JP2000041043A - 通信システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ＰＯＳシステムやゲーム場管理システム等の
無線を用いた通信システムに関し、端末機器の設置や移
設等の際に無線親局の取り扱いデータ量の不均等が生じ
たり無線接続作業が煩雑になるという課題を解決し、各
中継器間の取り扱いデータ量が均等で、複数の端末機器
の設置や移設に伴う無線接続作業を簡易にする通信シス
テムを提供することを目的とする。 【解決手段】 ホストコンピュータ１に記憶されている
各端末機器４〜８固有の情報および各端末機器４〜８の
設置情報に基づいて、ホストコンピュータ１が各中継器
２，３と各端末機器４〜８の無線接続を制御することに
より、設置されている端末機器４〜８の機種や状況に応
じた各中継器２，３と各端末機器４〜８の最適な無線制
御を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ＰＯＳシステムや
ゲーム場管理システム等の無線を用いた通信システムに
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】スーパーマーケットや百貨店等において
広く普及しているＰＯＳシステムに代表されるような、
売り上げデータ等をホストコンピュータを用いて一括管
理する通信システムでは、端末機器の設置や交換および
移設作業を簡易化するため、ホストコンピュータに無線
親局を設け各端末機器には無線子局を設けて、１台の無
線親局と複数台の無線子局との間を無線で接続したシス
テムが実用化されている。

【０００３】また、売場面積が広い場合や複数階にわた
る店舗等の場合には無線通信動作の安定化のためにホス
トコンピュータと端末機器との間に複数の中継器を設
け、この中継器を無線親局とし各端末機器に設けられた
無線子局との間で無線通信を行っている。

【０００４】このような複数の中継器を用いた通信シス
テムにおいて、端末機器の移設等が発生すると移設され
る端末機器に設けられている無線子局と中継器側の無線
親局との接続も変更しなければならない場合があり、無
線接続の変更には専門的な知識を持った者が必要であり
端末機器を簡易に移設することができなかった。これに
対処する従来の技術としては特開平８−２７５２３４号
公報のような無線通信端末装置が提案されている。

【０００５】図３は従来の無線通信端末装置のＰＯＳシ
ステムの概要図である。図３において、１１は無線式Ｐ
ＯＳ端末、１２はストアプロセッサ、１３はＬＡＮ回
線、１４はファイルプロセッサ、１５はＳＤＬＣ回線、
１６はＰＯＳ端末、１７は無線親局、１８は無線子局、
１９は端末本体である。

【０００６】ここで、無線式ＰＯＳ端末１１を移設し、
接続する無線親局１７を変更する場合、無線式ＰＯＳ端
末１１の操作のみによって移設前に設定されていた無線
親局１７との接続を切り離し、移設後の無線親局１７と
の接続を実現している。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の無線通信端末装置では、１台の無線親局に複数の無線
式ＰＯＳ端末を接続して使用している状態で無線式ＰＯ
Ｓ端末の増設や移設を行うと、特定の無線親局に接続さ
れる無線式ＰＯＳ端末が集中する可能性があり、その結
果、他の無線親局との間で取り扱いデータ量の不均等が
生じてしまうという課題を有していた。

【０００８】またゲーム場管理システム等のように、端
末機器の機種毎に扱うデータ量が異なるシステムにおい
て上記従来の無線通信端末装置を用いた場合、１台の無
線親局に接続される無線子局の数を一定とした状態にお
いても、無線親局の取り扱いデータ量の不均等が生じて
しまうという課題を有していた。

【０００９】さらに上記従来の無線通信端末装置では、
１台の無線式ＰＯＳ端末の設置や移設作業は容易である
が、複数の無線式ＰＯＳ端末の設置や移設を行う場合に
は無線式ＰＯＳ端末１台ずつに対して設置や移設の操作
が必要であり、無線接続作業が煩雑になるという課題を
有していた。

【００１０】本発明は、このような従来の課題を解決
し、各中継器と各端末機器の無線接続を使用状況に応じ
て最適に制御することにより、端末機器の設置や移設の
際にも各中継器間に取り扱いデータ量の不均等が生ずる
ことなく、また複数の端末機器の設置や移設に伴う無線
接続作業を簡易にする通信システムを提供することを目
的とするものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明による通信システムは、ホストコンピュータと
複数の中継器を介して複数の端末機器との間でデータの
通信を行う通信システムであって、前記ホストコンピュ
ータは前記複数の中継器と有線または無線でデータ通信
を行うとともに、前記各端末機器固有の情報または／お
よび各端末機器の設置情報が記憶されるように構成さ
れ、また前記複数の中継器は各中継器がカバーする範囲
の複数の端末機器と無線でデータ通信を行うように構成
され、前記ホストコンピュータに記憶されている各端末
機器固有の情報または／および各端末機器の設置情報に
基づいて前記ホストコンピュータが各中継器と各端末機
器の無線接続を制御するものである。

【００１２】この発明によれば、端末機器の設置や移設
の際に各中継器間に取り扱いデータ量の不均等が生ずる
ことなく、また複数の端末機器の設置や移設に伴う無線
接続作業を簡易にする通信システムが得られる。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、ホストコンピュータと複数の中継器を介して複数の
端末機器との間でデータの通信を行う通信システムであ
って、前記ホストコンピュータは前記複数の中継器と有
線または無線でデータ通信を行うとともに、前記各端末
機器固有の情報または／および各端末機器の設置情報が
記憶されるように構成され、また前記複数の中継器は各
中継器がカバーする範囲の複数の端末機器と無線でデー
タ通信を行うように構成され、前記ホストコンピュータ
に記憶されている各端末機器固有の情報または／および
各端末機器の設置情報に基づいて前記ホストコンピュー
タが各中継器と各端末機器の無線接続を制御することを
特徴とする通信システムであり、設置されている端末機
器の機種や状況に応じた各中継器と各端末機器の最適な
無線接続を実現することができるという作用を有する。

【００１４】本発明の請求項２に記載の発明は、端末機
器の設置、交換あるいは移設に伴い、ホストコンピュー
タを操作することにより、各中継器がカバーする端末機
器を再認識させるように構成した請求項１記載の通信シ
ステムであり、端末機器の設置や交換あるいは移設の
際、簡易な作業で各中継器と各端末機器の無線接続の最
適化を実現することができるという作用を有する。

【００１５】本発明の請求項３に記載の発明は、定期的
あるいは任意の時間に中継器がカバーする端末機器を再
認識させるように構成した請求項１記載の通信システム
であり、使用状況における通信状態の変化に応じた各中
継器と各端末機器の無線接続の最適化を実現することが
できるという作用を有する。

【００１６】本発明の請求項４に記載の発明は、各端末
機器が扱うデータ量に基づき、各中継器が扱うデータ量
が平均化されるように各中継器と各端末機器の無線接続
を決定することを特徴とする請求項１記載の通信システ
ムであり、各中継器にかかる通信に関わる負荷を均一化
することができるという作用を有する。

【００１７】以下、本発明の実施の形態について図１お
よび図２を用いて説明する。 （実施の形態１）図１は本発明の第１の実施の形態にお
ける通信システムの構成を示すブロック図であり、図２
は同実施の形態における通信システムの各中継器がカバ
ーする端末機器を決定する制御手順を示すフローチャー
トである。図１において、１はホストコンピュータ、２
および３は中継器、４から８は端末機器である。

【００１８】以下に、図１、図２を用いて本実施の形態
における各中継器と各端末機器の無線接続の制御動作を
説明する。ここでは説明を簡素化するために２台の中継
器と５台の端末機器の間で無線接続を行うものとして以
下の説明を行う。

【００１９】図１のブロック図に示すように、ホストコ
ンピュータ１はＬＡＮ回線を用いて中継器２および中継
器３と接続され、中継器２は端末機器４と端末機器５お
よび端末機器６をカバーし、中継器３は端末機器７と端
末機器８をカバーしてそれぞれの中継器と端末機器との
間で無線データ通信を行い、システム全体としてホスト
コンピュータ１と各端末機器との間のデータ通信を行う
構成となっている。しかし端末機器を最初に設置する際
には、各中継器と各端末機器との間に無線親局と無線子
局の関係は成立していない。そこでまず最初に各中継器
がカバーする端末機器を決定することが必要であり、そ
の制御手順を以下に示す。

【００２０】端末機器を設置する際に、まずホストコン
ピュータ１と通信を行う端末機器全数の固有情報をホス
トコンピュータ１に登録する。この固有情報には各端末
機器の機種別コードや無線子局としての機器アドレスな
どが含まれている。また固有情報のホストコンピュータ
への登録方法としては、各端末機器に固有情報の記載さ
れたバーコードラベルを貼りつけ、バーコードリーダで
読み取るなどの方法により簡易な作業で実現できる。

【００２１】次に全数の中継器と端末機器との間で無線
通信テストを実施する。その方法としては、まずホスト
コンピュータ１から中継器２に対して端末機器４に対す
る無線通信テストをＬＡＮ回線を通じて要求する。これ
を受信した中継器２は無線通信テストコマンドを端末機
器４に対して送信し、端末機器４は中継器２からのデー
タを受信した場合に通信テスト結果を中継器２に送信す
る。中継器２は端末機器４からの通信テスト結果を受信
し、通信テスト結果と受信した際の受信レベルをホスト
コンピュータ１に通知する。また中継器２は無線通信テ
ストコマンド送信後、一定時間経過しても端末機器４か
ら通信テスト結果を受信できなかった場合には、通信不
可という結果をホストコンピュータ１に通知する。以上
の動作を中継器２と端末機器４から端末機器８までの全
数の端末機器との間で実施した後、今度は中継器３と端
末機器４から端末機器８までの全数の端末機器との間で
実施する。

【００２２】以上の動作でホストコンピュータ１には無
線通信テスト結果がすべて格納された状態となる。そこ
でこの無線通信テスト結果とホストコンピュータ１に登
録されている端末機器全数の固有情報を用いて各中継器
がカバーする端末機器を決定する。その方法として、ま
ず無線通信テストの結果で通信可能であった中継器と端
末機器との組み合わせを選び、その中で複数の中継器と
通信可能な端末機器が存在している場合には無線通信テ
スト結果の受信レベル値を比較し、その中で受信レベル
の高い中継器との組み合わせを優先させる。

【００２３】この時点での組み合わせを各中継器がカバ
ーする端末機器の設定としても良いが、このままでは端
末機器のレイアウト状態等によっては特定の中継器に多
くの端末機器が集中し、各中継器にかかる通信に関わる
負荷が偏る可能性がある。そこで、ホストコンピュータ
１に登録されている端末機器の固有情報に含まれる機種
別コードなどから各端末機器の取り扱いデータ量を求
め、これにより現時点での中継器と端末機器の組み合わ
せにおける各中継器の取り扱いデータ量を算出し、中継
器間で不均等が生じている場合には複数の中継器と通信
可能な端末機器に再度着目し、各中継器間に取り扱いデ
ータ量の不均等が生じないように調整する。

【００２４】以上の動作により各中継器がカバーする端
末機器を決定し、中継器から各端末機器に対し、無線親
局となる中継器の機器アドレスを通知する。これにより
各中継器と各端末機器の間には、無線親局と無線子局の
関係が設定され、図１に示すような通信システムの構成
となる。

【００２５】以上のように説明してきた各中継器がカバ
ーする端末機器を決定するための一連の動作はホストコ
ンピュータ１が各中継器と各端末機器の無線接続を制御
するため、端末機器の設置の際に発生する無線接続に関
する作業は、ホストコンピュータ１に対して前記一連の
動作の起動をかけるだけなので、非常に簡易な作業とな
る。

【００２６】次に、端末機器の交換あるいは移設の際に
は、対象となる端末機器の固有情報をホストコンピュー
タ１に登録後、ホストコンピュータ１に対して前記一連
の動作の起動をかけるだけなので、この場合においても
非常に簡易な作業となる。

【００２７】さらに使用状況において、通信データ量の
変化や通信状態の変化が生じるような状況においては、
定期的あるいは任意の時間にホストコンピュータ１が各
中継器がカバーする端末機器を決定するための前記一連
の動作を自動的に実行させることで使用状況に応じた各
中継器と各端末機器の無線接続の最適化が完了する。

【００２８】このように本実施の形態ではホストコンピ
ュータに記憶されている各端末機器固有の情報および各
端末機器の設置情報に基づいて、ホストコンピュータが
各中継器と各端末機器の無線接続を制御することによ
り、設置されている端末機器の機種や状況に応じた各中
継器と各端末機器の最適な無線接続を実現することがで
きるという効果が得られる。

【００２９】なお、本実施の形態では中継器と端末機器
との間での無線通信テストにおいて、中継器が端末機器
からの通信テスト結果を受信した際の受信レベルをホス
トコンピュータに通知するとしたが、端末機器が中継器
からの無線通信テストコマンドを受信して通信テスト結
果を中継器に送信する際に、無線通信テストコマンド受
信時の受信レベルも合わせて中継器に送信するとしても
良い。

【００３０】

【発明の効果】以上のように本発明による通信システム
は、ホストコンピュータに記憶されている各端末機器固
有の情報および各端末機器の設置情報に基づいて、ホス
トコンピュータが各中継器と各端末機器の無線接続を制
御することにより、設置されている端末機器の機種や状
況に応じた各中継器と各端末機器の最適な無線接続を実
現することができるという効果が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１における通信システムの
構成を示すブロック図

【図２】同実施の形態における通信システムの各中継器
がカバーする端末機器を決定する制御手順を示すフロー
チャート

【図３】従来の無線通信端末装置のＰＯＳシステムの概
要図

【符号の説明】

１ ホストコンピュータ ２，３ 中継器 ４，５，６，７，８ 端末機器

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ホストコンピュータと複数の中継器を介
   して複数の端末機器との間でデータの通信を行う通信シ
   ステムであって、前記ホストコンピュータは前記複数の
   中継器と有線または無線でデータ通信を行うとともに、
   前記各端末機器固有の情報または／および各端末機器の
   設置情報が記憶されるように構成され、また前記複数の
   中継器は各中継器がカバーする範囲の複数の端末機器と
   無線でデータ通信を行うように構成され、前記ホストコ
   ンピュータに記憶されている各端末機器固有の情報また
   は／および各端末機器の設置情報に基づいて前記ホスト
   コンピュータが各中継器と各端末機器の無線接続を制御
   することを特徴とする通信システム。
2. 【請求項２】 端末機器の設置、交換あるいは移設に伴
   い、ホストコンピュータを操作することにより、各中継
   器がカバーする端末機器を再認識させるように構成した
   請求項１記載の通信システム。
3. 【請求項３】 定期的あるいは任意の時間に中継器がカ
   バーする端末機器を再認識させるように構成した請求項
   １記載の通信システム。
4. 【請求項４】 各端末機器が扱うデータ量に基づき、各
   中継器が扱うデータ量が平均化されるように各中継器と
   各端末機器の無線接続を決定することを特徴とする請求
   項１記載の通信システム。