JP2000038320A - 美爪料 - Google Patents

美爪料

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JP2000038320A
JP2000038320A JP10208976A JP20897698A JP2000038320A JP 2000038320 A JP2000038320 A JP 2000038320A JP 10208976 A JP10208976 A JP 10208976A JP 20897698 A JP20897698 A JP 20897698A JP 2000038320 A JP2000038320 A JP 2000038320A
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信良 矢部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特殊な虹彩色を爪に付与することにより指先を
きわだたせ、優美な外観を有し、しかも、乾燥速度が速
く、化粧持続性に優れた美爪料。 【構成】細かい溝を有するポリエチレンテレフタレート
フィルムと金属及びエポキシ樹脂からなる積層ラメ剤
と、アクリル−シリコーン系共重合体を含有する美爪
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特殊な虹彩色を爪に付
与することにより指先をきわだたせ、優美な外観を有
し、しかも、乾燥速度が速く、化粧持続性に優れた美爪
料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、外観を優美にするためや、指先を
きわだたせるために、雲母チタンやオキシ塩化ビスマ
ス、魚鱗箔等のパール剤を配合したり、ポリエチレンフ
ィルムに金属を蒸着した粉末のラメ剤、ポリエチレンと
ポリオレフィンの積層ラメ剤、細かい溝を有さないポリ
エチレンテレフタレート−金属−エポキシ樹脂からなる
積層ラメ剤等のラメ剤を配合していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パール
剤を配合したものは、指先に光沢を付与することができ
るが、特殊な虹彩色を得ることはできなかった。ポリエ
チレンフィルムに金属を蒸着した粉末ラメ剤を配合した
ものは、爪の質感を変えることができるが、単純に金属
の外観が得られるだけである。また金属を蒸着しない、
ポリエチレンフィルムとポリオレフィンフィルムの積層
ラメ剤については、質感を変えることはできるが、フィ
ルムの透明性が高く、指先に特殊な虹彩色を付与する化
粧効果の点で満足のいくものが得られていない。更に、
細かい溝を有さないポリエチレンテレフタレート−金属
−エポキシ樹脂からなる積層ラメ剤を配合したものも、
指先に特殊な虹彩色を付与し、指先をきわだたせる化粧
効果が満足できるものではなかった。また、前記ラメ剤
を配合すると、美爪料塗布後の化粧膜が溶剤の揮発を妨
げるために、乾燥速度が著しく遅くなるという問題点が
あった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記課題を解決するために鋭意研究した結果、アクリル−
シリコーン系共重合体を含有する美爪料に、細かい溝を
有するポリエチレンテレフタレートフィルムと金属及び
エポキシ樹脂からなる積層ラメ剤を組み合わせると、特
殊な虹彩色を爪に付与することにより指先をきわだた
せ、優美な外観を有し、しかも、乾燥速度が速く、化粧
持続性に優れることを見出し、本発明を開発するに至っ
た。すなわち、本発明は、次の成分(a)及び(b); (a)細かい溝を有するポリエチレンテレフタレートフ
ィルムと金属及びエポキシ樹脂からなる積層ラメ剤 (b)アクリル−シリコーン系共重合体を含有する美爪
料に関するものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いられる成分(a)の細かい溝を有するポリエチレン
テレフタレートフィルムと金属及びエポキシ樹脂からな
る積層ラメ剤は、ポチエチレンテレフタレート表面にホ
ログラム柄等の細かい溝を有しているために、可視光線
のいずれかが干渉し、プリズム効果で虹色に輝いたり、
見る角度により赤、青、黄、緑、オレンジと三次元に発
色する積層ラメ剤である。
【0006】ポリエチレンテレフタレートフィルムに細
かい溝を形成する方法としては、レーザーでホログラム
柄をエッチングしたプレス型を用いてエンボス加工する
方法等が挙げられる。
【0007】成分(a)の金属としては、アルミニウ
ム、金等が挙げられるが、溶剤に濡れても虹彩色の外観
を発現させる観点より、アルミニウムが好ましい。
【0008】成分(a)は、まずポリエチレンテレフタ
レートフィルムに細かい溝を加工し、これに金属を蒸着
し、更にエポキシ樹脂で被覆した後、適当な大きさ、形
状に裁断することにより得られるものである。前記エポ
キシ樹脂を被覆するとき、エポキシ樹脂にベンガラ、黄
酸化鉄等の無機着色顔料やタール系色素等の有機色素を
混合又は溶解したものを被覆することにより、着色した
ものも使用可能である。
【0009】本発明に用いられる成分(a)の積層ラメ
剤の大きさは、使用性、使用感、化粧効果によって選択
されるが、概ね0.001〜5mmであり、好ましくは
0.01〜3mmである。更にその形状も、使用性、使
用感、化粧効果によって選択され、例えば、星型や丸
型、四角型、短冊型、ハート型、六角型、楕円型等が挙
げられる。
【0010】本発明に用いられる成分(a)の細かい溝
を有するポリエチレンテレフタレートフィルムと金属及
びエポキシ樹脂からなる積層ラメ剤は、市販品として、
ダイヤホログラムHG−S20EP、ダイヤホログラム
HG−S40EP(ダイヤ工業製)、エポクリスタル
0.1M、エポクリスタル0.3M(中塚金属製)等が
挙げられる。また、これら成分(a)の積層ラメ剤は、
必要に応じ一種又は二種以上を用いることができる。更
に、これらは必要に応じて一般油剤、シリコーン油、フ
ッ素化合物、界面活性剤等で表面を処理したものも使用
することができる。
【0011】本発明の美爪料における、成分(a)の細
かい溝を有するポリエチレンテレフタレートフィルムと
金属及びエポキシ樹脂からなる積層ラメ剤の配合量は、
0.1〜30%が好ましく、0.5〜20%がさらに好
ましい。この範囲であれば、特殊な虹彩色を得るといっ
た化粧効果の点で満足のいくものが得られる。
【0012】本発明に用いられる成分(b)のアクリル
−シリコーン系グラフト共重合体とは、分子鎖の片末端
にラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサン化
合物とアクリレート及び/又はメタクリレートを主体と
するラジカル重合性モノマーとの共重合体で、特開平2
−25411号公報、特開平2−132141号公報等
に記載されているものが例示される。例えば、分子鎖の
片末端にラジカル重合性を有するオルガノポリシロキサ
ン化合物は、下記の一般式(1)
【0013】
【化1】
【0014】R:メチル基又は水素原子 R:場合によりエーテル結合1個又は2個で遮断され
ている直鎖状又は分岐状の炭素鎖を有する炭素原子1〜
10個の2価の飽和炭化水素基 R:メチル基又はブチル基 h:3〜300 で表されるものが挙げられる。
【0015】一方、アクリレート及び/又はメタクリレ
ートを主体とするラジカル重合性モノマーは、ラジカル
重合性不飽和結合を分子中に1個有する化合物を意味
し、使用されるアクリレート及び/又はメタクリレート
としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、
ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)ア
クリレート、フルオロ炭素鎖1〜10のパーフルオロア
ルキル(メタ)アクリレートを例示することができる。
また、本発明におけるアクリレート及び/又はメタクリ
レートを主体とするラジカル重合性モノマーにおいて、
上記したアクリレート及び/又はメタクリレート以外に
必要に応じて種々の重合性モノマー化合物を使用するこ
とができる。これらの化合物としては、スチレン、置換
スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、無水マレ
イン酸、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、ブタ
ジエン、アクリロニトリル、フッ化オレフィン、N−ビ
ニルピロリドン等を例示することができる。
【0016】分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有す
るジメチルポリシロキサン化合物(A)とアクリレート
及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性
モノマー(B)との共重合体は、重合比率((A)/
(B)):1/19〜2/1の範囲内で、ベンゾイルパ
ーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビスイ
ソブチロニトリル等の通常のラジカル重合開始剤の存在
下で行われ、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、バ
ルク重合法のいずれの方法の適用も可能である。市販品
としては、溶剤に溶解したものとして、KP541(6
0%イソプロピルアルコール溶液)、KP543(酢酸
ブチル溶液)、KP545(30%デカメチルシクロペ
ンタシロキサン溶液)〔共に、信越化学工業社製〕等が
挙げられる。
【0017】本発明の美爪料における、成分(b)のア
クリル−シリコーン系グラフト共重合体の配合量は、
0.1〜10重量%が好ましく、0.5〜5%が特に好
ましい。配合量がこの範囲であれば塗膜の乾燥性におい
て、特に良好なものが得られる。
【0018】本発明の美爪料には、上記必須成分の他
に、通常美爪料に用いられる成分として、例えば、粉
体、ニトロセルロースやアルキッド樹脂等の被膜形成
剤、可塑剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、
増粘剤、香料、防腐剤、多価アルコール、低級アルコー
ル、美容成分等を本発明の効果を損なわない範囲で、配
合することができる。
【0019】例えば、粉体としては、球状、板状、針状
等の形状、、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔
質等の粒子構造、等により特に限定されず、無機粉体
類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体
類、等が挙げられる。具体的には、酸化チタン、黒酸化
チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸
化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウ
ム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシ
ウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、
ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アル
ミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリ
サイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫
酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等
の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化
鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理
雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、
ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレート、アクリ
ロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニ
リデン−メタクリル酸共重合体パウダー、ポリスチレン
パウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、オ
ルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、ウレタン
パウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セル
ロース、N−アシルリジン等の有機粉体類、有機タール
系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子
酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チ
タン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二
酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、等が
挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができ
る。しかも、目的に応じて、例えば金属酸化物、金属水
酸化物、フッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石鹸、
ロウ、油脂、炭化水素等で表面処理して用いることも可
能である。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0021】実施例1〜4及び比較例1〜3:美爪料 表1に示す組成で通常の方法により美爪料を製造し、
「外観の優美さ」、「乾燥速度の速さ」、「虹彩色の化
粧効果」、「化粧効果の持続性」を以下の方法により評
価し、その結果を併せて表1に示した。
【0022】
【表1】
【0023】注1:下記化学式(2)で示される片末端
メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン40g、メ
チルメタクリレート40g、2−エチル−ヘキシルアク
リレート10g、n−ブチルメタクリレート10g、ト
ルエン100gを混合し、続いてアゾビスイソブチロニ
トリル1.5gを添加、溶解させた後、攪拌下に80〜
90℃の温度範囲内で5時間反応させ粘稠な溶液を得
た。この溶液を2lのメタノール中に注ぎ込み、グラフ
トポリマーを沈殿析出せしめた。沈殿物を濾別し、乾燥
させて得られれた重合体。
【0024】
【化2】
【0025】注2:ダイヤホログラムHG−S20EP
(ダイヤ工業製)
【0026】評価項目および評価方法 a.乾燥速度 10名の官能検査パネルに実施例及び比較例の美爪料を
使用してもらい、塗布直後から指先で触れた時に跡がつ
かなくなるまでの時間を計り、全パネルの平均値を下記
基準で評価した。 b.化粧効果 10名の官能検査パネルに実施例及び比較例の美爪料を
使用してもらい、外観の優美さ、及び虹彩色の化粧効果
を下記評価基準により点数化し、全パネルの平均値を下
記判定基準で評価した。 (評 価) :(評 点) 特殊な虹彩色感が良好である : 3 特殊な虹彩色感がある : 2 やや虹彩色感がある : 1 虹彩色感がない : 0 (評点の平均値) :(評 価) 2〜3以下 : ◎ 1〜2未満 : △ 0〜1未満 : × c.化粧効果の持続性 10名の官能検査パネルに実施例及び比較例の美爪料を
使用してもらい、化粧効果の持続性(化粧膜の剥がれ具
合)を下記評価基準により点数化し、全パネルの平均値
を下記判定基準で評価した。 (評点の平均値) :(評 価) 3.5〜4以下 : ◎ 3.0〜3.5未満 : ○ 2.0〜3.0未満 : △ 1.0〜2.0未満 : □ 0 〜1.0未満 : ×
【0027】表1から明らかなように、実施例1〜4の
美爪料は、比較例に比べて、「外観の優美さ」、「乾燥
速度の速さ」、「虹彩色の化粧効果」、「化粧効果の持
続性」の全ての項目で優れたものであった。
【0028】
【発明の効果】本発明の美爪料は、特殊な虹彩色を爪に
付与することにより指先をきわだたせ、優美な外観を有
し、しかも、乾燥速度が速く、化粧持続性に優れるもの
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(a)及び(b); (a)細かい溝を有するポリエチレンテレフタレ−トフ
    ィルムと金属及びエポキシ樹脂からなる積層ラメ剤 (b)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体を含有
    することを特徴とする美爪料。
JP20897698A 1998-07-24 1998-07-24 美爪料 Expired - Lifetime JP3587233B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1249222A4 (en) * 2000-01-18 2006-04-26 Sakura Color Prod Corp SHINY COSMETICS

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1249222A4 (en) * 2000-01-18 2006-04-26 Sakura Color Prod Corp SHINY COSMETICS

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