JP2000039316A - リンク型変位計 - Google Patents

リンク型変位計

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JP2000039316A
JP2000039316A JP10222335A JP22233598A JP2000039316A JP 2000039316 A JP2000039316 A JP 2000039316A JP 10222335 A JP10222335 A JP 10222335A JP 22233598 A JP22233598 A JP 22233598A JP 2000039316 A JP2000039316 A JP 2000039316A
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displacement meter
fixed
relay rod
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達志 大田中
Yuichi Nagano
雄一 永野
Yasuhiro Deguchi
泰弘 出口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の工事に伴う近接構造物及び周辺地盤等
の水平方向の変位と鉛直方向の変位を連続線上で計測で
きるようにしたリンク型変位計を提供する。 【解決手段】 中継ロッドRとの接続手段2、3をそれ
ぞれ備えた固定部4及び受感部10とからなり、該受感
部10は固定部に枢動可能に支持された筒体12内に、
該筒体の枢動方向の回転角を感知する手段11と、該感
知手段の感知角を変位量に変換する手段23とを備えて
なることを特徴とし、中継ロッドを介在させて自由な長
さに接続して工事周辺地盤及び近接構造物の水平方向の
変位と鉛直方向の変位を連続線上で計測できるように構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、リンク型変位計、
特に、計測個所の両端(不動点)間に中継ロッドを介し
て複数個を接続して、軌道近接工事、パイプルーフ工
事、シールドトンネル工事及び山留め工事による近接構
造物及び周辺地盤等の水平方向の変位と鉛直方向の変位
を連続線上で計測できるようにしたリンク型変位計に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】土木及び建築等の工事等において、掘削
に伴う地盤の緩み、トンネル工事に伴う地盤の応力開
放、その他の原因による周辺地盤及び近接構造物等の変
状傾向は避けられない。
【0003】前記掘削工事やトンネル工事等は、地盤に
緩みを発生させ、地盤強度を減少させ、隣接地盤に対し
て応力開放により水平方向、鉛直方向の変位を発生さ
せ、地盤の沈下、その他の変状となり、地盤を介して近
接構造物に波及して影響を与えることが考えられる。
【0004】これらの原因により発生する地盤変状を防
止するために防護工事が行われているが、完全に変状を
なくすことは不可能であった。従って、上記近接構造物
の変状の監視は掘削工事及びトンネル工事等において必
要であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
上記変状の測定は「点」による測定が大半であった。こ
の「点」による計測は、沈下計による鉛直方向の変位
と、傾斜計による水平方向の傾きによるものが主であっ
たが、全体の傾向を掴むことは困難であった。
【0006】本発明は、上記の課題を解決するためのも
のであり、その目的とするところは種々の工事に伴う近
接構造物及び周辺地盤等の変位を連続線上で計測できる
ようにしたリンク型変位計を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、中継ロッドとの接続手段をそれぞれ備え
た固定部及び受感部とからなり、該受感部は固定部に枢
動可能に支持された筒体内に、該筒体の枢動方向の回転
角を感知する手段と、該感知手段の感知角を変位量に変
換する手段とを備えてなることを特徴とし、中継ロッド
を介在させて自由な長さに接続して工事周辺地盤及び近
接構造物の水平方向の変位、水平及び鉛直方向の変位、
鉛直方向の変位を連続線上で計測できるように構成し
た。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、前記感知
手段が、前記固定部に基端部が固定され、前記筒体の枢
動方向に追従できるバネ帯板であることを特徴とし、バ
ネ帯板の反り及びその復帰に伴う筒体の回転角がバネ弾
性を利用して感度良く得られるように構成した。
【0009】さらに、請求項3に記載の発明は、前記変
位量に変換する手段が、ヒズミゲージであることを特徴
とし、変換した変位量を電気的に記録及び発信できるよ
うに構成した。
【0010】
【発明の実施の態様】次に、本発明を添付図面に示す実
施の態様に基づいて説明する。図1は本願変位計を示す
一部切欠した斜視図、図2は本願変位計の固定部を分解
した斜視図、図3は本願変位計を2個、感知方向を90
°ズラして中継ロッドを介して接続した状態を示す略示
的断面図、図4は本願変位計を軌道に沿って設置した場
合の略示的平面図、図5は本願変位計を軌道に沿って設
置した状態を示す側面断面図である。
【0011】本願変位計1は、外端部に中継ロッドRと
の接続手段2、3をそれぞれ備えた固定部4と受感部1
0とからなる。
【0012】前記固定部4は、図2の如く、内端部4a
の対向面(図面上では上下面)を切削して扁平面5、5
を設けると共に、該内端部4aは扁平面5、5の中央を
通るように縦割され、片面4a′を止めネジ6により離
反可能に固定できるようになっている。
【0013】前記固定部4に備えた中継ロッドRとの接
続手段2は、固定部4の外端部4bを延出し、前記中継
ロッドRの一端部R′に嵌入できるようにすると共に、
該外端部4bと中継ロッドRの一端部R′とに止めネジ
7を螺挿できるように対応するネジ穴8、9を設けてな
る。
【0014】前記ネジ穴8、9のうち、一方(図におい
ては、ネジ穴9)は円周方向に四等配した位置に設け、
中継ロッドと固定部との接続に際し、90°位相をズラ
せて接続できるようになっている。
【0015】前記受感部10は、前記固定部4にピン1
5′を中心に枢動可能に支持された筒体12内に内蔵さ
れている。前記ピン15′は筒体12の基端部12aに
設けた二股片15、15と、前記固定部4の内端部4a
の扁平面5、5との嵌合部を貫通してなる。
【0016】前記筒体12内には、該筒体12の枢動方
向の回転角を感知する手段11が備えられている。該感
知手段11は、前記筒体12の枢動方向に追従できるバ
ネ帯板19で構成している。該バネ帯板19の基端部1
9aは、前記固定部4の内端部4aに片面4a′を止め
ネジ6により固定する際に同時にこれらの間に挟持固定
されている。
【0017】前記バネ帯板19の先端部19bは、その
片面に設けた突起20を介して、筒体12の外端部12
bに嵌合した芯部材13の内端部13aに形成した台部
21にバネ力により当接している。該芯部材13は筒体
12に止めネジ14で一体的に固着されている。
【0018】前記バネ帯板19は、前記筒体12が固定
部4に対してピン15′を中心に、図3の矢印a方向、
又はb方向に回転した場合において、その何れの回転角
にも追従できるようにするため、前記突起20の高さ、
或いは台部21の高さの調整により筒体内の中心線22
を越えた状態で反り返らせている。
【0019】前記受感部10に備えた中継ロッドRとの
接続手段3は、前記芯部材13の外端部13bを延出
し、前記中継ロッドRの他端部R″に嵌入できるように
すると共に、該外端部13bと中継ロッドRの他端部
R″とに止めネジ16を螺挿できるように対応するネジ
穴17、18を設けてなる。
【0020】前記ネジ穴17、18のうち、一方(図に
おいては、ネジ穴18)は円周方向に四等配した位置に
設けられ、中継ロッドRの他端部R″と受感部10との
接続に際し、90°位相をズラせて接続できるようにな
っている。
【0021】前記筒体12内には、前記感知手段11が
感知した筒体12の枢動方向の回転角を変位量に変換す
る手段23が備えられている。該変位変換手段23は前
記バネ帯板19の基部側の裏面にヒズミゲージ24、2
5を支持部材24a、25aを介して設置してなる。
【0022】前記ヒズミゲージ24、25は、前記バネ
帯板19の初期セット位置を“0”として前記筒体12
が、固定部4に対してピン15′を中心に回動したとき
の回転角を変位量として電気的に変換することができる
ものである。
【0023】即ち、前記ヒズミゲージ24、25により
得た値は、コンピューター(図示せず)を介して累積さ
れグラフ化され記憶される。また、プリンタ(図示せ
ず)を作動させてプリントアウトさせることも可能であ
る。さらに、累積値をリアルタイムに工事現場の監視モ
ニター(図示せず)に表示したり、鉄道などの信号基地
へ情報信号として発信したりできることは勿論である。
【0024】次に、本願変位計1の作用を説明する。ま
ず、線路近接部位の掘削工事に伴い地盤の緩み等により
地盤変動が予測される軌道26の2つの不動点A、Bを
画定し、該不動点A、B間に、図4の如く、中継ロッド
Rを介して本願変位計1を複数個接続する。この不動点
A、Bの少なくとも一方は軸方向にはフリーになってい
る。
【0025】しかして、前記中継ロッドRを、図5の如
く、軌道26に支持部材27を介して軸方向にはフリー
な状態にて固定する。なお、図中、28は路盤、29は
マクラギ、30は砂利などのバラストである。
【0026】本願変位計1を中継ロッドRを介して複数
個を接続するに際し、水平方向のみの計測、水平方向と
鉛直方向との計測、及び鉛直方向のみの計測ができるよ
うに配置することは可能である。
【0027】しかして、前記不動点A、B間にて地盤の
変動が生じた場合には、各本願変位計1は、固定部4に
ピン15′を中心に枢動可能に支持された筒体12内に
備えた感知手段11(バネ帯板19)が筒体の枢動方向
の回転角を感知し、その感知角を変位変換手段23(ヒ
ズミゲージ24、25)で求めた値を出力する。
【0028】前記値はコンピューターにより累積され、
グラフ化され、記憶される。その情報はリアルタイムに
工事現場の監視モニターに表示させることもでき、ま
た、計測地点に接近中の列車に警報信号として発信する
ことも可能となる。
【0029】
【発明の効果】以上の如く、本発明は、中継ロッドとの
接続手段をそれぞれ備えた固定部及び受感部とからな
り、該受感部は固定部に枢動可能に支持された筒体内
に、該筒体の枢動方向の回転角を感知する手段と、該感
知手段の感知角を変位量に変換する手段とを備えてなる
ことを特徴としているから、中継ロッドを介在させて自
由な長さに接続して工事周辺地盤及び近接構造物の水平
方向の変位と鉛直方向の変位を連続線上で計測できると
いう効果を奏する。
【0030】また、請求項2に記載の発明は、前記感知
手段が、前記固定部に基端部が固定され、前記筒体の枢
動方向に追従できるバネ帯板であることを特徴としてい
るから、バネ帯板の反り及びその復帰に伴う筒体の回転
角がバネ弾性を利用して感度良く得られるという効果を
奏する。
【0031】さらに、請求項3に記載の発明は、前記変
位量に変換する手段が、ヒズミゲージであることを特徴
としているから、変換した変位量を電気的に記録及び発
信できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願変位計を示す一部切欠した斜視図である。
【図2】本願変位計の固定部の分解した斜視図である。
【図3】本願変位計を2個、感知方向を90°ズラして
中継ロッドを介して接続した状態を示す断面図である。
【図4】本願変位計を軌道に沿って設置した場合の略示
的平面図である。
【図5】本願変位計を軌道に沿って設置した状態を示す
側面断面図である。
【符号の説明】
1 本願変位計 2、3 接続手段 4 固定部 4a 固定部の内端部 4a′ 片面 4b 固定部の外端部 5 扁平面 6 止めネジ 7 止めネジ 8、9 ネジ穴 10 受感部 11 感知手段 12 筒体 12a 筒体の基端部 12b 筒体の外端部 13 芯部材 13a 芯部材の内端部 13b 芯部材の外端部 14 止めネジ 15 二股片 15′ ピン 16 止めネジ 17、18 ネジ穴 19 バネ帯板 19a バネ帯板の基端部 19b バネ帯板の先端部 20 突起 21 台部 22 中心線 23 変位変換手段 24、25 ヒズミゲージ 24a、25a 支持部材 26 軌道 27 支持部材 28 路盤 29 マクラギ 30 バラスト R 中継ロッド R′ 中継ロッドの一端部 R″ 中継ロッドの他端部 A、B 不動点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 出口 泰弘 東京都練馬区谷原1丁目10番8号 株式会 社東京計測内 Fターム(参考) 2F062 AA03 AA83 BB01 BC02 BC80 CC22 CC30 EE01 EE22 EE66 FF14 LL12 MM06 MM08 2F069 AA03 AA06 AA88 BB24 BB25 BB40 DD20 GG01 GG06 GG65 HH30 JJ19 MM04 QQ13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中継ロッドとの接続手段をそれぞれ備え
    た固定部及び受感部とからなり、該受感部は固定部に枢
    動可能に支持された筒体内に、該筒体の枢動方向の回転
    角を感知する手段と、該感知手段の感知角を変位量に変
    換する手段とを備えてなることを特徴とするリンク型変
    位計。
  2. 【請求項2】 前記感知手段が、前記固定部に基端部が
    固定され、前記筒体の枢動方向に追従できるバネ帯板で
    あることを特徴とする請求項1に記載のリンク型変位
    計。
  3. 【請求項3】 前記変位量に変換する手段が、ヒズミゲ
    ージであることを特徴とする請求項1又は2に記載のリ
    ンク型変位計。
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