JP2000035236A - 蓄熱式冷凍装置 - Google Patents

蓄熱式冷凍装置

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JP2000035236A
JP2000035236A JP10202943A JP20294398A JP2000035236A JP 2000035236 A JP2000035236 A JP 2000035236A JP 10202943 A JP10202943 A JP 10202943A JP 20294398 A JP20294398 A JP 20294398A JP 2000035236 A JP2000035236 A JP 2000035236A
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JP
Japan
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refrigerant
heat exchanger
heat
circuit
liquid
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JP10202943A
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English (en)
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Kazuhide Mizutani
和秀 水谷
Osamu Tanaka
修 田中
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄熱式冷凍装置において、冷媒量を適正化す
る。 【解決手段】 1次側冷媒回路(2)は、圧縮機(4)、四方
弁(5)、補助熱交換器(8)、膨張弁(7)及び室外熱交換器
(6)が接続されて構成される。2次側冷媒回路(3)は、冷
媒ポンプ(9)、四方弁(10)、上記補助熱交換器(8)、室内
熱交換器(11)及び流量調整弁(12)が接続されて成る主回
路(20)と、蓄熱槽(14)の水に浸漬された蓄熱熱交換器(1
3)が設けられた蓄熱回路(21)とを備える。蓄熱熱交換器
(13)の一端は、は第1配管(18)を介して主回路(20)のガ
ス配管(16)に接続され、ガス冷媒が導入されるように構
成されている。蓄熱熱交換器(13)の他端は、第2配管(1
9)を介して主回路(20)の第1液配管(15)に接続され、蓄
熱熱交換器(13)内に寝込んだ液冷媒を回収するように構
成されている。第1配管(18)には、電動弁(22)が設けら
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄熱式冷凍装置に
係り、特に、冷媒回路の冷媒量の調整技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電力需要のピークカット等を目的
に、安価な深夜電力を用いて夜間に蓄熱を行い、この蓄
熱を昼間に利用する蓄熱式冷凍装置が知られている。例
えば、特開平6−42827号公報や特開平7−301
438号公報には、夜間に氷を生成及び貯留し、この氷
を昼間の冷房に利用する氷蓄熱式空気調和装置が開示さ
れている。
【0003】また、特開平3−51668号公報は、利
用側熱交換器を複数備えた大規模な蓄熱式冷凍装置を実
現すべく、1次側冷媒回路と、蓄熱熱交換器及び複数の
利用側熱交換器が設けられた2次側冷媒回路とを備えた
氷蓄熱式冷凍装置を開示している。蓄熱熱交換器は、蓄
熱槽内の蓄熱材と熱交換を行うように構成され、2次側
冷媒回路の主回路と並列に設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】蓄熱式冷凍装置では、
熱源側熱交換器及び利用側熱交換器に加えて、蓄熱熱交
換器が設けられている。そして、冷凍負荷に応じて、蓄
熱熱交換器を用いる蓄熱運転と、蓄熱熱交換器を用いな
い通常運転とが適宜切り換えられて実行される。しか
し、最適な冷媒量が運転によって異なり、特に、蓄熱運
転と通常運転との間で最適冷媒量が大きく相違してい
た。その結果、運転状態によって、冷媒不足や余剰冷媒
が発生する場合が多かった。
【0005】特に、1次側冷媒回路及び2次側冷媒回路
を備えたいわゆる2次冷媒システムでは、一般的に、2
次側冷媒回路に複数の利用側熱交換器を設けることが多
いため、回路内に比較的大量の冷媒が必要になる。その
ため、蓄熱運転と通常運転との最適冷媒量の差が顕著に
異なる。
【0006】上述したように、蓄熱式冷凍装置では、冷
凍負荷に応じて、蓄熱運転と通常運転とを適宜切り換え
て実行する。この際、運転の種類によっては、回路内に
設けた複数の熱交換器のうち利用しない熱交換器(以
下、「未利用熱交換器」と称する)が存在し、この熱交
換器に冷媒が溜まり込む、つまり冷媒が寝込むことがあ
った。例えば、通常運転の時には、未利用熱交換器とな
る蓄熱用熱交換器に冷媒が寝込みやすかった。その結
果、2次側冷媒回路に十分な量の冷媒が充填されている
のにも拘わらず、冷媒量が不足する場合があった。
【0007】上記課題を具体例を用いて説明する。例え
ば、図7に示す蓄熱式冷凍装置の2次側冷媒回路(100)
では、暖房運転時には、電磁弁(123),(125)が閉鎖さ
れ、冷媒ポンプ(109)から吐出された冷媒は、補助熱交
換器(108)で蒸発し、利用側熱交換器(111)で凝縮した
後、冷媒ポンプ(109)に戻る循環動作を行う。しかし、
この際、補助熱交換器(108)で蒸発した冷媒の一部は、
流入管(118)を通じて蓄熱熱交換器(113)に流入し、液化
して蓄熱熱交換器(113)内に溜まり込む(寝込む)。そ
のため、冷媒が未利用熱交換器である蓄熱熱交換器(11
3)に徐々に溜まり込むことにより、上記循環動作を行う
冷媒の量、つまり冷媒量が減少していき、遂には冷媒量
が不足することとなる。
【0008】一方、通常運転と蓄熱運転とでは最適な冷
媒量が異なるため、いずれか一方の運転を基準として冷
媒量を調整すると、他方の運転の際に運転効率が低下す
る。そのため、何らかの手段により、2次側冷媒回路(1
00)の冷媒量を調整することが望まれていた。
【0009】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、蓄熱式冷凍装置にお
いて、冷媒回路の冷媒量を適正化することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、冷媒量が過多のときには冷媒を溜め込
み、冷媒量が不足するときには冷媒を供給するよう、未
利用熱交換器または液冷媒貯留手段に冷媒を溜め込み、
またはこれらに溜め込んだ冷媒を回収することとした。
【0011】具体的には、第1の発明が講じた手段は、
温熱または冷熱を蓄える蓄熱手段(80)と、冷媒を循環さ
せる冷媒搬送手段(9,40)、熱源(2)と熱交換を行う熱源
側熱交換器(8)、上記蓄熱手段(80)と熱交換を行う蓄熱
熱交換器(13)、及び利用側熱交換器(11)を備えた冷媒回
路(3)とを備えた蓄熱式冷凍装置において、上記冷媒回
路(3)には、上記冷媒回路(3)の冷媒量を調整するように
上記熱源側熱交換器(8)、上記蓄熱熱交換器(13)または
上記利用側熱交換器(11)のうち熱交換動作を停止してい
る未利用熱交換器に液冷媒を溜め込み、または未利用熱
交換器に溜まった液冷媒を回収する冷媒量調節手段(90)
が設けられていることとしたものである。
【0012】上記事項により、冷媒搬送手段によって冷
媒回路内で冷媒が循環し、冷媒は熱源側熱交換器で温熱
または冷熱を吸収し、利用側熱交換器においてこの温熱
または冷熱を放出する。また、蓄熱運転時には、蓄熱熱
交換器を介して蓄熱手段に蓄熱を行い、蓄熱利用運転時
には、蓄熱熱交換器を介して蓄熱手段から蓄熱を回収す
る。冷媒量が過多の場合には、冷媒量調節手段により、
未利用熱交換器に液冷媒が溜め込まれ、冷媒量が減少す
る。一方、冷媒量が不足している場合には、冷媒量調節
手段により、未利用熱交換器に溜まった液冷媒が回収さ
れ、冷媒量が増加する。その結果、冷媒量は適正化され
ることになる。
【0013】第2の発明が講じた手段は、上記第1の発
明において、冷媒量調節手段(90)は、未利用熱交換器に
冷媒回路(3)内のガス冷媒を導いて、上記未利用熱交換
器に溜まった液冷媒を回収するガス冷媒導入手段(18)
と、上記ガス冷媒導入手段(18)の導入通路を開閉する開
閉手段(22,30)とを備えていることとしたものである。
【0014】なお、本発明において開閉手段とは、少な
くとも開閉動作を実行しうる手段であり、全開及び全閉
の二状態の間で切換が行われる開閉弁は勿論、開度調整
自在な弁も含まれる。例えば、手動式の開閉弁、電磁
弁、手動式の膨張弁、電動弁等が含まれる。
【0015】上記事項により、ガス冷媒導入手段を通じ
て未利用熱交換器にガス冷媒が流入し、当該ガス冷媒に
よって、未利用熱交換器に溜まり込んだ液冷媒が押し出
される。その結果、冷媒量が増加する。液冷媒の押し出
し動作は、開閉手段の開閉動作によって制御される。そ
の結果、冷媒量の適正化が図られることになる。
【0016】第3の発明が講じた手段は、上記第1の発
明において、冷媒量調節手段(90)は、未利用熱交換器に
冷媒回路(3)内のガス冷媒を導き、上記未利用熱交換器
内で上記ガス冷媒を凝縮させることによって、上記未利
用熱交換器に液冷媒を溜め込むガス冷媒導入手段(18)
と、上記ガス冷媒導入手段(18)の導入通路を開閉する開
閉手段(22,30)とを備えていることとしたものである。
【0017】上記事項により、ガス冷媒導入手段を通じ
て未利用熱交換器にガス冷媒が流入する。このガス冷媒
は未利用熱交換器内で凝縮して液冷媒となり、当該未利
用熱交換器に溜まり込む。その結果、冷媒量が減少す
る。冷媒の溜まり込み動作は、開閉手段の開閉動作によ
って制御される。その結果、冷媒量の適正化が図られる
ことになる。
【0018】第4の発明が講じた手段は、上記第1の発
明において、冷媒量調節手段(90)は、未利用熱交換器に
冷媒回路(3)内の液冷媒を導いて、上記未利用熱交換器
に液冷媒を溜め込む液冷媒導入手段(26)と、上記液冷媒
導入手段(26)の導入通路を開閉する開閉手段(27)とを備
えていることとしたものである。
【0019】上記事項により、液冷媒導入手段を通じて
未利用熱交換器に液冷媒が流入し、この液冷媒が未利用
熱交換器に溜まり込む。その結果、冷媒量が減少する。
冷媒の溜まり込み動作は、開閉手段の開閉動作によって
制御される。その結果、冷媒量の適正化が図られること
になる。
【0020】第5の発明が講じた手段は、上記第1〜4
のいずれか一つの発明において、未利用熱交換器は、蓄
熱熱交換器(13)であることとしたものである。
【0021】上記事項により、冷媒量が過多の場合に
は、蓄熱熱交換器に液冷媒が溜め込まれ、冷媒量の適正
化が図られる。一方、冷媒量が不足の場合には、蓄熱熱
交換器に溜まり込んだ液冷媒が回収され、冷媒量の適正
化が図られる。
【0022】第6の発明が講じた手段は、温熱または冷
熱を蓄える蓄熱手段(80)と、冷媒を循環させる冷媒搬送
手段(9,40)、熱源(2)と熱交換を行う熱源側熱交換器
(8)、上記蓄熱手段(80)と熱交換を行う蓄熱熱交換器(1
3)、及び利用側熱交換器(11)を備えた冷媒回路(3)とを
備えた蓄熱式冷凍装置において、上記冷媒回路(3)に
は、上記冷媒回路(3)の冷媒量を調整するように冷媒を
貯留または回収する液冷媒貯留手段(28)が設けられてい
ることとしたものである。
【0023】上記事項により、冷媒搬送手段によって冷
媒回路内で冷媒が循環し、冷媒は熱源側熱交換器で温熱
または冷熱を吸収し、利用側熱交換器においてこの温熱
または冷熱を放出する。また、蓄熱運転時には、蓄熱熱
交換器を介して蓄熱手段に蓄熱を行い、蓄熱利用運転時
には、蓄熱熱交換器を介して蓄熱手段から蓄熱を回収す
る。冷媒量が過多の場合には、液冷媒貯留手段に液冷媒
が溜め込まれ、冷媒量が減少する。一方、冷媒量が不足
している場合には、液冷媒貯留手段に溜まった液冷媒が
回収され、冷媒量が増加する。その結果、冷媒量は適正
化されることになる。
【0024】第7の発明が講じた手段は、上記第1〜6
の発明のいずれか一つにおいて、冷媒搬送手段(40)は、
冷媒を貯留する第1貯留手段(71)及び第2貯留手段(72)
と、冷媒を加熱して昇圧することによって高圧を生成す
る加圧手段(52)と、冷媒を冷却して減圧することによっ
て低圧を生成する減圧手段(53)と、上記高圧を上記第1
貯留手段(71)に供給すると同時に上記低圧を上記第2貯
留手段(72)に供給することによって上記第1貯留手段(7
1)から上記第2貯留手段(72)に冷媒を導く第1状態と、
上記高圧を上記第2貯留手段(72)に供給すると同時に上
記低圧を上記第1貯留手段(71)に供給することによって
上記第2貯留手段(72)から上記第1貯留手段(71)に冷媒
を導く第2状態とを交互に切り換える高低圧供給手段(8
1,82,83,84)とを備えていることとしたものである。
【0025】上記事項により、第1状態では、第1貯留
手段内が高圧となる一方、第2貯留手段内が低圧とな
る。そして、この高低圧差が駆動力となって、第1貯留
手段の冷媒が第2貯留手段に導かれる冷媒循環が発生す
る。その結果、冷媒回路において冷媒が搬送される。上
記冷媒循環動作を継続すると、やがて第1貯留手段内の
冷媒が不足する。そこで、高低圧供給手段が上記第1状
態から、以下の第2状態に状態を切り替える。第2状態
では、第2貯留手段内が高圧となる一方、第1貯留手段
内が低圧となる。従って、第2貯留手段の冷媒が第1貯
留手段に導かれる冷媒循環が発生する。そして、第2貯
留手段内の冷媒が不足すると、高低圧供給手段により、
冷媒循環の状態が第2状態から再び第1状態に切り換え
られる。このような切り換え動作により、冷媒が冷媒回
路を継続的に循環することになる。
【0026】第8の発明が講じた手段は、上記第1〜7
の発明のいずれか一つにおいて、蓄熱手段(80)は、水を
貯留した蓄熱槽(14)から成り、蓄熱熱交換器は、上記蓄
熱槽(14)の水に浸漬された伝熱コイル(13)によって構成
されていることとしたものである。
【0027】上記事項により、冷蓄熱運転においては、
蓄熱槽内の水が伝熱コイルによって冷却され、冷水また
は氷となる。一方、冷蓄熱利用運転においては、蓄熱槽
内の冷水または氷が融解し、伝熱コイルを介して冷熱が
回収される。温蓄熱運転においては、蓄熱槽内の水が伝
熱コイルによって加熱され、温水となる。一方、温蓄熱
利用運転においては、伝熱コイルを介して蓄熱槽内の温
水から温熱が回収される。
【0028】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0029】−蓄熱式空気調和装置(1)の構成− 図1に示す本実施形態に係る蓄熱式冷凍装置は、1次側
冷媒回路(2)と2次側冷媒回路(3)とを備えたいわゆる2
次冷媒システムで構成された蓄熱式空気調和装置(1)で
ある。
【0030】1次側冷媒回路(2)は、本発明で言うとこ
ろの熱源に対応する。1次側冷媒回路(2)は、いわゆる
蒸気圧縮式冷媒回路から成り、圧縮機(4)、四方弁(5)、
室外熱交換器(6)、膨張弁(7)、及び熱源側熱交換器とし
ての補助熱交換器(8)が接続された閉回路に構成されて
いる。
【0031】2次側冷媒回路(3)は、主回路(20)と蓄熱
回路(21)とから構成されている。主回路(20)は、冷媒搬
送手段としての冷媒ポンプ(9)、四方弁(10)、補助熱交
換器(8)、互いに並列に設けられた利用側熱交換器とし
ての室内熱交換器(11),(11)、及び各室内熱交換器(11)
に対応して設けられた流量調整弁(12)が接続されて構成
されている。四方弁(10)と補助熱交換器(8)とは第1液
配管(15)を介して接続され、補助熱交換器(8)と室内熱
交換器(11)とはガス配管(16)を介して接続され、流量調
整弁(12)と四方弁(10)とは第2液配管(17)を介して接続
されている。
【0032】蓄熱回路(21)は、伝熱コイルから成る蓄熱
熱交換器(13)を備えている。蓄熱熱交換器(13)は、蓄熱
槽(14)に貯留された水に浸漬されている。水を貯留した
蓄熱槽(14)及び蓄熱熱交換器(13)は、蓄熱ユニット(80)
に設けられている。蓄熱熱交換器(13)の一端は、第1配
管(18)を介して、ガス配管(16)に接続されている。蓄熱
熱交換器(13)の他端は、第2配管(19)を介して、第2液
配管(17)に接続されている。第1配管(18)には、開閉手
段として、開度調節自在な電動弁(22)が設けられてい
る。第2配管(19)には、第1電磁弁(23)が設けられてい
る。また、第2配管(19)には、バイパス管(24)が接続さ
れている。バイパス管(24)の一端は、第2配管(19)にお
ける蓄熱熱交換器(13)と第1電磁弁(23)との間に接続さ
れ、その他端は第1液配管(15)に接続されている。バイ
パス管(24)には、第2電磁弁(25)が設けられている。
【0033】第1配管(18)は、本発明で言うところのガ
ス冷媒導入手段に対応する。また、第1配管(18)及び電
動弁(22)によって、冷媒量調節手段(90)が構成されてい
る。
【0034】四方弁(5),(10)、流量調整弁(12)、電磁弁
(23),(25)及び電動弁(22)は、図示しないコントローラ
に接続されている。上記コントローラは圧縮機(4)及び
冷媒ポンプ(9)にも接続され、蓄熱式空気調和装置(1)の
運転を制御している。
【0035】−蓄熱式空気調和装置(1)の動作− 本蓄熱式空気調和装置(1)は、蓄熱槽(14)に熱を蓄える
蓄熱運転、蓄熱を利用する蓄熱利用運転、及び蓄熱を利
用しない通常運転を実行する。ここでは、本実施形態の
特徴である寝込み冷媒の押し出し動作を伴う通常暖房運
転のみを説明し、その他の運転の説明は省略する。
【0036】1次側冷媒回路(2)においては、四方弁(5)
が図中の破線側に設定される。図1に実線矢印で示すよ
うに、圧縮機(4)から吐出された冷媒は、補助熱交換器
(8)で凝縮し、膨張弁(7)で膨張され、室外熱交換器(6)
で蒸発した後、圧縮機(4)に戻る循環動作を行う。
【0037】2次側冷媒回路(3)においては、四方弁(1
0)は図中の破線側に設定される。運転開始時には、第1
電磁弁(23)は開口され、第2電磁弁(25)は閉鎖され、電
動弁(22)は所定開度に開口される。
【0038】図1に実線矢印で示すように、冷媒ポンプ
(9)から吐出された液冷媒は、四方弁(10)を経た後、補
助熱交換器(8)で1次側の冷媒と熱交換を行って蒸発す
る。蒸発したガス冷媒は、ガス配管(16)において分流
し、その一部は室内熱交換器(11)に流入する一方、他の
部分は蓄熱回路(21)の第1配管(18)に流入する。室内熱
交換器(11)に流入したガス冷媒は、室内熱交換器(11)に
おいて凝縮して室内空気を加熱し、四方弁(10)を経て冷
媒ポンプ(9)に吸入される。一方、第1配管(18)に流入
したガス冷媒は、電動弁(22)を通過した後、蓄熱熱交換
器(13)に流入する。蓄熱熱交換器(13)には、通常運転開
始前に液冷媒が溜まり込んでいる場合がある。蓄熱熱交
換器(13)に流入したガス冷媒は、蓄熱熱交換器(13)内に
溜まり込んだ液冷媒を押し出すように当該蓄熱熱交換器
(13)を流通し、液冷媒と共に第2配管(19)及び第1電磁
弁(23)を経て、第2液配管(17)を流れる冷媒に合流す
る。
【0039】そして、蓄熱熱交換器(13)内のすべての液
冷媒が主回路(20)に導出されたと想定される所定時間の
経過後に、電動弁(22)及び第1電磁弁(23)が閉鎖され
る。その結果、蓄熱熱交換器(13)への冷媒の流れが遮断
され、蓄熱熱交換器(13)は封止される。
【0040】−本実施形態の効果− 本実施形態によれば、通常暖房運転の開始時から所定時
間の間は、第1電磁弁(23)及び電動弁(22)を開口するこ
とによって、ガス配管(16)からガス冷媒を蓄熱熱交換器
(13)に供給することとしたので、蓄熱熱交換器(13)内の
液冷媒を主回路(20)に押し出すことができる。そのた
め、蓄熱熱交換器(13)に寝込んだ液冷媒を主回路(20)に
回収することが可能となる。従って、2次側冷媒回路
(3)の冷媒量不足を回避することができる。
【0041】また、上記所定時間の後は、第1電磁弁(2
3)を閉鎖するとともに電動弁(22)を閉鎖して、蓄熱熱交
換器(13)への冷媒供給を停止することとしたので、蓄熱
熱交換器(13)への冷媒の寝込みを防止することができ
る。従って、2次側冷媒回路(3)の冷媒量を維持するこ
とができる。
【0042】−変形例− 蓄熱回路(21)の第1配管(18)に設けた電動弁(22)を、図
2に示す流通方向切換回路(30)に置き換えてもよい。流
通方向切換回路(30)は、第3電磁弁(31)と、蓄熱熱交換
器(13)からガス配管(16)に向かう冷媒流れのみを許容す
る逆止弁(32)とが直列に接続され、第4電磁弁(33)を備
えたバイパス管(34)が、これら第3電磁弁(31)及び逆止
弁(32)と並列に設けられて構成されている。
【0043】上記実施形態では、制御を簡単化するため
に、蓄熱熱交換器(13)に寝込んだ冷媒を主回路(20)に押
し出す冷媒押し出し動作を、通常暖房運転の開始時から
所定時間行うこととしていた。しかし、蓄熱熱交換器(1
3)に冷媒が寝込んでいるか否かを検出し、寝込み量が零
になるまで上記冷媒押し出し動作を実行するようにする
ことがより好ましい。冷媒が寝込んでいるか否かを検出
する方法としては、例えば、第2配管(19)に温度センサ
を設け、当該温度センサの検出値に基づいて行う方法が
ある。具体的には、上記温度センサの検出値が所定温度
以上か否かを判定し、所定温度以上の場合には、第2配
管(19)にはガス冷媒のみが流れ、寝込み量は零になった
と判定する。また、室内熱交換器(11)の出口サブクール
や補助熱交換器(8)の出口スーパーヒート等に基づいて
寝込み量を検出してもよい。また、コントローラによっ
て蓄熱式空気調和装置(1)の運転状態を監視し、当該運
転状態が所定状態に到達したか否かに基づいて、寝込み
量を検出するようにしてもよい。
【0044】
【発明の実施の形態2】本実施形態は、余剰冷媒を蓄熱
熱交換器(13)に溜め込むことにより2次側冷媒回路(3)
内の冷媒量を適正化するものである。装置の構成は上記
実施形態1と同様であるので、その説明は省略する。
【0045】本実施形態における通常暖房運転の動作を
説明する。1次側冷媒回路(2)においては、冷媒は、上
記実施形態1の通常暖房運転と同様の循環動作を行う。
すなわち、圧縮機(4)から吐出された冷媒は、補助熱交
換器(8)で凝縮し、膨張弁(7)で膨張され、室外熱交換器
(6)で蒸発した後、圧縮機(4)に戻る循環動作を行う。
【0046】2次側冷媒回路(3)においては、四方弁(1
0)は図中の破線側に設定され、第1電磁弁(23)及び第2
電磁弁(25)は閉鎖される。電動弁(22)は所定開度に開口
される。
【0047】図3に実線矢印で示すように、冷媒ポンプ
(9)から吐出された液冷媒は、四方弁(10)を経た後、補
助熱交換器(8)で1次側の冷媒と熱交換を行って蒸発す
る。蒸発したガス冷媒は、ガス配管(16)において分流
し、その一部は室内熱交換器(11)に流入する一方、他の
部分は蓄熱回路(21)の第1配管(18)に流入する。室内熱
交換器(11)に流入したガス冷媒は、室内熱交換器(11)に
おいて凝縮して室内空気を加熱し、四方弁(10)を経て冷
媒ポンプ(9)に吸入される。一方、第1配管(18)に流入
したガス冷媒は、電動弁(22)を通過した後、蓄熱熱交換
器(13)に流入する。蓄熱熱交換器(13)に流入した冷媒は
液化し、蓄熱熱交換器(13)内に溜まり込む。
【0048】そして、蓄熱熱交換器(13)に所定量の冷媒
が溜まり込んだと想定される所定時間の経過後に、電動
弁(22)が閉鎖される。その結果、蓄熱熱交換器(13)への
冷媒の流入が阻止され、蓄熱熱交換器(13)に溜まり込ん
だ冷媒が封止される。そのため、余剰冷媒が蓄熱熱交換
器(13)に貯留され、2次側冷媒回路(3)の主回路(2
0)には、適正量の冷媒が循環することになる。
【0049】−本実施形態の効果− 本実施形態によれば、通常暖房運転の開始から所定時間
の間は、第2電磁弁(25)を閉鎖するとともに電動弁
(22)を開口して、蓄熱熱交換器(13)に冷媒を供給するこ
ととしたので、主回路(20)を流れる冷媒の一部を蓄熱熱
交換器(13)に溜め込むことができる。そのため、余剰冷
媒を蓄熱熱交換器(13)に溜め込むことができるので、2
次側冷媒回路(3)の冷媒量を適正化することが可能とな
る。しかも、このように未利用の熱交換器である蓄熱熱
交換器(13)に余剰冷媒を溜め込むことができるので、レ
シーバ等の液貯留手段を別途設ける必要がない。従っ
て、未利用熱交換器を有効に活用することができ、装置
の低コスト化を達成することができる。
【0050】−変形例− 上記実施形態では、制御を簡単化するために、蓄熱熱交
換器(13)に余剰冷媒を溜め込む動作を、通常暖房運転の
開始時から所定時間行うこととしていた。しかし、2次
側冷媒回路(3)の冷媒量が適正か否かを判定し、冷媒量
が適正になるように余剰冷媒の溜め込み量を調節するこ
とがより好ましい。例えば、室内熱交換器(11)の出口サ
ブクールや補助熱交換器(8)の出口スーパーヒート等に
基づいて運転状態を監視し、当該運転状態が所定状態に
到達したか否かに基づいて、電動弁(22)を閉鎖するタイ
ミングを調節してもよい。
【0051】
【発明の実施の形態3】本実施形態は、上記実施形態1
の冷媒の押し出し動作と、上記実施形態2の冷媒の溜め
込み動作とを組み合わせることにより、冷媒量を適正化
するものである。
【0052】装置の構成は実施形態1と同様である。但
し、本実施形態では、図示しないコントローラに冷媒量
判定部が設けられている。冷媒量判定部は、2次側冷媒
回路(3)の主回路(20)を流れる冷媒量が適正か否かを判
定する部分である。
【0053】冷媒量判定部は、様々な形態によって構成
することが可能である。例えば、上記実施形態2の変形
例で説明したように、運転状態に基づいて冷媒量を判定
する形態が考えられる。例えば、室内熱交換器(11)や補
助熱交換器(8)に温度センサを設け、それらの出口サブ
クールや出口スーパーヒート等に基づいて運転状態を監
視し、当該運転状態が所定状態になったかどうかを判定
する。そして、上記運転状態から冷媒量が不足している
と判定したときには、電動弁(22)及び第1電磁弁(23)を
開口し、蓄熱熱交換器(13)に溜まり込んだ冷媒を主回路
(20)に押し出し、冷媒量を増加させる。一方、上記運転
状態から冷媒量が過多であると判定したときには、電動
弁(22)を開口する一方で第1電磁弁(23)を閉鎖し、蓄熱
熱交換器(13)に余剰冷媒を溜め込む。上記運転状態から
冷媒量が適正であると判定したときには、電動弁(22)及
び第1電磁弁(23)を閉鎖し、主回路(20)と蓄熱回路(21)
との間での冷媒移動を防止し、その冷媒量を維持する。
【0054】つまり、本実施形態では、コントローラが
冷媒量判定部の判定結果に基づいて、冷媒量が常に適正
量となるように電動弁(22)及び第1電磁弁(23)の開閉動
作を実行する。
【0055】従って、2次側冷媒回路(3)には常に適正
量の冷媒が循環するので、たとえ冷凍負荷が変動するよ
うな場合であっても、常に効率の高い運転を行うことが
可能となる。
【0056】
【発明の実施の形態4】図4に示す実施形態4に係る蓄
熱式冷凍装置は、蓄熱熱交換器(13)に冷媒を溜め込む際
に、当該蓄熱熱交換器(13)に液冷媒を直接供給すること
としたものである。
【0057】本実施形態は、実施形態1の蓄熱式空気調
和装置(1)において、2次側冷媒回路(3)に液導入配管(2
6)を設けた構成を有している。液導入配管(26)の一端は
冷媒ポンプ(9)の吐出側の液配管に接続され、その他端
は第2配管(19)の蓄熱熱交換器(13)側に接続されてい
る。液導入配管(26)には、開閉手段として、第5電磁弁
(27)が設けられている。この液導入配管(26)は、本発明
で言うところの液冷媒導入手段に対応し、液導入配管(2
6)及び第5電磁弁(27)によって、冷媒量調節手段(90)が
構成されている。
【0058】蓄熱熱交換器(13)に冷媒を溜め込む際に
は、第5電磁弁(27)が開口され、冷媒ポンプ(9)から吐
出された冷媒の一部が液導入配管(26)を通じて蓄熱熱交
換器(13)に供給される。この際、蓄熱熱交換器(13)への
冷媒の供給量が適正となるように、電動弁(22)の開度が
調節される。そして、蓄熱熱交換器(13)に所定量の液冷
媒が溜め込まれた後は、電動弁(22)及び第5電磁弁(27)
を閉鎖する。その結果、2次側冷媒回路(3)の主回路(2
0)では、適正量の冷媒が循環し、高効率の運転が実行さ
れることになる。
【0059】本実施形態では、蓄熱熱交換器(13)に液冷
媒を直接供給することとしたので、ガス冷媒を供給する
場合に比べて、余剰冷媒を迅速に溜め込むことが可能と
なる。従って、2次側冷媒回路(3)の冷媒量を迅速に調
節することができ、高効率の運転を早期に開始すること
ができる。
【0060】
【発明の実施の形態5】図5に示す実施形態5は、実施
形態1において、2次側冷媒回路(3)の主回路(20)に液
貯留手段としてのレシーバ(28)を設けたものである。
【0061】本実施形態では、蓄熱熱交換器(13)だけで
なく、レシーバ(28)に液冷媒を溜め込むことにより、2
次側冷媒回路(3)の冷媒量をより柔軟に調節することが
可能となる。特に、適正な冷媒量が運転モードによって
大きく相違し、蓄熱熱交換器(13)の容量だけでは冷媒の
貯留容積が不足する場合に、顕著な効果を発揮する。す
なわち、レシーバ(28)の容積を任意に選定することによ
り、余剰冷媒の貯留可能容積を自由に設定することがで
きる。従って、余剰冷媒の調節量が蓄熱熱交換器(13)の
貯留可能容積を越えるような場合であっても、本実施形
態の構成を採用することにより、蓄熱熱交換器(13)とレ
シーバ(28)の双方に液冷媒を貯留することが可能となる
ので、冷媒量を適正量に調節することが可能となる。
【0062】なお、蓄熱熱交換器(13)に冷媒を溜め込ま
ずに、レシーバ(28)のみで冷媒量を調整してもよいこと
は勿論である。
【0063】
【発明の実施の形態6】図6に示す実施形態6は、実施
形態1において、機械式の熱搬送装置である冷媒ポンプ
(9)を、熱駆動式の熱搬送装置(40)に置き換えたもので
ある。実施形態1と同様の部分には同様の符号を付し、
本実施形態を説明する。
【0064】図6に示すように、本実施形態に係る蓄熱
式空気調和装置は、温熱又は冷熱を生成する1次側冷媒
回路(2)及び2次側冷媒回路(3)に加えて、2次側冷媒回
路(3)の冷媒に循環駆動力を付与する駆動回路(50)を備
えている。駆動回路(50)は、圧縮機(51)を有する冷媒回
路であって、蒸気圧縮式冷媒回路を構成している。
【0065】2次側冷媒回路(3)は、補助熱交換器(8)と
複数の室内ユニット(79)とを備えて成る主回路(20)に、
四方弁(10)を介して上記熱搬送装置(40)を接続して形成
されている。室内ユニット(79)は、室内熱交換器(11)と
流量調整弁(12)とを冷媒配管で直列に接続して構成され
ている。そして、各室内ユニット(79)の室内熱交換器(1
1)側の一端は、それぞれガス配管(16)を介して補助熱交
換器(8)の上端部に接続されると共に、各室内ユニット
(79)の流量調整弁(12)側の一端は、それぞれ第2液配管
(17)を介して四方弁(10)に接続されている。また、補助
熱交換器(8)の下端部は、第1液配管(15)を介して四方
弁(10)に接続されている。この第1液配管(15)には、電
動弁(34)が設けられている。以上のようにして、主回路
(20)が形成されている。
【0066】また、主回路(20)には、蓄熱ユニット(80)
が接続されている。蓄熱ユニット(80)は、蓄熱槽(14)に
蓄熱熱交換器(13)を収納して成り、蓄熱槽(14)には蓄熱
媒体としての水が満たされている。蓄熱熱交換器(13)
は、所定の長さを有する所定本数の伝熱コイルによって
構成されて蓄熱槽(14)の内部に収納される一方、一端が
第2液配管(17)に、他端がガス配管(16)に、それぞれ第
2配管(19)及び第1配管(18)を介して接続されている。
また、蓄熱熱交換器(13)と第2液配管(17)とを接続する
第2配管(19)には、第1電磁弁(23)が設けられている。
更に、第2配管(19)には、バイパス管(24)が接続されて
いる。バイパス管(24)は、第2電磁弁(25)を備える一
方、一端が第2配管(19)における蓄熱熱交換器(13)と第
1電磁弁(23)の間に、他端が第1液配管(15)における四
方弁(10)と電動弁(34)の間にそれぞれ接続されている。
【0067】熱搬送装置(40)は、冷媒が充填されると共
に、加熱熱交換器(52)と、冷却熱交換器(53)と、放熱熱
交換器(54)と、液冷媒を貯留する第1メインタンク(71)
及び第2メインタンク(72)と、サブタンク(73)とを備え
ている。第1メインタンク(71)及び第2メインタンク(7
2)は、それぞれ本発明で言うところの第1貯留手段及び
第2貯留手段に対応する。
【0068】加熱熱交換器(52)は、本発明で言うところ
の加圧手段に対応する。加熱熱交換器(52)は、駆動回路
(50)の冷媒が供給され、駆動回路(50)の冷媒と2次側冷
媒回路(3)の液冷媒とを熱交換させ、この液冷媒を加熱
し蒸発させるように構成されている。この2次側冷媒回
路(3)の液冷媒の蒸発によって、加熱熱交換器(52)の内
部は高圧状態となる。
【0069】一方、冷却熱交換器(53)は、本発明で言う
ところの減圧手段に対応する。冷却熱交換器(53)は、駆
動回路(50)の冷媒が供給され、この駆動回路(50)の冷媒
と2次側冷媒回路(3)のガス冷媒とを熱交換させ、当該
ガス冷媒を冷却し凝縮させるように構成されている。こ
の2次側冷媒回路(3)のガス冷媒の凝縮によって、冷却
熱交換器(53)の内部は低圧状態となる。
【0070】そして、一方のメインタンク(71),(72)を
加熱熱交換器(52)と連通して加圧し、当該メインタンク
(71),(72)内の液冷媒を押し出すと同時に、他方のメイ
ンタンク(71),(72)を冷却熱交換器(53)と連通して減圧
し、当該メインタンク(71),(72)内へ液冷媒を回収す
る。以上のようにして、熱搬送装置(40)は、2次側冷媒
回路(3)の冷媒に循環駆動力を付与するように構成され
ている。
【0071】具体的に、冷却熱交換器(53)の上端部には
ガス回収管(62)が接続されている。ガス回収管(62)は3
本の分岐管(62a),(62b),(62c)に分岐されて、各分岐管
(62a)〜(62c)が各メインタンク(71),(72)及びサブタン
ク(73)の上端部に個別に接続されている。これら各分岐
管(62a)〜(62c)には、第1〜第3のタンク減圧電磁弁(8
1),(82),(83)が設けられている。また、冷却熱交換器(5
3)の下端部には液配管である液供給管(63)が接続されて
いる。液供給管(63)は2本の分岐管(63a),(63b)に分岐
され、各分岐管(63a),(63b)が各メインタンク(71),(72)
の下端部にそれぞれ接続している。これら分岐管(63a),
(63b)には、各メインタンク(71),(72)への冷媒の回収の
みを許容する逆止弁(91)が設けられている。
【0072】一方、加熱熱交換器(52)の上端部にはガス
供給管(61)が接続されている。このガス供給管(61)は、
3本の分岐管(61a),(61b),(61c)に分岐され、各分岐管
(61a〜61c)がガス回収管(62)の分岐管(62a)〜(62c)に接
続されている。これにより、ガス供給管(61)の各分岐管
(61a)〜(61c)が各メインタンク(71),(72)及びサブタン
ク(73)の上端部に個別に接続している。これら各分岐管
(61a)〜(61c)には、第1〜第3のタンク加圧電磁弁(8
4),(85),(86)が設けられている。また、加熱熱交換器(5
2)の下端部には液回収管(64)が接続されている。液回収
管(64)はサブタンク(73)の下端部に接続されている。液
回収管(64)には、サブタンク(73)からの冷媒の流出のみ
を許容する逆止弁(92)が設けられている。上記電磁弁(8
1),(82),(83),(84)は、本発明で言うところの高低圧供
給手段に対応する。
【0073】尚、各メインタンク(71),(72)は、冷却熱
交換器(53)よりも低い位置に設置されている。また、サ
ブタンク(73)は、重力を利用して加熱熱交換器(52)に液
冷媒を供給しやすいように、加熱熱交換器(52)よりも高
い位置に設置されている。
【0074】また、各メインタンク(71),(72)には回収
用液配管(68)と押出し用液配管(67)とが接続されてい
る。回収用液配管(68)は2本の分岐管(68a),(68b)に分
岐され、各分岐管(68a),(68b)が各メインタンク(71),(7
2)の下端部にそれぞれ接続している。これら各分岐管(6
8a),(68b)には、各メインタンク(71),(72)への冷媒の流
入のみを許容する逆止弁(93)が設けられている。一方、
押出し用液配管(67)は3本の分岐管(67a),(67b),(67c)
に分岐され、各分岐管(67a)〜(67c)が回収用液配管(68)
の分岐管(68a),(68b)及び液回収管(64)に接続すること
により、各メインタンク(71),(72)及びサブタンク(73)
の下端部に接続している。これら分岐管(67a)〜(67c)の
うち、各メインタンク(71),(72)に接続する分岐管(67
a),(67b)には、メインタンク(71),(72)下端からの冷媒
の流出のみを許容する逆止弁(94)が設けられる一方、サ
ブタンク(73)に接続する分岐管(67c)には、サブタンク
(73)への冷媒の流入のみを許容する逆止弁(95)が設けら
れている。
【0075】放熱熱交換器(54)は、押出し用液配管(67)
に設けられ、各メインタンク(71),(72)から押し出され
た液冷媒と、駆動回路(50)の冷媒とを熱交換させるよう
に構成されている。そして、放熱熱交換器(54)における
両冷媒の熱交換によって、冷却熱交換器(53)における熱
交換量と加熱熱交換器(52)における熱交換量とをバラン
スさせるようにしている。
【0076】以上のように熱搬送装置(40)が構成される
と共に、熱搬送装置(40)の回収用液配管(68)及び押出し
用液配管(67)が、四方弁(10)を介して主回路(20)の第1
液配管(15)及び第2液配管(17)に接続されている。そし
て、2次側冷媒回路(3)は、一方のメインタンク(71),(7
2)から押し出された液冷媒が押出し用液配管(67)を通っ
て主回路(20)へ流れ、主回路(20)を循環した後に回収用
液配管(68)を通って他方のメインタンク(71),(72)に回
収されるように構成されている。また、四方弁(10)を切
り換えることによって、主回路(20)において冷媒の循環
方向を反転可能に構成している。
【0077】駆動回路(50)は、圧縮機(51)、加熱熱交換
器(52)、放熱熱交換器(54)、膨張弁(55)及び冷却熱交換
器(53)を順に冷媒配管で接続して成っている。そして、
駆動回路(50)は、加熱熱交換器(52)において2次側冷媒
回路(3)の冷媒を蒸発させて加熱熱交換器(52)内を高圧
状態にすると同時に、冷却熱交換器(53)において2次側
冷媒回路(3)の冷媒を凝縮させて冷却熱交換器(53)内を
低圧状態にするように構成されている。
【0078】また、放熱熱交換器(54)は、2次側冷媒回
路(3)の液冷媒と駆動回路(50)の冷媒とを熱交換させる
ことによって、冷却熱交換器(53)における熱交換量と加
熱熱交換器(52)における熱交換量とが均衡するようにし
ている。つまり、2次側冷媒回路(3)の冷媒に確実に循
環駆動力を付与するには、加熱熱交換器(52)における2
次側冷媒回路(3)の液冷媒の蒸発量と、冷却熱交換器(5
3)における2次側冷媒回路(3)のガス冷媒の凝縮量とを
等しくする必要がある。従って、加熱熱交換器(52)にお
ける駆動回路(50)の冷媒の放熱量と、冷却熱交換器(53)
における駆動回路(50)の冷媒の吸熱量とを均衡させなけ
ればならない。これに対し、本実施形態では放熱熱交換
器(54)を設け、圧縮機(51)における入熱分を放熱熱交換
器(54)において放熱させることよって、上述の加熱熱交
換器(52)における放熱量と冷却熱交換器(53)における吸
熱量とをバランスさせている。
【0079】1次側冷媒回路(2)は、圧縮機(4)、四方弁
(5)、室外熱交換器(6)、膨張弁(7)及び補助熱交換器(8)
を順に冷媒配管により接続して成る閉回路であって、内
部を冷媒が循環して温熱又は冷熱を生成する。そして、
1次側冷媒回路(2)は、補助熱交換器(8)を介して2次側
冷媒回路(3)へ温熱又は冷熱を供給するように構成され
ている。
【0080】−運転動作− 本実施形態の運転動作の説明においても、1次側冷媒回
路(2)で生成した温熱を室内ユニット(79)へ搬送する暖
房運転のみについて説明する。
【0081】1次側冷媒回路(2)では、四方弁(5)が図6
に破線で示すように切り換えられ、膨張弁(7)が所定開
度に調整される。
【0082】この状態において、1次側冷媒回路(2)の
冷媒は、図6に一点鎖線の矢印で示すように循環する。
即ち、圧縮機(4)から吐出された高圧のガス冷媒は、四
方弁(5)を通って補助熱交換器(8)へ流れ、補助熱交換器
(8)で2次側冷媒回路(3)の冷媒と熱交換して凝縮して高
圧の液冷媒となる。その際、1次側冷媒回路(2)におい
て温熱が生成し、この温熱が2次側冷媒回路(3)の冷媒
に供給される。補助熱交換器(8)で凝縮した冷媒は、膨
張弁(7)で減圧されて低圧の二相冷媒となる。この低圧
の冷媒は、冷媒配管を通って室外熱交換器(6)へ流れ、
室外熱交換器(6)において外気と熱交換して蒸発する。
室外熱交換器(6)で蒸発した1次側冷媒回路(2)のガス冷
媒は、四方弁(5)を通って圧縮機(4)に吸入され、この循
環動作を繰り返す。
【0083】駆動回路(50)では、膨張弁(55)が所定開度
に調整され、図6に二点鎖線で示すように冷媒が循環す
る。すなわち、圧縮機(51)から吐出された高圧のガス冷
媒は、加熱熱交換器(52)へ流れ、加熱熱交換器(52)で2
次側冷媒回路(3)の液冷媒と熱交換を行い、凝縮して高
圧の液冷媒となる。その際、2次側冷媒回路(3)の液冷
媒は加熱されて蒸発する。加熱熱交換器(52)で凝縮した
冷媒は、放熱熱交換器(54)へ流れ、2次側冷媒回路(3)
の液冷媒との熱交換によって冷却される。これによっ
て、駆動回路(50)からの放熱が行われる。この冷却され
た液冷媒は、膨張弁(55)で減圧されて低圧の冷媒とな
り、その後、冷却熱交換器(53)において2次側冷媒回路
(3)の冷媒と熱交換して蒸発する。蒸発した冷媒は、圧
縮機(51)に吸入される。
【0084】次に、2次側冷媒回路(3)の動作について
説明する。熱搬送装置(40)の各電磁弁(81)〜(86)が以下
の第1状態にあるところから説明する。第1メインタン
ク(71)の加圧電磁弁(84)、サブタンク(73)の加圧電磁弁
(86)、第2メインタンク(72)の減圧電磁弁(82)が開口さ
れている。一方、第2メインタンク(72)の加圧電磁弁(8
5)、第1メインタンク(71)の減圧電磁弁(81)、サブタン
ク(73)の減圧電磁弁(83)は閉鎖されている。また、四方
弁(10)は図6に破線で示すように切り換えられ、各室内
ユニット(79)の流量調整弁(12)は所定開度に調整され、
電動弁(34)は開口される。暖房運転開始時から所定時間
の間は、蓄熱熱交換器(13)に寝込んだ冷媒を押し出すた
めに、電動弁(22)及び第2電磁弁(25)は開口される。
【0085】この状態において、加熱熱交換器(52)で
は、駆動回路(50)の冷媒と2次側冷媒回路(3)の液冷媒
とが熱交換し、この液冷媒が加熱されて蒸発する。この
2次側冷媒回路(3)の液冷媒の蒸発によって加熱熱交換
器(52)内が高圧状態となる。そして、加圧電磁弁(84)の
開口によって加熱熱交換器(52)と第1メインタンク(71)
とが連通し、第1メインタンク(71)が加圧される。この
ため、第1メインタンク(71)に貯留された液冷媒が、図
6の実線の矢印に示すように、第1メインタンク(71)か
ら押し出される。第1メインタンク(71)から押し出され
た液冷媒は、押出し用液配管(67)の分岐管(67a)から押
出し用液配管(67)へ流れ、四方弁(10)を通って主回路(2
0)の第1液配管(15)へ流れる。
【0086】一方、冷却熱交換器(53)では、駆動回路(5
0)の冷媒と2次側冷媒回路(3)のガス冷媒とが熱交換
し、当該ガス冷媒が冷却されて凝縮する。この2次側冷
媒回路(3)のガス冷媒の凝縮によって冷却熱交換器(53)
内が低圧状態となる。そして、減圧電磁弁(82)の開口に
よって冷却熱交換器(53)と第2メインタンク(72)とが連
通し、第2メインタンク(72)が減圧される。このため、
第2メインタンク(72)には主回路(20)の液冷媒が吸引さ
れ、回収される。つまり、図6の実線の矢印に示すよう
に、第2液配管(17)の液冷媒が吸引され、四方弁(10)、
回収用液配管(68)、回収用液配管(68)の分岐管(68b)を
順に流れて第2メインタンク(72)に回収される。
【0087】2次側冷媒回路(3)の主回路(20)では、上
述のような第1メインタンク(71)からの液冷媒の押し出
しと、第2メインタンク(72)への液冷媒の回収とによっ
て冷媒が循環し、1次側冷媒回路(2)の温熱を室内熱交
換器(11)へ搬送して室内の暖房が行われる。具体的に、
第1メインタンク(71)から押し出されて第1液配管(15)
へ流れた液冷媒は、補助熱交換器(8)において1次側冷
媒回路(2)の冷媒と熱交換を行って蒸発する。蒸発した
冷媒は、ガス配管(16)を流れた後、各室内ユニット(79)
へ分流される。各室内ユニット(79)に分流した冷媒は、
各室内熱交換器(11)で室内空気と熱交換を行って凝縮
し、室内空気を加熱して調和空気を生成する。そして、
加熱された高温の調和空気が室内の暖房に供される。各
室内熱交換器(11)で凝縮した冷媒は、流量調整弁(12)を
通過した後に合流し、第2液配管(17)を通じて第2液配
管(17)を流れる。第2液配管(17)の液冷媒は、四方弁(1
0)を流れた後、回収用液配管(68)を通って第2メインタ
ンク(72)に回収される。
【0088】さらに、ガス配管(16)を流れるガス冷媒の
一部は第1配管(18)を通じて蓄熱熱交換器(13)に流入
し、蓄熱熱交換器(13)内に寝込んだ冷媒を第2液配管(1
7)に押し出す。
【0089】また、サブタンク(73)は、加熱熱交換器(5
2)と均圧されている。このため、図6に実線の矢印で示
すように、サブタンク(73)内の液冷媒が液回収管(64)を
経て加熱熱交換器(52)に供給される。供給された液冷媒
は加熱熱交換器(52)内で蒸発して第1メインタンク(71)
の加圧に寄与する。その後、このサブタンク(73)内の液
冷媒の殆どが加熱熱交換器(52)に供給されると、サブタ
ンク(73)の加圧電磁弁(86)が閉鎖されると共に、サブタ
ンク(73)の減圧電磁弁(83)が開口される。これにより、
サブタンク(73)内は低圧になり、押出し用液配管(67)を
流れている冷媒の一部が回収される。
【0090】このような動作を所定時間行った後、熱搬
送装置(40)の電磁弁(81)〜(86)を切換え、第1状態から
以下の第2状態に切り換える。つまり、第1メインタン
ク(71)の加圧電磁弁(84)、第2メインタンク(72)の減圧
電磁弁(82)、サブタンク(73)の減圧電磁弁(83)を閉鎖す
る。更に、第2メインタンク(72)の加圧電磁弁(85)、第
1メインタンク(71)の減圧電磁弁(81)、サブタンク(73)
の加圧電磁弁(86)を開口する。
【0091】これによって、第1メインタンク(71)が減
圧され、逆に、第2メインタンク(72)及びサブタンク(7
3)が加圧される。このため、第2メインタンク(72)から
押し出された液冷媒が上述と同様に循環して第1メイン
タンク(71)に回収される冷媒循環状態となり、また、サ
ブタンク(73)内の液冷媒が加熱熱交換器(52)に供給され
る。この場合にも、サブタンク(73)内の液冷媒の殆どが
加熱熱交換器(52)に供給されると、サブタンク(73)の加
圧電磁弁(86)が閉鎖されると共に、サブタンク(73)の減
圧電磁弁(83)が開口されて、サブタンク(73)への冷媒の
回収が行われる。
【0092】以上のように各電磁弁(81)〜(86)が切換え
動作を行い、冷媒が第1メインタンク(71)から押し出さ
れて第2メインタンク(72)に回収される動作と、冷媒が
第2メインタンク(72)から押し出されて第1メインタン
ク(71)に回収される動作とが交互に行われる。そして、
2次側冷媒回路(3)の主回路(20)において冷媒が循環
し、室内の暖房が行われる。
【0093】その後、暖房運転開始時から所定時間が経
過すると、蓄熱回路(21)の電動弁(22)及び第1電磁弁(2
3)が閉鎖される。その結果、蓄熱熱交換器(13)内に寝込
んだ冷媒が主回路(20)に押し出され、2次側冷媒回路
(3)を循環する冷媒の量が適正化されることになる。
【0094】−本実施形態の効果− 従って、本実施形態においても、実施形態1と同様、蓄
熱熱交換器(13)内に寝込んだ冷媒を回収することがで
き、2次側冷媒回路(3)の冷媒量を適正化することがで
きる。その結果、装置の運転の効率を向上させることが
できる。
【0095】特に、本実施形態のように、2次側冷媒回
路(3)に熱駆動式の熱搬送装置(40)を用いる場合には、
冷媒量が不足すると冷媒搬送のための駆動力も低下する
ので、冷媒量を適正に保つことが非常に重要になってく
る。従って、本発明の効果が顕著に発揮される。
【0096】−変形例− なお、上記の熱搬送装置(40)を備えた蓄熱式空気調和装
置に、実施形態2〜5のいずれかを適用してもよい。す
なわち、実施形態2〜5において、機械式の冷媒搬送手
段である冷媒ポンプ(9)を、上記の熱駆動式の熱搬送装
置(40)に置き換えてもよい。この場合であっても、各実
施形態2〜5の効果が得られることは勿論である。ま
た、熱搬送装置(40)では冷媒量を適正に保つことがより
重要になるため、本発明の効果がより顕著に発揮される
ことになる。
【0097】なお、上記各実施形態では、蓄熱手段とし
て、水を貯留した蓄熱槽(14)を用いていたが、蓄熱手段
は上記蓄熱槽(14)に限定されるものではなく、他の蓄熱
手段を用いてもよいことは勿論である。蓄熱手段は、温
熱及び冷熱の両方を蓄えるものの他、温熱のみ、または
冷熱のみを蓄えるように構成されたものであってもよ
い。
【0098】本発明で言うところの蓄熱式冷凍装置は、
狭義の蓄熱式の冷凍装置は勿論、蓄熱式の空気調和装
置、冷蔵装置等を含む広い意味での冷凍装置を意味する
ものである。
【0099】
【発明の効果】以上のように、第1の発明によれば、未
利用熱交換器に液冷媒を溜め込み、または未利用熱交換
器から液冷媒を回収する冷媒量調節手段を設けることと
したので、冷媒量が過多の場合には、未利用熱交換器に
余剰冷媒を溜め込むことができ、冷媒量の適正化を図る
ことができる。また、冷媒量が不足した場合には、未利
用熱交換器に溜まった液冷媒を回収することができ、冷
媒量の適正化を図ることができる。
【0100】第2の発明によれば、冷媒量調節手段を、
未利用熱交換器に溜まった液冷媒を押し出して回収する
ガス冷媒導入手段と、当該ガス冷媒導入手段に設けられ
た開閉手段とによって構成することとしたので、未利用
熱交換器に溜まり込んだ液冷媒をガス冷媒によって適宜
押し出すことができ、簡易な構成により冷媒量を適正化
することが可能となる。
【0101】第3の発明によれば、冷媒量調節手段を、
未利用熱交換器にガス冷媒を導き、未利用熱交換器内で
上記ガス冷媒を凝縮させることによって液冷媒を溜め込
むガス冷媒導入手段と、当該ガス冷媒導入手段に設けら
れた開閉手段とによって構成することとしたので、簡易
な構成によって未利用熱交換器に液冷媒を溜め込むこと
ができ、冷媒量を適正化することが可能となる。
【0102】第4の発明によれば、冷媒量調節手段を、
未利用熱交換器に液冷媒を導いて、上記未利用熱交換器
に液冷媒を溜め込む液冷媒導入手段と、当該液冷媒導入
手段に設けられた開閉手段とによって構成することとし
たので、簡易な構成によって未利用熱交換器に液冷媒を
溜め込むことができ、冷媒量を適正化することが可能と
なる。また、未利用熱交換器に液冷媒を直接導入するの
で、短時間の間に液冷媒を溜め込むことができる。
【0103】第5の発明によれば、蓄熱熱交換器を未利
用熱交換器としたので、蓄熱運転及び蓄熱利用運転以外
の通常運転の際に、蓄熱熱交換器の有効利用を図ること
ができる。
【0104】第6の発明によれば、冷媒を貯留または回
収する液冷媒貯留手段を設けることとしたので、冷媒量
が過多の場合は、冷媒を貯留することによってその適正
化を図ることができ、冷媒量が不足の場合は、冷媒を回
収することによってその適正化を図ることができる。
【0105】第7の発明によれば、冷媒量の適正化がよ
り必要とされるいわゆる熱駆動式の熱搬送手段を用いる
ことにしたので、冷媒量を適正化する効果をより顕著に
発揮させることができる。
【0106】第8の発明によれば、蓄熱手段を水を貯留
した蓄熱槽で構成し、蓄熱熱交換器を上記蓄熱槽の水に
浸漬された伝熱コイルで構成することとしたので、簡易
な構成により蓄熱手段及び蓄熱熱交換器を実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る蓄熱式冷凍装置の冷媒回路図
である。
【図2】流通方向切換回路の回路図である。
【図3】実施形態2に係る蓄熱式冷凍装置の冷媒回路図
である。
【図4】実施形態4に係る蓄熱式冷凍装置の冷媒回路図
である。
【図5】実施形態5に係る蓄熱式冷凍装置の冷媒回路図
である。
【図6】実施形態6に係る蓄熱式冷凍装置の冷媒回路図
である。
【図7】従来の蓄熱式冷凍装置に冷媒回路図である。
【符号の説明】
(2) 1次側冷媒回路 (3) 2次側冷媒回路 (8) 補助熱交換器 (9) 冷媒ポンプ (11) 室内熱交換器 (13) 蓄熱熱交換器 (14) 蓄熱槽 (18) 第1配管 (19) 第2配管 (22) 電動弁 (23) 第1電磁弁 (24) バイパス管 (25) 第2電磁弁

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温熱または冷熱を蓄える蓄熱手段(80)
    と、 冷媒を循環させる冷媒搬送手段(9,40)、熱源(2)と熱交
    換を行う熱源側熱交換器(8)、上記蓄熱手段(80)と熱交
    換を行う蓄熱熱交換器(13)、及び利用側熱交換器(11)を
    備えた冷媒回路(3)とを備えた蓄熱式冷凍装置におい
    て、 上記冷媒回路(3)には、上記冷媒回路(3)の冷媒量を調整
    するように上記熱源側熱交換器(8)、上記蓄熱熱交換器
    (13)または上記利用側熱交換器(11)のうち熱交換動作を
    停止している未利用熱交換器に液冷媒を溜め込み、また
    は未利用熱交換器に溜まった液冷媒を回収する冷媒量調
    節手段(90)が設けられていることを特徴とする蓄熱式冷
    凍装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の蓄熱式冷凍装置におい
    て、 冷媒量調節手段(90)は、 未利用熱交換器に冷媒回路(3)内のガス冷媒を導いて、
    上記未利用熱交換器に溜まった液冷媒を回収するガス冷
    媒導入手段(18)と、 上記ガス冷媒導入手段(18)の導入通路を開閉する開閉手
    段(22,30)とを備えていることを特徴とする蓄熱式冷凍
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の蓄熱式冷凍装置におい
    て、 冷媒量調節手段(90)は、 未利用熱交換器に冷媒回路(3)内のガス冷媒を導き、上
    記未利用熱交換器内で上記ガス冷媒を凝縮させることに
    よって、上記未利用熱交換器に液冷媒を溜め込むガス冷
    媒導入手段(18)と、 上記ガス冷媒導入手段(18)の導入通路を開閉する開閉手
    段(22,30)とを備えていることを特徴とする蓄熱式冷凍
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の蓄熱式冷凍装置におい
    て、 冷媒量調節手段(90)は、 未利用熱交換器に冷媒回路(3)内の液冷媒を導いて、上
    記未利用熱交換器に液冷媒を溜め込む液冷媒導入手段(2
    6)と、 上記液冷媒導入手段(26)の導入通路を開閉する開閉手段
    (27)とを備えていることを特徴とする蓄熱式冷凍装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一つに記載の蓄
    熱式冷凍装置において、 未利用熱交換器は、蓄熱熱交換器(13)であることを特徴
    とする蓄熱式冷凍装置。
  6. 【請求項6】 温熱または冷熱を蓄える蓄熱手段(80)
    と、 冷媒を循環させる冷媒搬送手段(9,40)、熱源(2)と熱交
    換を行う熱源側熱交換器(8)、上記蓄熱手段(80)と熱交
    換を行う蓄熱熱交換器(13)、及び利用側熱交換器(11)を
    備えた冷媒回路(3)とを備えた蓄熱式冷凍装置におい
    て、 上記冷媒回路(3)には、上記冷媒回路(3)の冷媒量を調整
    するように冷媒を貯留または回収する液冷媒貯留手段(2
    8)が設けられていることを特徴とする蓄熱式冷凍装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか一つに記載の蓄
    熱式冷凍装置において、 冷媒搬送手段(40)は、 冷媒を貯留する第1貯留手段(71)及び第2貯留手段(72)
    と、 冷媒を加熱して昇圧することによって高圧を生成する加
    圧手段(52)と、 冷媒を冷却して減圧することによって低圧を生成する減
    圧手段(53)と、 上記高圧を上記第1貯留手段(71)に供給すると同時に上
    記低圧を上記第2貯留手段(72)に供給することによって
    上記第1貯留手段(71)から上記第2貯留手段(72)に冷媒
    を導く第1状態と、上記高圧を上記第2貯留手段(72)に
    供給すると同時に上記低圧を上記第1貯留手段(71)に供
    給することによって上記第2貯留手段(72)から上記第1
    貯留手段(71)に冷媒を導く第2状態とを交互に切り換え
    る高低圧供給手段(81,82,83,84)とを備えていることを
    特徴とする蓄熱式冷凍装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか一つに記載の蓄
    熱式冷凍装置において、 蓄熱手段(80)は、水を貯留した蓄熱槽(14)から成り、 蓄熱熱交換器は、上記蓄熱槽(14)の水に浸漬された伝熱
    コイル(13)によって構成されていることを特徴とする蓄
    熱式冷凍装置。
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