JP2000037864A - インクジェット印刷装置およびマスクパターン作成方法 - Google Patents

インクジェット印刷装置およびマスクパターン作成方法

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JP2000037864A
JP2000037864A JP21009298A JP21009298A JP2000037864A JP 2000037864 A JP2000037864 A JP 2000037864A JP 21009298 A JP21009298 A JP 21009298A JP 21009298 A JP21009298 A JP 21009298A JP 2000037864 A JP2000037864 A JP 2000037864A
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mask
ink
dots
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Hiroo Inoue
博夫 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスクを使用して生成された吐出用データに
基づいて印刷を行うインクジェット印刷装置において、
複雑な印刷制御の構成を用いることなく小電力電源を使
用でき、また、この小電力電源による印刷品位の低下を
防止する。 【解決手段】 ヘッドの複数回の走査それぞれに対応し
たマスクを作成する場合に、まず、所定のマスクパター
ンを作成し(ステップS2)、このマスクパターンを基
本としてヘッドのノズル配列方向と直交する方向にそれ
ぞれの走査毎のパターン単位でずらしながら(ステップ
S3,S4,S7,S8)、それぞれのずらしパターン
において、各走査で同時に吐出するマスクドット数、す
なわちノズル数をカウントし(ステップS5)、このカ
ウントした最大ドット数が、その装置の電源容量に基づ
いた所定の制限値より大であるか否かを判断する。これ
により、最大ドット数が制限値以下のマスクパターンを
生成することができる(ステップS10)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット印
刷装置およびマスクパターン作成方法に関し、マスクを
用いて処理したデータに基づきヘッドを駆動して印刷を
行うインクジェット印刷装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の装置の一従来例として、インク
ジェット方式のヘッドを用いたシリアルプリンタでは、
画質の向上等を目的として一定の領域の印刷を複数回の
走査で完成させるマルチパス印刷方式を採用したものが
知られている。また、この複数回の走査を往および復方
向の双方向の走査で行う場合もある。
【0003】このような場合、各走査におけるそれぞれ
のヘッドの吐出用データはマスクを用いて生成されるの
が一般的である。このような点からマスクを用いて吐出
用データを生成する場合、ヘッドにおいて同時駆動され
るノズルの数の最大値はマスクパターンにおける、ノズ
ル配列方向と同方向のサイズ、すなわち、同時に印字可
能とするドットの数によって定まることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のマスクパターンは、同時駆動するノズルの数に
関して特に考慮せずに設計されていたため、マスクパタ
ーンによっては、実際に印字する際に、同時駆動するノ
ズルの数もしくは駆動エネルギーは、例えば0から全ノ
ズルに対応した範囲のいずれの値も取り得る場合があっ
た。
【0005】一方、実際の装置では、その電源のコスト
等を極力抑える意味からも、ある一定の電力以下の能力
の電源を採用する場合が多く、全てのノズルを同時に駆
動することは必ずしも可能ではなかったため、同時に全
てのノズルが駆動されるような場合には電力の不足によ
って良好な吐出が行われず、結果として印刷する画像が
乱れるなどの問題を生ずることがあった。
【0006】このような問題を解消するものとして、予
め同時に吐出するドット数を数え、ある瞬間またはある
一定区間内の吐出するドット数が所定の制限値を超える
場合は、所定領域の印刷に要する走査数をさらに増した
り、低速で印字する等の方法が知られているが、そのた
めに印刷制御のための構成が複雑になるとともに装置全
体の印刷速度が低下するという問題を派生させる場合が
ある。
【0007】本発明は、マスクを用いて吐出用データと
生成する場合の電力不足に起因した問題を解消するため
になされたものであり、その目的とするところは、複雑
な印刷制御構成を用いることなく、小電力の電源を使用
することができ、また、これによる印刷品位の低下が生
じることを防止したインクジェット印刷装置およびマス
クパターン作成方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
複数のノズルを有したインクジェットヘッドを用い、該
インクジェットヘッドを印刷媒体の一定の印刷領域に対
して複数回の走査を行い印刷を行うインクジェット印刷
装置において、インクジェットヘッドの前記複数回の走
査で用いる吐出用データを生成するためのマスクパター
ンであって、当該複数のノズルについて同時に吐出する
吐出用データを生成するためのマスクドットの数が当該
インクジェット印刷装置の電源容量に応じて定められた
マスクパターンを出力するマスク手段と、該マスク手段
が出力するマスクパターンに基づいて印刷データを処理
し吐出用データを生成する吐出データ生成手段と、を具
えたことを特徴とする。
【0009】好ましくは、前記マスク手段が出力するマ
スクパターンは、マスクパターンを合成する前記複数の
パターンを、吐出タイミングが異なる吐出用データを生
成するマスクドットの方向へ相互に所定量ずらして合成
されるマスクパターンのうち、前記同時に吐出する吐出
用データを生成するためのマスクドットの数が前記電源
容量に応じた制限値以下であるマスクパターンであるこ
とを特徴とする。
【0010】また、複数のノズルを有したインクジェッ
トヘッドを用い、該インクジェットヘッドを印刷媒体の
一定の印刷領域に対して複数回の走査を行い印刷を行う
インクジェット印刷装置において、インクジェットヘッ
ドの前記複数回の走査で用いる吐出用データを生成する
ためのマスクパターンの作成方法において、前記複数の
ノズルについて同時に吐出する吐出用データを生成する
ためのマスクドットの数を、当該インクジェット印刷装
置の電源容量に応じて定めたことを特徴とする。
【0011】好ましくは、前記マスクパターンは、マス
クパターンを合成する前記複数のパターンを、吐出タイ
ミングが異なる吐出用データを生成するマスクドットの
方向へ相互に所定量ずらして合成されるマスクパターン
のうち、前記同時に吐出する吐出用データを生成するた
めのマスクドットの数が前記電源容量に応じた制限値以
下であるマスクパターンであることを特徴とする。
【0012】以上の構成によれば、マスクパターンにお
いて同時に吐出される吐出用データを生成するマスクド
ットの数は、ヘッド駆動のための電源容量に応じた制限
値以下とされるので、このマスクによって生成された吐
出用データに基づいて吐出が行われるとき、ヘッドにお
いて同時駆動されるノズルの数は、ヘッドに供給される
電源容量に対応した数以下に制限される。 〔発明の詳細な説明〕
【0013】以下、図面を参照して本発明の実施形態を
詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明の一実施形態に係るインク
ジェット方式のシリアルプリンタの概略構成を示す斜視
図である。
【0015】キャリッジ2には、複数のノズルを有した
インクジェットヘッド(以下、単に「ヘッド」ともい
う)およびインクカートリッジからなるインクジェット
ユニット1が着脱自在に搭載される。また、インクジェ
ットヘッドとインクカートリッジも相互に着脱できるも
のである。本実施形態のインクジェットヘッドは、熱エ
ネルギーを利用してインクに気泡を生じさせ該気泡の圧
力によってノズルからインクを吐出するものである。キ
ャリッジ2は、ガイド軸3に案内されながら不図示の駆
動機構により、図に示す矢印AおよびBの方向に移動で
き、これにより、ヘッドの印刷媒体Pに対する往方向お
よび復方向の走査が可能となる。印刷用紙等の印刷媒体
Pは、給紙トレイ4に積層されており、1枚づつ分離さ
れて給紙され、ヘッドの走査に同期して、図に示す矢印
Cの方向の搬送される。
【0016】上記プリンタにおいて、本実施形態は、ヘ
ッドの往復走査を2回、すなわち、合計4回の走査で所
定領域の印刷を完成させるマルチパス印刷を行い、この
場合の、走査(パス)毎の吐出マスクパターンについ
て、以下のような構成とするものである。
【0017】以下では、まず、図2〜図5を参照してマ
スクパターンと同時駆動されるノズルの関係について説
明する。
【0018】図2(a)および(b)は、マスクパター
ンを使用することにより、原画像を4パスに分割して印
刷を行う処理の流れを示すブロック図である。
【0019】図2(a)に示すように、まず、印刷すべ
き画像を出力する画像出力手段101から、走査毎に上
記印刷したい画像のドットパターンが出力される。これ
に対して、あらじかじめ作成されている2次元のマスク
パターン104をAND演算102によって処理し、マ
スクパターンと重なるドットのパターンのみを出力し、
これに基づき、印刷手段103は図1に示したヘッドの
走査を行って印刷を行う。
【0020】図2(b)に示す例のように、ベタ画像1
0を4パスで印刷する場合は、4回の走査それぞれのマ
スク11〜14を対応する走査で用い、これに基づくA
ND演算を行うことによって各走査の吐出データを生成
して印刷を行い、最終的に4回目の印刷が終了した段階
で、図中符号20で示されるように画像の全てのドット
が印刷される。
【0021】図3は、上述した印刷におけるマスクパタ
ーンとヘッドのノズルとの関係を説明する図である。
【0022】図において、ヘッドは、1回の走査毎に印
刷される印刷媒体に対しノズルの配列長さをパス数で割
った長さだけ縦方向に移動する(実際は、印刷媒体が走
査方向と直交する方向に搬送される)。全ノズル数20
に対し、パス数が4回の場合、所定の印刷領域に注目す
ると、この図に示すように、ヘッドの下からパス数分の
1のノズルを用いて、1パス目のマスクによって処理し
た画像が印刷され、次に上述の移動を行った後、下から
1/パス数〜2/パス数までのノズルを使用して2パス
目のマスクによって処理された画像が印刷される、とい
う順序で最終的に4回のパスで印刷したい画像を完成さ
せる。この場合、各走査では、他のノズルは他の領域の
印刷に用いられていることは勿論である。従って、この
図からもわかるように、1パス目と、2パス目と、3パ
ス目および4パス目それぞれのマスクは縦に並んだ状態
でひとつのヘッドのノズル列に対して作用するため、4
パス分のマスクを縦に並べれば、ひとつのヘッドに対し
てある瞬間に吐出が行われるノズル数が計算でき、本実
施形態では、そのノズルの数は5になる。
【0023】図4はパス数とこれに対応した基本的なマ
スクパターンの一例を示す図である。
【0024】あるパスで印刷されたドットパターンに対
して、それを補完するようなパターンが別のパスにおい
て設定される。この図に示すように、どのようなパター
ンを使用しても、印刷パス数が増えれば縦方向に並ぶド
ット密度は1/パス数の割合で低くなっていくことが解
る。
【0025】図5は、マスクパターンをパス毎に位相を
ずらして使用した場合を説明する図である。
【0026】一定の面積を持つマスクパターンを使用す
る場合は、マスクのパターンによる繰り返し模様が印刷
した画像に出現することを防ぐため、位相をずらして使
用することが多い。その場合、この図に示す例ように、
例えば縦方向の直線マスクを用いてマスクパターンを作
成し、これをパス毎に横方向の位相をずらして使用する
と、ずらし幅によっては縦方向に並ぶ全てのノズルで吐
出される可能性が出てくることがわかる。このような状
態を回避するために、本実施形態では、以下に説明する
ように、縦方向の直線マスクが出現する確率をあらかじ
め制限して作成したマスクパターンを用いることによっ
て、小電力によるヘッド駆動を行うことを可能とする。
【0027】図6は、本実施形態におけるマスクパター
ンの作成処理の手順を示すフローチャートである。
【0028】処理を開始すると、まずステップS1にお
いて、オフセット値の初期化と、装置で用いられている
電源容量及び、パス数に基づく、同時駆動ノズル数に関
する制限値の設定を行い、ステップS2において、装置
で求める画質等に応じてマスクパターンを設定する。こ
のマスクパターン設定のためのパターン作成方法は、従
来より固定マスクやランダムマスク等が提案されている
が、前述の図4にて説明したとおり、オフセットをかけ
ない場合は、パス数に応じて、全てのパスでの縦方向の
一直線に並ぶマスクドット数は一定であり、その値はヘ
ッドのノズル数/パス数で定まる。従って、どのような
マスク作成アルゴリズムを使用し、その結果、どのよう
なマスクパターンを設定されても、本実施形態の処理に
は何ら影響はない。
【0029】次に、ステップS3で、例えば求める画質
等に応じて望ましいと思われるオフセット値を設定す
る。このオフセット値は、例えば0であってもよいこと
は勿論である。ステップS4で、現在設定されているオ
フセット値について、パス毎のマスクパターンのずらし
処理を行い、ステップS5において、ステップS4でず
らしを行ったマスクパターンについて、全てまたは任意
の位置(パス)の縦方向に一直線に並ぶマスクドットの
数をカウントし、その最大値を求める。
【0030】次に、ステップS6において、ステップS
5で求められた最大値とステップS1において設定され
ている制限値とを比較し、最大値が制限値よりも小さい
場合は、設定したマスクパターンを用いても電源容量は
十分であるとして、ステップS10に進み、現在のオフ
セット値でずらされたマスクパターンを出力して処理を
終了する。
【0031】一方、最大値が制限値よりも大きい場合は
ステップS7に進み、オフセット値を更新し、ステップ
S8において、全ての選択可能なオフセット値を検査し
たか否かを判断し、まだ全ての検査を終えていない場合
は、ステップS4に戻る。
【0032】全ての選択可能なオフセット量を検査し終
っていると判断した場合は、ステップS9に進み、条件
を満たすオフセット値がないことを通知して処理を終了
する。
【0033】なお、上述したマスクパターンの生成処理
は印刷装置において、入力画像、その他ユーザーが設定
する条件によって起動され、自動的にマスクパターンを
生成するこのとしてもよく、また、予め上述の処理によ
って生成されたマスクパターンデータを印刷装置に入力
するようにしてもよい。
【0034】(その他の実施形態1)本実施形態では、
電源電力に対応したマスクパターンの生成のためパス数
をもさらにパラメータとして考慮するものである。その
ため、図7に示すように、ステップS102で、パス数
の初期化を行い、また、ステップS109で全ての選択
可能なオフセット値の検査を終了したと判断した場合
は、ステップS110で、パス数を変更し、同様のマス
クパターン生成に関する処理を繰り返す。
【0035】(その他の実施形態2)図8は、本発明の
さらに他の実施形態に係るマスク生成処理の手順を示す
フローチャートである。
【0036】本実施形態では、ステップS203のマス
クパターン生成処理によって作成されたマスクパターン
を、縦方向の一直線上に並ぶマスクドットの制限を多少
変更することによって、本発明の所定の効果を得ること
ができるマスクパターンを生成する。以下では、「ライ
ン」とは、マスクパターンの任意の縦方向の一つの直線
を意味し、「ライン位置」とは、マスクパターンの横方
向の位置すなわちひとつのラインがマスクパターンの中
において何番目にあるかを意味するものとする。
【0037】すなわち、本実施形態では、ステップS2
08において、ラインにおけるドット数と制限値とを比
較し、ドット数が制限値よりも大きい場合は、ステップ
S209へ進み、他のラインでドット数が制限値よりも
少ないラインを検索し、そこにドットを振り分ける処理
を行う。続いてステップS210において、ドットの振
り分けが完了して、現在検査中のラインに含まれるドッ
ト数が制限値以下になったかどうかを判断する。制限値
以下に成った場合はステップS211に進み、ライン位
置を更新した後、ステップS212で全てのライン位置
について検査したかどうかを判断する。検査が終了して
いない場合はステップS208へ戻り、終了している場
合はステップS213へ進み、マスクパターンを出力し
て処理を終了する。
【0038】ステップS210の判断において、ドット
の振り分けが完了しなかったと判断された場合は、ステ
ップS214へ進み、次に望ましいオフセット値を設定
する。
【0039】続いて、ステップS215へ進み、全ての
選択可能なオフセット値を検査した否かを判断し、まだ
全ての選択可能なオフセット値を検査していない場合は
ステップS205へ戻る。
【0040】全ての選択可能なオフセット値を検査し終
っている場合はステップS216へ進み、次に選択可能
な現在よりも大きいパス数を設定する。そして、ステッ
プS217において、全ての選択可能なパス数を検査し
たか否かを判断し、検査が終っていなければステップS
203へ戻り、全ての選択可能なパス数の検査が終了し
ている場合は、ステップS218に進み、マスクパター
ン生成不可能の通知を行った後処理を終了する。
【0041】なお、上述した各実施形態に示すような手
順またはその他の手順に従って作成した、全てまたは任
意のタイミングでの吐出ノズル数がある制限値を超えな
いようにして作成されたマスクパターンを予め印刷装置
本体に保持しておくようにしてもよいことは勿論であ
る。
【0042】また、例えば、ヘッドのノズル配置の解像
度が、画像の解像度に対して1対1に対応する解像度で
ない場合、印刷する画像のドットパターンを何らかの処
理によって間引いたものに対してマスクをかけることに
なるが、この場合にも、結局ヘッドのノズルのうち同時
に吐出するノズル数を制御するという意味で前述の処理
またはマスクパターンを使用することによって同様の効
果を得ることができる。この場合は、図2の処理ブロッ
ク図における入力画像があらかじめそのようなノズル配
置に対応する形態に処理されていると考えれば、上述し
た実施形態の構成を何ら変更することなしに同様に効果
を得ることが可能である。
【0043】さらに、例えばヘッドのノズル列を複数の
ブロックに分割し、それぞれのブロック単位で供給電力
の最大値が設定される場合においても、結局はブロック
に含まれるノズル数のうち同時に吐出するノズル数をマ
スクのドット数をカウントすることによって制限するこ
とに帰着し、従って、前述した処理またはマスクパター
ンを使用することによって本発明の効果は同様に発揮さ
れる。この場合も図2の処理ブロック図における入力画
像があらかじめブロックのノズル配列に対応して変換さ
れたものとなっていれば、上述した実施形態の構成を何
ら変更することなしに同様の効果を得ることができる。
【0044】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0045】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0046】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0047】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0048】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0049】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0050】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0051】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
マスクパターンにおいて同時に吐出される吐出用データ
を生成するマスクドットの数は、ヘッド駆動のための電
源容量に応じた制限値以下とされるので、このマスクに
よって生成された吐出用データに基づいて吐出が行われ
るとき、ヘッドにおいて同時駆動されるノズルの数は、
ヘッドに供給される電源容量に対応した数以下に制限さ
れる。
【0053】この結果、複雑な印刷制御の構成を用いる
ことなく、小電力の電源を使用でき、また、このように
供給電力が少ないことによる印刷品位の低下を防止する
こともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るインクジェットプリ
ンタの概略構成を示す斜視図である。
【図2】(a)は上記プリンタにおける処理の流れを示
すブロック図であり、(b)はその処理を説明する図で
ある。
【図3】マスクパターンにおいて縦方向の一直線上に並
ぶマスクドットとヘッドの同時に吐出するノズルとの関
係を説明する図である。
【図4】マスクパターンにおけるオフセットずらしが無
い場合の、パス数とマスクパターンの縦方向の一直線上
に存在するドット数との関係を説明する図である。
【図5】マスクパターンにおけるオフセットずらしが存
在する場合の、マスクパターンの縦方向の一直線上に存
在するドット数を説明する図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るマスクパターン生成
に関する処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の他の実施形態に係るマスクパターン生
成に関する処理手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明のさらに他の実施形態に係るマスクパタ
ーン生成に関する処理手順を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 インクジェットユニット 2 キャリッジ 3 ガイド軸 4 給紙トレイ 101 画像出力手段 102 AND処理 103 印刷手段 104 マスク

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノズルを有したインクジェットヘ
    ッドを用い、該インクジェットヘッドを印刷媒体の一定
    の印刷領域に対して複数回の走査を行い印刷を行うイン
    クジェット印刷装置において、 インクジェットヘッドの前記複数回の走査で用いる吐出
    用データを生成するためのマスクパターンであって、当
    該複数のノズルについて同時に吐出する吐出用データを
    生成するためのマスクドットの数が当該インクジェット
    印刷装置の電源容量に応じて定められたマスクパターン
    を出力するマスク手段と、 該マスク手段が出力するマスクパターンに基づいて印刷
    データを処理し吐出用データを生成する吐出データ生成
    手段と、 を具えたことを特徴とするインクジェット印刷装置。
  2. 【請求項2】 前記マスク手段が出力するマスクパター
    ンは、前記一定の印刷領域に対応したパターンで前記複
    数回の走査の各々に対応した複数のパターンが合成され
    たものであることを特徴とする請求項1に記載のインク
    ジェット印刷装置。
  3. 【請求項3】 前記マスク手段が出力するマスクパター
    ンは、マスクパターンを合成する前記複数のパターン
    を、吐出タイミングが異なる吐出用データを生成するマ
    スクドットの方向へ相互に所定量ずらして合成されるマ
    スクパターンのうち、前記同時に吐出する吐出用データ
    を生成するためのマスクドットの数が前記電源容量に応
    じた制限値以下であるマスクパターンであることを特徴
    とする請求項2に記載のインクジェット印刷装置。
  4. 【請求項4】 前記マスク手段が出力するマスクパター
    ンは、さらに、複数回の走査の回数をも変化させて求め
    られるマスクパターンであることを特徴とする請求項3
    に記載のインクジェット印刷装置。
  5. 【請求項5】 前記マスク手段が出力マスクパターン
    は、さらに、当該マスクドットを吐出タイミングが異な
    る吐出データを生成するためのマスクドットとして配布
    して求められるマスクパターンであることを特徴とする
    請求項4に記載のインクジェット印刷装置。
  6. 【請求項6】 前記インクジェットヘッドは、熱エネル
    ギーを利用してインクに気泡を生じさせ、該気泡の圧力
    によってインクを吐出するものであることを特徴とする
    請求項1ないし5のいずれかに記載のインクジェット印
    刷装置。
  7. 【請求項7】 複数のノズルを有したインクジェットヘ
    ッドを用い、該インクジェットヘッドを印刷媒体の一定
    の印刷領域に対して複数回の走査を行い印刷を行うイン
    クジェット印刷装置において、インクジェットヘッドの
    前記複数回の走査で用いる吐出用データを生成するため
    のマスクパターンの作成方法において、 前記複数のノズルについて同時に吐出する吐出用データ
    を生成するためのマスクドットの数を、当該インクジェ
    ット印刷装置の電源容量に応じて定めたことを特徴とす
    るマスクパターン作成方法。
  8. 【請求項8】 前記マスクパターンは、前記一定の印刷
    領域に対応したパターンで前記複数回の走査の各々に対
    応した複数のパターンが合成されたものであることを特
    徴とする請求項7に記載のマスクパターン作成方法。
  9. 【請求項9】 前記マスクパターンは、マスクパターン
    を合成する前記複数のパターンを、吐出タイミングが異
    なる吐出用データを生成するマスクドットの方向へ相互
    に所定量ずらして合成されるマスクパターンのうち、前
    記同時に吐出する吐出用データを生成するためのマスク
    ドットの数が前記電源容量に応じた制限値以下であるマ
    スクパターンであることを特徴とする請求項8に記載の
    マスクパターン作成方法。
  10. 【請求項10】 前記マスクパターンは、さらに、複数
    回の走査の回数をも変化させて求められるマスクパター
    ンであることを特徴とする請求項9に記載のマスクパタ
    ーン作成方法。
  11. 【請求項11】 前記マスクパターンは、さらに、当該
    マスクドットを吐出タイミングが異なる吐出データを生
    成するためのマスクドットとして配布して求められるマ
    スクパターンであることを特徴とする請求項10に記載
    のマスクパターン作成方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002036516A (ja) * 2000-07-24 2002-02-05 Brother Ind Ltd 携帯型インクジェットプリンタ
CN100381287C (zh) * 2004-04-13 2008-04-16 佳能株式会社 用于补充记录的喷墨记录设备及其控制方法
JP2010234731A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Canon Inc 記録濃度検出パターン形成方法および記録装置
JP2012171142A (ja) * 2011-02-18 2012-09-10 Brother Industries Ltd 画像処理装置及び画像処理プログラム

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