JP2000026224A - 歯科用分離材組成物 - Google Patents

歯科用分離材組成物

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JP2000026224A JP10195260A JP19526098A JP2000026224A JP 2000026224 A JP2000026224 A JP 2000026224A JP 10195260 A JP10195260 A JP 10195260A JP 19526098 A JP19526098 A JP 19526098A JP 2000026224 A JP2000026224 A JP 2000026224A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯科医療においてボンディング材硬化被膜上
で重合性レジンを硬化させる場合に、両者の接着を防止
するための分離剤を提供する。 【解決手段】 ハイドロキノン等の重合禁止材、ポリエ
チレングリコール等の水溶性ポリマー、並びに必要に応
じて水及び/又はエチルアルコール等の水溶性有機溶媒
からなる分離材組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科医療におい
て、ボンディング材の硬化被膜上で重合性レジンを重合
硬化させて暫間修復物を作製する際に、両者の接着を防
止するための歯科用分離材組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】治療した歯牙にセラミックス製或いは金
属製の歯冠修復物等の補綴物を接着性レジンセメントを
用いて接着する所謂「間接法修復」においては、歯冠修
復物が作製されるまでの期間、歯牙形成面を保護するた
めに仮封材による封鎖、あるいは仮着材を用いた暫間修
復物の装着が一般に行われている。
【0003】しかしながら、これらの仮封材、仮着材は
歯質への接着性が低いために脱落することがあり、生活
歯では歯髄に細菌が侵入し、炎症を起こす恐れがあっ
た。
【0004】そこで、近年、露出した歯牙形成面をコー
ティングし、シールしてから仮封材、仮着材等の暫間修
復物を装着する方法(以下、コーティング法ともい
う。)が提案されている。該方法に於いて上記のコーテ
ィングによるシールは、各種コンポジットレジン用のボ
ンディングシステムを用いて、具体的には、歯牙形成面
を各種ボンディングシステムの前処理材で処理した後に
ボンディング材を一層塗布してこれを重合硬化させて硬
化被膜を形成(コーティング)することによって行われ
ている。該コーティング法では、この様にして形成され
た硬化被膜は歯牙に強く密着しているため、暫間修復物
が脱落しても歯牙を細菌感染から保護することができ
る。
【0005】ところで、実際の臨床に於いては、上記コ
ーティング法における暫間修復物の作製は、コーティン
グされた歯牙に直接「即時重合レジン」等の重合性レジ
ンを築盛して成形した後に重合硬化させ、歯牙より取り
はずした硬化体を熱湯に侵漬してさらに重合硬化させる
ことよって行われており、上記硬化体の歯牙からの取り
外しを容易にするために分離材を使用することが推奨さ
れている。
【0006】即ち、分離材を使用しない場合には、暫間
修復物作成の際に作成中の暫間修復物がコーティングさ
れた歯牙にくっついてしまい、取り外せなくなってしま
うことがしばしば起こる。このような接着が起こってし
まうと、暫間修復物の歯牙からの取り外しは容易ではな
く、最悪の場合には研削して除去することになる。しか
しながら、研削による除去を行う場合には、歯牙まで研
削する恐れがあり、その場合には予め型どりして別途作
成している補綴物の適合性が悪化する等の問題が生じ
る。
【0007】また、コーティング法では、セラミックス
製或いは金属製の歯冠修復物(補綴物)が完成した後に
は、これら補綴物を接着性レジンセメントを用いて歯牙
に接着するため、上記分離材は使用後容易に除去できる
ものでなければならない。さもないと、補綴物を充分な
接着強度で接着することが出来ないという問題が生じ
る。
【0008】このように、コーティング法において使用
される分離材には、コーティング層と暫間修復物を分離
すると言う性能のみならず、使用後に容易に除去出来る
という性能が要求される。しかしながら、上記コーティ
ング法は近年開発された新しい方法であるということも
あって、この様な要求を充分に満足する分離材はこれま
で知られていない。
【0009】即ち、従来、歯科医療で使用される分離材
は、石膏模型と重合性レジン硬化体との分離を目的とす
るものが殆どであり、これら従来の分離材を上記コーテ
ィング法に適用した場合には、分離効果、或いは除去性
の点で満足の行くものではなかった。
【0010】上記従来の分離材の多くは、石膏模型に塗
布して使用し、該石膏模型上にポリマー被膜を形成して
分離性を発揮させるものであり、このような分離材とし
ては、パラフィン、ステアリン酸、ココアバターなどの
ワックス状のもの、ポリアクリル酸の水溶液(特開昭4
9−94587号)、非水溶性ポリマーの水性エマルジ
ョンと重合禁止剤からなる組成(物特開平2−1291
09号)、ショ糖脂肪酸エステルとシリコーンオイルか
らなる組成物(特開平2−311580号、及び特開平
3−196787号)、高分子結合材と光反射性顔料と
溶媒とからなる組成物(特開平4−75652号)、ゴ
ム弾性ポリマーの水性エマルジョンからなる組成物(特
開平4−34384号)等が知られている。
【0011】一般に、石膏は重合性レジンに対して化学
的に不活性であるため、石膏模型上における分離材の被
膜形成が不十分で重合性レジンが石膏に接触しても、該
重合性レジンを重合硬化させた時の分離性には殆ど影響
がない。これに対して、コーティング法で使用するボン
ディング材には重合性レジンで使用するのと同種の重合
性単量体(モノマー)が含まれているため、ボンディン
グ材硬化体被膜と重合性レジンとが僅かにでも接触する
と、重合性レジンが硬化する途中にボンディング材硬化
被膜中の残存単量体が重合レジン中の単量体と化学的に
結合してしまい、分離性が著しく損なわれるという問題
が起こる。
【0012】また、分離材が非水溶性のポリマー被膜を
形成するタイプのものでは、たとえ分離性能が良好であ
ったとしても、使用後の水洗による除去が困難であり、
最終的に歯冠修復物等の補綴物を接着する際に、レジン
セメントの接着力を低下させてしまう。例えば、上記特
開平2−129109に開示されている重合禁止剤と非
水溶性ポリマーの水性エマルジョンからなる分離材は、
ポリマーがコーティング面に残存しやすいため、レジン
セメントとの接着力を低下させてしまうという問題があ
る。
【0013】また、従来の分離材としてはポリマー被膜
を形成する分離材以外にも、水溶性有機溶媒に重合禁止
剤を溶解してなる組成物からなる分離材が知られている
(特公平5−56742号)。該分離材はその成分であ
る重合禁止剤の作用により、石膏表面でのレジンの重合
硬化を抑制し、石膏との分離を容易にしようとするもの
である。しかしながらかかる分離材も、コーティング法
に適用した場合には、その重合禁止剤の濃度が低いと十
分な分離性が得られず、また重合禁止剤の濃度を高くす
ると、重合性レジンの硬化性やレジンセメントの接着性
に悪影響を及ぼす等の問題があった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記コーテ
ィング法における分離材として好適に使用できる歯科用
分離材組成物を提供することを目的とする。具体的に
は、ボンディング材硬化体からなるコーティング面に塗
布して使用し、即時重合レジンとの接着を防ぎ、その後
に水洗等により簡単に除去できる歯科用分離材組成物を
提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を行った。その結果、重合禁止剤
と水溶性ポリマーからなる組成物をボンディング材硬化
被膜に塗布した場合には、その上で即時重合性レジンを
硬化させても、得られた硬化体はボンディング材硬化被
膜から容易に分離でき、しかも分離後にボンディング材
硬化被膜に残存した上記組成物は水洗により容易に除去
できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0016】即ち、本発明は、重合禁止剤、及び水溶性
ポリマーを含んでなることを特徴とする歯科用分離材組
成物である。
【0017】上記本発明の歯科用分離材組成物は、水及
び/又は水溶性有機溶媒を溶媒とする均一溶液の形態を
とることが出来、この様な形態の時には取扱い易く、操
作性も良好である。また、上記歯科用分離材組成物中の
重合禁止剤の含有割合が、重合禁止剤、水溶性ポリマ
ー、並びに必要に応じて含まれる水及び/又は水溶性有
機溶媒の総重量を基準として、3〜50重量%であると
きには、分離性も良好であり、その後に使用されるレジ
ンセメントの接着性にも影響を与えない。
【0018】本発明の歯科用分離材組成物は、主として
石膏模型に塗布して使用する前記従来の分離材と異な
り、歯科用ボンディング材の硬化体表面に塗布して使用
した場合にも優れた分離性を示す。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の歯科用分離材組成物は、
重合禁止剤、及び水溶性ポリマーを必須成分として含
む。ここで、重合禁止剤としては、ラジカル重合を引き
起こし得るラジカルを補足する能力のある物質であれば
何ら制限なく使用できる。
【0020】好適に使用できる重合禁止剤を具体的に例
示するならば、ハイドロキノン、2−t−ブチルハイド
ロキノン、2−t−ブチル−4−メトキシフェノール、
2,3−t−ブチル−4−メトキシフェノール、p−メ
トキシフェノール、2,6−t−ブチル−クレゾール、
4−アリルー2−メトキシフェノール、4,4’チオビ
ス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2,5−ジ−
t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミルヒド
ロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノ
ール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メ
チレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)
2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチル
フェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、3,9−
ビス〔1,1−ジメチル−2−〔β−(3−t−ブチル
−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニル
オキシ〕エチル〕2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ〔5,5〕ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メ
チル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタ
ン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、テトラキス−〔メチレン−3−(3’,5’
−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート〕メタン、ビス〔3,3’−ビス(4’−ヒド
ロキシ−3’−ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕
グリコールエステル、1,3,5−トリス(3’,5’
−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)−2−
トリアジン−2,4,6−(1H,3H,5H)トリオ
ン、α−トコフェノール等のフェノール系重合禁止
剤;、2−フェニルインドール、N,N’−ジフェニル
エチレンジアミン、N,N’−ジサリシラールプロピレ
ンジアミン、フェノチアジン等のアミン系重合禁止
剤;、ジフェニルピクリルヒドラジルラジカル、2,
2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラ
ジカル、1,1,3,3−テトラメチルイソインドール
−2−オキシラジカル等のスピントラップ剤等が挙げら
れる。これらの中でも、その取り扱いの容易さから2,
6−t−ブチルクレゾール、ハイドロキノンモノメチル
エーテル、4−アリルー2−メトキシフェノールが好適
に用いられる。
【0021】また、上記載重合禁止剤は単独で、或いは
二種以上組み合わせて用いることも可能である。
【0022】かかる重合禁止剤の配合量は、そのラジカ
ル補足能力に応じて適宜決定すればよいが、分離性能お
よび重合性レジンの重合への影響を勘案すると、重合禁
止剤、及び水溶性ポリマー、更に必要に応じて添加され
る水及び/又は水溶性有機溶媒の総重量を基準として、
3〜50重量%、特に5〜30重量%の範囲で用いるの
が好適である。
【0023】本発明の歯科用分離材組成物の他の必須成
分である水溶性ポリマーとは、常温、常圧下にて水に対
して1重量%以上の濃度で溶解するポリマーを意味す
る。水溶性ポリマーとしてはこのような性質を有するポ
リマーであれば、公知のポリマーが何ら制限なく使用す
ることが可能である。
【0024】このような水溶性ポリマーを具体的に例示
すれば、グアーガム、ローカストビーンガム、クインス
シード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアゴム、ト
ラガント、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタン
ガム、デキストリン、サクシノグルカン、カードラン等
の多糖類;、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラー
ゲンなどのタンパク質類;、メチルセルロース、エチル
セルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセ
ルロース等のセルロース類;、可溶性デンプン、カルボ
キシメチルデンプン、メチルデンプン等のデンプン類、
アルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコール等のア
ルギン酸類;、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニル
ポリマー、ポリエチレングコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリグリセリン、ポリエーテル変性シリコーン
等の合成高分子が上げられる。
【0025】これら水溶性ポリマーの中でも水への溶解
性が高く水洗持の除去性が優れている等の理由からポリ
エチレングリコール、ポリビニルアルコール、カルボキ
シメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエーテル変性
シリコーンが好適に使用される。
【0026】これら水溶性ポリマーは単独で、また必要
に応じて2種以上混合して使用することも可能である、
また上記水溶性ポリマーの平均分子量は特に限定されな
いが、塗布したときの被膜の形成性及び水洗時の除去性
の観点から重量平均分子量(Mw)で100〜2,00
0,000、特に300〜1,500,000の範囲で
あるのが好適である。一般に、重量平均分子量が100
より小さいと分離性が低下する傾向があり、また2,0
00,000より大きいと水洗時の除去性が悪化する傾
向がある。
【0027】上記記載ポリマーは、常温で液状であるも
のについてはそのまま使用することが出来るが、水溶性
ポリマーの粘度が高い場合、更には水溶性ポリマーが常
温で固体である場合には、本発明の歯科用分離材組成物
を、操作性の良好な“適度な粘度を有する液状体”とす
るために、水及び/又は水溶性有機溶媒で希釈して用い
るのが好適である。なお、本発明の歯科用分離材組成物
は、その効果の安定性から、水及び/又は水溶性有機溶
媒による希釈の有無に拘わらず、均一溶液であるのが好
適である。
【0028】上記の希釈に用いる水としては、蒸留水、
イオン交換水等が好適に使用できる。また、水溶性有機
溶媒としては、水に可溶で前記水溶性ポリマーを溶解し
得るものであれば特に限定されず、公知の水溶性有機溶
媒が使用できる。
【0029】好適に使用できる水溶性有機溶媒を例示す
れば、メチルアルコール、エチルアルコール、1−ブチ
ルアルコール、2−ブチルアルコール、1−プロピルア
ルコール、2−プロピルアルコール等のアルコール
類;、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、エ
チレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−
ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−プ
ロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチ
ル−1,2−プロパンジオール、2−メチル−2,3−
ブタンジオール等の多価アルコール類;、アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン類;、トリエタノールアミ
ン、トリエチルアミン、ピリジン等のアミン類;、アセ
トニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げら
れる。
【0030】これらの中でも、口腔内での使用を考慮し
て、毒性の低いエチルアルコール、2−プロピルアルコ
ール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオ
ール、アセトン、エチレングリコール、トリエチレング
リコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン
等が特に好適に用いられる。
【0031】かかる水溶性有機溶媒は単独で、或いは2
種以上混合して使用することも可能である。
【0032】希釈に際して使用する水及び/又は水溶性
有機溶媒の種類及び使用量は、使用する水溶性ポリマー
及び重合禁止剤の種類や量比に応じてその溶解性、得ら
れる組成物の分離性能、及び操作性等を考慮して適宜決
定すればよいが、水及び/又は水溶性有機溶媒の種類と
しては、生体への安全性が高く、水洗による除去性に優
れている等の理由から水、あるいは水とエチルアルコー
ルの混合物を使用するのが好適である。また、その好適
な使用量は、本発明の分離材組成物の粘度が、一般に操
作性が良好な粘度である10〜100(ポアズ)となる
ような量である。このような使用量を、水溶性ポリマー
を水及び/又は水溶性有機溶媒で希釈する際の希釈割合
で表せば、水及び/又は水溶性有機溶媒100重量部に
対して水溶性ポリマーが0.5〜100重量部となる割
合、より好ましくは2〜50重量部となる割合である。
また、本発明の歯科用分離材組成物には、本発明の効果
を損なわない範囲で他の添加材を配合することも可能で
ある。このような添加材としては、重合性レジンとの濡
れ性を高めるための界面活性剤や粘度を調整するための
無機微粒子や架橋ポリマー、また色素や香料等が挙げら
れる。
【0033】本発明の歯科用分離材組成物は、前記した
石膏に塗布して使用する従来の分離材として使用できる
ことは勿論であるが、コーティング法に於けるように、
歯科用ボンディング剤の硬化被膜上で重合性レジンを重
合硬化させて、得られた硬化体を歯科用ボンディング剤
の硬化被膜上から分離する際の分離材として特に好適に
使用できる。
【0034】ここで、歯科用ボンディング材とは、歯科
用充填修復材料であるコンポジットレジンを歯牙に接着
するために用いられる接着材であり、その組成は、一般
に(メタ)アクリル基等のラジカル重合性基を有する重
合性単量体と重合開始剤、さらには歯質への接着性を高
める目的でその構造中に酸性基を含有するラジカル重合
性単量体から構成される。かかる重合性単量体は、ラジ
カル連鎖反応により重合するものであれば何ら制限なく
使用可能であるが、例えば、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、n−プロピル(メタ)
アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリ
レート系単量体、エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジエチレングリコージ(メタ)アクリレート、
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオ
ペンチルジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(3−
(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキ
シ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)
アクリロイルオキシフェニル)プラパン、2,2−ビス
(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル)
プロパン、等の2官能(メタ)アクリレート系単量体、
トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の3官
能(メタ)アクリレート系単量体、ペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリレート等の4官能(メタ)アク
リレート系単量体等が挙げられる。
【0035】また、酸性基含有ラジカル重合性単量体と
は、1分子中に少なくとも1つの酸性基と少なくとも1
つのラジカル重合性基を有するものであれは特に限定さ
れず、公知の化合物を用いることができる。該酸性基と
してはリン酸基、カルボン酸基、無水カルボン酸基、ス
ルホン酸基等が好ましい。該酸性基含有ラジカル重合性
単量体を具体的に例示するならば、11−(メタ)アク
リロイルオキシ−1,1−ウンデカンジカルボン酸、4
−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸及
びその無水物、2−メタクリロイルオキシエチルジハイ
ドロジェンホスフェート、ビス(2−メタクリロイルオ
キシエチル)ハイドロジェンホスフェート、10−メタ
クリロイルオキシデシルジハイドロジェンホスフェート
等が挙げられる。
【0036】また、かかる重合性単量体を重合硬化させ
るための重合開始剤としては、公知のラジカル発生剤が
何ら制限なく使用可能である。例えば、常温で重合を開
始する開始剤系として、ベンゾイルパーオキサイド、パ
ラクロロベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロ
ベンゾイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、
ラウロイルパーオキサイド、ターシャリーブチルパーオ
キサイド、クメンハイドロパーオキサイド、メチルエチ
ルケトンパーオキサイド、ターシャリーブチルパーオキ
シベンゾエート等のような有機過酸化物に、N,N−ジ
メチル−p−トルイジン、N,N−ジメチルアニリン、
N,N−ジエタノール−p−トルイジン等のアミンを組
み合わせたレドックス開始剤系や、該有機過酸化物と該
アミンからなる開始剤系にさらに、ベンゼンスルフィン
酸やp−トルエンスルフィン酸及びその塩等のスルフィ
ン酸を加えた系、5−ブチルバルビツール酸、1−ベン
ジル−5−フェニルバルビツール酸等のバルビツール酸
系開始剤、有機・無機酸とテトラフェニルホウ素、トリ
フェニルモノアルキルホウ素のナトリウム塩等のアリー
ルボレート化合物の組み合わせ等があり、また光でラジ
カルを発生する開始剤系としては、カンファーキノン、
p,p−ジメトキシベンジル、α−ナフチル、アセトナ
フテン、1,2−フェナントレンキノン等のα−ジケト
ン類、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチ
オキサントン等のチオキサントン類、さらには該α−ジ
ケトン類やチオキサントン類に、N,N−ジメチルアミ
ノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノ安息
香酸エチルエステル、N,N−ジメチル−アミノアセト
フェノン等の3級アミンとの組み合わせた開始剤系、ま
た2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィ
ンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)
−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイ
ド等のアシルホスフィンオキサイド類、2−ベンジル−
ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−
ブタノン−1、2−ベンジル−ジエエチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等のα−
アミノアセトフェノン類、対イオンがメロシアニン、ク
マリン、インジゴ、芳香族アミン等の有機染料であるア
リールボレート化合物、あるいは光により酸を発生する
酸発生剤とアリールボレート化合物との組み合わせ等が
好適に用いられる。
【0037】ボンディング材による歯牙のコーティング
は、各種ボンディングシステムの接着操作に従って行え
ばよく、例えば、「マックボンドII(トクヤマ社製)」
接着システムを用いたコーティング法では、先ず歯牙形
成面全体を付属の2液混合型プライマーを塗布して20
秒間作用させ、余剰のプライマーを圧搾空気で除去した
後、スポンジ片等を用いてボンディング材を一層塗布
し、次いでこれを光照射器により10秒間光照射してボ
ンディング材を重合硬化させることにより硬化被膜を形
成(コーティング)する。
【0038】また、コーティング法において上記コーテ
ィング後の被膜表面上で暫間修復物(即ち、分離の対象
物)を作成する際に使用する重合性レジンとは、ラジカ
ル重合性単量体と重合開始剤を含有するラジカル重合性
組成物のことを示す。一般的には、該重合性レジンとし
ては、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリ
レート、メチルメタクリレートとエチルメタクリレート
の共重合体等のポリマー成分とメチルメタクリレート、
エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート等のラジカル重合性単量
体の液成分よりなる即時重合レジンが用いられる。ま
た、かかる重合性レジンの重合硬化には、上記ボンディ
ング剤で例示した重合開始剤系を用いることが可能であ
る。
【0039】本発明の分離剤組成物をコーティング法に
おいて使用するときの使用方法は特に限定されないが、
ボンディング材の硬化被膜(コーティング被膜)表面に
予め所定量の各成分を混合して調製した本発明の歯科用
分離材組成物をスポンジ片あるいは小筆等を用いて一回
あるいは数回塗布すればよい。その際、硬化被膜表面は
アルコールを浸した綿棒等でこすって被膜表面上に残存
する未重合モノマーをできるだけ除去することが重合性
レジンの接着を防ぐ上で望ましい。その後に重合性レジ
ンを歯冠形体に築盛し、これを重合硬化させれば、その
硬化体が歯科用ボンディング材でコーティングされた歯
牙から容易に分離することが出来る。また、分離後は、
水銃等を用いて数秒〜10秒間洗浄することにより、本
発明の歯科用分離材組成物はコーティング皮膜上から簡
単に除去することができる。
【0040】
【実施例】以下、本発明をさらに具体的に説明するため
に、実施例及び比較例を挙げて説明するが、本発明はこ
れらの実施例に限定されるものではない。なお、分離材
としての性能の評価は次のようにして行った。
【0041】〔分離性評価方法〕10mm×10mm×
2mmのコンポジットレジン(パルフィークライトポス
テリア (株)トクヤマ)の板を作製し、この板上にボン
ディング材(マックボンドII (株)トクヤマ)を一層塗
布、次いで光照射器(パワーライト (株)トクヤマ)を
用いて30秒間光照射することによりボンディング材の
コーティング面を作製した。次に調整した分離材をコー
ティング面に塗布し、その上から即時重合レジン(キュ
アファスト (株)トクヤマ)を盛り付け、レジンを重合
硬化させた。重合硬化させたレジンを手で分離し、容易
に分離できるかどうかを判断した。分離性は上記分離を
10回行い、手で容易に分離できた回数で評価した。
【0042】〔レジンセメントとの接着への影響〕分離
性評価方法において、分離した試料を水洗した後、その
表面に3mmΦの孔を有する両面テープを貼りつけた、
レジンセメント(ビスタイトII (株)トクヤマ)をその
孔に塗布した後、予めアルミナサンドブラストを行った
8mmΦのステンレス製ロッドを両面テープの穴と同心
円になるよう押し付けた。37℃1時間放置した後、島
津社製万能試験機(オートグラフAG3000D)を用
いて引張り接着強さを測定した。
【0043】比較参照のため、分離材を何も塗布しない
場合に同様の水洗処理をしたコーティング面に対するレ
ジンセメントの接着力を測定したところ、接着力は1
6.3MPaであった。
【0044】実施例1 2,6−t−ブチルクレゾール(重合禁止剤)10重量
部を平均分子量600のポリエチレングリコール(水溶
性ポリマー)80重量部に加え、さらにエチルアルコー
ル10重量部を添加した後均一になるまで撹拌して、分
離材組成物を作製した。この分離材を用いて分離試験を
行ったところ、即時重合レジン硬化物は10回とも容易
に分離可能であり、分離性は良好であった。また、レジ
ンセメントとの接着力は14.7MPaと接着力の低下
はほとんどなかった。
【0045】実施例2〜13 表1に示す各組成の本発明の組成物を調製し、実施例1
と同様にしてその分離材としての性能を調べた。その結
果を表1に示すが、何れも良好な分離性と接着力が得ら
れている。
【0046】
【表1】
【0047】なお、表1中の水溶性ポリマーの各略号
は、それぞれ次の水溶性ポリマーを意味する。
【0048】 PEG400 :ポリエチレングリコール(Mw300) PEG2000 :ポリエチレングリコール(Mw2000) PEG50000:ポリエチレングリコール(Mw50000) PEG4000 :ポリエチレングリコール(Mw4000) PVA :ポリビニルアルコール完全鹸化体(Mw4400
0) PVP :ポリビニルピロリドン(Mw1200000) CMC :カルボキシメチルセルロースナトリウム塩
(置換度0.7、Mw250000) HCP :ヒドロキシプロピルセルロース(Mw100000
0) PEシリコーン:ポリエーテル変性シリコーン(東芝シリ
コーン性TSF4450) 比較例1〜6 表2に示す各組成の組成物を調製し、実施例1と同様に
してその分離材としての性能を調べた。その結果を表2
に示す。
【0049】
【表2】
【0050】比較例1及び2は水溶性ポリマーを添加し
なかった場合であるが何れも分離性が充分でない。
【0051】比較例3〜5は、重合禁止剤を配合してい
ない組成であるが、何れも分離性が低い。また、比較例
5及び6の結果に示されるように、水溶性ポリマーに代
えてシリコーンオイルやポリメチルメタクリレートのよ
うに疎水性のポリマーを使用した場合には、レジンセメ
ントとの接着力が低下した。
【0052】
【発明の効果】歯科用ボンディング剤のコーティング被
膜に本発明の歯科用分離材組成物を塗布することによ
り、その後、該コーティング被膜上で重合性レジンを重
合硬化させた時に、得られた硬化体のコーティング被膜
からの分離を容易にすることができる。しかも、本発明
の歯科用分離材組成物は、、使用後に簡単な水洗操作に
より容易にコーティング被膜から除去されるので、その
後の接着処理に悪影響を及ぼすこともない。
【0053】このように、本発明の歯科用分離材組成物
は、前記コーティング法における分離材として要求され
る性能を全て満足するものであり、コーティング法にお
ける作業性を大幅に改良することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合禁止剤、及び水溶性ポリマーを含ん
    でなることを特徴とする歯科用分離材組成物。
  2. 【請求項2】 歯科用分離材組成物が水及び/又は水溶
    性有機溶媒を溶媒とする均一溶液であることを特徴とす
    る請求項1記載の歯科用分離材組成物。
  3. 【請求項3】 重合禁止剤の含有割合が、重合禁止剤、
    水溶性ポリマー、並びに必要に応じて含まれる水及び/
    又は水溶性有機溶媒の総重量を基準として、3〜50重
    量%であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    の歯科用分離材組成物。
  4. 【請求項4】 歯科用ボンディング材の硬化体表面に塗
    布して使用する請求項1及至請求項3のいずれかに記載
    の歯科用分離剤組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002029910A (ja) * 2000-07-13 2002-01-29 Sun Medical Co Ltd 歯科用レジン分離材組成物
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