JP2000021596A - 空気イオン化装置及び方法 - Google Patents

空気イオン化装置及び方法

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JP2000021596A JP10190732A JP19073298A JP2000021596A JP 2000021596 A JP2000021596 A JP 2000021596A JP 10190732 A JP10190732 A JP 10190732A JP 19073298 A JP19073298 A JP 19073298A JP 2000021596 A JP2000021596 A JP 2000021596A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オゾンや電磁ノイズ、発塵等の発生を起こす
ことなく、各種製造装置の小型化に対応し、狭いスペー
スに対しても除電が可能である空気イオン化装置及び方
法を提供する。 【解決手段】 第1及び第2のイオン発生チャンバ8
a,8bに、軟X線発生部9a,9bを設け、AIR又
は非反応性ガスを軟X線によりイオン化する。このイオ
ン化されたイオンの通る空間内にフィルタ電極11a,
11bを設けると共に、フィルタ電極11a,11bよ
り内側の内壁面に背面電極13a,13bを設け、それ
ぞれ取り出すべきイオンと同極性の電圧を印加すること
によって反対極のイオンを吸収させる。第1及び第2の
イオン発生チャンバ8a,8bからそれぞれ発生する正
負イオンを、チューブ14a,14bによってイオンミ
キシング部3まで搬送し、帯電体Sに供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クリーンルーム内
で発生する静電気を除去するための空気イオン化装置及
び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体や液晶ディスプレイ
(以下、LCD)等を製造するクリーンルームでは、静
電気の発生が問題となっている。半導体製造のクリーン
ルームの場合は、低湿度環境であることや、ウエハ及び
及び半導体素子を運搬するプラスチック容器が帯電しや
すいこと等が静電気の発生の原因となっている。この静
電気は、ウエハ表面上に塵埃を付着させたり、ウエハ上
のICや半導体素子を破壊してしまい、製品の歩留りを
低下させている。
【0003】また、LCDの場合は、処理工程で異なる
材質等と接触し、摩擦帯電による静電気が発生する。特
に、このLCDに使用するガラス基板は、大面積で絶縁
性が高く静電気が発生しやすいため、大量の静電気によ
る静電破壊が製品の歩留りに影響を与えている。
【0004】そこで、従来より、このようなクリーンル
ーム等の生産環境における静電気を除去する装置とし
て、イオンにより帯電体の電荷を中和する空気イオン化
装置が知られている。この空気イオン化装置は、正また
は負の電極に正または負の高電圧をそれぞれ印加するこ
とにより、コロナ放電を発生させる。そして、上記電極
先端の周囲の空気を正と負とにイオン化し、このイオン
を気流によって搬送して帯電体上の電荷を逆極性のイオ
ンで中和する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のコロナ放電を利用した空気イオン化装置では、
イオンの発生を容易にし、且つ発生したイオンの消耗を
防止するために、電極は露出した状態で除電対象物の近
傍に配設されている。このため、次のような問題が発生
していた。
【0006】(1)オゾンの発生 除電対象物近傍の空気をコロナ放電によりイオン化して
いるため、空気中の窒素や水蒸気がイオン化する以外
に、酸素がオゾンとなる反応も起こる。このオゾンの酸
化作用により、シリコンウエハの表面が酸化されたり、
空気中の微量の不純物と反応し2次粒子が発生すること
となる。
【0007】(2)電磁ノイズの発生 放電時に放電極から発生する不規則な電磁波が、半導体
素子を内蔵した精密機器やコンピュータなどの誤動作を
引き起こす原因となる。
【0008】(3)イオン発生電極からの発塵 コロナ放電を起こさせる毎に電極が摩耗し、その摩耗し
た電極材が飛散する。また、空気中の微量ガス成分がコ
ロナ放電により粒子化してイオン発生電極上に析出し、
これがある程度の大きさになると再飛散する。このよう
な発塵により、歩留りが低下することになる。
【0009】また、近年、半導体やLCD等の製造装置
は年々小型化が進んでおり、従来の空気イオン化装置で
は製造装置内に最適な設置スペースを確保することが困
難となってきている。すなわち、従来の空気イオン化装
置では、有効な除電を行うため、イオンを発生させるた
めの電極と除電対象物との間に、適当なサイズの空間、
例えば、電極と除電対象物との距離で300mm以上離す
ことが必要であったが、近年の製造装置の小型化に伴
い、空気イオン化装置のためにこのような設置スペース
を取ることが困難になっている。
【0010】更に、例えばLCDの製造工程において
は、ガラス基板は接触・剥離により著しく帯電する。そ
のため、従来から、上述したような空気イオン化装置に
より除電が行われている。しかし、生産装置の処理速度
が速いために、ガラス基板は、完全には除電されずにカ
セットに収納されることが多い。このようなカセット内
では、収納されたガラス基板とガラス基板との間が数mm
と狭いため、従来の空気イオン化装置を使用した場合、
イオン化した空気の流れが入っていかず、ガラス基板を
除電することが困難であった。従って、そのような狭い
スペースにおける静電気対策に対する要求も高まってき
ている。
【0011】本発明は、上記のような従来技術の問題点
を解決するために提案されたものであり、その目的は、
オゾンや電磁ノイズ、及び発塵等の発生を起こすことな
く、且つ、各種製造装置の小型化にも対応すると共に、
狭いスペースに対しても除電を行うことのできる空気イ
オン化装置及び方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によ
る空気イオン化装置は、ガスを供給するガス供給手段
と、前記ガスを軟X線によって正負イオンにイオン化す
るイオン化手段、及び前記正負イオンから一方のイオン
を単極分離する単極分離手段を備え、前記単極分離手段
により正イオンを分離して発生する第1のイオン発生チ
ャンバと、前記ガスを軟X線によって正負イオンにイオ
ン化するイオン化手段、及び前記正負イオンから一方の
イオンを単極分離する単極分離手段を備え、前記単極分
離手段により負イオンを分離して発生する第2のイオン
発生チャンバと、前記第1及び第2のイオン発生チャン
バからそれぞれ発生する正負イオンを搬送する搬送手段
と、前記搬送手段によって搬送される正負イオンを帯電
体に供給するミキシング部とを具備することを特徴とし
ている。
【0013】請求項1記載の発明によれば、以下のよう
な作用が得られる。すなわち、ガス供給手段により第1
及び第2のイオン発生チャンバに供給されるガスは、イ
オン化手段の軟X線によって正負イオンにイオン化され
る。そして、第1のイオン発生チャンバでは、単極分離
手段により正負イオンから正イオンが単極分離され、第
2のイオン発生チャンバでは、単極分離手段により負イ
オンが単極分離され、それぞれから発生する正負イオン
は搬送手段によってミキシング部へ搬送される。以上の
ように、第1及び第2のイオン発生チャンバにおいて、
ガスを軟X線によってイオン化するため、イオン化によ
るオゾンの発生、発塵、及び電磁ノイズの発生を無くす
ことができると共に、ガスとして空気を使用することが
可能となる。
【0014】また、イオン発生チャンバでイオンを発生
させ、それを帯電体近傍まで搬送するため、そこでの電
磁ノイズの発生を無くすことができる。更に、別個に配
置されたイオン発生チャンバでイオンを発生させ、この
イオンをチューブ等で搬送する構成であるため、狭いス
ペースに対しても除電を行うことができる。
【0015】請求項2記載の発明による空気イオン化装
置は、ガスを供給するガス供給手段と、前記ガスを正負
イオンにイオン化するイオン化手段、及び前記正負イオ
ンから一方のイオンのみを単極分離する単極分離手段を
備え、前記単極分離手段により正イオンを分離して発生
する第1のイオン発生チャンバと、前記ガスを正負イオ
ンにイオン化するイオン化手段、及び前記正負イオンか
ら一方のイオンのみを単極分離する単極分離手段を備
え、前記単極分離手段により負イオンを分離して発生す
る第2のイオン発生チャンバと、前記第1及び第2のイ
オン発生チャンバからそれぞれ発生する正負イオンを搬
送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される正
負イオンを帯電体に供給するミキシング部とを具備し、
前記単極分離手段は、前記イオン化手段によってイオン
化されたイオンの通過する空間内に配置され、当該イオ
ン発生チャンバが発生すべきイオンと同極性の電圧が印
加されるフィルタ電極からなることを特徴としている。
【0016】請求項10記載の発明による空気イオン化
方法は、請求項2記載の発明を方法の観点から捉えたも
のであり、第1及び第2のイオン発生チャンバを配置
し、それぞれにガスを供給してイオン化手段により内部
でそのガスをイオン化し、前記第1及び第2のイオン発
生チャンバのそれぞれの内部で、イオン化されたイオン
の通る空間にフィルタ電極を配置して、前記第1のイオ
ン発生チャンバの前記フィルタ電極には正の電圧、前記
第2のイオン発生チャンバの前記フィルタ電極には負の
電圧を印加し、前記第1のイオン発生チャンバにおいて
正イオンを単極分離させ、前記第2のイオン発生チャン
バにおいて負イオンを単極分離させ、前記第1及び第2
のイオン発生チャンバから発生する正負イオンを帯電体
近傍まで搬送して、該帯電体に正負イオンを供給するこ
とを特徴としている。
【0017】請求項2及び10記載の発明によれば、第
1のイオン発生チャンバでは、フィルタ電極に正の電圧
が印加されているため、イオン化手段によってイオン化
された正負イオンがフィルタ電極を通過すると、負イオ
ンのみがフィルタ電極に吸収される。これにより、正イ
オンのみが単極分離され、第1のイオン発生チャンバか
ら発生する。一方、第2のイオン発生チャンバでは、フ
ィルタ電極に負の電圧が印加されているため、正負イオ
ンがフィルタ電極を通過すると正イオンのみがフィルタ
電極に吸収される。これにより、負イオンのみが単極分
離され、第2のイオン発生チャンバから発生する。
【0018】以上のように、各イオン発生チャンバ内に
おいて、発生させるべきイオンと反対極性のイオンをフ
ィルタ電極によって吸収するため、簡単な構成で、イオ
ンの単極分離を効率よく行うことができる。また、イオ
ン発生チャンバでイオンを発生させ、それを帯電体近傍
まで搬送するため、そこでの電磁ノイズの発生を無くす
ことができる。更に、別個に配置されたイオン発生チャ
ンバでイオンを発生させ、このイオンをチューブ等で搬
送する構成であるため、狭いスペースに対しても除電を
行うことができる。
【0019】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明において、前記イオン化手段が、軟X線発生装置であ
ることを特徴としている。請求項3記載の発明によれ
ば、軟X線によってガスをイオン化するため、イオン化
によるオゾンの発生、発塵、及び電磁ノイズの発生を無
くすことができると共に、ガスとして空気を使用するこ
とが可能となる。
【0020】請求項4記載の発明は、請求項2又は3記
載の発明において、前記フィルタ電極が、多孔質の部材
からなることを特徴としている。請求項4記載の発明に
よれば、フィルタ電極を例えばハニカム状等の多孔質の
部材で構成することにより、イオンを効率よく単極分離
して通過させることができる。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項2、3、又
は4記載の発明において、前記単極分離手段が、前記フ
ィルタ電極より前記イオン化手段側の内壁面に配置さ
れ、前記フィルタ電極と同極性の電圧が印加される背面
電極を備えたことを特徴としている。
【0022】請求項5記載の発明によれば、フィルタ電
極と共に背面電極によってもイオンを吸収するため、イ
オンの単極分離を効率よく行うことができる。また、背
面電極による同極反発力により、単極分離したいイオン
がフィルタ電極を通り易くなる。このため、帯電体の除
電性能を向上させることができる。
【0023】請求項6記載の発明は、請求項2乃至5の
いずれか1項記載の発明において、前記帯電体に供給さ
れる正負イオンの割合を検出し、その正負イオンの割合
に応じて、前記第1及び第2のイオン発生チャンバの少
なくともいずれか一方の前記単極分離手段に対する印加
電圧を増減させるイオンバランス制御手段を具備するこ
とを特徴としている。
【0024】請求項6記載の発明によれば、帯電体に供
給される正負イオンの割合を検出し、正イオンが多い場
合は、例えば、第1のイオン発生チャンバの単極分離手
段に対する印加電圧を減少させ、負イオンの吸収量を減
少させることにより、単極分離される正イオンの量を減
少させる。また、第2のイオン発生チャンバの単極分離
手段に対する印加電圧を増加させ、正イオンの吸収量を
増加させることにより、単極分離される負イオンの量を
増加させる。
【0025】一方、負イオンが多い場合は、例えば、逆
に第1のイオン発生チャンバの単極分離手段に対する印
加電圧を増加させ、第2のイオン発生チャンバの単極分
離手段に対する印加電圧を減少させる。これにより、第
1のイオン発生チャンバから発生する正イオンの量を増
加させ、第2のイオン発生チャンバから発生する負イオ
ンの量を減少させる。
【0026】以上のようにして、帯電体に供給される正
負イオンのバランスを維持することができる。また、本
発明によれば、単極分離手段に対する印加電圧を増減さ
せるため、簡単な構成で正負イオンのバランス制御を行
うことができる。
【0027】請求項7記載の発明による空気イオン化装
置は、請求項2乃至5のいずれか1項において、前記第
1及び第2のイオン発生チャンバの少なくともいずれか
一方につき、前記フィルタ電極を通過したイオンの通る
空間内に配置され、当該イオン発生チャンバが発生すべ
きイオンと反対極性の電圧が印加されるイオン制御用電
極と、前記帯電体に供給される正負イオンの割合を検出
し、その正負イオンの割合に応じて、前記イオン制御用
電極に対する印加電圧を増減させるイオンバランス制御
手段とを具備することを特徴としている。
【0028】請求項7記載の発明によれば、帯電体に供
給される正負イオンの割合を検出し、正イオンが多い場
合は、例えば、第1のイオン発生チャンバのイオン制御
用電極対する印加電圧を増加させ、単極分離した正イオ
ンをこのイオン制御用電極によって吸収させる。一方、
負イオンが多い場合は、例えば、第2のイオン発生チャ
ンバのイオン制御用電極に対する印加電圧を増加させ、
単極分離した負イオンをこのイオン制御用電極によって
吸収させる。
【0029】以上のようにして、帯電体に供給される正
負イオンのバランスを維持することができる。また、発
明によれば、単極分離した正負イオンを吸収することに
よってその発生量を制御するため、正負イオンのバラン
スを精度よく維持することが可能となる。
【0030】請求項8記載の発明による空気イオン化装
置は、請求項6又は7記載の発明において、前記イオン
バランス制御手段が、前記正負イオンが付着するように
前記帯電体近傍に配置された金属板からなるセンサと、
前記正負イオンの過不足によって前記センサに発生する
微少電流を検出する検出部と、前記検出部によって検出
される前記微少電流の量を目標値と比較する調節部と、
前記調節部による比較の結果により、前記正負イオンの
過不足に応じて前記印加電圧を増減させる制御部とを備
えたことを特徴としている。
【0031】請求項8記載の発明によれば、センサにお
いて正負イオンの過不足によって微少電流が流れると、
それが検出部によって検出され、調節部においてその検
出された微少電流の量が目標値と比較される。そして、
その比較の結果により、制御部によって印加電圧が増減
される。すなわち、簡単な構成で、帯電体に供給される
正負イオンのバランスを制御することが可能となる。
【0032】請求項9記載の発明による空気イオン化装
置は、請求項1乃至8のいずれか1項記載の発明におい
て、前記ガスが、酸素を含まない高純度の非反応性ガス
であることを特徴としている。請求項9記載の発明によ
れば、イオン化手段として軟X線以外の紫外線やコロナ
放電を用いた場合においても、オゾンの発生を無くし、
電磁ノイズ及び発塵を無くすかもしくは少なくすること
ができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態を図面を参照して説明する。
【0034】[1.第1の実施の形態] [1−1.構成]図1は、本発明の第1の実施の形態に
よる空気イオン化装置の構成を示す模式図である。同図
に示すように、空気イオン化装置は、イオン発生部1
と、イオン搬送部2と、イオンミキシング部3とから構
成されている。
【0035】イオン発生部1には、クリーンルーム内等
のエア(以下、AIRと呼ぶ)や高純度N2 等の非反応
性ガスを供給するガス供給手段である供給管4が設けら
れており、分岐管により2方向に配設されている。それ
ぞれの供給管4a,4bは、バルブ5a,5b、流量計
6a,6b、及びメンブレン・フィルタ7a,7bを介
して、塩化ビニル樹脂等により構成された第1及び第2
のイオン発生チャンバ8a,8bの入口側に接続されて
いる。
【0036】また、第1及び第2のイオン発生チャンバ
8a,8bには、上記入口側に対向する出口側がイオン
搬送部2との接続部となっており、イオン搬送部2に対
して、第1のイオン発生チャンバ8aは正イオンを供給
し、第2のイオン発生チャンバ8bは負イオンを供給す
るようになっている。これらイオン発生チャンバ8a,
8bは、例えば内断面が約5×5cm、長さが約21c
m程度の大きさとなっている。
【0037】また、第1及び第2のイオン発生チャンバ
8a,8bの側面には、それぞれ軟X線発生部9a,9
bが設けられている。これら軟X線発生部9a,9b
は、上記供給管4a,4bから供給されるAIRまたは
非反応性ガスを、第1及び第2のイオン発生チャンバ8
a,8b内でそれぞれイオン化するように構成されてい
る。ここで、軟X線発生部9a,9bのイオン発生チャ
ンバ8a,8bとの接続部分には、軟X線放射窓10
a,10bが設けられており、ここから第1及び第2の
イオン発生チャンバ8a,8b内に軟X線が放射される
ようになっている。
【0038】更に、第1及び第2のイオン発生チャンバ
8a,8b内において、軟X線放射窓10a,10bよ
り出口寄り、すなわち軟X線発生部9a,9bによって
イオン化されたイオンの通る空間内に、例えば厚さが1
cm程度のハニカム状のフィルタ電極11a,11bが
それぞれ設けられている。フィルタ電極11aには正極
のDC高電圧電源12a、フィルタ電極11bには負極
のDC高電圧電源12bがそれぞれ接続されている。す
なわち、フィルタ電極11a、11bは、第1及び第2
のイオン発生チャンバ8a,8bから取り出したいイオ
ンと同極性の電圧が印加されることによって、反対極の
イオンを吸収するようになっている。これにより、第1
及び第2のイオン発生チャンバ8aでは正イオン、イオ
ン発生チャンバ8bでは負イオンが単極分離され、フィ
ルタ電極11a,11bを通って第1及び第2のイオン
発生チャンバ8a,8bの出口側からイオン搬送部2に
供給されるようになっている。
【0039】また、第1及び第2のイオン発生チャンバ
8a,8b内において、フィルタ電極11a、11bよ
り内側の内壁面には、金属箔によって覆われることによ
り背面電極13a,13bが形成されている。この背面
電極13a,13bには、上記DC高電圧電源12a,
12bがそれぞれ接続されており、フィルタ電極11
a,11bと同様に第1及び第2のイオン発生チャンバ
8a,8bから取り出したいイオンと同極性の電圧が印
加されるようになっている。
【0040】ここで、背面電極13a,13bの電位
は、フィルタ電極11a,11bとほぼ同等の電位とな
っている。これは、次の理由によると考えられる。すな
わち、背面電極13a,13bの電位がフィルタ電極1
1a,11bより低い場合、フィルタ電極11a,11
bとイオンとの反発力が大きくなるためイオンが通過し
にくくなる。一方、高い場合は、背面電極13a,13
bとフィルタ電極11a、11bとが形成する電位勾配
により、同極性のイオンは背面電極13a,13b側か
らフィルタ電極11a,11b側へ流れるが、反対極性
のイオンは背面電極13a,13b側へ流れる。これに
より、正負イオンの再結合が進むため、除電性能が悪く
なると考えられる。
【0041】また、第1及び第2のイオン発生チャンバ
8a,8bの上記出口側には、イオン搬送部2のチュー
ブ14a,14bが接続されている。このチューブ14
a,14bの材質は、例えばテフロン、ポリプロピレ
ン、または塩化ビニル等のいずれかであるものとする。
更に、チューブ14a,14bの径の最適な大きさはA
IRや非反応性ガスの流量によって決定され、例えば流
量が65L/min である場合、10φ程度であるものとす
る。
【0042】また、イオン搬送部2に接続されたイオン
ミキシング部3では、上記チューブ14aによって搬送
される正イオンと、チューブ14bによって搬送される
負イオンとを混合するようになっている。このイオンミ
キシング部3では、チューブ14a,14bからそれぞ
れ短管15a,15bが取り出されて結合されており、
その先端に開口部16が設けられている。また、開口部
16は、帯電体Sの近傍に配置されており、正負イオン
をこの帯電体Sに向けて供給するようになっている。
【0043】また、本実施の形態では、イオンバランス
制御部20が設けられている。このイオンバランス制御
部20は、帯電体Sの近傍に配置されたセンサ21と、
フィードバック制御回路22とから構成されている。セ
ンサ21は、開口部16から帯電体Sへ供給される正負
イオンの一部が付着するように配置されている。
【0044】図2は、センサ21の構成を示す図であ
る。センサ21は、同図(a)に示すような5cm×5cm
程度の金属板22と、同図(b)に示すようなこの金属
板22を四方から支持する絶縁材23とから構成されて
いる。また、電線24が金属板22と接合部25におい
て接合されており、この電線24によってセンサ21が
上記フィードバック制御回路22に接続されている。
【0045】図1に示すように、フィードバック制御回
路22は、検出部26、調節部27、及び制御部28か
ら構成されている。検出部26は、上記センサ21に付
着した正負イオンの過不足によって発生する微少電流を
検出するようになっている。調節部27は、検出部26
によって検出された値を、予め決められた目標値と比較
する。制御部28は、調節部27による比較の結果に基
づき、DC高電圧電源12a,12bを制御するように
構成されている。すなわち、DC高電圧電源12a,1
2bを制御して、フィルタ電極11a,11b及び背面
電極13a,13bに対する印加電圧を増減させ、正負
イオンの吸収量を増減させて、単極分離される正負イオ
ンの量を増減させるようになっている。
【0046】図3に、検出部26の具体的な構成を示
す。同図に示すように、検出部26は、標準抵抗30と
電圧計31とから構成されている。標準抵抗30は、抵
抗値Rが1MΩであって、一端がセンサ21に接続され
ており、他端が接地されている。従って、センサ21に
付着する正イオンの量が多いと、その分センサ21から
標準抵抗30を介して大地に向かってμAオーダーの電
流である微少電流Iが流れる。このとき、その微少電流
Iに比例した電位差Vが標準抵抗30の前後、すなわち
P点とQ点との間に発生する。この電位差VはVオーダ
ーの電圧であって、V=1MΩ×μAで表される。
【0047】一方、センサ21に付着する負イオンの量
が多いと、その分大地から標準抵抗30を介してセンサ
21に向かって微少電流Iが流れる。従って、この微少
電流Iの流れる方向から正イオンと負イオンのいずれが
多いかを識別することができる。すなわち、電圧計31
によって検出される電位差Vが調節部27に供給され、
調節部27がその値を一定の値と比較し、制御部28が
その比較の結果から正イオンと負イオンのいずれがどれ
くらい多いかを判断してDC高電圧電源12a,12b
を制御するように構成されている。
【0048】[1−2.作用効果]次に、上述した構成
を有する本実施の形態の作用効果について説明する。す
なわち、本実施の形態では、以下のようにして帯電体S
上の電荷が除電される。まず、第1及び第2のイオン発
生チャンバ8a,8bにおいて、供給管4a,4bから
供給されたAIRもしくは非反応性ガスが、軟X線発生
部9a,9bによって軟X線が照射されることにより、
正負のイオンとなる。
【0049】そして、第1のイオン発生チャンバ8aに
おいては、フィルタ電極11a及び背面電極13aに正
極の電圧が印加されているため、フィルタ電極11a及
び背面電極13aに負イオンが吸収される。これによ
り、正イオンが負イオンから分離され、フィルタ電極1
1aを通ってイオン搬送部2に供給される。一方、第2
のイオン発生チャンバ8bにおいては、フィルタ電極1
1b及び背面電極13bに負極の電圧が印加されている
ため、フィルタ電極11b及び背面電極13bに正イオ
ンが吸収される。これにより、負イオンが正イオンから
分離され、フィルタ電極11bを通ってイオン搬送部2
に供給される。
【0050】このようにしてイオン搬送部2に供給され
る正負イオンは、それぞれチューブ14a,14bによ
ってイオンミキシング部3に搬送され、開口部16から
供給される。このとき、開口部16は帯電体S近傍に配
設されているため、開口部16から排出された正負イオ
ンは帯電体Sの正負の電荷をそれぞれ中和する。このよ
うにして、帯電体Sに対する除電が行われる。
【0051】このとき、開口部16から供給される正負
イオンの一部がセンサ21に付着し、その正負イオンの
過不足によって発生する微少電流Iが検出部26に供給
される。そして、検出部26によって、この微少電流I
に比例した電位差Vが検出され、調節部27に供給され
て目標値と比較される。
【0052】ここで、P点とQ点との電位差Vが目標値
よりも大きい場合、この電位差Vと目標値との差が制御
部28に供給され、制御部28は、正イオンの量が多く
負イオンの量が少ないと判断する。そして、制御部28
は、第1のイオン発生チャンバ8a側のDC高電圧電源
12aを下降させ、第2のイオン発生チャンバ8b側の
DC高電圧電源12bを上昇させる。すなわち、フィル
タ電極11a及び背面電極13aに対する印加電圧を下
降させることにより、フィルタ電極11a及び背面電極
13aによる負イオンの吸収量を減少させ、単極分離さ
れる正イオンの量を減少させる。同時に、フィルタ電極
11b及び背面電極13bに対する印加電圧を上昇させ
ることにより、フィルタ電極11b及び背面電極13b
による正イオンの吸収量を増加させ、単極分離される負
イオンの量を増加させる。
【0053】一方、Q点とP点との電位差Vが目標値よ
りも大きい場合、この電位差Vと目標値との差が制御部
28に供給されると、制御部28は、正イオンの量が少
なく負イオンの量が多いと判断し、DC高電圧電源12
aを上昇させると共に、DC高電圧電源12bを下降さ
せる。すなわち、フィルタ電極11a及び背面電極13
aによる負イオンの吸収量を増加させて、第1のイオン
発生チャンバ8aから発生する正イオンの量を増加させ
ると共に、フィルタ電極11b及び背面電極13bによ
る正イオンの吸収量を減少させて、第2のイオン発生チ
ャンバ8bから発生する負イオンの量を減少させる。
【0054】このようにして、制御部28によりDC高
電圧電源12a,12bを制御することによって、発生
する正負イオンのバランスを保持する。
【0055】以上のように、本実施の形態では、イオン
化源として軟X線を用いているため、AIRもしくは非
反応性ガスのいずれをイオン化してもオゾンが発生する
ことが無い。また、電極材の飛散やAIR中の不純物の
堆積及び再飛散のような発塵が無く、且つ、電磁ノイズ
の発生も起こらない。また、第1及び第2のイオン発生
チャンバ8a,8bのような極めて狭い場所でイオンを
発生させることができる。更に、軟X線は、硬X線に比
べて3mm程度の薄い塩化ビニル板で十分に遮蔽すること
が可能であるため、取り扱いが容易である。
【0056】また、別個に配置された第1及び第2のイ
オン発生チャンバ8a,8b内でイオンを発生させ、こ
のイオンを細いチューブ14a,14bで帯電体S近傍
まで搬送する構成であるため、例えばカセット内に収納
したガラス基板の隙間等、狭いスペースに対しても除電
を行うことができる。
【0057】また、第1及び第2のイオン発生チャンバ
8a,8b内で、取り出したいイオンと反対極のイオン
をフィルタ電極11a,11b及び背面電極13a,1
3bによって吸収するため、効率よく単極分離させるこ
とができる。このため、帯電体Sの除電性能を向上させ
ることができる。
【0058】更に、イオンバランス制御部20によっ
て、正負イオンのバランスを効率よく一定に保持するこ
とができる。特に、制御部28によりDC高電圧電源1
2a,12bを制御するため、装置を複雑化することな
く、簡単な構成で効率よく制御することができる。
【0059】[2.第2の実施の形態] [2−1.構成]図4は、本発明の第2の実施の形態に
よる空気イオン化装置の構成を示す模式図である。同図
において、上述した図1に示す第1の実施の形態と同様
の部材については、同一の符号を付し、その説明を省略
する。
【0060】本実施の形態では、第1及び第2のイオン
発生チャンバ8a,8b内において、フィルタ電極11
a,11bの外側、すなわち出口側にイオン制御用電極
40a,40bが配置されている。このイオン制御用電
極40a,40bは、フィルタ電極11a,11bと同
様にハニカム状となっている。また、イオン制御用電極
40aには負極のDC高電圧電源41aが接続されてお
り、イオン制御用電極40bには正極のDC高電圧電源
41bが接続されている。すなわち、イオン制御用電極
40a,40bは、単極分離したイオンと逆極性の電圧
が印加されることによって、発生するイオンを吸収する
ようになっている。
【0061】更に、フィードバック制御回路22の制御
部28は、調節部27による比較の結果に基づき、DC
高電圧電源41a,41bを制御するように構成されて
いる。すなわち、DC高電圧電源41a,41bを制御
して、イオン制御用電極40a,40bに対する印加電
圧を増減させ、正負イオンの吸収量を増減させて、イオ
ン発生チャンバ8a,8bから発生する正負イオンの量
を増減させるようになっている。
【0062】[2−2.作用効果]以上のような構成を
有する本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と
同様に帯電体S上の電荷が除電される。すなわち、第1
のイオン発生チャンバ8aで発生する正イオン及び第2
のイオン発生チャンバ8bで発生する負イオンが、イオ
ン搬送部2に供給され、それぞれチューブ14a,14
bによってイオンミキシング部3に搬送される。そし
て、それら正負イオンは、開口部16から帯電体S上に
供給され、帯電体S上の正負の電荷がそれぞれ中和され
る。
【0063】このとき、開口部16から供給される正負
イオンの一部がセンサ21に付着し、その正負イオンの
過不足によって発生する微少電流Iが検出部26に供給
されてこの微少電流Iに比例した電位差Vが検出され
る。そして、上述した第1の実施の形態と同様に、調節
部27によって上記電位差Vが一定の目標値と比較さ
れ、制御部28によって正イオンと負イオンの過不足が
判断される。
【0064】この結果、制御部28は、正イオンの量が
多いと判断した場合、DC高電圧電源41aを制御して
イオン制御用電極40aに対する印加電圧を増加させる
と共に、DC高電圧電源41bを制御してイオン制御用
電極41aに対する印加電圧を減少させる、すなわち、
第1のイオン発生チャンバ8aでは、単極分離した正イ
オンの吸収量を増加させて、搬送される正イオンの量を
減少させ、第2のイオン発生チャンバ8bでは、単極分
離した負イオンの吸収量を減少させて、搬送される負イ
オンの量を増加させる。
【0065】一方、制御部28は、負イオンの量が多い
と判断した場合は、DC高電圧電源41aを制御してイ
オン制御用電極40aに対する印加電圧を減少させると
共に、DC高電圧電源41bを制御してイオン制御用電
極40bに対する印加電圧を増加させる。すなわち、第
1のイオン発生チャンバ8aでは、単極分離した正イオ
ンの吸収量を減少させて、搬送される正イオンの量を増
加させ、第2のイオン発生チャンバ8bでは、単極分離
した負イオンの吸収量を増加させて、搬送される負イオ
ンの量を減少させる。
【0066】このようにして、制御部28によりDC高
電圧電源41a,41bを制御することによって、発生
する正負イオンのバランスが保持される。以上のよう
に、本実施の形態によれば、上述した第1の実施の形態
と同様の効果が得られると共に、イオン制御用電極40
a,40bにより、実際に発生した正負イオンの量を増
減させるため、精度よく正負イオンのバランスを保持す
ることができる。
【0067】[3.他の実施の形態]なお、本発明は上
述した実施の形態に限定されるものではなく、以下に示
すような各種態様も可能である。すなわち、具体的な各
部材の形状、あるいは取付位置及び方法は適宜変更可能
である。例えば、フィルタ電極11a,11bの形状
は、ハニカム状に限らず一方のイオンを通過させ得る形
状であればよく、格子状の部材もしくはパンチング部材
のような他の多孔質の部材等でもよい。
【0068】また、イオン化源としては、軟X線に限ら
ず、紫外線もしくはコロナ放電等であってもよい。な
お、紫外線やコロナ放電を用いる場合は、高純度N2 等
のような酸素を含まない非反応性ガスをイオン化する。
これにより、オゾンが発生しない。また、紫外線を用い
た場合は、電磁ノイズ及び発塵が無く、コロナ放電を用
いた場合は、帯電体Sがイオン発生部1から離れている
ため電磁ノイズが小さくなると共に、酸素を含まない高
純度の非反応性ガスを用いることによって発塵も少な
い。
【0069】また、第1の実施の形態において、DC高
電圧電源12a,12bの両方を同時に制御するのでは
なく、一方のDC高電圧電源12aもしくは12bの出
力を一定にして、他方のDC高電圧電源12bもしくは
12aの出力のみ制御するようにしてもよい。この場
合、両方を同時に制御する場合に比べて制御点が1つし
かないが、制御が安定している。
【0070】同様に、第2の実施の形態において、第1
及び第2のイオン発生チャンバ8a,8bの両方にイオ
ン制御用電極40a,40bを設けるのではなく、どち
らか一方のみに設けて、その一方から発生する正イオン
もしくは負イオンの発生量のみを増減させるようにして
もよい。
【0071】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、イオ
ン化手段として軟X線を用いることにより、もしくは、
酸素を含まない高純度の非反応性ガスをイオン化するこ
とにより、オゾンや電磁ノイズ、及び発塵等の発生を無
くしたり、少なくしたりすることができる。また、イオ
ン化を別個に設けられたイオン発生チャンバ内で行い、
チューブ等で帯電体の近傍まで搬送するため、狭いスペ
ースに対する除電を行うことが可能となる。更に、イオ
ン発生チャンバ内でフィルタ電極及び背面電極を用いて
イオンの単極分離を行っているため、効率よくイオンを
分離させることができ、除電性能を向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による空気イオン化
装置の構成を示す模式図である。
【図2】同実施の形態におけるセンサ21の構成を示す
図であり、(a)は正面図、(b)は斜視図である。
【図3】同実施の形態における検出部26の構成を示す
回路図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態による空気イオン化
装置の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
1…イオン発生部 2…イオン搬送部 3…イオンミキシング部 4,4a,4b…供給管 8a…第1のイオン発生チャンバ 8b…第2のイオン発生チャンバ 9a,9b…軟X線発生部 11a,11b…フィルタ電極 12a,12b,41a,41b…DC高電圧電源 13a,13b…背面電極 14a,14b…チューブ 15a,15b…短管 16…開口部 20…イオンバランス制御部 21…センサ 22…フィードバック制御回路 26…検出部 27…調節部 28…制御部 30…標準抵抗 31…電圧計 40a,40b…イオン制御用電極

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスを供給するガス供給手段と、 前記ガスを軟X線によって正負イオンにイオン化するイ
    オン化手段、及び前記正負イオンから一方のイオンを単
    極分離する単極分離手段を備え、前記単極分離手段によ
    り正イオンを分離して発生する第1のイオン発生チャン
    バと、 前記ガスを軟X線によって正負イオンにイオン化するイ
    オン化手段、及び前記正負イオンから一方のイオンを単
    極分離する単極分離手段を備え、前記単極分離手段によ
    り負イオンを分離して発生する第2のイオン発生チャン
    バと、 前記第1及び第2のイオン発生チャンバからそれぞれ発
    生する正負イオンを搬送する搬送手段と、 前記搬送手段によって搬送される正負イオンを帯電体に
    供給するミキシング部とを具備することを特徴とする空
    気イオン化装置。
  2. 【請求項2】 ガスを供給するガス供給手段と、 前記ガスを正負イオンにイオン化するイオン化手段、及
    び前記正負イオンから一方のイオンのみを単極分離する
    単極分離手段を備え、前記単極分離手段により正イオン
    を分離して発生する第1のイオン発生チャンバと、 前記ガスを正負イオンにイオン化するイオン化手段、及
    び前記正負イオンから一方のイオンのみを単極分離する
    単極分離手段を備え、前記単極分離手段により負イオン
    を分離して発生する第2のイオン発生チャンバと、 前記第1及び第2のイオン発生チャンバからそれぞれ発
    生する正負イオンを搬送する搬送手段と、 前記搬送手段によって搬送される正負イオンを帯電体に
    供給するミキシング部とを具備し、 前記単極分離手段は、前記イオン化手段によってイオン
    化されたイオンの通過する空間内に配置され、当該イオ
    ン発生チャンバが発生すべきイオンと同極性の電圧が印
    加されるフィルタ電極からなることを特徴とする空気イ
    オン化装置。
  3. 【請求項3】 前記イオン化手段は、軟X線発生装置で
    あることを特徴とする請求項2記載の空気イオン化装
    置。
  4. 【請求項4】 前記フィルタ電極は、多孔質の部材から
    なることを特徴とする請求項2又は3記載の空気イオン
    化装置。
  5. 【請求項5】 前記単極分離手段は、前記フィルタ電極
    より前記イオン化手段側の内壁面に配置され、前記フィ
    ルタ電極と同極性の電圧が印加される背面電極を備えた
    ことを特徴とする請求項2、3、又は4記載の空気イオ
    ン化装置。
  6. 【請求項6】 前記帯電体に供給される正負イオンの割
    合を検出し、その正負イオンの割合に応じて、前記第1
    及び第2のイオン発生チャンバの少なくともいずれか一
    方の前記単極分離手段に対する印加電圧を増減させるイ
    オンバランス制御手段を具備することを特徴とする請求
    項2乃至5のいずれか1項記載の空気イオン化装置。
  7. 【請求項7】 前記第1及び第2のイオン発生チャンバ
    の少なくともいずれか一方につき、前記フィルタ電極を
    通過したイオンの通る空間内に配置され、当該イオン発
    生チャンバが発生すべきイオンと反対極性の電圧が印加
    されるイオン制御用電極と、 前記帯電体に供給される正負イオンの割合を検出し、そ
    の正負イオンの割合に応じて、前記イオン制御用電極に
    対する印加電圧を増減させるイオンバランス制御手段と
    を具備することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか
    1項記載の空気イオン化装置。
  8. 【請求項8】 前記イオンバランス制御手段は、 前記正負イオンが付着するように前記帯電体近傍に配置
    された金属板からなるセンサと、 前記正負イオンの過不足によって前記センサに発生する
    微少電流を検出する検出部と、 前記検出部によって検出される前記微少電流の量を目標
    値と比較する調節部と、 前記調節部による比較の結果により、前記正負イオンの
    過不足に応じて前記印加電圧を増減させる制御部とを備
    えたことを特徴とする請求項6又は7記載の空気イオン
    化装置。
  9. 【請求項9】 前記ガスは、酸素を含まない高純度の非
    反応性ガスであることを特徴とする請求項1乃至8のい
    ずれか1項記載の空気イオン化装置。
  10. 【請求項10】 第1及び第2のイオン発生チャンバを
    配置し、それぞれにガスを供給してイオン化手段により
    内部でそのガスをイオン化し、 前記第1及び第2のイオン発生チャンバのそれぞれの内
    部で、イオン化されたイオンの通る空間にフィルタ電極
    を配置して、前記第1のイオン発生チャンバの前記フィ
    ルタ電極には正の電圧、前記第2のイオン発生チャンバ
    の前記フィルタ電極には負の電圧を印加し、 前記第1のイオン発生チャンバにおいて正イオンを単極
    分離させ、前記第2のイオン発生チャンバにおいて負イ
    オンを単極分離させ、 前記第1及び第2のイオン発生チャンバから発生する正
    負イオンを帯電体近傍まで搬送して、該帯電体に正負イ
    オンを供給することを特徴とする空気イオン化方法。
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