JP2000027056A - 銀繊維編込み体 - Google Patents

銀繊維編込み体

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JP2000027056A
JP2000027056A JP10190464A JP19046498A JP2000027056A JP 2000027056 A JP2000027056 A JP 2000027056A JP 10190464 A JP10190464 A JP 10190464A JP 19046498 A JP19046498 A JP 19046498A JP 2000027056 A JP2000027056 A JP 2000027056A
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silver
knitted
fiber
yarn
silver fiber
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JP10190464A
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Toshinobu Hirohata
敏信 廣畑
Shigeru Yamada
茂 山田
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TSUJIZEN KK
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TSUJIZEN KK
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】銀糸による殺菌作用及び抗菌作用が長期間持続
して得られると共に、身体の一部を過度に圧力したり、
悪臭の発生を防止することができ、身体の向き及び位置
が楽に行える銀繊維編込み体を提供する。 【解決手段】立体構造に編み組織してなる編込み体に対
して銀繊維からなる銀糸を編込むことにより、銀自体の
殺菌作用及び抗菌作用により、感染症の原因となる細菌
及び雑菌が編込み体上に増殖するのを抑制する。免疫力
の衰えた人が感染症を起こすのを予防することができ、
衛生的且つ清潔な状態に保つことができる。身体の向き
及び位置を変えたり、寝返りや座り直しが容易に行え
る。皺が付きにくく、身体に対して圧力が均等に付加さ
れ、鬱血や床擦れが起きるのを防止することができる。
編込み体の交換及び敷設が容易に行え、介護者等の作業
者に与える負担を軽減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、介護及
び看護、医療(メディカル)に於いて、寝具(ベッドや
枕等)や椅子(車椅子)に敷設されるシーツ、カバー、
マット、枕カバー、クッション、パッド或いはオシメ等
に用いられる銀繊維編込み体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述例のような介護用ベットに敷
設されるシーツには、例えば、シーツを構成する繊維に
抗菌剤を塗布、蒸着する等の後加工を施したり、その繊
維に抗菌剤を練り込んだりする等して殺菌・抗菌加工し
たシーツがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した寝具
用のシーツに抗菌剤を後加工したり、練り込んだりした
場合、繊維の深部にまで抗菌剤が侵入しにくく、洗濯時
に於いて、シーツの繊維間から抗菌剤が即剥離してしま
い、抗菌剤による殺菌作用及び抗菌作用が著しく劣化又
は低下するという問題点を有している。
【0004】また、シーツに付着した細菌及び雑菌が増
殖すると、免疫力の衰えた使用者が感性症を起こすこと
があり、床擦れ傷や疾病等の回復を遅らせたり、症状を
悪化させたりするため、治癒に要する期間が長くなる。
且つ、シーツに付着した細菌及び雑菌、シーツに染み込
んだ汗及び体液は、特有の臭いを発生するため、使用者
及び周囲の人に対して不快感を与えてしまうという問題
点も有している。
【0005】一般的に用いられる綿製のシーツは、接触
抵抗が大きく、身体の向き及び位置を変えたりすること
が非常に困難であり、シーツを交換する作業にも手間が
掛かるため、介護者に与える負担が大きい。
【0006】身体を移動したり、寝返りを打ったとき、
皺が付きやすく、使用者の身体に対して過度な圧力が部
分的に付加されるため、その部分が鬱血し、床擦れ(蓐
瘡)が起こりやすい。皺が付くと、寝心地が悪くなり、
快適な睡眠が得られないという問題点を有している。
【0007】この発明は上記問題に鑑み、立体構造に編
み組織してなる編み体に対して銀繊維からなる銀糸を編
込むことにより、殺菌作用及び抗菌作用が長期間持続し
て得られると共に、身体の一部を過度に圧力したり、悪
臭の発生を防止することができ、身体の向き及び位置が
楽に行える銀繊維編込み体の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
複数積層した編み生地を、該編み生地の間に空間が形成
される立体構造に編み組織して編成したシート状の編み
体であって、上記編み体に対して銀繊維からなる銀糸を
任意の割合に編込んで編成した銀繊維編込み体であるこ
とを特徴とする。
【0009】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の構成と併せて、上記銀糸を、上記編み体の片面又は両
面に編込んで編成した銀繊維編込み体であることを特徴
とする。
【0010】請求項3記載の発明は、上記請求項1記載
の構成と併せて、上記銀糸を、上記編み生地の縦糸及び
又は横糸に用いて編成した銀繊維編込み体であることを
特徴とする。
【0011】請求項4記載の発明は、上記請求項1,2
又は3記載の構成と併せて、上記銀糸を、任意の繊維表
面を銀メッキコーティングしてなる銀繊維で形成した銀
繊維編込み体であることを特徴とする。
【0012】請求項5記載の発明は、上記請求項1,
2,3又は4記載の構成と併せて、上記銀糸を、任意の
繊維からなる糸と交撚して形成した銀繊維編込み体であ
ることを特徴とする。
【0013】請求項6記載の発明は、上記請求項1,
2,3又は4記載の構成と併せて、上記銀糸を、銀繊維
と、任意の繊維を撚糸して形成した銀繊維編込み体であ
ることを特徴とする。
【0014】請求項7記載の発明は、上記請求項1記載
の構成と併せて、上記編み体を、化学繊維で構成した銀
繊維編込み体であることを特徴とする。
【0015】
【作用】請求項1記載の銀繊維編込み体は、立体構造に
編み組織してなる編み体に対して銀繊維からなる銀糸を
編込んでいるため、銀自体の殺菌作用及び抗菌作用によ
り、感染症の原因となる細菌及び雑菌が編込み体上に増
殖するのを抑制し、悪臭の発生を防止して、衛生的且つ
清潔な状態に保つことができる。身体の向き及び位置が
容易に変更できると共に、皺が付きにくく、身体の一部
が過度に加圧されないため、鬱血や床擦れが起きるのを
防止することができる。且つ、例えばベッド、椅子等に
敷設したとき、使用者の身体及び衣服に対しても殺菌効
果及び抗菌効果が付与される。
【0016】請求項2記載の銀繊維編込み体は、上記請
求項1記載の作用と併せて、銀糸が編込まれた方の面を
表向け又は裏向けて編込み体を敷設し、使用者の肌に対
して銀糸を近接又は離間するので、銀糸による殺菌効果
及び抗菌効果を任意の強さに選択できる。一方、銀糸が
両面に編込まれた編込み体は、銀糸による効果が表裏同
等に発揮される。
【0017】請求項3記載の銀繊維編込み体は、上記請
求項1記載の作用と併せて、縦糸及び又は横糸として編
込まれる銀糸の本数、間隔、太さ(デニール)を変え
て、任意の密度及び面積(編込み体全体又は一部)に編
込むので、銀糸による効果を任意の強さに設定したり、
その効果が発揮される面積及び部分を任意に設定するこ
とができる。
【0018】請求項4記載の銀繊維編込み体は、上記請
求項1,2又は3記載の作用と併せて、例えばナイロン
繊維又はその他の化学繊維の表面を銀メッキコーティン
グしてなる銀糸により編込み体を編成するので、銀の固
着力が強く、剥離しにくいため、殺菌作用及び抗菌作用
が長期間持続して得られる。
【0019】請求項5記載の銀繊維編込み体は、上記請
求項1,2,3又は4記載の作用と併せて、銀糸を、任
意の繊維(例えば化学繊維、天然繊維)からなる糸と交
撚して編込むので、糸全体の引張り強度が高くなり、編
込み体の耐久性が向上する。銀糸が露出するため、銀糸
のみを編込んだときと同等の効果が得られる。
【0020】請求項6記載の銀繊維編込み体は、上記請
求項1,2,3又は4記載の作用と併せて、銀繊維と、
任意の繊維を撚糸してなる銀糸を編込むので、銀糸の折
曲げ強度及び引張り強度が高くなり、編込み体の耐久性
が向上する。銀繊維が切れたり、絡み付いたりしにくく
なる。
【0021】請求項7記載の発明は、上記請求項1記載
の構成と併せて、化学繊維により編み体を構成するの
で、綿製の編み体よりも通気性が良く、乾燥に要する時
間が短くなる。且つ、何回洗濯しても、銀糸による効果
の劣化及び低下がなく、殺菌効果及び抗菌効果が長期間
維持して得られる。
【0022】
【発明の効果】この発明によれば、銀糸が編込まれた編
込み体を任意部分に敷設して使用するので、銀自体の殺
菌作用及び抗菌作用により、感染症の原因となる細菌及
び雑菌が編込み体上に増殖するのを抑制することがで
き、使用者の身体及び衣服に対しても殺菌効果及び抗菌
効果があるため、免疫力の衰えた人が感染症を起こすの
を予防することができ、衛生的且つ清潔な状態に保つこ
とができる。
【0023】銀自体の減菌効果及び触媒効果により、細
菌及び雑菌の増殖を抑え、汗や体液、体臭等の臭いの素
を分解するので、悪臭が発生するのを防止することがで
き、使用者及び周囲の人に対して不快感を与えず、快適
な環境が得られる。且つ、銀は、金属の中で最も導電率
が高く、使用中に帯電する静電気の量を抑えるため、身
体電位の調節が可能となり、身体機能の活性化を促し
て、傷や疾病の悪化を抑制したり、治癒及び回復を促進
することができる。
【0024】しかも、複数積層した編み生地を立体構造
に編み組織しているので、通気性が良く、身体から出た
汗や熱が効率よく放出され、さらっとした肌触り感が得
られると共に、快適な使用感が得られる。編込み体表面
を滑り易い構造に編成しているので、例えば老人や身障
者等の身体的に不自由な人でも、身体の向き及び位置を
変えたり、寝返りや座り直しが楽に行えると共に、編込
み体の交換及び敷設が容易に行え、介護者等の作業者に
与える負担を軽減することができる。
【0025】身体の圧力に対応して編込み体が弾性変位
するので、皺が付きにくく、身体に対して圧力が均等に
付加され、鬱血や床擦れが起きるのを防止することがで
きる。例えば寝具や椅子等に用いたとき、良好な寝心
地、座り心地が得られる。
【0026】さらに、銀糸が編込まれた方の面を表向け
又は裏向けて編込み体を敷設し、使用者の肌に対して銀
糸を近接又は離間するので、用途又は状況に応じて、銀
糸による殺菌効果及び抗菌効果を任意の強さに選択する
ことができる。また、銀糸が両面に編込まれた編込み体
を、表裏反対に敷設しても、銀糸による効果が表裏同等
に得られるため、リバーシブルに使用することができ
る。
【0027】さらにまた、編込み体に編込まれる銀糸の
本数、間隔、太さを変えて、任意の密度及び面積に編込
むので、銀糸による効果を任意の強さに設定したり、効
果が発揮される面積及び部分を任意に設定することがで
きる。
【0028】さらにまた、銀メッキコーティングした銀
糸を編込むので、従来例のように抗菌剤を後加工した
り、練り込んだりするよりも、銀の固着力が強く、剥離
しにくくため、何回も洗濯して使用することができ、銀
糸による効果が劣化及び低下したりせず、効果が長期間
持続して得られる。
【0029】さらにまた、銀糸を他の糸と交撚して又は
銀繊維を他の繊維と撚糸して編込むので、銀糸の引張り
強度が高くなり、編込み体自体の耐久性が向上する。銀
糸を交撚して編込んだ場合、銀糸のみを編込んだときと
同等の効果が得られる。また、銀繊維を撚糸して編込ん
だ場合、銀繊維が切れたり、絡み付いたりしにくくな
り、折曲げ性及び引張り性が向上する。
【0030】さらにまた、化学繊維により編成するの
で、綿製の編み体よりも通気性が良く、乾燥に要する時
間が短くなる。且つ、何回洗濯しても、銀糸による効果
の劣化及び低下がなく、殺菌効果及び抗菌効果が長期間
維持して得られる。
【0031】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は、寝具の一例として、ベットに敷設され
るシート状の銀繊維編込み体を示し、図1、図2、図3
に於いて、このシート状の銀繊維編込み体1は、Wラッ
セル編した編み生地2と、ネット状に編成した編み生地
3を表裏に積層すると共に、編み生地2,3の対向面間
を、柔軟性を有する合成樹脂製の編み糸4により一体的
に連結して、編み生地2,3の間に空間が形成される立
体構造に編み組織している。 編み生地2は、任意の
化学繊維(例えばポリエステル繊維又はその他の化学繊
維)を撚糸してなる縦糸2a…と横糸2b…で編成さ
れ、任意方向に対して伸縮可能な編み方によりWラッセ
ル編している。
【0032】一方、編み生地3は、任意の化学繊維(例
えばポリエステル繊維又はその他の化学繊維)を撚糸し
てなる糸3a…を縦糸及び横糸に用いて編成し、任意方
向に対して伸縮可能な編み方によりネット状(例えばハ
ニカム状)に編成している。
【0033】実施例では、編み生地2を、Wラッセル編
しているが、その他の編成方法(例えばミラーズ編、コ
ード編、アトラス編、トリコット編等の縦メリヤス編、
パール編、タック編、両面編、浮き編、レース目編、ペ
リン編等の横メリヤス編、或いは、平織、綾織、朱子
織、絡み織、パイル織)で編成してもよい。
【0034】編み生地2を構成する縦糸2a…には、後
述する銀糸5と芯糸6を交撚してなる縦糸2aと、化学
繊維及び又は天然繊維を撚糸してなる縦糸2aを、任意
の本数及び間隔に隔てて交互(例えば1本置き、2本置
き)に編込むと共に、編み生地2に対して銀糸5を任意
の割合及び比率に編込んでいるが、銀糸5と芯糸6を交
撚してなる縦糸2aの編込み間隔及び編込み本数を変更
してもよい。
【0035】銀糸5を交撚した縦糸2aは、図6の
(a)及び(b)に示すように、銀メッキコーティング
した化学繊維(ナイロン繊維)を撚糸してなる銀糸5
と、任意の化学繊維(ポリエステル繊維)を撚糸してな
る芯糸6を交撚(螺旋状に巻回)して用いる。
【0036】実施例では、銀糸5を、芯糸6の外側に巻
付けて交撚するが、その他の交撚方法(例えばからみ
糸、壁糸、らせん糸、ささべり糸、鎖糸、カール糸等)
で交撚してもよい。
【0037】銀糸5は、図4、図5に示すように、例え
ば丸形、楕円等の断面形状に形成されたナイロン繊維5
aの表面全体を、純度の高い銀5bにより均一にメッキ
コーティング(被覆)すると共に、その銀メッキコーテ
ィングした銀繊維5c…を一つに束ねて、任意の太さ
(デニール)に撚糸して形成している。また、銀5b
を、任意の断面形状(例えば、菱形、扁平又はその他の
断面形状)に形成されたナイロン繊維5aに塗布、蒸着
する等してコーティングしてもよい。
【0038】芯糸6は、例えばポリエステル繊維、ナイ
ロン繊維又はその他の化学繊維を撚糸して形成してい
る。
【0039】また、銀糸5を交撚した縦糸2aに代え
て、例えば、図7の(c)及び(d)に示すように、銀
メッキコーティングした銀繊維5cと、ナイロン繊維又
はその他の化学繊維からなる繊維5dを撚糸してなる銀
糸5を、縦糸2aに用いて編成してもよい。なお、その
銀糸5と芯糸6を交撚して用いてもよい。
【0040】編み生地2を構成する横糸2b…に、上述
した銀糸5と芯糸6を交撚してなる横糸2bを用いた
り、銀繊維5cと繊維5dを撚糸してなる銀糸5を横糸
2bに用いて編成してもよい。
【0041】また、銀糸5を、縦糸2a及び横糸2bと
して併用してもよく、縦糸2a及び横糸2bとして編込
まれる銀糸5を、任意の編込み間隔及び編込み本数に設
定してもよい。
【0042】上述した実施例では、編み生地2全体に銀
糸5を編込んでいるが、任意部分に銀糸5を編込んでも
よく、使用者の特定部分に対して銀糸5による効果を付
与することができる。また、編み生地3全体又は任意部
分に銀糸5を編込んでもよく、編み生地2,3の両方に
銀糸5を編込んでもよい。
【0043】なお、上述した合成樹脂製のナイロン繊維
に代えて、例えばレーヨン、キュプラ、アセテート、ビ
ニロン、ナイロン、ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリ
エステル、アクリル、ポリエチレン、ポリウレタン等の
合成樹脂からなる化学繊維、或いは、綿、綿、麻、毛、
絹等の天然繊維を用いてもよく、また、化学繊維と天然
繊維を複合又は混合してなる繊維を用いてもよい。
【0044】図示実施例は上記の如く構成するものにし
て、以下、銀繊維編込み体1を、ベッド10又は車椅子
11に敷設した例を説明する。先ず、図8に示すよう
に、ベッド10の上面全体が覆われる大きさ及び形状に
編成(フルサイズ)した銀繊維編込み体1を、銀糸5が
編込まれた編み生地2を裏向け又は表向けて、ベッド1
0を構成するマット10a(又は布団)上に敷設した
後、その銀繊維編込み体1を、例えば、紐、ゴムバン
ド、スナップ、面ファスナで固定したり、銀繊維編込み
体1の両縁部に縫付けた巻込み布をマット10a(又は
布団)に巻付けたり、縫付けて固定する。
【0045】また、図9に示すように、ベッド10の一
部上面が覆われる大きさ及び形状に編成(ハーフサイ
ズ)した銀繊維編込み体1を、ベッド10を構成するマ
ット10a上に敷設してもよく、使用者の要望に応じた
サイズの銀繊維編込み体1を、任意に選択して敷設す
る。
【0046】上述した銀繊維編込み体1を、ベッド10
に備えられる枕10bのカバーとして用いる場合、枕1
0bの頭を乗せる部分が覆われる大きさ及び形状に編成
して、その枕10bの上面側又は全周面に被覆する。
【0047】また、図10に示すように、車椅子11を
構成する座部11a、背凭れ部11b、肘掛け部11
c、頭当て部11d(ヘッドレスト)の任意部分が覆わ
れる大きさ及び形状に編成した銀繊維編込み体1を、銀
糸5が編込まれた編み生地2を裏向け又は表向けて、車
椅子11の任意部分に敷設又は被覆した後、上述した固
定方法により椅子11の任意部分に対して敷設又は被覆
した状態に固定する。
【0048】上述のように銀糸5を編込んだ試験片A
と、綿製の試験片Bを、同一条件で、病原体大腸菌に対
する経時的殺菌効果を比較した場合、その試験方法とし
て、試験菌を普通寒天倍地に接種し、約37度、約24
時間培養した後、その1集落を普通ブイヨン倍地に植菌
し、約37度で、約16時間〜約18時間培養する。な
お、普通ブイヨン倍地で培養した菌は全て108 cfu/ml
に調整する。
【0049】検体を調整する場合、検体及び対象にした
試験片A,B(一辺約20mmの正方形)をシャーレに入
れて高圧蒸気殺菌する。
【0050】試験操作は、検体及び対象にした試験片
A,Bをセットとし、試験菌培養液100μlずつを全
ての試験片A,Bに含浸して、経時的(5,10,1
5,20,30,45,60,120,180,240
分毎)に試験片A,Bの菌数を測定する。
【0051】生菌数を測定する場合、検体が入っている
減菌試験管に減菌緩衝液1mlを加え、ブレンダーで約3
0秒間撹拌して、試験片A,Bに存在する菌を抽出し
た。この抽出液100μlを普通寒天倍地上に接種し、
約37度で、約24時間〜約48時間培養した後、その
生菌数を測定した結果、図11に示す試験結果で明らか
なように、綿製の試験片Bよりも、銀糸5を編込んだ試
験片Aの方が殺菌に要する時間が短く、菌の数が減少す
るので、銀繊維編込み体1の方が殺菌効果及び抗菌効果
に優れていることが明白である。また、緑膿菌、ブドウ
球菌、真菌又はその他の菌に対しても上述と略同等の試
験結果が得られる。
【0052】以上のように、銀糸5が編込まれた銀繊維
編込み体1を、ベッド10或いは車椅子11に敷設又は
被覆して使用するので、銀自体の殺菌作用及び抗菌作用
により、感染症の原因となる細菌及び雑菌が編込み体上
に増殖するのを抑制することができ、使用者の身体及び
衣服に対しても殺菌効果及び抗菌効果があるため、免疫
力の衰えた人が感染症を起こすのを予防することがで
き、衛生的且つ清潔な状態に保つことができる。
【0053】銀自体の減菌効果及び触媒効果により、細
菌及び雑菌の増殖を抑え、汗や体液、体臭等の臭いの素
を分解するので、悪臭が発生するのを防止することがで
き、使用者及び周囲の人に対して不快感を与えず、快適
な環境が得られる。且つ、銀糸5にメッキされた銀は、
金属の中で最も導電率が高く、使用中に帯電する静電気
の量を抑えるため、身体電位の調節が可能となり、身体
機能の活性化を促して、傷や疾病、湿疹の悪化を抑制し
たり、治癒及び回復を促進することができる。
【0054】しかも、表裏の編み生地2,3を立体構造
に編み組織しているので、通気性が良く、身体から出た
汗や熱が効率よく放出され、さらっとした肌触り感が得
られると共に、快適な使用感が得られる。
【0055】銀繊維編込み体1の表面が滑り易い構造を
有しており、例えばナイロン繊維等の摩擦係数の小さい
化学繊維で編成しているので、摩擦抵抗及び接触抵抗が
小さく、例えば老人や身障者等の身体的に不自由な人で
も、身体の向き及び位置を変えたり、寝返りや座り直し
が楽に行えると共に、銀繊維編込み体1の交換及び敷設
が容易に行え、介護者等の作業者に与える負担を軽減す
ることができる。
【0056】身体の圧力に対応して銀繊維編込み体1が
弾性変位するので、皺が付きにくく、身体に対して圧力
が均等に付加され、鬱血や床擦れが起きるのを防止する
ことができる。例えばベッド10や車椅子11等に敷設
したとき、快適な睡眠及び寝心地、座り心地が得られ
る。
【0057】さらに、銀糸5が編込まれた編み生地2を
裏向け又は表向けて銀繊維編込み体1を敷設し、使用者
の肌に対して銀糸5を近接又は離間するので、用途及び
状況に応じて、銀糸5による殺菌効果及び抗菌効果を任
意の強さに選択することができる。また、銀繊維編込み
体1を構成する表裏の編み生地2,3に銀糸5を編込ん
だ場合、表裏反対に敷設しても、銀糸5による効果が表
裏同等に得られ、リバーシブルに使用することができ
る。
【0058】さらにまた、編み生地2,3に編込まれる
銀糸5の本数、間隔、太さを変えて、任意の密度及び面
積に編込むことにより、銀糸5による効果を任意の強さ
に設定したり、効果が発揮される面積及び部分を任意に
設定することができる。
【0059】さらにまた、銀メッキコーティングした銀
糸5を編込むので、従来例のように抗菌剤を後加工した
り、練り込んだりするよりも、銀の固着力が強く、剥離
しにくくため、何回も洗濯して使用することができ、銀
糸5による効果が劣化及び低下したりせず、効果が長期
間持続して得られる。
【0060】さらにまた、銀糸5と芯糸6を交撚してな
る糸或いは銀繊維5cと化学繊維5dを撚糸してなる糸
を縦糸2a又は横糸2bとして編込むことにより、銀糸
5の引張り強度が高くなり、銀繊維編込み体1の耐久性
が向上する。
【0061】銀糸5を交撚して編込んだ場合、銀糸5の
みを編込んだときと同等の効果が得られる。また、銀繊
維5cを撚糸して編込んだ場合、銀繊維5cが切れた
り、絡み付いたりしにくくなり、折曲げ性及び引張り性
が向上する。
【0062】化学繊維により編み生地2,3を編成する
ので、綿製の編み体よりも通気性が良く、乾燥に要する
時間が約1/3で済むため、家庭や介護施設、病院内等
に於いて、取扱いが容易に行える。且つ、約50回程度
洗濯しても、銀糸5による効果の劣化及び低下がなく、
殺菌効果及び抗菌効果が長期間維持して得られる。
【0063】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の編み体は、実施例の銀繊維編込み
体1に対応するも、この発明は、上述の実施例の構成の
みに限定されるものではない。
【0064】上述した実施例では、銀繊維編込み体1を
構成する編み生地2,3を異なる編み方で編成している
が、例えば、編み生地2をネット状に編成し、編み生地
3をラッセル編してもよく、編み生地2,3を同一の編
み方で編成してもよい。
【0065】また、銀糸5を、編み生地2,3の一方又
は両方に編込んでいるが、例えば、編み生地2,3の間
に編込んでよく、実施例と同等の作用効果を奏すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 銀繊維編込み体を構成する裏側編み生地の編
成状態を示す平面図。
【図2】 銀繊維編込み体を構成する表側編み生地の編
成状態を示す平面図。
【図3】 表裏の編み生地を立体的に編み組織した構造
を示す縦断側面図。
【図4】 断面丸形繊維を銀メッキ処理してなる銀繊維
を示す断面図。
【図5】 断面楕円繊維を銀メッキ処理してなる銀繊維
を示す断面図。
【図6】(a)(b)は銀糸と芯糸を交撚してなる状態
を示す側面図。
【図7】(c)(d)は銀繊維と化学繊維を撚糸してな
る銀糸を示す側面図。
【図8】 銀繊維編込み体をベッド全体に敷設した状態
を示す斜視図。
【図9】 銀繊維編込み体をベッドの任意部分に敷設し
た状態を示す斜視図。
【図10】 銀繊維編込み体を車椅子に敷設した状態を
示す斜視図。
【図11】 経時的殺菌効果の試験結果を示す特性図。
【符号の説明】
1…銀繊維編込み体 2…編み生地 2a…縦糸 2b…横糸 3…編み生地 4…編み糸 5…銀糸 5a…ナイロン繊維 5b…銀 5c…銀繊維 5d…繊維 6…芯糸 10…ベッド 10a…マット 10b…枕 11…車椅子 11a…座部 11b…背凭れ部 11c…肘掛け部 11d…頭当て部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // D02G 3/12 D03D 15/00 102A D03D 15/00 102 D04B 21/14 Z D04B 21/14 A61G 7/04 Fターム(参考) 4C040 AA26 AA27 CC10 GG01 GG03 GG05 4L002 AA00 AA06 AA07 AB00 CB00 CB01 CB02 EA00 FA00 4L036 MA04 MA34 MA37 MA39 PA21 PA46 RA24 UA26 4L048 AA04 AA20 AA24 AB16 CA00 DA13 DA22

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数積層した編み生地を、該編み生地の間
    に空間が形成される立体構造に編み組織して編成したシ
    ート状の編み体であって、上記編み体に対して銀繊維か
    らなる銀糸を任意の割合に編込んで編成した銀繊維編込
    み体。
  2. 【請求項2】上記銀糸を、上記編み体の片面又は両面に
    編込んで編成した請求項1記載の銀繊維編込み体。
  3. 【請求項3】上記銀糸を、上記編み生地の縦糸及び又は
    横糸に用いて編成した請求項1記載の銀繊維編込み体。
  4. 【請求項4】上記銀糸を、任意の繊維表面を銀メッキコ
    ーティングしてなる銀繊維で形成した請求項1,2又は
    3記載の銀繊維編込み体。
  5. 【請求項5】上記銀糸を、任意の繊維からなる糸と交撚
    して形成した請求項1,2,3又は4記載の銀繊維編込
    み体。
  6. 【請求項6】上記銀糸を、銀繊維と、任意の繊維を撚糸
    して形成した請求項1,2,3又は4記載の銀繊維編込
    み体。
  7. 【請求項7】上記編み体を、化学繊維で構成した請求項
    1記載の銀繊維編込み体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002161472A (ja) * 2000-07-25 2002-06-04 Malden Mills Ind Inc 抗微生物強化編成布

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