JP2000042918A - 研削装置及び研削方法 - Google Patents

研削装置及び研削方法

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JP2000042918A
JP2000042918A JP10206251A JP20625198A JP2000042918A JP 2000042918 A JP2000042918 A JP 2000042918A JP 10206251 A JP10206251 A JP 10206251A JP 20625198 A JP20625198 A JP 20625198A JP 2000042918 A JP2000042918 A JP 2000042918A
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Japan
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tool
workpiece
eddy current
displacement sensor
grinding
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JP10206251A
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English (en)
Inventor
Shinji Yokoyama
真司 横山
Koji Ishizaki
幸治 石崎
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工具の摩耗や加工機の位置誤差などに左右さ
れることなく、被加工物を精度良く加工する。 【解決手段】 金属材料を含む工具1と研削される被加
工物2を挟むと共に工具1と対向した位置に渦電流式変
位センサー4を配置する。センサー4が工具1の加工先
端部の距離変位を測定し、この測定値に基づいて制御装
置12が工具1を制御することにより、高精度に研削す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス、セラミッ
クス、プラスチック等の非金属材料を研削加工により所
望の形状に創成する研削装置及び研削方法に関する。
【0002】
【従来の技術】中心厚、外形、平面度、曲率などの被加
工物の形状情報は加工後に適宜の測定機を用いることに
より得ている。例えば、中心厚や外径についてはリニア
スケール等の測長計を用いており、平面度や曲率につい
ては球面計等を用いている。また、これらの測定機を加
工装置に搭載することにより、測定された形状情報を加
工装置にフィードバックする装置や加工方法も多く用い
られている。
【0003】図6は特開平7−60642号公報に記載
された加工装置であり、渦電流式変位センサーが組み込
まれている。この加工装置は、電解ドレッシング加工を
行うものであり、被加工物120がトランスデューサな
どの変換器160に搭載されている。又、回転する工具
110により被加工物120を加工する際に、工具11
0と対向する位置に渦電流式変位センサー130を配置
し、工具110と渦電流式変位センサー130間の距離
を測定することにより工具摩耗量の情報を得る。そし
て、その摩耗量に従って制御機構150が電解ドレッシ
ング用の電極140と工具110との距離を制御してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】加工後に被加工物を測
定する方法では、測定した形状情報を加工にフィードバ
ックしても、この形状情報が次段の被加工物に適用され
るだけであると共に、所望の形状が得られなかった場合
には、次段の被加工物が不良となる。又、加工中に工具
の摩耗がある場合、測定した形状情報を次段の被加工物
の加工にフィードバックしても、工具の摩耗の影響で所
望の形状を得ることができない。さらに、加工→測定→
フィードバック→加工を繰り返し行うため、1サイクル
の加工時間が長くなる問題を有している。
【0005】一方、図6に示すように、渦電流式変位セ
ンサー130を工具と対向させた装置は、工具110の
摩耗量を測定することができるため、工具摩耗に伴う形
状の変化に対しては摩耗量をフィードバックすることに
より防止できる。しかしながら、形状の変化は工具の摩
耗のみに起因するものではなく、加工機の位置制御誤差
や、工具を保持する工具軸110aの熱による収縮、膨
張などによっても発生するため、工具110の摩耗のみ
測定しても、他の形状変化要因を取り除くことはできな
い。
【0006】本発明は以上のような問題点を考慮してな
されたものであり、工具摩耗や加工機の位置制御誤差等
に起因する形状変化要因の影響を受けずに加工すること
により精度を向上させることができ、しかも被加工物の
形状を加工中に確認することにより加工サイクルタイム
の短縮を可能とした研削装置及び研削方法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明の研削装置は、金属材料を含む工具
と、研削される被加工物を挟んで前記工具と対向した位
置に配置された渦電流式変位センサーとを具備している
ことを特徴とする。
【0008】この発明では、予め所望の形状が得られる
工具位置を設定し、研削する工具と被加工物を挟んで対
向する位置に配置された渦電流式変位センサーにより工
具の加工先端部を検出し、工具の加工先端部が所望の工
具位置まで達したとき、研削加工を停止させる。
【0009】渦電流式変位センサーは金属を含む物体の
位置変位を正確に検出することができるところから金属
を含む工具の加工先端部を正確に検出できる。従って、
工具の加工先端部を正確に検出し、所望の工具位置で研
削加工を停止することにより工具の摩耗のみならず、工
具が組み込まれる加工機の位置制御の誤差や、工具を保
持する軸の熱による収縮または膨張による影響を受ける
ことなく、被加工物の形状変化を防止でき、正確な形状
を得ることができる。
【0010】請求項2の発明の研削装置は、金属材料を
含む工具と、研削される被加工物を挟んで前記工具と対
向した位置に配置された渦電流式変位センサーと、工具
と被加工物との界面に砥粒を含む加工液を供給するノズ
ルとを具備していることを特徴とする。
【0011】この発明では、請求項1と同様に作用する
のに加えて、研削時に工具と被加工物との界面に砥粒を
含んだ加工液を供給するため、効率の良い研削を行うこ
とができる。
【0012】請求項3の発明の研削方法は、金属材料を
含む工具と研削される被加工物を挟むと共に前記工具と
対向した位置に渦電流式変位センサーを配置し、前記セ
ンサーによりセンサーと工具の加工先端部の距離変位を
測定しながら工具によって被加工物を研削することを特
徴とする。
【0013】この発明では、工具先端部の位置変位を渦
電流式変位センサーによって測定しながら研削加工を行
うので、従来のように、加工後に被加工物を測定して測
定結果をフィードバックする必要がなくなると共に、不
良物の発生がなく、1サイクルの時間を短縮できる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態1の研
削装置を示す。この研削装置は平板状の被加工物2を平
面研削するものであり、工具側とワーク側とを備えてい
る。
【0015】工具側は、ブロンズ系メタルボンドダイヤ
モンド工具1と、この工具1を回転させるモータ11と
を備えている。メタルボンドダイヤモンド工具は(銅と
錫を主成分としたブロンズ)からなる金属粉末とダイヤ
モンド粉末とをボンドによって結着したものであり、加
工面側がカップ状に形成されている。又、モータ11は
ガイド部材13に取り付けられることにより、上下方向
に駆動される。ガイド部材13はモータ11が取り付け
られて上下動するスライダ部13aと、このスライダ部
13aの上下動を案内するガイド部13bとからなり、
スライダ部13aは制御装置12によって上下方向に位
置決めされる。
【0016】ワーク側は被加工物2が上面に接着された
テーブル3と、テーブル3が載置されると共にテーブル
3の水平方向の往復移動を案内するガイド板14とを備
えている。テーブル3の水平方向移動はガイド板14に
設けられた往復動機構(図示省略)によって行われる。
このテーブル3上面における被加工物2に臨む部分には
凹み部3aが形成されており、この凹み部3a内に渦電
流式変位センサー4が設置されている。
【0017】渦電流式変位センサー4はテーブル3の上
面よりも沈んだ状態となっており、そのセンサー面4a
を上方に向けた状態で凹み部3a内に設置されており、
これにより被加工物2を挟んだ位置でメタルボンドダイ
ヤモンド工具1と対向している。かかる渦電流式変位セ
ンサー4はメタルボンドダイヤモンド工具1の上下方向
の位置を測定し、その測定値を制御装置12に出力す
る。これにより制御装置12はガイド部材13に制御信
号を送出してメタルボンドダイヤモンド工具1の上下方
向の位置を制御する。この実施の形態において、渦電流
式変位センサー4としては、商品名「EX−500シリ
ーズ」((株)キーエンス製)のセンサーを使用してい
る。又、平板状の被加工物2としては、非金属材料とし
ての脆性材料であるセラミックス板を用いている。
【0018】さらに、この実施の形態では、メタルボン
ドダイヤモンド工具1とセラミックス板2との界面に砥
粒を含む加工液を供給するノズル5が配置されている。
【0019】この実施の形態の加工は、テーブル3がガ
イド板14に沿って往復移動している状態で、モータ1
1により回転駆動されているメタルボンドダイヤモンド
工具1が下方に切り込むことにより行われる。このメタ
ルボンドダイヤモンド工具1の切り込みは制御装置12
の制御によって行われる。又、加工時には、メタルボン
ドダイヤモンド工具1と被加工物2との界面に砥粒を含
む加工液としての研削液がノズル5から供給される。
【0020】加工前の条件設定として、被加工物2を所
望の厚さまで加工したときのメタルボンドダイヤモンド
工具1の工具先端部の位置を明らかにし、その位置に工
具1を配置させたときの渦電流式変位センサー4の測定
値を求めておく。従って、渦電流式変位センサー4の測
定値によって制御装置12がメタルボンドダイヤモンド
工具1の位置を位置決めするため、加工が進行して変位
測定値があらかじめ測定されている値と合致た時点で工
具1の下方への移動が停止する。
【0021】この実施の形態によれば、工具1の先端部
位置を渦電流式変位センサー4によって測定しながら加
工が行われ、被加工物2を所望の厚みに加工できる位置
に工具1の先端部が配置されたときに工具1の切り込み
が停止してゼロ切削状態となる。
【0022】このように、被加工物2の厚み寸法を支配
する工具先端部の位置をモニターしながら加工を行うた
め、工具1の摩耗や加工設備の熱膨張・収縮の影響を受
けずに常に一定の厚み寸法に加工することができる。ま
た、加工終了後に被加工物の厚み寸法を測定し、加工設
備に測定値をフィードバックさせる必要がないため、測
定時間の短縮や加工の手間の軽減できる。
【0023】又、研削にあっては、ノズル5から砥粒を
含んだ加工液を供給するため、研削効率が向上し、迅速
に研削加工することができる。
【0024】(実施の形態2)図2は実施の形態2の研
削装置を示す。この研削装置は被加工物27の外径研削
加工を行うものである。
【0025】この実施の形態の工具側は、電着ダイヤモ
ンド工具22と、この工具22を回転駆動させるモータ
21と、モータ21を上下動させるガイド部材23とを
有している。電着ダイヤモンド工具22は(精密加工さ
れた鋼材)などの金属からなる円盤基板22aの外径部
分に砥粒層22bが電着されている。この電着ダイヤモ
ンド工具22は工具回転軸22Sを中心に回転する。ガ
イド部材23はスライダ部23aがガイド部23bに上
下動自在に取り付けられることにより構成されている。
そして、スライダ部23aにモータ21が取り付けられ
ることにより、電着ダイヤモンド工具22が工具回転軸
22Sと直交する上下方向に移動する。この移動の位置
決めは、ガイド部材23に対して制御装置24から指令
信号が出力されることにより行われる。
【0026】ワーク側はワーク用モータ25と、このモ
ータ25によって回転するスピンドル26と、スピンド
ル26の先端に取り付けられた被加工物27とを有して
いる。被加工物27はスピンドル26の先端に取り付け
られた円筒状の貼付ヤトイ28に接着剤を介して貼り付
けられている。この被加工物27は非金属材料としての
脆性材料であるガラス板が用いられている。
【0027】又、ワーク用モータ25はワーク側ガイド
部材29に取り付けられている。ワーク側ガイド部材2
9はワーク用モータ25が取り付けられるスライダ部2
9aと、このスライダ部29aの水平方向の移動を案内
するガイド部29bとを備えており、スライド部29a
が水平方向に移動することにより、ワーク用モータ2
5、スピンドル26、被加工物27がワーク回転軸27
Sに沿って往復移動する。
【0028】さらに、被加工物27を挟んだ電着ダイヤ
モンド工具22の外径面との対向位置には、渦電流式変
位センサー30が配置されている。渦電流式変位センサ
ー30はそのセンサー面30aが電着ダイヤモンド工具
22の外径面と対向している。この渦電流式変位センサ
ー30は電着ダイヤモンド工具22の外周面の位置を測
定し、その測定値を制御装置24に送出する。
【0029】なお、被加工物27と電着ダイヤモンド工
具22との界面に対しては、研削液がノズル5から供給
される。
【0030】この実施の形態による加工は、貼付ヤトイ
28に固定された被加工物27がスビンドル28を介し
てワーク用モータ25によって回転しながらワーク側ガ
イド部材29に沿って移動している状態において、モー
タ21の駆動によって回転している電着ダイヤモンド工
具22が制御装置24の指令によりガイド部材23に沿
ってワーク回転軸27S方向に切り込むことによって行
われる。この加工時には、電着ダイヤモンド工具22と
被加工物27との界面に対してノズル5により研削液が
供給される。
【0031】加工前の条件設定として、被加工物27を
所望の外径まで加工したときの電着ダイヤモンド工具2
2の工具外周面の位置を明らかにし、その位置に電着ダ
イヤモンド工具22を配置させたときの渦電流式変位セ
ンサー30の測定値を求めておく。そして、渦電流変位
センサー30の測定によって、制御装置24が電着ダイ
ヤモンド工具22の位置を位置決めするため、加工が進
行して変位測定値があらかじめ測定されている測定値と
合致すると、電着ダイヤモンド工具22の切り込みが停
止する。
【0032】この実施の形態によれば、工具22の外周
面位置を渦電流式変位センサー30で感知しながら加工
が行われ、被加工物27を所望の外径寸法に加工できる
位置に工具22の外周面が配置されたときに工具22の
切り込みが停止してゼロ切削状態となる。このように被
加工物27の外径寸法を支配する工具外周面位置をモニ
ターしながら加工を行うため、工具22の摩耗や加工設
備の熱膨張、収縮の影響を受けずに常に一定の外径寸法
に加工することができる。また、加工終了後に外径寸法
を測定し、加工設備に測定値をフィードバックさせる必
要がないため、測定時間の短縮や加工の手間を軽減でき
る。
【0033】(実施の形態3)図3は実施の形態3の研
削装置を示す。この実施の形態では、被加工物32に球
面を創成するものである。
【0034】工具側はレジンボンドダイヤモンド工具3
1と、この工具31が先端部に螺合することにより取り
付けられたスピンドル33と、スピンドル32と共に工
具31を回転させるモータ34とを備えている。レジン
ボンドダイヤモンド工具31は(銅)などの金属粉末及
びダイヤモンド砥粒をボンドによって結着することによ
り加工面側がカップ型に成形されている。又、レジンボ
ンドダイヤモンド工具31は旋回中心31Aを支点とし
て矢印方向に旋回可能となっている。この工具側の部材
は工具回転軸31Sと直交する矢印Yの方向に一体的に
移動することができる。
【0035】ワーク側はワーク用モータ35と、このモ
ータ35により取り付けられて回転するスピンドル36
と、スピンドル36の先端に取り付けられたチャック3
7とを有している。チャック37は挟持片37aを有
し、この挟持片37aによって被加工物32が挟持され
ている。被加工物32は非金属材料としての脆性材料で
あるガラスレンズが用いられている。又、ワーク回転軸
32Sは工具回転軸31Sと同一平面上に配置される。
【0036】この実施の形態において、スピンドル36
はガイド部材38によってワーク回転軸32Sの方向に
移動可能となっている。この移動を行うため、ガイド部
材38は直線方向に移動してスピンドル36を移動させ
るスライダ部38aと、このスライダ部38aの移動を
案内するガイド部38bとを備えている。かかるガイド
部材38は制御装置41の制御によって、その位置決め
が行われる。
【0037】チャック37の内部には、センサー面39
aを被加工物32の方向に向けると共に、レジンボンド
ダイヤモンド工具31に対向する位置に渦電流式変位セ
ンサー39が配置される。渦電流式変位センサー39は
チャック37内部のばね40によって被加工物32の方
向に付勢されており、そのセンサー面39aが被加工物
32の非加工面に密着している。又、渦電流式変位セン
サー39はワーク回転軸32Sとセンサー面39aの中
心軸が合致するように配置されている。この渦電流式変
位センサー39は制御装置41と接続されており、その
測定値を制御装置41に出力する。これにより制御装置
41はガイド部材38を制御してガイド部材38を介し
て被加工物32の位置を制御する。
【0038】この実施の形態による加工は、レジンボン
ドダイヤモンド工具31が旋回方向及び回転軸31Sと
の直交方向に位置決めされた状態でモータ34により回
転駆動している状態において、チャック37に保持され
た被加工物32がワーク用モータ35により回転駆動し
ながら、制御装置41の指令によりガイド部材38に沿
ってワーク回転軸32S方向に切り込むことによって行
われる。この加工時には、レジンボンドダイヤモンド工
具31と被加工物32との界面に対し、ノズル5により
研削液が供給される。
【0039】加工前の条件設定として、被加工物32を
所望の中心厚に加工したときのレジンボンドダイヤモン
ド工具31の先端部に対するチャック37の位置を明ら
かにし、その位置にチャック37を配置させたときの渦
電流式変位センサー39の測定値を求めておく。従って
渦電流式変位センサー39の測定値によって、制御装置
41が被加工物32の位置を位置決めするため、加工が
進行して変位測定値があらかじめ測定されている値と合
致すると、被加工物32の工具31方向への切り込みが
停止する。
【0040】この実施の形態によれば、工具31の先端
部位置を渦電流式変位センサー39で感知しながら加工
が行われ、被加工物32を所望の中心厚に加工できる位
置に工具先端部が配置されたときに被加工物32の切り
込みが停止してゼロ切削状態となる。このように被加工
物32の中心厚寸法を支配する工具先端部位置をモニタ
ーしながら加工を行うため、工具の摩耗や加工設備の熱
膨張・収縮の影響を受けずに常に一定の中心厚寸法に加
工することができる。
【0041】また、渦電流式変位センサー39のセンサ
ー面39aが被加工物32の非加工面と密着しているた
め、被加工物の保持時に回転軸方向のズレを生じてもス
パークアウト時における被加工物32の非加工面と工具
先端部の距離を一定に保つことができ、これにより中心
厚に狂いは生じない。さらに、加工終了後に中心厚寸法
を測定し、加工にフィードバックさせる必要がないた
め、測定時間の短縮や加工の手間の軽減が可能となる。
【0042】(実施の形態4)図4は実施の形態4の研
削装置であり、被加工物52を球面研削及び研磨加工す
るために用いられる。
【0043】工具側は球面形状に形成されたメタルボン
ドダイヤモンド砥石51と、この砥石51を回転させる
モータ53と、砥石51の球面部の曲率中心を揺動中心
として砥石51及びモータ53を揺動させる揺動機構
(図示省略)とを有している。モータ53及び揺動機構
は制御装置54に接続されることにより、その位置が制
御される。
【0044】ワーク側は被加工物52をメタルボンドダ
イヤモンド砥石51に向けて保持するホルダ55と、こ
のホルダ55の軸部55aが挿通されることにより、ホ
ルダ55を回転自在に保持するベアリング56と、軸部
55aを介してホルダ55に対して荷重を与えるシリン
ダ57とを備えている。
【0045】ホルダ55は砥石51に向けた開放部を有
したカップ状となっており、このホルダ55の開放部に
被加工物52が保持される。被加工物は、脆性材料であ
るガラスレンズが使用されている。
【0046】ホルダ55には渦電流式変位センサー58
が取り付けられている。渦電流式変位センサー58は、
そのセンサー面58aが被加工物52の裏面に対向する
ようにホルダ55の略中央部分に取り付けられている。
これにより渦電流式変位センサー58は被加工物52を
挟んでメタルボンドダイヤモンド砥石51と対向してい
る。この渦電流式変位センサー58は制御装置54と接
続されており、その測定値を制御装置54に送出する。
これにより制御装置54はモータ53の回転及び揺動機
構の揺動を制御する。
【0047】この実施の形態による加工は、ホルダー5
5に被加工物52を保持させた状態でシリンダー57に
より被加工物52に下方向への荷重を与えて被加工物5
2の加工面をメタルボンドダイヤモンド砥石51に当接
させる。この状態で、モータ53によりメタルボンドダ
イヤモンド砥石51を回転させながら図示せぬ揺動機構
により揺動を与えることにより加工が開始される。
【0048】この加工時には、メタルボンドダイヤモン
ド工具51と被加工物52との界面に対してノズル5よ
り研削液が供給される。
【0049】加工前の条件設定として、被加工物52を
所望の中心厚まで加工したときの工具51の位置を明ら
かにし、その位置に工具51を配置したときの渦電流式
変位センサー58の測定値を求めておく。渦電流式変位
センサー58の測定値によって制御装置54がモーター
53および揺動機構の動作を制御するため、加工が進行
して変位測定値があらかじめ測定されている値と合致す
ると、モーター53の回転および揺動機構の動作が停止
する。
【0050】この実施の形態によれば、渦電流式変位セ
ンサー58で感知しながら加工が行われ、被加工物52
を所望の中心厚に加工できる位置に工具51表面が配置
されたときに加工が停止する。通常の加工では加工時間
を一定として加工を行い、工具51や被加工物52の表
面状態によって発生する取り代のバラツキに起因した中
心厚のバラツキ発生がある。これに対し、この実施の形
態では加工時間に関わらず、被加工物52の中心厚が所
望の寸法になった時点で加工が終了するため、中心厚を
常に一定に保つことができる。さらに、加工終了後に中
心厚寸法を測定し、加工設備に測定値をフィードバック
させて加工時間・荷重・工具回転数等の条件を変更させ
る必要がないため、測定時間の短縮や加工の手間の軽減
ができる。
【0051】(実施の形態5)図5は実施の形態5を示
し、超音波によって被加工物62を研削するものであ
る。
【0052】工具側は、超音波発振器63により発振す
る振動子65と、振動子65に固着されるコーン66及
びホーン67と、ホーン67に取り付けられる鉄製の円
柱状の加工工具61とからなる。超音波発振器63によ
る高い周波数によって励振された振動子65の振動は、
コーン66とホーン67により増幅されて加工工具61
に伝えられる。超音波発振器63は制御装置64と接続
され、周波数発振の制御が行われる。
【0053】ワーク側は、被加工物62が載置されるテ
ーブル68と、テーブル68を加工工具61の方向に付
勢して荷重を与えるシリンダ69とを有している。テー
ブル68の略中央部分には凹み部68aが形成され、こ
の凹み部68a内に渦電流式変位センサー70が配置さ
れている。
【0054】この渦電流式変位センサー70は被加工物
62を挟んだ位置で加工工具61と対向している。又、
渦電流式変位センサー70は制御装置64と接続され、
その測定値を制御装置64に送出する。これにより制御
装置64は、超音波発振器63の発振を制御する。な
お、被加工物62は非金属材料としての脆性材料である
セラミック板が使用されている。
【0055】この実施の形態による加工は、加工工具6
1と被加工物62をシリンダ69によって荷重を加えて
当接させ、その界面にノズル5から加工液を供給する。
加工液に含まれる砥粒としては研磨砂が使用されてい
る。研磨砂を含む加工液では、加工工具1が超音波振動
することにより削り加工を行うことができ、これにより
一種の研削加工となる。この加工により、円柱形状の座
グリが創成される。なお、テーブル26を上方に持ち上
げる付勢手段は、シリンダー27に限らず、たとえばバ
ネなどの弾性手段で常に上方に付勢するようにしても良
い。
【0056】加工前の条件設定として、被加工物62に
所望の板厚を残した座グリが創成されたときの加工工具
61先端面の位置を明らかにし、その位置に加工工具6
1の先端面を配置したときの渦電流式変位センサー70
の測定値を求めておく。従って、渦電流式変位センサー
70の測定値によって超音波発振器63の発振が制御装
置64により制御されるため、加工が進行して変位測定
値があらかじめ測定されている値と合致すると、超音波
発振器63の発振が停止して加工が終了するようになっ
ている。
【0057】この実施の形態によれば、工具61の先端
面位置を渦電流式変位センサー70で感知しながら加工
が行われ、被加工物62に所望の厚み寸法を残した座グ
リが加工できる位置に工具先端面が配置されたときに加
工が停止する。このように、寸法を支配するテーブル6
8に対する工具先端間の距離をモニターしながら加工を
行うため、工具の磨耗や加工設備の熱膨張・収縮の影響
を受けずに常に一定の寸法の座グリを創成することがで
きる。また、加工終了後に寸法を測定し、加工設備に測
定値をフィードバックさせる必要がないため、測定時間
の短縮・手間の軽減を実現できる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、予め所望の形状が得られる工具位置を設定し、
研削する工具と被加工物を挟んで対向する位置に配置さ
れた渦電流式変位センサーにより工具の加工先端部を検
出し、工具の加工先端部が所望の工具位置まで達したと
き、研削加工を停止させるため、工具の摩耗のみなら
ず、工具が組み込まれる加工機の位置制御の誤差や、工
具を保持する軸の熱による収縮または膨張による影響を
受けることなく、被加工物の形状変化を防止でき、正確
な形状を得ることができる。
【0059】請求項2の発明によれば、研削時に工具と
被加工物との界面に砥粒を含んだ加工液を供給するた
め、研削を推進することができる。
【0060】請求項3の発明によれば、工具先端部の位
置変位を渦電流式変位センサーによって測定しながら研
削加工を行うので、加工後に被加工物を測定して測定結
果をフィードバックする必要がなくなると共に、不良物
の発生がなく、1サイクルの時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の研削装置の断面図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態2の研削装置の断面図であ
る。
【図3】本発明の実施の形態3の研削装置の断面図であ
る。
【図4】本発明の実施の形態4の研削装置の断面図であ
る。
【図5】本発明の実施の形態5の研削装置の断面図であ
る。
【図6】従来の研削装置の断面図である。
【符号の説明】
1 21 31 51 61 工具 2 27 32 52 62 被加工物 4 30 37 58 70 渦電流式変位センサー
【手続補正書】
【提出日】平成10年7月29日(1998.7.2
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】工具側は、ブロンズ系メタルボンドダイヤ
モンド工具1と、この工具1を回転させるモータ11と
を備えている。メタルボンドダイヤモンド工具は、銅と
錫を主成分としたブロンズからなる金属粉末とダイヤモ
ンド粉末とをボンドによって結着したものであり、加工
面側がカップ状に形成されている。又、モータ11はガ
イド部材13に取り付けられることにより、上下方向に
駆動される。ガイド部材13はモータ11が取り付けら
れて上下動するスライダ部13aと、このスライダ部1
3aの上下動を案内するガイド部13bとからなり、ス
ライダ部13aは制御装置12によって上下方向に位置
決めされる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】この実施の形態の工具側は、電着ダイヤモ
ンド工具22と、この工具22を回転駆動させるモータ
21と、モータ21を上下動させるガイド部材23とを
有している。電着ダイヤモンド工具22は、精密加工さ
れた鋼材などの金属からなる円盤基板22aの外径部分
に砥粒層22bが電着されている。この電着ダイヤモン
ド工具22は工具回転軸22Sを中心に回転する。ガイ
ド部材23はスライダ部23aがガイド部23bに上下
動自在に取り付けられることにより構成されている。そ
して、スライダ部23aにモータ21が取り付けられる
ことにより、電着ダイヤモンド工具22が工具回転軸2
2Sと直交する上下方向に移動する。この移動の位置決
めは、ガイド部材23に対して制御装置24から指令信
号が出力されることにより行われる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】工具側はレジンボンドダイヤモンド工具3
1と、この工具31が先端部に螺合することにより取り
付けられたスピンドル33と、スピンドル32と共に工
具31を回転させるモータ34とを備えている。レジン
ボンドダイヤモンド工具31は、銅などの金属粉末及び
ダイヤモンド砥粒をボンドによって結着することにより
加工面側がカップ型に成形されている。又、レジンボン
ドダイヤモンド工具31は旋回中心31Aを支点として
矢印方向に旋回可能となっている。この工具側の部材は
工具回転軸31Sと直交する矢印Yの方向に一体的に移
動することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属材料を含む工具と、研削される被加
    工物を挟んで前記工具と対向した位置に配置された渦電
    流式変位センサーとを具備していることを特徴とする研
    削装置。
  2. 【請求項2】 金属材料を含む工具と、研削される被加
    工物を挟んで前記工具と対向した位置に配置された渦電
    流式変位センサーと、工具と被加工物との界面に砥粒を
    含む加工液を供給するノズルとを具備していることを特
    徴とする研削装置。
  3. 【請求項3】 金属材料を含む工具と研削される被加工
    物を挟むと共に前記工具と対向した位置に渦電流式変位
    センサーを配置し、前記センサーによりセンサーと工具
    の加工先端部の距離変位を測定しながら工具によって被
    加工物を研削することを特徴とする研削方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110605654A (zh) * 2019-10-16 2019-12-24 浙江工业大学 一种变化电场和旋转磁场下的通孔抛光装置及其方法

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