JP2000043264A - インクジェットヘッド及び該ヘッドを有する記録装置 - Google Patents

インクジェットヘッド及び該ヘッドを有する記録装置

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JP2000043264A
JP2000043264A JP21882098A JP21882098A JP2000043264A JP 2000043264 A JP2000043264 A JP 2000043264A JP 21882098 A JP21882098 A JP 21882098A JP 21882098 A JP21882098 A JP 21882098A JP 2000043264 A JP2000043264 A JP 2000043264A
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ink
jet head
piezoelectric element
ink supply
pressure chamber
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JP21882098A
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English (en)
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Akira Iwaishi
晃 岩石
Akihiko Miyaki
明彦 宮木
Takumi Kawamura
匠 川村
Masahiro Ono
正裕 小野
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズルから噴射されるインク粒子量をより広
い範囲に渡り制御可能なインクジェットヘッドを提供す
ることである。 【解決手段】 本発明はインクジェットヘッド及びそれ
を有する記録装置に関連している。インクジェットヘッ
ドは、共通インク室38に各々インク供給路40を介し
て接続される複数の圧力室42を画成するための圧力室
板44と、圧力室42にそれぞれ連通する複数のノズル
56を有するノズル板58と、各圧力室42の容積を変
化させるための第1の圧電素子48と、各インク供給路
40の形状を変化させるための第2の圧電素子52とを
備えている。第1及び第2の圧電素子は、各圧力室の容
積変化により各ノズルから噴射されるインクの粒子量が
各インク供給路内のインクの等価質量に応じて変化する
ように制御される。本発明によると、ノズルから噴射さ
れるインク粒子量をより広い範囲に渡り制御可能なイン
クジェットヘッドが提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェットヘッ
ド及び該ヘッドを有するインクジェット記録装置に関す
る。
【0002】デスクトップタイプのノンインパクト記録
装置の代表的なものとして、製造が簡単でフルカラー化
を容易に実現し得るという理由により、インクジェット
記録装置が注目されている。
【0003】
【従来の技術】インクジェット記録装置の記録ヘッドに
は多数の圧力室が設けられ、各圧力室にはアクチュエー
タとして例えば圧電素子や発熱抵抗体が組み込まれてい
る。各圧力室はノズル板によって部分的に画成され、ノ
ズル板には各圧力室に対応した複数のノズルが形成され
ている。
【0004】各圧力室には共通インク室からインクが供
給され、アクチュエータを作動させると対応する圧力室
内に圧力波が生じて、ノズルからインク滴が噴射させら
れ、これにより紙等の記録媒体上にドット記録が行われ
る。
【0005】このような記録ヘッドを使用したインクジ
ェットプリンタにおいて、印刷スループットを上げるた
めには、ドットの小径化は向かない。反対に、ドットの
大径化はきれいな画像を打つためには不向きである。よ
って従来は、インク粒子の階調制御を行うことにより、
解像度は低くても小さいドットを形成するようにしてい
た。
【0006】現状の階調制御は濃淡2種類のインクを使
用するものが主流である。この方法で印字を行う場合、
印字なし、淡色、濃色の3階調が可能である。他の方法
として、同一ノズルから量の異なったインク粒子を噴射
させて階調制御を行っている。この場合、ノズル、圧力
室、インク供給路及び共通インク室の形状が同一なた
め、噴射駆動波形を変えることにより、異なる量のイン
ク粒子を噴射させていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】インクの種類により階
調制御を行う方法では、高画質化するためには階調数を
増やしていかなければならないが、それに応じてインク
の種類も増やさなければならず、インクジェットヘッド
が大型化し且つコストアップになるという問題がある。
【0008】ノズルから噴射するインク粒子量を変動さ
せて階調制御を行う方法では、噴射されるインク粒子量
は、インクジェットヘッドを構成する各部材の寸法によ
り規定される。
【0009】駆動波形及び駆動電圧の変化により、噴射
される粒子量を制御することはある程度可能であるが、
その範囲(最大粒子量〜最小粒子量)は、ある幅に限ら
れてしまう。
【0010】画像解像度を同一とした場合、インク粒子
の吐出範囲を大粒子化の方へもってくると、ハイライト
部での粒子のざらつきが目立ち、きれいな画像を出力で
きない。反対に、インク粒子の吐出範囲を小粒子化の方
にもってくると、ベタ印字のときに隙間ができてしま
う。
【0011】よって本発明の目的は、ノズルから噴射さ
れるインク粒子量をより広い範囲に渡り制御可能なイン
クジェットヘッドを提供することである。本発明の他の
目的は、そのようなインクジェットヘッドを有する記録
装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によると、共通イ
ンク室に各々インク供給路を介して接続される複数の圧
力室を画成するための圧力室板と、複数の圧力室にそれ
ぞれ連通する複数のノズルを有するノズル板とを備えた
インクジェットヘッドが提供される。各圧力室の容積が
第1の手段によって変化させられる。各インク供給路の
形状が第2の手段によって変化させられる。そして、各
圧力室の容積変化により各ノズルから噴射されるインク
の粒子量が各インク供給路内のインクの等価質量に応じ
て変化するように第1及び第2の手段が制御される。
【0013】例えば、インク供給路内のインクの等価質
量が小さくなるに従って各ノズルから噴射されるインク
の粒子量が大きくなるように第1及び第2の手段が制御
される。
【0014】本発明によるインクジェットヘッドにおい
ては、各圧力室の容積の変化と各インク供給路の形状の
変化との最適な組み合わせによって各ノズルからインク
が噴射されるようにしているので、ノズルから噴射され
るインク粒子量を広い範囲に渡り変化させることがで
き、その結果得られるドット径を幅広く変化させて多階
調化におけるダイナミックレンジを拡大することができ
る。
【0015】望ましくは、各インク供給路の形状を変化
させるための第2の手段は、各インク供給路の断面積を
変化させる手段を含む。断面積は、例えば、各インク供
給路においてインクが流れる方向に実質的に垂直な断面
によって決定される。
【0016】望ましくは、圧力室板は圧力室の配列方向
に実質的に平行な上面及び下面を有しており、第1の手
段は、圧力室板の下面に貼着され各圧力室内に向けて変
形可能な第1の圧電素子を含む。この場合、第2の手段
は、例えば、圧力室板の上面に貼着され各インク供給路
内に向けて変形可能な第2の圧電素子によって提供され
得る。
【0017】本発明の他の側面によると、ハウジング
と、前記ハウジングに回転可能に取り付けられたプラテ
ンと、前記プラテンを駆動する第1駆動手段と、前記プ
ラテンと実質上平行となるように前記ハウジングに取り
付けられた案内部材と、前記案内部材に移動可能に取り
付けられたキャリッジと、前記キャリッジを駆動する第
2駆動手段と、前記キャリッジに搭載された複数のイン
クジェットヘッドとを具備したインクジェット記録装置
が提供される。各インクジェットヘッドは、本発明によ
るインクジェットヘッドにより提供される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
望ましい実施の形態を詳細に説明する。図1を参照する
と、本発明によるカラーインクジェットプリンタ(記録
装置)の実施形態が概略的に示されている。カラーイン
クジェット記録装置のハウジング10内にはプラテン1
2が回転自在に設けられている。
【0019】記録動作中、プラテン12は駆動モータ1
4によって間欠的に回転駆動させられ、これにより記録
紙Pが所定の送りピッチで矢印A方向に間欠的に送られ
る。また、カラーインクジェット記録装置のハウジング
10内にはプラテン12に対して平行にその上方側に案
内ロッド16が設けられており、この案内ロッド16上
にはキャリッジ18が摺動自在に取り付けられている。
【0020】キャリッジ18は無端駆動ベルト20に取
り付けられており、無端駆動ベルト20は駆動モータ2
2によって駆動され、これによりキャリッジ18はプラ
テン12に沿って往復運動させられる。
【0021】キャリッジ18には黒色記録ヘッド24及
びカラー記録ヘッド26が搭載されている。実際には、
カラー記録ヘッド26は3つのヘッドから構成される。
黒色記録ヘッド24には黒色インク用タンク28が着脱
自在に装着され、カラー記録ヘッド26にはカラーイン
ク用タンク30,32及び34が着脱自在に装着され
る。
【0022】黒色インク用タンク28にはもちろん黒色
インクが収容され、カラーインク用タンク30,32及
び34にはそれぞれイエローインク、シアンインク及び
マゼンタインクが収容される。
【0023】キャリッジ18がプラテン12に沿って往
復運動される間、黒色記録ヘッド24及びカラー記録ヘ
ッド26がワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ
等から得られる画像データに基づいて駆動され、これに
より記録紙P上に所定の文字、画像等が記録される。記
録動作停止時には、キャリッジ18はホームポジション
に戻され、このホームポジションにはノズル保守機構3
6が設けられている。
【0024】ノズル保守機構36には可動吸引キャップ
(図示せず)と、この可動吸引キャップに接続された吸
引ポンプ(図示せず)が設けられている。黒色記録ヘッ
ド24及びカラー記録ヘッド26がホームポジションに
位置付けされると、そのノズル板に吸引キャップが吸着
され、吸引ポンプを駆動することにより、該ノズル板の
ノズルが吸引される。このようにして、ノズル板のノズ
ルの目詰まりが未然に防止される。
【0025】図2は本発明によるインクジェットヘッド
の第1実施形態を示す前面側斜視図、図3、図4及び図
6はそれぞれ図2に示されるインクジェットヘッドの背
面側斜視図、断面図及び部分分解斜視図、図5は図4の
要部拡大図である。このインクジェットヘッドは、例え
ば、図1に示される記録装置において、各インクに適合
させることができる。
【0026】このインクジェットヘッドは、図4によく
示されるように、共通インク室38に各々インク供給路
40を介して接続される複数の圧力室42を画成するた
めの圧力室板44を有している。圧力室板44の下面に
は、各圧力室42の容積を変化させるために、接合部材
46を介して第1の圧電素子48が貼着されており、圧
力室板44の上面には、各インク供給路40の形状を変
化させるために、接合部材50を介して第2の圧電素子
52が貼着されている。
【0027】圧力室板44の背面側には共通インク室板
54が設けられており、共通インク室38は、圧力室板
44と共通インク室板54と圧電素子48及び52とに
よって画成されている。
【0028】圧力室板44と圧電素子48及び52との
前面側には圧力室42にそれぞれ連通する複数のノズル
56を有するノズル板58が設けられている。各圧力室
42は、圧力室板42とノズル板58と圧電素子48及
び52とによって画成されている。
【0029】第1の圧電素子48は、例えば、チタン酸
バリウム(BaTiO3 )のグリーンシートを複数層積
層し、複数の個別電極60及び複数の接地電極62をグ
リーンシートの間に埋め込んで、加熱しながら加圧する
ことによりグリーンシートを一体的に接着した後、一体
化された積層グリーンシートを焼成することにより製造
される。
【0030】第2の圧電素子52も、同じようにして、
個別電極64及び接地電極66を有するように製造され
る。図3に最もよく示されるように、各個別電極60は
複数のスリット67により分割されており、各個別電極
60は隣接する個別電極60から電気的に絶縁されてい
る。個別電極60は圧電素子48の裏面側で個別端子6
8に接続される。同じようにして、個別電極64も圧電
素子52の背面側で個別端子70に接続される。
【0031】図2及び図4に示されるように、圧電素子
48及び52の前面側は(製造技術上は圧力室板44の
前面側も)、メタライズ処理72されている。それによ
り、圧電素子48中に埋め込まれた一対の導体パターン
74により、各接地電極62は圧電素子48の背面側で
一対の接地端子76に接続され、圧電素子52中に埋め
込まれた一対の導体パターン77により、各接地電極6
6は圧電素子52の背面側で一対の接地端子78に接続
される。
【0032】第1の圧電素子48内において、個別電極
60及び接地電極62は一部で重なり合っており、この
部分が各圧力室42内に向けて変形可能な変位部80
(図5参照)となる。個別電極60及び接地電極62間
に電位差を与えることによって、圧電素子48はd33
モードで電界の印加方向と平行な方向に伸縮する。例え
ば、変位部80が圧力室42内に向けて圧力室42の容
積を減少させる方向に変位すると、各圧力室42内に充
填されているインク(IK)はノズル56から噴射され
る。インクは共通インク室38,インク供給路40及び
圧力室42内に充填されており、インクの噴出による減
少分は図示しないインク溜めから供給インク室38に補
充される。
【0033】第2の圧電素子52において、個別電極6
4及び接地電極66は一部で重なり合っており、この部
分がインク供給路40内に向けて変形可能な変位部82
となる。同じくd33モードで変位部82がインク供給
路40内に向けて変形することにより、インク供給路4
0の断面積が減少し、インク供給路40内におけるイン
クの等価質量が増大する。等価質量については後述す
る。
【0034】尚、圧力室板44、共通インク室板54及
びノズル板58の各々は、ガラス、ステンレス鋼、モー
ルド樹脂等から形成することができる。図7を参照し
て、インク供給路40内のインクの等価質量を説明す
る。インク供給路40内のインクの等価質量Lsは、イ
ンクの密度とインク供給路40の長さの積をインク供給
路40の断面積で除して得られる値によって提供され
る。ここで、インク供給路40の長さはインク流線に沿
った長さであり、インク供給路40の断面積はインク流
線と実質的に垂直な断面における断面積である。
【0035】インク供給路40の長さが長くなるかある
いはインク供給路40の断面積が小さくなるのに従って
等価質量Lsは増大し、共通インク室38から各圧力室
42にインクが供給されにくくなる。一方、インク供給
路40の長さが短くなりあるいはインク供給路40の断
面積が大きくなると等価質量Lsは減少し、共通インク
室38から各圧力室42内にインクが供給されやすくな
る。
【0036】この実施形態では、圧電素子52の変位部
82によってインク供給路40の断面積を変化させ、そ
れにより等価質量Lsを調節し得るようにしている。図
8を参照すると、ノズル56から噴出される飛翔インク
の粒子量とインク供給路40内のインクの等価質量Ls
との関係が示されている。等価質量Lsが増大するのに
従ってインクの粒子量が減少していることがわかる。
尚、インクの粒子量は、ノズル56から噴出されるイン
クの一粒の体積又は質量によって定義される。
【0037】第1の圧電素子48の駆動により圧力室4
2の容積を増大させて圧力室42内にインクを供給する
とき、ノズル56側及びインク供給路40側から同時に
インクが供給される。ノズル56内のインクの等価質量
をLnとすると、Ln/Ls=1である場合、圧力室4
2内には両側から同じ割合でインクが供給されるので、
ノズル56から圧力室42内へのインク供給量は少なく
なる。これは、ノズル56内のメニスカスの後退量に関
連する。メニスカスの後退量が浅い場合には飛翔するイ
ンクの粒子量が大きくなり、メニスカスが深い場合に
は、飛翔するインクの粒子量は小さくなる。これを図9
の(A)〜(C)により説明する。
【0038】図9の(A)〜(C)は等価質量Lsとメ
ニスカス後退量との関係を説明するための図である。図
9の(A)の上側に示されるのは圧電素子48の駆動電
圧波形であり、下側に示されるのはノズル56内におけ
るメニスカス位置の変化を示している。駆動電圧の減少
に伴って、ノズル56内のメニスカス位置は圧力室42
に向けて後退する。この場合、駆動波形が同じであって
も、インク供給路40内のインクの等価質量Lsの違い
により、メニスカスの後退量が異なる。
【0039】具体的には、等価質量Lsが比較的小さい
場合、共通インク室38からインク供給路40を介して
圧力室42内にインクが供給されやすくなるので、メニ
スカスの後退量は、図9の(B)に符号M1で示される
ように比較的小さくなる。これに対して、等価質量Ls
が比較的大きい場合には、共通インク室38からインク
供給路40を介して圧力室42内にインクが供給されに
くくなるので、メニスカスの後退量は図9の(C)に符
号M2で示されるように比較的大きくなる。
【0040】このようにメニスカスが後退した状態で、
圧電素子48の駆動電圧を急激に増大させて圧力室42
の容積を減少させるとインクはノズル56から記録媒体
に向けて飛翔し、そのときのインクの粒子量は、図9の
(B)に示されるようにメニスカス後退量が小さい場合
には大きくなり、図9の(C)に示されるようにメニス
カスの後退量が大きい場合には小さくなる。
【0041】例えば、Ls/Lnをほぼ1に設定するこ
とにより、安定して最大粒子量を得ることができる。ま
た、Ls/Lnを2以上にすることによって、最小粒子
量を非常に小さくすることができる。このように、本実
施形態によると、インク供給路40の形状を変化させる
ことができない従来のインクジェットヘッドに比べてノ
ズルから噴射されるインク粒子量をより広い範囲に渡り
制御可能なインクジェットヘッドの提供が可能になる。
このようにインクの粒子量のダイナミックレンジが拡大
することにより、階調性が増し、低解像度においても、
ハイライト部は更に小さい粒子のインク、ベタ部には更
に大きな粒子のインクを飛翔させることで、高速でより
鮮明な画像を得ることができる。
【0042】図10を参照すると、本発明に適用可能な
制御回路48が示されている。また、図11は制御回路
48における波形図である。制御回路48は、例えば、
圧電素子48及び52に接続されて、圧力室42の容積
変化によりノズル56から噴射されるインクの粒子量が
インク供給路40内のインクの等価質量Lsに応じて変
化するように、圧電素子48及び52を制御する。具体
的には、制御回路84は、インク供給路40内のインク
の等価質量Lsが小さくなるに従ってノズル56から噴
射されるインクの粒子量が大きくなるように圧電素子4
8及び52を制御する。
【0043】ここでは、制御回路48は、圧電素子52
に与えられる電圧の複数の離散的な波形から選択される
一つと圧電素子48に与えられる電圧の複数の離散的な
波形から選択される一つとの組み合わせを入力信号に従
って決定する。
【0044】制御回路84は、振幅設定回路90と、電
圧波形発生器92と、波形選択IC94及び96とを含
んでいる。振幅設定回路90は、CPU86からのトリ
ガー(trg.)及び温度センサ88からの信号を受け
て、インク供給路40の断面積を変化させるための圧電
素子52に与えられる電圧波形の振幅を設定する。
【0045】電圧波形発生器92は、振幅設定回路90
の出力を受け、圧電素子48及び52にそれぞれ与えら
れる電圧波形の組み合わせを決定する。波形選択IC9
4及び96は、電圧波形発生器92により決定された電
圧波形を選択し、選択された電圧波形を画像データ98
に従ってそれぞれ圧電素子52及び48に与える。
【0046】例えば、小さなインク粒子量を得る場合に
は、比較的大きな振幅を有する電圧パルスV1(#1)
がIC94により選択されて圧電素子52に与えられ、
それによりインク供給路40内のインクの等価質量Ls
が大きくされ、電圧パルスV1(#1)に適した駆動電
圧波形V2(#1)がIC96により選択され、電圧パ
ルスV1(#1)と同期するように圧電素子48に与え
られる。
【0047】また、中位のインク粒子量を得る場合に
は、電圧パルスV1(#1)の振幅よりも小さい振幅を
有する電圧パルスV1(#2)がIC94により選択さ
れて圧電素子52に与えられ、電圧パルスV1(#2)
に適した駆動電圧波形V2(#2)がIC96を介して
圧電素子48に与えられる。
【0048】一方、大きいインク粒子を得る場合には、
圧電素子52に与えられる電圧パルスV1(#N)の振
幅は0にされ、インク供給路40の断面積が大きくなる
ので等価質量Lsは小さくなる。この場合には大きなイ
ンク粒子量を得るのに適した駆動電圧波形V2(#N)
がIC96を介して圧電素子48に与えられる。
【0049】図10に示される制御回路84では、圧電
素子52に与えられるべき電圧パルスと圧電素子48に
与えられるべき電圧駆動波形との組み合わせが画像デー
タ98等に従って決定されるが、圧電素子48に与えら
れるべき電圧駆動波形は1種類とし、圧電素子52に与
えられる電圧パルスのみが複数の離散的な波形から選択
されるようにしてもよい。
【0050】図12は本発明によるインクジェットヘッ
ドの第2実施形態を示す断面図である。第1実施形態に
おけるのと同じように、圧力室板44は圧力室42の配
列方向(図12の紙面に垂直な方向)に実質的に平行な
上面及び下面を有している。
【0051】第2実施形態において圧力室板44上に接
合部材50により装着されているのは、インク供給路4
0内に向けて変形可能な変位部100Aを有する弾性シ
ート100である。変位部100A上には単層の圧電素
子102が固着されている。
【0052】圧電素子102の上面及び下面に設けられ
ている図示しない電極対間に電位差を与えると、圧電素
子102は変形し、それに伴うバイモルフ効果により弾
性シート100の変位部100Aが湾曲し、インク供給
路40の断面積が変化する。従って、第2実施形態によ
っても、第1実施形態による場合と同じように、ノズル
56から噴射されるインクの粒子量をより広い範囲に渡
って制御可能なインクジェットヘッドの提供が可能にな
る。
【0053】図13は本発明によるインクジェットヘッ
ドの第3実施形態を示す断面図である。ここでは、図1
2に示される第2実施形態における単層の圧電素子10
2に代えて、積層型の圧電素子52′が用いられてい
る。
【0054】圧電素子52′は、例えば、第1実施形態
における圧電素子52を90°回転させて小型にしたよ
うな形態を有している。個別電極64′は圧電素子5
2′の上部で個別端子76′に接続され、接地電極6
6′は圧電素子52′の下部で接地端子78′に接続さ
れている。個別端子76′及び接地端子78′間に電位
差を与えて圧電素子52′を変形させると、弾性シート
100の変位部100Aが変形して、インク供給路40
の断面積が変化する。
【0055】従って、第3実施形態によっても、ノズル
56から噴射されるインクの粒子量をより広い範囲に渡
り制御可能なインクジェットヘッドの提供が可能にな
る。図14は本発明によるインクジェットヘッドの第4
実施形態を示す断面図である。ここでは、下側にインク
供給路40′を有する圧力室板44′が用いられてい
る。また、弾性体から形成されることに限定されないシ
ート100′が接合部材50により圧力室板44′上に
貼着されている。
【0056】更に、変更された圧電素子48′が圧力室
板42の下面に接合部材46により貼着されている。圧
電素子48′は圧力室42の容積を変化させるための接
地電極104及び個別電極106と、インク供給路4
0′の断面積を変化させるための接地電極108及び個
別電極110とを有している。
【0057】接地電極104及び108についてはこれ
までの実施形態と同じように容易に図示しない接地端子
に接続することができる。特にこの実施形態では、個別
電極106に接続される個別端子はビア112によって
提供されており、個別電極110に接続される個別端子
はビア114によって提供されている。
【0058】この実施形態によっても、インク供給路4
0′の断面積を変化させることができるので、ノズル5
6から噴射されるインク粒子量をより広い範囲に渡り制
御可能なインクジェットヘッドの提供が可能になる。ま
た、特にこの実施形態では、圧力室42の容積を変化さ
せるため及びインク供給路40′の断面積を変化させる
ために一つの圧電素子48′で足りるので、部品点数を
少なくして製造コストを抑えることができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
ノズルから噴射されるインクの粒子量をより広い範囲に
渡り制御可能なインクジェットヘッド及びそのヘッドを
有する記録装置の提供が可能になるという効果が生じ
る。本発明の特定の実施形態による効果は以上説明した
通りであるのでその説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による記録装置の実施形態を示す
斜視図である。
【図2】図2は本発明によるインクジェットヘッドの第
1実施形態を示す前面側斜視図である。
【図3】図3は図2に示されるインクジェットヘッドの
背面側斜視図である。
【図4】図4は図2に示されるインクジェットヘッドの
断面図である。
【図5】図5は図4の要部拡大図である。
【図6】図6は図2に示されるインクジェットヘッドの
部分分解斜視図である。
【図7】図7は等価質量の説明図である。
【図8】図8は飛翔インク粒子量と等価質量の関係を示
すグラフである。
【図9】図9の(A)〜(C)は等価質量とメニスカス
後退量の関係を説明するための図である。
【図10】図10は本発明に適用可能な制御回路のブロ
ック図である。
【図11】図11は図10に示される制御回路における
波形図である。
【図12】図12は本発明によるインクジェットヘッド
の第2実施形態を示す断面図である。
【図13】図13は本発明によるインクジェットヘッド
の第3実施形態を示す断面図である。
【図14】図14は本発明によるインクジェットヘッド
の第4実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
38 共通インク室 40 インク供給路 42 圧力室 44 圧力室板 56 ノズル 58 ノズル板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川村 匠 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 小野 正裕 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF39 AG12 AG44 AG48 AL03 AL14 AM03 AM15 AR08 AR16 BA03 BA14 CA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通インク室に各々インク供給路を介し
    て接続される複数の圧力室を画成するための圧力室板
    と、 上記複数の圧力室にそれぞれ連通する複数のノズルを有
    するノズル板と、 上記各圧力室の容積を変化させるための第1の手段と、 上記各インク供給路の形状を変化させるための第2の手
    段と、 上記各圧力室の容積変化により上記各ノズルから噴射さ
    れるインクの粒子量が上記各インク供給路内のインクの
    等価質量に応じて変化するように上記第1及び第2の手
    段を制御する手段とを備えたインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    であって、 上記制御する手段は上記インク供給路内のインクの等価
    質量が小さくなるに従って上記各ノズルから噴射される
    インクの粒子量が大きくなるように上記第1及び第2の
    手段を制御するインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    であって、 上記第2の手段は上記各インク供給路の断面積を変化さ
    せる手段を含むインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    であって、 上記圧力室板は上記複数の圧力室の配列方向に実質的に
    平行な上面及び下面を有し、 上記第1の手段は、上記圧力室板の下面に貼着され上記
    各圧力室内に向けて変形可能な第1の圧電素子を含むイ
    ンクジェットヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のインクジェットヘッド
    であって、 上記第2の手段は、上記圧力室板の上面に貼着され上記
    各インク供給路内に向けて変形可能な第2の圧電素子を
    含むインクジェットヘッド。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載のインクジェットヘッド
    であって、 上記第2の手段は、上記圧力室板の上面に貼着され上記
    各インク供給路内に向けて変形可能な変位部を有する弾
    性シートと、該弾性シートの変位部に固着された第2の
    圧電素子とを含むインクジェットヘッド。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載のインクジェットヘッド
    であって、 上記第2の手段は上記第1の圧電素子により提供され、
    該第1の圧電素子は上記各インク供給路内に向けて変形
    可能であるインクジェットヘッド。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載のインクジェットヘッド
    であって、 上記第2の手段は上記各インク供給路の断面積を変化さ
    せるための第2の圧電素子を含み、 上記制御する手段は、上記第1の圧電素子に与えられる
    電圧の複数の離散的な波形から選択される一つと上記第
    2の圧電素子に与えられる電圧の複数の離散的な波形か
    ら選択される一つとの組み合わせを決定する手段を含む
    インクジェットヘッド。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のインクジェットヘッド
    であって、 上記第2の手段は上記各インク供給路の断面積を変化さ
    せるための圧電素子を含み、 上記制御する手段は上記圧電素子に与えられる電圧の複
    数の離散的な波形から一つを選択する手段を含むインク
    ジェットヘッド。
  10. 【請求項10】 インクジェット記録装置であって、 ハウジングと、 前記ハウジングに回転可能に取り付けられたプラテン
    と、 前記プラテンを駆動する第1駆動手段と、 前記プラテンと実質上平行となるように前記ハウジング
    に取り付けられた案内部材と、 前記案内部材に移動可能に取り付けられたキャリッジ
    と、 前記キャリッジを駆動する第2駆動手段と、 前記キャリッジに搭載された複数のインクジェットヘッ
    ドとを具備し、 各インクジェットヘッドは、 共通インク室に各々インク供給路を介して接続される複
    数の圧力室を画成するための圧力室板と、上記複数の圧
    力室にそれぞれ連通する複数のノズルを有するノズル板
    と、上記各圧力室の容積を変化させるための第1の手段
    と、上記各インク供給路の形状を変化させるための第2
    の手段と、上記各圧力室の容積変化により上記各ノズル
    から噴射されるインクの粒子量が上記各インク供給路内
    のインクの等価質量に応じて変化するように上記第1及
    び第2の手段を制御する手段とを備えているインクジェ
    ット記録装置。
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