JP2000040435A - 高周波回路用多層プリント基板 - Google Patents

高周波回路用多層プリント基板

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JP2000040435A
JP2000040435A JP10208191A JP20819198A JP2000040435A JP 2000040435 A JP2000040435 A JP 2000040435A JP 10208191 A JP10208191 A JP 10208191A JP 20819198 A JP20819198 A JP 20819198A JP 2000040435 A JP2000040435 A JP 2000040435A
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pattern
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circuit board
shield
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Kenji Kumagai
健司 熊谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の乗員検知システムにおける信号処理回
路等の高周波回路を組み込んだ多層プリント基板で発生
する寄生容量による高周波信号への影響を軽減させる。 【解決手段】 上中下3層のプリント基板2,3,4を
重合させた多層プリント基板1において、中層のプリン
ト基板3に高周波信号が流れる信号パターン16とその
両側近傍にシールドパターン17a、17bを形成し、
上層のプリント基板2と下層のプリント基板4に、信号
パターン16とシールドパターン17a、17bと対向
する幅でシールドパターン17c、17dを形成して、
信号パターン16をその両側と上下のシールドパターン
17a〜17dで囲い、かつシールドパターンにバッフ
ァ回路を介して信号パターン16と同一レベルの信号を
付与した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車の乗員検
知システム等に使用される高周波回路用多層プリント基
板に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車の乗員検知システムは、エ
アバッグ装置を搭載した助手席における乗員の有無や着
席状況などを検知して、エアバッグ装置のエアバッグを
展開可能な状態又は展開不可能な状態に設定するのに有
効なシステムであり、後述するようなシステムが実用化
されている。
【0003】また、エアバッグ装置は自動車の衝突時に
乗員が受ける衝撃を緩和するための装置であって、自動
車の安全性になくてはならないものになっており、近
時、運転席のみならず、助手席にも設置されるようにな
っている。助手席のシートの前方に設置されるエアバッ
ク装置は、何らかの原因に基づき自動車が衝突した場合
に助手席の乗員に向けてエアバッグを展開させて、助手
席の乗員を衝突による衝撃から保護する。
【0004】このような助手席のエアバッグ装置によれ
ば、助手席のシ−トに大人が正しい姿勢で着席している
場合には、自動車の衝突時に大人の前にエアバックが展
開して乗員の保護効果が期待できる。しかし、助手席の
シ−トに子供、特に幼児が座っている場合にはエアバッ
グの展開によって幼児への悪影響が懸念されることか
ら、仮に自動車が衝突してもエアバッグが展開しない方
が望ましい。
【0005】そこで、エアバッグ装置を搭載した自動車
においては、助手席に乗員が着席しているか否か、乗員
が大人か否かを検出するセンサを設置し、このセンサの
検出信号に基づいて助手席の乗員の着席状況を判断し
て、自動車が衝突した場合にエアバッグを展開可能な状
態又は展開不可能な状態のいずれか一方にセットするよ
うにした乗員検知システムが実用化されている。この乗
員検知システムのセンサとしては、乗員の重量を測定す
る重量センサを用いるものと、シ−トに着席している乗
員をカメラで撮影して画像処理により大人か子供かの判
定を行うものとが提案されている。
【0006】前者重量センサを使用した乗員検知システ
ムでは、助手席の乗員が大人か子供かの大まかな判定が
可能であり、この判定結果に基づいてエアバッグを展開
可能な状態又は展開不可能な状態のいずれか一方にセッ
トして、自動車の衝突時における不測の事態を回避する
ことができるものの、体重は個人差が大きく、仮に子供
でも大人より重い場合もあり得ることから、正確性に欠
ける。また、後者カメラを使用した乗員検知システムの
場合は、乗員の着席状況、乗員が大人か子供かの判断を
かなり正確に行なうことができるものの、カメラで撮影
した撮像デ−タを画像処理して得られた各種のデータか
ら着席状況パタ−ンを判定しなければならないために、
処理装置が複雑かつ高価になる問題がある。
【0007】そこで、本出願人は上記センサを用いた乗
員検知システムの問題を解決するものとして、乗員の着
席の有無や着席状況を微弱電界を使って正確に検知する
ようにした乗員検知システムを先に提案した。この乗員
検知システムは、基本的にはシ−トやダッシュボードな
どに配置された電極(アンテナ電極)の周辺に発生させ
た微弱電界(Electric Field)の乱れを利用するもの
で、その原理を図5(A)、(B)で、システムの具体
的回路例を図6で説明する。
【0008】図5(A)に示すように、助手席等に設置
されたアンテナ電極E1に発振回路OSCからの高周波
低電圧を印加することにより、アンテナ電極E1の周辺
に微弱電界が生じる結果、アンテナ電極E1の側には電
流Iが流れる。この状態において図5(B)に示すよう
にアンテナ電極E1の近傍に物体OBを存在させると電
界に乱れが生じて、アンテナ電極E1の側に流れる電流
I’が変動する。この電流変化に基づく信号を検知する
ことで、シートへの乗員の着席の有無が検知でき、ま
た、アンテナ電極の数を増加させて、それぞれの電流変
化に基づく信号を検知して演算処理することで、乗員が
大人か子供か等の様々な乗員着席状況が的確に検知する
ことができる。
【0009】図5の原理を利用した具体的な乗員検知シ
ステムの回路ブロックを図6に、具体的装置例を図7〜
図9に示してこれを説明する。図6は乗員検知システム
全体の制御ユニットのブロック図で、シートなどに設置
される複数(図面では4)のアンテナ電極E1〜E4と
信号処理回路20とCPU21を備える。アンテナ電極
E1〜E4は、乗員の座り心地を考慮して導電性の布地
にて形成されたもの、糸状の金属をシ−ト布面に織り込
んだもの、布面に導電性ペイントを被着したもの、金属
板などが適用される。これらの各アンテナ電極E1〜E
4は、信号処理回路20にシールドケーブル22で配線
される。
【0010】信号処理回路20は、例えば周波数100
KHz程度で電圧5V程度の高周波低電圧を発生させる
電界発生手段(例えば発振回路)23と、発振回路23
から発振される高周波信号を各アンテナ電極E1〜E4
に順次に送信するスイッチング素子S1〜S4と、発振
回路23から各アンテナ電極E1〜E4に流れる電流に
関連する高周波信号をほぼ1倍に増幅する増幅回路(バ
ッファ回路)24と、バッファ回路24の出力を直流に
変換してCPU21に出力するAC−DC変換回路25
を有する。スイッチング素子S1〜S2のオン・オフ
は、CPU21で制御される。各シールドケーブル22
は信号線22mとこれをシールドするシールド線22n
から成り、信号線22mの両端がアンテナ電極E1〜E
4とスイッチング素子S1〜S4に接続され、シールド
線22nがグランドに接続される。各シールドケーブル
22はアンテナ電極E1〜E4と信号処理回路20の間
の送信受信信号を外来ノイズからシールドして、信号処
理回路20の信号処理精度を高める。
【0011】図6の乗員検知システムは、次のように動
作する。発振回路23から高周波低電圧が送信され、一
方でCPU21がスイッチング素子S1〜S4を順にオ
ン・オフ切換制御し、例えば、まずスイッチング素子S
1だけをオンして他はオフにする。このとき、発振回路
23からの高周波低電圧がスイッチング素子S1から1
本のシールドケーブル22を通してアンテナ電極E1だ
けに印加され、アンテナ電極E1の周辺に微弱電界が発
生する。すると、図5の原理でアンテナ電極E1の周辺
の乗員有無などの着席状況に応じた電流がアンテナ電極
E1に流れ、この電流に基づく高周波信号がAC−DC
変換回路25で直流に変換されて着席状況データとして
CPU21に出力される。次に、スイッチング素子S2
だけがオンして、アンテナ電極E2の周辺の着席状況デ
ータがCPU21に出力される。同様にしてスイッチン
グ素子S3,S4が順にオンして、各アンテナ電極E
3,E4の周辺の乗員着席状況データがCPU21に出
力される。
【0012】CPU21には、予め各種の着席パタ−ン
が記憶されており、入力デ−タにより算出された着席パ
タ−ンを予め記憶された着席パタ−ンと比較して該当す
る着席パタ−ンを抽出し、判定する。このCPU21に
記憶されている着席パタ−ンは、例えばシ−トに乗員が
着席していない空席パタ−ン、シ−トに大人が正常に着
席しているパターン、シ−トに子供が着席しているパタ
−ン等である。CPU21で着席パタ−ンが検知・特定
されると、それに基づく信号が例えばエアバッグ装置
(図示せず)に送信されて、エアバッグ装置に、仮に自
動車が衝突してもエアバッグが展開しないようにセット
するための信号が送信され、或いは、エアバッグが展開
するようにセットするための信号が送信される。
【0013】以上の信号処理回路20は、具体的には例
えば図7に示すような回路構成であり、図8及び図9に
示すような多層プリント基板1’に組み込まれている。
図7の信号処理回路20の発振回路23は、CPU21
からの100KHz程度のクロックパルスで電界効果形
トランジスタなどのスイッチング素子26をオン・オフ
制御することによって、高周波低電圧(例えば5Vで1
00KHz)が発生されるものであり、この高周波信号
がアンテナ電極Eに供給される。スイッチング素子26
がオフの時に1パルス信号がアンテナ電極Eに送信さ
れ、アンテナ電極Eの周辺状況(乗員の着席の有無な
ど)に応じた電流が流れ、スイッチング素子26がオン
すると、アンテナ電極Eの周辺に存在するキャパシタン
ス成分に充電された電荷が放電される。アンテナ電極E
の周辺に存在するキャパシタンス成分と発振回路の抵抗
分とによるCR時定数に基づき、高周波信号(ライン電
圧)の立ち上がりに鈍りが生じ、乗員が着席している場
合に大きく、空席の時には小さくなる。この高周波信号
はバッファ回路24を介してAC−DC変換回路25に
出力され、直流に変換されてCPU21に取り込まれ
る。この信号デ−タに基づいて乗員の着席状況が判断さ
れる。
【0014】図7の信号処理回路20が組み込まれた図
8の多層プリント基板1’は、複数例えば図9に示すよ
うに4枚の第1〜第4プリント基板2〜5を上下に重合
して配線したものである。最上層の第1プリント基板2
は、絶縁基板6の上面に高周波信号が流れる信号パター
ン11を含む導電パターンと、図7の発振回路23やバ
ッファ24,AC−DC変換回路25などの回路部品1
0を有する。最上層から2層目の第2プリント基板3
は、絶縁基板7の上面にグランド配線パターン12の導
電パターンを有し、3層目の第3プリント基板4は、絶
縁基板8の上面に電源配線パターン13の導電パターン
を有する。また、最下層の第4プリント基板5は、第1
プリント基板2と同様に回路を構成する回路部品10’
や配線パターン14などを有し、例えば絶縁基板9の下
面に配線パターン14が形成され、回路部品10’が配
置される。各プリント基板2〜5の間での配線はすべて
のプリント基板2〜5に貫通するスルーホール15を利
用して適宜に行われる。
【0015】以上のように乗員検知システムにおける信
号処理回路20を多層プリント基板1’で構成すること
で小形コンパクト化が可能となり、また、アンテナ電極
とシールドケーブル22で配線することで外来ノイズの
影響が軽減されて信号処理精度の高度化が図れる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の信号
処理回路20のような高周波回路を多層プリント基板に
組み込んだ場合、高周波回路特有の次の寄生容量による
影響が無視できなくなることがある。即ち、図8の多層
プリント基板1’において、第1プリント基板2の信号
パターン11に100KHzで5V程度の高周波信号が
流れると、この信号パターン11と第2プリント基板3
のグランド配線パターン12の間に寄生容量がピコファ
ラッドオーダで発生する。このように多層プリント基板
内で発生した寄生容量は、信号パターン11を流れる高
周波信号の信号波形に歪みを与えたり、グランド配線パ
ターン12に漏洩したりして、乗員検知精度を不安定な
ものにすることがある。
【0017】実際、乗員検知システムにおいては、乗員
検知の対象となる人体容量が数10〜100ピコファラ
ッドであり、この人体容量に近い寄生容量が多層プリン
ト基板1’で発生すると、信号パターン11における高
周波低電圧が例えば5Vの場合、0.1V程度変化する
ことになり、その分、乗員の検知精度が不確実となり、
信頼性が低下することになる。
【0018】また、多層プリント基板1’をシールドケ
ース等に収納して外来ノイズの影響を受け難いようにし
ているが、特に信号パターン11の外来ノイズによる影
響が避け難く、これも乗員検知精度の高度化を難しくし
ている。
【0019】それ故に、本発明の目的は、寄生容量や外
来ノイズの影響を軽減させた高周波回路用多層プリント
基板を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、絶縁基板と導
電パターンを有するプリント基板の3枚以上を上下に重
合して高周波回路を構成した多層プリント基板であっ
て、連続する上中下3層のプリント基板の中層のプリン
ト基板の導電パターンが高周波信号を流す信号パターン
とその両隣に接近させて形成されたシールドパターンを
有し、上層と下層の両プリント基板の導電パターンが、
中層のプリント基板の前記信号パターンとその両側のシ
ールドパターンに対向する幅のシールドパターンを有し
て、中層のプリント基板の信号パターンをその両側と上
下の上下のシールドパターンで囲って高周波シールドし
たことにより、上記目的を達成するものである。
【0021】また、本発明の第2の発明は、上記信号パ
ターンとシールドパターンの間に、この両パターンの信
号レベルを同レベルに維持するバッファ回路を接続した
ことを特徴とする。
【0022】また、本発明の第3の発明は、シ−ト又は
その近辺に配置したアンテナ電極に高周波低電圧を印加
することによりアンテナ電極の周辺に微弱電界を発生さ
せ、この電界に基づいてアンテナ電極に流れる電気信号
を処理して乗員の着席状況を検知する乗員検知システム
の信号処理回路を上記の多層プリント基板に組み込んだ
ことを特徴とする。
【0023】ここで、本発明の多層プリント基板は、車
両の乗員検知システムにおける信号処理回路のような高
周波回路を構成するもので、上中下3層のプリント基板
の中層のプリント基板に形成された信号パターンに高周
波低電圧信号が流れた場合、この信号パターンがその両
側と上下のシールドパターンで囲まれているので、信号
パターンがあたかもシールドケーブルの信号線と同様な
状態にあって、外来ノイズの影響も受け難い状態にあ
る。
【0024】また、多層プリント基板における信号パタ
ーンとシールドパターンに接続されるバッファ回路は、
信号パターンとシールドパターンの電圧レベルを同レベ
ルに保つ増幅率がほぼ1のオペアンプなどで構成されて
おり、寄生容量の影響を軽減できるのみならず、外来ノ
イズによる影響をも一層に軽減させる。かかるバッファ
回路は、多層プリント基板に乗員検知システムの信号処
理回路を組み込んだ場合において、多層プリント基板と
アンテナ電極を接続するシールドケーブルの信号線とシ
ールド線の間に接続してもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる高周波回路
用多層プリント基板の実施例を図1〜図4を参照して説
明する。尚、同図の実施例は図7〜図9の乗員検知シス
テムにおける信号処理回路20を組み込んだ多層プリン
ト基板1に適用したもので、図7〜図9と同一、又は、
相当部分には同一参照符号を付して、その詳細な説明は
省略する。
【0026】図1及び図2に示される多層プリント基板
1は、図8と同様に4枚の第1〜第4プリント基板2〜
5を上下に重合して配線したもので、本発明においては
連続する上中下3層の第1〜第3プリント基板2〜4の
内の中層の第2プリント基板3に図7の信号処理回路2
0の高周波信号線である信号パターン16を形成し、こ
の信号パターン16を左右上下から囲う形で各プリント
基板2〜4にシールドパターン17a〜17dを形成し
たことを特徴とする。
【0027】即ち、第2プリント基板3は、絶縁基板7
の上面にグランド配線パターン12を形成して構成され
るが、本発明においては、例えば図2に示すように、絶
縁基板7の上面に高周波信号が流れる信号パターン16
と、この信号パターン16の両側に所定の絶縁間隔を保
った状態で接近するシールドパターン17a、17bを
形成する。信号パターン16は、例えば図4に示す信号
処理回路20の配線パターンで形成され、この信号パタ
ーン16の全長に沿うようにしてシールドパターン17
a、17bが形成される。
【0028】また、上層の第1プリント基板2は、例え
ば絶縁基板6の上面にシールドパターン17cと、必要
に応じて配線パターン11’を形成し、この絶縁基板6
上に例えば図4の発振回路23やバッファ回路24,A
C−DC変換回路25などの回路部品10を実装して構
成される。第1プリント基板2のシールドパターン17
cは、例えば図3に示すように、第2プリント基板3の
信号パターン16及びその両側に位置するシールドパタ
ーン17a、17bに対向する幅で形成される。
【0029】また、下層の第3プリント基板4は、例え
ば絶縁基板8の上面に電源配線パターン13とシールド
パターン17dを形成して構成される。このシールドパ
ターン17dも第2プリント基板3の信号パターン16
及びその両側に位置するシールドパターン17a、17
bに対向する幅で形成される。
【0030】尚、最下層の第4プリント基板5は、第1
プリント基板2と同様に回路を構成する回路部品10’
や配線パターン14などを有し、例えば絶縁基板9の下
面に配線パターン14が形成され、回路部品10’が配
置される。これら各プリント基板2〜5の間での配線
は、従来と同様にスルーホールを利用して行われる。ま
た、各シールドパターン17a〜17dは、信号パター
ン16を囲う状態に配置され、かつそれには後述するバ
ッファ回路18を介して信号パターン16とほぼ同一レ
ベルの信号が付与される。
【0031】第1〜第4プリント基板2〜5を重合させ
て多層プリント基板1を構成したとき、第2プリント基
板3の信号パターン16はシールドパターン17a〜1
7dで左右上下から囲まれて、あたかもシールドケーブ
ルの信号線として存在する。従って、外来ノイズが存在
しても、シールドパターン17a〜17dで阻止される
ために、信号パターン16の高周波信号への影響を軽減
できる。
【0032】また、図4に示す17は、上記各シールド
パターン17a〜17dを総称したものである。ここ
で、図4に示すように、シールドパターン17と信号パ
ターン16の間に次のバッファ回路18を接続すること
が望ましい。このバッファ回路18は、信号パターン1
6の信号レベルとシールドパターン17の信号レベルを
同レベルに維持する例えば増幅率がほぼ1に設定された
オペアンプで、このオペアンプのプラス端子が信号パタ
ーン16に接続され、マイナス端子がアンプ出力端子に
接続され、アンプ出力端子がシールドパターン17に接
続される。
【0033】以上のようにシールドパターン17と信号
パターン16の間にバッファ回路18を接続することに
よって、信号パターン16とシールドパターン17とに
はほぼ同一レベルの信号が付与されるために、両者の間
に寄生容量が存在しても、寄生容量による信号の漏洩,
波形の歪みなどを抑制できる。具体的には、信号パター
ン16を流れる電流が信号パターン16とシールドパタ
ーン17の間のCR定数回路で減衰することが無くな
り、より信頼度の高い高周波信号の送受信が行えるよう
になる。その上、外来ノイズによる影響も一層に軽減さ
れる。
【0034】また、図4の一点鎖線に示すように、シー
ルドケーブル22の信号線22mとシールド線22nの
間にもバッファ回路19を接続することが望ましい。こ
のバッファ回路19は、信号線22mとシールド線22
の信号レベルを同レベルに維持して、信号線22mを流
れる高周波信号の外来ノイズによる影響を軽減する。ま
た、バッファ回路19は、信号線22mを流れる電流が
信号線22mとシールド線22nの間のCR定数回路で
減衰することを抑制して、信号線22mの両端での信号
レベルの誤差が軽減するので、シールドケーブル22の
長さに関係無く高精度な高周波信号の送受信を可能にす
る。
【0035】図4の乗員検知システムにおける信号処理
回路20を組み込んだ多層プリント基板1は、CPU2
1に接続されて乗員の着席状況を検知する。図4と図8
の多層プリント基板の乗員検知信号の精度をCPU21
に入力されるデータで比較する。例えば5Vの高周波信
号を、8ビットのA/Dコンバ−タを有するCPU21
で処理する場合について説明すると、5Vの高周波信号
はバッファ24を介してAC−DC変換回路25にて直
流に変換され、CPU21に入力される。この時の最大
電圧は5Vであるので、8ビット(bit)のA/Dコ
ンバ−タの最大値は、1024ビット(2進数で表現す
ると「11111111」)が5Vに相当することにな
り、1V当たり約205ビット(1024ビット÷5V
=205ビット)となる。人間を検知した時の容量の変
化分は最大で100ビット程度であり、この際に、AC
−DC変換回路25の出力電圧は0.5V程度変動する
ことになる。従って、図4の本発明品は図8の従来品に
比べて10〜20ビット寄生容量の影響を軽減できるこ
とが実験によって確認できた。このような寄生容量の軽
減レベルは、上述のように、人間の容量によって100
ビット程度変化することから比較すると、大きいといえ
るし、しかも、AC−DC変換回路25からの出力信号
に占める寄生容量の影響を10〜20ビット分軽減でき
ることから、その出力デ−タの信頼性を高めることがで
き、CPU21での判断結果の精度も向上する。
【0036】尚、本発明は車両の乗員検知システムにお
ける信号処理回路を構成する多層プリント基板に限ら
ず、要は寄生容量で波形歪みなどの影響を受け易い高周
波回路を3枚以上のプリント基板で構成した多層プリン
ト基板であれば有効に適用できる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、上中下3層のプリント
基板の中層のプリント基板に形成された信号パターン
は、その両側と上下に位置するシールドパターンで囲ま
れて、信号パターンがあたかもシールドケーブルの信号
線と同様な状態にあるので、外来ノイズの影響が軽減さ
れて、高周波信号の高精度で安定した送受信が可能な多
層プリント基板が提供できる。
【0038】また、信号パターンとこれを囲うシールド
パターンの間に両パターンの信号レベルを同一に保つバ
ッファ回路を接続することで、仮に両者間に寄生容量が
存在しても、寄生容量による信号の漏洩,波形の歪みな
どを軽減できる。従って、送受信信号の減衰が抑制され
て、多層プリント基板に組み込まれる高周波回路の信頼
性が向上するのみならず、外来ノイズの影響を一層に軽
減できる。
【0039】さらには、乗員検知システムの信号処理回
路を上記多層プリント基板に組み込めば、アンテナ電極
への高周波信号の付与に基づく乗員検知が、プリント基
板の寄生容量による影響をほとんど受けることなく高精
度に安定して行えるようになり、信頼性の高い乗員検知
システムが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる多層プリント基板の一実施例を
示す断面図。
【図2】図1の多層プリント基板の分解断面図。
【図3】図1の多層プリント基板の要部の分解拡大斜視
図。
【図4】図1の多層プリント基板に組み込まれた高周波
回路の具体例である乗員検知システムにおける信号処理
回路の回路図。
【図5】乗員検知システムの基本動作を説明するための
図であって、同図(A)はアンテナ電極間の電界分布を
示す図、同図(B)は電極間に物体が存在したときの電
界分布を示す図。
【図6】乗員検知システムの概略を示す回路図。
【図7】図6の乗員検知システムにおける信号処理回路
の具体例を示す回路図。
【図8】図7の信号処理回路を組み込んだ従来の多層プ
リント基板の断面図。
【図9】図8の多層プリント基板の分解断面図。
【符号の説明】
1 多層プリント基板 2 上層のプリント基板 3 中層のプリント基板 4 下層のプリント基板 6〜8 絶縁基板 16 信号パターン 17 シールドパターン 17a〜17d シールドパターン 18 バッファ回路
フロントページの続き Fターム(参考) 3B088 QA05 3D054 AA03 EE09 EE10 EE11 EE31 EE47 EE52 EE60 FF13 FF16 5E346 AA22 AA41 BB02 BB03 BB04 BB06 HH01 5G006 AA04 AZ01 AZ04 FB14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板と導電パターンを有するプリン
    ト基板の3枚以上を上下に重合して高周波回路を構成し
    た多層プリント基板であって、連続する上中下3層のプ
    リント基板の中層のプリント基板の導電パターンが高周
    波信号を流す信号パターンとその両隣に接近させて形成
    されたシールドパターンを有し、上層と下層の両プリン
    ト基板の導電パターンが、中層のプリント基板の前記信
    号パターンとその両側のシールドパターンに対向する幅
    のシールドパターンを有して、中層のプリント基板の信
    号パターンをその両側と上下のシールドパターンで囲っ
    て高周波シールドしたことを特徴とする高周波回路用多
    層プリント基板。
  2. 【請求項2】 上記信号パターンとシールドパターンの
    間に、この両パターンの信号レベルを同レベルに維持す
    るバッファ回路を接続したことを特徴とする請求項1に
    記載の高周波回路用多層プリント基板。
  3. 【請求項3】 シ−ト又はその近辺に配置したアンテナ
    電極に高周波低電圧を印加することによりアンテナ電極
    の周辺に微弱電界を発生させ、この電界に基づいてアン
    テナ電極に流れる電気信号を処理して乗員の着席状況を
    検知する乗員検知システムの信号処理回路を組み込んだ
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の高周波回路用
    多層プリント基板。
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