JP2000028243A - 空気冷却装置 - Google Patents

空気冷却装置

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JP2000028243A
JP2000028243A JP10199057A JP19905798A JP2000028243A JP 2000028243 A JP2000028243 A JP 2000028243A JP 10199057 A JP10199057 A JP 10199057A JP 19905798 A JP19905798 A JP 19905798A JP 2000028243 A JP2000028243 A JP 2000028243A
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air
air cooling
cooling device
room
ice
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JP10199057A
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Tamotsu Okazaki
保 岡崎
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Nishimatsu Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 深夜電力を利用でき、送風量を少なくでき
る。 【解決手段】 製氷機10aは主に深夜電力を用いて冷
却媒体としての水を氷にする。空冷機構10は、製氷機
10aにて造られた氷を蓄積する蓄氷容器12を内部に
備え、蓄氷容器12の周囲を流れる空気を冷やす。送風
機構20は、部屋2に送風するとともに、部屋2から空
冷機構10に送風する。放熱フィン12aに沿って蓄氷
容器12の周囲を周回した空気は、0〜5℃まで冷却で
き、部屋2への送風量は少なくすることができる。ここ
で、部屋2に取り付けられたサーモスタット23aの検
出値に応じ、部屋2への送風量を調節することにより、
室温を調節してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力を用いて空気
を冷やし、且つ、容器を備えているために価格が安い時
間帯の電力を有効に利用でき、さらには冷却効率は良く
て送風量は少なく価格も安い空気冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空気を冷やす空気冷却装置は、建物内の
空調などに用いられており、現代の都市生活には欠かせ
ないものとなっている。大部分の空気冷却装置は電力を
動力源としている。近年は空気冷却装置の普及率の向上
により、大都市における最大消費電力量は最大供給可能
電力量を越える危険が出てきた。そのため、電力消費量
の少ない夜間に電力を用いて蓄冷手段に蓄冷しておき、
昼間はこの蓄冷手段を用いて空気を冷却する空気冷却装
置の開発が行われてきた。
【0003】ここで、蓄冷手段を備えた空気冷却装置の
従来例である、空気冷却装置4について、図4を用いて
説明する。
【0004】図4は空気冷却装置4の構成を示す図であ
る。空気冷却装置4は、管40aを循環する冷却媒体を
冷却する冷却機40と、前記冷却媒体を管40a内の一
方向に流すポンプ40bと、管40aの一部を内部に有
していて前記冷却媒体により内部の水を冷却する蓄冷漕
41と、蓄冷漕41内部の水を外部に循環させたのちに
該蓄冷漕41に戻す管41aと、管41a内の水を一方
向に流すポンプ41bと、管41aの一部を内部に有し
ていて蓄冷漕41からの水により内部の空気を冷却する
空冷器42と、送風機42cを有していて空冷器42内
部の空気を部屋2に送風する管42aと、送風機42d
を有していて部屋2内部の空気を空冷器42に送風する
管42bと、により構成される。ここで、冷却機40は
電気を動力源とし、また、蓄冷漕41内の水の一部は前
記冷却媒体により氷となる。すなわち、空気冷却装置4
は、蓄冷漕41の水あるいは氷を蓄冷剤とすることによ
り、夜間電力を動力源として昼間に部屋2の冷房を行っ
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、冷却媒体と水
との2つの媒体を介して部屋2の空気を冷却していたた
め、空気冷却装置4が部屋2の空気を冷却する効率は悪
かった。また、空冷器42内の空気を直接冷やすのは配
管41a内を流れる水、つまり蓄冷漕41内の水であっ
たため、空冷器42内の空気は例えば0〜5℃付近まで
冷却されることはなかった。このため、部屋2において
十分な冷却効果を発揮するためには送風機42c,42
dの風量を上げる必要があった。この結果、空気冷却装
置4は部屋2内に騒音や風を起こしていた。また、冷却
効率が悪かったために使用電力は増大していた。さらに
は、冷却機40以外に蓄冷漕41と空冷器42が必要で
あったため、空気冷却装置4の配管を含めた構造は複雑
になり、初期投資が高くなるとともに故障を発生する確
率も高くなっていた。
【0006】上記事情に鑑み、本発明は、冷却効率は良
くて送風量は少なく構造は簡単であり、また、電力を用
いて空気を冷やすとともに蓄冷手段を備えているため
に、使用時と異なる時間における電力を利用できる、空
気冷却装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1記載の発明は、電力を用いて冷却媒体を冷
却する冷却手段と、冷却後の前記冷却媒体を蓄積する容
器を内部に備え、この容器の周囲を流れる空気を冷やす
空冷機構と、この空冷機構に、冷却対象としての空間か
ら空気を送り込むとともに該空冷機構によって冷やされ
た空気を前記空間に送り出す送風手段と、を有する空気
冷却装置であることを特徴とする。
【0008】ここで、前記冷却手段は、例えば一般的な
冷蔵庫と同じ原理により前記冷却媒体を冷却するものと
する。また、前記容器は、例えばステンレス鋼板を用い
て作製するが、前記冷却媒体と空気との熱交換効率を向
上させたい場合は、銅板を用いて作製する。また、前記
空冷機構の外壁は、断熱性を有する材料、例えば2枚の
ステンレスの間に断熱材を挟んだ3重構造の板によって
作製することが好ましい。また、送風手段としては、例
えば前記空間としての部屋と前記空冷機構とを結ぶ2本
の送風管と、これらの送風管内の空気をそれぞれ逆の方
向に流動させるファンと、により構成される。この場合
は、前記2本の送風管は断熱材で覆うことが好ましい。
【0009】この請求項1記載の発明によれば、冷却媒
体は、容器を挟んで冷却対象としての空間から送り込ま
れた空気を直接冷やすので、冷却後の空気を前記冷却媒
体の温度付近、つまり、従来例よりも低い温度まで下げ
ることができる。従って、同じ条件下では、従来例と比
較してより少ない風量で前記空間に対して同じ冷却効果
を生む。この結果、空気冷却装置は従来例と比べて前記
空間に騒音や風を起こしにくくなる。また、冷却媒体と
空気とを介するものはないため、消費電力は従来例と比
べて少なくなる。さらに、前記空冷機構は従来の蓄冷漕
と空冷器を兼ねているので、配管も含めた空気冷却装置
の構造は簡単になり、従って、初期投資も少なくて済む
とともに、故障を発生する確率は低くなる。また、価格
の安い深夜電力を利用して造った氷により昼間に前記空
間の空気を冷却することが可能なので、空気冷却装置の
ランニングコストは安くなる。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の空
気冷却装置において、前記冷却媒体は水であることを特
徴とする。
【0011】この請求項2記載の発明によれば、冷却媒
体として比熱の高い水を用いたので、前記容器は小さく
ても蓄冷量は大きくなる。また、冷却媒体としての水が
漏れたりしても引火の危険はなく安全であり、かつ、手
軽に補給できるので、空気冷却装置の維持費も安くな
る。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2に記載の空気冷却装置において、前記容器は放熱
板を有することを特徴とする。
【0013】ここで、前記放熱板はステンレス鋼板など
の金属を用いて作製するが、前記容器と同様に、空気と
の熱伝達効率を向上させる場合は銅を用いて作製する。
【0014】この請求項3記載の発明によれば、放熱板
を設けることにより、前記容器の大きさを変えることな
く前記冷却媒体−空気間の熱伝達面積は広がるため、空
気が前記空冷機構を通過する間に冷却される効率はさら
に向上する。このため、前記空間の空気はさらに低温と
なり、送風量は少なくて済む。従って、空気冷却装置は
さらに前記空間に騒音や風を起こしにくくなる。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項3記載の空
気冷却装置において、前記放熱板は渦巻き状に前記容器
の外周に設けられることを特徴とする。
【0016】ここで、前記放熱板は、例えば前記容器と
前記空冷機構の外壁との間をほぼ覆うように、前記容器
の上から下まで設けられる。
【0017】この請求項4記載の発明によれば、前記容
器の周りに放熱板を渦巻き状に設けたので、前記送風手
段から前記空冷機構の内部に吹き込まれた空気の多くは
前記放熱板に沿って前記容器の周りを周回する。このた
め、空気はさらに十分に、例えば0〜5℃まで冷却され
て前記空間に戻るため、その送風量はさらに少なくて済
む。従って、空気冷却装置はさらに前記空間に騒音や風
を起こしにくくなる。
【0018】請求項5記載の発明は、請求項1〜請求項
4のいずれかに記載の空気冷却装置において、前記空間
の気温を検出する気温検出手段と、この気温検出手段の
検出値に応じて前記空冷機構内を通る空気の量を変える
流量変更手段と、を備えることを特徴とする。
【0019】ここで、前記気温検出手段としてはサーモ
スタットを用いる。また、前記風量変更手段としては、
例えば前記送風手段の一部としての送風管に設けられた
ダンパーを用いる。
【0020】この請求項5記載の発明によれば、前記気
温検出手段と前記風量変更手段とを用いて、前記空間内
の気温に従って前記空冷機構内を通る空気の量を変える
ので、空気冷却装置は容易に前記空間内の温度を所定値
に保つことができるとともに、この所定値を簡単に変更
することもできる。
【0021】請求項6記載の発明は、請求項1〜請求項
5のいずれかに記載の空気冷却装置において、前記空間
は複数あることを特徴とする。
【0022】この請求項6記載の発明によれば、複数の
空間の空気を一台の請求項1〜請求項5のいずれかに記
載の空気冷却装置によって冷却するので、空気冷却装置
の設備は前記空間の数に対してさらに単純化する。従っ
て、さらに故障を発生する確率は低く、初期投資は少な
く維持費の安い空気冷却装置を作製できる。
【0023】
【発明の実施の形態】<実施の形態例>以下、図1およ
び図2を参照して本発明の一実施の形態例である空気冷
却装置1について説明する。図1は空気冷却装置1の構
成の全体を示す図であり、図2は空気冷却装置1の一構
成要素である空冷機構10の拡大図である。
【0024】まず、空気冷却装置1の構成の全体につい
て、図1を用いて説明する。空気冷却装置1は、冷却媒
体としての水を冷却して氷とする製氷機10a(冷却手
段)と、空気を冷却する空冷機構10と、製氷機10a
から蓄氷容器12に氷を運ぶ運搬手段10bと、部屋2
(空間)から空冷機構10に空気を送り込むとともに空
冷機構10から部屋2に冷却後の空気を送風する送風機
構20(送風手段)と、により構成される。ここで、空
冷機構10は、製氷機10aにて作製された氷を蓄積す
る蓄氷容器12(容器)を内部に有する。
【0025】製氷機10aは、例えば、代替フロンと、
この代替フロンを圧縮するコンプレッサーと、前記圧縮
された代替フロンの気化熱によって冷却されて内部の水
を氷にする製氷機構と、前記代替フロンを前記製氷部と
前記コンプレッサーとの間を循環させるポンプと、を含
んで構成され、電力を動力源とする。すなわち、通常用
いられる製氷機とほぼ同じ構成とする。
【0026】運搬手段10bは、例えば製氷機10aと
蓄氷容器12を結ぶ管の中を通るベルトコンベアであ
る。
【0027】空冷機構10は、図2の拡大図に示すよう
に、外筒11の中に蓄氷容器12を設けた構造とする。
【0028】外筒11は、例えば円筒の下部をすぼめた
形状とする。また、その下端には水抜き用の管11b
と、管11bを開閉するドレンバルブ11cを設ける。
この外筒11は、例えば2枚のステンレス鋼板の間に断
熱材11aを入れた三重構造の板を用いて作製する。ま
た、外筒11の上部には詳細を後述する送風機構20の
一部としての送風管26の一端を取り付け、また、下部
には同じく送風機構20の一部としての送風管25の一
端を取り付ける。この結果、外筒11内の空気は送風管
25と部屋2と送風管26とを通って再び外筒11内に
戻る。すなわち、外筒11内の空気と部屋2内の空気と
は循環することとなる。
【0029】蓄氷容器12は、例えばステンレス鋼板製
であり、外筒11と同様に、例えば円筒の下部をすぼめ
た形状とする。また、その下端に水抜き用の管12b
と、管12bを開閉するドレンバルブ12cを設ける。
また、蓄氷容器12の上面に設けられた氷挿入口は外筒
11の上面の一部に設けられた開口部を通って外部と接
する。すなわち、製氷機10aによって造られた氷は、
外筒11の上面に位置する前記氷挿入口から蓄氷容器1
2内に挿入される。
【0030】さらに、蓄氷容器12の外周には、例えば
ステンレス鋼板製の放熱フィン12a(放熱板)を、渦
巻き状に上から下まで連続して形成する。すなわち、蓄
氷容器12は、放熱フィン12aを設けることにより、
外周を深くねじ切りされた形状とほぼ同じになる。ここ
で、放熱フィン12aを含んだ蓄氷容器12の外径は、
外筒11の内径より少し小さくする。また、放熱フィン
12aの上端は外筒11の送風管26取り付け部に近接
するように設け、また、下端は外筒11の送風管25取
り付け部付近に近接するように設ける。このため、送風
管26から空冷機構10の内部に吹き込まれた空気の多
くは、放熱フィン12aに沿って蓄氷容器12の周りを
周回した後に送風管25に吸い込まれる。
【0031】送風機構20は、空冷機構10と部屋2と
を結ぶ送風管25,送風管26と、送風管25の途中に
設けられて空冷機構10から部屋2に空気を流し込むフ
ァン21と、送風管25の空気の流量を調節して部屋2
の室温を調節する温度調節機構23と、送風管26の途
中に設けられて部屋2から空冷機構10に空気を流し込
むファン22と、により構成される。
【0032】送風管25と送風管26とは、例えばステ
ンレス管であり、その周りは断熱材によって覆われる。
また、送風管25,26の径は、細すぎると空気の流れ
が悪くなり、また、太すぎると空気冷却装置1が必要以
上に大きくなるので、空冷機構10から部屋2までの距
離や配置個所のスペースなどによって適宜変える。な
お、送風管25,26の径を同じにしてもよいが、特に
同じにする必要はない。また、送風管25の他端は複数
の送風口24,24・・・に分かれているが、この数も
部屋2の大きさなどによって適宜変える。
【0033】ファン21,22は、従来のの空気冷却装
置に用いられるものと同じでよい。なお、その定格出力
は、送風管25,26の径や空冷機構10から部屋2ま
での距離や配置個所のスペースなどによって適宜変え
る。
【0034】温度調節機構23は、部屋2内の温度を検
出するサーモスタット23a(気温検出手段)と、開度
を変えて送風管25内の空気の流量を変更するダンパー
23b(風量変更手段)と、サーモスタット23aの検
出値によってダンパー23bの開度を調節する制御部2
3cと、により構成される。また、サーモスタット23
aと制御部23cとは信号線によって接続しており、ダ
ンパー23bと制御部23cとも信号線によって接続し
ている。
【0035】サーモスタット23aとダンパー23bと
は、従来の空気冷却装置に用いられているサーモスタッ
トやダンパーでよい。また、制御部23cは、例えばC
PU(Central Processing Unit)とROM(Read Only
Memory)とRAM(Random Access Memory)および入
力部を含んで構成される。前記CPUは前記ROM内に
予め格納してある制御プログラムとサーモスタット23
aの検出値に従ってダンパー23bの開度を変更して、
部屋2の気温を、すでに前記RAMに記憶している前記
入力部から入力された設定値に合わせる。この設定値は
運転中においても変更可能である。
【0036】次に、空気冷却装置1の動作について説明
する。製氷機10aは深夜に製氷を行い、蓄氷容器12
内に氷を十分貯めておく。この間は、空気冷却装置1の
他の構成部は、部屋2を冷房するとき以外は動作しな
い。翌朝、空気冷却装置1は、以下の手順に従い、前夜
に蓄氷容器12内に貯めた氷を利用して、部屋2内を冷
房する。
【0037】すなわち、ファン22は送風管26を介し
て部屋2内の空気を空冷機構10内に送り込む。送風管
26から空冷機構10内に送り込まれた空気の多くは、
上述したように、放熱フィン12aに沿って蓄氷容器1
2の周りを周回した後に送風管25に吸い込まれる。つ
まり、送風管26から空冷機構10内に送り込まれた空
気は蓄氷容器12と放熱フィン12aとを介して蓄氷容
器12内の氷と熱を十分に交換するため、その気温は0
〜5℃まで下がる。この冷却された空気は、ファン21
によって、送風管25と送風口24,24・・・とを介
して部屋2に戻ってこの部屋2を冷房する。
【0038】ここで、送風口24,24・・・から送風
される空気は前述したように0〜5℃付近まで冷却され
ている。すなわち、部屋2内の温度を前記設定値にする
ために必要な空気冷却装置1の総送風量は従来と比べて
少ない。従って、部屋2内を前記設定温度まで冷却する
ために必要な時間は、運転開始直後はダンパー23bを
全開にして単位時間あたりの送風量を従来の空気冷却装
置と同等程度にするので、従来と比べて短くて済む。ま
た、定常状態になって部屋2内を前記設定温度に維持す
る場合は、空気冷却装置1の単位時間あたりの送風量は
従来の空気冷却装置の送風量と比べて少なくて済む。従
って、空気冷却装置1において、従来と比べて空調に起
因する騒音は小さくなり、また、部屋2内に風を起こす
こともない。
【0039】その後、その日の深夜になると、蓄氷容器
12内の水をドレンバルブ12cを開いて管12bから
排水し、また、場合によっては外筒11内の水もドレン
バルブ11cを開いて管11bから結露した水を排水す
る。その後、再び製氷機10aを用いて氷を作製して、
蓄氷容器12内に氷を十分貯め、翌朝に備える。
【0040】以上より、本発明の一実施の形態としての
空気冷却装置1によれば、冷却媒体としての水あるいは
氷は、蓄氷容器12あるいは放熱フィン12aを通して
部屋2から送り込まれた空気を直接冷やすので、冷却効
率は従来と比べてよい。従って、空気冷却装置1の消費
電力は少ない。また、空気を0〜5℃まで冷却するの
で、部屋2の室温を設定温度まで下げるのに必要な時間
は従来と比べて短い。また、部屋2の室温を設定温度に
維持するために必要な単位時間あたりの送風量は少なく
て済むので、部屋2に騒音や風を起こしにくい。さら
に、空冷機構10は、従来例における蓄冷漕41と空冷
器42を兼ねているので、配管も含めた空気冷却装置1
の構造は簡単になり、従って、初期投資は少なくて済む
とともに、故障を発生する確率も低くなる。また、価格
の安い深夜電力を利用して造った氷を用いて部屋2を冷
房するので、空気冷却装置1のランニングコストは安く
なる。
【0041】また、蓄氷容器12の周りに放熱フィン1
2aを渦巻き状に上から下まで設けたので、送風管26
から空冷機構10の内部に吹き込まれた空気の多くは放
熱フィン12aに沿って蓄氷容器12の周りを周回した
後に送風管25に吸い込まれるため、さらに十分に冷却
されて部屋2に戻る。また、サーモスタット23aによ
る部屋2内の温度の検出値に従ってダンパー23bの開
度を変えて送風管25内の空気の流量を変更するので、
容易に部屋2内の温度を設定値通りに保つことができ
る。さらに、冷却媒体としては比熱の高い水を用いるの
で、容器としての蓄氷容器12は小さくて済むととも
に、冷却媒体が漏れたりしても引火する可能性はなく安
全であり、かつ、手軽に補給できるので、ランニングコ
ストも安くなる。また、送風口24を複数設けたので、
部屋2は均一に冷却されるとともに、一つの送風口24
あたりの送風量は低減するため、さらに部屋2に騒音や
風を起こしにくくなる。さらに、送風管25,26を断
熱材で覆い、また冷却機構10の外筒11を断熱性の板
にて作製したので、送風管25,26や外筒11からの
放冷量は少なくなる。従って、空気冷却装置1の冷却効
率はさらに良くなる。
【0042】なお、製氷機10aを蓄氷容器12の直上
に配置して、重力を利用して氷を製氷機10aから蓄氷
容器12に落下させることにより、運搬手段10bを省
略できる。また、部屋2の大きさや空気冷却装置1のフ
ァン21,22以外の構成要素の大きさによっては、フ
ァン21,22の一方を省いても、所定の機能を果たす
ことは可能である。さらに、サーモスタット23aの検
出値に従ってファン21の出力を直接変更することによ
り、空冷機構10から部屋2への送風量を調節してもよ
い。この場合は、ダンパー23bを省略できる。これら
を採用した場合は、空気冷却装置1の構成はさらに簡単
になる。
【0043】また、蓄氷容器12と放熱フィン12aと
を銅製としてもよい。この場合は、氷と空気の熱交換効
率はさらに向上する。また、空気冷却装置1の冷却媒体
を水としたが、本発明はこれに限られるものではなく、
他の任意の物質でも同等の冷却効果を得られる。
【0044】<実施の形態の変形例>図3は、空気冷却
装置1の変形例としての空気冷却装置3を示す図であ
る。図3において、空気冷却装置3は、一組の製氷機1
0a、運搬手段10b、空冷機構10を用いて、2つの
部屋2,2の空気を冷却する空気冷却装置である。すな
わち、空冷機構10を出た送風管25を途中で2つに分
けて、それぞれ部屋2,2に配管するとともに、送風管
26も途中で2つに分けて、それぞれ部屋2,2に配管
する。また、製氷機10a、運搬手段10b、空冷機構
10と送風管25,26とを除いた空気冷却装置1の構
成要素は、部屋2,2にそれぞれ別個に設ける。
【0045】この空気冷却装置3によれば、空気冷却装
置1と同じ効果を得るほか、一組の製氷機10a、運搬
手段10b、空冷機構10によって2つの部屋2を冷房
するので、空気冷却装置3の設備は前記空間の数に対し
てさらに単純化する。従って、空気冷却装置3はさらに
故障を発生する確率は低く、また、初期投資は少なく維
持費は安くなる。
【0046】なお、空気冷却装置3が冷房する部屋2は
2つに制約されることはなく、同様の変形方法によって
任意の数の部屋2を一組の製氷機10a、運搬手段10
b、空冷機構10によって冷房する空気冷却装置として
もよい。
【0047】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、冷却媒体
は、容器を挟んで冷却対象としての空間から送り込まれ
た空気を直接冷やすので、冷却後の空気を前記冷却媒体
の温度付近、つまり、従来例よりも低い温度まで下げる
ことができる。従って、同じ条件下では、従来例と比較
してより少ない風量で同じ冷却効果を生む。この結果、
空気冷却装置は従来例と比べて前記空間に騒音や風を起
こしにくくなる。また、冷却媒体と空気とを介するもの
はないため、消費電力は従来例と比べて少なくなる。さ
らに、前記空冷機構は従来の蓄冷漕と空冷器を兼ねてい
るので、配管も含めた空気冷却装置の構造は、簡単にな
り、従って、初期投資も少なくて済むとともに、故障を
発生する確率は低くなる。また、価格の安い深夜電力を
利用して造った氷により昼間に前記空間の空気を冷却す
ることが可能なので、空気冷却装置のランニングコスト
は安くなる。
【0048】請求項2記載の発明によれば、冷却媒体と
して比熱の高い水を用いたので、容器は小さくても蓄冷
量は大きくなる。また、冷却媒体としての水が漏れたり
しても引火の危険はなく安全であり、かつ、手軽に補給
できるので、空気冷却装置の維持費も安くなる。
【0049】請求項3記載の発明によれば、放熱板を設
けることにより、前記容器の大きさを変えることなく前
記冷却媒体−空気間の熱伝達面積は広がるため、空気が
前記空冷機構を通過する間に冷却される効率はさらに向
上するため、前記空間の空気はさらに低温となり、送風
量は少なくて済む。従って、空気冷却装置はさらに前記
空間に騒音や風を起こしにくくなる。
【0050】請求項4記載の発明によれば、前記容器の
周りに放熱板を渦巻き状に設けたので、前記送風手段か
ら前記空冷機構の内部に吹き込まれた空気の多くは放熱
板に沿って前記容器の周りを周回する。このため、さら
に十分に、例えば0〜5℃まで冷却されて前記空間に戻
るため、その送風量はさらに少なくて済む。従って、空
気冷却装置はさらに前記空間に騒音や風を起こしにくく
なる。
【0051】請求項5記載の発明によれば、前記気温検
出手段と前記風量変更手段とを用いて、前記空間内の気
温に従って前記空冷機構内を通る空気の量を変えるの
で、空気冷却装置は容易に前記空間内の温度を所定値に
保つことができるとともに、この所定値を簡単に変更す
ることもできる。
【0052】請求項6記載の発明によれば、複数の空間
の空気を一台の請求項1〜請求項5のいずれかに記載の
空気冷却装置によって冷却するので、空気冷却装置の設
備は前記空間の数に対してさらに単純化する。従って、
故障を発生する確率は低く、初期投資は少なく維持費の
安い空気冷却装置を作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である空気冷却装置1の
構造を示す図である。
【図2】空気冷却装置1の一構成要素である空冷機構1
0の構造を示す図である。
【図3】空気冷却装置1の一変形例である空気冷却装置
3の構造を示す図である。
【図4】従来例としての空気冷却装置4の構造を示す図
である。
【符号の説明】
1,3 空気冷却装置 2 部屋(空間) 10 空冷機構 10a 製氷機(冷却手段) 12 蓄氷容器(容器) 12a 放熱フィン(放熱
板) 20 送風機構(送風手
段) 21,22 ファン 23 温度調節機構 23a サーモスタット(温
度検出手段) 23b ダンパー(風量変更
手段) 24 送風口 25,26 送風管

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力を用いて冷却媒体を冷却する冷却手段
    と、 冷却後の前記冷却媒体を蓄積する容器を内部に備え、こ
    の容器の周囲を流れる空気を冷やす空冷機構と、 この空冷機構に、冷却対象としての空間から空気を送り
    込むとともに該空冷機構によって冷やされた空気を前記
    空間に送り出す送風手段と、 を有することを特徴とする空気冷却装置。
  2. 【請求項2】前記冷却媒体は水であることを特徴とする
    請求項1記載の空気冷却装置。
  3. 【請求項3】前記容器は放熱板を有することを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の空気冷却装置。
  4. 【請求項4】前記放熱板は渦巻き状に前記容器の外周に
    設けられることを特徴とする請求項3記載の空気冷却装
    置。
  5. 【請求項5】前記空間の気温を検出する気温検出手段
    と、 この気温検出手段の検出値に応じて前記空冷機構内を通
    る空気の量を変える流量変更手段と、 を備えることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれ
    かに記載の空気冷却装置。
  6. 【請求項6】前記空間は複数あることを特徴とする請求
    項1〜請求項5のいずれかに記載の空気冷却装置。
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