JP2000032877A - 釣り用具 - Google Patents

釣り用具

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JP2000032877A
JP2000032877A JP10201787A JP20178798A JP2000032877A JP 2000032877 A JP2000032877 A JP 2000032877A JP 10201787 A JP10201787 A JP 10201787A JP 20178798 A JP20178798 A JP 20178798A JP 2000032877 A JP2000032877 A JP 2000032877A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な外観を有しかつ耐久性にも優れる釣り
用具を提供する。 【解決手段】 このルアーのルアー本体の含粒子層12
は、合成樹脂12aに薄板状の金属片12bを混入して
なるものである。合成樹脂12aは、透明または半透明
のウレタン系樹脂やアクリルウレタン系樹脂である。含
粒子層12は、含粒子層12を光が透過可能なように、
金属片12b間に空隙があるように金属片12bが樹脂
12a中に混入されている。具体的には、光透過方向断
面積において金属片12bの存在面積が全断面積に対し
て10〜85パーセントになるように形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、釣竿,リール,ル
アー等の釣り用具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の釣竿やリール等の釣り用具には、
釣り用具の表面に粒子を含有した反射層を設けたものが
ある。この種の釣り用具は、釣り用具本体の表面上に形
成されたアンダー層と、アンダー層上に設けられ光反射
用粒子を樹脂に散りばめた反射層と、反射層上に塗布さ
れたクリア層とを有している。
【0003】このような従来の釣り用具では、反射層の
光反射用粒子が外部からの光を反射して様々な模様を描
き出し外観を向上させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の釣り用具の反射
層は光沢感を演出することを主としたものであり、多量
の光反射用粒子を配合して表面側からの入射光をできる
だけ効率よく反射して、美しい光沢感を出している。し
かし、入射光の反射を効率的にするということは、反射
層を透過する光の量が低減するということである。即
ち、反射層を主にして模様や色彩を演出することになり
色彩や模様の演出にも限界がある。
【0005】また、水に触れる機会が多く過酷な状況下
で用いられることの多い釣り用具、特に、使用時に大き
く湾曲する釣竿においては、多量の光反射用粒子を配合
した反射層から亀裂等が生じる恐れもある。さらに、水
中を泳動し魚をおびき寄せるルアーにおいては、過度の
光の反射は魚に警戒心を与えることになり、警戒心の強
い魚を十分に引きつけられない場合もある。
【0006】本発明の課題は、良好な外観を有しかつ耐
久性にも優れる釣り用具を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明1にかかる釣り用具
は、部材本体と、部材本体表面に形成され合成樹脂に粒
径10〜40μm厚み0.01〜0.3μmの粒子を混
入してなる含粒子層とを備えている。そして、含粒子層
は含粒子層を光が透過可能なように合成樹脂中の粒子間
に空隙が形成されている。
【0008】この場合には、合成樹脂中の粒子間に空隙
が設けられており、粒子は含粒子層に入射した順光を全
て反射せずに一部を反射する。この結果、美しい光沢を
出しつつ深みのある良好な外観を作り出すことができ
る。また、含粒子層を光が透過可能であり、含粒子層の
下に設けた他層の色彩や模様も外部から認識可能であ
り、含粒子等と他層との複数層による外観を作り出すこ
とが可能になる。
【0009】さらに、光反射用粒子間の空隙に合成樹脂
が存在して光反射用粒子間の緩衝材となるので、例え
ば、釣竿等に用いれば、水に触れる機会が多く過酷な状
況下で用いられ使用時に大きく湾曲した場合でも、含粒
子層から亀裂が生じるのを抑えられる。なお、入射光が
含粒子層を透過可能であるので、透明または半透明の部
材本体に含粒子層を形成すれば、逆光が部材本体及び含
粒子層を透過してより自然に近い美しい外観を演出でき
る。特に、透明または半透明な合成樹脂製のルアー本体
にこの含粒子層を形成すると、キャスティング後の水中
での泳動時において、水中の色に適応しつつ反射光を出
して魚に強くアピールできる。
【0010】発明2にかかる釣り用具は、発明1の釣り
用具であって、含粒子層は光透過方向断面積において粒
子存在面積が10〜50%を占めている。ここで、粒子
が光透過方向断面積において10%を下まわると順光に
対する反射が十分得られず光沢感が低下する。逆に50
パーセントを超えると逆光の透過量が減り自然に近い色
が得られにくくなる。
【0011】発明3にかかる釣り用具は、発明1または
2の釣り用具であって、粒子は薄板状の金属粒子であ
る。この場合には、反射用粒子として薄板状の金属粒子
を用いているので、順光を良好に反射できる。発明4に
かかる釣り用具は、発明1または2の釣り用具であっ
て、粒子は薄板状の金属粒子及び貝殻の粉砕物である。
【0012】この場合には、金属粒子と貝殻の粉砕物が
順光を良好に反射する。発明5にかかる釣り用具は、発
明1〜4のいずれかの釣り用具であって、部材本体上に
形成された下地層をさらに備えている。この場合には、
下地層が部材本体と含粒子層との密着性を向上させるの
で、耐久性が向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]以下、本発明の
第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本
発明の第1実施形態を採用したルアーは、図1に示すよ
うに、外形を魚に似せて形成した透明または半透明のプ
ラスチック素材からなるルアー本体1と、ルアー本体1
の頭部下方に前方に突出して設けられたリップ2と、リ
ップ2に設けられたライン(釣糸)を係止し得るアイ
(止め輪)3と、ルアー本体の中央から頭部よりの下面
及び尾部にそれぞれ設けられたアイ4,5とを有してい
る。これらアイ4,5にはスプリットリング6,7を介
してフック(釣り針)8,9が装着されている。
【0014】ルアー本体1の表面は外観を魚に似せるよ
うに様々な塗装が施されている。図2に示すように、ル
アー本体1の表面には、アンダー層10と、アンダー層
10上に形成されたベース層11と、ベース層11上に
形成された含粒子層12と、含粒子層12上に形成され
ているクリア層13とを有している。ルアー本体1は光
を透過可能に透明または半透明な合成樹脂から形成され
ている。一対の縦割り部材を開口面側で貼り合わせたも
のである。表面はアンダー層10が密着しやすいように
平滑になるように表面処理が施されている。
【0015】アンダー層10は、ルアー本体1とベース
層11との密着性を向上させるべくルアー本体1上に塗
布されて形成されたものであり、例えば、エポキシ系樹
脂塗材を塗布することによって形成されている。ベース
層11は含粒子層12の光沢をより鮮明にするために形
成されたものであり、エポキシ系樹脂,ウレタン系樹脂
の樹脂材に必要に応じて様々な色彩を付したものであ
る。さらに、必要に応じては、貝殻粉砕物等をこのベー
ス層11に混入してもよい。
【0016】含粒子層12は、合成樹脂12aに薄板状
の金属粒子12bを混入してなるものである。合成樹脂
12aは、透明または半透明のウレタン系樹脂やアクリ
ルウレタン系樹脂である。薄板状の金属粒子12bは、
例えば、アルミニウム等の金属箔にクロムやチタン等の
酸化被膜を施したものである。金属粒子12bとして
は、反射用のアルミニウム金属層の表裏両側に1対のフ
ッ化マグネシウム等からなる光干渉薄膜層を設け、さら
に1対の光干渉薄膜層の上に、酸化クロム等からなる吸
着金属層を形成したサンドウィッチ構造のものを用いて
もよい。この金属粒子12bは、良好に入射光を反射す
るために、その粒径が10〜40μmで厚みが0.01
〜0.3μmである。好ましくは、粒径15〜20μ
m,厚み0.01〜0.03μmである。
【0017】なお、この含粒子層12は、含粒子層12
を光が透過可能なように、金属粒子12b間に空隙があ
るように金属粒子12bが樹脂12a中に混入されてい
る。具体的には、光透過方向断面積において金属粒子1
2bの存在面積が全断面積に対して10〜85パーセン
トになるように形成されている。さらに、含粒子層12
を光が有効に透過するためには、10〜50パーセント
とするのが好ましい。クリア層13は含粒子層12の表
面を保護するために設けられたものである。さらに必要
に応じて、外観を魚に似せるべく様々な模様を設けても
よい。
【0018】このように構成されたルアーでは、図2に
示すように、含粒子層12において樹脂12a中の金属
粒子12b間に空隙が設けられており、金属粒子12b
は含粒子層12に入射した順光を全て反射せずに一部を
反射して、外観を向上させる。また、透明または半透明
のルアー本体1の反対側面から入射する逆光は、金属粒
子12bの空隙をぬって透過し、周囲の環境に合わせた
自然に近い外観を演出する。
【0019】この結果、ルアーをキャスティングした後
の水中での泳動時において、水中の色に適応しつつ反射
光を出して魚に強くアピールできる。 [第2実施形態]以下、本発明の第2実施形態につい
て、図面を参照しつつ説明する。本発明の第2実施形態
を採用した釣竿は、図3に示すように、元竿31と、元
竿31の穂先側に振り出し形式で連結された穂先側竿体
ユニット32とを有している。
【0020】元竿31はわずかに先細りの筒状に形成さ
れ、外周面上にはリール33が装着可能なリールシート
34が形成されている。また、元竿31の先端部(穂先
側)にはリール33からの釣糸Lを竿の内部に導入する
ための糸導入孔35が形成されている。穂先側竿体ユニ
ット32は、トップガイド40を有する最も穂先側の1
番竿41と、1番竿41を支持するとともにこの1番竿
41を内部に収納可能な2番竿42と、2番竿42を内
部に収納可能でかつ元竿1に挿入可能な3番竿43とを
有している。このように、穂先側竿体ユニット32を構
成する3本の竿41〜43は先細りの筒状に形成されて
いる。そして、これらの竿の内部には、釣糸Lが挿通す
る糸挿通路Pが形成される。また、トップガイド40の
先端には、釣糸Lを外部に導出するための糸導出口41
aが形成されている。なお、糸挿通路Pや糸導入孔5及
び糸導出口41aの開口端縁には、セラミック製のガイ
ドリングが設けられている。そして、リール33からの
釣糸Lは糸導入孔35より糸挿通路Pに導入され、トッ
プガイド40の糸導出口41aから外部へ導かれる。
【0021】これら元竿31及び竿体ユニット32は、
図4に示すように、元竿31及び竿体ユニット32の部
材本体50と、部材本体50の周面上に形成されたアン
ダー層51と、アンダー層51上に形成された含粒子層
52と、含粒子層52上に形成されたクリア層53とを
有している。元竿31及び竿体ユニット32を構成する
部材本体50は、炭素繊維やガラス繊維等で強化された
繊維強化樹脂からなる。表面は平滑になるように所定の
表面処理によって表面処理されている。アンダー層51
は、部材本体50と含粒子層52との密着性を向上させ
るべく部材本体50の周面上に塗布されて形成されたも
のであり、例えば、エポキシ系樹脂塗材を塗布すること
によって形成される。含粒子層52は、薄板状の金属粒
子52a及び粉砕物52bを合成樹脂52c中に混入し
たものである。薄板状の金属粒子52aは、例えば、ア
ルミニウム等の金属箔にクロムやチタン等の酸化被膜を
施したものである。粉砕物52bは、貝殻やその他の無
機物を径10〜60μm程度に粉砕して加工したもので
ある。合成樹脂52cは透明または半透明のウレタン系
樹脂やアクリルウレタン系樹脂である。この含粒子層5
2を光が透過可能に、金属粒子52a及び粉砕物52b
をこれらの間に空隙が生じるように合成樹脂52c中に
混入されている。
【0022】このように構成された釣竿では、含粒子層
52の合成樹脂52c中の金属粒子52a及び粉砕物5
2b間に空隙が設けられており、これらの金属粒子52
a及び粉砕物52bは含粒子層52に入射した順光の全
て反射せずに一部を反射する。この結果、美しい光沢を
出しつつ深みのある良好な外観を出すことができる。ま
た、金属粒子52a及び粉砕物52b間の空隙に合成樹
脂52cが存在して緩衝材となるので、水に触れる機会
が多く過酷な状況下で用いられ、特に、魚が仕掛けにか
かり元竿31及び穂先竿体ユニット32が大きく湾曲し
た場合でも、含粒子層52に亀裂が生じるのを抑えられ
る。
【0023】[第3実施形態]以下、本発明の第3実施
形態について図面を参照しつつ説明する。本発明の第3
実施形態を採用した釣竿の元竿31及び竿体ユニット3
2は、図5に示すように、元竿31及び竿体ユニット3
2の部材本体60と、部材本体60の周面上に形成され
たアンダー層61と、アンダー層61上に形成されたベ
ース層62と、ベース層62上に形成された含粒子層6
3と、含粒子層63上に形成されたクリア層64とを有
している。
【0024】元竿31及び竿体ユニット32を構成する
部材本体60は、炭素繊維やガラス繊維等で強化された
繊維強化樹脂からなる。表面は平滑になるように所定の
表面処理によって表面処理されている。アンダー層61
は密着性を向上させるべく部材本体60の周面上に塗布
されて形成されたものであり、例えば、エポキシ系樹脂
塗材を塗布することによって形成される。ベース層62
は貝殻等の粉砕物62aを合成樹脂62bに混入したも
のである。粉砕物62aは、光を入射した光を反射して
パール光沢をかもしだすように混入されており、合成樹
脂62bはエポキシ系樹脂,ウレタン系樹脂の樹脂材を
主とするものである。必要に応じて様々な色彩を付して
もよい。
【0025】含粒子層63は、樹脂63bに薄板状の金
属粒子63aを混入してなるものである。樹脂63b
は、透明または半透明のウレタン系樹脂やアクリルウレ
タン系樹脂である。薄板状の金属粒子63aは、例え
ば、アルミニウム等の金属箔にクロムやチタン等の酸化
被膜を施したものである。また、クリア層64は含粒子
層63の表面を保護するために設けられたものである。
【0026】なお、その他の構成は第2実施形態と同様
であり説明を省略する。このように構成された釣竿で
は、第2実施形態と同様の作用効果を奏する。また、含
粒子層63を光が透過可能であり、含粒子層63の下に
設けたベース層62を外部から認識可能である。この結
果、含粒子等63のみでなくベース層62と含粒子層6
3との複数層による外観を作り出すことが可能である。
【0027】
【発明の効果】本発明に係る釣り用具は、含粒子層は含
粒子層を光が透過可能なように合成樹脂中の粒子間に空
隙が形成されているので、良好な外観を有しかつ耐久性
にも優れる釣り用具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を採用したルアーの全体
図。
【図2】図1のルアー本体の拡大断面図。
【図3】本発明の第2実施形態を採用した釣竿の全体
図。
【図4】図3の竿体の拡大断面図。
【図5】本発明の第3実施形態を採用した釣竿の竿体の
拡大断面図。
【符号の説明】
1 ルアー本体 10,51,61 アンダー層 11,62 ベース層 12,52,63 含粒子層 13,53,64 クリア層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】部材本体と、 前記部材本体表面に形成され合成樹脂に粒径10〜40
    μm厚み0.01〜0.3μmの粒子を混入してなる含
    粒子層とを備え、 前記含粒子層は含粒子層を光が透過可能なように合成樹
    脂中の粒子間に空隙が形成されている、釣り用具。
  2. 【請求項2】前記含粒子層は、光透過方向断面積におい
    て粒子存在面積が10〜85パーセントを占めている、
    請求項1記載の釣り用具。
  3. 【請求項3】前記粒子は薄板状の金属粒子である、請求
    項1または2に記載の釣り用具。
  4. 【請求項4】前記粒子は薄板状の金属粒子及び貝殻の粉
    砕物である、請求項1または2に記載の釣り用具。
  5. 【請求項5】前記部材本体上に形成された下地層をさら
    に備えている、請求項1〜4のいずれかに記載の釣り用
    具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008086241A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Daiwa Seiko Inc 釣り用具及びゴルフ用具

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