JP2000042331A - 被処理ガス処理装置 - Google Patents

被処理ガス処理装置

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JP2000042331A
JP2000042331A JP10214321A JP21432198A JP2000042331A JP 2000042331 A JP2000042331 A JP 2000042331A JP 10214321 A JP10214321 A JP 10214321A JP 21432198 A JP21432198 A JP 21432198A JP 2000042331 A JP2000042331 A JP 2000042331A
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heat
gas
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JP10214321A
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English (en)
Inventor
Masato Imamura
正人 今村
Kiichi Nakajima
紀一 中島
Katsumi Shindou
克美 神道
Shinsuke Iijima
伸介 飯島
Tatsuhiko Kato
龍彦 加藤
Koichi Goi
光一 後夷
Hideichiro Natake
秀一郎 名武
Masashige Akiyama
正成 秋山
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Sintokogio Ltd
Eneos Corp
Original Assignee
Sintokogio Ltd
Nippon Mitsubishi Oil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属繊維フィルタに結露が生じた場合でも漏
電が生じない炭素系微粒子処理装置の漏電防止構造を提
供することにある。 【解決手段】 金属多孔体1と外容器50との間に、金
属多孔体1を気密に固定し得る高ガスシール性で高耐熱
性のパッキン11を配設すると共に、このパッキン11
と外容器50との間又は金属多孔体1とパッキン11と
の間に、低吸湿性で高絶縁性の絶縁層12を配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼル車,ガ
ソリン車等の内燃機関からの排ガスや生ごみ処理機から
の排ガス等の水分を多量に含む被処理ガスを通電により
発熱した金属多孔体で高温化で酸化燃焼処理する被処理
ガス処理装置に関し、特にその金属多孔体からの漏電を
防止する被処理ガス処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】被処理ガス処理装置は、被処理ガス中に
含まれる炭素系微粒子の脱塵処理やガス中のNOx,H
C,CO等の分解除去処理等の酸化燃焼処理を行うもの
で、被処理ガスとしてはディーゼル車,ガソリン車等の
内燃機関からの排ガスや生ごみ処理機からの排ガスであ
る。この処理装置は、メタルハニカムやフィルタ状(金
属繊維燒結体からなるものを含む)の金属多孔体に通電
し、この金属多孔体を発熱させて被処理ガスを300℃
以上の高温化で酸化燃焼処理するものであり、具体的に
は金属多孔体として金属繊維燒結体を用いたものがディ
ーゼル内燃機関の排気ガス中のすす(炭素系微粒子)の
処理に用いることが提案されている。
【0003】すなわち、従来、ディーゼル内燃機関の排
気ガス中のすす(炭素系微粒子)を除去する方法とし
て、酸化(燃焼)触媒を利用したり、セラミック製フィル
タで炭素系微粒子を捕捉した後、炭素系微粒子を電気ヒ
ータ,バーナなどで着火させ、炭素系微粒子自体の燃焼
熱で伝播燃焼させて除去する方法がある。しかし、酸化
(燃焼)触媒を用いる方法やセラミック製フィルタで炭素
微粒子を捕捉し燃焼除去する方法では性能、耐久性およ
び経済性に問題がある。特に、セラミック製フィルタを
用いる方法は、炭素系微粒子の捕集率は高いものの、再
生の際に炭素系微粒子の燃焼に伴う発熱がフィルタ内で
一様でなく高低の差があることや炭素系微粒子の燃焼温
度が高いことにより、フィルタが破損したり溶解する問
題や、排ガス中の灰分がフィルタ内に堆積し長時間使用
できない問題などがある。このため、触媒を担持し、か
つ自由端に電極を取り付けた高温耐熱性ステンレス鋼繊
維焼結体からなる金属繊維フィルタを用い、必要時にこ
れに通電して自己発熱させるように構成した炭素系微粒
子処理装置(被処理ガス処理装置)が提案されている
(特開平9−85028号公報)。
【0004】これは、図8に示すように、排気ガス経路
の途中に設けられたステンレス鋼製の外容器50内に、
高温耐熱性ステンレス鋼繊維の不織布から成る金属繊維
フィルタ1を配設し、その自由端に設けた電極3、3に
電源6及びコントローラ7を備えた通電装置Eを接続し
て給電し、金属繊維フィルタ1を抵抗発熱させる構成と
したものである。ここで、外容器50には電気絶縁性と
断熱性を有する内張り9が施される。また、金属繊維フ
ィルタ1は、図9に示すように、抵抗発熱性を有する高
温耐熱性ステンレス鋼の薄板を巻回したコイル材を端面
切削して製造した繊維20を集積してウエブつまり不織
布(図9(a))にし、それを焼結および熱処理して焼
結繊維表面に図9(b)の如くアルミナ皮膜21を形成
した高温耐熱性ステンレス鋼繊維焼結体2からなり、し
かも該高温耐熱性ステンレス鋼繊維焼結体が図9(b)
の如く触媒(触媒層4)を担持している構成のものであ
る。高温耐熱性ステンレス鋼繊維焼結体2が良好な熱伝
導率を有することに加えて通電による抵抗発熱性を有し
ている。しかも高温耐熱性ステンレス鋼繊維20は図9
(c)に示す如く繊維交差部200が母地同士接合して
いるから、高温耐熱性ステンレス鋼繊維焼結体2は全体
で均一な抵抗発熱性を有している。排気ガスを通すと、
徐々に炭素系微粒子cが金属繊維フィルタ1に捕集さ
れ、高温耐熱性ステンレス鋼繊維焼結体2の通気孔22
を埋めるように堆積していく(図10(a))。これに
より通気抵抗が増して、排ガス圧力検出器70,71で
検出される金属繊維フィルタ1の前後の差圧が上昇し、
ディーゼル内燃機関や燃焼装置の燃焼状態が悪くなった
ことが分かる。そこで、上記のように差圧が高くなった
ときに通電装置Eの電源6から電極3,3を通して金属
繊維フィルタ1に電気を流せば、図10(b)のように
金属繊維フィルタ1自体がジュール熱により全体が均一
に発熱し、その熱により高温耐熱性ステンレス鋼繊維2
0の目に捕捉されている炭素系微粒子cが確実に着火さ
れ、燃焼除去させられる。これにより金属繊維フィルタ
1が再生され、その前後の差圧は初期の状態に戻る。こ
の場合、高温耐熱性ステンレス鋼繊維20には触媒が担
持されていることから炭素系微粒子cの燃焼が促進さ
れ、通電電力量を低下することができる。このように、
金属繊維フィルタ1へ通電し、それ自体の発熱により再
生を行うため、炭素系微粒子の燃え残りは生じず、かつ
高温耐熱性ステンレス鋼繊維20は表面のアルミナ皮膜
21によりすぐれた耐熱性があるため金属繊維フィルタ
1の破損や溶融が起こらない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の上記外容器50には電気絶縁性と断熱性を有する内張
り(パッキン)9が施されている。しかしながら、上記
被処理ガス処理装置は金属繊維フィルタに直接通電を行
う構成であり、しかも金属繊維フィルタを固定するため
のパッキンが直接排気ガスに晒されている条件で使用さ
れる。一方、排気ガス中には水分が10%程度含まれて
いる。このため、通常運転時は問題がないが、装置を止
めた場合、ガス中の水分がパッキンの表面に結露し、再
起動時に、パッキンを通じて金属繊維フィルタからステ
ンレス鋼製の外容器へ漏電し、ブレーカが作動するおそ
れがある。これは、結露水がパッキンに浸透しパッキン
の絶縁抵抗を低下させるのが原因である。そこで、本発
明の目的は、上記課題を解決し、結露水による漏電を防
止することができる被処理ガス処理装置を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による被処理ガス処理装置は、水分を多量に
含む被処理ガスの経路中に配設された金属製の外容器内
に、通電により発熱して被処理ガスを高温で酸化燃焼処
理する金属多孔体を収容した被処理ガス処理装置におい
て、前記金属多孔体と前記外容器との間に、金属多孔体
を気密に固定し得る高ガスシール性で高耐熱性のパッキ
ンを配設すると共に、このパッキンと外容器との間又は
金属多孔体とパッキンとの間に、低吸湿性で高絶縁性の
絶縁層を配設したことを特徴とする。
【0007】前記絶縁層としては、マイカ又は窒化アル
ミニウムから成る絶縁パッキンが使用でき(請求項
2)、また耐熱性接着剤を用いて形成することができる
(請求項3)。また、前記金属多孔体は、高耐熱性金属
繊維焼結体から成ることが好ましい(請求項4)。特
に、好ましい金属多孔体は、抵抗発熱性を有する高温耐
熱性ステンレス鋼の薄板を巻回したコイル材を端面切削
して製造した繊維を集積してウエブにし、それを焼結お
よび熱処理して焼結繊維表面にアルミナ皮膜を形成した
高温耐熱性ステンレス鋼繊維焼結体であって、触媒を担
持したものから成る金属繊維フィルタである(請求項
5)。
【0008】本発明は、高耐熱性と高ガスシール性を備
えたパッキンと、高絶縁性と低吸湿性を備えた絶縁層と
を設けて構成したものである。単独のパッキン材料とし
て、高ガスシール性で高耐熱性を持ち、且つ、低吸湿性
で高絶縁性という特性を兼ね備えたものが、今のところ
現存しない。そこで、本発明では、パッキンの他に絶縁
層を設けるものである。即ち、パッキンには、被処理ガ
スのシールを完全とすることが問題であるので、柔らか
い高ガスシール性のもので且つ高耐熱性のある材質のパ
ッキンを使用する。他方、絶縁層には、結露した水分を
浸入させないことが必要であるので、低吸湿性つまり表
面がなめらかで水を吸湿し難い特性を有し、且つ、絶縁
性の高いものを使用する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施形態に
基づいて説明する。本発明の被処理ガス処理装置は、デ
ィーゼル車,ガソリン車等の内燃機関からの排ガスや生
ごみ処理機からの排ガスを通電により発熱した金属多孔
体によって300℃以上の高温化で酸化燃焼処理(脱塵
処理やNOx等の分解除去処理など)するものである
が、本発明の実施の形態では、ディーゼル内燃機関の排
気ガス中のすす(炭素系微粒子)を脱塵処理する場合
(炭素系微粒子処理装置)について説明する。また、金
属多孔体は、通電により発熱し、300℃以上の高温化
で被処理ガスの酸化燃焼処理を行えるならば、どのよう
な構造のものでもよく、例えばメタルハニカムや金属製
のフィルタ(テルニック工業(株)製の商品名:セルメ
ット等)が用いられ、本発明の実施の形態では、金属繊
維フィルタを用いた場合について説明する。
【0010】図2に、本発明を適用した被処理ガス処理
装置の一例である炭素系微粒子処理装置の概要構成を示
す。これは、図8で説明した炭素系微粒子処理装置と同
様に、排気ガス経路の配管40の途中に設けられたステ
ンレス鋼製の外容器50内に、高温耐熱性ステンレス鋼
繊維の不織布から成る金属繊維フィルタ(金属繊維体)
1を配設し、その自由端に設けた電極3、3に電源6及
びコントローラ7を備えた通電装置Eを接続して給電
し、金属繊維フィルタ1を抵抗発熱させる構成としたも
のである。ただし、外容器50の形状は図3に示すよう
に平面(図3(a))でみて長方形となっており、片面
側が開放された外向フランジ付容器51と、平板状の蓋
体52とを重ね合わせた後、図3(b)に示すように、
固定ネジ53で容器51の外向フランジ51aを蓋体5
2に固定している。
【0011】金属繊維フィルタ1には、従来と同じ構造
のものを使用している。即ち、図9に示すように、抵抗
発熱性を有する高温耐熱性ステンレス鋼の薄板を巻回し
たコイル材を端面切削して製造した繊維20を集積して
ウエブつまり不織布(図9(a))にし、それを焼結お
よび熱処理して焼結繊維表面に図9(b)の如くアルミ
ナ皮膜21を形成した高温耐熱性ステンレス鋼繊維焼結
体2からなり、しかも該高温耐熱性ステンレス鋼繊維焼
結体が図9(b)の如く触媒(触媒層4)を担持してい
る構成のものである。この高温耐熱性ステンレス鋼繊維
焼結体2には、電極3が次のようにして取り付けられて
いる。図4及び図5に示すように、まず、高温耐熱性ス
テンレス鋼繊維焼結体2の自由端部に幅方向に亘り集電
体(図示せず)を溶接により固着した後、これに固定ネ
ジ31で電極接続金具32を取り付ける。一方、ステン
レス製外容器50の外壁51bには、ソケット33によ
り絶縁して、アルミナ管34を外壁51bに貫通させて
取り付ける。なお、電極3には、円形断面あるいは多角
形断面のものを用いることもできる。そして、このアル
ミナ管34に長方形断面の導電部材から成る電極3を挿
通させ、その内側端部に固定部材35にて上記電極接続
金具32を取り付け、両者を電気的に接続する。このよ
うにして、金属繊維フィルタ1は、自由端の電極3,3
が外容器50から突出するように外容器50内の排ガス
通路502に配置される。
【0012】その際、上記金属繊維フィルタ1と前記金
属製の外容器50の外壁51bとの間には、所定の気密
性及び絶縁性を確保するため、高耐熱性のパッキン11
と低吸湿性で高絶縁性の絶縁層12とが積層状態で配設
されている。高耐熱性のパッキン11は、無機耐火性繊
維(アルミナ、シリカ、ムライト等)と無機耐火物紛末
(アルミナ、シリカ、ムライト、シャモット、タンカル
等)およびバインダ(無機あるいは有機)から成るもの
(但し無機耐火物粉末を含まないものでもよい)などで
あり、具体的にはイソライト社製の商品名:カオウール
ボード、ニチアス社製の商品名:ミルボード,バーモサ
ルシート、テンマット社製の商品名:シンダンヨウ等が
ある。
【0013】絶縁層12は、低吸湿性で高絶縁性のもの
ならばどのようなものでもよく、例えば、絶縁性パッキ
ン、耐熱性接着剤を用いて成るものなどが挙げられる。
絶縁性パッキンとしては、天然マイカ、集成マイカ(シ
リコン樹脂あるいはガラスで固めたもの)、気孔のない
耐火物(石英ガラス、アルミナ)などがある。耐熱性接
着剤としては、りん酸系接着剤、ポリシラザン、アルミ
ナ含有ポリシラザン等が挙げられ、好ましくはバインダ
成分がりん酸アルミで、充填部がアルミナのりん酸系接
着剤である。この耐熱性接着剤を用いて絶縁層12を形
成するには、耐熱性接着剤を例えば外壁51bにこてや
刷け等で塗り、常温で放置した後、水分除去のため所定
の温度で段階的に加熱乾燥することで絶縁層12が形成
される。前記耐熱性のパッキン11又は絶縁性のパッキ
ンは外壁51bやパッキン等に固着されるが、この固着
の方法としてはどのような方法でもよく、例えば無機系
接着剤を用いて固着することができる。無機系接着剤と
しては、水ガラス系、コロイダルシリカ系、エチルシリ
ケート系、りん酸系等の接着剤が挙げられ、好ましくは
りん酸系接着剤がよい。このりん酸系接着剤を用いて前
記耐熱性のパッキン11を固着する場合には、りん酸系
接着剤が低吸湿性で絶縁性に優れるため前記絶縁層12
としても機能させることができる。すなわち、外壁51
bにりん酸系接着剤を塗布する際に、前記絶縁層が形成
されるように接着剤の塗布を行い、塗布した接着剤の接
着性が損なわれる前にパッキン11を外壁51bにくっ
つけるようにする。これにより、外壁51bに耐熱性パ
ッキン11が固着されると共に、外壁51bとパッキン
11との間にりん酸系接着剤による絶縁層12が形成さ
れることになり、この絶縁層12により外壁51bへの
水分の透過が阻止されることになる。絶縁層12の配置
位置は、金属繊維フィルタ1と高耐熱性のパッキン11
との間でも、高耐熱性のパッキン11と外壁51bとの
間でもどちらでもよい。本実施の形態では絶縁層として
パッキンを用いて外側(外壁51b側)に配設した場
合、すなわち、図4に示すように、2つのパッキン1
1、12を積層状態で配設した場合について説明する。
【0014】図1は、図4の一部を拡大して示したもの
であり、金属繊維フィルタ側に配設された第1のパッキ
ン11は、金属繊維フィルタ1を気密に固定する高ガス
シール性のもので且つ高耐熱性のパッキン材料、ここで
はアルミナを主成分とするパッキン材料から成る。この
第1のパッキン11に重ねて外容器50の外壁51b側
に配設された第2のパッキンは、低吸湿性で高絶縁性の
パッキン材料、ここではマイカから成る。上記金属繊維
フィルタ1を自己発熱させるため、上記電極3,3は給
電線60,60を介して通電装置Eの電源6に電気的に
接続し、コントローラ7により通電制御する。このコン
トローラ7による制御は、所定の時間ごとに電源6を作
動させるタイマ制御でもよいが、この実施形態では、コ
ントローラ7にマイクロコンピュータを含ませ、図8
(a)の如くガス導入部500と排出部501に設けた
排ガス圧力検出器70,71の検出出力をこれに入力す
ることにより、導入排ガスの圧力P1と排出ガスの圧力
P2の差圧P3を検出し、その差圧P3が設定値に達した
ときに電源6を作動させ、あるいはさらに通電量を自動
制御するようにしている。
【0015】通電制御の作用効果は従来と同じであり、
次のようになる。高温耐熱性ステンレス鋼繊維焼結体2
が良好な熱伝導率を有することに加えて通電による抵抗
発熱性を有している。しかも高温耐熱性ステンレス鋼繊
維20は図9(c)に示す如く繊維交差部200が母地
同士接合しているから、高温耐熱性ステンレス鋼繊維焼
結体2は全体で均一な抵抗発熱性を有している。排気ガ
スを流すと、徐々に炭素系微粒子cが金属繊維フィルタ
1に捕集され、高温耐熱性ステンレス鋼繊維焼結体2の
通気孔22を埋めるように堆積していく(図10
(a))。これにより通気抵抗が増して、排ガス圧力検
出器70,71で検出される金属繊維フィルタ1の前後
の差圧が上昇し、ディーゼル内燃機関や燃焼装置の燃焼
状態が悪くなったことが分かる。そこで、上記のように
差圧が高くなったときに通電装置Eの電源6から電極
3,3を通して金属繊維フィルタ1に電気を流すと、図
10(b)のように金属繊維フィルタ1自体がジュール
熱により全体が均一に発熱し、その熱により高温耐熱性
ステンレス鋼繊維20の目に捕集されている炭素系微粒
子cが確実に着火され、燃焼除去させられる。これによ
り金属繊維フィルタ1が再生され、その前後の差圧は初
期の状態に戻る。この場合、高温耐熱性ステンレス鋼繊
維20には触媒が担持されていることから炭素系微粒子
cの燃焼が促進され、通電電力量を低下することができ
る。このように、上記炭素系微粒子処理装置によれば、
金属繊維フィルタ1へ通電し、それ自体の発熱により再
生を行うため、炭素系微粒子の燃え残りは生じず、かつ
高温耐熱性ステンレス鋼繊維20は表面のアルミナ皮膜
21によりすぐれた耐熱性があるため金属繊維フィルタ
1の破損や溶融が起こらない。
【0016】ところが、排気ガス中には水分が10%程
度含まれているため、この水分が、特に装置を止めた場
合に結露してくる。従来行われていた1枚のパッキンに
よる断熱絶縁構造では、低吸湿性について考慮が払われ
ていないため、金属繊維フィルタ1の部分に結露が生じ
た場合、結露した水分は、金属繊維フィルタからパッキ
ンに含浸して、パッキン部分における導電性を高める役
割を果たす。この水分を通じて、金属繊維フィルタから
電流が外壁のステンレスに流れてしまって、漏電を起こ
してしまう。しかし、本実施形態のパッキン部分は、ま
ず高ガスシール性及び高耐熱性を有する第1のパッキン
11により、排気ガスが半径方向外側に漏れないように
気密にシールされ、かつ、断熱も行われる。次に、半径
方向外側に位置する低吸湿性であり且つ高絶縁性の第2
のパッキン12により、結露水分の遮断と電気的絶縁が
行われる。従って、結露した水分は、金属繊維フィルタ
から第1のパッキン11に含浸し更に外側に浸入しよう
としたとしても、表面がなめらかな低吸湿性のマイカか
ら成る第2のパッキン12が存在するため、この水分は
第2のパッキン12に浸入しない。このため、排気ガス
中の水分の結露の影響で、面状発熱体たる金属繊維フィ
ルタ1からパッキン部を通じて漏電することが防止され
る。
【0017】また、実際上、金属繊維フィルタ1の温度
は500℃以上に上昇するが、先に第1のパッキン11
により気密作用とともに断熱作用が営まれるので、第2
のパッキン12は上記のような高い温度に耐える材質の
ものである必要は無い。第2のパッキン12の材質は、
第1のパッキン11で断熱された後の温度に耐え得るも
のであれば足りる。従って、本実施形態において500
℃が耐熱性の上限と思われるマイカを使用していても何
ら問題がない。なお、マイカは合成によりテープ状に作
成されたものが市販されており、これを用いることで、
湾曲部へもその形状に倣って設けることができる。また
触媒が担持されている場合を例にしたが、触媒が担持さ
れていない金属繊維フィルタにおいても、本発明を適用
できる。
【0018】
【実施例】以下に本発明の内容を実施例および比較例に
よりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらにより
何ら限定されるものではない。
【0019】実施例1 図6に示すようにディーゼル内燃機関の排気ガス経路の
配管80の途中に前記ステンレス鋼製の外容器50を配
設し、この外容器50内に金属繊維フィルタ1を配設す
ると共に、金属繊維フィルタ1と外容器50の外壁51
bとの間に図1に示すように耐熱性のパッキン11と絶
縁層12とを配設した。絶縁層12には絶縁性パッキン
であるマイカを用いた。マイカは厚さ1mmのものを無
機系接着剤であるリトボンドを用いて外壁51bの内側
に固着し、このマイカの内側に(マイカと金属繊維フィ
ルタとの間に)厚さ6mmの耐熱性のパッキン(商品
名:バーモサルシートニチアス社製)をリトボンドで固
着した。そして、エンジン負荷70%一定で運転し、黒
煙濃度がボッシュスモークメータで8%の濃度の排気ガ
ス(流量10Nm3/h)を外容器50に通過させ、容
器50前後の差圧が200mmH2Oになるまで黒煙を
捕集する。その後、排気ガスを流したまま自己発熱型排
気ガス浄化用触媒体の電極間に電気を流し、捕集した黒
煙を燃焼除去する。以後、数日間この操作を繰り返しそ
の間のフィルタと容器間の絶縁抵抗の経時変化を測定し
た。その結果を図7に示した。
【0020】実施例2 図6に示すようにディーゼル内燃機関の排気ガス経路の
配管80の途中に前記ステンレス鋼製の外容器50を配
設し、この外容器50内に金属繊維フィルタ1を配設す
ると共に、金属繊維フィルタ1と外容器50の外壁51
bとの間に、図1に示すように耐熱性のパッキン11と
絶縁層12とを配設した。絶縁層12はりん酸系接着剤
を用いて形成され、具体的にはりん酸系接着剤(テルニ
ック工業(株)製の商品名:ペタック)を外壁51bの
内側に刷けで塗り、これを常温で一昼夜放置した後、水
分除去のため95℃で2時間、135℃で2時間、50
0℃で2時間それぞれ加熱して乾燥し、絶縁層12を形
成した。この絶縁層12の内側に厚さ6mmの耐熱性の
パッキン(商品名:バーモサルシートニチアス社製)を
リトボンドで固着した。そして、エンジン負荷70%一
定で運転し、黒煙濃度がボッシュスモークメータで8%
の濃度の排気ガス(流量10Nm3/h)を外容器50
に通過させ、容器前後の差圧が200mmH2Oになる
まで黒煙を捕集する。その後、排気ガスを流したまま自
己発熱型排気ガス浄化用触媒体の電極間に電気を流し、
捕集した黒煙を燃焼除去する。以後、数日間この操作を
繰り返しその間のフィルタと容器間の絶縁抵抗の経時変
化を測定した。その結果を図7に示した。
【0021】比較例 図6に示すようにディーゼル内燃機関の排気ガス経路の
配管80の途中にステンレス鋼製の外容器を配設し、こ
の外容器内に金属繊維フィルタ1を配設すると共に、金
属繊維フィルタ1と外容器の外壁との間に、耐熱性のパ
ッキンをリトボンドで固着した。そして、エンジン負荷
70%一定で運転し、黒煙濃度がボッシュスモークメー
タで8%の濃度の排気ガス(流量10Nm3/h)を外
容器に通過させ、容器前後の差圧が200mmH2Oに
なるまで黒煙を捕集する。その後、排気ガスを流したま
ま自己発熱型排気ガス浄化用触媒体の電極間に電気を流
し、捕集した黒煙を燃焼除去する。以後、数日間この操
作を繰り返しその間のフィルタと容器間の絶縁抵抗の経
時変化を測定した。その結果を図7に示した。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、金
属繊維フィルタと前記金属製の外容器との間にパッキン
と絶縁層を配設し、そのパッキンを、金属繊維フィルタ
を気密に固定し得る高ガスシール性で高耐熱性のものと
したので、外容器の半径方向外側への排気ガスの漏れを
なくすことができる。また、絶縁層を、低吸湿性で高絶
縁性のものとしたので、結露が生じた場合にも、その水
分の外容器への浸入を阻止し、浸入した水分が導電体と
して作用して漏電する事故の発生を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の炭素系微粒子処理装置の漏電防止構造
を示した図である。
【図2】本発明を適用した炭素系微粒子処理装置を示し
た概略図である。
【図3】本発明を適用した炭素系微粒子処理装置を示し
たもので、(a)はその平面図、(b)はその断面図で
ある。
【図4】本発明を適用した炭素系微粒子処理装置の電極
部分を示した断面図である。
【図5】本発明を適用した炭素系微粒子処理装置の電極
部分を示した部分平面図である。
【図6】本発明の実施例に用いた測定装置を示す概略図
である。
【図7】絶縁抵抗値と経過日数との関係を示す図であ
る。
【図8】従来の炭素系微粒子処理装置を示したもので、
(a)は縦断側面図、(b)はその横断面図である。
【図9】従来公知の金属繊維フィルタの素材を説明した
もので、(a)は金属繊維フィルタの部分的拡大図、
(b)(c)は高温耐熱性ステンレス鋼繊維焼結体の拡
大断面図である。
【図10】従来公知の金属繊維フィルタの作用を模式的
に示した説明図である。
【符号の説明】
1 金属繊維フィルタ 2 高温耐熱性ステンレス鋼繊維焼結体 3 電極 4 触媒層 5 炭素系微粒子処理ユニット 6 電源 7 コントローラ 9 内張り 11 耐熱性パッキン 12 絶縁層 20 高温耐熱性ステンレス鋼繊維 21アルミナ皮膜 31 固定ネジ 32 電極接続金具 33 ソケット 34 アルミナ管 35 固定部材 40 排気ガス経路の配管 50 外容器 500 ガス導入部 501 排出部 502 排ガス通路 51 容器 51a 外向フランジ 51b 外壁 52 蓋体 53 固定ネジ 60 給電線 70,71 排ガス圧力検出器 E 通電装置 80 配管
フロントページの続き (72)発明者 神道 克美 愛知県豊川市国府町豊成44 (72)発明者 飯島 伸介 愛知県蒲郡市金平町頂拝13−13 (72)発明者 加藤 龍彦 愛知県新城市緑が丘5−6−5 (72)発明者 後夷 光一 愛知県岡崎市上地3−23−26 (72)発明者 名武 秀一郎 東京都港区西新橋1−3−12 日本石油株 式会社開発部内 (72)発明者 秋山 正成 東京都港区西新橋1−3−12 日本石油株 式会社開発部内 Fターム(参考) 4D048 AA06 AA14 AB01 BB02 BB08 CA01 CC02 CC04 CC06 CC53 CD05 DA01 DA06 EA02 4D058 JA19 JA32 JB03 JB24 JB25 JB41 JB42 KC04 KC33 KC64 MA42 MA52 PA04 SA08 TA06 UA12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分を多量に含む被処理ガスの経路中に
    配設された金属製の外容器内に、通電により発熱して被
    処理ガスを高温で酸化燃焼処理する金属多孔体を収容し
    た被処理ガス処理装置において、 前記金属多孔体と前記外容器との間に、金属多孔体を気
    密に固定し得る高ガスシール性で高耐熱性のパッキンを
    配設すると共に、このパッキンと外容器との間又は金属
    多孔体とパッキンとの間に、低吸湿性で高絶縁性の絶縁
    層を配設したことを特徴とする被処理ガス処理装置。
  2. 【請求項2】 前記絶縁層が、マイカ又は窒化アルミニ
    ウムから成る絶縁パッキンである請求項1記載の被処理
    ガス処理装置。
  3. 【請求項3】 前記絶縁層が、耐熱性接着剤を用いて形
    成されている請求項1記載の被処理ガス処理装置。
  4. 【請求項4】 前記金属多孔体が高耐熱性金属繊維焼結
    体から成ることを特徴とする請求項1、2又は3記載の
    被処理ガス処理装置。
  5. 【請求項5】 前記金属多孔体が、抵抗発熱性を有する
    高温耐熱性ステンレス鋼の薄板を巻回したコイル材を端
    面切削して製造した繊維を集積してウエブにし、該ウエ
    ブを焼結および熱処理して焼結繊維表面にアルミナ皮膜
    を形成した高温耐熱性ステンレス鋼繊維焼結体であっ
    て、触媒を担持したものから成る請求項4記載の被処理
    ガス処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5093367B2 (ja) * 2010-04-14 2012-12-12 トヨタ自動車株式会社 電気加熱式触媒及びその製造方法
KR20220026328A (ko) * 2020-08-25 2022-03-04 오승호 비연소식 제연장치

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KR20220026328A (ko) * 2020-08-25 2022-03-04 오승호 비연소식 제연장치
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