JP2000033922A - 長尺の係止片群 - Google Patents

長尺の係止片群

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JP2000033922A
JP2000033922A JP10204612A JP20461298A JP2000033922A JP 2000033922 A JP2000033922 A JP 2000033922A JP 10204612 A JP10204612 A JP 10204612A JP 20461298 A JP20461298 A JP 20461298A JP 2000033922 A JP2000033922 A JP 2000033922A
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connecting rod
locking piece
piece group
group
long
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Hideyuki Ueno
英幸 上野
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KOOTEX KK
Sanyoh Mfg Co Ltd
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KOOTEX KK
Sanyoh Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長い連結棒Bを有し、多数の係止片kを固定
した係止片群Kを提供する。 【解決手段】 上部に係止片群Kを保持するピンガイド
8を設けたピストル型の取付装置1に装填して供給する
係止片群Kであって、係止片群Kの連結棒Bは、ピンガ
イド8とガイド溝間に案内されて横棒bの配列に乱れを
生ずることなく横方向に円弧状に滑らかに曲げることが
でき、更に横向きに突出するフイラメント部fと頭部h
の重量によって、頭部hが大きく下がることを防止する
ために、フイラメント部fの軸線方向に長辺を持つ偏平
な断面の基体部10と、該基体部10の両側面に補助部11を
付加した長尺の係止片群。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、値札や各種の表示
札を商品に取付ける場合や、靴下やタオルやハンカチの
ように複数の物品をまとめる用途等や表示等に使用され
るナイロンやポリプロピレン等の熱可塑性合成樹脂を使
用して一体成形した係止片の集合体である係止片群に関
する。
【0002】
【従来の技術】係止片k(タグピン)は、図9に示すよ
うに頭部hとフイラメント部fと横棒bで構成され、前
記フイラメント部fの延長方向に伸びるフイラメント状
の連結部cを介して連結棒B上に多数本を植立して全体
として櫛形の係止片群Kを構成している。
【0003】この連結棒Bは多数の係止片kをまとめる
機能と、成形工程における溶融樹脂の通路を構成するラ
ンナーバーであり、いわゆる係止片群Kの「背骨」に相
当する重要な部材である。現在、世界で大量に使用され
ている係止片群Kは、1本の連結棒B上にピッチpが2
mm(汎用型)で50〜60本を植立し、その長さLは100
〜120mm程度のものであり、更にその断面は高さは1.4
〜1.6mm幅は1.3 〜1.5 mm程度のものである。
【0004】この係止片kのピッチpが2mmの係止片
群Kは、係止片kの間隔が比較的粗いことから、係止片
kの間に他の係止片kの頭部hが嵌入し易い傾向があ
る。従って、包装箱内に多数の係止片群Kを収容した際
に互いに絡み合って団子状になり、使用する際にはこれ
を解きほぐさなければならず、その作業に時間がかかる
上に、頭部h同士を一連に連結している連結体を切断し
てしまうので取扱い性が悪くなるという問題がある。
【0005】また、係止片群Kが直線状態を保持するよ
うに太めの連結棒Bを使用してこれを取付装置の前部に
上下方向に設けてある案内溝内に装填(嵌入)した際
に、頭部hとフイラメント部fが本体の横方向に突出す
るようになっている。1本の係止片群Kに含まれる係止
片kの数は、係止片群Kを成形する際の効率と取付け操
作の際の充填回数に関係するので、なくべく多い方が良
い。しかし、係止片kの本数を増加すると、装填したば
かりの状態では取付装置の上方に大きく突出してしま
う。このように係止片群Kが取付装置の上方に長く(例
えば150mm以上)突出すると、値札付け操作の際にこ
れが商品に触ればかりか、ふらついて操作を妨げること
になる。
【0006】このような理由や成形工程における不良品
の発生を抑制するために、1本の連結棒B上に植立させ
て一体的に成形する係止片kの本数が例えば50本,60本
あるいは70本程度であると、大量の値札を取付ける際は
取付機にこの係止片群Kを頻繁に充填しなければならな
いことから、値札付けの作業性に問題がある。さて、背
骨のような重要な部材を構成している連結棒Bは、図1
0に示すように各種の断面のものが採用されている。
【0007】A図は角形、B図は丸みのある角形、C図
は蒲鉾形で、これらの断面のものは汎用の係止片群に多
く使用されているものである。また、D図は円形、E図
は六角形、F図は楕円形のものであり、それぞれ製造メ
ーカを表す標識としての機能も持っている。そして前記
のようにピッチpが2mmの係止群Kの場合は、係止片
kの本数が比較的少ないことから太く、直線状を保持す
るように剛直なものが使用されている。
【0008】前記のように従来の連結棒Bは、取付装置
の前部の案内溝内に直線状のまま装填して使用すること
を前提としたもので、これを湾曲状に曲げて使用するこ
とは困難である。図10におけるG図の連結棒Bは、本
発明者等が特に長尺物用に開発したもので、偏平な断面
に形成して可撓性を持たせ、取付装置の上部に沿わせて
円弧状に曲げた状態で装填でき、大量の係止片kを保持
させるためのもので、前記A図〜F図の断面のものに比
較して幅が薄く、そしてこの幅方向に撓み易く、後述す
る本発明の「基体部」の原形である。
【0009】図11に示すように取付装置1の本体の前
部に横向きに取付けた中空針5の軸線(打ち込み方向)
に直交して上下(縦)方向に、連結棒B用の案内溝2と
連結部c用の案内溝3と、更に横棒b用の案内溝4とを
一体的に開口しており、係止片群Kの連結棒Bを前記案
内溝2内に、案内溝3に連結部cを、更に案内溝4に横
棒bをそれぞれ挿入して装填するようになっている。
【0010】そして前記中空針5に値札の孔を挿通した
状態で、この中空針5を衣服等の商品に挿通し、そして
図6に示す取付装置1の本体の握り部1bの前方にバネ
力で突出しているレバー1aを把握することによってこ
れに連動するピストン6(図11)によって一連の係止
片kの列の最先端(下端)に位置している横棒b1を中
空針5を通過させて前部から押し出すのである。なお、
この取付装置1の構造は一般的なものであるので、詳細
な説明は省略する。
【0011】前記横棒b用の案内溝4の底部には中空針
5の基部5aが位置しており、この基部5aの後端部の
上方に受け溝5bが開口している。そしてこの受け溝5
bに対して最先端(下端)に位置する横棒b1の先端部
分(全長の約1/3)が案内溝4を通じて上方から送り
込まれ、中空針5の中心に開口されている供給口に横棒
b1の前部が保持された状態となる。
【0012】このように1本の係止片kの横棒b1の前
部が中空針5の供給口に嵌入された状態は、図6に示す
ように取付装置1のレバー1aが開放されてバネ力で握
り部1bの前方に突出している状態にあり、このレバー
1aが値札の取付け操作等で把握する、このレバー1a
と中継レバーを介してピストン6(図11)を矢印イの
ように前進して横棒b1の後端部を押圧し、これを中空
針5の中に送り込み、そして先端の横孔5cから矢印ロ
のように横棒bを排出し、この横棒bを商品である衣類
の裏側に打ち込むと共に、この衣類の前面に中空針5に
嵌入してあった値札等の表示札を係止片kを介して取付
けることになる。なお、この係止片kは値札の取付けの
みではなく、複数の物品のまとめにも使用されている。
【0013】このように、1本の係止片kの横棒b1の
打ち込み操作に伴なって連結部cが横棒bとの接合部分
より切断刃によって切断される。その結果、連結棒B側
に鋭い先端を持つ横棒bを櫛状に残しながら取付装置1
の本体の下方に矢印ハのように突出することになる。さ
て、係止片kを打ち込む際に重要なことは、図11に示
すようにピストン6の中心と中空針5の中心と、更にこ
れらの間に送り込まれる横棒b1の3つの中心が直線状
に配列することである。
【0014】通常の係止片群Kの場合は図9に示すよう
に連結棒Bに対して連結部cを介して係止片kが整然と
植立されて連結棒Bに対して横棒bが直交しており、従
って、係止片kを打ち込む際は、自然に図11に示すよ
うに中空針5と横棒bとピストン6の軸線が直線状に配
置され、横棒b1が正確に中空針5に押し込まれるの
で、この横棒b1が案内溝4内で詰まるというような事
故が発生することはあまりない。
【0015】連結棒Bは、通常は図9,図11に示すよ
うに直線状で、取付装置1の本体の前部に上下(縦方
向)に開口されている案内溝2に装填され、1本の係止
片kがレバー1aの把握操作で商品に打ち込まれる。こ
の場合、取付装置1の前部に係止片群Kを取付けた状態
で操作すると、これが衣類等の商品に接触することにな
るので、この係止片群Kに乱れやもつれ、あるいは頭部
h同士の連結が外れるる等の支障を生ずることになる。
【0016】そこでこのような問題を避けるために、連
結棒Bの長さ、即ち係止片群Kの長さを短縮することに
なるが、前記したようにこのように連結棒Bを短くする
と1本の係止片群Kに含まれる係止片kの本数が減るの
で、値札の取付け作業の効率が低下するという問題があ
る。また、成形機による製造コストが高くなるという問
題がある。
【0017】一方、多数の係止片kを2mmピッチより
短くした「密接状態」で1本の連結棒B上に植立する
と、係止片群Kに含まれる係止片kの本数が増加するの
で、短い連結棒Bを持つ係止片群Kであっても、これを
取付装置1に装填する機会が大幅に減少して値札の取付
作業を効率的に行うことができる。本発明者等は、この
ように係止片群の製造コストを低下させ、取付装置への
装填作業回数を低下させることを目的として、連結棒B
を長くすると共に係止片kのピッチpを可能な限り狭く
する方法を検討し、現在はこのピッチpを2mmのもの
から1.2mmまで縮小した、所謂「マイクロピッチ型」
のものを開発した。この係止片群Kは係止片kの数を従
来の50本程度のものから100本ないし150本、あるいはそ
れ以上まで増加することができるものである。
【0018】なお、ピッチpを前記のように1.2mmか
ら更に縮小すると、実質的に横棒bを成形するキャビテ
ィの壁が消滅するか、あるいはかなり脆いものとなるの
で、現在の金型製作技術では前記ピッチが限界である。
このように係止片kの数を大量に増加した係止片群Kの
連結棒Bは、100本もので120mm、150本ものになると1
80mmの長尺となる。このように長い連結棒Bを持つ係
止片群Kを取付装置1の本体の前部に装填すると、も
し、この連結棒Bが従来のもののように太く、固いもの
であると、この本体の前部に連結棒Bが上下方向に長く
突出するので、この取付装置1の操作する度に、この連
結棒Bが大きく揺動して衣類等に接触すると共に到底こ
の取付装置1を操作することができなくなる。
【0019】このような状態になると最早、取付装置1
を操作して衣類等に損傷を与えることなく、しかも係止
片群Kの配列の乱れもなく、効率的に値札を衣類等に取
付けることが実質的に困難な状態となる。
【0020】
【発明が解決すべき課題】本発明者は、前記のように係
止片群Kを長くした場合に取扱い性が悪化することか
ら、図6に示すように取付装置1の上部の中間位置にピ
ンガイド体8を実線と点線との間を仰伏できるように設
け、これで柔軟な連結棒Bを持つ係止片群Kを使用し、
取付装置1の上部で、方から後方にかけて円弧状に滑ら
かに曲げて案内しながら供給する方法を検討した。
【0021】このように取付装置1にピンガイド体8を
設けてこれによって係止片集合体Kを円弧状に曲げた状
態で装填すると、かなり長い係止片群Kでもふらふらす
ることがないことから、長尺の係止片群Kでも操作性に
問題なく取扱うことができるようになった。しかし、こ
のように係止片群K、特に背骨に相当する連結棒Bを曲
げながら送り込むためには次のような問題が新たに発生
した。
【0022】係止片群K即ち連結棒Bが図6に実線で示
すように直線状である場合は、これに直交して配置され
ている横棒bも連結棒Bに対して、図9に示すように整
然と直交して配列されており、従って、図11に示すよ
うに正確に中空針5の後部の供給口に送り込むことがで
き、押し出し不良等のトラブルの発生なく商品に対して
円滑に打ち込むことができる。
【0023】図7及び図9は一般の係止片群Kを示すも
ので、この係止片群Kの頭部hは図7の平面図に示すよ
うに連結棒Bに対して頭部hが直交して整然と配列され
ており、連結棒Bが短く、そして直線状で取付装置1に
供給する場合は送り不良や商品に損傷を与える等の問題
は発生しない。図8は連結棒Bを曲げて案内溝に送り込
んだ係止片群Kの頭部hの配列状態を示しており、連結
棒がB1で示すように曲げられると、頭部hは中心側の
ピッチp1に対して外側部のピッチp2の方が大きく開
くことになる。更にこの連結棒がB2のように小さな曲
率で曲げられると、頭部hの中心側は互いに接触し、外
側部はその間隔が僅かに開く状態となる。
【0024】図11に示すように連結棒Bが直線状で、
これに植立されている係止片kが横方向に突出している
状態においては、頭部hに対して重力Wが矢印のように
作用しており、例え上段の係止片kの頭部hが下段の係
止片kの頭部hに持たれかかったような状態になって
も、最先端の横棒b1は図示しない支持面と中空針5に
支持されていることから、この横棒b1の姿勢には何ら
の影響を与えることがなく、正確に横棒bを中空針5の
中空部に送り込むことができる。
【0025】更に図10の(A〜F)を参照して連結棒
Bの断面を説明したように、この断面構造を持つ連結棒
Bは直線状のままで使用する、固く曲げ難いもので、特
に長尺にした場合の問題点を考慮したものではない。し
かし、図6を参照して説明したように、取付装置1の上
部に沿わせて係止片群Kをピンガイド体8にひっかけて
円弧状に曲げて案内する場合は、前記のように曲げ難い
断面を持つ連結棒Bを無理に曲げて使用することは、下
記するように本質的な問題をひき起こすことになる。
【0026】つまり、この連結棒Bを無理に曲げると図
11に示す案内溝2の上端であるUで示す部分に連結棒
Bの側面が強く押圧されることになる。この状態になる
とこの連結棒Bの下方への送りに対して大きな抵抗力を
発揮することになる。ところで、周知の取付装置におけ
る係止片群Kの送りは、連結部cに送りギヤを噛合させ
て、レバー操作による係止片kの打ち込みと運動と共に
1本つづ送り込んでいるが、前記のように連結棒Bに抵
抗力が発生すると、送りギヤに噛合している連結部cが
曲がったり、あるいは送りギヤの歯先から後退して噛合
が外れて送り不良となる欠点があり、従って、図10
(A〜F)に示す断面を持ち、硬く、そして曲げ難く、
また、横方向の曲げ応力と縦方向の曲げ応力の間に、あ
まり差のない連結棒Bは使用することができない。
【0027】そこで本発明者等は、図6に示すように取
付装置1に装填した際に連結棒Bを曲げ易くした図10
の図Gに示すように、フイラメント部fの軸線方向を長
く、幅を狭くして偏平断面にした連結棒Bを開発した。
この偏平断面の連結棒Bは、取付装置1の上部に沿って
円滑に撓み易く、図11を参照して説明したように案内
溝2の上端Uを強く押圧しないことから、係止片kの打
ち込み際して円滑に移送することができた。
【0028】しかし、このような連結棒Bは新たな問題
を発生した。即ち、図12に示すように、係止片群Kを
横向きに1列になった状態で取付装置1に装填するの
で、偏平断面の連結棒Bは他の断面(図10、A〜F)
を持つ連結棒Bに比較して捩れ易い状態になっており、
係止片kの打ち込み操作中に頭部hが「ホ、ヘ、ト・
・」のように揺れながら送り込まれることになる。
【0029】そしてこの連結棒Bは腰が弱いことから図
6のh〜h’に示すように上下に撓み、更に図13に示
すように、取付装置1の上部から案内溝2に至る部分に
おいて曲がり部Mを形成することになる。従って、この
曲がり部Mに対応して横棒bの取付装置1に対する姿勢
が放射状に変化し、そして図12に示したように頭部h
の変動に伴って横棒bが変位することになる。
【0030】さて、横棒bが整然と放射状に配列されて
いる場合は図13に一点鎖線で示すように横棒bが連結
棒Bの曲がり部Mに直交した状態で放射状に姿勢を変
え、そして連結棒Bが直線状に復元するとこの横棒bは
連結棒Bに対して直交した状態となって図11を参照し
て説明したように、横棒bがピストン6の軸線の延長上
に直線状に配列されることになり、送込み不良といった
問題が発生しない。
【0031】しかし、図12に示すように頭部hが商品
に引っ掛かったり、取付装置1を持つ手の運動に伴なっ
て「ホ−ヘ−ト・・」のように揺れる(頭部hの配列を
側面から見ると波打つように運動する)と、横棒bはこ
の揺れに連動して姿勢を変化させることになる。このよ
うに横棒bが姿勢を変化させると、連結棒Bの曲がり部
Mにおいては図13に「チ−リ−ヌ−ル・・」として示
すように、横棒bは最早、連結棒Bに対して直交した状
態を保持することができない現象が発生することにな
る。なお、この状態は図10(A〜F)に示した断面を
持つ連結棒Bを極端に曲げて送り込んだ場合にも発生す
ることになり、長尺の連結棒Bの持つ本質的な欠点であ
る。
【0032】つまり、汎用の係止片群Kは、係止片kの
数が少なく、そして連結棒Bが比較的短かいことから、
これを取付装置1に装填して案内溝内を上下方向に直線
状で移送する場合は、横棒bがこの連結棒Bに対して姿
勢を変化させないように設計されており、従って、打ち
込み不良が発生する機会は比較的少ないのである。しか
し、図12及び図13に示すように、連結棒Bの断面形
状から捩れ易くて係止片群Kの頭部hが大きく上下に振
られたり、更に曲率半径の小さな曲がり部Mを形成しな
がら中空針5の後部に送り込まれると、図14に示すよ
うに横棒bが連結棒Bに対して姿勢を変化させて乱れた
状態で送り込まれることになる。
【0033】この図14と図11と対比すると分かるよ
うに、中空針5の供給口の直前において横棒bがX−Y
面内において角度〔β〕で、あるいはY−Z面内におい
て角度〔α〕で姿勢を変化させ、更にこれらを総合した
角度で姿勢を変化させて中空針5の供給口の前面に送り
込まれることになる。図14に示すように横棒bの中心
線が、中空針5とピストン6の中心線Y−Yに対して角
度〔α〕あるいは〔β〕を持って変位すると、横棒bは
中空針5の受け溝5bに円滑に供給されなり、その結
果、案内溝4内で詰まって「打ち込み不良」の原因とな
る。
【0034】更に別の問題として先に説明したように
「送り不良」がある。係止片群Kを案内溝を利用して案
内しながら所定の位置に逐次送り込む操作は、図6に示
す取付装置1のレバー1aの把握操作があるが、この操
作によって図示しない送りギヤを1歯分つづ回転させ、
この送りギヤに噛合されている連結部cを1本つづ打ち
込み位置に送りこむが、図11に示す取付装置1の上下
方向に設けた案内溝2に対して連結棒Bが曲げられて送
り込まれると、この案内溝2に連結棒Bが端部Uに局部
的に押圧され、それに伴う摩擦力が送りギヤの送り力よ
りも大きくなり、遂にギヤと連結部cとの噛合状態が悪
くなり、送ったり、送らなかったりすることになる。
【0035】このような各種の問題を考慮すると、連結
棒Bは図6にNで示すように、円滑な曲線を描いてしな
やかに曲がることが絶対的に必要であり、このように連
結棒Bを柔軟にすると、図11に示す案内溝2の上端部
Uとの間の摩擦力が減少して送りギヤとの噛合状態も良
好になり、送り不良の問題を解消することができる。こ
のような柔軟な連結棒Bは、図10の(G)図に示すよ
うに、幅mに対して高さnが高い偏平な断面形状のもの
となる。このような断面形状の変化に伴なって(図1
0、A〜F)図に示した剛直なものに比較して、十分に
しなやかなものとなる。
【0036】そしてこの偏平な断面を持つ連結棒Bは、
高さ方向の曲げに対して幅ないしは厚み方向の曲げは著
しく弱いものとなる。なお、図10(G)に示した連結
棒Bの幅mを薄くすると、連結棒Bはシート状ないしフ
イルム状のものとなり、極めて曲げ易くなり、かなり長
尺のものは螺旋状に巻き取ることが可能となり、この場
合は300本あるいはそれ以上の本数の係止片kを1本の
連結棒Bに固定することができる。
【0037】繰り返しになるが、このように偏平な断面
を持つ連結棒Bを有する係止片群Kは、図11に示すよ
うに頭部hとフイラメント部fの重量、あるいはその他
の外力が前記頭部hに作用し、それに伴なって連結部c
が曲げられる。また、図12に示すように連結棒Bが元
の状態から、B’のように捩れ、その結果、連結棒B全
体として捩じれることになるのである。この状態は図6
において係止片群Kの頭部hが円滑に曲げられた配列状
態から、h’で示すように下方に移動したことを意味
し、それに伴なってフイラメント部fが傾斜することに
なる。
【0038】このように頭部hが変位し易く、図10
(G)に示したように捩じれに対して弱く、しかも長い
連結棒Bを使用した係止片群Kを、図6のように横に寝
かせた状態で値札付け等を行う場合には、頭部hが極め
て不安定で、取付装置1の動きと共に、ふわふわと揺れ
動くことになるので、取扱性が極めて悪くなる。また、
横棒bも図12及び図13を参照して説明したように、
連結棒Bに対して直交状態を維持できなくなる。そして
図14に示すように中空針5の供給口の後方において、
この中空針5の軸線と横棒bの軸線との間に角度を生じ
てピストン6の先端で横棒bの後端部を正確に押圧して
打ち込むことができない状態が発生するのである。
【0039】なお、図7は通常の粗いピッチ(2mmピ
ッチ)で配列された係止片群の頭部hの直線状の配列を
示し、図8は通常の粗いピッチを持つ係止片群Kと細目
のピッチを持つ係止片群Kの連結棒Bを、B1あるいは
B2に曲げた場合を示しており、細目のピッチを持つ係
止片群KはB2で示すようにかなり小径が円滑に曲げる
ことができ、頭部hの乱れを比較的に防止することがで
きるのである。
【0040】本発明は、前記従来の係止片群Kの持つ問
題点を解消するために得られたものであって、第1の目
的とするところは、従来の係止片群Kに比較して長尺で
柔軟な連結棒Bを使用して1本の連結棒Bに対して従来
のものよりも多くの係止片kを植立させ、そして取扱い
性と生産性に優れた長尺の係止片群Kを提供することに
ある。
【0041】第2の目的とするところは、取付装置に安
定して装填でき、大量の係止片を有し、長尺で、しかも
柔軟な連結棒Bを持つ係止片群Kを提供することにあ
る。第3の目的とするところは、長尺で柔軟でありなが
ら、取付け操作に際して発生する捩れに対して抵抗力の
大きな連結棒Bを持つ係止片群Kを提供することにあ
る。
【0042】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係る長尺の係止片群は次の特徴を有してい
る。 1)本体前部の上下方向に開口したガイド溝と、該本体
の上部に係止片群を保持するピンガイドを設けたピスト
ル型の係止片取付装置に装填して円弧状に曲げながら供
給する係止片群であって、該係止片群は、フイラメント
部の一端に頭部を、他端に横棒をそれぞれ形成した係止
片を、前記フイラメント部方向に延長された連結部を介
して連結棒に接続されており、前記連結棒は、前記取付
装置のピンガイドとガイド溝間に案内されて横方向に横
棒の配列に乱れを生ずることなく円弧状に滑らかに曲げ
ることができ、更に横向きに突出するフイラメント部と
頭部の重量によって、該頭部が大きく下がることを防止
するために、前記フイラメント部の軸線方向に長辺を持
つ偏平な断面の基体部と、該基体部の両側面に補助部を
付加したことを特徴としている。
【0043】2)前記基体部は、高さが1.8 〜2.0m
m、幅が0.9 〜1.1mmの範囲に規定されている。 3)前記補強部は、断面が円弧状のリブである。 4)前記補強部は2本の小リブを平行に配列して構成し
ている。 5)前記基体部の両側面に補助部を付加した外寸法は、
該基体部の高さと等しいか、あるいはこれより僅かに小
さく形成している。
【0044】本発明は、前記のように連結棒を偏平な断
面を持つ基体部に形成することによって、その幅方向に
容易、且つ円滑に円弧状に曲げることができ、更に前記
基本部の両側面に補強部を設けることによって、フイラ
メント部を横方向に向けた状態で取付装置に装填して使
用した際に発生する頭部とフイラメント部の揺れに対し
て抵抗力を発揮できる、即ち、捩れに対して強い係止片
群を提供することにある。
【0045】このような曲げ易く、そして捩れ難い特性
の連結棒を持つ長尺の係止片群とすることによって、取
付装置の上部に沿わせて円弧状に曲げた状態で装填して
供給することができ、その結果、取扱い性に著しく優
れ、係止片群を商品に接触させて損傷させることもな
い。更に、連結棒が曲げ易いが捩れに対して強いので、
頭部が比較的揺れ難く、それに伴なって横棒部の姿勢を
正常な状態に保つことができて、横棒部が干渉し合うよ
うなことがなく、円滑に係止片群を取付装置に供給して
効率的に値札等を商品に取付けることができる。
【0046】また、本発明に係る係止片群は長尺の連結
棒でも使用できるので、多数の係止片を一つの係止片群
に含ませることができ、成形工程を効率的に行ない、更
に係止片の取付け操作を効率的に行うことができる。
【0047】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態に係る
係止片群Kの一部を示す側面図、図2は同正面図であ
る。また、図3は連結棒を拡大して示す側面図、図4は
同正面図をそれぞれ示している。係止片群Kの全体構造
は図1,2に示すように、従来のものと同様に頭部hと
フイラメント部fと横棒bで係止片kを形成し、これを
連結棒Bに連結部cを介して複数個、櫛状に植立させて
構成しており、更に頭部hの間を連結部材Rによって取
付け操作の際に自動的に切断できるように軽く連結して
いる。
【0048】本発明の係止片群Kにおける連結棒Bは図
3及び図4に示すように、基体部10とその両側面に設
けた補助部11で構成されている。そしてこの基体部1
0は、高さnに対して幅mを薄くして偏平な断面形状に
形成している。そしてこの基体部10の両側面に断面が
半月形の補助部11,11を一体的に設けている。
【0049】この係止片群Kはナイロンやポリプロピレ
ン等の熱可塑性の線状合成樹脂を使用して図1,2に示
すように一体的に成形し、そしてフイラメント部fを金
型内で、あるいは金型より取り出して後の工程で延伸し
て細く、そしてしなやかにすると共に強度を向上させて
いる。本発明においては、連結棒Bの基体部10をフイ
ラメント部f方向に長く(高く)幅を狭くして薄板状に
した理由は、図6に示すように取付装置1の前部の案内
溝と、この取付装置1の上部に仰伏自在に設けたピンガ
イド体8との間に円滑に曲げて案内し、前記案内溝の上
端部に対して連結棒Bを軽く押圧することによって大き
な摩擦抵抗力の発生を防止すると共にギヤによる送りを
容易にするためである。
【0050】このように基体部10を高さに対して幅を
薄く、全体として偏平状に形成することによって曲がり
易くすることができる反面、図12,図13を参照して
説明したように捩れ易くなっている。従って、そのまま
の状態では図14を参照して説明したように横棒bの向
きが不安定となり、更に図6を参照して説明したように
係止片群Kが、取付装置を持つ手の動き等に伴って不安
定となる。
【0051】そこで本発明においては、連結棒Bの捩れ
を防止するために、図1〜図4に示すように基体部10
の両側面に補助部11,11を一体的に成形によって設
けている。換言すれば、基体部10を偏平な断面形状に
することによって柔軟で曲げ易くした。更に、連結棒B
の捩れを防止するために前記基体部10の両側面に肉を
一体的に付加してこの連結棒Bを厚み方向に柔軟で曲げ
易くし、そして捩れを補助部11,11の付加によって
減少させたものである。
【0052】本発明に係る連結棒Bの断面形状は、図5
に例示したように各種のものを採用することができる。
図(A)は、半月形の補助部11,11を付加したもの
で、最も製造し易く、そして使い易いものである。ま
た、図(B)は、山形の補助部11a,11aを付加し
たもので、この補助部の高さによって捩れをかなり低下
させることが可能である。
【0053】更に図(C)は、高さ方向に間隔をあけ、
そして連結棒Bの長さ方向に平行に延長する小さな山形
の補助部11bを2個づつ設けたものを示しており、こ
れも前記と同様な効果を奏することができる。本発明に
係る係止片群は、図6に示すように一般の取付装置を改
良し、上部に曲げた状態で前部の案内溝に案内して装填
できるものであることが前提である。
【0054】従って、基体部10の高さは、従来の係止
片群Kを構成している連結棒Bの高さに略等しく形成す
る。そして幅は従来のものより遙かに薄く形成する。具
体的に寸法を例示すると、図16(A),(B)に示す
高さDは1.8 〜2.0mm、幅Eは0.9 〜1.1 mm、そし
て2つの補助部11を含む全体幅Fは1.3 〜1.6 mmで
ある。この全体幅Fを厚くすると、捩れに対して強くな
るが、曲げに対する抵抗力も増加するので、この抵抗力
があまり増加しないように全体幅Fを決定している。
【0055】このように基体部10を偏平に形成して高
さDの中心を中立面として、幅E方向に、恰も板を曲げ
るように曲がり易く形成する。そしてこの基体部10の
両側面に補助部11,11の肉を付加することによって
捩れに対して抵抗力を与えて長い係止片群Kでありなが
ら、頭部hの列がふらふらと振動することを可及的に防
止することができるのである。
【0056】前記のように基体部10を偏平にすること
によって図16(B)に矢印で示すように高さD方向の
曲げに対する断面二次モーメント(I)を大きくし、更
に図16(A)に矢印で示す断面二次モーメント(I)
を前者に比較して著しく小さくすることによって、多数
の係止片kをすだれのように配列した係止片群Kを、恰
もシートないし薄板を曲げるように曲げ易く形成する。
【0057】そしてこの基体部10の両側面に少量の肉
で構成した補助部11,11を付加することによって捩
れを減少させることができ、その結果、このシート状の
係止片群Kは可及的に平面状態を保持することによっ
て、横棒bの配列を乱さないようにしている。前記のよ
うに偏平な断面に形成した基体部10の両側に補助部1
1,11を設けた、新しい断面形状の連結棒Bを持つ係
止片群Kが、捩れに対して目的とする抵抗力を持つかど
うかを確認するためには、フイラメント部fの長さの異
なる係止片群Kを多数製造し、これを実際の値札付け工
程において使用しながら確認するのが最も適した評価方
法であるが、これには大量の係止片群を使用した大量の
データが必要であるので、簡便な方法を採用するのが良
い。
【0058】〔連結棒の曲がりと捩れの評価方法〕そこ
で本発明者は、図15に示すように所定の本数の係止片
kを含む係止片群Kの連結棒Bの一端を、上下に振動を
付与できる振動装置20のチャック21に把持させてフ
イラメント部fが水平方向の面内を向くように固定す
る。そしてこの係止片群Kに対して「静的試験と動的試
験」とを行うことになる。この係止片群Kは、チャック
21に把持された状態で三次元的に変形するが、この変
形量はチャック21の把持部を含む水平の面よりの変位
を示すものである。
【0059】〔静的試験〕 (A)静的試験は、図15に示すように振動装置20の
チャック21に係止片群Kの連結棒Bの一端を固定する
と、このチャック21の支持面を基準とする水平な面の
一角あるいは一端を起点として連結棒Bが撓むので、そ
の先端部が下がる距離「い」と、この連結棒Bの先端部
に連結部cとフイラメント部fを介して伸びている頭部
hが下がる距離「う」とを測定する。
【0060】そして連結棒Bの先端部(自由端)が下が
る距離「い」から、この連結棒Bの曲がり易すさ、ない
しは撓み性を測定して柔軟性ないし曲がり易さを評価す
る。そして、この撓んで降下した連結棒Bの先端に接続
されている係止片kの頭部hが下がる距離「う」から、
前記連結棒Bの捩れ性に関連する値を測定し、評価す
る。
【0061】〔動的な試験〕 (B)動的試験は、前記振動装置20のチャック21に
連結棒Bの一端を把持させた状態で振動装置20を駆動
して、上下に矢印「あ」のように、所定の振幅と周波数
とを持つ振動を与えながら、連結棒Bの先端に矢印で
「い」で示す振幅の最下点と更に係止片kの頭部hに矢
印「う」で示す振幅の最下点とを測定する。この測定に
は、例えば光学的方法で非接触で測定して、頭部hとフ
イラメント部fの重量と、揺動運動に関係する力が連結
棒Bの先端を捩じる力として作用した時の連結棒Bの捩
れ量を測定する。
【0062】(C)前記の静的試験より、係止片群Kが
水平面内において曲面を描くように全体的に変形する様
子を確認できる。若し、この静的試験において頭部hが
変位する距離「い」が大きい場合は、係止片群Kを取付
装置に装填して値札付け操作を行う場合に、この係止片
群Kが大きく波打って操作性に問題を生ずることを意味
する。
【0063】このように頭部hが連結棒Bの振幅の距離
「い」を起点にして更に大きく振れる距離「う」を形成
する場合は、連結棒Bが捩れに対して弱いことを意味し
ており、この距離「う」が減少するように、この連結棒
Bの捩れに対する抵抗力を発揮するような太さに変更す
ることになる。一方、前記静的試験において問題がなけ
れば、その係止片群Kを取付装置に装填して実際にこれ
を使用して、連結棒Bの断面形状やその大きさが、係止
片kを円滑に送れるかどうか、更に打ち込みの際に横棒
bが整然と送られているかどうかを確認し、この特殊の
断面形状を持つ連結棒Bを背骨とする係止片群Kが、使
用に適しているかどうかを評価する。
【0064】本発明者等の多数の実験によると、フイラ
メント部fが25mm〜35mm程度である場合には、係止
片kの打ち込み操作にさほど支障を生ずることがない。
しかし、フイラメント部fが50mm以上になると、連結
棒Bが捩れに対して弱いとこれの影響を受けて係止片群
Kが全体的にふらふらと揺動することになるので、この
場合には連結棒Bを捩れに対して強化する必要がある。
【0065】動的な試験は、係止片群Kにとって過酷な
試験である。そしてこの試験によって連結棒Bの捩れ強
度が適したものであるかどうかを確認できる。もし、こ
の試験の評価が悪い場合は、連結棒Bを本発明の技術的
思想に従って改良することが必要となる。次に、図16
(A,B)(試料:1)に示す本発明の実施の形態に係
る断面形状の連結棒Bを持つ係止片群Kと、図(C,
D)(試料:2)に示す孔明き連結棒Bを持つ係止片群
Kと、更に図(E,F)(試料:3)に示す従来の蒲鉾
形の連結棒Bを持つ係止片群Kについて前記試験を行な
ったので、その結果を下記する。
【0066】a)試料1:本発明の実施の形態を示もの
で、係止片群Kの連結棒Bの基体部10の幅Eは1.0 m
m、高さDは1.9 mm、補助部11,11は円の一部を
形成させ、更にこの補助部11,11の両側の全幅Fは
1.4 mmであった。この試料1は、長さが150 mmの連
結棒Bに、フイラメント部fの長さが50mmのものを12
0 個の係止片kを植立させたものである。
【0067】b)試料2:本発明と比較するためのもの
で、係止片群Kの連結棒Bは、基体部10のみで補助部
を持っていない。これの幅E’が1.0 mm、高さDが1.
9 mmである。そしてこの連結棒Bに、これに高さJが
0.8 mm、幅J’が3mmの窓をピッチPが11mmで多
数開口した、柔軟性のあるものを使用した。この試料2
は、長さが150 mmの連結棒B上にフイラメント部fの
長さが50mmの係止片kを120 個設けたものである。
【0068】c)試料3:これも本発明と比較するため
のもので、連結棒Bが蒲鉾形断面に形成され、その幅F
が1.3 mm、高さDが1.4 mmのものを使用した。この
試料3は、長さが125 mmの連結棒Bに、フイラメント
部fの長さが50mmの係止片kを100 個設けたものであ
る。前記試料1、2及び3について前記静的試験と動的
試験を行なったところ、下記の結果を得た。動的試験
は、チャック21に振幅30mmで、毎分60回の割合
で上下運動を与えた。 (静的試験) 測定位置 試料1 試料2 試料3 「い」 48mm 80mm 35mm 「う」 73mm 115mm 63mm 「い」の評価:試料1:試料2=1:1.7、試料1:試料3=1:1.6 「う」の評価:試料1:試料2=1:1.6、試料1:試料3=1:0.9 (動的試験) 測定位置 試料1 試料2 試料3 「い」 55 90 42 「う」 82 130 71 「い」の評価:試料1:試料2=1:1.6、試料1:試料3=1:0.7 「う」の評価:試料1:試料2=1:1.6、試料1:試料3=1:0.9 「い」の評価:試料1:試料2=1:1.6、試料1:試料3=1:0.7 「う」の評価:試料1:試料2=1:1.6、試料1:試料3=0:0.9 前記静的試験の結果から言えることは、連結棒の先端の
変位距離である「い」について次のことが言える。
【0069】a)試料1の変位距離は、試料2(孔明き
ランナー)の約半分である。 b)試料1は試料3(通常のランナー)より撓み易い
が、これにかなり近い値であり、捩れに関して試料1は
試料3と同等であると言える。 更に連結棒の先端に固定されている係止片の頭部の変位
距離である「う」について次のことが言える。
【0070】a)試料1の変位距離は、試料2の約半分
である。 b)試料1は試料3より撓み易いが、これにかなり近い
値であり、捩れに関して試料1は試料3と同等であると
言える。 前記静的実験と動的実験の結果より、連結棒を偏平な基
体部と、その両側に付加した補助部で構成することによ
って、この係止片群を横向きにして円滑に曲げることが
できるので、長尺の連結棒を持つ係止片群を取付装置の
上縁に沿って曲げながら使用することができる。
【0071】
【発明の効果】本発明は、連結棒を偏平な基体部と、そ
の両側に付加した補助部で構成することによって、長尺
の連結棒を持つ係止片群を取付装置の上縁に横向き状態
で安定して円滑に曲げながら移送することができる。従
って、長尺の連結棒を持ち、大量の係止片を有する係止
片群を使用して値札付けや複数の物品の連結等を効率的
に行うことができる。
【0072】更に連結棒を横向きに曲げながら水平方向
にフイラメント部と頭部を突出させた状態でありなが
ら、頭部が大きく上下に運動するのを阻止することがで
きるので、横棒を正確に配列させた状態で打ち込み位置
まで送り込むことができるので打ち込み不良を発生させ
ることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る係止片群の側面図で
ある。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1に示す係止片群の連結棒を拡大して示す側
面図である。
【図4】図3の正面図である。
【図5】(A),(B),(C)は、本発明に係る連結
棒の断面形状の例を示す斜視図である。
【図6】取付装置に係止片群を円弧状に曲げて装填した
状態の説明図である。
【図7】通常の係止片群の頭部の配列状態を示す平面図
である。
【図8】通常の係止片群と密接状態の係止片群の連結棒
を曲げた時の頭部の配列状態の二つの例を示す平面図で
ある。
【図9】通常の係止片群の斜視図である。
【図10】連結棒の断面形状を示すものであって、
(A)は角形、(B)は上面を丸くした角形、(C)は
蒲鉾形、(D)は丸形、(E)は六角形、(F)は楕円
形をそれぞれ示している。そして(G)は幅方向に曲げ
て使用する偏平な断面の連結棒の基本形を示している。
【図11】取付装置の打ち込み部の説明図である。
【図12】係止片が連結棒に対して揺動し、連結棒が捩
じれる様子を示す説明図である。
【図13】係止片が揺動して横棒の姿勢が変化する様子
を示す説明図である。
【図14】打ち込み不良を発生する横棒の配列状態の説
明図である。
【図15】係止片群の撓みの評価方法の説明図である。
【図16】(A)は本発明に係る連結棒の一例の断面
図、(B)は同側面図である。(C)は本発明の開発途
中で製造した窓明き連結棒の断面図、(D)は同側面図
である。(E)は一般に多く使用されている連結棒の断
面図、そして(F)は同側面図である。
【符号の説明】
B 連結棒 h 頭部 f フイラメント部 b
横棒 c 連結部 10 基体部 11,11a,11b 補助部 1 取付装置 1a レバー 1b 握り部
2,3,4 案内溝 5 中空針 6 ピストン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体前部の上下方向に開口したガイド溝
    と、該本体の上部に係止片群を保持するピンガイドを設
    けたピストル型の係止片取付装置に装填して円弧状に曲
    げながら供給する係止片群であって、 該係止片群は、フイラメント部の一端に頭部を、他端に
    横棒をそれぞれ形成した係止片を、前記フイラメント部
    方向に延長された連結部を介して連結棒に接続されてお
    り、 前記連結棒は、前記取付装置のピンガイドとガイド溝間
    に案内されて横方向に横棒の配列に乱れを生ずることな
    く円弧状に滑らかに曲げることができ、更に横向きに突
    出するフイラメント部と頭部の重量によって、該頭部が
    大きく下がることを防止するために、前記フイラメント
    部の軸線方向に長辺を持つ偏平な断面の基体部と、該基
    体部の両側面に補助部を付加した長尺の係止片群。
  2. 【請求項2】 前記基体部は、高さが1.8 〜2.0mm、
    幅が0.9 〜1.1mmの範囲に規定されている請求項1記
    載の長尺の係止片群。
  3. 【請求項3】 前記補強部は、断面が円弧状のリブであ
    る請求項1記載の長尺の係止片群。
  4. 【請求項4】 前記補強部は2本の小リブを平行に配列
    して構成した請求項1記載の長尺の係止片群。
  5. 【請求項5】 前記基体部の両側面に補助部を付加した
    外寸法は、該基体部の高さと等しいか、あるいはこれよ
    り僅かに小さく形成した請求項1記載の長尺の係止片
    群。
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