JP2000022176A - 電力用半導体装置 - Google Patents

電力用半導体装置

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JP2000022176A
JP2000022176A JP10199548A JP19954898A JP2000022176A JP 2000022176 A JP2000022176 A JP 2000022176A JP 10199548 A JP10199548 A JP 10199548A JP 19954898 A JP19954898 A JP 19954898A JP 2000022176 A JP2000022176 A JP 2000022176A
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semiconductor
semiconductor substrate
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Masanori Fuda
正則 附田
Takashi Shinohe
孝 四戸
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電力用ダイオードのアバランシ耐量の向上を図
ること。 【解決手段】n型カソード層1の表面に複数のp型アノ
ード層21 〜23 を選択的に形成し、これらのp型アノ
ード層21 〜23 のそれぞれにアノード電極61〜63
を設け、隣り合うアノード電極61 ,62 間およびアノ
ード電極62 ,63 間をそれぞれ高抵抗膜7で接続す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電力用ダイ
オード等の電力用半導体素子やリサーフ層等の電界緩和
構造を備えた電力用半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図24に、従来の電力用ダイオードの断
面図を示す。図中、81は高抵抗のn型カソード層(半
導体基板)を示しており、このn型カソード層81の表
面にはp型アノード層82が選択的に形成されている。
また、p型アノード層82の周囲表面には低不純物濃度
のp型リング層83が形成されている。
【0003】p型アノード層82が形成された側の素子
表面上には絶縁膜84が形成されている。この絶縁膜8
4には開口部が形成され、この開口部を介してアノード
電極85がp型アノード層82にコンタクトしている。
また、絶縁膜84と半導体基板とで挟まれた領域には高
抵抗膜86が設けられている。
【0004】一方、n型カソード層81の裏面には高不
純物濃度のn型カソード層87が形成され、このn型カ
ソード層87にはカソード電極88が設けられている。
【0005】しかしながら、この種の電力用ダイオード
には以下のような問題があった。すなわち、n型カソー
ド層87はn型カソード層81の裏面全面に形成されて
いるのに対し、p型アノード層82はn型カソード層8
1の表面に選択的に形成されているので、導通時にはp
型アノード層82の周辺部にキャリアが高密度に分布
し、その結果として逆回復の瞬間に局所的なアバランシ
降伏が生じ、素子破壊が起こり易くなるという問題があ
った。
【0006】このような問題を解決するために、図に示
すようにp型リング層83をp型アノード層82の周囲
に設けるが、その効果を十分に発揮させるためには、外
側に向かって不純物濃度が徐々に低くなる多段のp型リ
ング層83が必要となり、その結果として実際のダイオ
ードとして機能しないデッドスペースが増え、面積効率
が低下するという問題があった。また、不純物濃度が徐
々に変わる多段のp型リング層83を形成することはプ
ロセス的に煩雑であるという問題もあった。
【0007】ところで、従来から最大電界を緩和する手
法の1つとして、図25に示すように、p型リング層8
3よりも低不純物濃度のp型リサーフ層89をn型カソ
ード層81の表面に形成することが知られている。な
お、図中、90は高不純物濃度のn型ストッパ層、91
はそれに設けられた電極を示している。また、図24と
対応する部分には図24と同一符号を付してある。
【0008】しかしながら、この種の電界緩和構造には
以下のような問題があった。すなわち、n型カソード層
81とp型リサーフ層89とのpn接合界面では等電位
線の間隔が狭くて電界が強く、特にそのコーナー部92
では空乏層が延びにくく電界が強くなり、アバランシ耐
量が大きく低下するという問題があった。さらに、この
ままの構造で電界を緩和するにはn型ストッパ層90と
p型リサーフ層89との間隔が広くなるという問題もあ
った。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来の電
力用ダイオードは、導通時にp型アノード層の周辺部に
キャリアが高密度に分布し、その結果として逆回復の瞬
間に局所的なアバランシ降伏が生じ、素子破壊が起こり
易くなるという問題があった。
【0010】また、電界緩和構造としてp型リサーフ層
を導入すると、n型カソード層とp型リサーフ層とのp
n接合界面では等電位線の間隔が狭くなるために、アバ
ランシ耐量が低下するという問題があった。
【0011】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、アバランシ耐量の向上
を図った電力用半導体装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】[構成]上記目的を達成
するために、本発明に係る第1の電力用半導体装置は、
第1導電型の半導体基板と、この半導体基板の表面に選
択的に形成された複数の第2導電型の半導体層と、これ
らの半導体層のそれぞれに設けられ、隣り合ったものが
高抵抗膜を介して互いに接続された複数の主電極とを備
えていることを特徴とする。
【0013】本発明に係る第2の電力用半導体装置は、
第1導電型の半導体基板と、この半導体基板の表面に選
択的に形成された第2導電型の第1半導体層と、前記半
導体基板の裏面に選択的に形成され、前記半導体基板よ
りも不純物濃度の高い複数の第1導電型の第2半導体層
と、これらの第2半導体層のそれぞれに設けられ、隣り
合ったものが高抵抗膜を介して互いに接続された複数の
主電極とを備えていることを特徴とする。
【0014】ここで、第1の電力用半導体装置と第2の
電力用半導体装置とを組み合わせた構成であっても良
い。すなわち、第1導電型の半導体基板と、この半導体
基板の表面に選択的に形成された複数の第2導電型の第
1半導体層と、これらの第1半導体層のそれぞれに設け
られ、隣り合ったものが高抵抗膜を介して互いに接続さ
れた複数の第1電極と、前記半導体基板の裏面に選択的
に形成され、前記半導体基板よりも不純物濃度の高い複
数の第1導電型の第2半導体層と、これらの第2半導体
層のそれぞれに設けられ、隣り合ったものが高抵抗膜を
介して互いに接続された複数の第2電極とからなる構成
であっても良い。
【0015】本発明に係る第3の電力用半導体装置は、
第1導電型の半導体基板の表面に形成された素子部と、
前記半導体基板の表面に、前記素子部の周辺を囲むよう
に選択的に形成された電界緩和構造としての第2導電型
の半導体層と、前記半導体層およびその外側の前記半導
体基板を含む領域上に設けられた高抵抗膜と、前記半導
体層と前記半導体基板とのpn接合界面のうち前記半導
体基板の表面に現れた部分を含む領域上に前記高抵抗膜
を介して設けられた導電膜とを備えていることを特徴と
する。
【0016】ここで、前記導電膜は、例えば前記電界緩
和構造のコーナー部において他の部分よりも幅広に形成
されているか、もしくは前記電界緩和構造のコーナー部
に選択的に形成されていてもよい。
【0017】または前記導電膜は、前記半導体層がリサ
ーフ層である場合には、前記半導体基板の表面に現れた
前記pn接合界面の全体に設けられ、前記半導体層がガ
ードリング層である場合には、前記半導体基板の表面に
現れた前記pn接合界面のうち前記素子部とは離れた側
の外側の部分に設けられていることが望ましい。
【0018】[作用]本発明(請求項1,2)によれ
ば、複数の主電極が高抵抗膜を介して互いに接続された
構成になっているので、これらの主電極の特定の電極
(1つだけも良いし、複数でも良い。)1つだけを負荷
(電源)と接続すれば、この主電極よりも外側の電極ほ
ど高抵抗膜による電圧降下が大きくなる。
【0019】したがって、外側の主電極ほど半導体基板
にかかる電圧は低くなるので、導通時のキャリア密度は
小さくなる。その結果、多段のリング層を用いた場合と
同様のキャリアが低減する効果が得られ、逆回復時の瞬
間的なアバランシ耐量の向上を図ることができるように
なる。
【0020】また、上記複数の半導体層は主電極が設け
られるもの、すなわち素子を構成する半導体層であるた
め、多段のリング層を用いた場合とは異なり、素子とし
て機能しないデッドスペースが減り、面積効率が低下す
るという問題は起こらない。
【0021】また、上記複数の半導体層は全て同じ不純
物濃度で良いので、不純物濃度が徐々に変わる多段のリ
ング層を用いた場合とは異なり、プロセスが煩雑になる
という問題は起こらない。
【0022】また、本発明(請求項3〜6)によれば、
半導体基板の表面に現れるpn接合界面(電界の強くな
る領域)とその上に設けられた高抵抗膜とからなる部分
において、上記pn接合界面の上に高抵抗膜を介して導
電膜を設けることによって、その部分の導電性を高める
ことができ、これによりその部分の電界を緩和でき、も
ってアバランシ耐圧の向上を図ることができるようにな
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態(以下、実施形態という)を説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係る電力用ダイオードを備えた電力用半導体装置を示す
断面図である。
【0024】図中、1は高抵抗のn型カソード層(半導
体基板)を示しており、このn型カソード層1の表面に
は第1〜第3のp型アノード層21 〜23 が選択的に形
成されている。図ではこれらのp型アノード層21 〜2
3 の幅(図において横方向の寸法)は同じになっている
が、一般にはp型アノード層21 、p型アノード層
2 、p型アノード層23 の順で広いことが好ましい。
また、p型アノード層22およびp型アノード層23
幅は同じあっても良い。
【0025】また、n型カソード層1のp型アノード層
2の周囲表面には低不純物濃度のp型リサーフ層3が形
成され、その外側には高不純物濃度のn型ストッパ層4
が形成されている。
【0026】素子部のn型カソード層1上には絶縁膜5
が形成されている。この絶縁膜5には開口部が形成さ
れ、この開口部を介して第1〜第3のアノード電極
1 ,63がp型アノード層21 〜23 にそれぞれコン
タクトしている。
【0027】ここで、第1のアノード電極61 は図示し
ない電源(負荷)と直接接続されている。一方、第2の
アノード電極62 はSIPOS膜、ポリシリコン膜また
はDLC(Diamond Like Carbon )膜等の高抵抗膜7を
介して第1のアノード電極61 と接続され、また第2の
アノード電極62 は高抵抗膜7を介してその外側の第3
のアノード電極63 に接続されている。その結果、第1
のp型アノード電極61 、第2のp型アノード層62
第3のp型アノード層63 の順でそれらの電位は低くな
る。
【0028】また、p型リサーフ層3およびその外側の
n型カソード層1上にはSIPOS膜等の高抵抗膜8を
介して絶縁膜9が形成されている。また、n型ストッパ
層4には電極10が設けられている。
【0029】一方、n型カソード層1の裏面には高不純
物濃度のn型カソード層11が形成され、このn型カソ
ード層11にはカソード電極12が設けられている。
【0030】本実施形態によれば、第1〜第3のアノー
ド電極61 〜63 がその順で電位が低くなるので、第1
のアノード電極61 にコンタクトした中央の第1のp型
アノード層21 、その外側の第2、第3のp型アノード
層22 ,23 の順でキャリア密度は弱くなる。すなわ
ち、第1のp型アノード層21 の外側に2段のp型リン
グ層を設けた場合と同様な効果が得られる。
【0031】また、第2、第3のp型アノード層は素子
の構成要素であるため、p型リング層を用いた場合とは
異なり、ダイオードとして機能しないデッドスペースが
増え、面積効率が低下するという問題は起こらない。さ
らに、第1〜第3のp型アノード層21 〜23 は全て同
じ不純物濃度で良いので、p型リング層を用いた場合と
は異なり、プロセスが煩雑になるという問題も起こらな
い。また、アノード層の分割数がある程度まで増える
と、同じ段数のリング層に比べてキャリア密度が連続的
に低減し、電界集中の起こりにくい構造とすることがで
きる。
【0032】図2に、本実施形態のダイオードの平面パ
ターンの一例を示す。図には、第1〜第3のp型アノー
ド層21 〜23 が同心円的に形成されたパターンが示さ
れている。なお、第1〜第3のp型アノード層21 〜2
3 の平面パターンは他のパターンでも良く、例えばスト
ライプ状や水玉状であっても良い。
【0033】図3に、本実施形態のダイオードの順方向
V−I特性の図を示す。図中、特性曲線a−a’は図4
の線分a−a’間のダイオードの順方向V−I特性を示
し、同様に特性曲線b−b’,c−c’はそれぞれ図4
の線分b−b’間,線分c−c’間のダイオードの順方
向V−I特性を示している。
【0034】図から、線分a−a’間のダイオードは立
ち上がり電圧が低く傾きも急であるが、線分b−b’
間,線分c−c’間のダイオードの順で立ち上がり電圧
が高く傾きが鈍くなることが分かる。
【0035】図5に、本実施形態のダイオードのキャリ
ア密度の分布を示す。分布a−a’は図4の線分a−
a’間のダイオードのキャリア密度の分布を示し、同様
に分布b−b’,c−c’はそれぞれ図4の線分b−
b’間,線分c−c’間のダイオードのキャリア密度の
分布を示している。
【0036】図から、線分a−a’間のダイオード、線
分b−b’間のダイオード、線分c−c’間のダイオー
ドの順でキャリア密度が全体として低くなることが分か
る。このことから、素子の中央から外側に向かって高抵
抗膜7による電圧降下が大きくなるため、言い換えれ
ば、素子の中央から外側に向かってアノード・カソード
間に印加される電圧が低くなるため、素子の周辺ほどキ
ャリアが少なくなることが分かる。
【0037】図6に、本実施形態のダイオードのアノー
ド側表面付近のキャリア密度の分布を示す。これは図4
に示したd−d’断面における分布を示している。
【0038】図から、ダイオードの周辺部ほどアノード
側表面付近のキャリア密度が低くなっていることが分か
る。
【0039】図3、図5、図6のいずれの結果も、本実
施形態によれば、導通時にはダイオードの周辺部分で電
流が小さくなり、その結果として逆回復時のアバランシ
耐量が増加し、逆回復の瞬間に素子破壊が起こり難くな
ることを示している。
【0040】なお、本実施形態では、高抵抗膜7および
p型アノード層21 〜23 の横方向の長さを一定にした
が、図7に示すように、例えば外側のものほど短くなる
ようにしても良い。また、p型アノード層21 〜23
間隔を変化させても良い。 (第2の実施形態)図8は、本発明の第2の実施形態に
係る電力用ダイオードを備えた電力用半導体装置を示す
断面図である。なお、図1と対応する部分には図1と同
一符号を付してあり、詳細な説明は省略する(その他の
実施形態についても同様)。
【0041】本実施形態が第1の実施形態と異なる点
は、p型アノード層21 〜23 の表面にそれらよりも高
不純物濃度のp型アノード層131 〜133 をそれぞれ
選択的に形成することによって、コンタクト抵抗の低減
化を図ったことにある。 (第3の実施形態)図9は、本発明の第3の実施形態に
係る電力用ダイオードを備えた電力用半導体装置を示す
断面図である。
【0042】本実施形態が第1の実施形態と異なる点
は、p型アノード層21 〜23 の周囲にこれらに接する
ように低不純物濃度のp型アノード層13o1〜13o3
n型カソード層1の表面にそれぞれ形成することによっ
て、導通時の抵抗の低減化および絶縁膜5,9の劣化防
止を図ったことにある。 (第4の実施形態)図10は、本発明の第4の実施形態
に係る電力用ダイオードを備えた電力用半導体装置を示
す断面図である。
【0043】本実施形態が第1の実施形態と異なる点
は、p型アノード層21 ,22 間、p型アノード層
2 ,23 間のn型カソード層1の表面にそれぞれ低不
純物濃度のp型アノード層1312,1323をそれぞれ形
成することによって、導通時の抵抗の低減化および絶縁
膜5,9の劣化防止を図ったことにある。 (第5の実施形態)図11は、本発明の第5の実施形態
に係る電力用ダイオードを備えた電力用半導体装置を示
す断面図である。
【0044】本実施形態の特徴は、第4の実施形態の電
界緩和構造をカソード側に形成したことにある。
【0045】図中、111 〜113 は高不純物濃度の第
1〜第3のn型カソード層を示しており、これらはそれ
ぞれ第1〜第3のp型アノード層21 〜23 に相当する
ものである。また、1112,1123は低不純物濃度のn
型カソード層を示しており、これらはそれぞれp型アノ
ード層1312,1323に相当するものである。また、1
1 〜123 は第1〜第3のカソード電極を示してお
り、これらはそれぞれ第1〜第3のアノード電極61
3 に相当するものである。また、図中、2はp型アノ
ード層、6はアノード電極を示している。
【0046】本実施形態でもダイオードの周辺部の導通
時のキャリア密度を低くでき、第4の実施形態と同様な
効果が得られる。 (第6の実施形態)図12は、本発明の第6の実施形態
に係る電力用ダイオードを備えた電力用半導体装置を示
す断面図である。
【0047】本実施形態は、第4の実施形態と第5の実
施形態とを組み合わせ例であり、アノード側およびカソ
ード側の両方に本発明に係る電界緩和構造を導入した例
である。本実施形態によれば、第4および第5の実施形
態に比べてより効果的にアバランシ耐量の向上を図れる
ようになる。 (第7の実施形態)図13は、本発明の第7の実施形態
に係る電力用ダイオードを備えた電力用半導体装置を示
す断面図である。
【0048】図中、14は低不純物濃度のp型リング
層、15はp型リング層14よりも低不純物濃度のp型
リサーフ層を示している。p型リング層14、p型リサ
ーフ層15などが形成された電界緩和領域上には高抵抗
膜8が設けれている。ここまでは従来の電界緩和構造と
同じである。
【0049】本実施形態の特徴は、p型リサーフ層15
とn型カソード層1とのpn接合界面のうち、n型カソ
ード層1の表面に現れるpn接合界面16を含む領域、
すなわち最も電界が高くなる領域上の高抵抗膜8上にA
lなどの導電膜17を設けたことにある。
【0050】ここで、図14に示すように、導電膜17
を介したp型リサーフ層15の表面の点Aとn型カソー
ド層1の表面の点Bとの間の経路P1,P2,P3のそ
れぞれの抵抗R1,R2,R3の大体の合成抵抗を考え
る。
【0051】本実施形態の場合、経路P2は導電膜17
を通る経路であることからR2はゼロと考えることがで
きるので、合成抵抗はR1+R3となる。これに対して
従来の場合、経路P2に相当する経路は高抵抗膜8中
(半導体基板との界面)に存在するのでR2が支配的と
なり、合成抵抗はR2となる。
【0052】経路P1,P3の長さ、すなわち高抵抗膜
8の膜厚は代表的には1.5μmであり、経路P3の長
さは代表的には10μmであるので、本実施形態によれ
ば、従来の合計抵抗の約1/3((1.5μm+0μm
+1.5μm)/(0μm+10μm+0μm))まで
低減できるようになる。
【0053】このように合成抵抗が十分に低くなると、
点Aから点Bまでの経路(P1〜P3)の導電性が高く
なって導体に近くなり、その結果としてpn接合界面1
6における電界は緩和される。
【0054】図15および図16に、本実施形態および
従来の電力ダイオードの導通時のアノード側の等電位線
をそれぞれ示す。これらの図から、本実施形態によれ
ば、従来に比べて、pn接合界面の等電位力線の間隔を
広くでき、アバランシ耐圧の高い電力ダイオードを実現
できることが分かる。 (第8の実施形態)図17は、本発明の第8の実施形態
に係る電力用ダイオードを備えた電力用半導体装置を示
す断面図である。
【0055】本実施形態が第7の実施形態と異なる点
は、素子表面上に絶縁膜18を介して高抵抗膜8が設け
られた構造に対して導電膜17を設けたことにある。こ
のような素子構造に対してもpn接合界面16上に導電
膜17を設けることによって、従来よりもアバランシ耐
圧を高くすることができる。 (第9の実施形態)図18は、本発明の第9の実施形態
に係る電力用ダイオードを備えた電力用半導体装置を示
す断面図である。
【0056】本実施形態が第7の実施形態と異なる点
は、p型リサーフ層の代わりに高不純物濃度のp型ガー
ドリング層19が用いられていることにある。このよう
な電界緩和構造を用いた場合でも、p型ガードリング層
19とn型カソード層1とのpn接合界面16(より正
確には、n型ストッパ層4側に近い側のpn接合界面1
6)上に導電膜17を設けることによって、従来よりも
アバランシ耐圧を高くすることができる。 (第10の実施形態)図19は、本発明の第10の実施
形態に係る電力用ダイオードを備えた電力用半導体装置
を示す断面図である。
【0057】本実施形態が第9の実施形態と異なる点
は、電界緩和領域上に絶縁膜18を介して高抵抗膜8が
設けられた構造に対して導電膜17を設けたことにあ
る。このような素子構造に対してもpn接合界面16上
に導電膜17を設けることによって、従来よりもアバラ
ンシ耐圧を高くすることができる。
【0058】図20に、導電膜17の平面パターンの一
例を示す。このパターンの特徴は、n型ストッパ層4の
コーナー部と導電膜17のコーナー部の間隔が狭くなる
ように、導電膜17のコーナー部の幅が他の部分よりも
広くなっていることにある。このように広くなっていれ
ばどのようなパターンでも良い。
【0059】このようにコーナー部で幅の広くなった導
電膜17を用いることによって、図21に示すように、
コーナー部での空乏層の広がりを比較例(幅が均一な導
電膜17を用いたもの、または導電膜17がない従来の
もの)に比べて大きくすることができ、コーナー部の耐
圧の向上を図ることができるようになる。
【0060】図22に、導電膜17の平面パターンの他
の例を示す。このパターンの特徴は、コーナー部のみに
導電膜17が存在していることにある。このようなパタ
ーンでもコーナー部の耐圧の向上を図ることができるよ
うになる。なお、この形は円形に限らない。 (第11の実施形態)図23は、本発明の第11の実施
形態に係る高耐圧半導体素子を備えた電力用半導体装置
を示す平面図である。
【0061】本実施形態は、第1の実施形態と第7の実
施形態とを組み合わせた例であり、素子部(ダイオー
ド)および電界緩和部(p型リサーフ層3)のアバラン
シ耐圧の向上を図れるようになる。なお、素子部の高抵
抗膜7を素子表面に直接コンタクトするようにすれば、
素子部の高抵抗膜7と電界緩和部の高抵抗膜8とが共通
になるので、プロセスの簡略化を図れるようになる。
【0062】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。例えば、上記実施形態では、電力用ダ
イオードの場合について説明したが、本発明は他の電力
用半導体素子にも適用可能である。また、第1導電型を
n型とし第2導電型をp型とした場合について説明した
が、これに限らず、導電型を逆にして、第1導電型をp
型とし第2導電型をn型としても、本発明を同様に実施
して同様の効果を得ることができる。
【0063】その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で、種々変形して実施できる。
【0064】
【発明の効果】以上詳説したように本発明(請求項1,
2)によれば、隣り合う主電極が高抵抗膜を介して互い
に接続された構成になっているので、多段のリング層を
用いた場合と同様のキャリアを制御するような効果が得
られ、アバランシ耐量の向上を図ることができるように
なる。
【0065】また、主電極が設けられた複数の半導体層
は素子を構成するものであり、またその不純物濃度は全
て同じで良いので、多段のリング層を用いた場合とは異
なり、面積効率が低下したり、プロセスが煩雑になると
いう問題は起こらない。
【0066】本発明(請求項3〜6)によれば、半導体
基板の表面に現れるpn接合界面上に高抵抗膜を介して
導電膜を設けることによって、その部分の電界を緩和で
き、もってアバランシ耐圧の向上を図ることができるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る電力用ダイオー
ドを備えた電力用半導体装置を示す断面図
【図2】同電力用ダイオードの平面パターンの一例を示
す平面図
【図3】同電力用ダイオードの各部の順方向V−I特性
を示す特性図
【図4】図3の各部を示す断面図
【図5】同電力用ダイオードのキャリア密度の分布を示
す分布図
【図6】同電力用ダイオードのアノード側表面付近のキ
ャリア密度の分布を示す分布図
【図7】同電力用ダイオードの変形例を示す断面図
【図8】本発明の第2の実施形態に係る電力用ダイオー
ドを備えた電力用半導体装置を示す断面図
【図9】本発明の第3の実施形態に係る電力用ダイオー
ドを備えた電力用半導体装置を示す断面図
【図10】本発明の第4の実施形態に係る電力用ダイオ
ードを備えた電力用半導体装置を示す断面図
【図11】本発明の第5の実施形態に係る電力用ダイオ
ードを備えた電力用半導体装置を示す断面図
【図12】本発明の第6の実施形態に係る電力用ダイオ
ードを備えた電力用半導体装置を示す断面図
【図13】本発明の第7の実施形態に係る電力用ダイオ
ードを備えた電力用半導体装置を示す断面図
【図14】同実施形態の効果を説明するための断面図
【図15】同電力ダイオードの導通時のアノード側の電
界の様子を表わす電界力線を示す図
【図16】従来の電力ダイオードの導通時のアノード側
の電界の様子を表す電界力線を示す図
【図17】本発明の第8の実施形態に係る電力用ダイオ
ードを備えた電力用半導体装置を示す断面図
【図18】本発明の第9の実施形態に係る電力用ダイオ
ードを備えた電力用半導体装置を示す断面図
【図19】本発明の第10の実施形態に係る電力用ダイ
オードを備えた電力用半導体装置を示す断面図
【図20】p型リサーフ層とn型カソード層とのpn接
合界面上に設ける導電膜の平面パターンの一例を示す平
面図
【図21】同実施形態の効果を説明するための空乏層の
形状を示す平面図
【図22】p型リサーフ層とn型カソード層とのpn接
合界面上に設ける導電膜の平面パターンの他の例を示す
平面図
【図23】本発明の第11の実施形態に係る高耐圧半導
体素子を備えた電力用半導体装置を示す断面図
【図24】従来の電力用ダイオードを示す断面図
【図25】従来の電界緩和構造を示す断面図
【符号の説明】
1…n型カソード層 2,21 〜23 …p型アノード層(複数の第2導電型の
(第1)半導体層) 3…p型リサーフ層 4…n型ストッパ層 5…絶縁膜 6,61 〜63 …アノード電極(主電極) 7,8…高抵抗膜 9…絶縁膜 10…電極 11,111 〜113 …n型カソード層(複数の第1導
電型の第2半導体層) 12,1212〜1223…カソード電極 131 〜133 ,13o1〜13o3,1312,1323…p
型アノード層 14…p型リング層 15…p型リサーフ層(電界緩和構造としての第2導電
型の半導体層) 16…pn接合界面 17…導電膜 18…絶縁膜 19…p型ガードリング層(電界緩和構造としての第2
導電型の半導体層)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1導電型の半導体基板と、 この半導体基板の表面に選択的に形成された複数の第2
    導電型の半導体層と、 これらの半導体層のそれぞれに設けられ、隣り合ったも
    のが高抵抗膜を介して互いに接続された複数の主電極と
    を具備してなることを特徴とする電力用半導体装置。
  2. 【請求項2】第1導電型の半導体基板と、 この半導体基板の表面に選択的に形成された第2導電型
    の第1半導体層と、 前記半導体基板の裏面に選択的に形成され、前記半導体
    基板よりも不純物濃度の高い複数の第1導電型の第2半
    導体層と、 これらの第2半導体層のそれぞれに設けられ、隣り合っ
    たものが高抵抗膜を介して互いに接続された複数の主電
    極とを具備してなることを特徴とする電力用半導体装
    置。
  3. 【請求項3】第1導電型の半導体基板の表面に形成され
    た素子部と、 前記半導体基板の表面に、前記素子部の周辺を囲むよう
    に選択的に形成された電界緩和構造としての第2導電型
    の半導体層と、 前記半導体層およびその外側の前記半導体基板を含む領
    域上に設けられた高抵抗膜と、 前記半導体層と前記半導体基板とのpn接合界面のうち
    前記半導体基板の表面に現れた部分を含む領域上に前記
    高抵抗膜を介して設けられた導電膜とを具備してなるこ
    とを特徴とする電力用半導体装置。
  4. 【請求項4】前記導電膜は、前記電界緩和構造のコーナ
    ー部において他の部分よりも幅広に形成されていること
    を特徴とする請求項3に記載の電力用半導体装置。
  5. 【請求項5】前記導電膜は、前記電界緩和構造のコーナ
    ー部に選択的に形成されていることを特徴とする請求項
    3に記載の電力用半導体装置。
  6. 【請求項6】前記導電膜は、前記半導体層がリサーフ層
    である場合には、前記半導体基板の表面に現れた前記p
    n接合界面の全体に設けられ、前記半導体層がガードリ
    ング層である場合には、前記半導体基板の表面に現れた
    前記pn接合界面のうち前記素子部とは離れた側の外側
    の部分に設けられていることを特徴とする請求項3に記
    載の電力用半導体装置。
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