JPS6239247B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動車等の内燃機関において、排気ガ
ス中のカーボンを主成分とする微粒子を除去する
ためのカーボン微粒子浄化装置に関するものであ
る。

この種の浄化装置として、カーボン主成分とす
る微粒子（以下、カーボン微粒子という）を排気
系に設けたフイルターで捕集するようになしたも
のがある。しかしながら、このフイルターでは目
ずまりを起すという問題があり、その対策とし
て、フイルターの上流に電熱線ヒータを設け、こ
れを適時作動させて排気ガスを加熱し、加熱され
た排気ガスによりフイルターに捕集されているカ
ーボン微粒子を燃焼させ、フイルターを再生する
手段がとられている。

しかしながら、この手段では、排気ガスを介し
てヒータの熱をフイルターで捕集されたカーボン
微粒子に作用させるので、加熱効率がよくない。
また車両の振動により電熱線ヒータか脱落または
位置ずれしやすく、また破損するおそれもあつて
耐久性に問題があつた。

そこで本発明は加熱効率が良好で消費電力が少
なくてすみ、かつ耐久性にすぐれた加熱手段を備
えた内燃機関のカーボン微粒子浄化装置を提供す
ることを目的とする。

しかして本発明は、フイルター部材の上流側に
排気ガスが流通し得る絶縁性部材、例えばセラミ
ツクハニカム構造体を配して、その後流側の端面
に通電により発熱する金属をメタライズして電気
ヒータを構成し、該ヒータをフイルター部材の上
流側端面に密着せしめたことを特徴とする。

本発明の装置において、排気ガスはハニカム構
造体を通り、フイルター部材を通過する過程でカ
ーボン微粒子は捕集される。この場合、カーボン
微粒子はその大部分がフイルター部材の上流側部
分で捕集される。しかして、電気ヒータはフイル
ター部材の上流側端面に密着しているから該端面
に付着したカーボン微粒子を直接に加熱して着火
せしめる。そして火炎は排気ガスに運ばれて後流
方向へ伝播し、捕集カーボン微粒子を次々に燃焼
せしめるのであり、少ない消費電力で捕集カーボ
ン微粒子を除去することができる。

また、本発明のヒータはメタライズによりハニ
カム構造体の端面と一体化されているので、位置
ずれ、脱落、破損のおそれなく、耐久性にすぐれ
ている。

以下、本発明の詳細を図示の実施例により説明
する。

第１図において、１はインテークマニホール
ド、２はエンジン、３はイグゾーストマニホール
ド、４は本発明のカーボン微粒子浄化装置、５は
排気管である。本発明の浄化装置４は、イグゾー
ストマニホールド直後の排気ガス通路に配設して
エンジン２から排出された排気ガス中のカーボン
等を含む微粒子を捕集し、これを燃焼して浄化す
るものである。

第２図に示す如く、本実施例装置の管状の容器
６はステンレス製で、フランジ７ａ，７ｂによつ
て排気ガス通路中に固定される。容器６内にはセ
ラミツク製ハニカム構造体８が配設され、その側
面はステンレス製ワイヤネツト９により本体６に
弾力的に支持され、軸方向には本体６の内周面両
側にスポツト溶接したステイ１０ａ，１０ｂによ
り固定されている。

第２図および第３図に示す如く、ハニカム構造
体８の下流側端面には通電により発熱する金属を
メタライズして発熱体１９を構成している。

メタライズは例えば、ニツケル、クロム等の金
属粉末をペースト状とし、これをハニカム構造体
端面の壁にスクリーン印刷し、しかる後これを真
空中あるいは環元雰囲気中で1200℃〜1300℃程度
で焼成することにより行なう。電極は第３図に示
す如く正方形にメタライズした発熱体１９の相対
する頂点部分に端子１３ａ，１３ｂを溶接するこ
とにより形成する。なお、ハニカム構造体端面の
全壁面にわたつてメタライズし、該端面の周縁部
に環状に電極を設け、該電極およびメタライズし
た中心部即ちハニカム構造体端面の中心部に上記
端子１３ａ，１３ｂをそれぞれ溶接してもよい。

端子１３ａ，１３ｂはリード線１４ａ，１４ｂ
を介して加熱電源１５に接続されて電気ヒータを
構成している。また端子１３ａ，１３ｂはガイシ
１６ａ，１６ｂを介することにより本体６との絶
縁が保たれている。

ハニカム構造体８の下流には発熱体１９に接し
てカーボン微粒子捕集手段たるガラスウールフイ
ルター１７が配設され、該フイルター１７は容器
６にスポツト溶接したパンチングメタル１８によ
り固定されている。

上記実施例において、カーボン微粒子を含む排
気ガスはハニカム構造体８の通孔を通つて流れ、
フイルター１７の前部で大部分のカーボン微粒子
が捕集される。そしてフイルター１７の前面で捕
集された微粒子は、フイルター１７の前面と密着
し電源１５により通電発熱されたメタライズ発熱
体１９によつて着火燃焼せしめられ、火炎が伝播
してフイルター１７の前部で捕集されたすべての
微粒子が燃焼浄化される。

従つてフイルター１７に目ずまりが生じること
なく、長期にわたつて安定してカーボン微粒子を
捕集、浄化することができる。特にフイルター１
７の前面の付着微粒子を直接加熱し、これを着火
するのみで後は火炎の伝播で捕集微粒子を燃焼せ
しめるものであるから、消費電力は少くてすむ。

また、発熱体１９はハニカム構造体と一体化さ
れているから、脱落、位置ずれは全く発生ぜず、
かつ振動によりそれ自体が破損することなく耐久
性および信頼性が良好である。

なお、発熱体をメタライズする部材はハニカム
構造体のみでなく、耐熱、絶縁性材料からなり、
排気ガスを流通し得る形状の他の部材を用いるこ
とができる。フイルターはガラスウールのみでな
く、耐熱、絶縁性材料からなり、カーボン微粒子
を捕集し得るとともに、適当な通気性を有するも
のであればよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のカーボン微粒子浄化装置の取
付部を示す図、第２図は装置の縦断面図、第３図
は第２図の−線に沿う端面概略図である。 １……インテークマニホールド、２……エンジ
ン、３……イグゾーストマニホールド、４……カ
ーボン微粒子浄化装置、８……ハニカム構造体、
１７……ガラスウールフイルター、１９……メタ
ライズ発熱体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 内燃機関の排気ガス通路に管状の容器を介設
   し、該容器内にはこれを仕切るように通気性耐熱
   部材よりなるカーボン微粒子捕集用フイルター部
   材を配設するとともに、該フイルター部材の上流
   側に排気ガスが流通し得る通孔を有する絶縁性部
   材を配設し、その後流側の端面に通電により発熱
   する金属をメタライズして電気ヒータを構成し、
   該電気ヒータをフイルター部材の上流側端面の密
   着せしめたことを特徴とする内燃機関のカーボン
   微粒子浄化装置。 ２ 上記絶縁性部材をセラミツクハニカム構造体
   で構成し、上記電気ヒータを、上記金属のペース
   トをハニカム構造体の後流側の端面に印刷して構
   成した特許請求の範囲第１項記載の内燃機関のカ
   ーボン微粒子浄化装置。