JP2000030284A - 光学装置 - Google Patents

光学装置

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JP2000030284A
JP2000030284A JP10195775A JP19577598A JP2000030284A JP 2000030284 A JP2000030284 A JP 2000030284A JP 10195775 A JP10195775 A JP 10195775A JP 19577598 A JP19577598 A JP 19577598A JP 2000030284 A JP2000030284 A JP 2000030284A
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Japan
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light
refractive index
laser
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emitting element
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JP10195775A
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Kazuhiko Nemoto
和彦 根本
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Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】部品点数を増やさず、レーザダイオードの活性
層と平行な方向の波面の左右バランスを崩さずに、非点
補正が行うことができる光学素子を提供する。 【解決手段】基台11と、基台に設けられた少なくとも
1つの受光素子15a,15bと、基台に設けられた発
光素子14と、基台上に発光素子と所定間隔をおいて配
置され、発光素子の出射光Lを透過させ、透過方向から
の戻り光を反射させて受光素子に結合させる分光手段1
6とを有し、分光手段は、第1屈折率部材16b,16
fと、第1屈折率部材中の互いに平行な2平面16c,
16eで挟まれた領域に配置され、第1屈折率部材より
も低屈折率の第2屈折率部材16dとを有し、第1屈折
率部材と第2屈折率部材の界面となる互いに平行な2平
面16c,16eが、発光素子の出射光Lに対して斜め
に角度をつけて配置されている構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被照射対象物に照
射させ、当該被照射対象物からの反射光を受光する光学
装置に関し、特に、光学記録媒体に対する光照射による
記録、再生を行う光学ピックアップ装置に好適な光学装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、CD(コンパクトディスク)、
MD(ミニディスク)等の光学的に情報を記録する光学
記録媒体(以下、光ディスクとも称する)に記録された
情報の読み取り(再生)、あるいはこれらに情報の書き
込み(記録)を行う装置には、光学ピックアップ装置が
内蔵されている。
【0003】図12は従来の光学ピックアップ装置の概
略構成図であり、図13(a)は、その要部斜視図であ
る。光学ピックアップ装置100は、それぞれ個々に、
すなわちディスクリートに構成された、例えば発光素子
としてレーザ光を出射するレーザダイオード101、回
折格子102、ビームスプリッタ103、対物レンズ1
04および例えばフォトダイオードからなる受光素子1
05がそれぞれ所定の位置に配設されることにより構成
される。上記構成の光学ピックアップ装置100では、
レーザダイオード101からのレーザ光Lが、回折格子
102を通過して回折し、3本のレーザ光に分割される
(図12においては1本のレーザ光のみを示してい
る)。各レーザ光は、ビームスプリッタ103によって
一部反射され、対物レンズ104により光ディスク27
上に集光される。そして、光ディスク27からの反射光
が、対物レンズ104を介して、ビームスプリッタ10
3を透過して受光素子105上に投光され、この反射光
の変化により光ディスク27の記録面上に記録された情
報の読み出しがなされる。
【0004】上記の光学ピックアップ装置100におい
て、回折格子102による回折角を大きくすることによ
り、受光素子105に対し、3本のレーザ光を充分に分
離してスポットS1 〜S3 として入射させることがで
き、それぞれにおいて、信号の検出をすることができ
る。
【0005】受光素子105においては、レーザ光のス
ポット径、位置変化等を検出し、トラッキングエラー信
号TE、フォーカスエラー信号FE、および光ディスク
27に記録された情報信号RFの読み取りが行われる。
これら信号の取り出しは、それぞれ以下のように周知の
方法により行なわれる。
【0006】すなわち、図13(b)に示すように6分
割された受光素子105の両端部において得られた信号
eおよびfを用いて、次式(1)により、いわゆる3ビ
ーム法を用いてトラッキングエラー信号TEを得ること
ができる。
【0007】 TE=e−f …(1)
【0008】また、例えば非点収差法を用いて、図13
(b)に示すように6分割された受光素子105の中央
部において得られた信号a,b,cおよびdを用いて次
式(2)により、フォーカスエラー信号FEを得ること
ができる。
【0009】 FE=(a+c)−(b+d) …(2)
【0010】また、図13(b)に示すように上記の信
号a,b,cおよびdを用いて次式(3)によって、光
ディスク27に記録された情報信号RFを求めることが
できる。
【0011】 RF=a+b+c+d …(3)
【0012】しかしながら、図12および図13に示す
ような光学ピックアップ装置100は、複数の部品の組
立品からなるため、構成部品点数が多くなり、装置全体
としてサイズの縮小化を図ることが困難であり、また、
部品の単価、組み立て調整の関係等で、コスト低減を図
ることが困難である。
【0013】近年、上記の問題を解決するために、光学
ピックアップ装置の小型化、及びコストの低減化を図る
ために、ハイブリット構成の光学ピックアップ装置を可
能とする、いわゆるレーザカプラと呼ばれる半導体集積
発光素子の開発がなされている。
【0014】図14(a)は上記のレーザカプラのパッ
ケージ形態の概略構成を示す斜視図であり、図14
(b)は上記レーザカプラの斜視図である。図14
(a),(b)に示すレーザカプラ10aにおいては、
例えば、シリコンからなる集積回路基板11上に、モニ
ター用の光検出素子としてのPINダイオード12が形
成されたシリコンブロック13が配置され、さらに、こ
のシリコンブロック13上に、レーザダイオード14が
配置されている。PINダイオード12においては、レ
ーザダイオード14のリア側に出射されたレーザ光を検
知し、レーザ光の強度を測定して、レーザ光の強度が一
定となるようにレーザダイオード14の駆動電流を制御
する、いわゆるAPC(Automatic Power Control )制
御が行われる。
【0015】一方、集積回路基板11には、例えばフォ
トダイオードからなるそれぞれ4分割構成を有する2組
の受光素子15a,15bが形成され、この受光素子1
5a,15b上に、プリズム20が搭載されて、全体と
して、一体化されたレーザカプラ10aを構成してい
る。
【0016】レーザカプラ10aは、図14(a)およ
び図15(a)に示すように、例えばセラミックを母材
とした偏平な第1パッケージ21に収納されている。第
1パッケージ21は、その上面が開口した箱型をしてお
り、開口部は透明板ガラスなどの第2パッケージ22に
より封止されている。
【0017】図14(a),(b),および図15
(a)に示したレーザカプラ10aでは、レーザダイオ
ード14から出射されたレーザ光Lは、プリズム20の
斜面20aで反射し、パッケージ21の透明板ガラス2
2を透過して、図示しない対物レンズにより光ディスク
上に集光され、この光ディスクから反射したレーザ光L
が、プリズム20内に入り、プリズム20の上面に焦点
を結んで、各受光素子15a,15bに図15(b)に
示すようなレーザ光のスポットS1 およびS2 として入
射する。
【0018】受光素子15aおよび15bにおいては、
レーザ光のスポット径、位置変化等を検出し、トラッキ
ングエラー信号TE、フォーカスエラー信号FE、およ
び光ディスクに記録された情報信号RFの読み取りが行
われる。これら信号の取り出しは、以下のようにそれぞ
れ周知の方法により行なわれる。
【0019】すなわち、図15(b)に示すように、そ
れぞれ4分割された2組の受光素子15a,15bのそ
れぞれにおいて得られた信号a,b,c,d,i,j,
kおよびlを用いて、次式(4)によって、いわゆる1
ビーム法によりトラッキングエラー信号TEを得ること
ができる。
【0020】 TE=〔(a+b)−(c+d)〕+〔(k+l)−(i+j)〕…(4)
【0021】また、図15(b)に示すように、上記の
信号a,b,c,d,i,j,kおよびlを用いて次式
(5)によって、いわゆるスポットサイズ検出法により
フォーカスエラー信号FEを得ることができる。
【0022】 FE=〔(a+d)−(b+c)〕−〔(i+l)−(j+k)〕…(5)
【0023】また、図15(b)に示すように、上記の
信号a,b,c,d,i,j,kおよびlを用いて次式
(6)によって、光ディスクに記録された情報信号RF
を求めることができる。
【0024】 RF=a+b+c+d+i+j+k+l …(6)
【0025】光学ピックアップ装置を内蔵する光ディス
クの再生/記録装置においては、上記のようにして、光
ディスクの上下の振れによるフォーカスエラー信号の検
出をレーザ光のスポットサイズの検出によって行い、得
られたフォーカスエラー信号に従ってフォーカシングサ
ーボをかける。また、トラッキングエラー信号の検出
は、プッシュプル法によって行い、得られたトラッキン
グエラー信号に従ってトラッキングサーボをかける。
【0026】上述したように、レーザカプラ10aは、
受光素子と発光素子とを一体的に構成としたこと、およ
び、パッケージ(21,22)に収納したことによっ
て、光学ピックアップ装置のサイズの縮小化および各部
品間の相対位置精度の向上を図ることができる。
【0027】ここで、図14および図15において示し
たパッケージに収納されたレーザカプラ10aが適用さ
れ、レーザ光Lを出射し、光ディスク上に対物レンズを
介してレーザ光のフォーカスを行う光学ピックアップ装
置の構成について説明する。
【0028】図16に示す光学ピックアップ装置は、最
も単純な光学系を有している。受光素子と発光素子とが
一体化された構造を有するレーザカプラ10aは、レー
ザカプラ10aを収納したパッケージ(21,22)の
偏平面と、光ディスク27のレーザ照射面と対向させて
配置されており、レーザカプラ10aから出射されたレ
ーザ光Lは対物レンズ26により集光されて光ディスク
27のレーザ照射面に直交して照射される。
【0029】しかしながら、市場では薄型の光学ピック
アップ装置の需要が益々大きくなっているのに対し、上
記の図16に示す構成の光学ピックアップ装置では、光
ディスク27のレーザ照射面上でレーザ光Lのフォーカ
スを行うには、光ディスク27のレーザ照射面とレーザ
カプラ10a内の発光点との距離が、例えば15mm程
度必要となるため、光学ピックアップ装置の光ディスク
27に向かう方向の厚さがかなりの厚さとなってしま
い、装置の薄型化が困難であるという問題がある。
【0030】上記の問題を解決するために、反射ミラー
を用いることで薄型化を行う光学ピックアップ装置が開
発されている。図17(a)に示すように、受光素子と
発光素子とが一体化された構造を有するレーザカプラ1
0aは、レーザカプラ10aを収納したパッケージ(2
1,22)の偏平面と、光ディスク27のレーザ照射面
とが直交するように配置されており、レーザカプラ10
aから出射されたレーザ光Lは反射ミラー25によって
90°屈曲された後、対物レンズ26により集光されて
光ディスク27の照射面に照射される構成となってい
る。
【0031】しかしながら、上記の図17(a)に示す
光学ピックアップ装置の場合においては、図16に示す
構成の光学ピックアップ装置よりも薄型化が可能である
が、光ディスク27のレーザ照射面に対してレーザカプ
ラ10aのパッケージ(21,22)の偏平面が直交す
るように配置されていることから、光学ピックアップ装
置の光ディスク27に対する方向の厚さはパッケージの
偏平面方向の幅W(例えば約7.5mm)よりも薄くす
ることはできず、光学ピックアップ装置の薄型化には限
界がある。
【0032】また、図17(b)に示す光学ピックアッ
プ装置においては、光学ピックアップ装置のさらなる薄
型化を可能とするために、レーザカプラ10aのパッケ
ージ(21,22)を光ディスク27のレーザ照射面と
平行に配置し、レーザカプラ10aから出射されたレー
ザ光Lは第1反射ミラー25aおよび第2反射ミラー2
5bによってその光路を折り返した後、対物レンズ26
により集光されて光ディスク27の照射面に照射される
構成となっている。
【0033】上記の図17(b)に示す構成の場合に
は、図17(a)に示す光学ピックアップ装置よりもさ
らなる薄型化が可能であるが、第1反射ミラー25aと
第2反射ミラー25bの2枚のミラーを必要とし、ま
た、これらは左右対象の位置関係になるように配置する
必要があることから、組み立て製造が煩雑で、上記の2
枚の反射ミラーの配置を精密に制御する必要があり、ま
た、必ずしも装置の大きさの小型化を充分に図ることが
できない。
【0034】上記の問題を解決するため、光学ピックア
ップ装置などを構成したときに、部品点数を増やさずに
さらなる小型化が可能なレーザカプラが開発されてい
る。図18(a)は、上記のレーザカプラ10bの概略
構成を示す斜視図である。例えば、シリコンからなる集
積回路基板11上に、モニター用の光検出素子としての
PINダイオード12が形成された半導体ブロック13
が配置され、さらに、この半導体ブロック13上に、発
光素子としてレーザダイオード14が配置されている。
PINダイオード12においては、レーザダイオード1
4のリア側に出射されたレーザ光L’を感知し、レーザ
光の強度を測定して、レーザ光の強度が一定となるよう
にレーザダイオード14の駆動電流を制御するAPC制
御が行われる。
【0035】一方、集積回路基板11には、例えばフォ
トダイオードからなるそれぞれ4分割構成を有する2組
の受光素子15a,15bが形成され、この受光素子1
5a,15b上にレーザダイオード14と所定間隔をお
いて、分光面16aを有するビームスプリッタ16が搭
載されている。
【0036】図18(b)は、上記のレーザカプラ10
bの光軸を示す説明図である。レーザダイオード14か
ら出射されたレーザ光Lは、ビームスプリッタ16に入
射し、ビームスプリッタ16の分光面16aを透過す
る。ここで、ビームスプリッタ16の分光面16aは、
例えば透過率が50%であり、反射率が50%であるよ
うな半透過性であればよく、レーザカプラの使用目的や
レーザダイオードの特性など、レーザカプラの特性に合
わせて最適な値を選択することが可能である。ビームス
プリッタ16を透過したレーザ光Lは、レーザカプラ1
0bを収納するパッケージに形成された出射窓から出射
し、反射ミラーや対物レンズなどを介して光ディスクな
どの被照射対象物に照射される。
【0037】上記の被照射対象物からの反射光は、被照
射対象物への入射方向と反対方向に進み、レーザカプラ
10bからの出射方向から入射し、ビームスプリッタ1
6に入射する。このビームスプリッタ16において、分
光面16aで反射し、さらにビームスプリッタ16の上
面に焦点を結んで反射し、集積回路基板11に形成され
た2つの受光素子15a,15bに図18(c)に示す
ようなレーザ光のスポットS1 ,S2 として入射する。
ここで、ビームスプリッタ16の表面においては、反射
面となる面上に反射膜を、透過面となる面上には無反射
膜を、また、半透過面となる面上には半透過膜(BS
膜)を形成することができる。
【0038】それぞれ4分割構成を有する2組の受光素
子15a,15bにおいては、レーザ光のスポット径、
位置変化等を検出することができる。このレーザカプラ
10bを光ディスク装置の光学ピックアップ装置に適用
した場合には、上記の受光素子15a,15bにより得
られる信号から、図14および図15に示すレーザカプ
ラ10aと同様に、上記の式(4)〜(6)に従って、
トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号F
E、および光ディスクに記録された情報信号RFの読み
取りを行うことができる。
【0039】図19(a)は上記のレーザカプラ10b
をパッケージの一例に収納したときの概略構成を示す説
明図であり、図19(b)はその斜視図である。レーザ
カプラ10bは、例えばセラミックからなるパッケージ
基板(第1パッケージ)21と、その上方に被せて封止
された例えばプラスチックあるいはガラスなどからな
り、レーザダイオードなどを収納する凹部を有する略箱
型のカバーパッケージ(第2パッケージ)22とから形
成された偏平なパッケージ部材に収納されている。第2
パッケージ22の一側面22aに、レーザカプラ10b
を構成するレーザダイオードの出射光を取り出すための
光学的に平坦な出射窓が形成されており、レーザダイオ
ードの出射光が出射される。偏平な形状を有するレーザ
カプラの偏平面に対して平行にレーザ光を出射する、い
わゆる水平出射型のレーザカプラとすることができる。
【0040】図20は、上記のレーザカプラ10bを用
いた光学ピックアップ装置の一構成例を示す説明図であ
る。この光学ピックアップ装置において、第1パッケー
ジ21および第2パッケージ22により形成された偏平
な形状のパッケージ部材に収納されたレーザカプラ10
bは、その偏平な面が光ディスク27に対して平行にな
るように配置される。レーザカプラ10bと光ディスク
27との間のレーザ光Lの進路には、レーザ光Lを屈曲
させる反射ミラー25が所定の位置に配置される。ま
た、この反射ミラー25と光ディスク27との間には、
光ディスク27上にレーザ光Lの集光を行う対物レンズ
26が所定の位置に配置される。上記のように、レーザ
カプラ10bは偏平な形状を有しており、その偏平面に
対して平行にレーザ光を出射する、いわゆる水平出射型
のレーザカプラであることから、光学ピックアップ装置
を構成した場合に反射ミラーなどの部品点数を増やさず
にさらなる小型化が可能な光学ピックアップ装置とする
ことができる。
【0041】図21(a)は上記のレーザカプラ10b
をパッケージの他の例に収納したときの概略構成を示す
説明図であり、図21(b)はその斜視図である。図1
9に示したパッケージと同様に、レーザカプラ10b
は、例えばセラミックからなるパッケージ基板(第1パ
ッケージ)21と、その上方に被せて封止された例えば
プラスチックあるいはガラスなどからなるカバーパッケ
ージ(第2パッケージ)22とから形成された略箱型の
偏平なパッケージ部材に収納されている。第2パッケー
ジ22の一側面22aに、レーザカプラ10bを構成す
るレーザダイオードの出射光を取り出すための光学的に
平坦な出射窓が形成されており、レーザダイオードの出
射光が出射される。偏平な形状を有するレーザカプラの
偏平面に対して平行にレーザ光を出射する、いわゆる水
平出射型のレーザカプラとすることができる。
【0042】図22(a)は上記のレーザカプラ10b
をパッケージの他の例に収納したときの概略構成を示す
説明図であり、図22(b)はその斜視図である。この
パッケージは、一般的な単体の半導体レーザに用いられ
るCANパッケージを応用した略箱型の薄型CANパッ
ケージである。第1パッケージ部材21a、第2パッケ
ージ部材21b、および第3パッケージ部材21cから
なり、一側面に開口部を有する第1パッケージ21内に
レーザカプラ10bが収納され、開口部に透明板ガラス
である第2パッケージ22が装着されている。また、第
1パッケージ21の開口部の反対側には、外部と接続す
る端子23が形成されている。第2パッケージ22か
ら、レーザカプラ10bを構成するレーザダイオードの
出射光が出射される。偏平な形状を有するレーザカプラ
の偏平面に対して平行にレーザ光を出射する、いわゆる
水平出射型のレーザカプラとすることができる。
【0043】また、図23(a)は、図18に示すレー
ザカプラ10bに対してレーザダイオードのフロント側
に出射されたレーザ光Lの一部を感知してレーザ光の強
度を測定し、APC制御を行うことを可能にしたレーザ
カプラ10cの概略構成を示す説明図である。例えば、
シリコンからなる集積回路基板11上に、半導体ブロッ
ク13が配置され、さらに、この半導体ブロック13上
に、発光素子としてレーザダイオード14が配置されて
いる。一方、集積回路基板11には、例えばフォトダイ
オードからなるそれぞれ4分割構成を有する2組の第1
受光素子15a,15bと、レーザ光Lの強度をモニタ
ーするための第2受光素子17が形成されている。レー
ザダイオード14と所定間隔をおいて、第1受光素子1
5a,15bおよび第2受光素子17上に分光面16a
を有するビームスプリッタ16が搭載されている。
【0044】図23(a)に示すように、レーザダイオ
ード14から出射されたレーザ光Lは、ビームスプリッ
タ16に入射し、ビームスプリッタ16の分光面16a
において一部反射し、図23(b)に示すように第2受
光素子17上にスポットS3を形成する。第2受光素子
17において得られる信号Fとしてレーザ光の強度を測
定して、レーザ光の強度が一定となるようにレーザダイ
オード14の駆動電流を制御するAPC制御が行われ
る。一方、ビームスプリッタ16の分光面16aを透過
したレーザ光Lは、レーザカプラ10cを収納するパッ
ケージに形成された出射窓から出射し、反射ミラーや対
物レンズなどを介して光ディスクなどの被照射対象物に
照射される。
【0045】上記の被照射対象物からの反射光は、被照
射対象物への入射方向と反対方向に進み、レーザカプラ
10cからの出射方向から入射し、ビームスプリッタ1
6に入射する。このビームスプリッタ16において、分
光面16aで反射し、さらにビームスプリッタ16の上
面に焦点を結んで反射し、集積回路基板11に形成され
た2組の第1受光素子15a,15bに図23(b)に
示すようなレーザ光のスポットS1 ,S2 として入射す
る。ここで、ビームスプリッタ16の表面においては、
反射面となる面上に反射膜を、透過面となる面上には無
反射膜を、また、半透過面となる面上には半透過膜(B
S膜)を形成することができる。
【0046】それぞれ4分割構成を有する2組の受光素
子15a,15bにおいては、レーザ光のスポット径、
位置変化等を検出することができる。このレーザカプラ
10cを光ディスク装置の光学ピックアップ装置に適用
した場合には、上記の第1受光素子15a,15bによ
り得られる信号から、図14および図15に示すレーザ
カプラ10aと同様に、上記の式(4)〜(6)に従っ
て、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信
号FE、および光ディスクに記録された情報信号RFの
読み取りを行うことができる。
【0047】また、図24は、図23に示すレーザカプ
ラ10cに対してレーザ光軸上に回折格子とホログラム
が配置され、3ビーム法によりトラッキングエラー信号
を得ることを可能にしたレーザカプラ10dの概略構成
を示す斜視図である。例えば、シリコンの単結晶を切り
出した基板である集積回路基板11上に、シリコンから
なる半導体ブロック13が配置され、この半導体ブロッ
ク13上には、発光素子として例えばレーザダイオード
14が配置されている。一方、集積回路基板11上に、
例えば、フォトダイオードからなるそれぞれ5分割構成
を有する2組の第1受光素子15a,15bと、レーザ
ダイオード14が出射するレーザ光Lの強度をモニター
するための第2受光素子17が形成されている。
【0048】また、レーザダイオード14から所定間隔
をおいて、第1受光素子15a,15bおよび第2受光
素子17上に分光面16aを有するビームスプリッタ1
6が搭載されている。ビームスプリッタ16は、分光面
16aがレーザダイオード14の出射するレーザ光Lの
一部を反射して第2受光素子17に入射させるように配
置されている。第2受光素子17に入射するようにビー
ムスプリッタ16で反射する残りのレーザ光はビームス
プリッタ16の分光面16aを透過する。ここで、ビー
ムスプリッタ16の分光面16aは、例えば透過率が5
0%であり、反射率が50%であるような半透過性であ
ればよく、レーザカプラの使用目的やレーザダイオード
の特性など、レーザカプラの特性に合わせて最適な値を
選択することが可能である。
【0049】レーザダイオード14から出射され、ビー
ムスプリッタ16を透過したレーザ光Lの光軸線上に
は、光学素子22に形成された回折格子18とホログラ
ム19とが配置される。回折格子18とホログラム19
とは、周知の方法によって形成することができる。
【0050】図25(a)は、上記のレーザカプラ10
dの構成と光軸を示す説明図である。レーザダイオード
14から出射されたレーザ光Lは、ビームスプリッタ1
6の分光面16aにおいて一定の割合で反射し、残りの
レーザ光は透過する。反射されたレーザ光は第2受光素
子17に入射する。ビームスプリッタ16を透過したレ
ーザ光Lは、回折格子18を通過して回折し、所定の角
度をもった3本のレーザ光に分割される。これら3本の
レーザ光は、レーザカプラ10dを収納するパッケージ
に形成された出射窓から出射し、反射ミラーや対物レン
ズなどを介して光ディスクなどの被照射対象物に照射さ
れる。被照射対象物からの反射光は、被照射対象物への
入射方向と反対方向に進み、レーザカプラ10dからの
出射方向から入射し、ホログラム19に入射して、回折
によりさらに3本に分割され、ビームスプリッタ16に
入射する。このビームスプリッタ16において、分光面
16aおよびビームスプリッタ16の上面で反射してそ
の光路を屈曲し、9本のレーザ光のうち、両側の各3本
のレーザ光が集積回路基板11に形成されたそれぞれ5
分割構成を有する2組の第1受光素子15a,15bに
入射する。
【0051】上記において、レーザ光が回折格子18に
より所定の角度をもって3つに分光されたことに伴い、
図25(b)に示すように、第1受光素子15a,15
bの各面上においてレーザ光が3つに分離されてスポッ
トS1 〜S6 を形成することになる。一方、第2受光素
子17の面上においてはビームスプリッタ16の分光面
16aにおいて反射したレーザ光がスポットS7 を形成
する。
【0052】第1受光素子15a,15bにおいては、
レーザ光のスポット径、位置変化等を検出することがで
きる。例えば上記のレーザカプラ10dを光ディスク装
置の光学ピックアップ装置に適用した場合には、上記の
第1受光素子15a,15bにより得られる信号から、
トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信号F
E、および光ディスクに記録された情報信号RFの読み
取りを行うことができる。これら信号の取り出しは、以
下のようにそれぞれ周知の方法により行うことができ
る。
【0053】すなわち、図25(b)に示すように、そ
れぞれ5分割された2組の第1受光素子15a,15b
のそれぞれの両端部において得られた信号、すなわち、
e1、f1、e2およびf2を用いて、次式(7)によ
って、いわゆる3ビーム法によりトラッキングエラー信
号TEを得ることができる。
【0054】 TE=(e1+e2)−(f1+f2) …(7)
【0055】また、図25(b)に示すように、それぞ
れ5分割された2組の第1受光素子15a,15bの中
央部において得られた信号、a1、b1、c1、a2、
b2およびc2を用いて、次式(8)によって、いわゆ
るスポットサイズ検出法によりフォーカスエラー信号F
Eを得ることができる。
【0056】 FE=〔(a1+c1)−b1〕−〔(a2+c2)−b2〕 …(8)
【0057】また、図25(b)に示すように、上記の
信号a1、b1、c1、a2、b2およびc2を用い
て、次式(9)によって、光ディスクに記録された情報
信号RFを求めることができる。
【0058】 RF=a1+b1+c1+a2+b2+c2 …(9)
【0059】まず、フォーカスエラー信号の検出につい
て説明する。図26に示すように、光ディスク上で反射
したレーザ光Lは、ホログラム19によりさらに3本に
分けられる。この3本のレーザ光のうち、左右のレーザ
光の焦点位置をそれぞれずらした状態で、第1受光素子
15a,15bの中央部に形成されるスポットS2 ,S
5 が、例えば同一径となるように設定しておく。この状
態から光ディスクが移動し、光ディスクとの距離が変動
すると、スポットS2 ,S5 の径が相対的に変化する。
例えば、スポットS2 の径が大きくなり、スポットS5
の径が小さくなる。これらスポットS2 ,S5 の相対的
変化を検出することにより、フォーカスエラー信号の読
み取りを行うことができる。
【0060】また、トラッキングエラー信号の検出方法
としては、例えば、周知の3ビーム法によることができ
る。回折格子18による回折で3本に分割されたレーザ
光が光ディスクに照射され、反射された3本の各レーザ
光は、前述したように9本のビームとなって戻るが、こ
のうち光ディスクに向かった3本のビームがそれぞれ3
本に分割されて戻った各両サイドビーム(図25(b)
におけるスポットS1、S3 、S4 、S6 )を用いて検
出する。すなわち、オントラックの状態では、図25
(b)のスポットS1 、S3 、S4 、S6 が、例えば同
一の明るさとなって、トラッキングエラー信号の検出が
なされず、オフトラック状態では、例えばスポットS1
およびS4 の明るさが大もしくは小、S3 およびS6 の
明るさが小もしくは大となり、トラッキングエラー信号
の検出がなされる。
【0061】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来のレーザカプラはいずれも、レーザカプラを構成す
るレーザダイオードの非点格差を補正するためには、非
点補正板を用いることが必要となっている。一般に、半
導体レーザにはその種類に応じた非点格差が存在する。
例えば、レーザダイオードにおいては、図27(a)に
示すように、レーザダイオード14を構成する活性層
(エピタキシャル成長層;結晶成長層)14’と垂直な
方向のレーザ光Lのビームウエスト位置SV はレーザダ
イオード14の端面に位置しているのに対して、活性層
14’と平行な方向のビームウエスト位置SH はレーザ
ダイオード14の端面から数μm〜数10μm程度内側
に位置することになり、両ビームウエスト位置の差D0
である非点格差が存在している。
【0062】上記この非点格差は、ジッターやプレーヤ
ビリティなどの光ディスクから読み出す信号の品質に影
響するため、必要に応じて補正する必要がある。特にD
VDにおいては高品質な信号が要求されるため、非点補
正は非常に重要である。上記の非点格差を補正するため
に、図27(b)に示すような非点補正板Cを用いる方
法がよく用いられる。この方法においては、レーザダイ
オード14を構成する活性層14’の平面と垂直に、か
つ、レーザダイオード14の端面に対して斜めに角度を
つけて、レーザ光Lの光軸上に屈折率が空気よりも大き
なガラス板などの非点補正板Cを配置する。この方法に
よると、活性層14’と平行な方向のみかけのビームウ
エスト位置SH ' が真のビームウエスト位置SH よりも
補正量DH 分レーザダイオード14の端面側となる。非
点補正板Cの屈折率や角度を調節することで、補正量D
H を上記の非点格差D0 と同程度にし、活性層14’と
平行な方向のみかけのビームウエスト位置SH ' をレー
ザダイオード14の端面付近とすることができる。
【0063】上記の非点補正板を用いる方法は、簡便な
方法ではあるものの、部品点数を増やしてしまうという
問題がある。また、活性層と平行な方向は光ディスクの
トラックに左右方向に相当するため、トラッキングエラ
ー信号の品質を高めるためには、活性層と平行な方向の
波面の左右のバランスはできるだけ対称であることが望
ましいが、上記の非点補正板を用いる方法では活性層と
平行な方向のビームウエスト位置について補正すること
になるため、活性層と平行な方向の波面の左右バランス
を若干非対称にしてしまう。
【0064】本発明は、上述の状況に鑑みてなされたも
のであり、本発明は、部品点数を増やさずに、また、レ
ーザダイオードの活性層と平行な方向の波面の左右バラ
ンスを崩さずに、非点補正が行うことができる光学装置
を提供することを目的とする。
【0065】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の光学装置は、基台と、前記基台に設けられ
た少なくとも1つの受光素子と、前記基台に設けられた
発光素子と、前記基台上に前記発光素子と所定間隔をお
いて配置され、当該発光素子の出射光を透過させ、当該
透過方向からの戻り光を反射させて前記受光素子に結合
させる分光手段とを有し、前記分光手段は、第1屈折率
部材と、前記第1屈折率部材中の互いに平行な2平面で
挟まれた領域に配置され、第1屈折率部材よりも低屈折
率の第2屈折率部材とを有し、前記第1屈折率部材と前
記第2屈折率部材の界面となる前記互いに平行な2平面
が、前記発光素子の出射光に対して斜めに角度をつけて
配置されている。
【0066】上記の本発明の光学装置は、発光素子の出
射光が透過する分光手段が、第1屈折率部材と、第1屈
折率部材中の互いに平行な2平面で挟まれた領域に配置
され、第1屈折率部材よりも低屈折率の第2屈折率部材
とを有し、第1屈折率部材と第2屈折率部材の界面とな
る互いに平行な2平面が、発光素子の出射光に対して斜
めに角度をつけて配置されており、この分光手段中を発
光素子の出射光が透過するときに、角度をつけていない
方向の発光素子の出射光の出射位置を変えること無く、
角度をつけている方向の発光素子の出射光の真の出射位
置からみかけの出射位置を移動させることが可能とな
る。発光素子がレーザダイオードの場合、非点格差を有
しているが、発光素子の出射光のみかけの出射位置が分
光手段の反対側に移動するように、非点格差と同程度の
大きさで、上記の補正を行うことにより、非点補正を行
うことが可能である。
【0067】上記の本発明の光学装置は、好適には、前
記分光手段は、前記第1屈折率部材、前記第2屈折率部
材および前記第1屈折率部材が順に積層して形成されて
いる。これにより、第1屈折率部材と、第1屈折率部材
中の互いに平行な2平面で挟まれた領域に配置され、第
1屈折率部材よりも低屈折率の第2屈折率部材とを有す
る構成とすることができる。
【0068】上記の本発明の光学装置は、好適には、前
記発光素子が活性層を有するレーザダイオードであり、
前記第1屈折率部材と前記第2屈折率部材の界面となる
前記互いに平行な2平面が、前記活性層が形成されてい
る平面に対して斜めに角度をつけて配置されている。こ
れにより、活性層と垂直な方向の発光素子の出射光のみ
かけの出射位置が分光手段の反対側に移動するように補
正することができる。また、上記の本発明の光学装置
は、レーザダイオードの活性層と垂直な方向のビームウ
エスト位置について補正するので、活性層と平行な方向
の波面の左右バランスを非対称にすることなく、非点補
正を行うことができる。
【0069】上記の本発明の光学装置は、好適には、前
記第1屈折率部材と前記第2屈折率部材の界面となる前
記互いに平行な2平面の内の一方の平面が、発光素子の
出射光の戻り光を反射させる分光面となっている。これ
により、発光素子の出射光を反射させて受光素子に結合
させることができる。
【0070】上記の本発明の光学装置は、好適には、前
記基台が集積回路基板であり、さらに好適には、前記集
積回路基板に前記受光素子が形成されており、前記集積
回路基板の前記受光素子形成面上に前記発光素子および
前記分光手段が設けられている。受光素子が形成された
集積回路基板をそのまま基台とすることが可能となり、
また、集積回路基板の受光素子形成面上に発光素子およ
び分光手段を設けることで製造することが可能な簡単な
構成とすることができ、さらに従来の形態のレーザカプ
ラと同様の製造方法で製造可能であることから、信頼性
が高く、製造コストを抑制して製造することが可能とな
る。
【0071】上記の本発明の光学装置は、好適には、前
記基台に前記発光素子の出射光の強度感知用受光素子が
設けられており、前記分光手段により前記発光素子の出
射光の一部を反射して前記強度感知用受光素子に結合さ
せる。これにより、上記の構成は発光素子のフロント側
からの出射光の強度を測定することが可能であり、フロ
ント側からの出射光によるAPC(Automatic Power Co
ntrol )制御が可能となる。例えば相変化ディスクの書
き込み用に高出力の発光素子(レーザダイオード)を搭
載する場合などにおいて、より精密なAPC制御を行う
ことが可能となり、また、高出力レーザを用いているた
めにリア側の反射率が極端に大きく、リア側へのレーザ
光出力が極端に小さい発光素子を用いているときにもA
PC制御が可能とする。前記第1屈折率部材と前記第2
屈折率部材の界面となる前記互いに平行な2平面の内の
一方の平面が、発光素子の出射光の一部を反射して前記
強度感知用受光素子に結合させる分光面とすることで、
分光手段により発光素子の出射光の一部を反射して強度
感知用受光素子に結合させることが可能である。
【0072】また、上記の目的を達成するため、本発明
の光学装置は、光学記録媒体にレーザ光を照射してその
反射光を受光する光学装置であって、集積回路基板と、
前記集積回路基板に形成された少なくとも1つの受光素
子と、前記集積回路基板に設けられたレーザ光を出射す
る発光素子と、前記集積回路基板上に前記発光素子と所
定間隔をおいて配置され、当該発光素子の出射光を透過
させ、当該透過方向からの戻り光を反射させて前記受光
素子に結合させる分光手段とを有し、前記分光手段は、
第1屈折率部材と、前記第1屈折率部材中の互いに平行
な2平面で挟まれた領域に配置され、第1屈折率部材よ
りも低屈折率の第2屈折率部材とを有し、前記第1屈折
率部材と前記第2屈折率部材の界面となる前記互いに平
行な2平面が、前記発光素子の出射光に対して斜めに角
度をつけて配置されている。
【0073】上記の本発明の光学装置は、発光素子の出
射光が透過する分光手段が、第1屈折率部材と、第1屈
折率部材中の互いに平行な2平面で挟まれた領域に配置
され、第1屈折率部材よりも低屈折率の第2屈折率部材
とを有し、第1屈折率部材と第2屈折率部材の界面とな
る互いに平行な2平面が、発光素子の出射光に対して斜
めに角度をつけて配置されており、この分光手段中を発
光素子の出射光が透過するときに、角度をつけていない
方向の発光素子の出射光の出射位置を変えること無く、
角度をつけている方向の発光素子の出射光の真の出射位
置からみかけの出射位置を移動させることが可能とな
り、発光素子であるレーザダイオードは非点格差を有し
ているが、発光素子の出射光のみかけの出射位置が分光
手段の反対側に移動するように、非点格差と同程度の大
きさで、上記の補正を行うことにより、非点補正を行う
ことが可能である。
【0074】上記の本発明の光学装置は、好適には、前
記光学記録媒体に光を照射する際の焦点を合わせるため
に用いられるトラッキングエラー信号を、1ビーム法に
より得る。これにより、簡単な構成でトラッキングエラ
ー信号を得ることができる。
【0075】上記の本発明の光学装置は、好適には、前
記分光手段の透過光を少なくとも3つに分光して出射す
る回折格子と、前記回折格子の出射光を前記光学記録媒
体に照射させ、当該光学記録媒体からの反射光を前記戻
り光として前記分光手段に入射させるホログラムとをさ
らに有する。これにより、光学記録媒体に光を照射する
際の焦点を合わせるために用いられるトラッキングエラ
ー信号を、3ビーム法により得ることが可能となり、ト
ラッキングエラー信号のオフセット信号を補正する補正
回路が不要とすることができる。
【0076】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光学装置の実施の
形態について図面を参照して説明する。
【0077】第1実施形態 本実施形態にかかる光学装置は、CDなどの光学記録媒
体に対して光照射により記録、再生を行う光学ピックア
ップ装置に好適なレーザカプラである。図1(a)は、
本実施形態にかかるレーザカプラ1aの概略構成を示す
説明図である。例えば、シリコンの単結晶を切り出した
基板である集積回路基板11上に、モニター用の光検出
素子としてのPINダイオード12が形成された半導体
ブロック13が配置され、さらに、この半導体ブロック
13上に、発光素子としてレーザダイオード14が配置
されている。PINダイオード12においては、レーザ
ダイオード14のリア側に出射されたレーザ光L’を感
知し、レーザ光の強度を測定して、レーザ光の強度が一
定となるようにレーザダイオード14の駆動電流を制御
するAPC(Automatic Power Control )制御が行われ
る。
【0078】一方、集積回路基板11には、例えばフォ
トダイオードからなるそれぞれ4分割構成を有する2組
の受光素子15a,15bが形成され、この受光素子1
5a,15b上にレーザダイオード14と所定間隔をお
いて、ビームスプリッタ16が搭載されている。
【0079】上記のビームスプリッタ16は、図1
(b)に示すように、第1屈折率(n1)の第1部材1
6b、第2屈折率(n2 )の第2部材16d、および、
第1屈折率(n1 )の第3部材16fが順に積層して形
成されており、各部材間の界面は、互いに平行であっ
て、レーザダイオード14の出射光Lおよびレーザダイ
オード14を構成する活性層14’が形成されている平
面に対して斜めに角度θをつけて配置されている。ま
た、第1部材16bと第2部材16dの界面16cには
無反射膜(AR膜)が形成されており、第2部材16d
と第3部材16fの界面16eには半透過膜(BS膜)
が形成されている。ここで、第1屈折率(n1 )と第2
屈折率(n2 )では、第1屈折率(n1 )の方が高屈折
率(n1 >n2 )となっている。また、第2部材16d
と第3部材16fの界面16eは、例えば透過率が50
%であり、反射率が50%であるような半透過性であれ
ばよく、レーザカプラの使用目的やレーザダイオードの
特性など、レーザカプラの特性に合わせて最適な値を選
択することが可能である。また、第1部材16b、第2
部材16dおよび第3部材16fの各部材間の界面のレ
ーザダイオード14の出射光Lおよびレーザダイオード
14を構成する活性層14’が形成されている平面に対
する角度θは、例えば30°程度であるが、レーザダイ
オードの非点格差の大きさなどの特性に合わせて適宜選
択することが可能である。また、各部材間の界面16
c,16e間の距離は、レーザダイオードの非点格差の
大きさなどの特性に合わせて適宜選択することが可能で
ある。
【0080】図1(a)に示すように、レーザダイオー
ド14から出射されたレーザ光Lは、ビームスプリッタ
16に入射し、第1部材16b、第2部材16d、第3
部材16fの順に、各部材間の屈折率差に従って各部材
間の界面において進行方向を屈曲しながら透過する。ビ
ームスプリッタ16を透過したレーザ光Lは、後述する
ようなレーザカプラ1aを収納するパッケージに形成さ
れた出射窓から出射し、反射ミラーや対物レンズなどを
介して光ディスクなどの被照射対象物に照射される。
【0081】上記の被照射対象物からの反射光は、被照
射対象物への入射方向と反対方向に進み、レーザカプラ
1aからの出射方向から入射し、ビームスプリッタ16
に入射する。このビームスプリッタ16において、第2
部材16dと第3部材16fの界面16eで反射し、さ
らにビームスプリッタ16の上面に焦点を結んで反射
し、集積回路基板11に形成された2つの受光素子15
a,15bに図1(c)に示すようなレーザ光のスポッ
トS1 ,S2 として入射する。ここで、ビームスプリッ
タ16の表面においては、反射面となる面上に反射膜
(R膜)を、透過面となる面上には無反射膜(AR膜)
を、また、半透過面となる面上には半透過膜(BS膜)
を形成することができる。
【0082】それぞれ4分割構成を有する2組の受光素
子15a,15bにおいては、レーザ光のスポット径、
位置変化等を検出することができる。このレーザカプラ
1aを光ディスク装置の光学ピックアップ装置に適用し
た場合には、上記の受光素子15a,15bにより得ら
れる信号から、トラッキングエラー信号TE、フォーカ
スエラー信号FE、および光ディスクに記録された情報
信号RFの読み取りが行われる。これら信号の取り出し
は、以下のようにそれぞれ周知の方法により行なわれ
る。
【0083】すなわち、図1(c)に示すように、それ
ぞれ4分割された2組の受光素子15a,15bのそれ
ぞれにおいて得られた信号a,b,c,d,i,j,k
およびlを用いて、次式(10)によって、いわゆる1
ビーム法によりトラッキングエラー信号TEを得ること
ができる。
【0084】 TE=〔(a+b)−(c+d)〕+〔(k+l)−(i+j)〕…(10)
【0085】また、図1(c)に示すように、上記の信
号a,b,c,d,i,j,kおよびlを用いて次式
(11)によって、いわゆるスポットサイズ検出法によ
りフォーカスエラー信号FEを得ることができる。
【0086】 FE=〔(a+d)−(b+c)〕−〔(i+l)−(j+k)〕…(11)
【0087】また、図1(c)に示すように、上記の信
号a,b,c,d,i,j,kおよびlを用いて次式
(12)によって、光ディスクに記録された情報信号R
Fを求めることができる。
【0088】 RF=a+b+c+d+i+j+k+l …(12)
【0089】光学ピックアップ装置を内蔵する光ディス
クの再生/記録装置においては、上記のようにして、光
ディスクの上下の振れによるフォーカスエラー信号の検
出をレーザ光のスポットサイズの検出によって行い、得
られたフォーカスエラー信号に従ってフォーカシングサ
ーボをかける。また、トラッキングエラー信号の検出
は、プッシュプル法によって行い、得られたトラッキン
グエラー信号に従ってトラッキングサーボをかける。
【0090】図2(a)は、本実施形態のレーザカプラ
1aをパッケージの一例に収納したときの概略構成を示
す説明図であり、図2(b)はその斜視図である。レー
ザカプラ1aは、例えばセラミックからなるパッケージ
基板(第1パッケージ)21と、その上方に被せて封止
された例えばプラスチックあるいはガラスなどからな
り、レーザダイオードなどを収納する凹部を有する略箱
型のカバーパッケージ(第2パッケージ)22とから形
成された偏平なパッケージ部材に収納されている。第2
パッケージ22の一側面22aに、レーザカプラ1aを
構成するレーザダイオードの出射光を取り出すための光
学的に平坦な出射窓が形成されており、レーザダイオー
ドの出射光が出射される。偏平な形状を有するレーザカ
プラの偏平面に対して平行にレーザ光を出射する、いわ
ゆる水平出射型のレーザカプラである。
【0091】図3は、本実施形態のレーザカプラ1aを
用いた光学ピックアップ装置の一構成例を示す説明図で
ある。この光学ピックアップ装置において、第1パッケ
ージ21および第2パッケージ22により形成された偏
平な形状のパッケージ部材に収納されたレーザカプラ1
aは、その偏平な面が光ディスク27に対して平行にな
るように配置される。レーザカプラ1aと光ディスク2
7との間のレーザ光Lの進路には、レーザ光Lを屈曲さ
せる反射ミラー25が所定の位置に配置される。また、
この反射ミラー25と光ディスク27との間には、光デ
ィスク27上にレーザ光Lの集光を行う対物レンズ26
が所定の位置に配置される。上記のように、レーザカプ
ラ1aは偏平な形状を有しており、その偏平面に対して
平行にレーザ光を出射する、いわゆる水平出射型のレー
ザカプラであることから、光学ピックアップ装置を構成
した場合に反射ミラーなどの部品点数を増やさずにさら
なる小型化が可能な光学ピックアップ装置とすることが
できる。
【0092】図4(a)は、本実施形態のレーザカプラ
1aをパッケージの他の例に収納したときの概略構成を
示す説明図であり、図4(b)はその斜視図である。図
2に示したパッケージと同様に、レーザカプラ1aは、
例えばセラミックからなるパッケージ基板(第1パッケ
ージ)21と、その上方に被せて封止された例えばプラ
スチックあるいはガラスなどからなるカバーパッケージ
(第2パッケージ)22とから形成された略箱型の偏平
なパッケージ部材に収納されている。第2パッケージ2
2の一側面22aに、レーザカプラ1aを構成するレー
ザダイオードの出射光を取り出すための光学的に平坦な
出射窓が形成されており、レーザダイオードの出射光が
出射される。偏平な形状を有するレーザカプラの偏平面
に対して平行にレーザ光を出射する、いわゆる水平出射
型のレーザカプラである。
【0093】図5(a)は、本実施形態のレーザカプラ
1aをパッケージの他の例に収納したときの概略構成を
示す説明図であり、図5(b)はその斜視図である。こ
のパッケージは、一般的な単体の半導体レーザに用いら
れるCANパッケージを応用した略箱型の薄型CANパ
ッケージである。第1パッケージ部材21a、第2パッ
ケージ部材21b、および第3パッケージ部材21cか
らなり、一側面に開口部を有する第1パッケージ21内
にレーザカプラ1aが収納され、開口部に透明板ガラス
である第2パッケージ22が装着されている。また、第
1パッケージ21の開口部の反対側には、外部と接続す
る端子23が形成されている。第2パッケージ22か
ら、レーザカプラ1aを構成するレーザダイオードの出
射光が出射される。偏平な形状を有するレーザカプラの
偏平面に対して平行にレーザ光を出射する、いわゆる水
平出射型のレーザカプラである。
【0094】上記の本実施形態のレーザカプラ1aに用
いるビームスプリッタ16の形成方法について説明す
る。まず、図6(a)に示すように、ガラスあるいはプ
ラスチックなどの第1屈折率材料(屈折率n1 )の上層
に、BS膜、屈折率n1 よりも低屈折率である第2屈折
率材料(屈折率n2 )、AR膜、第1屈折率材料(屈折
率n1 )、の順にそれぞれを繰り返し積層させる。次
に、図6(b)において図面上点線で示しているよう
に、BS膜やAR膜などの形成する平面に対して斜めに
角度をつけて板状に切断する。次に、図7(c)におい
て図面上点線で示しているように、さらに棒状に切断す
る。次に、図7(d)において図面上点線で示している
ように切断し、個々のビームスプリッタに分割する。最
後に、図7(e)に示すように、ビームスプリッタの各
面上にR膜、AR膜、BS膜を形成することで、所望の
ビームスプリッタを形成することができる。
【0095】上記の本実施形態のレーザカプラによれ
ば、レーザダイオードの出射光が透過するビームスプリ
ッタが、第1屈折率部材と、第1屈折率部材中の互いに
平行な2平面で挟まれた領域に配置され、第1屈折率部
材よりも低屈折率の第2屈折率部材とを有し、第1屈折
率部材と第2屈折率部材の界面となる互いに平行な2平
面が、レーザダイオードの出射光およびレーザダイオー
ドを構成ずる活性層が形成されている平面に対して斜め
に角度をつけて配置されており、このビームスプリッタ
中をレーザダイオードの出射光が透過するときに、角度
をつけていない方向のレーザダイオードの出射光の出射
位置を変えること無く、角度をつけている方向のレーザ
ダイオードの出射光の真の出射位置からみかけの出射位
置を移動させることが可能となり、レーザダイオードの
非点格差を非点補正を行うことが可能である。さらに、
レーザダイオードの活性層と垂直な方向のビームウエス
ト位置について補正するので、活性層と平行な方向の波
面の左右バランスを非対称にすることなく、非点補正を
行うことができる。
【0096】(実施例1)上記の本実施形態にかかるレ
ーザカプラ1aにおいて、図8(a)およびその要部拡
大図である図8(b)に示すように、空気の屈折率(n
0 )1.00に対して、ビームスプリッタ16を構成す
る第1部材16bおよび第3部材16fの屈折率
(n1 )を1.77、第2部材16dの屈折率(n2
を1.50とし、各部材間の界面16c,16e間の距
離tを100μm、各部材間の界面16c,16eのレ
ーザダイオード14の出射光Lおよびレーザダイオード
14を構成する活性層14’が形成されている平面に対
する角度(レーザダイオード14の出射光Lはビームス
プリッタ16の底面と平行であるので、ビームスプリッ
タ16の底面に対する各部材間の界面16c,16eの
角度)を30°とすると、レーザダイオード14を構成
する活性層14’と垂直な方向のみかけのビームウエス
ト位置SV ' と真のビームウエスト位置SV との差であ
る補正量DV は14μmとなる。非点格差が14μm程
度のレーザダイオードの場合には、これで格差を補正す
ることができる。
【0097】(実施例2)上記の本実施形態にかかるレ
ーザカプラ1aにおいて、図8(a)およびその要部拡
大図である図8(b)に示すように、空気の屈折率(n
0 )1.00に対して、ビームスプリッタ16を構成す
る第1部材16bおよび第3部材16fの屈折率
(n1 )を1.77、第2部材16dの屈折率(n2
を1.50とし、各部材間の界面16c,16e間の距
離tを200μm、各部材間の界面16c,16eのレ
ーザダイオード14の出射光Lおよびレーザダイオード
14を構成する活性層14’が形成されている平面に対
する角度(レーザダイオード14の出射光Lはビームス
プリッタ16の底面と平行であるので、ビームスプリッ
タ16の底面に対する各部材間の界面16c,16eの
角度)を30°とすると、レーザダイオード14を構成
する活性層14’と垂直な方向のみかけのビームウエス
ト位置SV ' と真のビームウエスト位置SV との差であ
る補正量DV は28μmとなる。非点格差が28μm程
度のレーザダイオードの場合には、これで格差を補正す
ることができる。
【0098】(実施例3)上記の本実施形態にかかるレ
ーザカプラ1aにおいて、図8(a)およびその要部拡
大図である図8(b)に示すように、空気の屈折率(n
0 )1.00に対して、ビームスプリッタ16を構成す
る第1部材16bおよび第3部材16fの屈折率
(n1 )を1.77、第2部材16dの屈折率(n2
を1.50とし、各部材間の界面16c,16e間の距
離tを200μm、各部材間の界面16c,16eのレ
ーザダイオード14の出射光Lおよびレーザダイオード
14を構成する活性層14’が形成されている平面に対
する角度(レーザダイオード14の出射光Lはビームス
プリッタ16の底面と平行であるので、ビームスプリッ
タ16の底面に対する各部材間の界面16c,16eの
角度)を32°とすると、レーザダイオード14を構成
する活性層14’と垂直な方向のみかけのビームウエス
ト位置SV ' と真のビームウエスト位置SV との差であ
る補正量DV は35μmとなる。非点格差が35μm程
度のレーザダイオードの場合には、これで格差を補正す
ることができる。
【0099】第2実施形態 本実施形態にかかる光学装置は、第1実施形態と同様
に、CDなどの光学記録媒体に対して光照射により記
録、再生を行う光学ピックアップ装置に好適なレーザカ
プラである。図9(a)は、本実施形態にかかるレーザ
カプラ1bの概略構成を示す説明図であり、第1実施形
態にかかるレーザカプラ1aに対してレーザダイオード
のフロント側に出射されたレーザ光Lの一部を感知して
レーザ光の強度を測定し、APC制御を行うことを可能
にしている。例えば、シリコンからなる集積回路基板1
1上に、半導体ブロック13が配置され、さらに、この
半導体ブロック13上に、発光素子としてレーザダイオ
ード14が配置されている。一方、集積回路基板11に
は、例えばフォトダイオードからなるそれぞれ4分割構
成を有する2組の第1受光素子15a,15bと、レー
ザ光Lの強度をモニターするための第2受光素子17が
形成されている。この第1受光素子15a,15bおよ
び第2受光素子17上にレーザダイオード14と所定間
隔をおいてビームスプリッタ16が搭載されている。
【0100】上記のビームスプリッタ16は、第1実施
形態と同様に、第1屈折率(n1 )の第1部材16b、
第2屈折率(n2 )の第2部材16d、および、第1屈
折率(n1 )の第3部材16fが順に積層して形成され
ており、各部材間の界面は、互いに平行であって、レー
ザダイオード14の出射光Lおよびレーザダイオード1
4を構成する活性層が形成されている平面に対して斜め
に角度θをつけて配置されている。また、第1部材16
bと第2部材16dの界面16cには無反射膜(AR
膜)が形成されており、第2部材16dと第3部材16
fの界面16eには半透過膜(BS膜)が形成されてい
る。ここで、第1屈折率(n1 )と第2屈折率(n2
では、第1屈折率(n1 )の方が高屈折率(n1
2 )となっている。また、第2部材16dと第3部材
16fの界面16eは、例えば透過率が50%であり、
反射率が50%であるような半透過性であればよく、レ
ーザカプラの使用目的やレーザダイオードの特性など、
レーザカプラの特性に合わせて最適な値を選択すること
が可能である。また、第1部材16b、第2部材16d
および第3部材16fの各部材間の界面のレーザダイオ
ード14の出射光Lおよびレーザダイオード14を構成
する活性層が形成されている平面に対する角度θは、例
えば30°程度であるが、レーザダイオードの非点格差
の大きさなどの特性に合わせて適宜選択することが可能
である。また、各部材間の界面16c,16e間の距離
は、レーザダイオードの非点格差の大きさなどの特性に
合わせて適宜選択することが可能である。
【0101】図9(a)に示すように、レーザダイオー
ド14から出射されたレーザ光Lは、ビームスプリッタ
16に入射し、第1部材16b、第2部材16d、第3
部材16fの順に、各部材間の屈折率差に従って各部材
間の界面において進行方向を屈曲しながら透過する。ビ
ームスプリッタ16を透過したレーザ光Lは、第1実施
形態と同様のパッケージに形成された出射窓から出射
し、反射ミラーや対物レンズなどを介して光ディスクな
どの被照射対象物に照射される。一方、ビームスプリッ
タ16に入射したレーザ光Lの一部はビームスプリッタ
16の第2部材16dと第3部材16fの界面16eに
おいて一部反射し、図9(b)に示すように第2受光素
子17上にスポットS3 を形成する。第2受光素子17
において得られる信号Fとしてレーザ光の強度を測定し
て、レーザ光の強度が一定となるようにレーザダイオー
ド14の駆動電流を制御するAPC制御が行われる。
【0102】上記の被照射対象物からの反射光は、被照
射対象物への入射方向と反対方向に進み、レーザカプラ
1bからの出射方向から入射し、ビームスプリッタ16
に入射する。このビームスプリッタ16において、第2
部材16dと第3部材16fの界面16eで反射し、さ
らにビームスプリッタ16の上面に焦点を結んで反射
し、集積回路基板11に形成された2組の第1受光素子
15a,15bに図9(b)に示すようなレーザ光のス
ポットS1 ,S2 として入射する。ここで、ビームスプ
リッタ16の表面においては、反射面となる面上に反射
膜を、透過面となる面上には無反射膜を、また、半透過
面となる面上には半透過膜(BS膜)を形成することが
できる。
【0103】それぞれ4分割構成を有する2組の受光素
子15a,15bにおいては、レーザ光のスポット径、
位置変化等を検出することができる。このレーザカプラ
1bを光ディスク装置の光学ピックアップ装置に適用し
た場合には、上記の第1受光素子15a,15bにより
得られる信号から、第1実施形態と同様に、上記の式
(10)〜(12)に従って、トラッキングエラー信号
TE、フォーカスエラー信号FE、および光ディスクに
記録された情報信号RFの読み取りを行うことができ
る。
【0104】上記の本実施形態のレーザカプラによれ
ば、第1実施形態と同様に、レーザダイオードの出射光
が透過するビームスプリッタが、第1屈折率部材と、第
1屈折率部材中の互いに平行な2平面で挟まれた領域に
配置され、第1屈折率部材よりも低屈折率の第2屈折率
部材とを有し、第1屈折率部材と第2屈折率部材の界面
となる互いに平行な2平面が、レーザダイオードの出射
光およびレーザダイオードを構成する活性層が形成され
ている平面に対して斜めに角度をつけて配置されてお
り、このビームスプリッタ中をレーザダイオードの出射
光が透過するときに、角度をつけていない方向のレーザ
ダイオードの出射光の出射位置を変えること無く、角度
をつけている方向のレーザダイオードの出射光の真の出
射位置からみかけの出射位置を移動させることが可能と
なり、レーザダイオードの非点格差を非点補正を行うこ
とが可能である。さらに、レーザダイオードの活性層と
垂直な方向のビームウエスト位置について補正するの
で、活性層と平行な方向の波面の左右バランスを非対称
にすることなく、非点補正を行うことができる。
【0105】第3実施形態 本実施形態にかかる光学装置は、第2実施形態と同様
に、CDなどの光学記録媒体に対して光照射により記
録、再生を行う光学ピックアップ装置に好適なレーザカ
プラである。図10(a)は、本実施形態にかかるレー
ザカプラ1cの概略構成を示す説明図であり、第2実施
形態にかかるレーザカプラ1bに対してレーザ光軸上に
回折格子とホログラムが配置され、3ビーム法によりト
ラッキングエラー信号を得ることを可能にしている。例
えば、シリコンの単結晶を切り出した基板である集積回
路基板11上に、シリコンからなる半導体ブロック13
が配置され、この半導体ブロック13上には、発光素子
として例えばレーザダイオード14が配置されている。
一方、集積回路基板11上に、例えば、フォトダイオー
ドからなるそれぞれ5分割構成を有する2組の第1受光
素子15a,15bと、レーザダイオード14が出射す
るレーザ光Lの強度をモニターするための第2受光素子
17が形成されている。また、第1受光素子15a,1
5bおよび第2受光素子17上のレーザダイオード14
から出射されたレーザ光Lの光軸路上には、ビームスプ
リッタ16が搭載されている。また、レーザダイオード
14から出射され、ビームスプリッタ16を透過したレ
ーザ光Lの光軸線上には、光学素子22に形成された回
折格子18とホログラム19とが配置される。回折格子
18とホログラム19とは、周知の方法によって形成す
ることができる。
【0106】上記のビームスプリッタ16は、図10
(b)に示すように、第1屈折率(n1 )の第1部材1
6b、第2屈折率(n2 )の第2部材16d、および、
第1屈折率(n1 )の第3部材16fが順に積層して形
成されており、各部材間の界面は、互いに平行であっ
て、レーザダイオード14の出射光Lおよびレーザダイ
オード14を構成する活性層14’が形成されている平
面に対して斜めに角度θをつけて配置されている。ま
た、第1部材16bと第2部材16dの界面16cには
無反射膜(AR膜)が形成されており、第2部材16d
と第3部材16fの界面16eには半透過膜(BS膜)
が形成されている。ここで、第1屈折率(n1)と第2
屈折率(n2 )では、第1屈折率(n1 )の方が高屈折
率(n1 >n2)となっている。また、第2部材16d
と第3部材16fの界面16eは、例えば透過率が50
%であり、反射率が50%であるような半透過性であれ
ばよく、レーザカプラの使用目的やレーザダイオードの
特性など、レーザカプラの特性に合わせて最適な値を選
択することが可能である。また、第1部材16b、第2
部材16dおよび第3部材16fの各部材間の界面のレ
ーザダイオード14の出射光Lおよびレーザダイオード
14を構成する活性層14’が形成されている平面に対
する角度θは、例えば30°程度であるが、レーザダイ
オードの非点格差の大きさなどの特性に合わせて適宜選
択することが可能である。また、各部材間の界面16
c,16e間の距離は、レーザダイオードの非点格差の
大きさなどの特性に合わせて適宜選択することが可能で
ある。
【0107】図10(a)に示すように、レーザダイオ
ード14から出射されたレーザ光Lは、ビームスプリッ
タ16に入射し、第1部材16b、第2部材16d、第
3部材16fの順に、各部材間の屈折率差に従って各部
材間の界面において進行方向を屈曲しながら透過する。
ビームスプリッタ16を透過したレーザ光Lは、回折格
子18を通過して回折し、所定の角度をもった3本のレ
ーザ光に分割される。これら3本のレーザ光は、第1実
施形態と同様のパッケージに形成された出射窓から出射
し、反射ミラーや対物レンズなどを介して光ディスクな
どの被照射対象物に照射される。
【0108】被照射対象物からの反射光は、被照射対象
物への入射方向と反対方向に進み、レーザカプラ1cか
らの出射方向から入射し、ホログラム19に入射して、
回折によりさらに3本に分割され、ビームスプリッタ1
6に入射する。このビームスプリッタ16において、分
光面16aおよびビームスプリッタ16の上面で反射し
てその光路を屈曲し、9本のレーザ光のうち、両側の各
3本のレーザ光が集積回路基板11に形成されたそれぞ
れ5分割構成を有する2組の第1受光素子15a,15
bに入射する。
【0109】上記において、レーザ光が回折格子18に
より所定の角度をもって3つに分光されたことに伴い、
図10(c)に示すように、第1受光素子15a,15
bの各面上においてレーザ光が3つに分離されてスポッ
トS1 〜S6 を形成することになる。一方、ビームスプ
リッタ16に入射したレーザ光Lの一部はビームスプリ
ッタ16の第2部材16dと第3部材16fの界面16
eにおいて一部反射し、図10(c)に示すように第2
受光素子17上にスポットS7 を形成する。第2受光素
子17において得られる信号Fとしてレーザ光の強度を
測定して、レーザ光の強度が一定となるようにレーザダ
イオード14の駆動電流を制御するAPC制御が行われ
る。
【0110】第1受光素子15a,15bにおいては、
レーザ光のスポット径、位置変化等を検出することがで
きる。例えば本実施形態のレーザカプラ1cを光ディス
ク装置の光学ピックアップ装置に適用した場合には、上
記の第1受光素子15a,15bにより得られる信号か
ら、トラッキングエラー信号TE、フォーカスエラー信
号FE、および光ディスクに記録された情報信号RFの
読み取りを行うことができる。これら信号の取り出し
は、以下のようにそれぞれ周知の方法により行うことが
できる。
【0111】すなわち、図10(c)に示すように、そ
れぞれ5分割された2組の第1受光素子15a,15b
のそれぞれの両端部において得られた信号、すなわち、
e1、f1、e2およびf2を用いて、次式(13)に
よって、いわゆる3ビーム法によりトラッキングエラー
信号TEを得ることができる。
【0112】 TE=(e1+e2)−(f1+f2) …(13)
【0113】また、図10(c)に示すように、それぞ
れ5分割された2組の第1受光素子15a,15bの中
央部において得られた信号、a1、b1、c1、a2、
b2およびc2を用いて、次式(14)によって、いわ
ゆるスポットサイズ検出法によりフォーカスエラー信号
FEを得ることができる。
【0114】 FE=〔(a1+c1)−b1〕−〔(a2+c2)−b2〕 …(14)
【0115】また、図10(b)に示すように、上記の
信号a1、b1、c1、a2、b2およびc2を用い
て、次式(15)によって、光ディスクに記録された情
報信号RFを求めることができる。
【0116】 RF=a1+b1+c1+a2+b2+c2 …(15)
【0117】まず、フォーカスエラー信号の検出につい
て説明する。図11に示すように、光ディスク上で反射
したレーザ光Lは、ホログラム19によりさらに3本に
分けられる。この3本のレーザ光のうち、左右のレーザ
光の焦点位置をそれぞれずらした状態で、第1受光素子
15a,15bの中央部に形成されるスポットS2 ,S
5 が、例えば同一径となるように設定しておく。この状
態から光ディスクが移動し、光ディスクとの距離が変動
すると、スポットS2 ,S5 の径が相対的に変化する。
例えば、スポットS2 の径が大きくなり、スポットS5
の径が小さくなる。これらスポットS2 ,S5 の相対的
変化を検出することにより、フォーカスエラー信号の読
み取りを行うことができる。
【0118】また、トラッキングエラー信号の検出方法
としては、例えば、周知の3ビーム法によることができ
る。回折格子18による回折で3本に分割されたレーザ
光が光ディスクに照射され、反射された3本の各レーザ
光は、前述したように9本のビームとなって戻るが、こ
のうち光ディスクに向かった3本のビームがそれぞれ3
本に分割されて戻った各両サイドビーム(図10(c)
におけるスポットS1、S3 、S4 、S6 )を用いて検
出する。すなわち、オントラックの状態では、図10
(c)のスポットS1 、S3 、S4 、S6 が、例えば同
一の明るさとなって、トラッキングエラー信号の検出が
なされず、オフトラック状態では、例えばスポットS1
およびS4 の明るさが大もしくは小、S3 およびS6 の
明るさが小もしくは大となり、トラッキングエラー信号
の検出がなされる。
【0119】上記の本実施形態のレーザカプラによれ
ば、第1実施形態と同様に、レーザダイオードの出射光
が透過するビームスプリッタが、第1屈折率部材と、第
1屈折率部材中の互いに平行な2平面で挟まれた領域に
配置され、第1屈折率部材よりも低屈折率の第2屈折率
部材とを有し、第1屈折率部材と第2屈折率部材の界面
となる互いに平行な2平面が、レーザダイオードの出射
光およびレーザダイオードを構成する活性層が形成され
ている平面に対して斜めに角度をつけて配置されてお
り、このビームスプリッタ中をレーザダイオードの出射
光が透過するときに、角度をつけていない方向のレーザ
ダイオードの出射光の出射位置を変えること無く、角度
をつけている方向のレーザダイオードの出射光の真の出
射位置からみかけの出射位置を移動させることが可能と
なり、レーザダイオードの非点格差を非点補正を行うこ
とが可能である。さらに、レーザダイオードの活性層と
垂直な方向のビームウエスト位置について補正するの
で、活性層と平行な方向の波面の左右バランスを非対称
にすることなく、非点補正を行うことができる。
【0120】以上、本発明を3形態の実施形態により説
明したが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定される
ものではない。例えば、ビームスプリッタの各部材(第
1部材、第2部材、第3部材)の屈折率は、第1部材と
第3部材の屈折率n1 が第2部材の屈折率n2 よりも高
ければよく、特に限定はない。ビームスプリッタの第2
部材と第3部材の界面をBS膜としているが、無反射膜
としてもよく、この場合はモニター用にレーザ光の一部
を反射させるため、あるいは、被照射対象物からの戻り
光を受光素子に結合させるためのBS膜などを別途設け
る。APC制御を行うための第2受光素子は、発光素子
のリア側に形成してもよい。その他、本発明の要旨を逸
脱しない範囲で種々の変更を行うことが可能である。
【0121】
【発明の効果】本発明の光学装置によれば、部品点数を
増やさずに、また、レーザダイオードの活性層と平行な
方向の波面の左右バランスを崩さずに、非点補正が行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本発明の第1実施形態にかかるレ
ーザカプラの概略構成を示す説明図であり、図1(b)
は第1実施形態にかかるレーザカプラのビームスプリッ
タの構成を示す説明図であり、図1(c)は受光素子の
一例を示す平面図である。
【図2】図2(a)は、第1実施形態にかかるレーザカ
プラをパッケージの一例に収納したときの概略構成を示
す説明図であり、図2(b)はその斜視図である。
【図3】図3は第1実施形態にかかるレーザカプラを適
用した光学ピックアップ装置の概略構成図である。
【図4】図4(a)は、第1実施形態にかかるレーザカ
プラをパッケージの他の例に収納したときの概略構成を
示す説明図であり、図4(b)はその斜視図である。
【図5】図5(a)は、第1実施形態にかかるレーザカ
プラをパッケージの他の例に収納したときの概略構成を
示す説明図であり、図5(b)はその斜視図である。
【図6】図6は第1実施形態にかかるレーザカプラのビ
ームスプリッタの形成方法の工程を示す説明図である。
【図7】図7は図6の続きの工程を示す説明図である。
【図8】図8(a)は第1実施形態にかかるビームスプ
リッタの実施例の説明図であり、図8(b)はその要部
拡大図である。
【図9】図9(a)は本発明の第2実施形態にかかるレ
ーザカプラの概略構成を示す説明図であり、図1(b)
は受光素子の一例を示す平面図である。
【図10】図10(a)は本発明の第3実施形態にかか
るレーザカプラの概略構成を示す説明図であり、図10
(b)は第3実施形態にかかるレーザカプラのビームス
プリッタの構成を示す説明図であり、図10(c)は受
光素子の一例を示す平面図である。
【図11】図11は本発明の第3実施形態にかかるレー
ザカプラの光軸を示す説明図である。
【図12】図12は第1従来例の光学ピックアップ装置
の概略構成図である。
【図13】図13(a)は図12に示す光学ピックアッ
プ装置のその要部斜視図であり、図13(b)は受光素
子の一例を示す平面図である。
【図14】図14(a)は第2従来例にかかるレーザカ
プラのパッケージ形態の概略構成を示す斜視図であり、
図14(b)は第2従来例にかかるレーザカプラの概略
構成を示す斜視図である。
【図15】図15(a)は第2従来例にかかるレーザカ
プラの概略構成を示す説明図であり、図15(b)は受
光素子の一例を示す平面図である。
【図16】図16は第2従来例にかかるレーザカプラを
適用した光学ピックアップ装置の概略構成図である。
【図17】図17(a)および(b)は第2従来例にか
かるレーザカプラを適用した光学ピックアップ装置の概
略構成図である。
【図18】図18(a)は第3従来例にかかるレーザカ
プラの概略構成を示す斜視図であり、図18(b)は第
3従来例にかかるレーザカプラの光軸を示す説明図であ
り、図18(c)は受光素子の一例を示す平面図であ
る。
【図19】図19(a)は、第3従来例にかかるレーザ
カプラをパッケージの一例に収納したときの概略構成を
示す説明図であり、図19(b)はその斜視図である。
【図20】図20は第3従来例にかかるレーザカプラを
適用した光学ピックアップ装置の概略構成図である。
【図21】図21(a)は、第3従来例にかかるレーザ
カプラをパッケージの他の例に収納したときの概略構成
を示す説明図であり、図21(b)はその斜視図であ
る。
【図22】図22(a)は、第3従来例にかかるレーザ
カプラをパッケージの他の例に収納したときの概略構成
を示す説明図であり、図22(b)はその斜視図であ
る。
【図23】図23(a)は第4従来例にかかるレーザカ
プラの概略構成を示す説明図であり、図23(b)は受
光素子の一例を示す平面図である。
【図24】図24は第5従来例にかかるレーザカプラの
概略構成を示す斜視図である。
【図25】図25(a)は第5従来例にかかるレーザカ
プラの光軸を示す説明図であり、図25(b)は受光素
子の一例を示す平面図である。
【図26】図26は第5従来例にかかるレーザカプラの
光軸を示す説明図である。
【図27】図27(a)はレーザダイオードの非点格差
を説明する斜視図であり、図27(b)は非点格差の補
正方法の従来例の説明図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c,10a,10b,10c,10d…
レーザカプラ、11…集積回路基板、12…PINダイ
オード、13…半導体ブロック、14,101…半導体
発光素子(レーザダイオード)、15,15a,15
b,105…(第1)受光素子、16,103…ビーム
スプリッタ、16a…分光面、16b…第1部材、16
c…第1部材と第2部材の界面、16d…第2部材、1
6e…第2部材と第3部材の界面、16f…第3部材、
17…第2受光素子、18,102…回折格子、19…
ホログラム、20…プリズム、21…第1パッケージ、
21a…第1パッケージ部材、21b…第2パッケージ
部材、21c…第3パッケージ部材、22…第2パッケ
ージ、23…端子、25,25a,25b…反射ミラ
ー、26,104…対物レンズ、27…光ディスク、L
…レーザ光、C…非点補正板。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基台と、 前記基台に設けられた少なくとも1つの受光素子と、 前記基台に設けられた発光素子と、 前記基台上に前記発光素子と所定間隔をおいて配置さ
    れ、当該発光素子の出射光を透過させ、当該透過方向か
    らの戻り光を反射させて前記受光素子に結合させる分光
    手段とを有し、 前記分光手段は、第1屈折率部材と、前記第1屈折率部
    材中の互いに平行な2平面で挟まれた領域に配置され、
    第1屈折率部材よりも低屈折率の第2屈折率部材とを有
    し、 前記第1屈折率部材と前記第2屈折率部材の界面となる
    前記互いに平行な2平面が、前記発光素子の出射光に対
    して斜めに角度をつけて配置されている光学装置。
  2. 【請求項2】前記分光手段は、前記第1屈折率部材、前
    記第2屈折率部材および前記第1屈折率部材が順に積層
    して形成されている請求項1記載の光学装置。
  3. 【請求項3】前記発光素子が活性層を有するレーザダイ
    オードであり、 前記第1屈折率部材と前記第2屈折率部材の界面となる
    前記互いに平行な2平面が、前記活性層が形成されてい
    る平面に対して斜めに角度をつけて配置されている請求
    項1記載の光学装置。
  4. 【請求項4】前記第1屈折率部材と前記第2屈折率部材
    の界面となる前記互いに平行な2平面の内の一方の平面
    が、発光素子の出射光の戻り光を反射させる分光面とな
    っている請求項1記載の光学装置。
  5. 【請求項5】前記基台が集積回路基板である請求項1記
    載の光学装置。
  6. 【請求項6】前記集積回路基板に前記受光素子が形成さ
    れており、 前記集積回路基板の前記受光素子形成面上に前記発光素
    子および前記分光手段が設けられている請求項5記載の
    光学装置。
  7. 【請求項7】前記基台に前記発光素子の出射光の強度感
    知用受光素子が設けられており、 前記分光手段により前記発光素子の出射光の一部を反射
    して前記強度感知用受光素子に結合させる請求項1記載
    の光学装置。
  8. 【請求項8】前記第1屈折率部材と前記第2屈折率部材
    の界面となる前記互いに平行な2平面の内の一方の平面
    が、発光素子の出射光の一部を反射して前記強度感知用
    受光素子に結合させる分光面となっている請求項7記載
    の光学装置。
  9. 【請求項9】光学記録媒体にレーザ光を照射してその反
    射光を受光する光学装置であって、 集積回路基板と、 前記集積回路基板に形成された少なくとも1つの受光素
    子と、 前記集積回路基板に設けられたレーザ光を出射する発光
    素子と、 前記集積回路基板上に前記発光素子と所定間隔をおいて
    配置され、当該発光素子の出射光を透過させ、当該透過
    方向からの戻り光を反射させて前記受光素子に結合させ
    る分光手段とを有し、 前記分光手段は、第1屈折率部材と、前記第1屈折率部
    材中の互いに平行な2平面で挟まれた領域に配置され、
    第1屈折率部材よりも低屈折率の第2屈折率部材とを有
    し、 前記第1屈折率部材と前記第2屈折率部材の界面となる
    前記互いに平行な2平面が、前記発光素子の出射光に対
    して斜めに角度をつけて配置されている光学装置。
  10. 【請求項10】前記光学記録媒体に光を照射する際の焦
    点を合わせるために用いられるトラッキングエラー信号
    を、1ビーム法により得る請求項9記載の光学装置。
  11. 【請求項11】前記分光手段の透過光を少なくとも3つ
    に分光して出射する回折格子と、 前記回折格子の出射光を前記光学記録媒体に照射させ、
    当該光学記録媒体からの反射光を前記戻り光として前記
    分光手段に入射させるホログラムとをさらに有する請求
    項9記載の光学装置。
  12. 【請求項12】前記光学記録媒体に光を照射する際の焦
    点を合わせるために用いられるトラッキングエラー信号
    を、3ビーム法により得る請求項11記載の光学装置。
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