JP2000031083A - レーザー光照射装置 - Google Patents

レーザー光照射装置

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JP2000031083A
JP2000031083A JP10192962A JP19296298A JP2000031083A JP 2000031083 A JP2000031083 A JP 2000031083A JP 10192962 A JP10192962 A JP 10192962A JP 19296298 A JP19296298 A JP 19296298A JP 2000031083 A JP2000031083 A JP 2000031083A
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隆 桑原
Tsutomu Yamada
努 山田
Kiyoshi Yoneda
清 米田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理基板に照射する線状レーザー光の長軸
方向及び短軸方向のレーザー光強度を均一にし、a−s
iを形成した基板に均一に線状レーザー光を照射するこ
とのできるレーザー光照射装置を提供する。 【解決手段】 レーザー光発振源1からのレーザー光を
複数のレンズ3,4,5,6,7,8,9,12,13
により線状レーザー光とし、その線状レーザー光の被照
射体20とその被照射体20に最近接の集光レンズ13
との間に設けた光拡散板40によって線状レーザー光の
長軸及び短軸方向の強度を均一にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー光を均一
に照射できるレーザー光照射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体層として、それまで多用さ
れてきた非晶質シリコン(以下、「a−Si」と称す
る。)に代わって、多結晶シリコン(以下、「p−S
i」と称する。)を用いた液晶表示装置(Liquid Cryst
al Display、以下、「LCD」と称する。)が開発され
ている。そしてそのp−Siの結晶粒の形成あるいは成
長のためにレーザー光を用いたレーザーアニールが採用
されている。
【0003】図7は、レーザーアニールを行うためのレ
ーザー光照射装置の構成を示す概念図である。
【0004】同図において、1はレーザー光発振源、
2,11は反射ミラー、3,4,5,6はシリンドリカ
ルレンズ、7,8,9,12,13は集光レンズ、10
は線状レーザー光の短軸方向のスリット、14は表面に
a−Siが形成された被処理基板20を支持するステー
ジである。
【0005】レーザー光発振源1から発振されたレーザ
ー光は、シリンドリカルレンズ3,5及び4,6によ
り、各々上下(長軸)左右(短軸)方向に対して分割さ
れる。このレーザー光は、図8に示すように、レンズ
8,9,12,13により一方向に収束されるととも
に、図9に示すように、レンズ7により他の一方向に引
き延ばされて線状のレーザー光にされる。そうしてこの
線状レーザー光が被処理基板20に照射される。被処理
基板20を載置したステージ14は、線状レーザー光の
短軸方向に走査され、大面積処理による高スループット
でのレーザーアニールが実現できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図10に線状レーザー
光の短軸方向の幅がWsであるレーザー光の強度を示
す。
【0007】同図の横軸には短軸方向のレーザー光の位
置を示し、縦軸には線状レーザー光の各々の位置におけ
るレーザー光の強度を示す。
【0008】同図に示すように、短軸方向の幅Ws(例
えば約400マイクロメートル)において、その強度は
位置によって強弱があり、また両端の領域a,bにおい
ても均一ではない。そのため、十分にかつ均一にレーザ
ー光照射が行われないため、強度が低い箇所でレーザー
光照射した場合には、その箇所の多結晶化されたp−S
iの結晶粒径は十分に大きくならず微結晶状態で膜中に
存在することとなる。この微結晶状態の膜は、再び十分
な強度でレーザー光照射を行っても結晶化がそれ以上は
進まず、粒径を大きくすることができないので微結晶状
態のままとなってしまい、結果として結晶粒径がばらつ
いたものとなってしまう。
【0009】例えば、図11に示すように、図7に示し
たレーザー光照射装置を用いて、図10に示す線状レー
ザー光を、被処理基板20上の95×130mmの1枚
のLCDパネル31に相当する基板が9枚含まれたマザ
ーガラス基板30に線状レーザー光32,33を走査し
て(図中右方向の矢印で図示)全体に満遍なく照射する
が、1度弱い強度での照射を受けた領域では、シリコン
層が微結晶シリコン層として形成されてしまい、その弱
い強度の領域を再度レーザー光照射を行ってもこの微結
晶シリコンは粒径が大きくならずにそのままで残ってし
まう。即ち、1度の線状レーザー光の走査において、走
査する線状レーザー光強度の弱い部分に沿って微結晶粒
からなるシリコン層が帯状に形成されてしまうことにな
る。
【0010】このように、多結晶化が十分に行われない
ために低い移動度しか得られないp−SiからなるTF
Tは十分なON電流が得られない。このため、レーザー
光照射の強度の弱いところが画素部に当たる場合は、そ
の領域においてTFTのON電流が他の領域よりも低下
して、コントラスト比が低下するなどの問題が生じる。
また、レーザー光の強度の弱いところが、画素部周辺の
周辺駆動回路部に当たる場合は、TFTのON抵抗が増
大して動作速度が低下し誤動作などを招いてしまう。特
に、大画面、高精細のLCDにおいては画素数が多いた
め、画素への書き込み時間が短くなり、また、周辺駆動
回路部におけるパルス幅も短くなるので、ON電流の低
下は、致命的な欠陥となる。
【0011】また、同様に、図12に示すように線状レ
ーザー光の長軸方向の幅Wlにおいても、短軸方向と同
様に、長軸方向における位置によってレーザー光の強度
がばらついているとともに、両端の領域a,bにおいて
は低下した強度分布となっており、やはりp−Siの結
晶粒径が不均一に成ってしまうという欠点があった。
【0012】そこで本発明は、上述の従来の欠点に鑑み
て為されたものであり、被照射体の全面に十分且つ均一
に線状レーザー光照射可能なレーザー光照射装置を提供
することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のレーザー光照射
装置は、レーザー光の発振源、該発振源から照射された
レーザー光を組み合わせによってレーザー光を線状にす
る複数のレンズ、及び前記線状レーザー光の被照射体と
前記複数のレンズから出射される線状レーザー光を集光
し前記レーザー光被照射体に最近接の集光レンズとの間
に設けた光拡散板を備えたものである。
【0014】また、前記線状レーザー光の長軸方向の端
部を遮断するスリットが前記集光レンズと前記レーザー
光被照射体との間に設けられているものである。
【0015】更に、前記スリットの開口部の大きさが可
変であるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態にかか
るレーザー光照射装置の構成を示す概念図である。同図
において、1はレーザー光発振源、2及び11は反射ミ
ラー、3,4,5,6はシリンドリカルレンズ、7,
8,9,12,13は集光レンズ、10は線状レーザー
光の短軸方向のスリット、14は被処理基板20を支持
するステージである。また、ステージ14に近接された
位置には、線状レーザー光を拡散させる拡散板40が設
けられている。
【0017】レーザー光発振源1から照射されたレーザ
ー光は、それぞれ1対のシリンドリカルレンズ3,5及
び4,6により、長軸方向である上下方向に、及び短軸
方向である左右方向に対して分割される。これにより、
この光は一方向について、従来と同様に図8に示すよう
に、レンズ8,9,12,13に収束され、またこの一
方向に直交する他の一方向については、図9に示すよう
に、レンズ7により一方向に引き延ばされて被処理基板
20へと照射される。
【0018】即ち、一方向については収束され、他の一
方向については引き延ばされて線状にされた線状レーザ
ー光が線状レーザー光被照射体であるa−Siが形成さ
れた被処理基板20に照射される。
【0019】線状レーザー光が照射される被処理基板2
0を載置したステージ14は、線状レーザー光の短軸方
向、即ちスキャン方向に移動する。このような線状レー
ザー光の走査により、大面積処理が可能となり高スルー
プットでのレーザーアニールが実現される。
【0020】ここで、図2に線状レーザー光被照射体と
その被照射体に最も近接した集光レンズ13との間に拡
散板を設けた場合の被照射体に照射される線状レーザー
光の短軸方向の各位置における強度を示す。
【0021】同図に示すように、拡散板を設けることに
より、特に、強度の強い箇所、即ち両端の領域a,b以
外の領域の不均一性を抑制することができ、a−siに
照射された線状レーザー光をその強度は短軸方向の幅W
sのいずれの位置においても均一にすることができる。
【0022】そのため、十分にかつ均一にレーザー光照
射が行えることから、照射により多結晶化されたp−S
iの結晶粒径は十分に大きくでき、かつ均一な結晶粒径
を得ることができることから微結晶状態が膜中に存在す
ることはなくなる。
【0023】このように、多結晶化が十分に且つ均一に
行われるため、十分なON電流が得られるTFTを得る
ことができる。このため、画素部においてはTFTのO
N電流がその一部において低下することはなく、コント
ラスト比が低下するなどの問題は生じない。また、周辺
駆動回路部においては、TFTのON抵抗が増大して動
作速度が低下し誤動作などを招くことはなくなるため、
特に、大画面、高精細のLCDのように画素数が多くな
っても、画素への書き込みも十分に行うことができると
ともに、また、周辺駆動回路部におけるパルス幅が大型
化等に伴い短くなっても、ON電流の低下が生じること
はない。
【0024】なお、本実施の形態においては、線状レー
ザー光の短軸方向について説明したが、同様に長軸方向
においても、図3に示すように、長軸方向の各位置にお
けるレーザー光の被照射体に供給される強度は拡散板を
設けることにより均一にすることができる。それによ
り、上述のように、十分かつ均一な結晶粒径を得ること
ができる。 <第2の実施の形態>以下に、被照射体と、その被照射
体に最も近接した集光レンズとの間に、拡散板及びスリ
ットを配置した場合について説明する。
【0025】図4に、本発明の実施形態にかかるレーザ
ー光照射装置の構成を示す概念図である。
【0026】同図に示すように、被照射体20と、その
被照射体に最も近接した集光レンズ13との間に、拡散
板40及びスリット30を配置した構造である。
【0027】集光レンズ13を通ったレーザー光はスリ
ット30により図3に示した長軸方向の両端の領域a,
bのレーザー光強度が低下した領域を図5に示すように
覆うことにより、図6に示した均一なレーザー光強度を
得ることができる。それによって、そのレーザー光を被
照射体のa−Siに照射することにより、均一な結晶粒
径のp−Siを得ることができる。
【0028】従って、そのp−siを備えたTFTに用
いた場合には、一様にレーザー光照射が可能なことか
ら、被処理基板20であるマザーガラス基板上に形成さ
れたp−Si膜が、全ての領域において均一で十分に高
い移動度をもって形成されるので、このp−Siからな
るTFTは、画素部にあっては十分なON電流が得ら
れ、高精細、大画面ディスプレイにおいて、画素数が増
加して画素への書き込み時間が短くなっても十分な電荷
供給が可能である。また駆動回路部においても、レスポ
ンスが高く高速動作が行えるので、大画面、高精細に対
応したパルス幅の短い駆動も可能となる。
【0029】また、スリット30は、被処理基板20に
十分に近接された位置に設置されている。それは、スリ
ット30が被処理基板20から遠ざかるにつれレーザー
光のスリットによる回折が顕著になり、この回折光成分
により線状レーザー光の長軸方向の端部で低強度光成分
が生じるのを防ぐためである。本実施の形態において、
スリット30は被処理基板20から30cm程度の距離
に配置している。
【0030】更に、スリット30はその開口部の大きさ
を可変としたスリットを用いることで、線状レーザー光
の長軸方向の長さを自在に調整することができる。この
場合にも、マザーガラス基板の寸法や、マザーガラス基
板上のTFT基板サイズに応じて長さを調整できる。
【0031】なお、拡散板40はスリット30よりも被
処理基板20に近い側に設ける方がより均一なレーザー
光を得ることができるものである。
【0032】以上のように、各TFT基板において均一
なアニールが可能となり、均一な移動度の高いp−Si
が得られる。
【0033】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、線状レ
ーザー光の短軸方向及び長軸方向のレーザー光の強度を
十分かつ均一にすることができ、それを被照射体に供給
することにより、均一な結晶粒径のp−Siを得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のレーザー光照射装置の
概念図である。
【図2】本発明の第1実施形態の線状レーザー光の短軸
方向の強度プロファイルである。
【図3】本発明の第1実施形態の線状レーザー光の長軸
方向の強度プロファイルである。
【図4】本発明の第2実施形態のレーザー光照射装置の
光学系の構成図である。
【図5】本発明の第2実施形態の光学系の構成図であ
る。
【図6】本発明の第2実施形態の線状レーザー光の短軸
方向の強度プロファイルである。
【図7】従来のレーザー光照射装置の概念図である。
【図8】従来のレーザー光照射装置の光学系の構成図で
ある。
【図9】従来のレーザー光照射装置の光学系の構成図で
ある。
【図10】従来の線状レーザー光の短軸方向の強度プロ
ファイルである。
【図11】従来のレーザー光照射図である。
【図12】従来のレーザー光の長軸方向の強度プロファ
イルである。
【符号の説明】
1 レーザー光発振源 2,7 反射ミラー 3,4,5,6 シリンドリカルレンズ 7,8,9,12,13 集光レンズ 14 ステージ 20 被処理基板 30 スリット 40 拡散板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米田 清 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 4E068 CA05 CB08 CD05 CD08 CD10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザー光の発振源、該発振源から照射
    されたレーザー光を組み合わせによってレーザー光を線
    状にする複数のレンズ、及び前記線状レーザー光の被照
    射体と前記複数のレンズから出射される線状レーザー光
    を集光し前記レーザー光被照射体に最近接の集光レンズ
    との間に設けた光拡散板を備えたことを特徴とするレー
    ザー光照射装置。
  2. 【請求項2】 前記線状レーザー光の長軸方向の端部を
    遮断するスリットが前記集光レンズと前記レーザー光被
    照射体との間に設けられていることを特徴とする請求項
    1に記載のレーザー光照射装置。
  3. 【請求項3】 前記スリットの開口部の大きさが可変で
    あることを特徴とする請求項2に記載のレーザー光照射
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004221560A (ja) * 2002-12-25 2004-08-05 Semiconductor Energy Lab Co Ltd レーザ照射方法およびレーザ照射装置、並びに半導体装置の作製方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004221560A (ja) * 2002-12-25 2004-08-05 Semiconductor Energy Lab Co Ltd レーザ照射方法およびレーザ照射装置、並びに半導体装置の作製方法
JP4515088B2 (ja) * 2002-12-25 2010-07-28 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置の作製方法

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