JP2000039269A - 間接加熱装置における侵入空気防止方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来、マッフルや円筒型ケースのような被加熱
物収納ケースを内蔵した間接加熱装置は、その温度変化
によって、内蔵した収納ケースが変形することが知られ
ている。特に、収納ケースを横向きに設置したような場
合には、収納ケースと装置本体壁とに隙間が生じてい、
その隙間から、外気が侵入しる大きな課題がある。 【解決手段】そこで、本発明では、被熱物収納ケースを
内蔵した加熱装置本体内に、高温ガスを送風し、前記収
納ケースの外周部の装置内圧力を大気圧より上昇させ
て、前記装置内への空気の侵入を防止し、前記収納ケー
スの外周部の温度分布を均一にした間接加熱装置におけ
る侵入空気防止方法を提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、間接加熱装置にお
ける侵入空気防止方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、図４及び図５に示すように、マッ
フルや円筒型ケースのような被加熱物収納ケース２を内
蔵した間接加熱装置１は、その温度変化によって、内蔵
した収納ケース２が変形することが知られている。特
に、収納ケース２を横向きに設置したような場合には、
拡大説明図で示すように、収納ケース２装置本体壁１０
とに隙間７が生じていまう。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記した従来の場合、
装置内６の温度が上がるにつれて、その隙間７より冷た
い外気が収納ケース１の外周部３に流入し、また、同時
に装置内６の加熱された空気が流出し、このため、温度
分布が変化し、品質上好ましい結果を与えない。加え
て、侵入空気分を加熱する必要が生じ、余分なエネルギ
ーを必要とするため、効率が悪化する等の課題がある。
更に、装置内６の入り口部分の温度、即ち、扉１１の付
近の温度が低めになるので、品質向上のために、適性な
温度分布を得るためには、装置内６の扉１１の付近の部
分に、ある程度の空間部を設ける必要が生じ、装置自体
が大型化する課題も露呈する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明では、まず、被熱物収納ケースを内蔵し
た加熱装置本体内に、高温ガスを送風し、前記収納ケー
スの外周部の装置内圧力を大気圧より上昇させて、前記
装置内への空気の侵入を防止し、前記収納ケースの外周
部の温度分布を均一にしたことを特徴とする間接加熱装
置における侵入空気防止方法を提案する。

【０００５】上記において、 加熱装置本体に、圧力又
は流量調節装置を設け、収納ケース外周部の装置内圧力
をコントロールするようにした方法を提案する。

【０００６】また、 他装置で発生する熱風を高温ガス
として送風するようにした方法を提案する。

【０００７】また、 加熱装置本体に、補助バーナ部を
装置して、そこで発生する高温ガスを送風するようにし
た方法を提案する。

【０００８】また、 加熱装置本体に、電気式熱風発生
部を装置して、そこで発生する熱風を高温ガスとして、
送風するようにした方法を提案する。

【０００９】また、 高温ガスは、被熱物収納ケースを
加熱するラジアントバーナの排気ガスを用い、送風する
ようにした方法を提案する。

【００１０】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図を参
照して説明する。図１及び図２において、符号１は、間
接加熱装置であって、この間接加熱装置１は、マッフル
や円筒型ケースのような被加熱物収納ケース２を内蔵
し、被加熱物収納ケース２の外周部３から、電気ヒータ
やラジアントチューブバーナ等による加熱体４により、
前記被加熱物収納ケース２を加熱して、その内部の被加
熱物５を間接的に加熱する。本発明は、前記加熱の際
に、高温ガスを装置内６送風して、被加熱物収納ケース
２の外周部３の圧力を、大気圧より幾分上昇させる。こ
のため、隙間７からの空気の侵入が防止でき、前記収納
ケースの外周部３の温度分布を均一にし、被加熱物５の
品質を向上させることができる。その際に、装置内６の
圧力は、圧力又は流量調節装置８によって、前記した圧
力を適正な圧力にコントロールすることもできる。高温
ガスは、他で発生する電気式、燃焼式又は廃熱回収式等
からの熱風を、高温ガスとして、装置内６に送風しても
よい。又は、加熱装置１自体に、電気式熱風発生部又は
補助バーナ部９を取着けて、そこで、熱風又は高温ガス
を発生させながら、装置内６に導入してもよいし、補助
バーナ部９としては、例えば、ハイスピードバーナ、輻
射加熱バーナ等がある。更に、エネルギ効率を著しく向
上させるために、被加熱物５を、被加熱物収納ケース２
を介して加熱する加熱体４に用いるラジアントチューブ
バーナで発生する排気ガスを、高温ガスとして用いるこ
ともできる。前記被加熱物収納ケース２は、実際には、
それを支持する支持部材があるが、図面上は省略する。
また、本発明の実施例図と、従来装置を示す図とにおい
て指示する各部名称が共通している場合には、同じ符号
で表示する。

【００１１】以上において、加熱体４により、被加熱物
５を、被加熱物収納ケース２を介して加熱していくと、
装置内６の温度が上昇する。この時、装置内６に高温ガ
スを送風して、装置内６の圧力を大気圧より、幾分上昇
させる状態にすると、熱変形等によって生じた隙間７か
らの空気の装置内６への侵入が防止できる。このこと
は、侵入した空気分の加熱の必要がなく、熱効率を大幅
にアップすることができると共に、装置内６の温度分布
を均一にし、被熱物５の品質向上に大きく貢献する。装
置内６の圧力は、大気圧よりも幾分高ければよいので、
圧力又は流量調節装置８により、制御して、装置内６の
圧力を一定に保持し、経済性を保持することができる。
送風する高温ガスとしては、前記した通り、種々ある
が、加熱体４に用いるラジアントチューブバーナの排気
ガスを用いることはとにより、エネルギ効率を著しく向
上させることができる。

【００１２】

【発明の効果】本発明は以上のとおりであるので、次の
ような効果がある。 ａ．被加熱物収納ケースの外周部及び装置内温度分布が
向上し、特に、加熱装置の入り口部分、即ち、扉部分の
温度低下が防止でき、品質向上に貢献できる。 ｂ．加熱体に使用するラジアントチューブバーナの排気
ガスを用いることにより、エネルギ効率を格段に向上さ
せることができる。 ｃ．温度分布が向上することにより、装置本体の小型化
を図ることができる。 ｄ．被加熱物収納ケースの外周部の対流伝熱の促進によ
る熱効率の向上と昇温時間の短縮を図ることができる。 ｅ．冷却工程時に、ヒータを切るか又は加熱装置に設置
したバーナの空気のみを供給することにより、空冷を実
行することができ、冷却速度が早くなる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係る加熱装置の断面的説明図であ
る。

【図２】 本発明に係る加熱装置の断面的説明図であ
る。

【図３】 図２のＡ−Ａ線断面的説明図である。

【図４】 従来装置の断面的説明図である。

【図５】 従来装置の断面的説明図である。

【符号の説明】

１ 間接加熱装置 ２ 被加熱物収納ケース ３ 外周部 ４ 加熱体 ５ 被加熱物 ６ 装置内 ７ 隙間 ８ 圧力又は流量調節装置 ９ 補助バーナ部 １０ 装置本体壁 １１ 扉

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被熱物収納ケースを内蔵した加熱装置本
   体内に、高温ガスを送風し、前記収納ケースの外周部の
   装置内圧力を大気圧より上昇させて、前記装置内への空
   気の侵入を防止し、前記収納ケースの外周部の温度分布
   を均一にしたことを特徴とする間接加熱装置における侵
   入空気防止方法。
2. 【請求項２】 加熱装置本体に、圧力又は流量調節装置
   を設け、収納ケース外周部の装置内圧力をコントロール
   するようにしたことを特徴とする請求項１記載の間接加
   熱装置における侵入空気防止方法。
3. 【請求項３】 他装置で発生する熱風を高温ガスとして
   送風するようにしたことを特徴とする請求項１記載の間
   接加熱装置における侵入空気防止方法。
4. 【請求項４】 加熱装置本体に、補助バーナ部を装置し
   て、そこで発生する高温ガスを送風するようにしたこと
   を特徴とする請求項１記載の間接加熱装置における侵入
   空気防止方法。
5. 【請求項５】 加熱装置本体に、電気式熱風発生部を装
   置して、そこで発生する熱風を高温ガスとして、送風す
   るようにしたことを特徴とする請求項１記載の間接加熱
   装置における侵入空気防止方法
6. 【請求項６】 高温ガスは、被熱物収納ケースを加熱す
   るラジアントバーナの排気ガスを用い、送風するように
   したことを特徴とする請求項１記載の間接加熱装置にお
   ける侵入空気防止方法