JP2000038659A - スパッタターゲット、配線膜および電子部品 - Google Patents
スパッタターゲット、配線膜および電子部品Info
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Abstract
ることが可能なNbライナー材が望まれており、そのよ
うなNb膜を再現性よく得ることを可能にしたスパッタ
ターゲットが求められている。 【解決手段】 高純度Nbからなるスパッタターゲット
であって、ターゲット表面においてX線回折法で測定さ
れた (310)面のピーク強度値と (200)面のピーク強度値
の比が 1±70% 以内である。スパッタターゲットのター
ゲット面全体における (310)面のピーク強度値と (200)
面のピーク強度値の比のバラツキは±30%以内とされて
いる。配線膜はこのようなスパッタターゲットを用いて
成膜してなるNb膜を具備し、具体的にはNb膜からな
るライナー材とこのライナー材上に存在するAl−Cu
膜とを有する。
Description
ナー材などの形成に好適なスパッタターゲットと、それ
を用いた配線膜および電子部品に関する。
急速に進捗しつつある。 64MビットDRAMやそれ以降
の半導体素子においては、高集積化、高信頼性化、高機
能化が進むにつれて、微細加工技術に要求される精度も
益々高まっている。このような集積回路の高密度化に伴
って、AlやCuを主成分として形成される金属配線の
幅は 1/4μm 以下になりつつある。
は、Al配線やCu配線の抵抗を低減することが必須と
なる。従来の配線構造では、配線の高さを厚くすること
で配線抵抗を低減することが一般的である。しかし、さ
らなる高集積化・高密度化された半導体デバイスなどで
は、これまでの積層構造を用いた際に配線上に形成され
る絶縁膜のカバレッジ性が悪くなり、当然歩留まりも低
下するため、デバイスの配線技術そのものを改良するこ
とが求められている。
アルダマシン(DD)配線技術を適用することが検討さ
れている。DD技術とは、予め下地膜に形成した配線溝
上に、配線材となるAlやCuを主成分とする金属をス
パッタリング法やCVD法などを用いて成膜し、熱処理
(リフロー)によって溝へ流し込み、CMP(Chemical
Mechanical Polishing) 法などにより余剰の配線金属を
除去する技術である。
内にいかにして良好にAlなどを充填するかが重要であ
る。充填技術としては、上述したようにリフロー技術な
どが適用される。一般的に、例えばAlのリフロー性を
向上させる膜(ライナー膜)としてはTi膜が用いられ
てきたが、Ti膜ではリフロー工程でAlとTiが反応
してAl3 Ti化合物が形成され、その結果として配線
抵抗が著しく上昇してしまうという問題がある。
イナー材料が種々検討されており、その中でも特にNb
の使用が効果的であることが報告されている。NbはT
iと比較して配線抵抗を低減することができ、またAl
などのリフロー性についても向上させることが可能とな
る。
いて形成したNb膜では、その上に形成したAl−Cu
膜(Al−Cu配線)の (111)配向性が例えば 30%以下
と極めて低い値を示す場合があることが明らかとなっ
た。このような (111)配向性が低いAl−Cu膜ではエ
レクトロマイグレーションが起こりやすく、半導体素子
などの信頼性の低下原因となる。
のNbターゲット用いて成膜したNbライナー膜を有す
るAl−Cu配線膜では、Al−Cu膜の (111)配向性
が低下するおそれがあり、その結果としてエレクトロマ
イグレーションが起こりやすくなるという問題がある。
このようなことから、256Mビットや1GビットのDRAM
などに求められる信頼性を十分かつ再現性よく満足させ
ることができず、次世代の半導体メモリへの応用は困難
な状況にある。
になされたもので、Al−Cu膜の(111)配向性を再現
性よく高めることが可能なライナー材などを得ることが
可能なスパッタターゲットを提供することを目的として
おり、またそのようなスパッタターゲットを用いること
によって、256Mビットや1GビットのDRAMなどに求め
られる信頼性を再現性よく実現可能とした配線膜、およ
びそのような配線膜を用いた電子部品を提供することを
目的としている。
解決するために、Nbターゲット表面(ターゲット面)
の結晶方位について検討した結果、Nbターゲット表面
のX線回折による (310)面ピークと (200)面ピークとの
強度比を 1±70% 以内に調整し、そのようなNbターゲ
ットを使用してNb膜を成膜することによって、従来達
成することができなかった、 (111)配向度を例えば 30%
以上としたAl−Cu膜が再現性よく実現可能であるこ
とを見出した。そして、このようなNb膜とAl−Cu
膜とを使用することによって、信頼性の高い配線膜が得
られることを見出した。
たものであり、本発明のスパッタターゲットは、請求項
1に記載したように、高純度Nbからなるスパッタター
ゲットであって、ターゲット表面においてX線回折法で
測定された (310)面のピーク強度値と (200)面のピーク
強度値の比が 1±70% 以内であることを特徴としてい
る。本発明のスパッタターゲットは、さらに請求項2に
記載したように、前記ターゲット表面全体における前記
(310)面のピーク強度値と (200)面のピーク強度値の比
のバラツキが±30% 以内であることを特徴としている。
求項3に記載したように、バッキングプレートと接合さ
れて用いられる。この場合のスパッタターゲットとバッ
キングプレートとの接合には、請求項4に記載したよう
に、例えば拡散接合が用いられる。
したように、上記した本発明のスパッタターゲットを用
いて成膜してなるNb膜を具備することを特徴としてい
る。本発明の配線膜において、例えば請求項6に記載し
たように、Nb膜はAl膜またはAl−Cu膜に対する
ライナー材である。
ように、上記した本発明の配線膜を有することを特徴と
している。本発明の電子部品において、前記配線膜は例
えば請求項8に記載したように、Nb膜とその上に存在
するAl膜またはAl−Cu膜とを有することを特徴と
している。本発明の電子部品は、請求項9に記載したよ
うに、例えば半導体素子である。
態について説明する。
bからなるスパッタターゲットであって、ターゲット表
面においてX線回折法で測定された (310)面のピーク強
度値と (200)面のピーク強度値の比が 1±70% 以内であ
る。なお、ここで言うピーク強度比とはX線回折法によ
り得られる最大強度の比を指すものである。
ト面)において、X線回折法で測定される結晶方位は多
数存在する。その中で、 (310)面と (200)面がAl−C
u膜の (111)配向度と非常に密着した関係を有している
ことが判明した。そこで、ターゲット面の (310)面ピー
クと (200)面ピークの強度比を変化させた複数のNbタ
ーゲットを用いて評価した結果、ターゲット表面の (31
0)面ピークと (200)面ピークの強度比が 1±70% 以内で
あるときに、それを用いて形成したNb膜上のAl−C
u膜の (111)配向度を例えば 30%以上とすることが可能
であることを見出した。
格子定数に対して非常に強い関係を有しており、Nbタ
ーゲット表面の (310)面と (200)面以外の強度比を変化
させても、Nb膜の格子定数がAl−Cu(111) とマッ
チングせず、 (111)配向性を高めることができない。こ
れに対して、Nbターゲット表面の (310)面ピークと(2
00)面ピークの強度比を適切に制御することにより、そ
れを用いて形成したNb膜上のAl−Cu膜の (111)配
向性を再現性よく高めることが可能となる。
ーゲットにおいては、ターゲット表面においてX線回折
法で測定された (310)面のピーク強度値と (200)面のピ
ーク強度値の比を 1±70% 以内としている。Nbターゲ
ット表面の (310)面ピークと(200)面ピークの強度比が
1±70% を超えると、それを用いて形成したNb膜とA
l−Cu膜の格子定数の間にギャップを生じてしまい、
Al−Cu膜の (111)配向性が低下してしまう。この場
合、Al−Cu(200) と格子定数がマッチングし、Al
−Cu膜の (200)配向度が増加して、極めてエレクトロ
マイグレーションを引き起こしやすくなってしまう。
のターゲット面の (310)面のピーク強度値と (200)面の
ピーク強度値の比を 1±70% 以内とすることによって、
それを用いて形成したNb膜はAl−Cu膜の (111)面
と格子整合性に優れることから、Al−Cu膜の (111)
配向性を向上させることが可能となる。従って、Nb膜
上に形成したAl−Cu膜のエレクトロマイグレーショ
ン耐性を高めることができ、そのようなNb膜とその上
に形成したAl−Cu膜とを具備する配線膜の信頼性を
大幅に向上させることが可能となる。
おける (310)面ピークと (200)面ピークの強度比は 1±
50% 以内とすることがさらに好ましい。このようなピー
ク強度比を満足させることによって、より一層Al−C
u膜の (111)配向性を向上させることができる。
おける (310)面ピークと (200)面ピークの強度比は、タ
ーゲット表面全体として±30% 以内とすることが好まし
い。このように、ターゲット表面全体として上記ピーク
強度比を一定範囲内に制御することによって、それを用
いて形成したNb膜上のAl−Cu膜全体の信頼性を高
めることが可能となる。
クの強度比のターゲット表面全体としてのバラツキが 3
0%を超えると、形成される半導体デバイスなどの均一性
に多大な影響を及ぼす。現在の半導体デバイスは 8イン
チSiウェハーから数万個単位で生産されるため、Nb
ターゲット内の上記したピーク強度比のバラツキがその
ままSiウェハーの配線膜に影響を及ぼし、各半導体デ
バイスの信頼性にバラツキを生じさせる結果となる。
デバイスは信頼性が良好であるが、中央から生産したデ
バイス信頼性が低いといった問題が発生してしまう。タ
ーゲット表面全体としての上記したピーク強度比のバラ
ツキは±15% 以内とすることがさらに好ましい。
度Nbにより構成されるものであるが、例えば一般的な
高純度金属材のレベル程度であれば多少の不純物元素を
含んでいてもよい。ただし、例えば配線抵抗の低減など
を図る上で不純物元素量は低減することが好ましい。
は、特定の原料と塑性加工、熱処理条件などを満足させ
る以外は特に限定されるものではなく、例えばエレクト
ロンビーム(EB)溶解やアーク溶解などの公知の製造
方法を適用して作製することができる。
EB溶解法を用いてインゴットを作製する。ビレットの
サイズは直径を 100〜 500mmとすることが好ましい。こ
のようなビレットに対して鍛造、圧延の塑性加工によ
り、例えば50〜 98%の加工率を与える。このような加工
率の塑性加工によれば、インゴットに適当量の熱エネル
ギーを与えることができ、そのエネルギーによってNb
の (310)面と (200)面の配向性を制御することができ
る。また、このエネルギーは微小内部欠陥を除去するの
にも有効な作用をもたらす。
以上の熱処理を施す。この熱処理によって、Nbの (31
0)面ピークと (200)面ピークの強度比を 1±70% 以内と
すると共に、そのバラツキを±30% 以内に制御する。
工し、例えばAlからなるバッキングプレートと拡散接
合する。ここで、拡散接合時の温度は 600℃以下とする
ことが好ましい。これは、融点が 660℃であるAlの塑
性変形を防止すると共に、ターゲット面の (310)面ピー
クと (200)面ピークの強度比の低下を抑制するためであ
る。ここで得られた素材を所定サイズに機械加工するこ
とによって、本発明のスパッタリングターゲットが得ら
れる。
ッタターゲットを用いてスパッタ成膜してなるNb膜を
具備するものである。このようなNb膜は、Al−Cu
配線(Al−Cu膜)のライナー材などに好適である。
また、Al膜に対しても適用可能である。本発明の配線
膜は例えば上記したNb膜上にAl−Cu膜やAl膜を
存在させたものであり、例えばAl−Cu膜はその (11
1)配向度を例えば 30%以上とすることができる。ここ
で、Al−Cu膜には 0.1〜 5重量% Cu−Al合金な
どが用いられる。
(111)配向性に優れるAl−Cu膜とを具備する配線膜
によれば、DD配線技術を適用する際に好適な配線膜構
造を提供した上で、例えば256Mビットや1GビットのDR
AMなどに求められている配線信頼性を十分にかつ再現
性よく満足させることが可能となる。
に代表される各種の電子部品に使用することができる。
具体的には、本発明の配線膜を用いたULSIやVLS
Iなどの半導体素子、さらにはSAWデバイスやTPH
などの電子部品が挙げられる。本発明の電子部品はこの
ような半導体素子、SAWデバイス、TPHなどを含む
ものである。
ッタターゲットによれば、例えばDD配線技術に好適な
配線膜構造を提供することができると共に、配線膜の信
頼性を大幅に高めることが可能となる。従って、このよ
うなスパッタターゲットを用いて成膜したNb膜を具備
する本発明の配線膜、およびそれを用いた電子部品によ
れば、例えば256Mビットや1GビットのDRAMなどに求
められる高密度配線を実現した上で、信頼性を向上させ
ることが可能となる。
Claims (9)
- 【請求項1】 高純度Nbからなるスパッタターゲット
であって、ターゲット表面においてX線回折法で測定さ
れた (310)面のピーク強度値と (200)面のピーク強度値
の比が 1±70% 以内であることを特徴とするスパッタタ
ーゲット。 - 【請求項2】 請求項1記載のスパッタターゲットにお
いて、 前記ターゲット表面全体における前記 (310)面のピーク
強度値と (200)面のピーク強度値の比のバラツキが±30
% 以内であることを特徴とするスパッタターゲット。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のスパッタ
ターゲットにおいて、前記スパッタターゲットはバッキ
ングプレートと接合されていることを特徴とするスパッ
タターゲット。 - 【請求項4】 請求項3記載のスパッタターゲットにお
いて、 前記スパッタターゲットは前記バッキングプレートと拡
散接合されていることを特徴とするスパッタターゲッ
ト。 - 【請求項5】 請求項1記載のスパッタターゲットを用
いて成膜してなるNb膜を具備することを特徴とする配
線膜。 - 【請求項6】 請求項5記載の配線膜において、 前記Nb膜はAl膜またはAl−Cu膜に対するライナ
ー材であることを特徴とする配線膜。 - 【請求項7】 請求項5記載の配線膜を有することを特
徴とする電子部品。 - 【請求項8】 請求項7記載の電子部品において、 前記配線膜は、前記Nb膜と、前記Nb膜上に存在する
Al膜またはAl−Cu膜とを有することを特徴とする
電子部品。 - 【請求項9】 請求項7または請求項8記載の電子部品
において、 半導体素子であることを特徴とする電子部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20400098A JP2000038659A (ja) | 1998-07-17 | 1998-07-17 | スパッタターゲット、配線膜および電子部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20400098A JP2000038659A (ja) | 1998-07-17 | 1998-07-17 | スパッタターゲット、配線膜および電子部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000038659A true JP2000038659A (ja) | 2000-02-08 |
Family
ID=16483125
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20400098A Pending JP2000038659A (ja) | 1998-07-17 | 1998-07-17 | スパッタターゲット、配線膜および電子部品 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2000038659A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001262329A (ja) * | 2000-03-15 | 2001-09-26 | Vacuum Metallurgical Co Ltd | 固相拡散接合スパッタリングターゲット組立て体及びその製造方法 |
JP2002038258A (ja) * | 2000-07-21 | 2002-02-06 | Toshiba Corp | スパッタリングターゲット |
-
1998
- 1998-07-17 JP JP20400098A patent/JP2000038659A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001262329A (ja) * | 2000-03-15 | 2001-09-26 | Vacuum Metallurgical Co Ltd | 固相拡散接合スパッタリングターゲット組立て体及びその製造方法 |
JP4519981B2 (ja) * | 2000-03-15 | 2010-08-04 | アルバックマテリアル株式会社 | 固相拡散接合スパッタリングターゲット組立て体及びその製造方法 |
JP2002038258A (ja) * | 2000-07-21 | 2002-02-06 | Toshiba Corp | スパッタリングターゲット |
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