JP2000026834A - 内燃機関排出ガス浄化用還元剤組成物 - Google Patents
内燃機関排出ガス浄化用還元剤組成物Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 内燃機関排出ガス中のＮＯｘを選択的還元触
媒を用いて還元する際に供給される還元剤である尿素水
溶液の凍結点を降下して寒冷条件下での実用性を高める
こと。 【解決手段】 尿素水溶液に基く還元剤組成物に氷点降
下作用を示すＯＨ基含有有機化合物を有効量配合する。
媒を用いて還元する際に供給される還元剤である尿素水
溶液の凍結点を降下して寒冷条件下での実用性を高める
こと。 【解決手段】 尿素水溶液に基く還元剤組成物に氷点降
下作用を示すＯＨ基含有有機化合物を有効量配合する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関排出ガス
中のＮＯｘを選択的還元触媒を用いて還元する際に排出
ガス流中に噴射供給される水性尿素溶液ベースの還元剤
組成物に関し、さらに詳しくは氷点降下作用を示すＯＨ
基含有有機化合物を添加したことを特徴とする上記還元
剤組成物に関する。
中のＮＯｘを選択的還元触媒を用いて還元する際に排出
ガス流中に噴射供給される水性尿素溶液ベースの還元剤
組成物に関し、さらに詳しくは氷点降下作用を示すＯＨ
基含有有機化合物を添加したことを特徴とする上記還元
剤組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】ディーゼルエンジン等の内燃機関から排
出されるガスを浄化するために、その排出ガス中に含ま
れるＮＯｘを選択的還元触媒を用いて還元する際には、
一般的に排出ガスが通常は全体として酸化された状態に
あるため、そのような状態のときには外部から還元剤を
導入して、ＮＯｘの還元を確保する必要がある。従って
内燃機関の排気マニホルド、排気管、マフラからなる排
気系内にＮＯｘ還元触媒を配置し、そのＮＯｘ還元触媒
の上流側の排出ガス流中に所要量の還元剤を適時に噴射
導入することが一般的に行なわれている。経済性及び入
手容易性等の実用的考慮から、現在までに提案されてい
る還元剤の例は、炭化水素類（低級アルカン類、灯油、
軽油等）、ある種の窒素化合物類（アンモニア、尿素、
ヒドラジン、アンモニウム塩等）、Ｈ2、一酸化炭素
（ＣＯ）等である。これらのうちで排出ガス中のＮＯｘ
を高効率で低減する選択的還元触媒に対して供給される
還元剤としては、アンモニア（ＮＨ3）ガス及び尿素水
溶液がある。しかしながら、アンモニアガスは、すぐれ
た還元性能を有し、低価格である利点があるものの、取
扱い性、計量制御性が気体であるため良くなく、また強
烈な刺激臭を発生する欠点や毒性の点等から自動車用と
して実用化に至っていない。尿素水溶液（例えば約３５
重量％までの尿素濃度）は、液体であることから、取扱
い性や計量制御性が良好であり、また主剤である尿素が
比較的安価に入手できる利点がありそして無毒性、低臭
気性であるため排出ガス用還元剤組成物として有望視さ
れている。しかしながら、そのような尿素水溶液は０℃
付近で凍結してしまい噴射不能となり、寒冷条件下での
使用において実用上の重大な欠点を呈する。
出されるガスを浄化するために、その排出ガス中に含ま
れるＮＯｘを選択的還元触媒を用いて還元する際には、
一般的に排出ガスが通常は全体として酸化された状態に
あるため、そのような状態のときには外部から還元剤を
導入して、ＮＯｘの還元を確保する必要がある。従って
内燃機関の排気マニホルド、排気管、マフラからなる排
気系内にＮＯｘ還元触媒を配置し、そのＮＯｘ還元触媒
の上流側の排出ガス流中に所要量の還元剤を適時に噴射
導入することが一般的に行なわれている。経済性及び入
手容易性等の実用的考慮から、現在までに提案されてい
る還元剤の例は、炭化水素類（低級アルカン類、灯油、
軽油等）、ある種の窒素化合物類（アンモニア、尿素、
ヒドラジン、アンモニウム塩等）、Ｈ2、一酸化炭素
（ＣＯ）等である。これらのうちで排出ガス中のＮＯｘ
を高効率で低減する選択的還元触媒に対して供給される
還元剤としては、アンモニア（ＮＨ3）ガス及び尿素水
溶液がある。しかしながら、アンモニアガスは、すぐれ
た還元性能を有し、低価格である利点があるものの、取
扱い性、計量制御性が気体であるため良くなく、また強
烈な刺激臭を発生する欠点や毒性の点等から自動車用と
して実用化に至っていない。尿素水溶液（例えば約３５
重量％までの尿素濃度）は、液体であることから、取扱
い性や計量制御性が良好であり、また主剤である尿素が
比較的安価に入手できる利点がありそして無毒性、低臭
気性であるため排出ガス用還元剤組成物として有望視さ
れている。しかしながら、そのような尿素水溶液は０℃
付近で凍結してしまい噴射不能となり、寒冷条件下での
使用において実用上の重大な欠点を呈する。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、内燃
機関排出ガス中のＮＯｘを選択的還元触媒を用いて還元
する際に排出ガス流中へ外部から噴射供給される還元剤
としての尿素水溶液の凍結点を有効に降下せしめる手段
を講じて、該還元剤の寒冷条件下での使用を可能としそ
の実用性を高めることである。従って本発明者はこの目
的達成のために氷点降下剤の使用を着想し、氷点降下効
果を示す多様な物質を尿素水溶液に加えて検討研究した
結果、本発明の目的に適切有効である氷点降下剤を見出
し、本発明を完成するに至った。
機関排出ガス中のＮＯｘを選択的還元触媒を用いて還元
する際に排出ガス流中へ外部から噴射供給される還元剤
としての尿素水溶液の凍結点を有効に降下せしめる手段
を講じて、該還元剤の寒冷条件下での使用を可能としそ
の実用性を高めることである。従って本発明者はこの目
的達成のために氷点降下剤の使用を着想し、氷点降下効
果を示す多様な物質を尿素水溶液に加えて検討研究した
結果、本発明の目的に適切有効である氷点降下剤を見出
し、本発明を完成するに至った。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、内燃機関排出
ガス中のＮＯｘを選択的還元剤を用いて還元する際にそ
の触媒との接触前の排出ガス流中に噴射供給される水性
尿素溶液ベースの還元剤組成物であって、ＯＨ基を含有
する少なくとも１種の有機化合物からなる氷点降下剤を
含むことを特徴とする上記還元剤組成物を提供する。
ガス中のＮＯｘを選択的還元剤を用いて還元する際にそ
の触媒との接触前の排出ガス流中に噴射供給される水性
尿素溶液ベースの還元剤組成物であって、ＯＨ基を含有
する少なくとも１種の有機化合物からなる氷点降下剤を
含むことを特徴とする上記還元剤組成物を提供する。
【０００５】内燃機関排出ガス中のＮＯｘを還元してＮ
Ｏｘ含量を低減せしめることにより排出ガスを浄化する
ための還元触媒としては種々のものが提案され、実用さ
れており、当業者の周知するところである。例えば銅酸
化物−ゼオライト系、貴金属−ゼオライト系、貴金属担
持耐火性無機酸化物系等であるが、本発明による還元剤
組成物はいずれの還元触媒とも併用されうる。
Ｏｘ含量を低減せしめることにより排出ガスを浄化する
ための還元触媒としては種々のものが提案され、実用さ
れており、当業者の周知するところである。例えば銅酸
化物−ゼオライト系、貴金属−ゼオライト系、貴金属担
持耐火性無機酸化物系等であるが、本発明による還元剤
組成物はいずれの還元触媒とも併用されうる。
【０００６】尿素Ｈ2ＮＣＯＮＨ2は、比較的安価にかつ
容易に入手しうると共に非毒性である利点があり、ＮＯ
ｘの還元剤として非常に効率的である。また尿素水溶液
は取扱いが容易かつ安全であり、排出ガス流に対して適
正時に適切量をポンプ噴射導入するのに適した物性であ
る。通常は、例えば約３５重量％までの量が尿素を溶解
した水性溶液をタンク内に貯蔵し、例えばエンジンの回
転負荷に応じて（ＮＯｘ濃度に応じて）、還元剤供給ポ
ンプ−供給管−ノズル系を経て、排気管内配置の還元触
媒の上流側の排出ガス流中へ噴射され、還元触媒上での
ＮＯｘ還元反応に参加する。本発明は還元剤貯蔵タンク
や供給ポンプ−供給管−ノズル系における尿素水溶液の
寒冷時の凍結を防止する目的で、尿素水溶液に対して有
意な氷点降下効果を示す少なくとも１種のＯＨ基含有有
機化合物を有効かつ適切な量で添加する。
容易に入手しうると共に非毒性である利点があり、ＮＯ
ｘの還元剤として非常に効率的である。また尿素水溶液
は取扱いが容易かつ安全であり、排出ガス流に対して適
正時に適切量をポンプ噴射導入するのに適した物性であ
る。通常は、例えば約３５重量％までの量が尿素を溶解
した水性溶液をタンク内に貯蔵し、例えばエンジンの回
転負荷に応じて（ＮＯｘ濃度に応じて）、還元剤供給ポ
ンプ−供給管−ノズル系を経て、排気管内配置の還元触
媒の上流側の排出ガス流中へ噴射され、還元触媒上での
ＮＯｘ還元反応に参加する。本発明は還元剤貯蔵タンク
や供給ポンプ−供給管−ノズル系における尿素水溶液の
寒冷時の凍結を防止する目的で、尿素水溶液に対して有
意な氷点降下効果を示す少なくとも１種のＯＨ基含有有
機化合物を有効かつ適切な量で添加する。
【０００７】本発明に使用できるＯＨ基含有有機化合物
の例としては、メタノール、エタノール、ブタノール等
のアルコール類；エチレングリコール、ブチレングリコ
ール等のグリコール類；メチルセロソルブ、エチルセロ
ソルブ等のセロソルブ類等を挙げることができる。これ
らの例示の如き有機化合物は、すぐれた還元性能を示す
と共に、触媒の性能や寿命に悪影響を与えることもな
い。これらの性質を有する限り、本発明で氷点降下剤と
して使用できるＯＨ基含有有機化合物は、上記の具体的
例示のものに限定されるものではない。
の例としては、メタノール、エタノール、ブタノール等
のアルコール類；エチレングリコール、ブチレングリコ
ール等のグリコール類；メチルセロソルブ、エチルセロ
ソルブ等のセロソルブ類等を挙げることができる。これ
らの例示の如き有機化合物は、すぐれた還元性能を示す
と共に、触媒の性能や寿命に悪影響を与えることもな
い。これらの性質を有する限り、本発明で氷点降下剤と
して使用できるＯＨ基含有有機化合物は、上記の具体的
例示のものに限定されるものではない。
【０００８】本発明による還元剤組成物の具体的な組成
を例示すれば、下記の通りである。 水：２０〜８０重量部、 尿素：１〜５０重量部（好ましくは５〜４０重量部）、 ＯＨ基含有有機化合物：０．１〜５０重量部（好ましく
は１０〜４５重量部）
を例示すれば、下記の通りである。 水：２０〜８０重量部、 尿素：１〜５０重量部（好ましくは５〜４０重量部）、 ＯＨ基含有有機化合物：０．１〜５０重量部（好ましく
は１０〜４５重量部）
【０００９】尿素の含量は、エンジンのＮＯｘ搬出特性
及び使用還元触媒について実験により最適化しうる。Ｏ
Ｈ基含有有機化合物の含量は、予期される気温において
尿素水溶液還元剤を凍結させないような量であり、実験
により容易に決定することができる。
及び使用還元触媒について実験により最適化しうる。Ｏ
Ｈ基含有有機化合物の含量は、予期される気温において
尿素水溶液還元剤を凍結させないような量であり、実験
により容易に決定することができる。
【００１０】本発明の尿素水溶液に基く還元剤には、貯
蔵タンクや供給管等の防サビのために、エタノールアミ
ン（例えばトリエタノールアミン）、その他の公知防サ
ビ剤を添加するのが望ましい。
蔵タンクや供給管等の防サビのために、エタノールアミ
ン（例えばトリエタノールアミン）、その他の公知防サ
ビ剤を添加するのが望ましい。
【００１１】水性尿素溶液に対するＯＨ基含有有機化合
物の氷点降下の効果を示す実験例として下記の一連の混
合物について測定した凍結点の測定結果を示す。これら
の実験では２５重量％の尿素を含む水溶液に対して表示
の量（重量％）の有機化合物を添加した混合物の凍結点
を測定した。凍結は徐々に生じるので明確な凍結点を測
定するのは困難であり、測定値は概略の観測値である。
物の氷点降下の効果を示す実験例として下記の一連の混
合物について測定した凍結点の測定結果を示す。これら
の実験では２５重量％の尿素を含む水溶液に対して表示
の量（重量％）の有機化合物を添加した混合物の凍結点
を測定した。凍結は徐々に生じるので明確な凍結点を測
定するのは困難であり、測定値は概略の観測値である。
【００１２】メタノール 凍結点 １０重量％ −２０℃ ３０重量％ −３０℃エチレングリコール １０重量％ −１０℃ ２０重量％ −１５℃エチルセロソルブ １０重量％ −１５℃ ２０重量％ −２０℃
【００１３】以上の実験例によつて示されるように、本
発明による水性尿素溶液ベースの還元剤組成物は、寒冷
条件下における使用が可能であり、ＮＯｘ浄化用還元剤
としての尿素水溶液の実用化を大幅に促進するものであ
る。
発明による水性尿素溶液ベースの還元剤組成物は、寒冷
条件下における使用が可能であり、ＮＯｘ浄化用還元剤
としての尿素水溶液の実用化を大幅に促進するものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3G091 AA18 AB04 BA01 BA03 BA14 CA16 EA01 EA02 FA02 FA04 FB02 FC07 GB01W GB05W GB09W GB10W 4D048 AA06 AA17 AA20 AB02 AC03 BA11Y BA12Y BA30Y BA35Y BA41Y
Claims (3)
- 【請求項１】 内燃機関排出ガス中のＮＯｘを選択的還
元触媒を用いて還元する際にその触媒との接触前の排出
ガス流中に噴射供給される水性尿素溶液ベースの還元剤
組成物であって、ＯＨ基を含有する少なくとも１種の有
機化合物からなる氷点降下剤を含むことを特徴とする上
記還元剤組成物。 - 【請求項２】 ＯＨ基含有有機化合物がアルコール類、
グリコール類及びセロソルブ類から選択される請求項１
の還元剤組成物。 - 【請求項３】 尿素１〜５０重量％、水２０〜８０重量
％及びＯＨ基含有有機化合物０．１〜５０重量％からな
る請求項１または２の還元剤組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10197182A JP2000026834A (ja) | 1998-07-13 | 1998-07-13 | 内燃機関排出ガス浄化用還元剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10197182A JP2000026834A (ja) | 1998-07-13 | 1998-07-13 | 内燃機関排出ガス浄化用還元剤組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000026834A true JP2000026834A (ja) | 2000-01-25 |
Family
ID=16370177
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10197182A Pending JP2000026834A (ja) | 1998-07-13 | 1998-07-13 | 内燃機関排出ガス浄化用還元剤組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000026834A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2003039718A1 (de) * | 2001-11-06 | 2003-05-15 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren und vorrichtung zur verminderung von stickoxiden eines abgases |
| EP1749986A1 (en) * | 2005-07-11 | 2007-02-07 | The General Electric Company | Exhaust stream treatment |
| JP2008049258A (ja) * | 2006-08-24 | 2008-03-06 | Mitsui Chemicals Inc | 内燃機関排気処理用ＮＯｘ還元剤 |
| JP2009035644A (ja) * | 2007-08-02 | 2009-02-19 | Denso Corp | 尿素ｓｃｒシステム用不凍尿素溶液および尿素ｓｃｒシステム |
| US8518354B2 (en) | 2011-07-29 | 2013-08-27 | Deere & Company | Diesel exhaust fluid formulation having a high ammonium content and a low freezing point |
| US8615985B2 (en) | 2006-10-02 | 2013-12-31 | EMITEC Gesellschaft fuer Emissions Technologies mbH | Method and device for providing a gas flow containing a reducing agent |
| WO2017141591A1 (ja) * | 2016-02-15 | 2017-08-24 | 株式会社デンソー | 排気浄化システム |
| CN109078497A (zh) * | 2018-08-22 | 2018-12-25 | 长春盛恒环保科技有限公司 | 一种汽车尾气净化处理液及其制备方法 |
| CN111472866A (zh) * | 2020-04-17 | 2020-07-31 | 成都洁动力源科技有限公司 | 一种抑制压燃式发动机内氮氧化物的抑制剂 |
| CN112879130A (zh) * | 2021-03-29 | 2021-06-01 | 长春盛恒环保科技有限公司 | 一种新型汽车尾气净化处理液及其制备方法 |
-
1998
- 1998-07-13 JP JP10197182A patent/JP2000026834A/ja active Pending
Cited By (12)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2003039718A1 (de) * | 2001-11-06 | 2003-05-15 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren und vorrichtung zur verminderung von stickoxiden eines abgases |
| EP1749986A1 (en) * | 2005-07-11 | 2007-02-07 | The General Electric Company | Exhaust stream treatment |
| US7361321B2 (en) | 2005-07-11 | 2008-04-22 | General Electric Company | Exhaust stream treatment |
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| CN112879130A (zh) * | 2021-03-29 | 2021-06-01 | 长春盛恒环保科技有限公司 | 一种新型汽车尾气净化处理液及其制备方法 |
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Legal Events
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