JP2000025233A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2000025233A
JP2000025233A JP19716898A JP19716898A JP2000025233A JP 2000025233 A JP2000025233 A JP 2000025233A JP 19716898 A JP19716898 A JP 19716898A JP 19716898 A JP19716898 A JP 19716898A JP 2000025233 A JP2000025233 A JP 2000025233A
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Japan
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ink
head
recording apparatus
individual
electrode
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JP19716898A
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English (en)
Inventor
Hideyuki Nakao
英之 中尾
Teruo Murakami
照夫 村上
Shuzo Hirahara
修三 平原
Yasuo Hosaka
靖夫 保坂
Kazushi Nagato
一志 永戸
Kazuhiko Higuchi
和彦 樋口
Koichi Ishii
浩一 石井
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク滴の着滴位置の精度が高く、印字速度
が速いインクジェット記録装置を提供する。 【解決手段】 インクが先端に集まる複数のインクガイ
ド13と、これらのインクガイドを区分けする基板11
と、この基板の上に設けられた複数の個別電極14と、
前記個別電極の間に設けられているシールド電極18
と、前記インクガイドに対向して設けられた対向電極2
0とを備えることを特徴とするインクジェット記録装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク滴を飛翔さ
せて記録を行うインクジェット記録装置に係わるもので
あり、特に記録ヘッドに設けた個別電極により静電力を
発生させてインク滴を吐出させるタイプのインクジェッ
ト記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は、他の記録方
法の記録方式と比べて騒音が少なく、現像や定着などの
処理が不要であるという利点を有し、普通紙記録技術と
して注目されている。インクジェット記録装置は、現在
までに数多く考案されているが、特に(a)発熱体の熱
により発生する蒸気の圧力でインク滴を飛翔させる方式
(例えば特公昭56−9429号公報、特公昭61−5
9911号公報等)や、(b)圧電素子によって発生さ
れる機械的な圧力パルスによりインク滴を飛翔させる方
式(例えば特公昭53−12138号公報等)が代表的
なものである。
【0003】インクジェット記録装置に使用される記録
ヘッド(以下、単にヘッドという)としては、キャリッ
ジに搭載されて記録紙の搬送方向(以下、副走査方向と
いう)に対し直行する方向(以下、主走査方向という)
に移動しながら記録を行うシリアル走査型ヘッドが実用
化されている。このシリアル走査型ヘッドは、記録スピ
ードを速くすることが難しい。そこで、ヘッドを記録紙
の幅と同じサイズの長尺ヘッドとして記録スピードを上
げることができる、いわゆるライン走査型ヘッドも考え
られているが、このようなライン走査型ヘッドを実現す
ることは、次の理由から簡単ではない。
【0004】インクジェット記録方式は本質的に、溶媒
の蒸発や揮発によって局部的なインクの濃縮が生じやす
く、これが解像度に対応した個別の細いノズルでの目詰
まりの原因となる。さらに、インクジェットの形成に蒸
気の圧力を使う方式では、インクとの熱的あるいは化学
的な反応などによる不溶物の付着が、また圧電素子によ
る圧力を使う方式では、インク流路などでの複雑な構造
がさらに目詰まりを誘起しやすくする。数十から百数十
程度のノズルを使用するシリアル走査型ヘッドよりもさ
らに多い数千もの多数のノズルを必要とするライン走査
型ヘッドでは、確率的にかなり高い頻度で目詰まりが発
生し、信頼性の点で大きな問題となる。
【0005】さらに、従来のインクジェット記録装置は
解像度の向上には適していないという問題点もある。つ
まり蒸気の圧力を使う方法では、記録紙上で直径50数
μmの記録ドットに相当する直径20μm以下の粒径の
インク粒を生成するのが難しく、また圧電素子が発生す
る圧力を使う方式では、ヘッドが複雑な構造となるため
に加工技術上の問題で解像度の高いヘッドが作りにくい
からである。
【0006】これらの欠点を克服するために、基板上に
薄膜からなる複数の個別電極を配列した電極アレイに電
圧を印加し、静電力を用いてインク液面からインクある
いはその中の色材成分をインク滴として飛翔させるイン
クジェット記録方式が考案された。具体的には、静電力
を使ってインク滴を飛翔させる方式(特開昭49−62
024号公報、特開昭56−4467号公報等)や、帯
電した色剤成分を含むインクを用い色剤の濃度を高めて
インク滴を飛翔させる方式(特表平7−502218号
公報)などが考案されている。これらの方式では、ヘッ
ドの構成が個別のドット毎のノズルを必要としないスリ
ット状ノズル構成か、あるいは個別のドット毎のインク
流路の隔壁を必要としないノズルレス構成であるため
に、ライン走査型ヘッドを実現する上で大きな障害であ
った目詰まりの防止と復旧に対して有効である。また、
後者は非常に小さい径のインク粒を安定に生成し飛翔さ
せることができるため、高解像度化にも適している。
【0007】しかし、上述した静電力で色材成分をイン
ク滴として飛翔させる方式のインクジェット記録装置で
は、ヘッドがノズルレスであることから、目詰まり防止
に有効である反面、ヘッドの基板上でインクが主走査方
向に対して自由に移動できるためにインク滴の吐出位置
が不安定となるという問題があった。また、色材の帯電
極性と同極性の電圧でインク滴を吐出させ記録媒体に飛
翔させることから、ヘッド上の電極位置から色材成分が
反発して逃げてしまい、色材成分をインク滴の吐出位置
に安定に供給できないという問題点も有していた。従っ
て、インク滴を所定の吐出点から安定に十分な量だけ吐
出させて飛翔させることが難しく、文字や画像を記録媒
体上に良好に記録できなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはこの様な
問題に対し、図13に示す様な方法を提案している(例
えば特願平9−34704号、特願平9−34946号
等)。図13は本発明者らが開発したライン走査型ヘッ
ドを用いたインクジェット記録装置の構成を示す概略図
であり、各ヘッドに対応した個別電極を含む周辺部分の
断面を示している。同図において、ライン走査型ヘッド
1は、インク溜2aを有するヘッドブロック2と、この
ヘッドブロック2のインク吐出側に設けられると共に、
インク溜2aに対応して貫通孔10が穿設された絶縁性
の制御基板11と、帯電性のインク液16に電圧を印加
するために貫通孔10を囲むように設けられた個別電極
14と、この個別電極14に常に一定のバイアス電圧を
供給するバイアス電圧源7と、個別電極14に記録すべ
き画像に対応する信号電圧を供給する信号電圧源8と、
インク溜2a及び貫通孔10内に配置される突起状のイ
ンクガイド13とを備えている。
【0009】ヘッドブロック2の両側には、インクを循
環させるためのインク供給流路2b及びインク回収流路
2cが形成されている。これらインク供給流路2b及び
回収流路2cにはインク供給管3a及びインク回収管3
bがそれぞれ連結され、これらのインク供給管3a及び
回収管3bにはインク還流機構4が接続されている。
【0010】インクガイド13は、ヘッドブッロク2の
底部に位置するヘッド基板25に所定の方法により保持
されている。さらに、この突起状インクガイド13は、
同一の厚さを有して両側に傾斜する傾斜部22を有する
将棋の駒の様な形状をしており、傾斜部22の交差する
頂点部分から中心線に沿って所定幅だけ切り欠かれてス
リット12となっており、このスリット12を毛管現象
により伝い上がったインクがインク滴飛翔位置24から
インク滴26として対向電極20側へ飛翔する。対向電
極20は接地電源28により所定の電圧レベルを与えら
れると共に、この対向電極20はプラテンとして記録媒
体21を保持する。
【0011】図14、15は本発明者らが開発したライ
ン走査型ヘッドのインク吐出部付近の斜視図及び断面図
である。インク液16で満たされたインクタンク17の
一面には、貫通孔10が形成された制御基板11が設け
られている。貫通孔10の中央には、真ん中にスリット
12の形成された突起状のインクガイド13が挿入され
ている。また貫通孔10の周辺には、個別電極14が形
成されており、更に個別電極14に電圧を印加するため
の引き出し線15が形成されている。インクガイド13
は例えばポリイミドなどの絶縁性の樹脂やセラミックス
から構成され、制御基板11に形成された貫通孔10と
同じピッチで、一列につながった状態で形成されてお
り、インク吐出方向に向けて立たせた構造となってい
る。この様な構造のヘッドでインクを吐出させたい個別
電極14に記録電圧を印加すると、インクガイド13の
スリット12を上っていたインクが、個別電極14と対
向電極20の間の電界により飛び出し、記録媒体21上
に画像を形成することができる。インクガイド13の突
起があることにより、インク吐出点が安定するので、綺
麗な安定した画像を記録できる。また、スリット12を
毛管力によりインクが上るため、吐出点までインクを安
定して供給できる。
【0012】この方式の問題点として、個別電極を高密
度に配置させたときに隣接の個別電極による電界の影響
を受け、インク滴の飛翔角度が変わり記録媒体での着滴
位置がずれることや、電界の大きさが変化してインク滴
の大きさが変わることがある。
【0013】上記のヘッド構造で隣接の個別電極の影響
の問題を回避する方法の一つとして、個別電極間のスペ
ースを広げることが挙げられる。しかし、この場合以下
のような問題が発生する。スペースを広げるということ
はヘッドの間隔も広げることになり、ヘッドの解像度が
下がる。このため、所定の解像度を維持しようとする
と、ヘッドを何度か動かして印字しなければならず、記
録速度の低下につながる。
【0014】また、さらにこの様な問題を回避する別の
方法として、個別電極を分割して駆動することによっ
て、隣接の個別電極が同時に駆動しないようにする方法
がある。しかし、この場合、1枚の記録紙を記録するた
めに必要な時間が長くなり、かつ、記録紙やヘッドの走
査方法が複雑になるという問題がある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した問題点
を解決するために考えられた方法である。第1の発明
は、インクが先端に集まる複数のインクガイドと、これ
らのインクガイドを区分けする基板と、この基板の上に
設けられた複数の個別電極と、前記個別電極の間に設け
られているシールド電極と、前記インクガイドに対向し
て設けられた対向電極とを備えることを特徴とするイン
クジェット記録装置である。
【0016】第2の発明は、前記個別電極への配線が前
記基板内に設けられていることを特徴とする第1の発明
に記載のインクジェット記録装置である。具体的には、
個別電極と個別電極の間に導電性材料による領域を設
け、その電位を記録動作中はある一定値にした。この様
にしたことで、隣接の個別電極の電位の影響を減らし、
高密度でインク滴の飛翔が安定なインクジェット記録装
置が実現できた。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施形態について
図面を参照して説明する。図1及び図2はヘッドのイン
ク吐出部付近の斜視図及び断面図である。図14で述べ
た以前提案した発明と比べると、隣接した個別電極14
の間に、新たにシールド電極18が設けている点が大き
な特徴である。
【0018】インク液16で満たされたインクタンク1
7の一面には、貫通孔10が形成された制御基板11が
設けられている。インク液16としては、例えば、絶縁
性溶媒に帯電した顔料粒子が浮遊しているインクを使用
した。貫通孔10の中央には、真ん中にスリット12の
形成された突起状のインクガイド13が挿入されてい
る。また貫通孔10の周辺には、個別電極14が形成さ
れており、更に個別電極14に電圧を印加するための引
き出し線15が形成されている。インクガイド13は例
えばポリイミドなどの絶縁性の樹脂やセラミックスから
構成され、制御基板11に形成された貫通孔10と同じ
ピッチで、一列につながった状態で形成されており、イ
ンク吐出方向に向けて立たせた構造となっている。この
様な構造のヘッドでインクを吐出させたい個別電極14
に記録電圧を印加すると、インクガイド13のスリット
12を上っていたインクが、個別電極14と対向電極2
0の間の電界により飛び出し、記録媒体21上に画像を
形成することができる。対向電極20には、記録時中、
例えば、−1500Vの電圧を印可させた。インクガイ
ド13の突起があることにより、インク吐出点が安定す
るので、綺麗な安定した画像を記録できる。また、スリ
ット12を毛管力によりインクが上るため、吐出点まで
インクを安定して供給できる。
【0019】シールド電極18は図1の様に櫛歯状に設
けられており、それぞれの個別電極の間に設けられた電
極は1本にまとまり、電圧が印加される。シールド電極
の幅は広い方が、隣接の個別電極の電位による干渉を抑
制することができるが、広くすることはヘッドの解像度
の低下につながる。また、シールド電極の効果的な幅
は、個別電極に印加する電圧(以下、個別電圧という)
によっても変わってくる。本実施形態では、インク吐出
時の個別電圧として、200〜600Vを印加し、イン
クを吐出しない時の個別電圧として、0Vを印可してい
る。この範囲の個別電圧では、シールド電極の幅は10
0〜500μmが好ましい。
【0020】また、シールド電極はインクガイド13の
スリット12先端に近いほど効果がある。しかし、シー
ルド電極を厚くすると、シールド電極と記録媒体間の距
離が狭まり、シールド電極からインクが飛翔してしま
う。そのため、シールド電極の厚みは300μm以下が
好ましい。
【0021】また、シールド電極は一定電圧にしておけ
ば、隣接の個別電圧の干渉を防ぐことができる。しか
し、個別電圧と同じ程度の電圧ではインクがシールド電
極から飛翔してしまうので、なるべく低い方が好まし
い。あまり低くして、個別電極にかかる記録電圧との電
位差が大きくなると、個別電極とシールド電極の間で放
電が生ずるので、シールド電極にかける電圧(以下、シ
ールド電圧という)は、個別電極とシールド電極間のス
ペース幅によって決まる。例えば、本実施形態では、シ
ールド電圧を0Vとした。
【0022】また、インクとして帯電した色材成分を含
むインクを使用した場合、シールド電圧が常時低い電圧
であると、帯電色材成分がシールド電極を覆ってしま
い、適切な電位を設定出来なくなる。この様なインクを
用いるときは、記録動作の途中、もしくは記録動作と記
録動作の間で、シールド電極に記録電圧と同じ程度の電
圧を印加し、帯電色材成分をインクガイド側に戻すこと
が必要である。
【0023】以上述べた様に本発明によれば、このイン
クジェットプリンタの欠点であった隣接の個別電極によ
る干渉という問題点を解決することができた。なお、本
実施形態で示した例は一例であり、インクガイドの突起
の数や制御基板の総数は、この例に限定されるものでは
ない。
【0024】次に、本発明の第2の実施形態を図面を参
照して説明する。図3及び図4はヘッドのインク吐出部
付近の斜視図及び断面図である。前述した第1の実施形
態と比べると、制御基板11bが多層基板になっている
点が大きな特徴である。
【0025】例えば図4の例では、制御基板11bは4
層の多層基板となっている。個別電極14に電圧を印加
するための引き出し線15は、制御基板11bの各層
に、それぞれの個別電極14と接続される引き出し線1
5bが形成されている。多層の制御基板11bの内部に
形成されている引き出し線15bは、スルーホール19
を通って、表面の個別電極14へと接続されている。図
4のヘッドは、1番目の個別電極14への引き出し線1
5は制御基板11bの表面層に形成し、2番目の個別電
極14への引き出し線15bは制御基板11bの2層目
に形成し、3番目の個別電極14への引き出し線15b
は制御基板11bの3層目に形成し、4番目の個別電極
14への引き出し線15bは制御基板11bの4層目に
形成してヘッドを作製した。この様なヘッド構成にする
ことにより、図14の従来例では、制御基板の表面層に
は4本の引き出し線15を形成する領域が必要であった
が、図2に示した本発明の実施例では、4本の引き出し
線15を深さ方向で重ねることが可能であるため、1本
分の配線領域があれば充分である。
【0026】次に、本発明の第3の実施形態について図
面を用いて説明する。図3、図4では4層で1行4列の
例を示したが、高解像度化する場合には、この様な列を
多数並べる必要がある。単層の制御基板でシールド電極
を設けようとした場合、制御基板表面にはシールド電極
の他に個別電極への配線が絡み合い、配線が高密度で集
まっているところではシールド電極が入る余地が無い場
合が出てくる。制御基板を多層にすることで、シールド
電極によっておのおのの個別電極を分離ことが可能とな
る。
【0027】多数列になった場合として、4層で4行8
列の場合について図を用いて説明する。図5は、ヘッド
表層部の引き出し線15と、個別電極14と、貫通孔1
0と、シールド電極18の位置関係を示している。制御
基板11b表面の引き出し線はシールド電極を優先して
設けたため、1本だけとなっている。
【0028】個別電極14及び貫通孔10が、主走査・
副走査方向ともインクガイドが50dpi相当の解像度
になるように平面上に形成した。引き出し線15の伸び
ている方向を副走査方向、これと直交する方向を主走査
方向とする。主走査方向の解像度を増すために、貫通孔
10の中心部と隣接の貫通孔の中心部との間隔を8等分
にし、主走査方向の個別電極14及び貫通孔10の配列
をずらして設置した。
【0029】図5のヘッドの場合には、副走査方向に走
査することにより、主走査方向に50dpi×8列=4
00dpiの解像度の画像を形成することができる。こ
の例では主走査方向に4 行並んでいるが、この数を大き
くして記録紙の幅と同じにするとラインヘッドを構成す
ることができる。A4幅のラインヘッドの場合には、約
400行必要になる。
【0030】第2の実施形態と比較すると、副走査方向
に8列並んでいるので、4層の多層制御基板で作製する
場合には、一層当たり2本の引き出し線を形成する必要
がある。50dpi、すなわち、約500μmの間隔で
あるから、ここで貫通穴を200μm、個別電極を30
0μmの正方形とすると、個別電極間の距離は、約20
0μmである。図5の様に、表面の層ではこの電極が最
も近づいている場所で200μmであり、ここに一本の
シールド電極が通れば良い。従ってシールド電極のライ
ン間隔及びスペース間隔は200÷(2×1+1)=約
70μmとなり、これは十分に作製可能な値である。
【0031】また内部の層に形成されている引き出し線
を、図6、図7、図8に示す。図6、図7、図8は、そ
れぞれ2層目、3層目、4層目の内部の層の配線パター
ンの一例を示す。内部の引き出し線の場合には、個別電
極が内部の層には形成されていなく、スルーホール(不
図示)を通って個別電極(不図示)に接続されている。
従って引き出し線は、貫通穴の間すなわち約300μm
の間に2本もしくは3本の引き出し線を通せば良いこと
になる。3本引き出す場合、内部の引き出し線のライン
間隔及びスペース間隔は300÷(2×3+1)=約4
0μmとなり、この程度なら通常のエッチング技術でも
対応可能な値である。つまり400dpi程度の解像度
のヘッドを作製する場合、4層の多層基板を使用すれ
ば、作製可能である。
【0032】図6で説明した引き出し線では、2層目が
300μmの間を3本通っており、ライン間隔及びスペ
ース間隔が約40μmとなっている。通常のエッチング
技術でも対応可能だが、歩留まりを気にする場合は図
9、図10、図11、図12のようにすればよい。この
例では、2層目、3層目、4層目に設ける引き出し線は
300μmの隙間に2本ずつ通っており、5層目は1本
だけ通している。この様に層数を増やせば、ライン間隔
及びスペース間隔は広くなり、製作しやすくなる。
【0033】この様に制御基板に多層基板を用いること
で、制御基板表面は個別電極とシールド電極だけで構成
される。従って、高解像度になるように個別電極の配置
を設計しても、シールド電極が隣接した個別電極による
干渉を抑制することができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるイン
クジェット記録装置によれば、個別電極間の間隔を広げ
たり、個別電極を分割駆動することが無く、隣接した個
別電極の干渉を抑制でき、液滴の着滴位置の誤差を最小
限に押さえることができる。従って、高解像度で高速な
印字が可能なインクジェット記録装置を提供することが
できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェット記録装置の第1の実
施形態に係るインク吐出部付近の斜視図である。
【図2】 本発明のインクジェット記録装置の第1の実
施形態に係るインク吐出部付近の断面図である。
【図3】 本発明のインクジェット記録装置の第2の実
施形態に係るインク吐出部付近の斜視図である。
【図4】 本発明のインクジェット記録装置の第2の実
施形態に係るインク吐出部付近の断面図である。
【図5】 本発明のインクジェット記録装置の第3の実
施形態に係る個別電極の配置を示す図である。
【図6】 本発明のインクジェット記録装置の第3の実
施形態に係る制御基板の2層目を示す図である。
【図7】 本発明のインクジェット記録装置の第3の実
施形態に係る制御基板の3層目を示す図である。
【図8】 本発明のインクジェット記録装置の第3の実
施形態に係る制御基板の4層目を示す図である。
【図9】 本発明のインクジェット記録装置の第3の実
施形態の変形例に係る制御基板の2層目を示す図であ
る。
【図10】 本発明のインクジェット記録装置の第3の
実施形態の変形例に係る制御基板の3層目を示す図であ
る。
【図11】 本発明のインクジェット記録装置の第3の
実施形態の変形例に係る制御基板の4層目を示す図であ
る。
【図12】 本発明のインクジェット記録装置の第3の
実施形態の変形例に係る制御基板の5層目を示す図であ
る。
【図13】 本発明者らが開発し、既に出願したライン
走査型ヘッドを用いたインクジェット記録装置の構成の
概略を示す断面図である。
【図14】 本発明者らが開発し、既に出願したライン
走査型ヘッドを用いたインクジェット記録装置のインク
吐出部付近の斜視図である。
【図15】 本発明者らが開発し、既に出願したライン
走査型ヘッドを用いたインクジェット記録装置のインク
吐出部付近の断面図である。
【符号の説明】
1 ライン走査型ヘッド 2 ヘッドブロック 2a インク溜 2b インク供給流路 2c インク回収流路 3a インク供給管 3b インク回収管 4 インク環流機構 7 バイアス電圧源 8 信号電圧源 10 貫通孔 11、11b 制御基板 12 スリット 13 インクガイド 14 個別電極 15、15b 引き出し線 16 インク液 17 インクタンク 18 シールド電極 19 スルーホール 20 対向電極 21 記録媒体 22 傾斜部 25 ヘッド基板 28 接地電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平原 修三 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 保坂 靖夫 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 永戸 一志 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 樋口 和彦 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 石井 浩一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 2C057 AF01 AF30 AF36 AF40 AG22 AG92 AG93 BD06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクが先端に集まる複数のインクガイ
    ドと、これらのインクガイドを区分けする基板と、この
    基板の上に設けられた複数の個別電極と、前記個別電極
    の間に設けられているシールド電極と、前記インクガイ
    ドに対向して設けられた対向電極とを備えることを特徴
    とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記個別電極への配線が前記基板内に設
    けられていることを特徴とする請求項1記載のインクジ
    ェット記録装置。
JP19716898A 1998-07-13 1998-07-13 インクジェット記録装置 Pending JP2000025233A (ja)

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