JP2000026714A - 芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物 - Google Patents
芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物Info
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- JP2000026714A JP2000026714A JP10207154A JP20715498A JP2000026714A JP 2000026714 A JP2000026714 A JP 2000026714A JP 10207154 A JP10207154 A JP 10207154A JP 20715498 A JP20715498 A JP 20715498A JP 2000026714 A JP2000026714 A JP 2000026714A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 成形品としたときのウェルド部の強度保持率
が高い芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物を提供する
こと。 【解決手段】 (A)芳香族ポリカーボネート樹脂40
〜97重量部、(B)ABS系樹脂60〜3重量部、及
び(C)エポキシ変性(部分水添)芳香族ビニル系ブロ
ック共重合体0.5〜30重量部((A)及び(B)の
合計100重量部に対して)からなる芳香族ポリカーボ
ネート系樹脂組成物。
が高い芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物を提供する
こと。 【解決手段】 (A)芳香族ポリカーボネート樹脂40
〜97重量部、(B)ABS系樹脂60〜3重量部、及
び(C)エポキシ変性(部分水添)芳香族ビニル系ブロ
ック共重合体0.5〜30重量部((A)及び(B)の
合計100重量部に対して)からなる芳香族ポリカーボ
ネート系樹脂組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は芳香族ポリカーボネ
ート系樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、芳香族ポリ
カーボネート樹脂、ABS系樹脂及びエポキシ変性(部
分水添)芳香族ビニル系ブロック共重合体からなる組成
物に関するものであり、本組成物の成形品は、ウェルド
部の強度保持率が高い。
ート系樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、芳香族ポリ
カーボネート樹脂、ABS系樹脂及びエポキシ変性(部
分水添)芳香族ビニル系ブロック共重合体からなる組成
物に関するものであり、本組成物の成形品は、ウェルド
部の強度保持率が高い。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリカーボネートは、機械的強度
が優れた樹脂であり、エンジニアリングプラスチックと
して広く使用されており、その性質を利用して種々の樹
脂とのブレンドが知られている。
が優れた樹脂であり、エンジニアリングプラスチックと
して広く使用されており、その性質を利用して種々の樹
脂とのブレンドが知られている。
【0003】芳香族ポリカーボネート樹脂の成形加工性
等の改質技術として、ABS樹脂とのブレンド(特公昭
38-15225号および特公昭51-11142号公報)が知られてお
り、芳香族ポリカーボネート樹脂の成形加工性を良好に
し、また衝撃強度が改善された成形品を得ることができ
る。しかしながら、これらの成形品は、押出し成形、射
出成形等の際に、ウェルド部(金型内での樹脂流れの接
合部)の強度が低いという欠点がある。
等の改質技術として、ABS樹脂とのブレンド(特公昭
38-15225号および特公昭51-11142号公報)が知られてお
り、芳香族ポリカーボネート樹脂の成形加工性を良好に
し、また衝撃強度が改善された成形品を得ることができ
る。しかしながら、これらの成形品は、押出し成形、射
出成形等の際に、ウェルド部(金型内での樹脂流れの接
合部)の強度が低いという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ウェルド部
の強度保持率の高い芳香族ポリカーボネート系樹脂組成
物を提供することを目的とする。
の強度保持率の高い芳香族ポリカーボネート系樹脂組成
物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、芳香族ポ
リカーボネート樹脂にABS系樹脂及びエポキシ変性芳
香族ビニル系ブロック共重合体を添加することによりか
かる問題点を解決しうることを見い出し、本発明を完成
するに至った。
リカーボネート樹脂にABS系樹脂及びエポキシ変性芳
香族ビニル系ブロック共重合体を添加することによりか
かる問題点を解決しうることを見い出し、本発明を完成
するに至った。
【0006】すなわち本発明の第1は、(A)芳香族ポ
リカーボネート樹脂40〜97重量部、(B)ABS系
樹脂60〜3重量部、及び(C)エポキシ変性(部分水
添)芳香族ビニル系ブロック共重合体0.5〜30重量
部((A)及び(B)の合計100重量部に対して)か
らなる芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物を提供す
る。本発明の第2は、(B)ABS系樹脂がABSとA
Sの組成物である本発明の第1に記載の芳香族ポリカー
ボネート系樹脂組成物を提供する。本発明の第3は、
(C)エポキシ変性(部分水添)芳香族ビニル系ブロッ
ク共重合体が、スチレン含有量1〜60重量%の(部分
水添)スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
体のエポキシ化物である本発明の第1に記載の芳香族ポ
リカーボネート系樹脂組成物を提供する。
リカーボネート樹脂40〜97重量部、(B)ABS系
樹脂60〜3重量部、及び(C)エポキシ変性(部分水
添)芳香族ビニル系ブロック共重合体0.5〜30重量
部((A)及び(B)の合計100重量部に対して)か
らなる芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物を提供す
る。本発明の第2は、(B)ABS系樹脂がABSとA
Sの組成物である本発明の第1に記載の芳香族ポリカー
ボネート系樹脂組成物を提供する。本発明の第3は、
(C)エポキシ変性(部分水添)芳香族ビニル系ブロッ
ク共重合体が、スチレン含有量1〜60重量%の(部分
水添)スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
体のエポキシ化物である本発明の第1に記載の芳香族ポ
リカーボネート系樹脂組成物を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】(A)芳香族ポリカーボネート系
樹脂 本発明において使用する成分(A)芳香族ポリカーボネ
ート系樹脂は通常、次式で示される繰返し単位を主に有
する。
樹脂 本発明において使用する成分(A)芳香族ポリカーボネ
ート系樹脂は通常、次式で示される繰返し単位を主に有
する。
【0008】
【化1】
【0009】本発明においては、通常の製法で得られる
芳香族ポリカーボネート樹脂を使用する。従来一般に用
いられる芳香族ポリカーボネート樹脂の製法としては、
ホスゲン法及びエステル交換法が知られている。ホスゲ
ン法は、ビスフェノールAのようなジフェノール類のナ
トリウム塩とホスゲンを反応させてポリカーボネートを
作る方法である。エステル交換法は、ジメチルカーボネ
ートのようなジアルキルカーボネートあるいはジフェニ
ルカーボネートのようなジアリールカーボネートとビス
フェノールAのようなジフェノール類をエステル交換反
応させて作る方法である。本発明では、いずれの製造法
によるものでも使用できる。
芳香族ポリカーボネート樹脂を使用する。従来一般に用
いられる芳香族ポリカーボネート樹脂の製法としては、
ホスゲン法及びエステル交換法が知られている。ホスゲ
ン法は、ビスフェノールAのようなジフェノール類のナ
トリウム塩とホスゲンを反応させてポリカーボネートを
作る方法である。エステル交換法は、ジメチルカーボネ
ートのようなジアルキルカーボネートあるいはジフェニ
ルカーボネートのようなジアリールカーボネートとビス
フェノールAのようなジフェノール類をエステル交換反
応させて作る方法である。本発明では、いずれの製造法
によるものでも使用できる。
【0010】本発明で芳香族ポリカーボネート樹脂の原
料として使用されるジフェノール類としては、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(即ちビスフ
ェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)オクタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン;2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3−セカンダリーブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ターシ
ャリーブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、及
びこれらの混合物が挙げられる。中でもビスフェノール
Aが好ましい。
料として使用されるジフェノール類としては、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(即ちビスフ
ェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)オクタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン;2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3−セカンダリーブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ターシ
ャリーブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、及
びこれらの混合物が挙げられる。中でもビスフェノール
Aが好ましい。
【0011】エステル交換法において使用されるジカー
ボネートとしては、ジフェニルカーボネート、ジトリル
カーボネート、ビスクロロフェニルカーボネート、m−
クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス
(ビフェニル)カーボネート、ジメチルカーボネート、
ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジシク
ロヘキシルカーボネート、及びこれらの混合物が挙げら
れる。中でもジフェニルカーボネートが好ましい。
ボネートとしては、ジフェニルカーボネート、ジトリル
カーボネート、ビスクロロフェニルカーボネート、m−
クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス
(ビフェニル)カーボネート、ジメチルカーボネート、
ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジシク
ロヘキシルカーボネート、及びこれらの混合物が挙げら
れる。中でもジフェニルカーボネートが好ましい。
【0012】(B)ABS系樹脂 本発明で使用する(B)ABS系樹脂は、(a)ゴム質
重合体、(b)芳香族ビニル単量体成分および(c)シアン
化ビニル単量体成分からなる共重合体である。上記(a)
ゴム質重合体としては、ポリブタジエン、ポリイソプレ
ン、スチレン-ブタジエンのランダム共重合体およびブ
ロック共重合体、該ブロック共重合体の水素添加物;ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体、ブタジエン−イ
ソプレン共重合体などのジエン系ゴム;エチレン−プロ
ピレンのランダム共重合体およびブロック共重合体、エ
チレン−ブテンのランダム共重合体およびブロック共重
合体、エチレンとα−オレフィンとの共重合体;エチレ
ン−メタクリレート、エチレン−ブチルアクリレートな
どのエチレン−不飽和カルボン酸エステルとの共重合
体;エチレン−酢酸ビニルなどのエチレンと脂肪酸ビニ
ルとの共重合体;エチレンープロピレンーエチリデンノ
ルボルネン共重合体、エチレン−プロピレン−ヘキサジ
エン共重合体などのエチレン−プロピレン非共役ジエン
ターポリマー、ブチレン−イソプレン共重合体などが挙
げられる。これらは1種または2種以上混合して使用す
る。好ましいゴム質重合体としてはエチレン−プロピレ
ンゴム、エチレン−プロピレン非共役ジエンターポリマ
ーおよびジエン系ゴムであり、特に好ましくはポリブタ
ジエンおよびスチレン−ブタジエン共重合体であり、こ
のスチレン−ブタジエン共重合体中のスチレン含有率は
50重量%以下であることが好ましい。
重合体、(b)芳香族ビニル単量体成分および(c)シアン
化ビニル単量体成分からなる共重合体である。上記(a)
ゴム質重合体としては、ポリブタジエン、ポリイソプレ
ン、スチレン-ブタジエンのランダム共重合体およびブ
ロック共重合体、該ブロック共重合体の水素添加物;ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体、ブタジエン−イ
ソプレン共重合体などのジエン系ゴム;エチレン−プロ
ピレンのランダム共重合体およびブロック共重合体、エ
チレン−ブテンのランダム共重合体およびブロック共重
合体、エチレンとα−オレフィンとの共重合体;エチレ
ン−メタクリレート、エチレン−ブチルアクリレートな
どのエチレン−不飽和カルボン酸エステルとの共重合
体;エチレン−酢酸ビニルなどのエチレンと脂肪酸ビニ
ルとの共重合体;エチレンープロピレンーエチリデンノ
ルボルネン共重合体、エチレン−プロピレン−ヘキサジ
エン共重合体などのエチレン−プロピレン非共役ジエン
ターポリマー、ブチレン−イソプレン共重合体などが挙
げられる。これらは1種または2種以上混合して使用す
る。好ましいゴム質重合体としてはエチレン−プロピレ
ンゴム、エチレン−プロピレン非共役ジエンターポリマ
ーおよびジエン系ゴムであり、特に好ましくはポリブタ
ジエンおよびスチレン−ブタジエン共重合体であり、こ
のスチレン−ブタジエン共重合体中のスチレン含有率は
50重量%以下であることが好ましい。
【0013】上記(b)成分の芳香族ビニル単量体成分と
しては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、o−,
m−,もしくはp−メチルスチレン、ビニルキシレン、
モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノブロモス
チレン、ジブロモスチレン、フルオロスチレン、p−t
ert−ブチルスチレン、エチルスチレン、ビニルナフ
タレン等を挙げることができる。これらを1種または2
種以上使用する。好ましくはスチレン、α−メチルスチ
レンである。
しては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、o−,
m−,もしくはp−メチルスチレン、ビニルキシレン、
モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、モノブロモス
チレン、ジブロモスチレン、フルオロスチレン、p−t
ert−ブチルスチレン、エチルスチレン、ビニルナフ
タレン等を挙げることができる。これらを1種または2
種以上使用する。好ましくはスチレン、α−メチルスチ
レンである。
【0014】上記(c)成分のシアン化ビニル単量体成分
としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル等を挙げることができ、これらを1種または2種以上
使用する。
としては、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル等を挙げることができ、これらを1種または2種以上
使用する。
【0015】本発明で使用する(B)ABS系樹脂とし
ては、上記の成分(a)、(b)、(c)以外に(d)
これらの成分と共重合可能な単量体を本発明の目的を損
なわない範囲で使用することが出来る。そのような共重
合可能な単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸等
のα、β不飽和カルボン酸;メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチル
(メタ)アクレレート、2−エチルヘキシルメタクリレ
ート等のα、β不飽和カルボン酸エステル;無水マレイ
ン酸、無水イタコン酸等のα、β不飽和ジカルボン酸無
水物;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチル
マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−o−クロロ
フェニルマレイミド等のα、β不飽和ジカルボン酸のイ
ミド化合物等を挙げることができる。これらの単量体は
1種または2種以上で使用される。
ては、上記の成分(a)、(b)、(c)以外に(d)
これらの成分と共重合可能な単量体を本発明の目的を損
なわない範囲で使用することが出来る。そのような共重
合可能な単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸等
のα、β不飽和カルボン酸;メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチル
(メタ)アクレレート、2−エチルヘキシルメタクリレ
ート等のα、β不飽和カルボン酸エステル;無水マレイ
ン酸、無水イタコン酸等のα、β不飽和ジカルボン酸無
水物;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチル
マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−o−クロロ
フェニルマレイミド等のα、β不飽和ジカルボン酸のイ
ミド化合物等を挙げることができる。これらの単量体は
1種または2種以上で使用される。
【0016】成分(B)のABS系樹脂において、各成
分(a)、(b)および(c)の組成比は特に制限はな
く、用途に応じて各成分が配合される。
分(a)、(b)および(c)の組成比は特に制限はな
く、用途に応じて各成分が配合される。
【0017】またABS系樹脂としては、(a)ゴム質
重合体の存在下にその他の成分がグラフト共重合したグ
ラフト共重合体、または、このグラフト共重合体と
(b)シアン化ビニル単量体及び(c)芳香族ビニル単
量体の共重合生成物とのブレンド等が好ましく、さらに
好ましくはABS樹脂、AES樹脂である。
重合体の存在下にその他の成分がグラフト共重合したグ
ラフト共重合体、または、このグラフト共重合体と
(b)シアン化ビニル単量体及び(c)芳香族ビニル単
量体の共重合生成物とのブレンド等が好ましく、さらに
好ましくはABS樹脂、AES樹脂である。
【0018】(B)ABS系樹脂の製造法に関しては特
に制限はなく、塊状重合、溶液重合、塊状懸濁重合、懸
濁重合、乳化重合など通常公知の方法が用いられる。ま
た別々に共重合した樹脂をブレンドすることによって成
分(B)のABS系樹脂を得ることも可能である。
に制限はなく、塊状重合、溶液重合、塊状懸濁重合、懸
濁重合、乳化重合など通常公知の方法が用いられる。ま
た別々に共重合した樹脂をブレンドすることによって成
分(B)のABS系樹脂を得ることも可能である。
【0019】本発明で使用する(B)ABS系樹脂は、
ABS系樹脂と他の熱可塑性樹脂との組成物であっても
よい。熱可塑性樹脂としては、アクリロニトリル−スチ
レン共重合樹脂(AS樹脂)、アクリロニトリル−α−
メチルスチレン共重合体等が挙げられる。
ABS系樹脂と他の熱可塑性樹脂との組成物であっても
よい。熱可塑性樹脂としては、アクリロニトリル−スチ
レン共重合樹脂(AS樹脂)、アクリロニトリル−α−
メチルスチレン共重合体等が挙げられる。
【0020】(B)ABS系樹脂成分は、成分(A)4
0〜97重量部に対して60〜3重量部、好ましくは成
分(A)50〜70重量部に対して50〜30重量部配
合する。
0〜97重量部に対して60〜3重量部、好ましくは成
分(A)50〜70重量部に対して50〜30重量部配
合する。
【0021】(C)エポキシ変性(部分水添)芳香族ビ
ニル系ブロック共重合体 本発明で使用する(C)エポキシ変性(部分水添)芳香
族ビニル系ブロック共重合体は、(部分水添)芳香族ビ
ニル系ブロック共重合体中の共役ジエン化合物に由来す
る二重結合をエポキシ化したものである。上記におい
て、芳香族ビニル系ブロック共重合体とはビニル芳香族
化合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体であり、
部分水添芳香族ビニル系ブロック共重合体とは該芳香族
ビニル系ブロック共重合体中の共役ジエン化合物に由来
する二重結合を部分的に水添したものである。本発明で
は、芳香族ビニル系ブロック共重合体と部分水添芳香族
ビニル系ブロック共重合体の両者を(部分水添)芳香族
ビニル系ブロック共重合体と表す。
ニル系ブロック共重合体 本発明で使用する(C)エポキシ変性(部分水添)芳香
族ビニル系ブロック共重合体は、(部分水添)芳香族ビ
ニル系ブロック共重合体中の共役ジエン化合物に由来す
る二重結合をエポキシ化したものである。上記におい
て、芳香族ビニル系ブロック共重合体とはビニル芳香族
化合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体であり、
部分水添芳香族ビニル系ブロック共重合体とは該芳香族
ビニル系ブロック共重合体中の共役ジエン化合物に由来
する二重結合を部分的に水添したものである。本発明で
は、芳香族ビニル系ブロック共重合体と部分水添芳香族
ビニル系ブロック共重合体の両者を(部分水添)芳香族
ビニル系ブロック共重合体と表す。
【0022】上記芳香族ビニル系ブロック共重合体と
は、ビニル芳香族化合物重合体ブロックAと、共役ジエ
ン化合物重合体ブロックBとからなるブロック共重合体
をいう。ビニル芳香族化合物重合体ブロックAは、ビニ
ル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックである。ま
た、共役ジエン化合物重合体ブロックBは、共役ジエン
化合物を主体とする重合体ブロックである。ビニル芳香
族化合物と共役ジエン化合物の共重合重量比は1/99
〜60/40であり、特に10/90〜50/50の重
合比が好ましい。
は、ビニル芳香族化合物重合体ブロックAと、共役ジエ
ン化合物重合体ブロックBとからなるブロック共重合体
をいう。ビニル芳香族化合物重合体ブロックAは、ビニ
ル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックである。ま
た、共役ジエン化合物重合体ブロックBは、共役ジエン
化合物を主体とする重合体ブロックである。ビニル芳香
族化合物と共役ジエン化合物の共重合重量比は1/99
〜60/40であり、特に10/90〜50/50の重
合比が好ましい。
【0023】芳香族ビニル系ブロック共重合体の数平均
分子量は5,000〜600,000、好ましくは1
0,000〜500,000の範囲であり、分子量分布
[重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比
(Mw/Mn)]は10以下である。
分子量は5,000〜600,000、好ましくは1
0,000〜500,000の範囲であり、分子量分布
[重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比
(Mw/Mn)]は10以下である。
【0024】また芳香族ビニル系ブロック共重合体の分
子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あるいはこれらの任
意の組合わせのいずれであってもよい。例えば、A−
B、A−B−A、B−A−B−A,(A−B−)4S
i、A−B−A−B−A等の構造を有するビニル芳香族
化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体であり、こ
れらの構造群の中から選ばれた少なくとも1種以上のビ
ニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体
である。
子構造は、直鎖状、分岐状、放射状あるいはこれらの任
意の組合わせのいずれであってもよい。例えば、A−
B、A−B−A、B−A−B−A,(A−B−)4S
i、A−B−A−B−A等の構造を有するビニル芳香族
化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体であり、こ
れらの構造群の中から選ばれた少なくとも1種以上のビ
ニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体
である。
【0025】芳香族ビニル系ブロック共重合体を構成す
るビニル芳香族化合物としては、例えばスチレン、α−
メチルスチレン、ビニルトルエン、p−tert−ブチ
ルスチレン、ジビニルベンゼン、p-メチルスチレン、
1,1−ジフェニルスチレン等の中から選ばれた少なく
とも1種以上が選択でき、中でもスチレンが好ましい。
るビニル芳香族化合物としては、例えばスチレン、α−
メチルスチレン、ビニルトルエン、p−tert−ブチ
ルスチレン、ジビニルベンゼン、p-メチルスチレン、
1,1−ジフェニルスチレン等の中から選ばれた少なく
とも1種以上が選択でき、中でもスチレンが好ましい。
【0026】芳香族ビニル系ブロック共重合体を構成す
る共役ジエン化合物としては、例えばブタジエン、イソ
プレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−
1,3−ブタジエン、ピペリレン、3−ブチル−1,3
−オクタジエン、フェニル−1,3−ブタジエン等の中
から選ばれた少なくとも1種以上が選択でき、中でもブ
タジエン、イソプレンおよびこれらの組み合わせが好ま
しい。
る共役ジエン化合物としては、例えばブタジエン、イソ
プレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−
1,3−ブタジエン、ピペリレン、3−ブチル−1,3
−オクタジエン、フェニル−1,3−ブタジエン等の中
から選ばれた少なくとも1種以上が選択でき、中でもブ
タジエン、イソプレンおよびこれらの組み合わせが好ま
しい。
【0027】本発明で原料として使用する芳香族ビニル
系ブロック共重合体の製造方法としては、上記した構造
を有するものであればどのような製造方法も採用でき
る。例えば、特公昭40−23798号、特公昭43−
17979号、特公昭46−32415号、特公昭56
−28925号公報に記載された方法により、リチウム
触媒等を用いて不活性溶媒中でビニル芳香族化合物−共
役ジエン化合物ブロック共重合体を合成することができ
る。さらに、特公昭42−8704号、特公昭43−6
636号公報、あるいは特開昭59−133203号公
報に記載された方法により、不活性溶媒中で水素添加触
媒の存在下に水素添加して、本発明に供する、部分的に
水添した芳香族ビニル系ブロック共重合体を合成するこ
とができる。
系ブロック共重合体の製造方法としては、上記した構造
を有するものであればどのような製造方法も採用でき
る。例えば、特公昭40−23798号、特公昭43−
17979号、特公昭46−32415号、特公昭56
−28925号公報に記載された方法により、リチウム
触媒等を用いて不活性溶媒中でビニル芳香族化合物−共
役ジエン化合物ブロック共重合体を合成することができ
る。さらに、特公昭42−8704号、特公昭43−6
636号公報、あるいは特開昭59−133203号公
報に記載された方法により、不活性溶媒中で水素添加触
媒の存在下に水素添加して、本発明に供する、部分的に
水添した芳香族ビニル系ブロック共重合体を合成するこ
とができる。
【0028】本発明におけるエポキシ化(部分水添)芳
香族ビニル系ブロック共重合体は上記の芳香族ビニル系
ブロック共重合体またはその部分水添物を不活性溶媒中
でハイドロパーオキサイド類、過酸類等のエポキシ化剤
と反応させることにより得ることができる。エポキシ化
に使用するハイドロパーオキサイド類としては過酸化水
素、ターシャリブチルハイドロパーオキサイド、クメン
パーオキサイド等がある。過酸類としては過ギ酸、過酢
酸、過安息香酸、トリフルオロ過酢酸等がある。このう
ち過酢酸は工業的に大量に製造されており、安価に入手
でき、安定度も高いので好ましいエポキシ化剤である。
エポキシ化の際には必要に応じて触媒を用いることがで
きる。例えば、過酸の場合、炭酸ソーダ等のアルカリや
硫酸等の酸を触媒として用い得る。また、ハイドロパー
オキサイド類の場合、タングステン酸と苛性ソーダの混
合物を過酸化水素と、あるいは有機酸を過酸化水素と、
あるいはモリブデンヘキサカルボニルをターシャリブチ
ルパーオキサイドと併用して触媒効果を得ることができ
る。不活性溶媒としては、原料の粘度の低下、エポキシ
化剤の希釈による安定化等の目的で使用することがで
き、過酢酸の場合であれば芳香族化合物、エーテル類、
エステル類等を用いることができる。特に好ましい溶媒
は、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼン、
酢酸エチル、四塩化炭素、クロロホルムである。
香族ビニル系ブロック共重合体は上記の芳香族ビニル系
ブロック共重合体またはその部分水添物を不活性溶媒中
でハイドロパーオキサイド類、過酸類等のエポキシ化剤
と反応させることにより得ることができる。エポキシ化
に使用するハイドロパーオキサイド類としては過酸化水
素、ターシャリブチルハイドロパーオキサイド、クメン
パーオキサイド等がある。過酸類としては過ギ酸、過酢
酸、過安息香酸、トリフルオロ過酢酸等がある。このう
ち過酢酸は工業的に大量に製造されており、安価に入手
でき、安定度も高いので好ましいエポキシ化剤である。
エポキシ化の際には必要に応じて触媒を用いることがで
きる。例えば、過酸の場合、炭酸ソーダ等のアルカリや
硫酸等の酸を触媒として用い得る。また、ハイドロパー
オキサイド類の場合、タングステン酸と苛性ソーダの混
合物を過酸化水素と、あるいは有機酸を過酸化水素と、
あるいはモリブデンヘキサカルボニルをターシャリブチ
ルパーオキサイドと併用して触媒効果を得ることができ
る。不活性溶媒としては、原料の粘度の低下、エポキシ
化剤の希釈による安定化等の目的で使用することがで
き、過酢酸の場合であれば芳香族化合物、エーテル類、
エステル類等を用いることができる。特に好ましい溶媒
は、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、ベンゼン、
酢酸エチル、四塩化炭素、クロロホルムである。
【0029】エポキシ化剤の量に厳密な制限はなく、そ
れぞれの場合における最適量は、使用する個々のエポキ
シ化剤、所望されるエポキシ化度、使用するブロック共
重合体の種類等のような可変要因によって決まる。エポ
キシ化反応条件には厳密な制限はない。用いるエポキシ
化剤の反応性によって使用できる反応温度域は定まる。
例えば、過酢酸についていえば0〜70℃が好ましく、
0℃より低いと反応が遅く、70℃を超えると過酢酸の
分解が起こる。反応混合物の特別な操作は必要なく、例
えば、混合物を2〜10時間撹拌すればよい。得られた
エポキシ化したジエン系ブロック共重合体の単離は適当
な方法、例えば貧溶媒で沈殿させる方法、反応混合物を
熱水中に撹拌の下で投入し溶媒を蒸留除去する方法、直
接脱溶媒法等で行うことができる。
れぞれの場合における最適量は、使用する個々のエポキ
シ化剤、所望されるエポキシ化度、使用するブロック共
重合体の種類等のような可変要因によって決まる。エポ
キシ化反応条件には厳密な制限はない。用いるエポキシ
化剤の反応性によって使用できる反応温度域は定まる。
例えば、過酢酸についていえば0〜70℃が好ましく、
0℃より低いと反応が遅く、70℃を超えると過酢酸の
分解が起こる。反応混合物の特別な操作は必要なく、例
えば、混合物を2〜10時間撹拌すればよい。得られた
エポキシ化したジエン系ブロック共重合体の単離は適当
な方法、例えば貧溶媒で沈殿させる方法、反応混合物を
熱水中に撹拌の下で投入し溶媒を蒸留除去する方法、直
接脱溶媒法等で行うことができる。
【0030】上記のようにして得られる(B)エポキシ
変性(部分水添)芳香族ビニル系ブロック共重合体のエ
ポキシ当量は140〜6000、好ましくは200〜2
000である。エポキシ当量が140未満では重合体の
弾性的な性質が発現しにくくなり好ましくなく、600
0超ではエポキシ化したことによる特異な物性が発現し
にくくなり好ましくない。
変性(部分水添)芳香族ビニル系ブロック共重合体のエ
ポキシ当量は140〜6000、好ましくは200〜2
000である。エポキシ当量が140未満では重合体の
弾性的な性質が発現しにくくなり好ましくなく、600
0超ではエポキシ化したことによる特異な物性が発現し
にくくなり好ましくない。
【0031】芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物 本発明の芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物は、
(A)芳香族ポリカーボネート樹脂、(B)ABS系樹
脂及び(C)エポキシ変性(部分水添)芳香族ビニル系
ブロック共重合体からなる。組成比は、(A)芳香族ポ
リカーボネート樹脂40〜97重量部、(B)ABS系
樹脂60〜3重量部、及び(A)芳香族ポリカーボネー
ト樹脂と(B)ABS系樹脂との合計100重量部に対
して(C)エポキシ変性(部分水添)芳香族ビニル系ブ
ロック共重合体0.5〜30重量部、好ましくは2〜2
0重量部からなる。(C)成分が少なすぎると衝撃強度
の改良効果が低く、多すぎると経時的に不利になる。
(A)芳香族ポリカーボネート樹脂、(B)ABS系樹
脂及び(C)エポキシ変性(部分水添)芳香族ビニル系
ブロック共重合体からなる。組成比は、(A)芳香族ポ
リカーボネート樹脂40〜97重量部、(B)ABS系
樹脂60〜3重量部、及び(A)芳香族ポリカーボネー
ト樹脂と(B)ABS系樹脂との合計100重量部に対
して(C)エポキシ変性(部分水添)芳香族ビニル系ブ
ロック共重合体0.5〜30重量部、好ましくは2〜2
0重量部からなる。(C)成分が少なすぎると衝撃強度
の改良効果が低く、多すぎると経時的に不利になる。
【0032】本発明のポリカーボネート系樹脂組成物に
は、その物性を損なわない限りにおいて樹脂の混合時や
成形時に顔料、染料、強化剤、難燃剤、充填剤、酸化防
止剤、安定剤、滑剤、離型剤、結晶核剤、可塑剤、流動
性改良剤、帯電防止剤等の樹脂添加剤を添加することが
できる。
は、その物性を損なわない限りにおいて樹脂の混合時や
成形時に顔料、染料、強化剤、難燃剤、充填剤、酸化防
止剤、安定剤、滑剤、離型剤、結晶核剤、可塑剤、流動
性改良剤、帯電防止剤等の樹脂添加剤を添加することが
できる。
【0033】本発明のポリカーボネート系樹脂組成物
は、従来から公知の方法により、上記(A)、(B)、
(C)及び必要に応じて樹脂添加剤を加えて、混合して
製造することができる。例えば、各配合成分をターンブ
ルミキサー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、
スーパーミキサーで代表される高速ミキサーにより分散
混合した後、押出機、バンバリーミキサー、ロール等で
溶融、混練する方法が適宜選択される。
は、従来から公知の方法により、上記(A)、(B)、
(C)及び必要に応じて樹脂添加剤を加えて、混合して
製造することができる。例えば、各配合成分をターンブ
ルミキサー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、
スーパーミキサーで代表される高速ミキサーにより分散
混合した後、押出機、バンバリーミキサー、ロール等で
溶融、混練する方法が適宜選択される。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下
の実施例においては次の各成分を使用した。 (A)芳香族ポリカーボネート: PC−1(商品名パンライトL1225WP、帝人化成
(株)社製、ホスゲン法) PC−2(商品名レキサン141、日本ジーイープラス
チック(株)社製、エステル交換法) PC−3(商品名タフロンFN2200、出光石油化学
(株)社製、ホスゲン法) (B)ABS系樹脂成分: ABS:ブタジエン量40重量%、アクリロニトリル/
スチレン重量比=26/74、グラフト率55%、ME
K中の極限粘度0.45(30℃) AS:アクリロニトリル/スチレン重量比=27/7
3、クロロホルム中の極限粘度0.83(25℃)
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下
の実施例においては次の各成分を使用した。 (A)芳香族ポリカーボネート: PC−1(商品名パンライトL1225WP、帝人化成
(株)社製、ホスゲン法) PC−2(商品名レキサン141、日本ジーイープラス
チック(株)社製、エステル交換法) PC−3(商品名タフロンFN2200、出光石油化学
(株)社製、ホスゲン法) (B)ABS系樹脂成分: ABS:ブタジエン量40重量%、アクリロニトリル/
スチレン重量比=26/74、グラフト率55%、ME
K中の極限粘度0.45(30℃) AS:アクリロニトリル/スチレン重量比=27/7
3、クロロホルム中の極限粘度0.83(25℃)
【0035】(C)エポキシ変性(部分水添)芳香族ビ
ニル系ブロック共重合体 以下の方法により調製したものを使用した。撹拌機、還
流冷却管および温度計を備えたジャケット付き反応器に
ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンのブロッ
ク共重合体(商品名TR2000、日本合成ゴム(株)
社製、数平均分子量100,000、スチレン/ブタジ
エン共重合比(重量)=40/60)300g、酢酸エ
チル1,500gを仕込み溶解した。ついで、過酢酸の
30重量%酢酸エチル溶液169gを連続滴下させ、撹
拌下40℃で3時間エポキシ化反応を行った。反応液を
常温に戻して反応器より取り出し、多量のメタノールを
加えて析出させ、濾別後、水洗し、乾燥させエポキシ当
量520のエポキシ変性芳香族ビニル系ブロック共重合
体ESBSを得た。
ニル系ブロック共重合体 以下の方法により調製したものを使用した。撹拌機、還
流冷却管および温度計を備えたジャケット付き反応器に
ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンのブロッ
ク共重合体(商品名TR2000、日本合成ゴム(株)
社製、数平均分子量100,000、スチレン/ブタジ
エン共重合比(重量)=40/60)300g、酢酸エ
チル1,500gを仕込み溶解した。ついで、過酢酸の
30重量%酢酸エチル溶液169gを連続滴下させ、撹
拌下40℃で3時間エポキシ化反応を行った。反応液を
常温に戻して反応器より取り出し、多量のメタノールを
加えて析出させ、濾別後、水洗し、乾燥させエポキシ当
量520のエポキシ変性芳香族ビニル系ブロック共重合
体ESBSを得た。
【0036】[実施例1〜6]各種の芳香族ポリカーボネ
ート、ABS系樹脂及びエポキシ変性芳香族ビニル系ブ
ロック共重合体を表1に示す割合(重量比)で使用し
て、40mm単軸押出機により設定温度250℃、回転
数80rpmで溶融混練し、ペレットを作った。このペ
レットを用いて、設定温度240℃、金型温度60℃で
成形して、試験片を作成し、ASTMに定められた試験
法に基づいて機械的特性を測定した。結果を表1に示
す。
ート、ABS系樹脂及びエポキシ変性芳香族ビニル系ブ
ロック共重合体を表1に示す割合(重量比)で使用し
て、40mm単軸押出機により設定温度250℃、回転
数80rpmで溶融混練し、ペレットを作った。このペ
レットを用いて、設定温度240℃、金型温度60℃で
成形して、試験片を作成し、ASTMに定められた試験
法に基づいて機械的特性を測定した。結果を表1に示
す。
【0037】[比較例1〜4]上記実施例1〜6に対応し
て、各種の芳香族ポリカーボネートとABS系樹脂のみ
を使用して試験片を作成し、機械的特性を測定した。結
果を表1に示す。
て、各種の芳香族ポリカーボネートとABS系樹脂のみ
を使用して試験片を作成し、機械的特性を測定した。結
果を表1に示す。
【0038】表1の各符号次の通りであり、[ ]内は単
位を示す。 TS:引っ張り強さ[kg/cm2](ASTM D63
8) EL:伸び率[%](ASTM D638) FS(1/4):曲げ強さ[kg/cm2](ASTM
D790) FS(1/8”):1/8インチ曲げ強さ[kg/c
m2](ASTM D790) FS(1/8”weld):ウエルド部の1/8インチ曲げ
強さ[kg/cm2] FM:曲げ弾性率[%](ASTM D790) IS(1/4”):1/4インチVノッチ付き常温アイ
ゾット衝撃値[kg・cm/cm](ASTM D25
6,以下のISも同様) IS(1/8”):1/8インチVノッチ付き常温アイ
ゾット衝撃値[kg・cm/cm] DTUL:荷重18.56kg/cm2下における変形
温度[℃](ASTMD648)
位を示す。 TS:引っ張り強さ[kg/cm2](ASTM D63
8) EL:伸び率[%](ASTM D638) FS(1/4):曲げ強さ[kg/cm2](ASTM
D790) FS(1/8”):1/8インチ曲げ強さ[kg/c
m2](ASTM D790) FS(1/8”weld):ウエルド部の1/8インチ曲げ
強さ[kg/cm2] FM:曲げ弾性率[%](ASTM D790) IS(1/4”):1/4インチVノッチ付き常温アイ
ゾット衝撃値[kg・cm/cm](ASTM D25
6,以下のISも同様) IS(1/8”):1/8インチVノッチ付き常温アイ
ゾット衝撃値[kg・cm/cm] DTUL:荷重18.56kg/cm2下における変形
温度[℃](ASTMD648)
【0039】
【表1】
【0040】この結果、芳香族ポリカーボネート、AB
S系樹脂及びエポキシ変性スチレン−ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体からなる芳香族ポリカーボネート
系樹脂組成物の成形品は、従来のものの機械的特性を低
下させることなく高いウェルド部の強度保持率を持ち、
工業的価値は高い。
S系樹脂及びエポキシ変性スチレン−ブタジエン−スチ
レンブロック共重合体からなる芳香族ポリカーボネート
系樹脂組成物の成形品は、従来のものの機械的特性を低
下させることなく高いウェルド部の強度保持率を持ち、
工業的価値は高い。
Claims (3)
- 【請求項1】 (A)芳香族ポリカーボネート樹脂40
〜97重量部、(B)ABS系樹脂60〜3重量部、及
び(C)エポキシ変性(部分水添)芳香族ビニル系ブロ
ック共重合体0.5〜30重量部((A)及び(B)の
合計100重量部に対して)からなる芳香族ポリカーボ
ネート系樹脂組成物。 - 【請求項2】 (B)ABS系樹脂がABSとASの組
成物である請求項1に記載の芳香族ポリカーボネート系
樹脂組成物。 - 【請求項3】 (C)エポキシ変性(部分水添)芳香族
ビニル系ブロック共重合体が、スチレン含有量1〜60
重量%の(部分水添)スチレン−ブタジエン−スチレン
ブロック共重合体のエポキシ化物である請求項1に記載
の芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10207154A JP2000026714A (ja) | 1998-07-07 | 1998-07-07 | 芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10207154A JP2000026714A (ja) | 1998-07-07 | 1998-07-07 | 芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000026714A true JP2000026714A (ja) | 2000-01-25 |
Family
ID=16535128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10207154A Pending JP2000026714A (ja) | 1998-07-07 | 1998-07-07 | 芳香族ポリカーボネート系樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000026714A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010108802A (ko) * | 2000-05-31 | 2001-12-08 | 안복현 | 웰드강도가 우수한 폴리카보네이트계 열가소성 수지조성물 |
-
1998
- 1998-07-07 JP JP10207154A patent/JP2000026714A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010108802A (ko) * | 2000-05-31 | 2001-12-08 | 안복현 | 웰드강도가 우수한 폴리카보네이트계 열가소성 수지조성물 |
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