後身頃を夫々上下前身頃片と上下後身頃片に
裁断し、上下前見頃片の対向端縁を凹弧状彎曲端縁に形
成し、上下端縁が上下前身頃片の対向端縁の彎曲度より
も大きな凸弧状彎曲端縁に形成した膝当布の彎曲端縁
を、夫々上下前身頃片の凹円弧状彎曲端縁に縫着し後方
へく字状に屈曲させ、上部後身頃片の下端縁を水平状
に、下部後身頃片の上端縁を凹弧状彎曲端縁に形成し、
夫々上下後身頃片の上下端縁を縫着し後方へく字状に屈
曲させ、前後身頃の両側内外縁部を縫着したものが開示
されている。

【０００６】また、実公昭６２−１１９２３号のライダ
ー用ズボンは、腰回り部から脚部下部に至る外側面中央
部分を、横方向に伸縮容易な帯片で構成し、脚部の膝窩
部を、上下方向に伸縮容易な帯片で構成し、その一側端
部が横方向に伸縮容易な帯片の側辺に達するようにした
ものが開示されている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】各種運動中は膝の屈伸
を伴うが、従来の運動用パンツは、織布または編布の生
地を用い、直立した姿勢で体にフィットするよう形成さ
れているので、織布の生地を用いたものではゆとりが小
さいと、膝の屈伸時に突っ張りが起こり、ゆとりが大き
いと生地がばたついたり、審美性が悪くなるといった問
題点があった。一方、編布の生地を用いたものでは、体
にぴったりフィットし審美性に優れるが、膝の屈伸時に
膝頭を圧迫し運動性に劣るといった問題点があった。ま
た、前記スキー用ズボンでは、膝の屈伸運動が激しいこ
とから、膝部に上下に大きく伸縮する蛇腹を形成する等
構成が複雑で製造工数のかかるものとなっている。ライ
ダー用ズボンでは、長時間膝を曲げた状態で膝頭を圧迫
しないよう、後方へく字状に屈曲させたり、膝窩部を上
下方向に伸縮容易な帯片で構成したりしているが、膝を
曲げた状態で、かつ上下方向の膝の屈伸に適した構成と
したものであり、各種運動中の膝の屈伸に適するもので
はない。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、後身頃および前身頃を上下に分離し、上部後身頃お
よび下部後身頃の間の膝裏部に、上部後身頃および下部
後身頃の生地よりも伸縮する伸縮性生地片を配置し、上
部後身頃下端と伸縮性生地片上端および下部後身頃上端
と伸縮性生地片下端との間にダーツを取って縫着し、後
身頃を後方に屈曲させる。また、上部前身頃および下部
前身頃をダーツを取って縫着し、前身頃を後方に屈曲さ
せる。前記後身頃および前身頃を脇線で縫着し、運動用
パンツを形成する。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の運動用パンツは、織布ま
たは編布の後身頃および前身頃を上下部後身頃および上
下部前身頃に分離し、上部後身頃および下部後身頃の間
の膝裏部に、上部後身頃および下部後身頃の生地よりも
伸縮する伸縮性生地片を配置し夫々を縫着したもので、
該伸縮性生地片としては、上下左右に伸縮するツウウエ
イ・トリコット生地やスパンデックス生地が適してい
る。

【００１０】上記構成の後身頃の、上部後身頃下端と伸
縮性生地片上端および下部後身頃上端と伸縮性生地片下
端との間にダーツを取って縫着し、後身頃を後方に屈曲
させる。なお、ダーツは各種運動の膝の屈伸運動に適し
た大きさを取るようにする。

【００１１】後身頃と同生地の前身頃は、１枚の生地で
形成しても良いが、上部前身頃および下部前身頃に分離
し、上部前身頃下端と下部前身頃上端との間にダーツを
取って縫着し、後身頃よりもゆるやかに後方に屈曲さ
せ、後身頃と脚の両側脇線で縫着し、運動用パンツを形
成すると、より膝を屈伸し易いものとすることができ
る。

【００１２】

【実施例】本発明の実施例を野球用パンツについて図を
用いて説明すると、図１の側面図、図２の正面図、図３
の背面図に示すように、後身頃（２０）は上部後身頃
（２１）、下部後身頃（２２）および膝裏部の伸縮性生
地片（３０）で形成し、前身頃（１０）は上部前身頃
（１１）および左右２枚の下部前身頃（１２）で形成し
ている。

【００１３】後身頃（２０）は、図４に示すようにニッ
ト生地を上部後身頃（２１）および下部後身頃（２２）
に裁断する。なお、裁断は上部後身頃下端（２１ａ）と
下部後身頃上端（２２ａ）を凸円弧状に裁断する。上部
後身頃（２１）および下部後身頃（２２）の間の膝裏部
に縫着する伸縮性生地片（３０）は、上部後身頃（２
１）および下部後身頃（２２）の生地よりも伸縮性の大
きいトリコット生地で形成する。該伸縮性生地片（３
０）は、中央を狭く左右を脇線（１）に向かって広くな
るように、また、上下を上部後身頃下端（２１ａ）およ
び下部後身頃上端（２２ａ）の凸円弧状の湾曲度よりも
大きな湾曲度を有する凹円弧状となるように裁断する。
上部後身頃下端（２１ａ）と伸縮性生地片上端（３０
ａ）および下部後身頃上端（２２ａ）と伸縮性生地片下
端（３０ｂ）との間にダーツを取って、上部後身頃（２
１）および下部後身頃（２２）と伸縮性生地片（３０）
を縫着することで、後身頃（２０）を緩やかに後方に屈
曲させることができる。なお、前記湾曲度の違いによる
ダーツの大きさは、縫着前の上部後身頃（２１）、下部
後身頃（２２）および伸縮性生地片（３０）の裁断片
を、後身頃外側縁部（２０ａ）および後身頃内側縁部
（２０ｂ）が連続するように合わせた時に、上部後身頃
下端（２１ａ）と伸縮性生地片上端（３０ａ）および下
部後身頃上端（２２ａ）と伸縮性生地片下端（３０ｂ）
との最大隙間が１．５ｃｍ〜２ｃｍとなるように裁断し
ている。

【００１４】前身頃（１０）は、図５に示すようにニッ
ト生地を上部前身頃（１１）および左右２枚の下部前身
頃（１２）に裁断する。なお、裁断は上部前身頃下端
（１１ａ）をＶ字状に裁断し、下部前身頃上端（１２
ａ）を上部前身頃下端（１１ａ）のＶ字状よりも広がっ
たＶ字状に裁断し、前身頃（１０）の中心線で左右２枚
に分割する。Ｖ字状の上部前身頃下端（１１ａ）と、左
右２枚の下部前身頃（１２）を縫着して形成されるＶ字
状の下部前身頃上端（１２ａ）との間にＶ字状のダーツ
を取って、上部前身頃（１１）と下部前身頃（１２）を
縫着することで、前身頃（１０）を緩やかに後方に屈曲
させることができる。前記Ｖ字状の広がりの違いによる
ダーツの大きさは、縫着前の上部前身頃下端（１１ａ）
のＶ字状の下端と下部前身頃上端（１２ａ）のＶ字状の
下端とを、前身頃（１０）の中心線上で一致させた時
に、Ｖ字状の上端間が１ｃｍ〜１．５ｃｍとなるように
裁断している。なお、上部前身頃（１１）は、上部前身
頃下端（１１ａ）のＶ字状の上端が、後身頃（２０）の
伸縮性生地片上端（３０ａ）の凹円弧状の上端に一致す
るように裁断している。

【００１５】左右の前身頃外側縁部（１０ａ）と後身頃
外側縁部（２０ａ）および前身頃内側縁部（１０ｂ）と
後身頃内側縁部（２０ｂ）を、上部前身頃下端（１１
ａ）のＶ字状の上端が、後身頃（２０）の伸縮性生地片
上端（３０ａ）の凹円弧状の上端に一致するように縫着
し、野球用パンツを形成する。なお、上部後身頃（２
１）の上部にはポケットを取り付けており、足首部にゴ
ム紐（２）を、ウエスト部にベルト通し（３）やボタン
等を取り付けている。

【００１６】

【発明の効果】本発明の運動用パンツは、膝裏部の伸縮
性生地片により、膝を曲げた状態でも直立した状態でも
体にフィットし、不必要なしわやたるみが生じない。ま
た、後身頃を後方に屈曲させることで、必要以上のゆと
りを持たせることなく、膝部の突っ張り感が少ない運動
用パンツにすることができる。また、後身頃を上部後身
頃、伸縮性生地片および下部後身頃に形成し、前身頃を
上部前身頃および下部前身頃に形成し、後身頃および前
身頃を後方に屈曲させることで、デザイン的にも新規な
運動用パンツにすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の側面図である。

【図２】本発明の実施例の正面図である。

【図３】本発明の実施例の背面図である。

【図４】本発明の実施例の後身頃の裁断図である。

【図５】本発明の実施例の前身頃の裁断図である。

【符号の説明】

１０前身頃１０ａ前身頃外側縁部１０ｂ前身頃内側縁部１１上部前身頃１１ａ上部前身頃下端１２下部前身頃１２ａ下部前身頃上端２０後身頃２０ａ後身頃外側縁部２０ｂ後身頃内側縁部２１上部後身頃２１ａ上部後身頃下端２２下部後身頃２２ａ下部後身頃上端３０伸縮性生地片３０ａ伸縮性生地片上端３０ｂ伸縮性生地片下端１脇線２ゴム紐３ベルト通し

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者山本茂大阪府大阪市住之江区南港北１丁目12番35 号美津濃株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】後身頃（２０）の後身頃外側縁部（２０
ａ）と前身頃（１０）の前身頃外側縁部（１０ａ）およ
び後身頃（２０）の後身頃内側縁部（２０ｂ）と前身頃
（１０）の前身頃内側縁部（１０ｂ）を縫着した運動用
パンツにおいて、後身頃（２０）を上部後身頃（２１）
および下部後身頃（２２）に分離し、上部後身頃（２
１）および下部後身頃（２２）の間の膝裏部に、上部後
身頃（２１）および下部後身頃（２２）の生地よりも伸
縮する伸縮性生地片（３０）を配置し、上部後身頃下端
（２１ａ）と伸縮性生地片上端（３０ａ）および下部後
身頃上端（２２ａ）と伸縮性生地片下端（３０ｂ）との
間にダーツを取って縫着し、後身頃（２０）を後方に屈
曲させたことを特徴とする運動用パンツ。
【請求項２】前身頃（１０）を上部前身頃（１１）お
よび下部前身頃（１２）に分離し、上部前身頃下端（１
１ａ）と下部前身頃上端（１２ａ）との間にダーツを取
って縫着し、前身頃（１０）を後方に屈曲させたことを
特徴とする請求項１記載の運動用パンツ。