JP2000043549A - 車両用ガス検出装置 - Google Patents

車両用ガス検出装置

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JP2000043549A
JP2000043549A JP10212423A JP21242398A JP2000043549A JP 2000043549 A JP2000043549 A JP 2000043549A JP 10212423 A JP10212423 A JP 10212423A JP 21242398 A JP21242398 A JP 21242398A JP 2000043549 A JP2000043549 A JP 2000043549A
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filter
case
air passage
passage
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Yuji Daimon
裕司 大門
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケース内の空気通路における空気の流れをス
ムーズにすること、空気排出口から浸入した水の排出
を、確実かつスムーズに行うこと、ケースの小型化を可
能にすること。 【解決手段】 ケース1内に空気取入口から空気排出口
1dに向けて空気が流れる空気通路13が形成され、空
気通路13を遮ってフィルタ2が設けられ、フィルタ2
の上方にガスセンサ3が設けられている車両用ガス検出
装置において、空気排出口1dを空気通路13とケース
左右方向で重なる位置であってフィルタ2が設置されて
いる位置よりも上方位置に開口し、空気排出口1dの内
側に排水壁1nならびに上部ラビリンス構造部51を設
けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載され
て、空気中のガス濃度を検出する車両用ガス検出装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、空気通路を有したケース内にガス
センサを収容した車両用ガス検出装置として、例えば、
特開平8−192617号公報に記載された装置が知ら
れている。この公報に記載された装置は、ケースの前面
下部に空気取入口が開口されている一方で、ケースの後
面上部に空気排出口が開口されて、ケースの内部に空気
取入口から空気排出口に至る空気通路が形成され、この
空気通路を遮断して直方体形状の中実のフィルタが設け
られ、このフィルタを通過した空気中のガス濃度を検出
可能にガスセンサが設けられた構成となっている。な
お、ガスセンサは、その検出面に塵や埃が付着したり検
出面が被水したりすると検出精度が低下するもので、こ
れら塵・埃・水分を除去するためにフィルタが設けられ
ている。
【0003】ところで、上述のような車両用ガス検出装
置は、例えば、車両のエンジンルーム内に設置されるの
が一般的であるが、このエンジンルームには、雨天時な
どにおいて車両が走行している時の風や走行中の跳ね上
げにより水が浸入したり、洗車の水が浸入したりする。
そして、このように浸入した水が、ケースの空気取入口
からケース内部に浸入した場合、フィルタを濡らすこと
がある。そして、このようにしてフィルタ下面の全面が
濡れてしまうと、フィルタの通気抵抗が高くなり、ガス
センサに対して随時、車両雰囲気の供給ができなくなっ
てガスセンサにおいて空気中のガス濃度を正確に検出す
ることができなくなる。また、フィルタが濡れるのは、
上述のように水が浸入する場合の他に、フィルタを通過
する空気に含まれている水分がフィルタに吸着され、そ
れが凝結してフィルタが濡れる場合もある。
【0004】そこで、上記従来技術にあっては、フィル
タの空気取入口側の一部にケース内壁との間に隙間を設
け、フィルタの下面の全面が濡れた場合でも、空気は上
記隙間を通ってフィルタの中間位置に達し、そこからフ
ィルタの濡れていない部分を通って流れるように構成さ
れている。
【0005】さらに、フィルタと空気取入口との間に、
水が浸入する通路を折り曲げて浸入防止を図るラビリン
ス構造部が設けられており、このラビリンス構造部は、
空気通路を形成する前壁と後壁とに突設されて、空気通
路を前後に折り曲げるよう構成されている。
【0006】また、空気排出口からの水の浸入の対策と
して、フィルタの上方に、空気排出口から浸入した水を
フィルタの側方へ導く排水壁が設けられているととも
に、フィルタ側面とケース内面の側面との間に排水路が
形成されている。したがって、空気排出口から浸入した
水は、排水壁を伝い、さらに排水路を落下して空気取入
口から排出するよう構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記公報記載の従来技
術は、以下に列挙する問題点を有していた。 ・ケースの上下方向に形成された空気通路に対して、空
気取入口がその前方に設けら、空気排出口がその後方に
設けられた構成となっているため、空気通路における空
気の流れ面とは異なる面で、取入・排出が成され、空気
の流れがスムーズに成されない。 ・空気排出口から水が浸入した場合、フィルタの側部に
設けた排水路を通って空気取入口から排出する構造とし
ているため、ケース内にフィルタを収納するペースに加
えて排水路を設けるスペースが必要となりケースの幅が
広くなって大型化を招く。また、ケースの小型化のため
に排水路の幅を小さくすると、排水路が目詰まりするお
それがあり、目詰まりが生じると、排水路から溢れた水
がフィルタやセンサを濡らしてしまうおそれがある。 ・フィルタとして直方体形状のものを用いているため、
ケースの上下寸法が大きくなり、大型化を招く。加え
て、フィルタとしてこのガス検出装置専用のものが必要
となりコストアップを招く。 ・ラビリンス構造部として、水切壁を水平に設けるとと
もに、両者が上下方向でラップしていない構造であるた
め、水がフィルタ側へ浸入し易い。また、フィルタに吸
着された水分が凝結した場合など、フィルタ側からラビ
リンス構造部へ水が落下した場合、この水が、水切壁に
留まり易いものであり、したがって、この水が空気通路
の空気の流れに乗って再びフィルタへ送られてフィルタ
が濡れるおそれがある。
【0008】本発明は、上述の問題点に着目してなされ
たもので、ケース内の空気通路における空気の流れをス
ムーズにすること、空気排出口から浸入した水の排出
を、確実かつスムーズに行うこと、ケースの小型化を可
能にすること、フィルタの濡れ防止性能の向上を図るこ
と、フィルタとして汎用性の高いものを用いてコストダ
ウンを図ること、を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め請求項1記載の発明では、ケースの下部に空気取入口
が開口されている一方、ケースの上部に空気排出口が開
口されて、ケース内に空気取入口から空気排出口に向け
て空気が流れる空気通路が形成され、この空気通路を遮
ってフィルタが設けられ、前記空気通路のフィルタより
も上方位置にガスセンサが設けられている車両用ガス検
出装置において、前記空気排出口が、ケース側面であっ
て、前記空気通路とケース左右方向で重なる位置に開口
されていることを特徴とする。
【0010】本発明では、ケース内に空気取入口から空
気通路に取り入れて空気排出口から排出する空気の流れ
を生じさせ、この流れ中の空気のガス濃度をガスセンサ
により検出する。このケースにおける空気の流れにおい
て、空気通路から空気排出口へは左右方向で同じ平面で
流れるため、空気の流れがスムーズになる。したがっ
て、ガスセンサの検出濃度も向上する。
【0011】なお、請求項2に記載したように、請求項
1記載の車両用ガス検出装置において、前記空気排出口
を、前記フィルタが設置されている位置よりも上方に設
け、前記空気排出口の内側に、前記空気通路の上端部か
ら空気排出口に向かって下向きの排水路を形成する排水
壁を、空気排出口の下端部からケース内上方に向けて延
在させ、かつ、空気排出口から空気通路の上端部とを結
ぶ通路の間に、この通路を折り曲げる上部ラビリンス構
造部を設けるのが好ましい。この構成では、空気排出口
から浸入した水は、上部ラビリンス構造部により空気通
路への浸入を妨げられて、排水壁を伝って空気排出口か
ら排出される。この排水路は、フィルタと左右方向で重
なって配置されていないから、ケースの幅寸法を大きく
することなしに排水路の幅を大きく確保することができ
る。そして、排水路の幅を確保することで、排水路の目
詰まり防止をケースの幅寸法を大きくしたり、フィルタ
の寸法上の制約を与えることなく達成できる。
【0012】また、請求項3に記載したように、請求項
2記載の車両用ガス検出装置において、前記上部ラビリ
ンス構造部を、空気排出口の上端部からケース内下方に
向けて延在された下方浸入防止壁と、この下方浸入防止
壁の上方に位置し、前記排水壁の上端部から外方に向け
て延在された上方浸入防止壁とで構成するのが好まし
い。下方浸入防止壁により、空気排出口から空気通路に
向かう水を遮断することができる。また、上方浸入防止
壁により、排水壁にあたって、上方へ向かう水を遮断す
ることができる。よって、少ない壁で効率的に水の浸入
を防止することができる。
【0013】また、請求項4に記載したように、請求項
3記載の車両用ガス検出装置において、前記フィルタと
して、1枚の板状の素材の中間部の少なくとも1箇所を
折曲あるいは湾曲させたものを用い、このフィルタを、
前記折曲あるいは湾曲部分を空気通路を遮断する方向に
延在させて設置するのが好ましい。フィルタとして板状
のものを用いているため、既存のエアコンなどに用いら
れているフィルタを用いることができ、コストダウンを
図ることができる。また、フィルタを折曲あるいは湾曲
させているため、1枚のフィルタでありながら、空気を
複数枚枚のフィルタに通過させ、高い除去性能を得るこ
とができる。
【0014】また、請求項5に記載のように、請求項1
ないし4記載の車両用ガス検出装置において、前記フィ
ルタの下方に、複数の板材を空気通路を遮断する向きで
延在させて空気取入口からの水の浸入を防止する下部ラ
ビリンス構造部を設け、この下部ラビリンス構造部を、
前記空気通路の左右方向両端の端部通路を残して幅方向
に延在され、かつ、中央部が最も高く左右両端が低くな
るよう傾斜された中央水切壁と、各端部通路の上方ある
いは下方の少なくとも一方に配置されて前記空気通路の
端部から前記中央水切壁と上下方向で重なる位置まで中
央方向に延在され、かつ、空気通路中央側の先端縁が低
くなるよう傾斜された端部水切壁とで構成するのが好ま
しい。したがって、空気取入口からケース内に浸入した
水は、ラビリンス構造部により浸入コースを変えられて
浸入が妨げられる。すなわち、空気取入口から上方に浸
入する水に対して、中央の水切壁と左右の端部水切壁と
で交互にその浸入を防ぐことで、水の浸入経路を左右に
振って、効率良く浸入を防ぐことができる。また、各水
切壁が下方から浸入する水に対して鋭角を成しているた
め、水の浸入に対する抵抗が大きく、よって、高い水の
浸入防止効果が得られる。さらに、フィルタに吸着され
た水分が凝結して落下する場合や、あるいは、ラビリン
ス構造部を越えて上方に浸入した水が重力により落下す
る場合、この水は、ラビリンス構造部の各水切壁のいず
れかに当たり、その傾斜に沿って重力により空気取入口
側に落下し、空気取入口から排出される。このように、
各水切壁に落下した水は、その傾斜に沿って落下してケ
ースの外部に排出されるもので、各水切壁に溜まること
がないため、この水切壁に水が溜まって、走行風などに
より、再びフィルタへ送られてフィルタが濡れるという
不具合を防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1は実施の形態の車両用ガス
検出装置を示す縦断面図(図2のS1−S1断面図)、
図2は図1のS2−S2断面図である。図において、1
はケースであり、フロント部材10a,センタ部材10
b,リヤ部材10cおよび環状部材10dの4つの部材
を嵌め合わせて直方体の箱状に形成されている。そし
て、このケース1の内部に、センタ部材10bにより画
成されてその前後に収納空間15と空気通路13とが形
成されており、収納空間15は、シール材10e,10
fにより水密状に形成されている。
【0016】前記空気通路13は、図2に示すように、
前記車両搭載時に車両前方を向いて配置されるフロント
部材10aの下端部の中央部分に開口された空気取入口
1bから、図1に示すように、リヤ部材10cの左側壁
1hおよび右側壁1gの上部に形成された空気排出口1
dに向けて空気が流れるように構成されている。なお、
空気排出口1dは、2つの下向きのルーバ1fにより画
成されている。
【0017】さらに、前記リヤ部材10cにおいて、空
気排出口1dの下端部から内側上方に向けて、前記空気
通路13の上側に行くほど絞るように排水壁1nが延在
されて、排水路14が形成されている。そして、排水壁
1nの上端部から外方向に向けて、前記リヤ部材10c
の上側壁1qとの間に空気排出路12を形成するととも
に水が空気通路13へ浸入するのを防ぐ上方浸入防止壁
1rが延在され、加えて、空気排出口1dの上端部から
内側下方に向けて、空気排出口1dから水が上方へ浸入
するのを防ぐ下方浸入防止壁1sが延在されている。こ
れら浸入防止壁1r,1sは、それぞれの先端部が上下
方向でラップしており、この2つの浸入防止壁1r,1
sにより、空気排出口1dから空気通路13へ水が浸入
するのを防ぐ上部ラビリンス構造部51を構成してい
る。
【0018】また、図3はリヤ部材10cの斜視図であ
って、リヤ部材10cの外周には左右の上下に係止爪1
0gが突設されている。これら係止爪10gは、図4に
その斜視図を示しているフロント部材10aの外周に設
けられた爪受け10hに係止される構成となっている。
なお、図4において10jは配線接続用のコネクタであ
る。また、図5はセンタ部材10bの斜視図である。
【0019】次に、図1に戻り説明を続けると、前記排
水壁1nの下方位置にはフィルタ2が左右に延在されて
いるもので、このフィルタ2は、リヤ部材10cから上
下に並設された挟持ブラケット1p,1pの上下を支持
されて取り付けられており、この挟持ブラケット1p,
1pは、2個1組で合計3組が、左右と中央とに設けら
れている。
【0020】前記フィルタ2は、PE不織布などを素材
としてエアコンや空気清浄器に用いられている既存の薄
板状のものを用い、この素材を長方形に裁断したもの
を、図2に示すように、略U字状に折り曲げて挟持ブラ
ケット1p,1pの間に設置している。また、フィルタ
2の短片の長さは、リヤ部材10cとセンタ部材10b
とを嵌め合わせる前の時点で、フィルタ2を挟持ブラケ
ット1p,1pの間に設置した時に、フィルタ2のU字
の山の部分(中間の湾曲部)が挟持ブラケット1pの先
端よりも突出する寸法に形成されているもので、図2の
ようにリヤ部材10cとセンタ部材10bとを嵌め合わ
せた状態では、フィルタ2の山部分がセンタ部材10b
に圧接されるとともにフィルタ2の端縁がリヤ部材10
cに圧接されて、その間の部分が外方向に膨らんだ状態
で設置され、フィルタ2においてセンタ部材10bなら
びにリヤ部材10cと接している部位に隙間が生じない
よう構成されている。なお、フィルタ2の設置状態にお
いて、フィルタ2の左右方向の端縁と、左右側壁1g,
1hとの間には、僅かなクリアランスが確保され、フィ
ルタ2が温度変化により伸縮した際に脱落したり変形し
たりしないように構成されている。
【0021】また、前記空気通路13において、フィル
タ2の下方位置には、空気通路13の空気の流れ(水の
浸入経路)を折り曲げる下部ラビリンス構造部52が設
けられている。この下部ラビリンス構造部52は、1枚
の中央水切壁16aと、その上方左右の端部水切壁16
b,16bとから構成されている。中央水切壁16a
は、空気通路13における空気の流れを左右の端部通路
13a,13aのみとして中央部分を完全に遮って設け
られ、図示のように、幅方向中央が高く、左右側ほど低
い山形状に形成されている。また、端部水切壁16b,
16bは、各端部通路13a,13aの上方位置に、空
気通路13の空気の流れを左右位置で完全に遮り中央位
置の中央通路13bのみとするよう設けられているもの
で、左右側壁1g,1hから中央水切壁16aの左右端
部と中央水切壁16aの全長の1/4程度の長さでラッ
プするまで空気通路13の中央側に延在されており、か
つ空気通路13の中央側ほど低くなるように傾けて形成
されている。
【0022】前記フィルタ2の上方位置であって、前記
排水壁1n,1nの間の中央位置にガスセンサ3が設け
られている。このガスセンサ3は、前記収納空間15内
に収納されている基板4に支持されている。
【0023】次に、本実施の形態の作用および効果につ
いて説明する。実施の形態の車両用ガス検出装置は、車
両のエンジンルーム内の前端部において、空気取入口1
bを、車両前方に向け、かつ、図示のようにケース1の
下側に位置するようにして搭載する。
【0024】したがって、車両を走行させると、その走
行風などにより、空気取入口1bからケース1内に流れ
込み、空気通路13の各水切壁16a,16bの間を、
中央通路13a,13bの順に通り、ケース1の空気通
路13の上端部に達した後、空気排出路12から排水路
14を通って空気排出口1dから出て行く空気の流れa
が生じる。この流れaにおいて、空気通路13の上部か
ら空気排出口1dへは空気通路13と左右方向同一面を
移動するため、流れがスムーズであり、ガスセンサ3に
あっては、随時外部の空気のガス濃度を検出することが
でき、検出精度の向上を図ることができる。
【0025】また、この流れaに含まれている塵や埃や
水分などがフィルタ2において除去されて、ガスセンサ
3の検出面にこれらが付着してガスセンサ3の検出精度
が低下するのを防止する。
【0026】次に、空気取入口1bからケース1内に水
が浸入した場合について説明する。走行時に跳ね上げた
水や、走行風や洗車などにより吹き付けられた水がケー
ス1の空気取入口1bからケース1内に浸入した場合、
中央水切壁16a、端部水切り壁16b,16bによる
下部ラビリンス構造部52により、その浸入が妨げられ
る。この場合、特に、各水切壁16a,16bの傾きが
水の浸入方向に対し鋭角になるように傾いているととも
に、端部水切り壁16b,16cと中央水切壁16aと
が、それぞれ上下方向でラップしていることで、水の浸
入方向の流れが左右に振られ、端部水切り壁16b,1
6bを越えてフィルタ2側へ水が浸入することは、極め
て生じ難い。したがって、フィルタ2が濡れて空気通路
13における空気の流通が妨げられ、ガスセンサ3の検
出精度が低下するのを防止できる。
【0027】さらに、フィルタ2において除去された水
分が凝結した場合や、ラビリンス構造部5を越えていっ
たん浸入した水は、重力により落下する。このように落
下した水は、下部ラビリンス構造部52において、各水
切壁16a,16bのいずれかに受け止められるが、各
水切壁16a,16bは、その先端が各通路13a,1
3bに向けて下方に傾斜しているため、これらに受け止
められた水は、各水切壁16a,16bを伝って下方に
落下し、空気取入口1bから排出される。したがって、
水が水切壁16a,16bに留まることがなく、この留
まった水が空気の流れaにより送られて再びフィルタ2
が濡れるのを防止できる。
【0028】また、上述のように空気取入口1bから浸
入した水によりフィルタ2が濡れることを防止するに
は、下部ラビリンス構造部5の上下寸法を大きく確保す
ることが有効であるが、フィルタ2を板状の素材をU字
状に湾曲させて形成していて、その上下寸法を小さく形
成することができるため、ケース1の上下寸法を大きく
することなしに下部ラビリンス構造部52の上下寸法を
大きくして水の浸入を防止することが容易である。加え
て、フィルタ2として板状のものを用いると、エアコン
などに用いられている既存の集塵フィルタを流用でき、
これによりコスト低減を図ることができる。
【0029】また、ケース1への水の浸入は、上述のよ
うな空気取入口1bのみならず、空気排出口1dからの
浸入も考えられる。この空気排出口1dでは、空気排出
口1dから下方へ向う水は、排水壁1nにより浸入が妨
げられ、一方、空気排出口1dから上方へ向う水は、下
方浸入防止壁1sおよび上方浸入防止壁1rから成る上
部ラビリンス構造部51により浸入を妨げられる。そし
て、空気排出口1dからケース1内にいったん浸入した
水は、排水壁1nの傾斜に沿って排水路14から排水さ
れる。したがって、空気排出口1dから、空気通路13
へ水が浸入することがなく、かつ、空気排出口1dから
浸入した水は、排水路14を通ってスムーズに排水され
るものであり、この排水路14は、充分な断面積を有し
ているため、目詰まりすることなくスムーズに排水され
る。
【0030】以上、図面により実施の形態について説明
してきたが、本発明は、この実施の形態に限定されるも
のではない。例えば、実施の形態では、1枚のフィルタ
をU字状に湾曲させてたものを示したが、1枚のフィル
タをV字状やN字状あるいはW字状に折曲させたり、円
筒形状に丸めてもよい。また、シ−ト状の不織布だけで
なく、立方体に加工したフィルターでもよい。また、上
部ラビリンス構造部51や、下部ラビリンス構造部52
は、要するに水の浸入を妨げる形状であれば、実施の形
態に示した形状に限定されるものではない。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし5
に記載の車両用ガス検出装置は、ケースにおける空気の
流れにおいて、空気通路から空気排出口へは左右方向で
同じ平面で流れるため、空気の流れがスムーズになるも
ので、したがって、ガスセンサの検出濃度が向上すると
いう効果が得られる。
【0032】請求項2に記載の車両用ガス検出装置で
は、空気排出口から浸入した水は、上部ラビリンス構造
部により空気通路への浸入を妨げられて、排水壁を伝っ
て空気排出口から排出されるもので、ガスセンサやフィ
ルタが濡れるのを防止できるという効果が得られる。さ
らに、この排水路は、フィルタと左右方向で重なって配
置されていないから、ケースの幅寸法を大きくすること
なしに排水路の幅を大きく確保することができるもの
で、したがって、排水路の幅を確保することで、排水路
の目詰まり防止をケースの幅寸法を大きくしたり、フィ
ルタの寸法上の制約を与えることなく達成できるという
効果を奏する。
【0033】請求項3に記載した車両用ガス検出装置で
は、下方浸入防止壁により、空気排出口から空気通路に
向かう水を遮断することができ、また、上方浸入防止壁
により、排水壁にあたって、上方へ向かう水を遮断する
ことができるもので、したがって、少ない壁で効率的に
水の浸入を防止することができる。
【0034】また、請求項4に記載の車両用ガス検出装
置では、フィルタとして板状のものを用いているため、
既存のエアコンなどに用いられているフィルタを用いる
ことができ、コストダウンを図ることができ、また、フ
ィルタを折曲あるいは湾曲させているため、1枚のフィ
ルタでありながら、空気を複数枚枚のフィルタに通過さ
せ、高い除去性能を得ることができるという効果を奏す
る。
【0035】また、請求項5に記載の車両用ガス検出装
置では、空気取入口からケース内に水が浸入するのを、
ラビリンス構造部により防止できるもので、特に、中央
の水切壁と左右の端部水切壁とで交互にその浸入を防ぐ
ことで、水の浸入経路を左右に振って、効率良く浸入を
防ぐことができ、また、各水切壁が下方から浸入する水
に対して鋭角を成しているため、水の浸入に対する抵抗
が大きく、よって、高い水の浸入防止効果が得られる。
さらに、フィルタに吸着された水分が凝結して落下する
場合や、あるいは、ラビリンス構造部を越えて上方に浸
入した水が重力により落下する場合、この水は、ラビリ
ンス構造部の各水切壁のいずれかに当たり、その傾斜に
沿って重力により空気取入口側に落下し、空気取入口か
ら排出される。このように、各水切壁に落下した水は、
その傾斜に沿って落下してケースの外部に排出されるも
ので、各水切壁に溜まることがないため、この水切壁に
水が溜まって、走行風などにより、再びフィルタへ送ら
れてフィルタが濡れるという不具合を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の車両用ガス検出装置の縦断面図
(図2のS1−S1断面図)である。
【図2】実施の形態の車両用ガス検出装置の縦断面図
(図1のS2−S2断面図)である。
【図3】実施の形態のリヤ部材の斜視図である。
【図4】実施の形態のフロント部材の斜視図である。
【図5】実施の形態のセンタ部材の斜視図である。
【符号の説明】
1 ケース 1b 空気取入口 1d 空気排出口 1f ルーバ 1g 左側壁 1h 右側壁 1n 排水壁 1p 挟持ブラケット 1q 上側壁 1r 上方浸入防止壁 1s 下方浸入防止壁 2 フィルタ 3 ガスセンサ 4 基板 10a フロント部材 10b センタ部材 10c リヤ部材 10d 環状部材 10e シール材 10f シール材 10g 係止爪 10h 爪受け 10j コネクタ 11 排水通路 12 空気排出路 13 空気通路 13a 端部通路 13b 中央通路 14 排水路 15 収納空間 16a 中央水切壁 16b 上側端部水切壁 51 上部ラビリンス構造部 52 下部ラビリンス構造部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースの下部に空気取入口が開口されて
    いる一方、ケースの上部に空気排出口が開口されて、ケ
    ース内に空気取入口から空気排出口に向けて空気が流れ
    る空気通路が形成され、 この空気通路を遮ってフィルタが設けられ、 前記空気通路のフィルタよりも上方位置にガスセンサが
    設けられている車両用ガス検出装置において、 前記空気排出口が、ケース側面であって、前記空気通路
    とケース左右方向で重なる位置に開口されていることを
    特徴とする車両用ガス検出装置。
  2. 【請求項2】 前記空気排出口は、前記フィルタが設置
    されている位置よりも上方に設けられ、 前記空気排出口の内側には、前記空気通路の上端部から
    空気排出口に向かって下向きの排水路を形成する排水壁
    が、空気排出口の下端部からケース内上方に向けて延在
    され、かつ、空気排出口から空気通路の上端部とを結ぶ
    通路の間に、この通路を折り曲げる上部ラビリンス構造
    部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の車
    両用ガス検出装置。
  3. 【請求項3】 前記上部ラビリンス構造部は、空気排出
    口の上端部からケース内下方に向けて延在された下方浸
    入防止壁と、この下方浸入防止壁の上方に位置し、前記
    排水壁の上端部から外方に向けて延在された上方浸入防
    止壁とを備えていることを特徴とする請求項2記載の車
    両用ガス検出装置。
  4. 【請求項4】 前記フィルタとして、1枚の板状の素材
    の中間部の少なくとも1箇所を折曲あるいは湾曲させた
    ものが用いられ、このフィルタが、前記折曲あるいは湾
    曲部分を空気通路を遮断する方向に延在させて設置され
    ていることを特徴とする請求項3記載の車両用ガス検出
    装置。
  5. 【請求項5】 前記フィルタの下方に、複数の板材を空
    気通路を遮断する向きで延在させて空気取入口からの水
    の浸入を防止する下部ラビリンス構造部が設けられ、 この下部ラビリンス構造部が、前記空気通路の左右方向
    両端の端部通路を残して幅方向に延在され、かつ、中央
    部が最も高く左右両端が低くなるよう傾斜された中央水
    切壁と、各端部通路の上方あるいは下方の少なくとも一
    方に配置されて前記空気通路の端部から前記中央水切壁
    と上下方向で重なる位置まで中央方向に延在され、か
    つ、空気通路中央側の先端縁が低くなるよう傾斜された
    端部水切壁とで構成されていることを特徴とする請求項
    1ないし4記載の車両用ガス検出装置。
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