JP2000030395A - ディスクカートリッジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録及び／又は再生装置内にに装填された場
合に、安定して支持される位置決め用基準面を有するデ
ィスクカートリッジを提供する。 【解決手段】 光磁気ディスク２が回転可能に収納され
かつ上ハーフ３と下ハーフ４とにより構成されるカート
リッジ本体５と、光磁気ディスク２を記録及び／又は再
生手段に臨ませる記録再生用開口部１５と、光磁気ディ
スク２を回転駆動するための駆動手段が進入する駆動用
開口部１６と、記録再生用開口部１５と駆動用開口部１
６とを開閉可能に設けられたシャッタ機構２３とを備
え、カートリッジ本体５は、上ハーフ３と下ハーフ４と
のうちいずれか機械的強度の強い方のハーフに記録再生
装置内に配設された位置決め手段に対する位置決め用基
準面を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、光ディス
クや光磁気ディスク等の円盤状記録媒体が収納されたデ
ィスクカートリッジに関し、特に記録及び／又は再生装
置内で安定して支持されるディスクカートリッジに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】ディスクカートリッジは、一対の上ハー
フと下ハーフとが突き合わされて構成されたカートリッ
ジ本体内に、光磁気ディスク等の円盤状記録媒体（以
下、ディスクと称する。）が収納されて構成されてい
る。ディスクカートリッジは、記録及び／又は再生装置
内に挿入されて該装置内の駆動手段によってディスクが
回転駆動されるとともに、記録再生手段によってディス
クの信号記録領域に記録された情報等の再生又は情報等
の記録が行われる。このため、ディスクカートリッジ
は、ディスクが収納されるカートリッジ本体にディスク
を保持して回転駆動する駆動手段が進入する駆動用開口
部と、ディスクの信号記録領域を記録再生手段に対して
臨ませる記録再生用開口部が形成されている。

【０００３】ところで、ディスクカートリッジにおいて
は、記録及び／又は再生装置内に装填された場合に、該
装置内の記録再生手段との関係で縦横方向及び高さ方向
において位置決めされて載置されなければならない。デ
ィスクカートリッジは、上述したような記録及び／又は
再生装置内での位置決めが該装置内に配設された突状の
位置決め手段がディスクカートリッジの位置決め用基準
面に当接することにより行われていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来のディスクカート
リッジにおいては、上述したようにカートリッジ本体を
構成する上ハーフと下ハーフのいずれかに駆動用開口部
と記録再生用開口部とが形成される。ディスクカートリ
ッジは、複数の開口部が形成されても上ハーフと下ハー
フとを接着又はネジ止めにより結合することによって全
体の機械的強度を確保できる。

【０００５】しかしながら、カートリッジ本体を構成す
る各ハーフ部材においては、開口部の占める割合が大き
いと機械的強度が劣化し、変形や反り等が生じ易くな
り、水平面を確保することが困難であった。このため、
ディスクカートリッジは、開口部の占める割合が大きい
ハーフ部材の主面を位置決め用基準面とすると、位置決
め用基準面とされたハーフ部材に変形や反り等が生じる
ことによって、記録及び／又は再生装置内において安定
して支持されないという問題が生じていた。

【０００６】そこで、本発明は、記録及び／又は再生装
置内に装填された場合に、安定して支持される位置決め
用基準面を有するディスクカートリッジを提供すること
を目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
本発明に係るディスクカートリッジは、円盤状記録媒体
が回転可能に収納されかつ上ハーフと下ハーフとにより
構成されるカートリッジ本体と、カートリッジ本体に設
けられ、円盤状記録媒体を記録及び／又は再生手段に臨
ませる記録及び／又は再生用開口部と、カートリッジ本
体に設けられ、円盤状記録媒体を回転駆動するための駆
動手段が進入する駆動用開口部と、記録及び／又は再生
用開口部と駆動用開口部とを開閉可能に設けられたシャ
ッタ機構とを備え、カートリッジ本体は、上ハーフと下
ハーフとのうちいずれか機械的強度の強い方のハーフに
記録及び／又は再生装置内に配設された位置決め手段に
対する位置決め用基準面を備える。

【０００８】本発明に係るディスクカートリッジによれ
ば、カートリッジ本体を構成する上ハーフと下ハーフの
うち開口部の占める割合が少なく、機械的強度の強い方
のハーフを位置決め用基準面とするため、位置決め用基
準面が変形等しにくく水平面が確保され、記録及び／又
は再生装置内において安定して支持される。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係るディスクカー
トリッジの実施の形態について図面を参照しながら詳細
に説明する。本実施の形態に係るディスクカートリッジ
１は、予め記録された情報等の再生及び情報等の記録が
可能な光磁気ディスク２が収納された情報記録媒体とし
て構成される。

【００１０】ディスクカートリッジ１は、図１に示すよ
うに、光磁気ディスク２と、光磁気ディスク２を収納す
るとともに上ハーフ３と下ハーフ４とにより構成される
カートリッジ本体５とを備えて構成される。

【００１１】光磁気ディスク２は、中心穴６が穿設され
た円盤形状に形成されかつ中心穴６に金属製のセンター
ハブ７が配設されて構成されている。ディスクカートリ
ッジ１は、光磁気ディスク２のセンターハブ７が図示を
省略する記録再生装置のターンテーブルに配設されたマ
グネットによって吸着保持されることにより、記録再生
装置の載置面上に位置決め載置される。

【００１２】カートリッジ本体５は、例えば樹脂材料等
により全体略浅皿状に形成された上ハーフ３と下ハーフ
４とを突き合わせて結合することによって全体略薄箱状
に形成されている。カートリッジ本体５は、上ハーフ３
と下ハーフ４とが突き合わされることにより構成される
内部空間に光磁気ディスク２が収納される。

【００１３】上ハーフ３は、全体略矩形状に形成される
とともに、外周部に外壁８が形成されている。上ハーフ
３は、記録再生装置への挿入端側の一側３ａが全体にわ
たって緩やかな円弧状に形成されている。ディスクカー
トリッジ１は、上ハーフ３の一側３ａが円弧状に形成さ
れ他の側部と形状において特徴づけられることで、利用
者が記録再生装置への挿入端を外観上容易に認識可能な
構造とされる。また、ディスクカートリッジ１は、上ハ
ーフ３の一側３ａが円弧状に形成されることで、カート
リッジ本体５の形状が正方形状又は矩形状に形成される
場合に比してディスクカートリッジ１自体の小型化を図
ることができ、さらに記録再生装置内での投影面積を小
さくできるため、記録再生装置の小型化を図ることがで
きる。

【００１４】上ハーフ３には、円弧状に形成された一側
３ａと対向する一側の内方側主面の隅部に、基準孔部９
が設けられる。基準孔部９は、基端が上ハーフ３によっ
て閉塞された円筒形状に形成され、ディスクカートリッ
ジ１が記録再生装置に装填された際に図示を省略する位
置決め手段が挿入される。

【００１５】ディスクカートリッジ１は、記録再生装置
の位置決め手段が基準孔部９に挿入され、上ハーフ３が
位置決め用基準面とされることによりディスクカートリ
ッジ１の縦横方向及び高さ方向の位置決めが行われる。
ディスクカートリッジ１は、開口部が形成されていない
上ハーフ３が位置決め用基準面とされることにより変形
等が生じにくくなり、水平な位置決め用基準面が確保さ
れる。このため、ディスクカートリッジ１は、記録再生
装置内に装填された場合に、水平な位置決め用基準面に
位置決め手段が当接することにより安定して支持され
る。

【００１６】下ハーフ４は、図１に示すように、挿入端
側の一側４ａが上ハーフ３の挿入端側の一側３ａに比し
て大きな曲率の円弧状に形成されるとともに、挿入端側
の一側４ａ以外の部分が上ハーフ３の形状と対応して形
成されている。

【００１７】下ハーフ４には、光磁気ディスク２が収納
され載置される内方側主面に、挿入端側の一側４ａと同
一曲率の円弧状の周壁１０が一対形成される。下ハーフ
４は、円弧状の周壁１０に囲まれた略円形の部位が光磁
気ディスク２が位置決め載置されるディスク載置部１１
として構成される。

【００１８】下ハーフ４には、上ハーフ３の形状と対応
して形成された部分に外壁１２が設けられるとともに、
円弧状の周壁１０に沿って内壁１３が設けられている。
下ハーフ４は、外壁１２と内壁１３とによって囲まれた
略三角形状の凹部に上ハーフ３に設けられた基準孔部９
がはめ込まれる孔部１４が穿設される。

【００１９】下ハーフ４は、ディスク載置部１１に記録
再生装置の記録再生手段に対して光磁気ディスク２の信
号記録領域の一部を臨ませる記録再生用開口部１５と、
光磁気ディスク２を回転駆動する記録再生装置のターン
テーブルが進入する駆動用開口部１６とが形成されてい
る。

【００２０】記録再生用開口部１５は、ディスク載置部
１１の半径方向にわたって略矩形状に形成され、一端部
側が駆動用開口部１６に連設されているとともに、他端
部側が下ハーフ４の外周側に開口されて形成されてい
る。

【００２１】駆動用開口部１６は、ディスク載置部１１
の中央部に略円形状に形成されている。駆動用開口部１
６には、上述したように記録再生装置のターンテーブル
が進入して、光磁気ディスク２のセンターハブ７が吸着
保持される。駆動用開口部１６は、その円周部に沿っ
て、ディスク載置部１１に載置される光磁気ディスク２
を支持するディスク支持部１６ａが形成される。

【００２２】カートリッジ本体５は、上述したように下
ハーフ４の挿入端側が上ハーフ３の挿入端側の形状と対
応して形成されていないため、上ハーフ３と下ハーフ４
とを突き合わせると、挿入端側に一定の不一致箇所が生
じる。このため、カートリッジ本体５は、上ハーフ４の
外壁８の一部を下ハーフ４の底面側の位置まで延在させ
ることにより、下ハーフ４との不一致箇所を補ってい
る。

【００２３】カートリッジ本体５は、上ハーフ３及び下
ハーフ４の円弧状の一側３ａ、４ａに隣接した一側の外
壁８、１２が凹設されることにより、アームガイド溝１
７が形成されている。アームガイド溝１７は、上ハーフ
３と下ハーフ４とが突き合わされることにより、上ハー
フ３の外壁８に凹設された溝部１７ａと下ハーフ４の外
壁１２に形成された凹部１７ｂとがカートリッジ本体５
の一側の略全体にわたる一本の溝として構成される。ア
ームガイド溝１７は、ディスクカートリッジ１が記録再
生装置に挿入された際に、該装置内のシャッタ操作機構
の開閉アームが嵌合しかつ摺動する。アームガイド溝１
７には、上ハーフ３の溝部１７ａに後述するロック部材
３０の一部が突出するロック用孔部１８が形成される。

【００２４】カートリッジ本体５は、上ハーフ３の一側
３ａの近傍に下ハーフ４の一側４ａと同一曲率の内壁１
９が形成される。このため、カートリッジ本体５には、
図２及び図３に示すように、上ハーフ３の内壁１９と下
ハーフ４の周壁１０との間に後述するシャッタ機構２３
の第１のシャッタ部材２５の開閉動作をガイドするシャ
ッタガイド溝２０が形成される。

【００２５】また、カートリッジ本体５には、図２に示
すように、上ハーフ３の外壁８と内壁１９とに囲まれた
一対の略三角形状の凹部が形成される。カートリッジ本
体５は、アームガイド溝１７が形成される側の一方の凹
部に後述するロック部材３０を回動自在に支持するロッ
ク部材支持突部２１が形成されるとともに、他方の凹部
に後述するカバー部材３８を受けるカバー部材受け突部
２２が形成される。

【００２６】カートリッジ本体５は、下ハーフ４の底面
側が凹設されて、記録再生用開口部１５と駆動用開口部
１６を開閉するシャッタ機構２３が配置されるシャッタ
摺動部２４が形成される。シャッタ摺動部２４は、シャ
ッタ機構２３が記録再生用開口部１５と駆動用開口部１
６を開閉する際に摺動する範囲にわたって形成されてい
る。

【００２７】シャッタ機構２３は、記録再生用開口部１
５を開閉する第１のシャッタ部材２５と、駆動用開口部
１６を開閉する第２のシャッタ部材２６とにより構成さ
れている。第１のシャッタ部材２５と第２のシャッタ部
材２６とは、シャッタ摺動部２４内において同一平面上
に配置されている。

【００２８】第１のシャッタ部材２５は、例えば合成樹
脂や金属材料によって形成されるとともに、平板状に形
成されたシャッタ部２５ａと、シャッタ部２５ａの一側
にシャッタ部２５ａに対して垂直に設けられるガイド部
２５ｂと、ガイド部２５ｂの一端側に設けられた操作部
２５ｃとにより構成されている。第１のシャッタ部材２
５は、図２及び図３に示すように、シャッタ部２５ａが
下ハーフ４に形成されたシャッタ摺動部２４に配置され
るとともに、ガイド部２５ｂと操作部２５ｃとがシャッ
タガイド溝２０内に配設される。

【００２９】シャッタ部２５ａは、一側が下ハーフ４の
一側４ａと同一曲率の円弧状に形成された略台形状にか
つ記録再生用開口部１５を閉塞するに足る幅を有して形
成されている。シャッタ部２５ａは、ディスク載置部１
１の中心を仮想の中心として図２中矢印Ａ₁、Ａ₂方向に
摺動して記録再生用開口部１５を開閉する。シャッタ部
２５ａは、円弧状に形成された一側と対向する一側にお
いて第２のシャッタ部材２６と当接する。シャッタ部２
５ａには、その主面、すなわちシャッタ摺動部２４と向
き合う面上に円柱状のシャッタ摺動用突部２７が設けら
れている。シャッタ摺動用突部２７は、第２のシャッタ
部材２６と当接する一側に面して設けられる。シャッタ
摺動用突部２７は、シャッタ部２５ａの一部に一定の厚
みを持たせることによって、第１のシャッタ部材２５と
第２のシャッタ部材２６とが開閉動作された際にずれて
重なり合わないようにする。

【００３０】ガイド部２５ｂは、円弧状に形成されたシ
ャッタ部２５ａの一側にシャッタ部２５ａに対して略垂
直に設けられる。ガイド部２５ｂは、シャッタガイド溝
２０と同一曲率の円弧状に形成され、シャッタガイド溝
２０内を図２中矢印Ａ₁及びＡ₂方向に摺動可能に配設さ
れる。ガイド部２５ｂは、図２に示すように、シャッタ
部２５ａの円弧状の一側よりもさらに長くシャッタガイ
ド溝２０の一端近くまで達する長さに形成され、第１の
シャッタ部材２５が一定以上図２中矢印Ａ₂方向に摺動
しないようにしている。

【００３１】操作部２５ｃは、弾性を有する部材により
構成され、ガイド部２５ｂに比して薄く形成される。操
作部２５ｃは、図２に示すように、ガイド部２５ｂと同
様にシャッタガイド溝２０に配設されるとともに、先端
部分がアームガイド溝１７に露出している。操作部２５
ｃは、アームガイド溝１７に露出している先端部分に操
作用突部２８が形成されている。操作部２５ｃは、操作
用突部２８がアームガイド溝１７を摺動するシャッタ操
作機構の開閉アームに係合されかつ図２中矢印Ｃ₁方向
に押圧されることにより、アームガイド溝１７に引き出
される。

【００３２】また、操作部２５ｃには、シャッタ係止孔
２９が穿設される。シャッタ係止孔２９には、上ハーフ
３の外壁８と内壁１９との間に形成された略三角形状の
凹部に配設されロック部材支持突部２１に回動自在に支
持されたロック部材３０のロック爪３０ａが嵌入され
る。第１のシャッタ部材２５は、操作部２５ｃのシャッ
タ係止孔２９にロック部材３０のロック爪３０ａが嵌入
されることにより開閉動作が係止される。

【００３３】ロック部材３０は、ロック爪３０ａと、ア
ームガイド溝１７に設けられたロック用孔部１８から一
部が突出するロック解除レバー３０ｂと、ロック部材３
０を図２中矢印Ｄ方向、すなわちロック爪３０ａの先端
をシャッタ係止孔２９に嵌入させる方向に付勢する板バ
ネ等の弾性体３０ｃとを備えて構成されている。

【００３４】第２のシャッタ部材２６は、例えば合成樹
脂や金属材料によって駆動用開口部１６を閉塞するに足
りる幅を有する略扇形状に形成されている。第２のシャ
ッタ部材２６は、第１のシャッタ部材２５のシャッタ摺
動用突部２７が当接しかつ摺動する範囲にわたって補強
部３１が形成されている。補強部３１は、第１のシャッ
タ部材２５との接触面積を大きくすることにより、確実
に第２のシャッタ部材２６の開閉動作を行えるようにす
る。

【００３５】第２のシャッタ部材２６は、その一端近傍
に下ハーフ４に穿設された丸孔３２に挿通される支部ピ
ン３３が設けられている。第２のシャッタ部材２６は、
支部ピン３３を中心として図２中矢印Ｂ₁及びＢ₂方向に
摺動して、駆動用開口部１６を開閉する。

【００３６】第２のシャッタ部材２６は、図２に示すよ
うに、下ハーフ４の凹部に配設された捻りコイルバネ３
４によって図２中矢印Ｂ₂方向に付勢されている。捻り
コイルバネ３４は、丸孔３２に挿通され下ハーフ４の略
三角形状の凹部内に突出する支部ピン３３がはめ込まれ
る環状のコイル部３４ａと、コイル部３４ａから延在し
て形成されかつ弾性を有する短棒部３４ｂ及び長棒部３
４ｃとにより構成されている。捻りコイルバネ３４は、
長棒部３４ｃの先端が下ハーフ４に固定されるととも
に、短棒部３４ｂが第２のシャッタ部材２６の支部ピン
３３に隣接して設けられかつ下ハーフ４に形成された長
方孔３５に挿通されて下ハーフ４の略三角形状の凹部内
に突出するコイルバネ押圧ピン３６に当接している。

【００３７】シャッタ機構２３は、図２及び図４に示す
ように、第１のシャッタ部材２５と第２のシャッタ部材
２６との開閉動作が行われると、シャッタ機構２３の表
面に突出して形成されるシャッタ摺動用突部２７及び補
強部３１の位置がそれぞれ変位する。このため、カート
リッジ本体５には、下ハーフ４のシャッタ摺動用突部２
７と補強部３１との位置が変位する範囲にわたってシャ
ッタ摺動用孔部３７が形成されている。

【００３８】カートリッジ本体５は、上ハーフ３と下ハ
ーフ４とが突き合わされて接着剤等により接着されかつ
シャッタ摺動部２４にシャッタ機構２３が配設される
と、カートリッジ本体５の底面側、すなわち下ハーフ４
のシャッタ摺動部２４が形成された側にカバー部材３８
が取り付けられる。カバー部材３８は、記録再生用開口
部１５と駆動用開口部１６とに該当する部分が切り欠か
れているとともに、上ハーフ３に設けられた基準孔部９
に対応する位置に基準孔部９の開口面を外部に臨ませる
孔部３９が形成されている。カバー部材３８は、シャッ
タ摺動部２４に配設されたシャッタ機構２３を保持しか
つカートリッジ本体５内に埃等が進入することを防止す
る。なお、カバー部材３８は、カートリッジ本体５に接
着剤等により取り付けられて固定される。

【００３９】以上のように構成されたディスクカートリ
ッジ１について、記録再生装置内に挿入され、その後、
記録再生装置から排出される場合の動作を図面を参照し
て説明する。

【００４０】ディスクカートリッジ１は、非使用状態、
すなわち記録再生装置内に装填されていない状態におい
ては、図２に示すように第１のシャッタ部材２５が記録
再生用開口部１５を閉塞しているとともに、第２のシャ
ッタ部材２６が駆動用開口部１６を閉塞している。ディ
スクカートリッジ１においては、第２のシャッタ部材２
６が捻りコイルバネ３４によって図２中矢印Ｂ₂方向に
付勢されているが、ロック部材３０のロック爪３０ａが
シャッタ係止孔２９に嵌入することにより開閉動作が係
止された第１のシャッタ部材２５に当接しているため捻
りコイルバネの付勢力に抗して係止されている。

【００４１】ディスクカートリッジ１は、使用状態、す
なわちディスクカートリッジ１が記録再生装置内に挿入
された状態においては、記録再生装置内に配設された位
置決め手段が基準孔部９内に挿入され、記録再生装置内
に位置決め載置される。ディスクカートリッジ１は、位
置決め手段が基準孔部９内に挿入されて上ハーフ３に当
接することにより、開口部が形成されず機械的強度の強
い上ハーフ３側が位置決め用基準面となり安定して支持
される。

【００４２】ディスクカートリッジ１は、記録再生装置
に挿入されると、記録再生装置内の図示を省略するシャ
ッタ操作機構の開閉アームがカートリッジ本体５の一側
に形成されたアームガイド溝１７に嵌入して摺動する。

【００４３】ディスクカートリッジ１は、アームガイド
溝１７を開閉アームが摺動すると、ロック用孔部１８か
らアームガイド溝１７に突き出たロック部材３０のロッ
ク解除レバー３０ｂが図２中矢印Ｃ₁方向に押圧され
る。ロック部材３０は、ロック部材支持突部２１によっ
て回動自在に支持されているため、ロック解除レバー３
０ｂが図２中矢印Ｃ₁方向に押圧されるとロック爪３０
ａの先端が図２中矢印Ｄと反対の方向に回動してシャッ
タ係止孔２９から外れる。ディスクカートリッジ１は、
ロック爪３０ａの先端がシャッタ係止孔２９から外れる
と第１のシャッタ部材２５の係止状態が解除される。

【００４４】ディスクカートリッジ１は、さらに開閉ア
ームがアームガイド溝１７を摺動すると、アームガイド
溝１７に突き出た第１のシャッタ部材２５の操作部２５
ｃの操作用突部２８に開閉アームが係合する。ディスク
カートリッジ１は、操作用突部２８が開閉アームに係合
されると、操作部２５ｃがアームガイド溝１７に引き出
される。ディスクカートリッジ１は、図４に示すよう
に、操作部２５ｃがアームガイド溝１７に引き出される
と、第１のシャッタ部材２５が図４中Ａ₁方向にスライ
ドして記録再生用開口部１５が開放される。

【００４５】第２のシャッタ部材２６は、上述したよう
に第１のシャッタ部材２５が図４中Ａ₁方向にスライド
して開放動作されると、第１のシャッタ部材２５の開放
動作とともに位置が変位する摺動用突部２８に押圧さ
れ、捻りコイルバネ３４の付勢力に抗して図４中矢印Ｂ
₁方向に支部ピン３３を中心として回動する。第２のシ
ャッタ部材２６は、図４に示すように、第１のシャッタ
部材２５の開放動作が停止したところで回動が止まり、
駆動用開口部１６を開放する。

【００４６】ディスクカートリッジ１は、シャッタ機構
２３が開放されると記録再生用開口部１５に記録再生装
置の記録再生手段が臨むとともに、駆動用開口部１６に
ターンテーブルが進入する。

【００４７】ディスクカートリッジ１は、記録再生装置
から排出される場合には、シャッタ操作機構の開閉アー
ムがアームガイド溝１７を図４中矢印Ｃ₂方向に摺動し
て外れる。ディスクカートリッジ１は、開閉アームが図
４中矢印Ｃ₂方向に摺動し、その後外れると捻りコイル
バネ３４によって図４中矢印Ｂ₂方向に付勢されている
第２のシャッタ部材２６が図４中矢印Ｂ₂方向に回動し
て駆動用開口部１６を閉塞する。また、ディスクカート
リッジ１は、第１のシャッタ部材２５が図４中矢印Ｂ₂
方向に閉塞動作する第２のシャッタ部材２６に押されて
図４中矢印Ａ₂方向にスライドして記録再生用開口部１
５を閉塞する。

【００４８】ディスクカートリッジ１は、第１のシャッ
タ部材２５が図２に示す初期位置に復帰すると、操作部
２５ｃに形成されたシャッタ係止孔２９内にロック部材
３０のロック爪３０ａが再度嵌入して係止される。ディ
スクカートリッジ１は、第１のシャッタ部材２５が係止
されると第１のシャッタ部材２５に当接する第２のシャ
ッタ部材２６も捻りコイルバネ３４の付勢力に抗して係
止状態となり記録再生用開口部１５及び駆動用開口部１
６が閉塞状態となる。

【００４９】なお、本実施の形態におけるディスクカー
トリッジ１は、記録再生用開口部１５がカートリッジ本
体の下ハーフ側にのみ形成されているものとして説明し
たが、かかる構成に限るものではなく、カートリッジ本
体の上ハーフと下ハーフとにそれぞれ記録用開口部と再
生用開口部とが形成されるディスクカートリッジであっ
てもよい。この場合において、記録用開口部及び再生用
開口部を開閉する第１のシャッタ部材は、カートリッジ
本体の上ハーフ及び下ハーフにわたって開閉動作される
ように断面コの字状に形成される。

【００５０】また、本実施の形態においては、位置決め
用基準面を上ハーフ３側に備えたディスクカートリッジ
１について説明したが、開口部の占める割合が上ハーフ
よりも小さな下ハーフ側に位置決め用基準面を備えるも
のであってもよいことは勿論である。

【００５１】

【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明に係
るディスクカートリッジによれば、カートリッジ本体を
構成する上ハーフと下ハーフのうち開口部の占める割合
が少なく、機械的強度が強い方を記録再生装置内の位置
決め手段に対する位置決め用基準面とするため、位置決
め用基準面の変形や反り等が生じにくく記録再生装置内
において安定して支持できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るディスクカートリッジの分解斜視
図である。

【図２】ディスクカートリッジのシャッタ機構が閉塞さ
れている状態を示す透視図である。

【図３】ディスクカートリッジの縦断面図である。

【図４】ディスクカートリッジのシャッタ機構が開放さ
れている状態を示す透視図である。

【符号の説明】

１ ディスクカートリッジ，２ 光磁気ディスク，３
上ハーフ，４ 下ハーフ，５ カートリッジ本体，５
カートリッジ本体，１５ 記録再生用開口部，１６ 駆
動用開口部，２３ シャッタ機構，２４ シャッタ摺動
部，２５ 第１のシャッタ部材，２６ 第２のシャッタ
部材，３８ カバー部材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 光徳 東京都品川区北品川６丁目７番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 近藤 慎哉 東京都品川区北品川６丁目７番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 円盤状記録媒体が回転可能に収納されか
   つ上ハーフと下ハーフとにより構成されるカートリッジ
   本体と、 上記カートリッジ本体に設けられ、上記円盤状記録媒体
   を記録及び／又は再生手段に臨ませる記録及び／又は再
   生用開口部と、 上記カートリッジ本体に設けられ、上記円盤状記録媒体
   を回転駆動するための駆動手段が進入する駆動用開口部
   と、 上記記録及び／又は再生用開口部と上記駆動用開口部と
   を開閉可能に設けられたシャッタ機構とを備え、 上記カートリッジ本体は、上記上ハーフと下ハーフとの
   うちいずれか機械的強度の強い方のハーフに記録及び／
   又は再生装置内に配設された位置決め手段に対する位置
   決め用基準面を備えることを特徴とするディスクカート
   リッジ。