JP2000043869A - アルミパレット - Google Patents

アルミパレット

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JP2000043869A
JP2000043869A JP10212556A JP21255698A JP2000043869A JP 2000043869 A JP2000043869 A JP 2000043869A JP 10212556 A JP10212556 A JP 10212556A JP 21255698 A JP21255698 A JP 21255698A JP 2000043869 A JP2000043869 A JP 2000043869A
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aluminum
pallet
deck
girders
aluminum pallet
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JP10212556A
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Hiroshi Iwamura
宏 岩村
Junichi Shintani
準一 新谷
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミパレットの軽量化や強度などの諸特性
は確保したまま、積載物を載置した際のパレット長手方
向の撓み性や積載物の耐疵つけ性が優れたアルミパレッ
トを提供する。 【解決手段】 端部けた材2 とデッキボード3 の各部材
をアルミニウムまたはアルミニウム合金製矩形中空型材
から構成したアルミパレット1 であって、平行に配置さ
れた端部けた材2 と、この端部けた材2 の両端部に直交
配置した両端部デッキボード3 と、端部けた材2 の中間
部に直交配置した複数の中間部デッキボード4 と、端部
けた材2 の下方に直交配設した複数の脚部材6 とを有
し、端部けた材2 により前記各デッキボード3 、4 を支
持するとともに、各デッキボード3 、4 および端部けた
材2 の各々の表面を面一にして上面デッキ7 を構成し、
少なくとも端部けた材2 と両端部デッキボード3 同士の
接触部分を溶接により固定した構造を有することであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽量なアルミニウ
ムまたはアルミニウム合金製 (以下、単にAl合金と言
う) パレットに関し、物品を積み付けた際に、積み付け
られた物品が安定するとともに、積み付けられた物品の
耐傷つけ性が優れ、空パレット自体の積み上げ性にも優
れたアルミパレットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、板状および長尺物品の保管、運
搬には、JIS Z 1402で規格化された腰下構造乃至腰下盤
構造を持つ、木製または鉄製の専用パレットが用いられ
ている。
【0003】この腰下構造乃至腰下盤構造を持つパレッ
トの基本的な構造を、図6 (a) 、(b) の斜視図で示す。
同図の通り、腰下構造乃至腰下盤構造を持つパレット15
は、平行に間隔を設けて配列したけた材に相当する滑材
20上に、該滑材20に直交して上面デッキを構成する無負
荷床材 (板乃至合板)17 、負荷床材18およびヘッダー19
を配設し、更に滑材20の下部にすり材21を配して、パレ
ット搬送用のロープ掛け口22を設けた構造を有するもの
である。更に、図7 (b) は、前記図7 (a) の負荷床材17
上に、更に負荷床板23を設けて上面デッキボードを構成
しているものである。
【0004】これらの形状は、積み付けられる物品の形
状に合わせて、正方形のものから、幅と長さの差が大き
な長方形のものや長尺のものまで多様である。
【0005】しかし、特に図6 (a) のような形状のパレ
ットに、板状乃至長尺の物品を積み付けた場合、物品と
直接接触するパレット部分は、負荷床材21およびヘッダ
ー22に限定される。したがって、特に、積み付けられた
板状乃至長尺の物品が安定せず、また、板状乃至長尺の
物品の負荷床材21およびヘッダー22などに接触する部分
に凹みや傷が発生しやすく、物品の商品価値を下げるこ
とにつながる。
【0006】このため、物品の凹みや傷を防止するため
には、上面デッキボードをよりフラットな形状とするた
めに、図6 (b) に示したような、負荷床板26を設ける必
要がある。しかし、このタイプのパレット16は、それな
りの強度を確保するための板厚が必要な負荷床板26の分
だけ、重量が重くなり、搬送や積み上げが困難となる問
題を有している。
【0007】また、空のパレットを積み上げて保管する
場合、台木と床材との位置関係によっては、安定してパ
レットを積み上げることができないことから、積み上げ
るパレットを一枚おきに上下反転させてから積み上げる
ことが必要となる。
【0008】しかし、長尺などパレットの幅と長さの比
が大きくなる乃至幅方向に細長くなるに従い、荷役作業
時におけるパレットの撓みが大きくなる。このため、前
記従来の木製パレットにおいては、撓みを抑えるため
に、使用する部材の外寸を大きくすることが必要であ
り、結果的にパレットが大型化し、また重量も極端に重
くなってしまう。
【0009】これに対し、従来の木製、鉄製などのパレ
ットに代えて、JIS 6000系などのアルミニウム合金の型
材、板材、棒材などを用いた、アルミニウム合金製パレ
ット(以下、単にアルミパレットと言う)が、物流乃至
流通における物品の搬送や保管、或いは輸送に汎用され
るようになっている。
【0010】これらのアルミパレットは、パレットの用
途や要求・仕様の多様性から、多種多用な構造をしてい
るが、基本的には、アルミけた材を列設した上に、アル
ミデッキボードを配設して上面デッキを構成し、更に必
要により、前記けた材の下にアルミデッキボードを配設
して下面デッキを構成するとともに、これら部材同士の
接触部分を溶接乃至ボルト・ナット等で締結して組み立
てた、全体が箱型の構造をしている。そして、このアル
ミパレットの中でも、例えば押出により製造された断面
が矩形 (以下、単に矩形と言う) のアルミ中空型材同士
を組み合わせ、溶接施工により接合して箱型構造とした
アルミパレットが、製造工程や製造コスト上、あるいは
軽量化の上で有利であり、アルミパレットの中でも主流
になりつつある。
【0011】これら矩形のアルミ中空型材を溶接により
組み立てたパレットは、軽量である点で、木製、樹脂
製、鉄製のパレット、或いは他の中実材を用いる乃至締
結金具により組み立てたアルミパレットよりも優れ、
不燃性で火災の危険がない点で、木製、樹脂製のパレッ
トよりも優れ、耐久性があり、割れたり屑や錆びが発
生しない点で、木製、樹脂、鉄製のパレットよりも優
れ、樹脂製パレットのように帯電性がなくごみを引き
寄せるようなことがない、スクラップとして再利用
(リサイクル)が可能、母材のアルミ合金自体の耐食
性と相まって、洗浄液や消毒用薬剤に強い点でも、木
製、樹脂製のパレットよりも優れる等の利点を有してい
る。
【0012】更に、このアルミパレットは、母材のア
ルミ合金自体の耐食性と相まって、洗浄液や消毒用薬剤
に強く、表面や空間内部に凹凸や突起物あるいは液溜
まりとなるような複雑形状や構造が無く、比較的単純で
平滑性がある表面と溶接構造をしており、パレット全
体を均一に洗浄して、繰り返し使用できる利点も有して
いる。このため、製薬、食品あるいは化粧品工業界のよ
うに、特に衛生管理を要する分野にも適している。した
がって、アルミパレットは、原料や資材あるいは製品
等、物品の保管用の倉庫などの各種分野で、近年汎用さ
れるようになっている。
【0013】特に、アルミ中空型材によるアルミパレッ
トは、軽量化のために板厚が4mm 以下の薄肉とされてお
り、このような薄肉であっても金属製平パレットの規格
であるJIS Z0605 の、特に強度規格を満足している。よ
り具体的には、パレットの圧縮強度がひずみ量で2mm 以
下、曲げ強度がたわみ率で1%以下、残留たわみ率で0.3%
以下の特性を有している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな利点の多いアルミパレットも、アルミパレット自体
を長尺化させた場合、やはり荷役作業時におけるパレッ
トの撓みが大きくなる。アルミパレットを構成するアル
ミ材乃至中空型材の板厚は、軽量化のため、厚くても4m
m 以下、多くは1 〜2mm 程度の薄いものである。このた
め、矩形のパレット構造、即ちアルミ材乃至中空型材を
単に長尺化しただけでは、前記パレット長手方向の撓み
性が著しく低下する。この結果、前記アルミパレットの
荷役作業自体が著しく困難となる。また、空のパレット
を積み上げて保管する場合に、安定してパレットを積み
上げることができないという問題もある。
【0015】このため、パレット長手方向の剛性を高め
て撓み性を向上させるべく、パレット自体を大型化す
る、あるいはパレットを構成するアルミ中空型材をより
肉厚化する、更には、補強部材を更に加える等の手段も
考えられる。しかし、これらの手段によって、アルミパ
レットが大型化乃至重量化し、前記アルミパレットの大
きな利点である、軽量化が大きく犠牲になり、アルミパ
レットの使用意義自体が失われるという問題がある。ま
た、パレットが大型化することにより、限られたスペー
ス内で使用できるパレットの数が減り、積み付けられる
物品の量も減少するという問題も生じる。
【0016】また、アルミパレット自体が長尺化した場
合、長尺の積み付け物品に見合った上面デッキの充分な
長手方向や幅方向に渡る表面積が確保されにくい。この
ため、前記木製や鉄製の腰下盤構造のパレットと同様
に、板状乃至長尺の物品を積み付けた場合、物品と直接
接触するパレット部分が限定される。したがって、特
に、板状乃至長尺の物品の積み付けが安定せず、また、
板状乃至長尺の物品のデッキボードなどに接触する部分
に凹みや傷が発生しやすく、物品の商品価値を下げるこ
とにつながる。
【0017】従って、本発明の目的とするところは、板
状および長尺物品の保管、運搬に適し、アルミパレット
の軽量化や強度などの諸特性は確保したまま、物品を積
み付けた際のパレット長手方向の撓み性や物品の耐傷つ
け性が優れたアルミパレットを提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】この目的達成のために、
本発明は、端部けた材とデッキボードの各部材をアルミ
ニウムまたはアルミニウム合金製矩形中空型材から構成
し、全体が腰下盤状の形状を有するアルミパレットであ
って、平行に配置された2 本の端部けた材と、この端部
けた材の両端部に直交配置した両端部デッキボードと、
端部けた材の中間部に直交配置した複数の中間部デッキ
ボードと、端部けた材の下方に直交配設した複数の脚部
材とを有し、端部けた材により前記各デッキボードを支
持するとともに、各デッキボードおよび端部けた材の各
々の表面を面一にして上面デッキを構成し、少なくとも
端部けた材と両端部デッキボード同士の接触部分を溶接
により固定した構造を有することを要旨とする。
【0019】このように、本発明は、端部けた材とデッ
キボードの各部材をアルミニウムまたはアルミニウム合
金製矩形中空型材から構成し、後述する中間部デッキボ
ードの自由配置を含めて、デッキボードの配置を自由に
変更することを可能とした構造であるため、使用条件に
よって、必要な部分を重点的に支持し、不要なデッキボ
ードを除くことができるとともに、必要最小限の部材で
積載物を支えることができ、パレットの軽量化が達成さ
れる。
【0020】また、各デッキボードおよび端部けた材の
各々の表面を面一にして上面デッキを構成することによ
り、積み付けられた板状や長尺の物品 (積載物) の負荷
を端部けた材および各デッキボードにより均一に支持す
ることができ、特に板状や長尺の物品の縁部分を均一に
支えることができる。この結果、積載物をパレット上に
載置した際の、デッキボードの積載物に対する耐傷つき
性や耐へこみ性が向上する。この効果は、中間部デッキ
ボードを設ける乃至その数を増やすことにより更に向上
する。
【0021】更に、少なくとも端部けた材と両端部デッ
キボード同士の接触部分を溶接により固定した構造を有
すること各中空型材の肉厚が4mm 以下の薄肉であって
も、パレット長手方向の剛性も増し、長尺のパレットで
あっても、荷役時のパレット長手方向の耐撓み (曲が
り) 性が著しく向上する。
【0022】そして、各デッキボードおよび端部けた材
の各々の表面を面一にして上面デッキを構成する態様と
して、前記端部けた材が矩形の段差部をパレット内側の
けた材側面に有し、該段差部の上面において前記各デッ
キボードを支持するおよび前記段差部と各デッキボード
同士を溶接することにより、パレット長手方向の剛性が
より向上し、荷役時のパレット長手方向の耐撓み性がよ
り向上する。
【0023】また、パレット長手方向の剛性がより向上
していることにより、また、前記図6(a)で示したパレッ
トのように床材18が突出せず、各デッキボードおよび端
部けた材の各々の表面を面一にして上面デッキを構成し
ており、かつ端部けた材の下方に複数の脚部材を直交配
設していることにより、空のパレットを積み上げて保管
する場合に、前記図6(a)、(b) で示したパレットのよう
に積み上げるパレットを一枚おきに上下反転させてから
積み上げる必要が無く、安定してパレットを積み上げる
ことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施態様を、図1 、図2
(a)〜(c) 、図3 、図4(a)〜(b) 、図5(a)〜(c) を用い
て以下に説明する。まず、図1 は本発明アルミパレット
5 の全体斜視図である。図2(a)は図1 の本発明アルミパ
レット5 の平面図、図2(b)は正面図、図2(b)は側面図で
ある。なお、図2(a)の右半分は長尺アルミパレット5 を
底部方向から見た図となっている。
【0025】これら、図1 、図2(a)〜(c) において、本
実施態様では、本発明アルミパレット1 は、端部けた材
2 と両端部デッキボード3 の各基本部材を、軽量化のた
めにアルミニウムまたはアルミニウム合金製矩形中空型
材から構成し、全体が腰下盤状の形状を有している。
【0026】そして、平行に配置された2 本の端部けた
材2 によって、端部けた材2 に直交する両端部デッキボ
ード3 と複数の中間部デッキボード4 を支持するととも
に、各デッキボード3 、4 および端部けた材2 の高さを
一致させて、各デッキボード3 、4 および端部けた材2
の各々の表面を面一にし、フラットで平滑な上面デッキ
7 を形成している。この結果、積載物の負荷が端部けた
材2 にも均一に分散されて、積載物をパレットに載置し
た際の、デッキボードによる傷つき性やへこみ性が改善
される。
【0027】そして、更に端部けた材2 の下方には、ア
ルミパレット1 の搬送時にパレットを下方から支持でき
るような空間を確保し、またけた材2 を支持する脚の役
割を果たすために、複数のアルミニウムまたはアルミニ
ウム合金製の脚部材6 を、端部けた材2 に直交して複数
配設している。この脚部材6 により、本発明パレット1
が、特に物品保管用の倉庫用などに適するようにするこ
とが可能である。
【0028】この脚部材6 の数および固定位置は、搬送
設備のコンベア、保管ラックの棚、自動倉庫の棚、移動
時のフォークリフトやリフターのつめ間隔およびクレー
ンなどのによる吊り上げ時のロープの掛け位置などの使
用環境や条件により、適宜設定する。また、脚部材6 は
端部けた材2 に直交せずとも、端部けた材2 に平行配置
するなど、使用態様により設け方は適宜選択される。ま
た、脚部材6 は必要な強度があれば、必ずしも中空型材
である必要はなく、中実型材であっても良い。そして、
脚部の固定も端部けた材2 に必ずしも溶接する必要はな
く、着脱可能なボルト・ナットなど公知の固定手段を用
いても良い。
【0029】なお、本発明のパレットの全体構造を腰下
盤状と言うのは、本発明のパレットの全体構造が、前記
図6 の腰下盤構造に近似しているからである。即ち、本
実施態様と図6 の腰下盤構造との比較において、本実施
態様の両端部デッキボード3はヘッダー19、中間部デッ
キボード4 は負荷床材18に相当し、端部けた材2 は滑材
20に相当する。また、脚部材6 はすり材21に相当するこ
ととなる。
【0030】更に、本実施態様をより具体的に説明する
と、アルミパレット1 は3750mmの長さの矩形中空型材か
らなる長尺の端部けた材2 を2 本間隔を置いて列設し、
これらけた材2 に直交させて、845mm の長さの矩形中空
型材からなる両端部デッキボード3 と複数の中間部デッ
キボード4 を、合計6 本間隔を置いて配設 (内2 本の両
端部デッキボード3 でパレットの両端部を形成) して、
けた材2 を両側面に配置した上面デッキ7 を構成してい
る。更に前記けた材2 の下方に、該けた材に直交して矩
形中空型材からなる脚部材6 を、間隔を置いて3 本配設
している。このような構成の結果、パレット幅が945mm
で、長さが3750mmの長尺アルミパレット乃至上面デッキ
を構成している。なお、本実施態様では、アルミパレッ
トの強度などの特性の確保や上面デッキによる積載物の
保持を確実なものにするため、構成するけた材2 やデッ
キボード3 、4 の幅を、けた材2 の幅l2は80mm、デッキ
ボード3 、4 の幅l3は120mm と比較的広幅のものとして
いる。
【0031】本実施態様において、各部材の固定は、少
なくとも端部けた材2 と両端部デッキボード3 同士の接
触部分、必要により、中間部デッキボード4 と端部けた
材2との接触部分、端部けた材2 と脚部材6 を溶接によ
り固定した構造とする。このような溶接構造により、各
中空型材の肉厚が4mm 以下の薄肉であっても、パレット
長手方向の剛性も増し、長尺のパレットであっても、荷
役時のパレット長手方向の耐撓み (曲がり) 性が著しく
向上する。なお、中間部デッキボード4 の本数は、パレ
ット自体の長さに応じて、前記フラットで平滑な上面デ
ッキ7 を形成するために適宜選択される。そして、中間
部デッキボード4 の端部けた材2 との溶接固定数もパレ
ット長手方向の必要剛性に応じて適宜選択される。溶接
固定しない中間部デッキボード4 を配置することによ
り、積み付ける物品の形状、重量配分、傷つきやすさに
応じて、適宜溶接固定しない中間部デッキボード4 を配
置乃至撤去することが可能となる。
【0032】なお、積載物の重量を増すなど、パレット
長手方向の剛性をより増し、パレット長手方向の耐撓み
性をより向上させたい場合には、この実施態様のよう
に、端部けた材2 間に、端部けた材2 と同じ長さの中間
けた材5 を (本実施態様ではパレットの長手方向の中心
線部分に1 本) 設けて、各デッキボード3 、4 を下方よ
り支持することが好ましい。なお、本実施態様では中間
けた材5 は、アルミパレットの幅方向の中心部に1 本配
設しているが、この本数は、パレット長手方向の剛性増
加の必要性と、パレットの軽量化維持との兼ね合いで決
まる。
【0033】各端部けた材2 やデッキボード3 、4 ある
いは中間けた材12は、図5(a)に示すような、断面が矩形
で、かつ2 本の縦リブ13a 、13b で補強されたアルミ中
空型材10、図5(c)に示すような、断面が矩形で、かつ1
本の縦リブ14a で補強されたアルミ中空型材12が適宜用
いられる。なお、強度をそれほど要しない用途では、前
記縦リブの無いアルミ中空型材も勿論使用可能である。
また、中間けた材12は、図5(b)に示すような、I ビーム
11としても良い。このリブの活用により、パレットの幅
と長さの比が大きくなり、荷役作業時におけるパレット
の撓みが大きくなることが想定される場合でも、パレッ
トの剛性を高めることができ、パレットの大型化により
パレットの剛性を高めることが回避できる。そして、こ
の結果、パレットの大型化によりパレット高さを高くす
る必要がなく、限定されたスペース内での使用パレット
の増加や積載量の増加を図ることができる。
【0034】次に、図3 は、本発明アルミパレットの好
ましい実施態様を示しており、図2(c)のX 部分を拡大し
た断面斜視図である。図3 において、上面デッキの両側
面を構成する端部けた材2 は、断面矩形の段差部8 をパ
レットの内側の側面に有する矩形の中空型材となされて
いる。そして、該段差部8 の上面8aに、端部けた材に直
交させた両端部デッキボード3 の端部3bを、該デッキボ
ード3 の表面3aと端部けた材2 の表面2aとが同一のレベ
ルとなるように載架し、前記段差部8 と両端部デッキボ
ード3 同士の接触部分A および/ またはB を溶接強度を
得るのに必要な長さだけ溶接する。また、中間部デッキ
ボード4 も、この両端部デッキボード3と同じ要領にて
取り付ける。
【0035】この溶接部分Y は、段差部8 と両端部デッ
キボード3 同士の下方の接触部分Aおよび/ または側方
の接触部分B を適宜選択して良いが、上方の接触部分A
での溶接は避けるべきである。上方の接触部分A で溶接
した場合、この溶接の肉盛り部が上面デッキの平坦度乃
至平滑性を阻害し、積載物が上面デッキ上をスライドし
た際、該溶接の肉盛り部において、積載物を傷つける可
能性が大きい。
【0036】ここにおいて、段差部8 の段差高さh1は、
両端部デッキボード3 の表面3aと端部けた材2 の表面2a
とが同一のレベルとなるよう、両端部デッキボード3 の
高さ(h2) に応じて、h1= h2となるように決定される。
これに対し、段差部8 の幅l1は、段差部8 と両端部デッ
キボード3 同士を下方乃至側方の接触部分A 乃至B で溶
接する場合の、溶接強度確保のための必要溶接長さと、
パレット長手方向の剛性の確保のための必要長さ乃至パ
レット長手方向の耐撓み性の確保のための必要長さとの
兼ね合いで定まる。
【0037】即ち、段差部の幅8 の幅方向の長さ (以
下、単に幅と言う)l1 は、溶接強度確保のための必要溶
接長さと、パレット長手方向の剛性の確保のための必要
長さの両者を満足する長さであることが必要である。段
差部8 と両端部デッキボード3同士の溶接強度確保のた
めの必要溶接長さからすると、段差部8 の幅はより長い
方が良いが、図4(a)に示すように、この段差部8 の幅l4
が、あまり長すぎる場合、パレット長手方向の剛性や耐
撓み性が低下する。パレット長手方向の、特に上下方向
の剛性や耐撓み性は、端部けた材2 の中心水平軸Y から
離れた部分の材料の肉厚が多いほど断面2 次モーメント
が大きくなり、高くなる。
【0038】この点、図4(a)では、中心水平軸Y から離
れた部分の材料の肉厚Z1 (図4(a)の斜線部) が、図3 の
段差部8 の幅l1の場合や、図4(b)の段差部8 の幅l5がよ
り短い場合に比して少なくなるから、パレット長手方向
の剛性や耐撓み性が低下する。一方、図4(b)のように、
段差部8 の幅l5が短かすぎる場合には、端部けた材2の
中心水平軸Y から離れた部分の材料の肉厚Z2が多いの
で、パレット長手方向の、特に上下方向の剛性や耐撓み
性は高くなるものの、前記接触部分で溶接する場合の、
溶接強度確保のための必要溶接長さが確保できなくな
る。
【0039】なお、図3 において、端部けた材2 は、段
差部8 との境界として、縦リブ9 を有している。この縦
リブ9 は、端部けた材2 の圧壊強度を向上させるととも
に、段差部8 を含めて一体の端部けた材2 のアルミ中空
型材を押し出す際の、アルミ中空型材の押出歪みを防止
して、中空型材の形状を保持する役割を果たす。したが
って、この点から、縦リブ9 はあった方が好ましいが、
多数本の場合には、却って押出しにくくなるので、1 〜
2 本を設ければ良い。
【0040】本発明のアルミパレットは、以上の特徴的
な構成により、3m以上の長尺あるいは広幅となった場合
にも、積載物を載置した際の、上面デッキの積載物に対
する耐傷つき性や耐へこみ性が向上する。また、各中空
型材の肉厚が4mm 以下の薄肉であっても、パレット長手
方向の剛性も増し、長尺のパレットであっても、荷役時
のパレット長手方向の耐撓み性が著しく向上する。ま
た、軽量化のために、アルミパレットを構成する (図3
や図5 に示す) アルミ中空型材或いはI ビームの肉厚を
4mm 以下の薄肉とした場合にも、図6(a)、(b)に示
したような短尺のアルミ中空型材と同様に、金属製平パ
レットの規格であるJIS Z0605 の、特に強度規格を満足
することができる。より具体的には、パレットの圧縮強
度がひずみ量で2mm 以下、曲げ強度がたわみ率で1%以
下、残留たわみ率で0.3%以下を満足することができる。
【0041】なお、本発明アルミパレット1 を構成する
各部材の幅 (図5 のアルミ中空型材或いはI ビームの
幅) 、或いは使用本数などは、軽量化を阻害しない範囲
で、前記JIS Z0605 の強度規格の観点から設計されるこ
とが好ましい。また、段差部8の幅l1や、段差部8 と両
端部デッキボード3 同士の下方の接触部分A および/ ま
たは側方の接触部分B で溶接する場合の、溶接長さや溶
接強度も、全てこの観点から設計されることが好まし
い。
【0042】更に、本発明アルミパレットに用いるアル
ミニウム合金の材質としては、構造材乃至溶接構造材と
して、アルミパレット全体としての、前記組み立て強度
を確保し、またアルミパレットの長手方向の剛性を確保
し、耐撓み性に優れることが必要である。したがって、
これに適したAl合金は、基本要求特性として、強度や耐
力などの機械的性質や矩形のアルミ中空型材への押出性
などの加工性、溶接性、耐食性を有していることが好ま
しい。具体的には、Al合金の中でも、JIS 6061、6N01、
6063、6151などのJIS 6000系が好ましいが、JIS 5052、
5652、5154、5254、5454、5083、5086、5456などのJIS
5000系、JIS 7001、7N01、7003、7050、7072、7075など
のJIS 7000系、のAl合金も適宜使用できる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、長尺あるいは板状など
の広い面積の積載物のアルミパレットについて、積載物
を載置した際のパレット長手方向の撓み性や積載物の耐
傷つけ性が優れるアルミパレットを提供することができ
る。しかも、アルミパレットの前記軽量性や耐久性ある
いは平滑性などの元々有する利点を損なうことなく、こ
れらの特性が発揮できるため、アルミパレットの用途を
大幅に拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明長尺アルミパレットの一実施態様を示
す、全体斜視図である。
【図2】本発明長尺アルミパレットの一実施態様を示
し、図2(a)は平面図、図2(b)は正面図、図2(c)は側面図
である。
【図3】本発明長尺アルミパレットの一実施態様を示
し、図2(c)のX 部分の拡大図である。
【図4】本発明長尺アルミパレットのけた材の別の実施
態様を示す説明図である。
【図5】本発明長尺アルミパレットの部材の実施態様を
示す説明図である。
【図6】従来の腰下盤構造を有する木製乃至鉄製のパレ
ットを示す説明図である。
【符号の説明】
1 …アルミパレット 2 …端部けた材 3 …両端部デッキボード 4 …中間部デッキ
ボード 5 …中間けた材 6 …脚部材 7 …上面デッキ 8 …段差部 9 …縦リブ 10…アルミ中空型
材 11…I ビーム 12…アルミ中空型
材 13…縦リブ 14…縦リブ 15…腰下盤構造パレット 16…腰下盤構造パ
レット 17…無負荷床材 18…負荷床材 19…ヘッダー 20…滑材 21…すり材 22…ロープ掛口

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端部けた材とデッキボードの各部材をア
    ルミニウムまたはアルミニウム合金製矩形中空型材から
    構成し、全体が腰下盤状の形状を有するアルミパレット
    であって、平行に配置された2 本の端部けた材と、この
    端部けた材の両端部に直交配置した両端部デッキボード
    と、端部けた材の中間部に直交配置した複数の中間部デ
    ッキボードと、端部けた材の下方に直交配設した複数の
    脚部材とを有し、端部けた材により前記各デッキボード
    を支持するとともに、各デッキボードおよび端部けた材
    の各々の表面を面一にして上面デッキを構成し、少なく
    とも端部けた材と両端部デッキボード同士の接触部分を
    溶接により固定した構造を有することを特徴とするアル
    ミパレット。
  2. 【請求項2】 前記端部けた材が矩形の段差部をパレッ
    ト内側のけた材側面に有し、該段差部の上面において前
    記各デッキボードを支持するとともに、端部けた材表面
    と各デッキボード表面を面一にして上面デッキを構成し
    た請求項1に記載のアルミパレット。
  3. 【請求項3】 前記段差部と各デッキボード同士を溶接
    する際、デッキボードの下方および/ または側方の接触
    部分を溶接してなる請求項2に記載のアルミパレット。
  4. 【請求項4】 前記段差部の幅方向の長さが、溶接強度
    確保のための必要溶接長さと、パレット長手方向の剛性
    の確保のための必要長さの両者を満足する長さを有する
    請求項2または3に記載のアルミパレット。
  5. 【請求項5】 前記端部けた材間に、端部けた材と平行
    な中間けた材を配し、少なくとも中間けた材と両端部デ
    ッキボード同士の接触部分を溶接により固定した請求項
    1乃至4のいずれか1項に記載のアルミパレット。
  6. 【請求項6】 前記中間けた材が、I ビーム形状を有す
    る請求項1乃至5のいずれか1項に記載のアルミパレッ
    ト。
  7. 【請求項7】 前記各中空型材の肉厚が4mm 以下である
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載のアルミパレッ
    ト。
  8. 【請求項8】 前記アルミパレットの長さが3m以上の長
    尺パレットである請求項1乃至7のいずれか1項に記載
    のアルミパレット。
  9. 【請求項9】 前記各中空型材が押出型材である請求項
    1乃至8のいずれか1項に記載のアルミパレット。
  10. 【請求項10】 前記各中空型材がJIS 6000系アルミニ
    ウム合金製である請求項1乃至9のいずれか1項に記載
    のアルミパレット。
  11. 【請求項11】 前記アルミパレットの圧縮強度がひず
    み量で2mm 以下、曲げ強度がたわみ率で1%以下、残留た
    わみ率で0.3%以下である請求項1乃至10のいずれか1
    項に記載のアルミパレット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108767169A (zh) * 2018-08-15 2018-11-06 北京普莱德新能源电池科技有限公司 一种拼焊式铝合金模组托盘及电池包

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