JP2000033816A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2000033816A
JP2000033816A JP10203067A JP20306798A JP2000033816A JP 2000033816 A JP2000033816 A JP 2000033816A JP 10203067 A JP10203067 A JP 10203067A JP 20306798 A JP20306798 A JP 20306798A JP 2000033816 A JP2000033816 A JP 2000033816A
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heating operation
combustion
combustion heater
heater
air
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Eiji Takahashi
英二 高橋
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温水サイクル4の燃焼式ヒータ32がON/
OFFを繰り返さないようにして燃焼式ヒータ32の耐
久性を向上し、エアコンシステム全体のエネルギー効率
の低下を防止することが可能な電気自動車等の車両用空
調装置を提供する。 【解決手段】 燃焼式ヒータ32のON/OFF判定値
である外気温度判定値を、車両作動中、始めに燃焼式ヒ
ータ32がONしてOFFしてしまったら、2回目以降
は、初回の外気温度判定値よりも、燃焼式ヒータ32が
ONし難い別の外気温度判定値とすることで、燃焼式ヒ
ータ32のON/OFFの繰り返しを防ぐようにした。
また、室内コンデンサ22という冷媒空気加熱方式の第
1暖房用熱源と燃焼式ヒータ32という温水空気加熱方
式の第2暖房用熱源とを別サイクルで構成することで、
暖房運転の起動時に燃焼ヒータ暖房とヒートポンプ暖房
とを同時に行なわなくても良くなった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼式ヒータによ
って加熱した温水により空気を加熱する温水空気加熱方
式の暖房用熱源と冷媒を凝縮させることで空気を加熱す
る冷媒空気加熱方式の暖房用熱源との2種類の暖房用熱
源を備えた車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、特開平8−197937号公
報等においては、燃焼式ヒータを作動させて温水を加熱
する暖房用熱源と、コンプレッサで冷媒を圧縮して冷媒
水熱交換器を冷媒凝縮器として使用して温水を加熱する
暖房用熱源とを備え、外気温度に基づいて、コンプレッ
サを作動させるヒートポンプ暖房運転と燃焼式ヒータを
作動させる燃焼ヒータ暖房運転とを切り替えるようにし
た車両用空調装置(従来の技術)が提案されている。こ
こで、燃焼式ヒータは、4.4℃以下の外気温度での使
用を許可し、4.4℃よりも高い外気温度での使用を禁
止する法規制が検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の車両
用空調装置においては、外気温度によって燃焼式ヒータ
を作動させるか否かを判定するようにしているが、車両
作動中に一度燃焼式ヒータがONして、また、外気温度
の条件によりOFFした場合、外気温度により再度ON
してしまうことがあり、燃焼式ヒータをON/OFFす
る回数が多くなってしまう。
【0004】このように何度も燃焼式ヒータのON/O
FFを繰り返すと、燃焼式ヒータの耐久性を低下させる
可能性がある。そこで、燃焼式ヒータのON/OFFの
外気温度差を広げれば解決できるが、判定値を広げると
実際に燃焼式ヒータによる暖房能力の高い暖房が欲しい
時に使えず、あるいは燃焼式ヒータを切りたい時に切れ
ないことが発生する。
【0005】さらに、寒冷地において燃焼式ヒータを使
っている時に、外気温度が上昇して燃焼式ヒータを使う
必要がなくなった場合、燃焼式ヒータが最低暖房能力で
なくても、燃焼式ヒータを直ちにOFFし、それと同時
にヒートポンプサイクル(コンプレッサ)をONする方
法をとっている。この場合、コンプレッサの回転速度の
上昇に制限があるため、コンプレッサを起動してから十
分な暖房能力を得ることが可能な回転速度に到達するの
に時間がかかってしまい、冷媒の凝縮熱により温水を加
熱するヒートポンプ暖房運転の立ち上がり時には、燃焼
ヒータ暖房運転時よりも温水の温度が一時的に下がって
しまう。したがって、燃焼ヒータ暖房運転からヒートポ
ンプ暖房運転に切り替えた場合には、吹出温度が一時的
に低下するという問題が生じている。
【0006】逆に、ヒートポンプ暖房運転により車室内
を暖房していたが、コンプレッサを最高速度で運転して
も暖房能力が足りなくなった場合、すなわち、外気温度
が所定温度よりも低下した場合、燃焼式ヒータをONさ
せるようにしている。この場合には、燃焼式ヒータをO
Nすると同時にヒートポンプサイクル(コンプレッサ)
をOFFしてしまうと、燃焼式ヒータが立ち上がるまで
の間は、一時的に吹出温度が低下してしまうという問題
が生じている。
【0007】また、極寒時にヒートポンプ暖房運転を起
動する際には、冷媒の凝縮熱で温水を加熱しているた
め、温水の温度が上昇するのに時間がかかってしまい、
ヒートポンプ暖房運転の起動時の吹出温度の立ち上がり
が遅いというシステム構造的な問題点もある。その対策
として、ヒートポンプ暖房運転の起動時のみわざわざ燃
焼ヒータ暖房運転とヒートポンプ暖房運転とを同時運転
するようにしているが、これではエアコンシステム全体
のエネルギー効率を低下させてしまうという問題が生じ
ている。
【0008】
【発明の目的】本発明の目的は、燃焼式ヒータが作動と
停止を繰り返さないようにして燃焼式ヒータの耐久性を
向上することのできる車両用空調装置を提供することに
ある。また、ヒートポンプ暖房運転と燃焼ヒータ暖房運
転との切替時に吹出温度の低下を防止することのできる
車両用空調装置を提供することにある。さらに、システ
ム全体のエネルギー効率の低下を防止することのできる
車両用空調装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、車両作動中に燃焼式ヒータを一度も作動させて
いない場合には、外気温度検出手段にて検出する車室外
の空気温度が低い程、ヒートポンプ暖房運転よりも燃焼
ヒータ暖房運転を選択し易くするように、ヒートポンプ
暖房運転と燃焼ヒータ暖房運転との使い分けを判定し、
この判定に基づいて暖房運転切替手段を制御すること
で、ヒートポンプ暖房運転または燃焼ヒータ暖房運転に
切り替えるようにしている。
【0010】次に、車両作動中に燃焼式ヒータを一度作
動させた後に燃焼式ヒータを停止させている場合には、
1回目使い分け判定よりも燃焼ヒータ暖房運転を選択し
難くするように、ヒートポンプ暖房運転と燃焼ヒータ暖
房運転との使い分けを判定し、この判定に基づいて暖房
運転切替手段を制御することで、ヒートポンプ暖房運転
または燃焼ヒータ暖房運転に切り替えるようにしてい
る。
【0011】例えばヒートポンプ暖房運転に切り替えら
れると、冷媒圧縮機の作動が開始されることで、冷媒圧
縮機より吐出された冷媒が第1ダクト内熱交換器内に流
入して空調ダクト内を流れる空気が加熱されることによ
り、冷媒の凝縮熱により空気を加熱する暖房能力の比較
的に低い冷媒空気加熱方式による車室内の暖房が行なわ
れる。
【0012】一方、燃焼ヒータ暖房運転に切り替えられ
ると、燃焼式ヒータの作動が開始されることで、燃焼式
ヒータ内に流入した熱媒体が燃料の燃焼熱により加熱さ
れる。そして、この加熱された熱媒体が第2ダクト内熱
交換器内に流入して空調ダクト内を流れる空気が加熱さ
れることにより、燃料の燃焼熱により熱媒体を加熱する
暖房能力の比較的に高い熱媒体空気加熱方式による車室
内の暖房が行なわれる。
【0013】したがって、燃焼式ヒータによる暖房能力
の高い暖房が欲しい時には、燃焼ヒータ暖房運転が選択
され易くなり、燃焼式ヒータを切りたい時には、燃焼ヒ
ータ暖房運転が選択され難くなる。また、燃焼式ヒータ
が作動と停止を何度も繰り返すことを抑制することがで
きるので、燃焼式ヒータの耐久性を向上させることがで
きる。
【0014】また、2種の暖房用熱源を別サイクルで空
調ダクトにそれぞれの第1、第2ダクト内熱交換器を設
けることにより、ヒートポンプ暖房運転時に冷媒熱媒体
加熱方式に比べて、冷媒空気加熱方式にすることで余分
な熱損失がなくなり、ヒートポンプ暖房運転の立ち上が
りに違和感がなくなり、且つ寒冷地向けの燃焼式ヒータ
での熱媒体空気加熱方式による別の暖房用熱源も得るこ
とができる。また、暖房運転の起動時に燃焼ヒータ暖房
運転とヒートポンプ暖房運転とを同時に使用しなくても
良くなるので、システム全体のエネルギー効率の低下を
防止することができる。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、外気温度
検出手段にて検出する車室外の空気温度が第1所定温度
以下の場合には、燃焼ヒータ暖房運転を選択するように
ヒートポンプ暖房運転と燃焼ヒータ暖房運転との使い分
けが判定される。したがって、車室外の空気温度が第1
所定温度以下の時には、燃焼式ヒータの作動が開始され
る。
【0016】また、外気温度検出手段にて検出した車室
外の空気温度が第1所定温度よりも低い第2所定温度以
下の場合に、燃焼ヒータ暖房運転を選択するようにヒー
トポンプ暖房運転と燃焼ヒータ暖房運転との使い分けが
判定される。したがって、車室外の空気温度が第1所定
温度よりも低い第2所定温度以下とならないと、燃焼式
ヒータの作動を開始することはできず、1回目使い分け
判定よりも2回目以降使い分け判定の方が燃焼ヒータ暖
房運転を実行し難くなる。
【0017】請求項3に記載の発明によれば、ヒートポ
ンプ暖房運転から燃焼ヒータ暖房運転に切り替える場合
には、燃焼式ヒータを最大能力で立ち上げ、冷媒圧縮機
の能力を徐々に落とし、燃焼式ヒータが定常状態になる
まで冷媒圧縮機の作動を続けるようにして、吹出温度の
変化を極力抑えるように冷媒圧縮機および燃焼式ヒータ
を制御することで、一時的に吹出温度が低下する不具合
を解消できる。
【0018】請求項4に記載の発明によれば、燃焼ヒー
タ暖房運転からヒートポンプ暖房運転に切り替える時
に、冷媒圧縮機を最大能力で立ち上げ、燃焼式ヒータの
能力を落とし、冷媒圧縮機が定常状態になるまで燃焼式
ヒータの作動を続けるようにして、吹出温度の変化を極
力抑えるように冷媒圧縮機および燃焼式ヒータを制御す
ることで、一時的に吹出温度が低下する不具合を解消で
きる。
【0019】請求項5に記載の発明によれば、例えばヒ
ートポンプ暖房運転に切り替えられると、冷媒圧縮機の
作動が開始されることで、冷媒熱媒体熱交換器内に流入
した熱媒体が冷媒の凝縮熱により加熱される。そして、
この加熱された熱媒体がダクト内熱交換器内に流入して
空調ダクト内を流れる空気が加熱されることにより、冷
媒の凝縮熱により熱媒体を加熱する暖房能力の比較的に
低い冷媒熱媒体加熱方式による車室内の暖房が行なわれ
る。
【0020】一方、燃焼ヒータ暖房運転に切り替えられ
ると、燃焼式ヒータの作動が開始されることで、燃焼式
ヒータ内に流入した熱媒体が燃料の燃焼熱により加熱さ
れる。そして、この加熱された熱媒体がダクト内熱交換
器内に流入して空調ダクト内を流れる空気が加熱される
ことにより、燃料の燃焼熱により熱媒体を加熱する暖房
能力の比較的に高い冷媒熱媒体加熱方式による車室内の
暖房が行なわれる。
【0021】
【発明の実施の形態】〔実施形態の構成〕図1ないし図
14は本発明の実施形態を示したもので、図1は車両用
空調装置の全体構成を示した図で、図2は車両用空調装
置の制御系を示した図である。
【0022】本実施形態の車両用空調装置は、例えば電
気自動車に搭載されるもので、車室内に空気を送るため
の空調ダクト1と、この空調ダクト1内において車室内
に向かう空気流を発生させる送風機2と、空調ダクト1
内を流れる空気を冷却および加熱するヒートポンプサイ
クル(冷凍サイクル)3と、空調ダクト1内を流れる空
気を加熱する温水サイクル4と、エアコン操作パネル5
等の各種操作に基づいて各空調手段(アクチュエータ)
を制御するエアコン制御装置(以下エアコンECU)6
とを備えている。
【0023】空調ダクト1の空気上流側には、車室外空
気(以下外気と呼ぶ)を吸い込む外気吸込口11と、車
室内空気(以下内気と呼ぶ)を吸い込む内気吸込口1
2、13とが形成されている。ここで、外気吸込口11
と内気吸込口12とは、空調ダクト1の空気上流側に回
動自在に支持された内外気(吸込口モード)切替ドア1
4によって開閉される。内気吸込口13は常時開口して
いる。
【0024】空調ダクト1の中間側には、車両乗員の上
半身(頭胸部)へ向けて空調空気を吹き出すフェイス
(FACE)吹出口15が形成され、空気下流側には、
フロント窓ガラスへ向けて空調空気を吹き出すデフロス
タ(DEF)吹出口16と、車両乗員の足元部へ向けて
空調空気を吹き出すフット(FOOT)吹出口17とが
形成されている。ここで、DEF吹出口16とFOOT
吹出口17とは、空調ダクト1の空気下流側に回動自在
に支持された吹出口モード切替ドア19によって開閉さ
れる。
【0025】送風機2は、空調ダクト1に一体成形され
たスクロールケーシングと、このスクロールケーシング
内に収容された2基の遠心式ファン(以下第1、第2フ
ァン)7、8と、これらの第1、第2ファン7、8を回
転駆動するブロワモータ9とから構成されている。
【0026】ヒートポンプサイクル3は、所謂アキュム
レータサイクル(第1循環回路)で、インバータ20に
より通電制御される電動式の冷媒圧縮機(以下コンプレ
ッサと呼ぶ)21と、空調ダクト1の中間部に配された
第1ダクト内熱交換器(以下室内コンデンサと呼ぶ)2
2と、冷媒を減圧する暖房用減圧手段(以下暖房用キャ
ピラリチューブ)23と、電動ファン24により送風さ
れる空気と冷媒とを熱交換させる室外熱交換器25と、
冷媒を減圧する冷房用減圧手段(以下冷房用キャピラリ
チューブ)26と、室内コンデンサ22よりも空気上流
側に配された冷媒蒸発器(以下エバポレータ)27と、
冷媒を気液分離する気液分離器(以下アキュムレータと
呼ぶ)28と、冷媒径路切替手段とから構成されてい
る。
【0027】コンプレッサ21は、吸入した冷媒を圧縮
して吐出するもので、印加される電力がインバータ20
によって連続的または段階的に可変制御されることによ
り、回転速度が変更されて冷媒の吐出容量が変更され
る。室内コンデンサ22は、コンプレッサ21より吐出
されて内部に流入した冷媒の凝縮熱により空調ダクト1
内を流れる空気を加熱する凝縮器(冷媒空気加熱方式の
第1暖房用熱源)として働く。
【0028】エバポレータ27よりも空気上流側には、
第1、第2ファン7、8から吹き出した空気が衝突する
のを防止するガイド板29が設けられている。また、室
内コンデンサ22の空気上流側には、HOT側(FAC
E側)とCOOL側との間を回動するエアミックス(A
/M)ドア30が回動自在に取り付けられている。な
お、A/Mドア30は、FACE吹出口15を開閉する
吹出口モード切替ドアとしてのフェイス(FACE)ド
アを兼ねている。
【0029】冷媒径路切替手段は、ヒートポンプサイク
ル3内の冷媒径路を暖房用径路と冷房用径路とを切り替
える第1循環回路切替手段であって、冷房用キャピラリ
チューブ26より冷媒を迂回させる暖房用バイパス流路
に取り付けられた暖房用電磁弁VHと、暖房用キャピラ
リチューブ23より冷媒を迂回させる冷房用バイパス流
路に取り付けられた冷房用電磁弁VCとを備える。
【0030】ここで、暖房用電磁弁VHを開弁し、冷房
用電磁弁VCを閉弁する暖房運転(ヒートポンプ暖房運
転)時のヒートポンプサイクル3の動作(冷媒の流れ方
向)を簡単に説明する。
【0031】コンプレッサ21の吐出口より吐出された
冷媒は、室内コンデンサ22→暖房用キャピラリチュー
ブ23→室外熱交換器25→暖房用電磁弁VH→アキュ
ムレータ28→コンプレッサ21の順に流れる。このと
き、室内コンデンサ22は冷媒凝縮器として働き、室外
熱交換器25は冷媒蒸発器として働く。そして、A/M
ドア30をHOT位置に設定して、A/Mドア30によ
りFACE吹出口15を全閉し、室内コンデンサ22お
よびヒータコア33側に空気が流れるようにして、車室
内を暖房する(冷媒空気加熱方式)。
【0032】次に、冷房用電磁弁VCを開弁し、暖房用
電磁弁VHを閉弁する冷房運転時のヒートポンプサイク
ル(冷凍サイクル)3の動作(冷媒の流れ方向)を簡単
に説明する。
【0033】コンプレッサ21の吐出口より吐出された
冷媒は、室内コンデンサ22→冷房用電磁弁VC→室外
熱交換器25→冷房用キャピラリチューブ26→エバポ
レータ27→アキュムレータ28→コンプレッサ21の
順に流れる。このとき、室内コンデンサ22は空気と冷
媒との熱交換なし、室外熱交換器25は冷媒凝縮器とし
て働き、エバポレータ27は冷媒蒸発器として働く。そ
して、A/Mドア30をCOOL位置に設定して、A/
Mドア30によりFACE吹出口15を全開し、室内コ
ンデンサ22およびヒータコア33側に空気が流れ込ま
ないようにして、車室内を冷房する(冷媒空気冷却方
式)。
【0034】温水サイクル4は、熱媒体としての温水の
循環流を発生させる電動式のウォータポンプ(W/P)
31と、燃料の燃焼熱により温水を加熱する燃焼式ヒー
タ32と、第2ダクト内熱交換器(以下ヒータコアと呼
ぶ)33とから構成された第2循環回路である。また、
本実施形態では、温水サイクル4内に温水(不凍液:例
えばエチレングリコール水溶液)を注入するための注入
口を有するリザーブタンク34も温水サイクル4に設け
られている。ヒータコア33は、燃焼式ヒータ32より
流入した温水の保有熱により空調ダクト1内を流れる空
気を加熱するダクト内放熱器として働く。
【0035】燃焼式ヒータ32は、図示しない燃料ポン
プから圧送された燃料と図示しない燃焼用送風機の回転
により送り込まれた燃焼用空気とを混合して燃焼し、そ
の燃焼時に生成される燃焼ガスと温水とを熱交換させる
ことによって温水を加熱する温水空気加熱方式の第2暖
房用熱源である。なお、燃焼式ヒータ32は、検出温水
温度TWと目標温水温度TWOとが一致するように燃料
供給量(エアモータ電圧)および燃焼用空気量を調節す
ることで、燃焼量(発熱量)の最も高い「HIGH運転
(最大燃焼能力:例えば7kW)」と燃焼量の最も低い
「LOW運転(最低燃焼能力:例えば3.5kW)」と
の間で連続的(リニア)に切り替えて使用することがで
きる。
【0036】次に、車両用空調装置の制御系を図1ない
し図3に基づいて説明する。ここで、図3はエアコン操
作パネルを示した図である。エアコンECU6は、本発
明の暖房運転切替手段、1回目使い分け判定手段、2回
目以降使い分け判定手段、暖房運転制御手段に相当する
もので、中央演算処理装置(以下CPU)、ROM、R
AM、A/D変換器、インターフェース(I/F)等を
持ち、それ自体は周知のマイクロコンピュータである。
このエアコンECU6は、エアコン操作パネル5の操作
値(操作信号)および各種センサの検出値(センサ信
号)と予め記憶された制御プログラムに基づいて、各空
調手段の運転状態を制御する。
【0037】エアコン操作パネル5には、車室内の温度
を所望の温度に設定するための温度設定ダイヤル41、
送風機2のブロワ風量を切り替えるためのブロワダイヤ
ル42、吹出口モードをデフロスタ(DEF)モードに
固定するためのフロントデフロスタ(DEF)スイッチ
43、および吸込口モードを内気循環モードに固定する
ための強制内気スイッチ44が設置されている。
【0038】なお、本実施形態では、温度設定ダイヤル
41がOFF位置からCOOL位置までの間に設定され
ていると、吹出口モードがフェイス(FACE)モード
またはバイレベル(B/L)モードに設定される。ま
た、温度設定ダイヤル41がOFF位置からHOT位置
までの間に設定されていると、吹出口モードがフット
(FOOT)モードまたはフット・デフ(F/D)モー
ドに設定される。さらに、強制内気スイッチ44が押さ
れていない(OFF)時には、吸込口モードは内外気導
入モードに設定される。
【0039】また、エアコンECU6には、各種センサ
からのセンサ信号がA/D変換器にてA/D変換された
後に入力されるように接続されている。すなわち、エア
コンECU6には、車室内の空気温度(以下内気温度と
呼ぶ)を検出する内気温度センサ(内気温度検出手段)
51、車室外の空気温度(以下外気温度と呼ぶ)を検出
する外気温度センサ(外気温度検出手段)52、車室内
への日射量を検出する日射センサ(日射量検出手段)5
3が接続されている。
【0040】さらに、エアコンECU6には、エバポレ
ータ27を通過した直後の空気温度(以下エバ後温度と
呼ぶ)を検出するエバ後温度センサ(空気冷却度合検出
手段)54、燃焼式ヒータ32の出口側の温水温度また
はヒータコア33の入口側の温水温度を検出する温水温
度センサ(温水温度検出手段)55、およびコンプレッ
サ21の吐出圧力であるヒートポンプサイクル(冷凍サ
イクル)3の高圧圧力(凝縮圧力)を検出する冷媒圧力
センサ(吐出圧力検出手段)56等が接続されている。
【0041】ここで、本実施形態では、温度設定ダイヤ
ル41がOFF位置からCOOL位置までの間に設定さ
れていると、車室内を冷房する冷房運転が行なわれる。
また、温度設定ダイヤル41がOFF位置からHOT位
置までの間に設定されていると、車室内を暖房する暖房
運転が行なわれる。そして、暖房運転時には、外気温度
TAMに基づいて、ヒートポンプ暖房運転と燃焼ヒータ
温水暖房運転とを切り替えるようにしている。
【0042】〔実施形態の作用〕次に、本実施形態の車
両用空調装置の作動を図1ないし図14に基づいて簡単
に説明する。ここで、図4はエアコンECU6によるメ
イン制御を示したフローチャートである。
【0043】先ず、イグニッションスイッチ(IG)が
ONされると、図4のルーチンが起動され、各イニシャ
ライズおよび初期設定を行なう。次に、エアコン操作パ
ネル5からの操作信号および各種センサからのセンサ信
号等の各種データを読み込む(ステップS1)。例えば
暖房運転時のヒートポンプ暖房運転と燃焼ヒータ温水暖
房運転との切り替えに使用する外気温度TAM、ヒート
ポンプ暖房運転時のコンプレッサ21の能力を制御する
のに使用するコンプレッサ21の吐出圧力SP、冷房運
転時のコンプレッサ21の能力を制御するのに使用する
エバ後温度TE、燃焼式ヒータ32の能力を制御するの
に使用する温水温度TW等を読み込む。
【0044】次に、運転モード(冷房モード、除湿モー
ド、暖房モード)を決定する。例えば温度設定ダイヤル
41がCOOL側なら冷房モード、HOT側なら暖房モ
ード、フロントDEFスイッチ43がONなら除湿モー
ドのように決定する(ステップS2)。次に、ステップ
S2で決定した運転モードが冷房モードであるか除湿モ
ードであるか暖房モードであるかを判定する(ステップ
S3)。
【0045】この判定結果が冷房モードの場合には、ヒ
ートポンプサイクル3が冷房サイクルとなるように各ア
クチュエータを駆動する(ステップS4)。すなわち、
室内コンデンサ22により熱交換しないようにA/Mド
ア30をCOOL側とし、室内コンデンサ22およびヒ
ータコア33には空気が通らないようにシャットする。
そして、室外熱交換器25を冷媒凝縮器として使うた
め、冷房用電磁弁VCを開弁(ON)する。また、エバ
ポレータ27を冷媒蒸発器として使うため、暖房用電磁
弁VHを閉弁(OFF)する。よって、冷房用キャピラ
リチューブ26を通る構成となる。なお、温水サイクル
4は使用しない。
【0046】次に、FACE吹出口15から吹き出す空
気の吹出温度を決定する(ステップS5)。A/Mドア
30の存在により室内コンデンサ22側には空気が流れ
ないので、吹出温度=エバ後温度TEとなる。制御上の
目標値は目標エバ後温度TEOとなる。例えば温度設定
ダイヤル41のダイヤル位置がCOOL位置なら目標エ
バ後温度TEOは低く、温度設定ダイヤル41のダイヤ
ル位置がOFFに最も近ければ目標エバ後温度TEOは
高い値となる。
【0047】次に、目標エバ後温度TEOと実際のエバ
後温度TEとの温度偏差および偏差変化率により、ファ
ジィ理論を用いてコンプレッサ21の回転速度の変化速
度を決定する(ステップS6)。このようにTEO=T
Eとなるようにコンプレッサ21を作動させる。
【0048】次に、ステップS6で決定したコンプレッ
サ21の回転速度に変化させるように制御する。すなわ
ち、エアコンECU6からインバータ20へ回転速度指
令を与え、インバータ20はコンプレッサ21への出力
信号を制御する(ステップS7)。
【0049】次に、ヒートポンプサイクル3の各冷凍サ
イクル機器の保護を行なう。例えば冷媒をコンプレッサ
21で圧縮しているので、冷媒圧力センサ56にて検出
する高圧圧力(吐出圧力)が冷媒配管等を壊さないよう
にコンプレッサ21の回転速度等を制御する(ステップ
S8)。
【0050】また、ステップS3の判定結果が除湿モー
ドの場合には、ヒートポンプサイクル3が除湿サイクル
となるように各アクチュエータを駆動する(ステップS
9)。すなわち、室内コンデンサ22と室外熱交換器2
5を冷媒凝縮器として使うため、冷房用電磁弁VCを開
弁(ON)する。なお、室内コンデンサ22が主の冷媒
凝縮器である。また、エバポレータ27を冷媒蒸発器と
して使うため、暖房用電磁弁VHを閉弁(OFF)す
る。よって、冷房用キャピラリチューブ26を通る構成
となる。そして、A/Mドア30は、HOT側、FAC
E側をシャットする。よって、吹出口モードはFOOT
モードまたはDEFモードとなり、DEF吹出口16ま
たはFOOT吹出口17から低湿度の空調風が吹き出
す。なお、温水サイクル4は使用しない。
【0051】次に、除湿能力を決定する。空気を一旦エ
バポレータ27により冷やして、湿度を落とし、室内コ
ンデンサ22により温める。(リヒート)除湿能力=エ
バ後温度TEとし、制御上の目標値を目標エバ後温度T
EO=TAM−5℃(最低3℃)とし、除湿する(ステ
ップS10)。なお、図4のフローチャートには示して
いないが、ヒートポンプサイクル3を冷房サイクルで使
用して、温水サイクルを使用することで、エバポレータ
27で冷やしてヒータコア33でリヒート(再加熱)す
れば、吹出温度を制御しながら除湿制御ができる。
【0052】次に、目標エバ後温度TEOと実際のエバ
後温度TEとの温度偏差および偏差変化率により、ファ
ジィ理論を用いてコンプレッサ21の回転速度の変化速
度を決定する(ステップS11)。次に、ステップS1
1で決定したコンプレッサ21の回転速度に変化させる
ように制御する(ステップS12)。次に、ヒートポン
プサイクル3の各冷凍サイクル機器の保護を行なう(ス
テップS13)。
【0053】また、ステップS3の判定結果が暖房モー
ドの場合には、図6ないし図10、図12および図13
のサブルーチンがコールされて、暖房制御を行なう(ス
テップS14)。
【0054】ここで、ヒートポンプサイクル3で車室内
を暖房する場合には、冷房用電磁弁VCを閉弁(OF
F)し、空調ダクト1内のエバポレータ27に冷媒を流
さないため暖房用電磁弁VHを開弁(ON)する。そし
て、A/Mドア30はHOT側に設定し、FACE側は
シャットする。コンプレッサ21で圧縮された冷媒は、
室内コンデンサ22で凝縮液化され、暖房用キャピラリ
チューブ23で減圧し、室外熱交換器25を冷媒蒸発器
として蒸発気化する。
【0055】一方、温水サイクル4で車室内を暖房する
場合には、ウォータポンプ31および燃焼式ヒータ32
をONする。燃焼式ヒータ32へはヒータコア33にで
きる温水温度を調節するため、目標温水温度TWOをエ
アコンECU6から指令する。そのことで燃焼式ヒータ
32で燃焼能力を可変することにより、温水温度センサ
55にて検出する実際の温水温度TWと目標温水温度T
WOとが一致するように制御する。
【0056】次に、本実施形態のエアコンECU6によ
る暖房制御を図1ないし図14に基づいて簡単に説明す
る。ここで、図5(a)は初回の外気温度判定(1回目
使い分け判定)を示した特性図で、図5(b)は2回目
以降の外気温度判定(2回目以降使い分け判定)を示し
た特性図で、図6はエアコンECU6による暖房制御を
示したフローチャートである。
【0057】本実施形態では、車室内を暖房する暖房運
転時に、特に外気温度TAMが低い寒冷地の場合には、
ヒートポンプ暖房運転では暖房能力が足らないことや、
コンプレッサ21を駆動するため電力を極端に消費して
しまい、電気自動車として充電走行距離が短くなってし
まうというマイナス面があるため、外気温度TAMが低
く、電力を極端に消費してしまう時には、燃焼式ヒータ
32を暖房用熱源とする温水サイクル4を駆動(ON)
して車室内を暖房すると良い。
【0058】そこで、図5の温水サイクル駆動(ON/
OFF)条件により外気温度TAMに基づいて、温水サ
イクルON要求判定(またはヒートポンプサイクルOF
F要求判定)するか温水サイクルOFF要求判定(また
はヒートポンプサイクルON要求判定)するかを判断す
る(ステップS21)。
【0059】ここで、燃焼式ヒータ32の作動条件を説
明する。先ず、車両作動中(イグニッションスイッチの
ON中)、一度も燃焼式ヒータ32を作動(ON)して
いない場合には、図5(a)に示したような初回の外気
温度判定値を使用することが望まれる。
【0060】本実施形態のエアコンECU6は、図5
(a)に示したように、外気温度TAMが第1所定温度
(初回の外気温度判定値、初回ON温度:例えば2℃)
以下の時に、温水サイクルON要求(またはヒートポン
プOFF要求)することで、コンプレッサ21をOF
F、燃焼式ヒータ32をON(燃焼ヒータ温水暖房運
転)に切り替えるよう判定する(1回目使い分け判定手
段)。
【0061】また、図5(a)に示したように、外気温
度TAMが第1所定温度(初回OFF温度:例えば3
℃)以上の時に、温水サイクルOFF要求(またはヒー
トポンプON要求)することで、コンプレッサ21をO
N、燃焼式ヒータ32をOFF(ヒートポンプ暖房運
転)に切り替えるよう判定する(1回目使い分け判定手
段)。
【0062】その後に、車両作動中(イグニッションス
イッチのON中)、燃焼式ヒータ32が一度ONしてO
FFしてしまったら、2回目以降は、図5(b)に示し
たような2回目以降の外気温度判定値を使用することが
望まれる。
【0063】本実施形態のエアコンECU6は、図5
(b)に示したように、外気温度TAMが第2所定温度
(2回目以降の外気温度判定値、2回目以降ON温度:
例えば−5℃)以下の時に、温水サイクルON要求(ま
たはヒートポンプOFF要求)することで、コンプレッ
サ21をOFF、燃焼式ヒータ32をON(燃焼ヒータ
温水暖房運転)に切り替えるよう判定する(2回目以降
使い分け判定手段)。
【0064】また、図5(b)に示したように、外気温
度TAMが第2所定温度(2回目以降OFF温度:例え
ば3℃)以上の時に、温水サイクルOFF要求(または
ヒートポンプON要求)することで、コンプレッサ21
をON、燃焼式ヒータ32をOFF(ヒートポンプ暖房
運転)に切り替えるよう判定する(2回目以降使い分け
判定手段)。
【0065】したがって、車両起動後(IG:ON)、
一度も燃焼式ヒータ32をONしていない場合には、図
5(a)に示したように、初回の外気温度判定値が使用
され、外気温度TAMが2℃以下となれば温水サイクル
ON要求を行なって燃焼式ヒータ32をONして温水サ
イクル4をONする。その後に、外気温度TAMが3℃
以上となると、燃焼式ヒータをOFFして温水サイクル
4をOFFする。
【0066】そして、一度、温水サイクル要求がONか
らOFFになれば、図5(b)に示したように、2回目
以降の外気温度判定値が使用され、外気温度TAMが−
5℃以下となれば温水サイクルON要求を行なって燃焼
式ヒータ32をONして温水サイクル4をONする。そ
の後に、外気温度TAMが3℃以上となると、燃焼式ヒ
ータをOFFして温水サイクル4をOFFする。また、
車両が停止したら初回の外気温度判定条件に戻る。
【0067】したがって、車両の起動時の一番暖房を必
要としている条件で燃焼式ヒータ32をONでき、一度
燃焼式ヒータ32をOFFすればヒートポンプ暖房運転
となるため、外気温度判定条件から高い暖房能力の燃焼
式ヒータ32が必要なくなる。その後に、外気温度が−
5℃以下に冷え込んだら、再び燃焼式ヒータ32をON
することで、燃焼式ヒータ32を頻繁にON/OFFを
繰り返すことによる、燃焼式ヒータ32の耐久性の低下
を防止することができる。
【0068】そのステップS21の判定結果がOFFの
場合には、前回燃焼ヒータ温水暖房運転を行なっていた
か否かを判定する。すなわち、前回温水サイクルフラグ
がONか否かを判定する(ステップS22)。この判定
結果がNOの場合には、図7のサブルーチンが起動し
て、ヒートポンプ制御を行なう(ステップS23)。そ
の後に、図6のルーチンを抜ける。
【0069】また、ステップS22の判定結果がYES
の場合には、図9および図10のサブルーチンが起動し
て、ヒートポンプ移行制御を行なう(ステップS2
4)。その後に、図6のルーチンを抜ける。
【0070】また、ステップS21の判定結果がONの
場合には、前回ヒートポンプ暖房運転を行なっていたか
否かを判定する。すなわち、前回ヒートポンプフラグが
ONか否かを判定する(ステップS25)。この判定結
果がNOの場合には、図8のサブルーチンが起動して、
温水サイクル制御を行なう(ステップS26)。その後
に、図6のルーチンを抜ける。
【0071】また、ステップS25の判定結果がYES
の場合には、図12および図13のサブルーチンが起動
して、燃焼式ヒータ起動制御を行なう(ステップS2
7)。その後に、図6のルーチンを抜ける。
【0072】次に、本実施形態のエアコンECU6によ
るヒートポンプ制御を図1ないし図7に基づいて簡単に
説明する。ここで、図7はエアコンECU6によるヒー
トポンプ制御を示したフローチャートである。
【0073】先ず、ヒートポンプサイクル3を暖房サイ
クルとなるように各アクチュエータを駆動する。このと
き、温水サイクル4、つまりウォータポンプ31および
燃焼式ヒータ32はOFFする(ステップS31)。次
に、エバポレータ27には冷媒が流れないので、吹出温
度≒吐出圧力SPとなる。制御上の目標値は目標吐出圧
力SPOとなる。例えば温度設定ダイヤル41のダイヤ
ル位置により目標吐出圧力SPOを決定する(ステップ
S32)。
【0074】次に、目標吐出圧力SPOと実際の吐出圧
力SPとの圧力偏差および偏差変化率により、ファジィ
理論を用いてコンプレッサ21の回転速度の変化速度を
決定する(ステップS33)。次に、ステップS33で
決定したコンプレッサ21の回転速度に変化させるよう
に制御する(ステップS34)。次に、ヒートポンプサ
イクル3の各冷凍サイクル機器の保護を行なう(ステッ
プS35)。その後に、図7のルーチンを抜ける。
【0075】次に、本実施形態のエアコンECU6によ
る温水サイクル制御を図1ないし図8に基づいて簡単に
説明する。ここで、図8はエアコンECU6による温水
サイクル制御を示したフローチャートである。
【0076】先ず、エアコンECU6から燃焼式ヒータ
32に送る信号である目標温水温度TWOを決定する。
例えば温度設定ダイヤル41のダイヤル位置により吹出
温度を決定し、その吹出温度から目標温水温度TWOを
決定(算出)する(ステップS36)。
【0077】例えば下記の数1の式に基づいて目標温水
温度TWOを演算する方法がある。
【数1】 TWO=(必要吹出温度−Tin)/Φ+Tin ここで、Tinはエバポエータ27よりも空気上流側に
設置された吸い込み温度センサにて検出する吸い込み温
度で、Φは温度係数である。
【0078】また、吸い込み温度センサが無い場合は、
下記の数2の式のように内気温度TRと外気温度TAM
との内外気割合により吸い込み温度を想定しても良い。
【数2】Tin=α×TAM+(1−α)×TR ここで、αは内外気割合の係数である。
【0079】また、吸い込み温度センサや内気温度セン
サが無い場合には、必要吹出温度からおよそ必要な目標
温水温度TWOを想定して、燃焼式ヒータ32へ出力信
号を出すようにする。
【0080】次に、温水サイクル4がONになるように
アクチュエータを駆動する。このとき、ヒートポンプサ
イクル3はOFFとなる(ステップS37)。その後
に、図8のルーチンを抜ける。
【0081】次に、本実施形態のエアコンECU6によ
るヒートポンプ移行制御を図1ないし図11に基づいて
簡単に説明する。ここで、図9および図10はエアコン
ECU6によるヒートポンプ移行制御を示したフローチ
ャートで、図11はヒートポンプ移行制御時の燃焼式ヒ
ータ32の出口側の温水温度、コンプレッサ21の吐出
圧力および車室内に吹き出す空気の吹出温度の各挙動を
示したタイムチャートである。
【0082】先ず、図7のステップS32と同様にし
て、温度設定ダイヤル41のダイヤル位置により目標吐
出圧力SPOを決定する(ステップS41)。次に、温
水サイクルOFF要求後の時間Thoffのカウントを
開始する(ステップS42)。このとき、図11におい
てAが燃焼ヒータ温水暖房運転の要求がONからOFF
になるところで、Thoff=0となる。図11におい
てBはThoff=5(分)、CはThoff=5+3
=8(分)となる。
【0083】次に、温水サイクルOFF要求直後である
か否かを判定する。すなわち、Thoff=0であるか
否かを判定する(ステップS43)。この判定結果がN
Oの場合には、ステップS45に進む。
【0084】また、ステップS43の判定結果がYES
の場合には、燃焼ヒータ温水暖房運転からヒートポンプ
暖房運転への切替時の吹出温度の変動を最小限に抑える
必要があるので、OFFする側の温水サイクル4の燃焼
式ヒータ32の能力を落とすための、低減温水温度TW
Ohoffを算出する。この低減温水温度TWOhof
fは、図11のA時の実際の吐出圧力SPと目標吐出圧
力SPOとの差圧によって求める。なお、温度に換算す
るため、下記の数3の式のように、実際の吐出圧力SP
の飽和温度と目標吐出圧力SPOの飽和温度とを求め
て、その差分の温度を低減温水温度TWOhoffとす
る(ステップS44)。
【数3】TWOhoff=(SPOの飽和温度−SPの
飽和温度)
【0085】次に、温水サイクルOFF要求から所定時
間が経過したか否かを判定する。すなわち、図11のC
以降、つまりThoff=5+3=8(分)以降である
か否かを判定する(ステップS45)。この判定結果が
YESの場合には、燃焼ヒータ温水暖房運転からヒート
ポンプ暖房運転への移行(切替)制御が終了したと判定
して、温水サイクル4を完全にOFFする。すなわち、
ウォータポンプ31をOFFする(ステップS46)。
【0086】次に、完全にヒートポンプサイクル3によ
る暖房運転(ヒートポンプ暖房運転)に移行したので、
前回温水サイクルフラグをOFFし、次の移行処理のた
めに前回ヒートポンプフラグをONする(ステップS4
7)。次に、図7のルーチンに示した通常のヒートポン
プ制御を行なう(ステップS48)。その後に、図10
のルーチンを抜ける。
【0087】また、ステップS45の判定結果がNOの
場合には、温水サイクルOFF要求から所定時間が経過
したか否かを判定する。すなわち、図11のB以降、つ
まりThoff=5(分)以降であるか否かを判定する
(ステップS49)。この判定結果がYESの場合に
は、燃焼式ヒータ32をOFFするが、温水の循環のた
めウォータポンプ31はONのままとする(ステップS
50)。この制御処理は、燃焼式ヒータ31をOFFし
た後、温水は未だ熱いため、放熱させる意味と吹出温度
制御のための意味とがある。
【0088】また、ステップS49の判定結果がNOの
場合には、図8のステップS36と同様にして目標温水
温度TWOを決定(算出)するが、下記の数4の式のよ
うに図11のA時点の時にステップS44で求めた低減
温水温度TWOhoffを反映させて演算する(ステッ
プS51)。そして、決定した目標温水温度TWOは、
指令信号として燃焼式ヒータ32へ送られる。
【数4】TWOn={TWOn-1(ステップS36と同
様)−TWOhoff}
【0089】次に、ヒートポンプ暖房運転(ヒートポン
プサイクル3を暖房サイクル)と燃焼ヒータ温水暖房運
転とを同時に行なうように各アクチュエータを駆動す
る。すなわち、冷房用電磁弁VCはOFF、暖房用電磁
弁VHはON、A/Mドア30はHOT側、FACE側
をシャット、燃焼式ヒータ32はON、ウォータポンプ
はONする(ステップS52)。
【0090】次に、ステップS41で決定した目標吐出
圧力SPOと実際の吐出圧力SPとの圧力偏差および偏
差変化率により、ファジィ理論を用いてコンプレッサ2
1の回転速度の変化速度を決定する(ステップS5
3)。次に、ステップS53で決定したコンプレッサ2
1の回転速度に変化させるように制御する(ステップS
54)。次に、ヒートポンプサイクル3の各冷凍サイク
ル機器の保護を行なう(ステップS55)。その後に、
図10のルーチンを抜ける。
【0091】次に、本実施形態のエアコンECU6によ
る燃焼式ヒータ起動制御を図1ないし図14に基づいて
簡単に説明する。ここで、図12および図13はエアコ
ンECU6による燃焼式ヒータ起動制御を示したフロー
チャートで、図14は燃焼式ヒータ起動制御時のコンプ
レッサ21の吐出圧力、燃焼式ヒータ32の出口側の温
水温度および車室内に吹き出す空気の吹出温度の各挙動
を示したタイムチャートである。
【0092】先ず、図7のステップS32と同様にし
て、温度設定ダイヤル41のダイヤル位置により目標吐
出圧力SPOを決定する(ステップS61)。次に、図
8のステップS36と同様にして目標温水温度TWOを
決定(算出)する(ステップS62)。
【0093】次に、ヒートポンプOFF要求後の時間T
hpoffのカウントを開始する(ステップS63)。
このとき、図14においてAがヒートポンプ暖房運転の
要求がONからOFFになるところで、Thpoff=
0となる。図14においてBはThpoff=1
(分)、CはThpoff=1+1=2(分)となる。
【0094】次に、ヒートポンプOFF要求から所定時
間が経過したか否かを判定する。すなわち、図14のC
以降、つまりThpoff=1+1=2(分)以降であ
るか否かを判定する(ステップS64)。この判定結果
がYESの場合には、燃焼式ヒータ起動制御が終了した
と判定して、ヒートポンプサイクル3を完全にOFFす
る。すなわち、コンプレッサ21をOFFする(ステッ
プS65)。
【0095】次に、完全に燃焼式ヒータ32による暖房
運転(燃焼ヒータ温水暖房運転)に移行したので、前回
ヒートポンプフラグをOFFし、次の移行処理のために
前回温水サイクルフラグをONする(ステップS6
6)。次に、図8のルーチンに示した通常の温水サイク
ル制御を行なう(ステップS67)。その後に、図12
のルーチンを抜ける。
【0096】また、ステップS64の判定結果がNOの
場合には、ヒートポンプOFF要求から所定時間が経過
したか否かを判定する。すなわち、図14のB以降、つ
まりThpoff=1(分)以降であるか否かを判定す
る(ステップS68)。この判定結果がYESの場合に
は、ヒートポンプサイクル3の能力を落とす。例えばス
テップS61で決定した目標吐出圧力SPOを所定圧力
まで下げる。すなわち、目標吐出圧力SPO−2(kg
/cm2 G)とする(ステップS69)。
【0097】次に、ヒートポンプ暖房運転(ヒートポン
プサイクル3を暖房サイクル)と燃焼ヒータ温水暖房運
転とを同時に行なうように各アクチュエータを駆動す
る。すなわち、冷房用電磁弁VCはOFF、暖房用電磁
弁VHはON、A/Mドア30はHOT側、FACE側
をシャット、燃焼式ヒータ32はON、ウォータポンプ
はONする(ステップS70)。
【0098】次に、ステップS61またはステップS6
9で決定した目標吐出圧力SPOと実際の吐出圧力SP
との圧力偏差および偏差変化率により、ファジィ理論を
用いてコンプレッサ21の回転速度の変化速度を決定す
る(ステップS71)。次に、ステップS71で決定し
たコンプレッサ21の回転速度に変化させるように制御
する(ステップS72)。次に、ヒートポンプサイクル
3の各冷凍サイクル機器の保護を行なう(ステップS7
3)。その後に、ステップS67に進む。
【0099】本実施形態では、燃焼式ヒータ32のウォ
ームアップ時間は所定時間(例えば2分間程度)にして
いる。よって、燃焼式ヒータ32の作動を開始してから
の始めの1分間はなかなか燃焼式ヒータ32が立ち上が
ってこないので、コンプレッサ21を駆動するヒートポ
ンプ暖房運転はそのまま使用し、1分間経過後にヒート
ポンプサイクル3の能力を落として、温水温度TWが目
標温水温度TWOになったらヒートポンプサイクル3
(コンプレッサ21)をOFFする。
【0100】〔実施形態の効果〕以上のように、本実施
形態の車両用空調装置は、燃焼式ヒータ32のON/O
FF判定値である外気温度判定値を、車両作動中(I
G:ON中)初めに燃焼式ヒータ32がONしてOFF
してしまったら、2回目以降は初回の外気温度判定値よ
りも燃焼式ヒータ32がONし難い別の外気温度判定値
とすることで、燃焼式ヒータ32のON/OFFの繰り
返しを防ぎ、所望の時に燃焼ヒータ温水暖房運転にする
か、ヒートポンプ暖房運転にするかの判定を行なうよう
にしている。
【0101】したがって、燃焼式ヒータによる暖房能力
の高い暖房が欲しい時には、燃焼ヒータ暖房運転が選択
され易くなり、燃焼式ヒータを切りたい時には、燃焼ヒ
ータ暖房運転が選択され難くなる。また、燃焼式ヒータ
が作動と停止を何度も繰り返すことを抑制することがで
きるので、燃焼式ヒータの耐久性を向上させることがで
きる。
【0102】切替時に温感を損ねないために、切替時
は、燃焼ヒータ温水暖房運転とヒートポンプ暖房運転と
の両方を使用し、ON側はウォームアップの時と同様に
最大能力で立ち上げ、OFFする側は能力を徐々に落と
していき、車室内に吹き出す空気の吹出温度の変化を極
力抑えるように制御することで、一時的に吹出温度が低
下することを抑制することができる。
【0103】また、2種類の暖房用熱源を別サイクルで
空調ダクト1内にそれぞれの熱交換器(ヒートポンプサ
イクル3は室内コンデンサ22、温水サイクル4はヒー
タコア33)を設けている。それにより、ヒートポンプ
暖房運転時には、特開平8−197937号公報に記載
の冷媒水加熱方式に比べて、冷媒空気加熱方式とするこ
とで余分な熱損失がなくなり、ヒートポンプ暖房運転の
立ち上がりは違和感がなくなり、且つ寒冷地向けの燃焼
式ヒータ32での温水空気加熱方式による別の暖房用熱
源を得られる。
【0104】さらに、ヒートポンプサイクル3の室内コ
ンデンサ22という冷媒空気加熱方式の第1暖房用熱源
と温水サイクル4の燃焼式ヒータ32という温水空気加
熱方式の第2暖房用熱源とを備え、2種類の暖房用熱源
を別サイクルで空調ダクト1内に導いているので、暖房
運転の起動時のみにわざわざ燃焼式ヒータ32とコンプ
レッサ21とを同時に運転しなくても良くなる。すなわ
ち、暖房運転の起動時に燃焼ヒータ温水暖房運転とヒー
トポンプ暖房運転とを同時に使用しなくても良くなるの
で、システム全体のエネルギー効率の低下を防止するこ
とができる。
【0105】〔他の実施形態〕本実施形態では、本発明
を電気自動車等の車両用空調装置に適用したが、本発明
を水冷式エンジン搭載車、空冷式エンジン搭載車、また
はハイブリッド自動車用の空調装置に適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用空調装置の全体構成を示した構成図であ
る(実施形態)。
【図2】車両用空調装置の制御系を示したブロック図で
ある(実施形態)。
【図3】エアコン操作パネルを示した正面図である(実
施形態)。
【図4】エアコンECUによるメイン制御を示したフロ
ーチャートである(実施形態)。
【図5】(a)は初回の外気温度判定を示した特性図
で、(b)は2回目以降の外気温度判定を示した特性図
である。
【図6】エアコンECUによる暖房制御を示したフロー
チャートである(実施形態)。
【図7】エアコンECUによるヒートポンプ制御を示し
たフローチャートである(実施形態)。
【図8】エアコンECUによる温水サイクル制御を示し
たフローチャートである(実施形態)。
【図9】エアコンECUによるヒートポンプ移行制御を
示したフローチャートである(実施形態)。
【図10】エアコンECUによるヒートポンプ移行制御
を示したフローチャートである(実施形態)。
【図11】(a)、(b)、(c)はヒートポンプ移行
制御時の温水温度、吐出圧力および吹出温度の各挙動を
示したタイムチャートである(実施形態)。
【図12】エアコンECUによる燃焼式ヒータ起動制御
を示したフローチャートである(実施形態)。
【図13】エアコンECUによる燃焼式ヒータ起動制御
を示したフローチャートである(実施形態)。
【図14】(a)、(b)、(c)は燃焼式ヒータ起動
制御時の吐出圧力、温水温度および吹出温度の各挙動を
示したタイムチャートである(実施形態)。
【符号の説明】
1 空調ダクト 2 送風機 3 ヒートポンプサイクル 4 温水サイクル 6 エアコンECU(暖房運転切替手段、1回目使い分
け判定手段、2回目以降使い分け判定手段、暖房運転制
御手段) 15 FACE吹出口 16 DEF吹出口 17 FOOT吹出口 21 コンプレッサ(冷媒圧縮機) 22 室内コンデンサ(第1ダクト内熱交換器) 27 エバポレータ(冷媒蒸発器) 30 A/Mドア 31 ウォータポンプ 32 燃焼式ヒータ 33 ヒータコア(第2ダクト内熱交換器) 52 外気温度センサ(外気温度検出手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)車室内に空気を送るための空調ダク
    トと、 (b)この空調ダクト内において車室内に向かう空気流
    を発生させる送風機と、 (c)冷媒を圧縮する冷媒圧縮機、およびこの冷媒圧縮
    機より吐出された冷媒の凝縮熱により前記空調ダクト内
    を通過する空気を加熱する第1ダクト内熱交換器を有す
    る冷凍サイクルと、 (d)燃料の燃焼熱により熱媒体を加熱する燃焼式ヒー
    タ、およびこの燃焼式ヒータより流入した熱媒体の保有
    熱により前記空調ダクト内を通過する空気を加熱する第
    2ダクト内熱交換器を有する熱媒体サイクルと、 (e)前記冷媒圧縮機を作動させることにより前記第1
    ダクト内熱交換器を凝縮器として働かせるヒートポンプ
    暖房運転と前記燃焼式ヒータを作動させることにより前
    記第2ダクト内熱交換器を放熱器として働かせる燃焼ヒ
    ータ暖房運転とを切り替える暖房運転切替手段と、 (f)車室外の空気温度を検出する外気温度検出手段
    と、 (g)車両作動中に前記燃焼式ヒータを1回も作動させ
    ていない時、前記外気温度検出手段にて検出した車室外
    の空気温度が低い程、前記ヒートポンプ暖房運転よりも
    前記燃焼ヒータ暖房運転を選択し易くするように、前記
    ヒートポンプ暖房運転と前記燃焼ヒータ暖房運転との使
    い分けを判定する1回目使い分け判定手段と、 (h)車両作動中に前記燃焼式ヒータを一度作動させた
    後に前記燃焼式ヒータを停止させている時、前記1回目
    使い分け判定手段による1回目使い分け判定よりも前記
    燃焼ヒータ暖房運転を選択し難くするように、前記ヒー
    トポンプ暖房運転と前記燃焼ヒータ暖房運転との使い分
    けを判定する2回目以降使い分け判定手段と、 (i)前記1回目使い分け判定手段による1回目使い分
    け判定、および前記2回目以降使い分け判定手段による
    2回目以降使い分け判定に基づいて、前記暖房運転切替
    手段を制御する暖房運転制御手段とを備えた車両用空調
    装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の車両用空調装置におい
    て、 前記1回目使い分け判定手段は、前記外気温度検出手段
    にて検出した車室外の空気温度が第1所定温度以下の時
    に、前記燃焼式ヒータの作動を開始するように前記燃焼
    ヒータ暖房運転を選択し、 前記2回目以降使い分け判定手段は、前記外気温度検出
    手段にて検出した車室外の空気温度が前記第1所定温度
    よりも低い第2所定温度以下の時に、前記燃焼式ヒータ
    の作動を開始するように前記燃焼ヒータ暖房運転を選択
    することを特徴とする車両用空調装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の車両用空
    調装置において、 前記暖房運転制御手段は、前記ヒートポンプ暖房運転か
    ら前記燃焼ヒータ暖房運転に切り替える時に、前記燃焼
    式ヒータを最大能力で立ち上げ、前記冷媒圧縮機の能力
    を徐々に落とし、前記燃焼式ヒータが定常状態になるま
    で前記冷媒圧縮機の作動を続けるように前記冷媒圧縮機
    および前記燃焼式ヒータを制御することを特徴とする車
    両用空調装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかに記載
    の車両用空調装置において、 前記暖房運転制御手段は、前記燃焼ヒータ暖房運転から
    前記ヒートポンプ暖房運転に切り替える時に、前記冷媒
    圧縮機を最大能力で立ち上げ、前記燃焼式ヒータの能力
    を徐々に落とし、前記冷媒圧縮機が定常状態になるまで
    前記燃焼式ヒータの作動を続けるように前記冷媒圧縮機
    および前記燃焼式ヒータを制御することを特徴とする車
    両用空調装置。
  5. 【請求項5】(a)車室内に空気を送るための空調ダク
    トと、 (b)この空調ダクト内において車室内に向かう空気流
    を発生させる送風機と、 (c)冷媒を圧縮する冷媒圧縮機、およびこの冷媒圧縮
    機より吐出された冷媒の凝縮熱により熱媒体を加熱する
    冷媒熱媒体熱交換器を有する冷凍サイクルと、 (d)燃料の燃焼熱により熱媒体を加熱する燃焼式ヒー
    タ、および前記冷媒熱媒体熱交換器または前記燃焼式ヒ
    ータより流入した熱媒体の保有熱により前記空調ダクト
    内を通過する空気を加熱するダクト内熱交換器を有する
    熱媒体サイクルと、 (e)前記冷媒圧縮機を作動させることにより前記冷媒
    熱媒体熱交換器を凝縮器として働かせ、前記ダクト内熱
    交換器を放熱器として働かせるヒートポンプ暖房運転と
    前記燃焼式ヒータを作動させることにより前記ダクト内
    熱交換器を放熱器として働かせる燃焼ヒータ暖房運転と
    を切り替える暖房運転切替手段と、 (f)車室外の空気温度を検出する外気温度検出手段
    と、 (g)車両作動中に前記燃焼式ヒータを1回も作動させ
    ていない時、前記外気温度検出手段にて検出した車室外
    の空気温度が低い程、前記ヒートポンプ暖房運転よりも
    前記燃焼ヒータ暖房運転を選択し易くするように、前記
    ヒートポンプ暖房運転と前記燃焼ヒータ暖房運転との使
    い分けを判定する1回目使い分け判定手段と、 (h)車両作動中に前記燃焼式ヒータを一度作動させた
    後に前記燃焼式ヒータを停止している時、前記1回目使
    い分け判定手段による1回目使い分け判定よりも前記燃
    焼ヒータ暖房運転を選択し難くするように、前記ヒート
    ポンプ暖房運転と前記燃焼ヒータ暖房運転との使い分け
    を判定する2回目以降使い分け判定手段と、 (i)前記1回目使い分け判定手段による1回目使い分
    け判定、および前記2回目以降使い分け判定手段による
    2回目以降使い分け判定に基づいて、前記暖房運転切替
    手段を制御する暖房運転制御手段とを備えた車両用空調
    装置。
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