JP2000026786A - 塗料組成物およびこれを塗布してなる塗装品 - Google Patents

塗料組成物およびこれを塗布してなる塗装品

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JP2000026786A JP10195862A JP19586298A JP2000026786A JP 2000026786 A JP2000026786 A JP 2000026786A JP 10195862 A JP10195862 A JP 10195862A JP 19586298 A JP19586298 A JP 19586298A JP 2000026786 A JP2000026786 A JP 2000026786A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非粘着性の持続性に優れた非粘着性耐熱塗料
を提供すること。 【解決手段】 耐熱性バインダー樹脂100重量部に対
して、融点が270℃以上の熱溶融性フッ素樹脂を10
〜200重量部含み、熱溶融性フッ素樹脂が1μm以下
の平均粒径を有する粉状物である塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長期的な非粘着性
に優れた塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、フライパン、ガステーブルの
天板、電子レンジの内壁材などには耐熱性および非粘着
性が求められており、たとえば特開昭50−83453
号および特公昭53−34134号各公報には、耐熱性
および非粘着性に優れた塗膜を提供し得る非粘着性耐熱
塗料として、ポリエーテルスルフォン樹脂とテトラフル
オロエチレン樹脂とからなる組成物が開示されている。
そして、耐熱性および非粘着性は、得られる塗膜の表面
に被膜を形成するテトラフルオロエチレン樹脂により付
与されるものである。
【0003】ところが、テトラフルオロエチレン樹脂は
融点および溶融粘度が高いため、耐熱性バインダーを含
む1コート系塗膜の表面でテトラフルオロエチレン樹脂
からなる被膜を形成しにくいため、前記非粘着性耐熱塗
料を基材に塗布してなる塗板、たとえばガステーブルの
天板などにおいて、次第に非粘着性が損なわれるという
問題があった。これは、テトラフルオロエチレン樹脂の
造膜性に起因するものである。
【0004】すなわち、前記非粘着性耐熱塗料から得ら
れる塗膜の非粘着性は長期間の持続性に劣り、たとえば
前記非粘着性耐熱塗料を金属基材に塗布してなるプレコ
ートメタル(PCM)を加工すると、次第に非粘着性が
損なわれるという問題があった。これは、前記非粘着性
耐熱塗料を基材に塗布してなる塗板についての非粘着サ
イクル試験において、サイクルを重ねるごとに非粘着性
が低下していくことからも確認できる。
【0005】また、たとえば特開昭63−193965
号公報には、ポリエーテルスルフォン樹脂と融点が28
0〜315℃の熱溶融性フッ素樹脂とからなる被覆材が
開示されている。
【0006】当該公報記載の被覆材は、均一で光沢のあ
る爪痕や圧痕の付きにくい塗膜であり、テトラフルオロ
エチレン樹脂を使用した場合と同様の耐熱性、潤滑性お
よび非粘着性を保持し得るものである。
【0007】しかし、これも粉状物として入手可能なP
FAは平均粒径が25μm以上と、比較的大きいものし
か入手できず、非粘着性の長期的な持続性に劣るという
問題があった。また、平均粒径が小さい熱溶融性フッ素
樹脂(たとえばテトラフルオロエチレン−パーフルオロ
アルキルビニルエーテル共重合体(PFA))は、ディ
スパージョンの形態で入手することが可能であるが、主
として水性塗料用であることから、安定化のために大量
の界面活性剤を含んでおり、有機溶剤中に分散させるこ
とはできず、また、凝析によって粉状物を得ることも非
常に困難であった。
【0008】ところで、特にガステーブルの天板に代表
される厨房機器の非粘着性および耐熱性を評価する方法
としては、260℃における耐汚染性試験が広く行なわ
れている。したがって、融点が260℃以下のフッ素樹
脂を用いると、試験時に塗膜表面のフッ素樹脂が溶融し
て汚染物が塗膜内部に浸透し、結果として、得られる塗
膜の非粘着性の持続性に劣ることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】叙上の事実に鑑み、本
発明の目的は、特にPCMに適し、非粘着性の持続性に
優れた非粘着性耐熱塗料を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、耐熱性バイン
ダー樹脂100重量部に対して、融点が270℃以上の
熱溶融性フッ素樹脂を10〜200重量部含み、熱溶融
性フッ素樹脂が1μm以下の平均粒径を有する粉末であ
る塗料組成物に関する。
【0011】本発明はまた、前記塗料組成物を基材に塗
布してなる塗装品にも関する。
【0012】
【発明の実施の形態】前述したように、従来技術におけ
る非粘着性耐熱塗料は、非粘着性の持続性に問題があっ
た。本発明者らはかかる問題を解消すべく種々検討を行
なった結果、熱溶融性フッ素樹脂として融点が270℃
以上で、かつ平均粒径が1μm以下のものを用いれば、
非粘着性の持続性に優れた塗膜を得ることができること
を見出した。
【0013】まず、本発明において用いることのできる
熱溶融性フッ素樹脂としては、融点が270℃以上のも
のであれば特に制限はなく、たとえばテトラフルオロエ
チレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアル
キルビニルエーテル、クロロトリフルオロエチレンなど
の単量体の少なくとも1種からなる重合体があげられ
る。なかでも、より非粘着性の持続性に優れるという点
から、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエ
チレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル−ヘキサ
フルオロプロピレン共重合体(FEP)が好ましく、さ
らに、耐熱性という点から、PFAを用いるのが好まし
い。
【0014】熱溶融性フッ素樹脂の融点は、耐熱防汚性
という点から、270〜330℃であるのが好ましい。
さらに、耐熱性および加工時の熱溶融性フッ素樹脂の造
膜性という点から、280〜320℃であるのが特に好
ましい。
【0015】なお、融点は、当業者であれば、熱溶融性
フッ素樹脂を構成する単量体の重合比を適宜選択するこ
とにより制御することができる。
【0016】つぎに、本発明において用いる熱溶融性フ
ッ素樹脂は、得られる塗膜中で良好な分散性を発揮させ
て耐熱性および非粘着性に優れた被膜を表面に形成させ
るべく、粉末であるのが好ましく、かつその平均粒径は
1μm以下、特に0.5μm以下であるのが好ましい。
【0017】ここで、冒頭で述べたとおり、従来は、比
較的粒径の大きな熱溶融性フッ素樹脂しか用いられてお
らず、平均粒径が1μm以下の熱溶融性フッ素樹脂を使
用することは困難であった。すなわち、入手可能な平均
粒径が1μm以下の熱溶融性フッ素樹脂がディスパージ
ョンの形態をしているため、溶剤中に分散することがで
きず、また、安定化のために大量の界面活性剤を含んで
いることから凝析によって粉状物を得ることが非常に困
難であった。
【0018】そこで、本発明において用いる平均粒径が
1μm以下の熱溶融性フッ素樹脂は、たとえば本件出願
人の先の出願に係る特許第85082号明細書(特公平
1−25506号公報)記載の方法を参考にして得るこ
とができる。
【0019】たとえば、平均粒径が1μm以下の熱溶融
性フッ素樹脂は、水性媒体中で単量体を共存させて乳化
重合を行ない、得られたディスパージョンを界面活性剤
を添加せずに凝析、乾燥して得られる。
【0020】また、熱溶融性フッ素樹脂の平均粒径は、
さらには、造膜性という点から、0.1〜1.0μmで
あるのが好ましく、特に、焼成時のフッ素樹脂の溶融性
という点から、0.3〜0.5μmであるのが好まし
い。
【0021】本発明の塗料組成物における熱溶融性フッ
素樹脂の配合量としては、後述する耐熱性バインダー樹
脂100重量部に対して10〜200重量部であればよ
い。これは、10重量部未満であると非粘着性の持続性
が低下し、200重量部を超えると得られる塗料組成物
と基材との密着性が低下するからである。さらに、非粘
着性および密着性を向上させるという点から50〜15
0重量部であるのが好ましく、特に80〜120重量部
であるのが好ましい。
【0022】つぎに、本発明の塗料用組成物を構成する
耐熱性バインダー樹脂について説明する。本発明におけ
る耐熱性バインダー樹脂は、400℃程度の耐熱性(分
解開始温度)を有し、得られる塗料組成物を基材に塗布
した場合にバインダーとして前記熱溶融性フッ素樹脂を
保持し得るものであれば従来のものと同じでよく、たと
えばポリエーテルスルフォン、ポリフェニルサルファイ
ド、ポリスルフォン、ポリアミドイミド、ポリイミド、
ポリエーテルイミドなどがあげられる。これらはそれぞ
れ単独でまたは任意に組み合わせて用いることができる
が、着色の自由度および加工性の点から、ポリエーテル
スルフォンを用いるのが好ましい。
【0023】溶剤としては、耐熱性バインダー樹脂を溶
解し、熱溶融性フッ素樹脂を分散させるというものであ
ればよく、たとえばN−メチル−2−ピロリドン、ジメ
チルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサ
ノン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトンなどがあげられ、これらをそれぞれ
単独で、または任意に組み合わせて用いることができ
る。また、耐熱性バインダーの溶解性という点から、N
−メチル−2−ピロリドンを用いるのが好ましい。
【0024】かかる溶剤の配合量としては、得られる塗
料組成物に塗膜形成性を与え、また、塗装方法に適した
塗料粘度を与えるという範囲で、当業者であれば適宜選
択することができる。
【0025】また、本発明の塗料組成物は、熱溶融性フ
ッ素樹脂の分散という点から、界面活性剤を添加するこ
とができる。なかでも、フッ素樹脂との親和性および表
面張力低下能という点から含フッ素界面活性剤を用いる
のが好ましい。
【0026】また、かかる界面活性剤は、前述した熱溶
融性フッ素樹脂の配合量の0.1〜10重量%に相当す
る量で配合するのが好ましい。これは、界面活性剤が熱
溶融性フッ素樹脂の0.1重量%未満であると、熱溶融
性フッ素樹脂の分散効果が期待できず、10重量%を超
えると、界面活性剤が熱溶融性フッ素樹脂が塗膜の表面
に被膜を形成することを阻害し、得られる塗膜の非粘着
性が低下するからである。さらに、非粘着性の持続性と
いう点から、熱溶融性フッ素樹脂の1〜5重量%に相当
する界面活性剤を配合するのが好ましい。
【0027】好ましい含フッ素界面活性剤のうち市販さ
れているものとしては、たとえばダイキン工業(株)製
の「ユニダイン」、大日本インキ化学(株)製の「メガ
ファック」などがあげられる。
【0028】本発明の塗料組成物は、前述した熱溶融性
フッ素樹脂、耐熱性バインダー樹脂および溶剤を必須成
分として含み、任意成分として界面活性剤を含むが、そ
のほかの任意成分として、たとえば顔料、光輝剤、抗菌
剤、充填材などの従来から用いられている添加剤も、本
発明の効果を損なわない範囲で含むことができる。
【0029】界面活性剤を除く前記任意成分の配合量
は、得られる塗料組成物からなる塗膜の非粘着性を低下
させないという点から、合計で、耐熱性バインダーと熱
溶融性フッ素樹脂の50重量%までの範囲であればよ
い。
【0030】本発明の塗料組成物は常法によって製造す
ることができる。たとえば、ボールミル、3本ロール、
ディスパーなどの撹拌混合装置を用いて、各成分を撹拌
混合することによって製造することができる。
【0031】かくして得られる本発明の塗料組成物は、
塗装性という点から、固形分濃度が10〜50重量%で
あるのが好ましい。さらに、15〜35重量%が特に好
ましい。
【0032】つぎに、本発明は、前記塗料組成物を基材
に塗布してなる塗装品にも関する。また、基材として
は、たとえばステンレス鋼、アルミニウム、鉄、めっき
鋼板などがあげられる。また、必要に応じて防錆プライ
マー層を設けてもよい。
【0033】前記基材の形状としては、たとえば板状、
棒状、球状があげられ、所望する塗装品の最終形状であ
ってもよい。
【0034】前記基材に塗料組成物を塗布する場合は、
たとえばロールコーター、フローコーター、スプレーな
どを用いて、常法により塗布することができる。また、
基材との密着性という点から、ブラスト、酸、アルカリ
およびクロメートなどによって基材の表面を処理してか
ら塗布するのが好ましい。
【0035】本発明の塗料組成物を基材に塗布する場
合、その乾燥膜厚は耐熱性を損なわない範囲であればよ
く、さらに、非粘着性の持続性の点から5〜40μmで
あるのが好ましく、さらに、加工性の点から10〜20
μmであるのが特に好ましい。
【0036】前述のようにして得られる本発明の塗装品
は、たとえばフライパン、ガステーブルの天板、ホット
プレート、パン焼き器、オイルポット、電子レンジの内
壁材などの、家電および厨房機器など、そのほか耐熱性
および非粘着性が求められているものにも好適に適用す
ることができる。
【0037】
【実施例】以下に、実施例を用いて本発明をより具体的
に説明するが、本発明はこれらのみに制限されるもので
はない。
【0038】実施例1 ポリエーテルスルフォン樹脂(PES5003P、住友
化学工業(株)製)10g、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(融点3
20℃、平均粒径0.3μm)10gをN−メチル−2
−ピロリドン50g、メチルイソブチルケトン15g、
キシレン15gの混合溶剤に加え、ボールミルで溶解分
散して本発明の塗料組成物を得た。ついで、当該組成物
を塗布型クロメート処理した0.5mmのステンレス鋼
板にバーコーターにて乾燥膜厚が10μmになるように
塗布し、400℃で90秒間焼成して、本発明の塗装品
を得た。なお、熱溶融性フッ素樹脂の粒径は、日本電子
(株)製の「HEROSand RODOSレーザー回
析式粒度分布測定装置」および(株)堀場製作所製「C
APA−700」にて測定した。
【0039】実施例2 ポリエーテルスルフォン樹脂(PES5003P、住友
化学工業(株)製)10g、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体A(融点
320℃、平均粒径0.3μm)10g、複合酸化物顔
料(ダイピロキサイドカラ#9510、大日本精化工業
(株)製)5gをN−メチル−2−ピロリドン47g、
メチルイソブチルケトン14g、キシレン13gの混合
溶剤に加え、ボールミルで溶解分散させ、さらにアルミ
フレーク(HS−2、東洋アルミ(株)製)を1g添加
して撹拌、分散させて本発明の塗料組成物を得た。つい
で当該組成物を塗布型クロメート処理した0.5mmの
ステンレス鋼板にバーコーターにて乾燥膜厚が10μm
になるように塗布し、400℃で90秒間焼成して、本
発明の塗装品を得た。
【0040】実施例3 ポリエーテルスルフォン樹脂(PES5003P、住友
化学工業(株)製)10g、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(融点2
80℃、平均粒径0.2μm)10gをN−メチル−2
−ピロリドン50g、メチルイソブチルケトン15g、
キシレン15gの混合溶剤に加え、ボールミルで溶解分
散させて本発明の塗料組成物を得た。ついで当該組成物
を塗布型クロメート処理した0.5mmのステンレス鋼
板にバーコーターにて乾燥膜厚が10μmになるように
塗布し、400℃で90秒間焼成して、本発明の塗装品
を得た。
【0041】実施例4 ポリエーテルスルフォン樹脂(PES5003P、住友
化学工業(株)製)10g、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(融点3
00℃、平均粒径0.15μm)10gをN−メチル−
2−ピロリドン50g、メチルイソブチルケトン15
g、キシレン15gの混合溶剤に加え、ボールミルで溶
解分散させて本発明の塗料組成物を得た。ついで当該組
成物を塗布型クロメート処理した0.5mmのステンレ
ス鋼板にバーコーターにて乾燥膜厚が10μmになるよ
うに塗布し、400℃で90秒間焼成して、本発明の塗
装品を得た。
【0042】実施例5 ポリエーテルスルフォン樹脂(PES5003P、住友
化学工業(株)製)14g、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(融点3
20℃、平均粒径0.3μm)7gをN−メチル−2−
ピロリドン50g、メチルイソブチルケトン15g、キ
シレン15gの混合溶剤に加え、ボールミルで溶解分散
させて本発明の塗料組成物を得た。ついで当該組成物を
塗布型クロメート処理した0.5mmのステンレス鋼板
にバーコーターにて乾燥膜厚が10μmになるように塗
布し、400℃で90秒間焼成して、本発明の塗装品を
得た。
【0043】実施例6 ポリエーテルスルフォン樹脂(PES5003P、住友
化学工業(株)製)8g、テトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(融点32
0℃、平均粒径0.3μm)12gをN−メチル−2−
ピロリドン50g、メチルイソブチルケトン15g、キ
シレン15gの混合溶剤に加え、ボールミルで溶解分散
させて本発明の塗料組成物を得た。ついで当該組成物を
塗布型クロメート処理した0.5mmのステンレス鋼板
にバーコーターにて乾燥膜厚が10μmになるように塗
布し、400℃で90秒間焼成して、本発明の塗装品を
得た。
【0044】実施例7 ポリエーテルスルフォン樹脂(PES5003P、住友
化学工業(株)製)8g、テトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(融点32
0℃、平均粒径0.3μm)12gをN−メチル−2−
ピロリドン50g、メチルイソブチルケトン15g、キ
シレン15g、F−142D(大日本インキ化学工業
(株)製のメガファック)0.3gの混合溶剤に加え、
ボールミルで溶解分散させて本発明の塗料組成物を得
た。ついで当該組成物を塗布型クロメート処理した0.
5mmのステンレス鋼板にバーコーターにて乾燥膜厚が
10μmになるように塗布し、400℃で90秒間焼成
して、本発明の塗装品を得た。
【0045】比較例1 ポリエーテルスルフォン樹脂(PES5003P、住友
化学工業(株)製)10g、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル−ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体(融点240℃、平均粒径0.2μ
m)10gをN−メチル−2−ピロリドン50g、メチ
ルイソブチルケトン15g、キシレン15gの混合溶剤
に加え、ボールミルで溶解分散させて比較塗料組成物を
得た。ついで当該組成物を塗布型クロメート処理した
0.5mmのステンレス鋼板にバーコーターにて乾燥膜
厚が10μmになるように塗布し、400℃で90秒間
焼成して、比較塗装品を得た。
【0046】比較例2 ポリエーテルスルフォン樹脂(PES5003P、住友
化学工業(株)製)10g、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(融点3
00℃、平均粒径5.0μm)10gをN−メチル−2
−ピロリドン50g、メチルイソブチルケトン15g、
キシレン15gの混合溶剤に加え、ボールミルで溶解分
散させて比較塗料組成物を得た。ついで、当該組成物を
塗布型クロメート処理した0.5mmのステンレス鋼板
にバーコーターにて乾燥膜厚が10μmになるように塗
布し、400℃で90秒間焼成して、比較塗装品を得
た。
【0047】比較例3 ポリエーテルスルフォン樹脂(PES5003P、住友
化学工業(株)製)10g、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(融点3
20℃、平均粒径0.3μm)0.9gをN−メチル−
2−ピロリドン50g、メチルイソブチルケトン15
g、キシレン15gの混合溶剤に加え、ボールミルで溶
解分散させて比較塗料組成物を得た。ついで、当該組成
物を塗布型クロメート処理した0.5mmのステンレス
鋼板にバーコーターにて乾燥膜厚が10μmになるよう
に塗布し、400℃で90秒間焼成して、比較塗装品を
得た。
【0048】比較例4 ポリエーテルスルフォン樹脂(PES5003P、住友
化学工業(株)製)6g、テトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(融点32
0℃、平均粒径0.3μm)15gをN−メチル−2−
ピロリドン50g、メチルイソブチルケトン15g、キ
シレン15gの混合溶剤に加え、ボールミルで溶解分散
させて比較塗料組成物を得た。ついで当該組成物を塗布
型クロメート処理した0.5mmのステンレス鋼板にバ
ーコーターにて乾燥膜厚が10μmになるように塗布
し、400℃で90秒間焼成して、比較塗装品を得た。
【0049】前述のようにして作製した本発明の塗装品
および比較塗装品を切断して試験片を得、試験片を下記
の項目にて試験、評価した。
【0050】[試験方法] (1)加工性(OT密着曲げセロハンテープ剥離試験) 試験片をOT曲げ(塗装面を外側にして折り曲げ)した
後にセロハンテープ剥離を行ない、剥離率が0%以上1
0%未満のものをA、剥離率が10%以上20%未満の
ものをB、剥離率が20%以上50%未満のものをC、
剥離率が50%以上のものをDと評価した。
【0051】(2)表面粗さ 試験片の表面粗度(Ra)を、SURFCOM470A
((株)東京精密製)で測定した。Raが0.5μm未
満のものをA、0.5μm以上1.0μm未満のものを
B、1μm以上のものをCとした。
【0052】(3)初期非粘着性 卵/砂糖/醤油=1/1/1(重量比)からなる汚染液
を試験片にスポットし、260℃で30分間焼き付けた
後のものについて試験した。簡単に汚染物が除去できる
ものをA、汚染物が取れ難いものをB、汚染物が取れな
いものをCとした。
【0053】(4)非粘着性の持続性 前記、初期非粘着性試験を1サイクルとし、汚染物が取
れなくなるまでのサイクル数を調べた。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、非粘着性の持続性に優
れた非粘着性耐熱塗料を提供することができ、かかる塗
料を基材に塗布してなる塗装品は、たとえばフライパ
ン、ガステーブルの天板、電子レンジの内壁材などの耐
熱性および非粘着性を必要とするものに適用することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鳥居 寛 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 Fターム(参考) 4J038 CD092 CD122 CD132 CE052 DJ021 DJ051 DK001 DK011 KA06 MA02 MA09 NA10 NA14 PB02 PC02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性バインダー樹脂100重量部に対
    して、融点が270℃以上の熱溶融性フッ素樹脂を10
    〜200重量部含み、熱溶融性フッ素樹脂が1μm以下
    の平均粒径を有する粉末である塗料組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の塗料組成物を基材に塗布
    してなる塗装品。
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