JP2000020997A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置

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JP2000020997A
JP2000020997A JP10190375A JP19037598A JP2000020997A JP 2000020997 A JP2000020997 A JP 2000020997A JP 10190375 A JP10190375 A JP 10190375A JP 19037598 A JP19037598 A JP 19037598A JP 2000020997 A JP2000020997 A JP 2000020997A
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pickup device
optical pickup
objective lens
optical
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Junichi Takahashi
準一 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板の厚みの異なる光ディスクに対して記録再
生を行うことができるコンパクトな光ピックアップ装置
を提供する。 【解決手段】所定の方向に発散光を放射するレーザダイ
オード1,2を収納したレーザパッケージ5を有する。
レーザダイオード1の発光点が、光ディスクの記録面に
対向して設けられる対物レンズの焦点に位置し、レーザ
ダイオード2の発光点が対物レンズの焦点より対物レン
ズ側に所定の距離だけずれた位置にくるように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク装置な
どに用いられる光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光学式記録再生装置では、記録及び再生
を行う際の光ピックアップ装置から出射される微小スポ
ットの光ビームは、光ディスク盤面上の情報記録面の目
的とする位置に正確に照射されなければならない。その
ため、光ピックアップ装置は、光ディスクの面ぶれ、偏
芯などに対して、スポット制御がレンズアクチュエータ
によって高精度に追従するように構成されている。
【0003】ところで、最近では、CD(Compact Dis
c)、CD−ROM(Compact Disc -Read Only Memor
y)、CD−R(Compact Disc - Rewritable)などの光
ディスクの他に、DVD(Digital Video Disc)やDV
D−ROMなどの高密度光ディスクが用いられるように
なってきている。CD、CD−ROM、CD−Rなどの
光ディスクは基板の厚みが1.2mmであるのに対し
て、DVDなどの高密度光ディスクは基板の厚みが0.
6mmである。このため、1.2mm厚の光ディスク用
の光ピックアップ装置と0.6mm厚の光ディスク用の
光ピックアップ装置では、対物レンズの設計が異なり、
例えば0.6mm厚の光ディスク用の光ピックアップ装
置で1.2mm厚の光ディスクを再生する場合には、対
物レンズの設計値からはずれてしまい、球面収差が発生
するために目的とする微小スポットの光ビームを成形で
きなかった。このように、光ピックアップ装置では、基
板の厚みの異なる光ディスクを用いて情報の記録再生を
行う場合、十分な再生特性を得られないというのが現状
であった。
【0004】基板の厚みの異なる光ディスクを用いて情
報の記録再生を行うことが可能な光ピックアップ装置と
しては、基板の厚みの異なる光ディスク用に別の対物レ
ンズを設けたり、開口の絞りを可変としたり、さらに
は、ホログラムで焦点を2カ所設けるようにしたものな
どが提案されている。しかし、これらの手法には次のよ
うな問題がある。光ピックアップ装置に2個以上の対物
レンズを設けることは、コストが高くなるうえ、対物レ
ンズの切換制御が複雑になる。開口を操作する方法にお
いても、やはり複雑な機構が必要となる。また、2焦点
のホログラムの対物レンズを用いるものにおいては、光
利用率が低いため、記録再生に十分な光量を得られな
い。
【0005】そこで、光ピックアップ装置内に2つの光
源を設け、一方の光源の物点位置を変えることで上記の
球面収差を補正することが考えられている。一例とし
て、図5に、波長の異なる2つの光源を備えた、球面収
差の補正が可能な従来の光ピックアップ装置の光学系を
示す。
【0006】この光学系は、波長の異なる2つの半導体
レーザ16a,16bを有する。半導体レーザ16aか
ら射出されたレーザ光の進行方向に平行平板17がその
レーザ光の光軸に対して所定の角度で配置され、該平行
平板17にて反射された光の進行方向にハーフプリズム
18、コリメートレンズ19、対物レンズ13が順次配
置され、該平行平板17を透過した光の進行方向にフォ
ーカスレンズ21、受光素子15が順次配置されてい
る。
【0007】ハーフプリズム18には、平行平板17に
て反射された光(半導体レーザ16aから射出されたレ
ーザ光)が該ハーフプリズム18を透過するような方向
に、また半導体レーザ16bから射出されたレーザ光が
該ハーフプリズム18で反射されるような方向にそれぞ
れ入射されている。ハーフプリズム18を透過した光お
よびハーフプリズム18にて反射した光は同方向に出射
され、コリメートレンズ19、対物レンズ13を介して
光ディスク14の記録面へ向かうようになっている。こ
こで、半導体レーザ16bは、コリメートレンズ19で
平行光に変換される位置より所定の距離だけハーフプリ
ズム18側に近づけて配置されている。
【0008】上記の光学系は、例えば半導体レーザ16
aにDVD用の650nmのものを使用し、半導体レー
ザ16bにCD−R用の780nmのものを用いる。D
VDの場合は、半導体レーザ16aから射出されたレー
ザ光が平行平板17にて反射され、ハーフプリズム18
を透過する。そして、コリメートレンズ19で平行光に
変換された後、対物レンズ13で微小スポットに集光さ
れて光ディスク14に入射する。一方、CD−Rの場合
は、半導体レーザ16bから射出されたレーザ光がハー
フプリズム18で反射され、コリメートレンズ19、対
物レンズ13を介して光ディスク14に入射するが、コ
リメートレンズ19では平行光に変換されない。すなわ
ち、ハーフプリズム18で反射された半導体レーザ16
bからのレーザ光は、コリメートレンズ19で平行光に
変換されないで対物レンズ13に入射することにより、
光ディスク14の厚みが異なる事による球面収差の影響
をキャンセルするようになっている。
【0009】上述した光学系において、半導体レーザ1
6b(780nm)には従来から実用されているホログ
ラムレーザユニットを使用することができる。そのホロ
グラムレーザユニットは、例えば半導体レーザ16bの
パッケージ内に半導体レーザチップと受光素子、ホログ
ラム光学素子を設けることで実現できる。このようなホ
ログラムレーザユニットを使用することにより、光学系
の簡素化を図ることができる。他方、DVD用の半導体
レーザ16a(650nm)については、半導体レーザ
16bのようなホログラムレーザユニットはまだ一般的
ではない。そのため、DVD用の半導体レーザ16a
は、一般的な半導体レーザを用いた光学系によって構成
される。
【0010】以下、半導体レーザ装置およびホログラム
レーザユニットの具体的な構成を説明する。
【0011】図6に、従来の光ピックアップ装置の光学
系に用いられている半導体レーザ装置の構造を示す。こ
の半導体レーザ装置は、半導体レーザチップ21がヒー
トシンク22を介して実装されたチップ搭載部29およ
びレーザ出力光をモニタする受光素子23が金属製のス
テム24上に設けられ、これら部材を覆うようにガラス
窓20を備える金属製のキャップ25がステム24上に
装着されている。ステム24には、絶縁部材28により
絶縁された、半導体レーザチップ21を駆動するための
電極端子27が設けられている。
【0012】図7に、従来の光ピックアップ装置の光学
系に用いられているホログラムレーザユニットの構造を
示す。このホログラムレーザユニットは、主面を選択的
に異方性エッチングして半導体レーザチップ30を取り
付けるための凹部平坦面32を形成したヒートシンク用
シリコン基板31を有する。このヒートシンク用シリコ
ン基板31の凹部平坦面32を囲む側壁の少なくとも一
つには、反射面が凹部平坦面32に対して略45度に傾
斜している反射鏡33が設けられている。半導体レーザ
チップ30は、そのレーザ光出射端が反射鏡33に対す
るようにして取り付けられており、この半導体レーザチ
ップ30から射出されたレーザ光が反射鏡33によって
90度反射されて出射される(出射光34)。ヒートシ
ンク用シリコン基板31の上面にはさらに、出射光34
が光ディスク(不図示)等によって反射された信号光3
5を検出するための信号光検出回路36、この信号光検
出回路36からの信号を処理する信号処理回路37およ
び半導体レーザチップ30の後方から出射されるレーザ
光38を検出するためのモニタ用受光素子39がそれぞ
れ設けられている。
【0013】上述した光学系の場合、波長の異なる2つ
の光源を備えるため、波長依存性のある光ディスクを用
いる場合に特に有効である。以下に、波長依存性のある
光ディスクを用いる場合の一例を挙げる。
【0014】光ピックアップ装置の光源としては、ガリ
ウムヒ素(以下、GaAsと記す)基板上にエピタキシ
ャル成長されたガリウムアルミニウムヒ素(以下、Ga
AlAsと記す)系のダブルヘテロ構造レーザが一般に
使用される。例えば、CDおよびビデオディスク用には
波長が780nmのレーザが使用され、光ディスク用に
は波長が830nmまたは780nmの高出力レーザが
使用される。一方、大容量化されたDVDの光源として
は、半導体レーザの短波長化によって高密度化を達成す
るために、波長が650nmの半導体レーザが使用され
ている。DVDに関しては、再生専用も記録用も同様の
波長を使用している。
【0015】例えば、波長が650nmの半導体レーザ
ですべての光ディスクの記録再生ができれば、光源を6
50nmの波長のものに統一することが可能である。し
かし、有機色素媒体で構成されたCD−Rなどは、図8
に示すように(図8には、3枚のCD−Rをそれぞれ測
定した結果が示めされている。)、CD再生に使用され
る780nmの光に対して70%以上の反射率を持って
おり、記録再生に十分な特性を有しているが、その反
面、DVD記録再生の場合に使用される700nm以下
(DVDなど高密度化された光ディスクを再生するため
には波長は短いほどよい。)の光に対しては反射率をほ
とんど得られない特性となっている。すなわち、DVD
などの高密度化された光ディスクで使用している650
nm付近の光は、CD−Rの記録再生用に用いることは
できない。このため、波長感度の異なる光ディスクを用
いて記録再生を行う場合は、少なくとも2個の半導体レ
ーザとこれを個別に導くための光路が備えられる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の光ピッ
クアップ装置には、以下のような問題がある。
【0017】基板の厚みの異なる光ディスクを用いて情
報の記録再生を行う場合、その基板の厚みの差に応じて
別の対物レンズを光ピックアップ装置に設けたり、開口
の絞りを可変としたり、さらには、ホログラムで焦点を
2カ所設ける等の方法が考えられるが、いずれの手法も
装置が複雑で大型化してしまうという問題がある。
【0018】図5に示した光ピックアップ装置において
は、光源および各光学部品がそれぞれ独立して設けられ
ているため、光学調整工数が増大するとともに、装置が
大型化し、コストも高くなる。また、図6に示した半導
体レーザ装置は、光検出器15が必要になるため、各光
学部材のアラインメントなどの光学調整工数が増えると
ともに、上記の場合と同様にコスト高、大型化という問
題が生じる。
【0019】なお、最近では、レーザパッケージ内にレ
ーザチップを2個以上配置して再生光学系を構成した装
置も提案されているが、このような装置では、半導体レ
ーザチップが近接して配置されるため、相互の発熱によ
りレーザ特性が劣化してしまうという問題がある。
【0020】本発明は、上記各問題に鑑みてなされたも
ので、基板の厚みの異なる光ディスクに対して記録再生
を行うことができ、かつ、レーザ特性が劣化することの
ない、コンパクトな光ピックアップ装置を提供すること
を目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の光ピックアップ装置は、所定の方向に発散
光を放射する第1および第2の半導体レーザを収納した
レーザパッケージと、前記第1および第2の半導体レー
ザから放射された発散光を光ディスクの記録面上に集光
する対物レンズとを有し、前記第1の半導体レーザの発
光点が前記対物レンズの焦点に位置し、前記第2の半導
体レーザの発光点が前記対物レンズの焦点より対物レン
ズ側に所定の距離だけずれた位置にくるように構成され
たことを特徴とする。
【0022】上記の場合、前記第1および第2の半導体
レーザは、それぞれ第1および第2のヒートシンクを介
してステム上に設けられ、前記第1および第2のヒート
シンクの前記ステムからのそれぞれの高さが、前記第1
の半導体レーザの発光点が前記対物レンズの焦点に位置
し、前記第2の半導体レーザの発光点が前記対物レンズ
の焦点より対物レンズ側に所定の距離だけずれた位置に
くるように設定されるようにしてもよい。
【0023】また、前記第1および第2の半導体レーザ
の波長が異なるようにしてもよい。
【0024】さらに、前記レーザパッケージが、発光点
が前記対物レンズと該対物レンズの焦点との間の、前記
第2の半導体レーザの発光点の位置とは異なる位置にく
るように設けられた少なくと1つの半導体レーザをさら
に収納するように構成してもよい。
【0025】さらに、偏光ビームスプリッターをさらに
有し、前記第1の半導体レーザがファーフィールドの長
軸方向にP偏光を有し、前記第2の半導体レーザがファ
ーフィールドの短軸方向にP偏光を有し、これら第1お
よび第2の半導体レーザが前記偏光ビームスプリッター
に対してそれぞれS偏光、P偏光となるように配置され
るとともに、前記偏光ビームスプリッターを透過した光
が同一の光軸となるように配置される構成としてもよ
い。
【0026】さらに、上述のいずれかの光ピックアップ
装置において、前記レーザパッケージに収納された各半
導体レーザの駆動を制御する制御手段と、光ディスクの
記録面からの反射光を検出する光検出手段とをさらに有
し、前記制御手段が、前記光検出手段にて一定光量以上
の光信号が検出されるように、前記各半導体レーザを切
り替えるような構成にしてもよい。 (作用)上記のとおりの本発明においては、第1の半導
体レーザはその発光点が対物レンズの焦点に位置するよ
うに構成されているので、基板の厚みが対物レンズの設
計値内である光ディスクが用いられた場合は、この第1
の半導体レーザからの発散光が対物レンズによって光デ
ィスクの記録面上に集光され、球面収差のない微小スポ
ットが形成される。また、第2の半導体レーザはその発
光点が対物レンズの焦点より対物レンズ側に所定の距離
だけずれた位置にくるように設定されているので、この
第2の半導体レーザから放射された発散光は、対物レン
ズによって上記第1の半導体レーザからの発散光が集光
される位置より奥側に集光され、球面収差のない微小ス
ポットが形成される。本発明では、この第2の半導体レ
ーザの発光点が、基板の厚みが対物レンズの設計値から
はずれた光ディスクの記録面上に集光される位置に設定
されるので、対物レンズの設計値からはずれた光ディス
クについても、球面収差のない微小スポットが形成され
る。
【0027】また、本発明においては、各半導体レーザ
はそれぞれの発光点が上述のような位置に設定された状
態でレーザパッケージに収容されるので、従来のように
光学調整工数が増大することがなく、装置のコンパクト
化も可能となる。
【0028】さらに、本発明においては、第1の半導体
レーザが固定される第1のヒートシンクと第2の半導体
レーザが固定される第2のヒートシンクとのステムから
の高さが異なり、第1および第2の半導体レーザの間に
ある程度の距離を確保できるようになっているので、従
来のように相互の発熱によりレーザ特性が劣化するとい
ったことは生じない。
【0029】さらに、本発明においては、第1および第
2の半導体レーザがそれぞれS偏光、P偏光となるよう
に配置されるので、両半導体レーザから放射された発散
光が干渉することがなくなり、第1および第2の半導体
レーザを同時に駆動することが可能になる。また、偏光
ビームスプリッターを透過した光が同一の光軸となるよ
うに配置されているので、対物レンズを通過後の第1お
よび第2の半導体レーザの各発散光の光軸が同一とな
り、基板の厚みの異なる光ディスク間の、記録面上に形
成される微小スポットの相対位置が合致する。
【0030】さらに、本発明においては、第1および第
2の半導体レーザの波長が異なるので、波長感度の異な
る光ディスクへの記録再生が可能になる。
【0031】さらに、本発明においては、光検出手段に
て一定光量以上の光信号が検出されるように各半導体レ
ーザの切り替えが行われるので、セットされた光ディス
クの厚み、種類に応じて半導体レーザが切り替えられ
る。
【0032】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。 (第1実施形態)図1に、本発明の第1の実施形態の光
ピックアップ装置の主要部の概略構成を示す。この光ピ
ックアップ装置は、ステム6上に、ヒートシンク7を介
してレーザダイオード(LD)1が設けられ、さらにヒ
ートシンク8を介してレーザダイオード(LD)2が設
けられ、これら部材がガラスや透明樹脂などからなるカ
バーで被覆されたレーザパッケージ5を備える。
【0033】各ヒートシンク7,8は、ステム6上にろ
う材などにより融着されており、ステム6の面からのそ
れぞれの高さは異なる。すなわち、本形態では、ヒート
シンク7上に融着されるLD1の発光点とヒートシンク
8上に融着されたLD2の発光点とのステム6の面から
高さが異なる。
【0034】各LD1,2はほぼ同一方向にレーザ光
(発散光)が放射されるように構成されており、各発散
光が光ディスクの記録面に対向して配置される有限系の
対物レンズ(不図示)へ入射するようになっている。L
D1の発光点は対物レンズの焦点に位置し、該焦点より
対物レンズ側に所定の距離だけずれた位置(すなわち、
対物レンズの設計値からはずれた基板の厚い光ディスク
の記録面上に球面収差のない微小スポットが形成される
ような位置)にLD2の発光点が位置する。これらLD
1,2の発光点の位置は、上記のステム6の面からの各
LDの発光点の高さの違いにより任意に設定できる。
【0035】本形態の光ピックアップ装置では、対物レ
ンズの設計値内の厚みを持つ光ディスクの場合はLD1
が使用される。LD1から出射されたレーザ光は、発散
光となりパッケージ5の外部に向かって照射される。こ
の発散光は対物レンズで光ディスクの記録面上に集光さ
れ、球面収差のない微小スポットが形成される。これに
より、設計値内の厚みを持つ光ディスクに対する情報の
記録再生が可能になる。
【0036】一方、対物レンズの設計値からはずれた基
板の厚い光ディスクの場合はLD2が使用される。LD
2から出射されたレーザ光は、LD1の場合と同様に発
散光となってパッケージ5の外部に向かって照射され
る。この発散光は、対物レンズを通過して光ディスクの
記録面上に照射されるが、LD2の発光点の位置は対物
レンズの焦点より対物レンズ側に所定の距離だけずれた
位置に設定されているため、球面収差が緩和されて光デ
ィスクの記録面上に集光される。これにより、光ディス
クの厚みが異なることによる球面収差の影響がキャンセ
ルされ、目的とする微小スポットの光ビームを成形でき
る。
【0037】本形態では、LD2の発光点の位置は、光
ディスクの厚みの違いに応じて設定される。例えば、基
板の厚みの差が0.6mm(0.6mm厚の光ディスク
と1.2mm厚の光ディスクを用いる場合)であれば、
LD2の発光点の位置は、対物レンズの焦点より対物レ
ンズ側に約10mm程度ずれた位置に設定される。この
構成では、0.6mm厚の光ディスクに対してLD1が
使用され、1.2mm厚の光ディスクに対してLD2が
使用される。
【0038】また、各LD1,2の波長は使用される光
ディスクの波長感度に応じて設定することが可能であ
る。例えば、LD1をDVDに対応した650nm相当
の短波長LDとし、LD2をCD−R等に対応した78
0nm等のLDとすることが可能である。この場合、各
LDから放射される発散光は、波長が異なることにより
光の干渉を生じることはない。
【0039】さらに、2つ以上のLDチップを配置した
レーザ装置において生じる熱干渉も、発光点の位置の違
いによって確保されるLDチップ間の距離により抑制さ
れる。
【0040】本形態では、レーザパッケージ5は2つの
LDが設けられた構成になっているが、LDは3つ以上
設けてもよい。LDを3つ以上設けた場合は、基板の厚
みや波長感度の異なる3種類以上の光ディスクに対応す
ることが可能になる。
【0041】以上説明した光ピックアップ装置の主要部
を備えた光ピックアップ装置の光学ブロックを図4に示
す。この光ピックアップ装置では、図1に示したレーザ
パッケージ5から出射された発散光が、プリズム12を
通って対物レンズ13に入射する。対物レンズ13で所
望の微小スポットに集光された光は、光ディスク14の
記録面上に照射され、情報記録信号が再生される。光デ
ィスク14の記録面で反射された光(情報記録信号を含
んでいる)は、同じ光路を戻り、対物レンズ13を透過
し、プリズム12で反射されて受光素子15の受光面に
集光される。受光素子15では、入射された光が光電気
変換され、これにより情報信号が得られる。 (第2実施形態)図2に、本発明の第2の実施形態の光
ピックアップ装置の主要部の概略構成を示す。この光ピ
ックアップ装置は、複屈折結晶板(偏光ビームスプリッ
ター)9を設けた以外は上述の図1に示した構成とほぼ
同様のものである。図2中、同じ構成には同じ符号を付
している。
【0042】複屈折結晶板9は、レーザパッケージ5の
出射面側に設けられている。LD1’,2’は、上述の
図1のLD1,2と同じように発光点の位置が設定され
ており、光ディスクの保護膜の厚みが異なることによる
球面収差の影響をキャンセルできるようになっている。
本形態では、LD1’はファーフィールドの長軸方向に
P偏光を有し、LD2’はファーフィールドの短軸方向
にP偏光を有し、これらLD1’,2’が複屈折結晶板
9に対してそれぞれS偏光、P偏光となるように配置さ
れるとともに、複屈折結晶板9を透過した光が同一の光
軸となるように配置されている。この構成では、各LD
1’,2’からの発散光は、複屈折結晶板9で決まる分
離角に合わせた発光点から放射されることになる。
【0043】図3に、複屈折結晶板9の原理を示す。複
屈折結晶板9では、ファーフィールドの短軸方向にP偏
光を有する偏光光10aを垂直に入射すると、該偏光光
10aはそのまま透過する。一方、ファーフィールドの
長軸方向にP偏光を有する偏光光10bの場合は、複屈
折結晶板9の入射面に対し、ある角度もって入射しない
と透過しない。複屈折結晶板9に対して偏光光10aを
垂直に入射させ、偏光光10bを所定の角度で入射させ
ると、それらの透過光はあらゆる方向の偏光成分を持つ
出射光11として得られる。この働きを利用することに
より、図2に示した構成が可能となる。複屈折結晶板9
は、例えばルチル結晶等の高屈折結晶材を用いる事で実
現できる。
【0044】本形態の光ピックアップ装置においても、
上述した第1の実施形態のものと同様、対物レンズの設
計値内の厚みを持つ光ディスクの場合はLD1’が使用
され、対物レンズの設計値からはずれた基板の厚い光デ
ィスクの場合はLD2’が使用されて、球面収差のない
微小スポットが形成される。
【0045】また、本形態の光ピックアップ装置では、
各LD1’,2’がそれぞれS偏光、P偏光となるよう
に配置されるので、両半導体レーザの波長が同じであっ
ても、放射される発散光が干渉することはない。よっ
て、各LD1’,2’を同時に駆動することができる。
この場合、光ディスクの記録面からの反射光には、各L
D1’,2’からの光の反射光が含まれる。ただし、光
ディスクの基板の厚みの違いに応じて、いずれか一方の
LDは微小スポットにはならないので、光ディスクの基
板の厚みに対応したLDのみによって微小スポットが形
成される。例えば、0.6mm厚の光ディスク用にLD
1’が設定され、1.2mm厚の光ディスク用にLD
2’が設定された場合では、0.6mm厚の光ディスク
が用いられた場合は、LD1’の発散光のみによって微
小スポットが形成され、LD2’の発散光は記録面上に
集光されない。
【0046】また、複屈折結晶板9を透過した光が同一
の光軸となるように配置されているので、対物レンズを
通過した後の各LD1’,2’の発散光の光軸が同一と
なる。この構成では、0.6mm厚の光ディスクが用い
られた場合のLD1’の発散光によって形成される微小
スポットと、1.2mm厚の光ディスクが用いられた場
合のLD2’の発散光によって形成される微小スポット
との、記録面上に形成される相対位置が合致する。
【0047】また、各LD1’,2’の波長も、上述し
た第1の実施形態のものと同様、使用される光ディスク
の波長感度に応じて設定することが可能である。例え
ば、LD1’をDVDに対応した650nm相当の短波
長LDとし、LD2’をCD−R等に対応した780n
m等のLDとすることが可能である。
【0048】さらに、本形態においても、レーザパッケ
ージ5が3つ以上のLDを収納するようにしてもよい。
この場合は、基板の厚みや波長感度の異なる3種類以上
の光ディスクに対応することが可能になる。
【0049】本形態の構造も、前述の図4に示すような
光ピックアップ装置に適用することが可能である。
【0050】以上説明した各実施形態において、レーザ
パッケージに収納された各半導体レーザを、光ディスク
の厚み、種類に応じて切り替えるように構成することも
できる。例えば、0.6mm厚の光ディスク用にLD1
(LD1’)が設定され、1.2mm厚の光ディスク用
にLD2(LD2’)が設定された場合、LD1(LD
1’)とLD2(LD2’)を光ディスクの厚み、種類
に応じて以下のように切り替えることができる。
【0051】光ディスクの厚みに応じてLD1(LD
1’)とLD2(LD2’)を切り替える場合は、各L
D1,2の駆動を制御する制御部が、0.6mm厚の光
ディスクがセットされた場合にはLD1を駆動し、1.
2mm厚の光ディスクがセットされた場合にはLD2を
駆動する。光ディスクの厚みの判別は、光ディスクを装
置に挿入したときに、メカニカルなセンサで光ディスク
の厚みを判別することで実現できる。
【0052】また、フォーカシングサーボをかけて記録
信号が読めるか否かを判定しながらLD1とLD2を切
り替えることで、光ディスクの厚み、種類に応じた切り
替えも可能になる。この場合は、上記制御部が、光ディ
スクの記録面からの反射光を検出する光検出部(図4の
受光素子14)にて一定光量以上の光信号が検出される
ように、LD1(LD1’)とLD2(LD2’)を切
り替えることで実現できる。
【0053】以上の説明では、有限系の対物レンズを用
いたものについてであったが、前述の図5に示したよう
な系にも本発明は適用することができる。この場合は、
LD1(LD1’)の発光点がコリメートレンズの前側
焦点(対物レンズとコリメートレンズの合成焦点)に位
置し、LD2(LD2’)の発光点がその焦点よりもコ
リメートレンズ側に所定の距離だけずれた位置にくるよ
うに設けられる。
【0054】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、例えばC
D−Rなどの光ディスク、該光ディスクとは基板の厚み
や記録密度等の規格が異なるDVD等の光ディスクに対
応して設けられた複数の半導体レーザはレーザパッケー
ジに収納されるので、従来のものより光学調整工数が少
なくなるとともに、装置もコンパクトなものになるとい
う効果がある。
【0055】また、本発明によれば、ヒートシンクの段
差によって各半導体レーザ間の距離をある程度確保でき
るようになっているので、熱干渉の影響を低減でき、レ
ーザ特性が劣化するのを防止することができる。よっ
て、安定性にすぐれた光ピックアップ装置を提供するこ
とができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の光ピックアップ装置
の主要部の概略を示す構成図である。
【図2】本発明の第2の実施形態の光ピックアップ装置
の主要部の概略を示す構成図である。
【図3】図2に示す複屈折結晶板の原理を説明するため
の図である。
【図4】図1に示すレーザパッケージを備える光ピック
アップ装置の一構成例を示す光学ブロック図である。
【図5】波長の異なる2つの光源を備えた、球面収差の
補正が可能な従来の光ピックアップ装置の光学系を示す
図である。
【図6】従来の光ピックアップ装置の光学系に用いられ
ている半導体レーザ装置の構造を示す図である。
【図7】従来の光ピックアップ装置の光学系に用いられ
ているホログラムレーザユニットの構造を示す図であ
る。
【図8】CD−Rの反射率の波長依存性を示す図であ
る。
【符号の説明】
1,2 レーザダイオード 5 レーザパッケージ 6 ステム 7,8 ヒートシンク 9 複屈折結晶板 12 プリズム 13 対物レンズ 14 光ディスク 15 受光素子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の方向に発散光を放射する第1およ
    び第2の半導体レーザを収納したレーザパッケージと、 前記第1および第2の半導体レーザから放射された発散
    光を光ディスクの記録面上に集光する対物レンズとを有
    し、 前記第1の半導体レーザの発光点が前記対物レンズの焦
    点に位置し、前記第2の半導体レーザの発光点が前記対
    物レンズの焦点より対物レンズ側に所定の距離だけずれ
    た位置にくるように構成されたことを特徴とする光ピッ
    クアップ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光ピックアップ装置前
    記第1および第2の半導体レーザは、それぞれ第1およ
    び第2のヒートシンクを介してステム上に設けられ、 前記第1および第2のヒートシンクの前記ステムからの
    それぞれの高さが、前記第1の半導体レーザの発光点が
    前記対物レンズの焦点に位置し、前記第2の半導体レー
    ザの発光点が前記対物レンズの焦点より対物レンズ側に
    所定の距離だけずれた位置にくるように設定されている
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の光ピックアップ装置に
    おいて、 前記第1および第2の半導体レーザの波長が異なること
    を特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の光ピックアップ装置に
    おいて、 前記レーザパッケージが、発光点が前記対物レンズと該
    対物レンズの焦点との間の、前記第2の半導体レーザの
    発光点の位置とは異なる位置にくるように設けられた少
    なくと1つの半導体レーザをさらに収納したことを特徴
    とする光ピックアップ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の光ピックアップ装置に
    おいて、 偏光ビームスプリッターをさらに有し、 前記第1の半導体レーザがファーフィールドの長軸方向
    にP偏光を有し、前記第2の半導体レーザがファーフィ
    ールドの短軸方向にP偏光を有し、これら第1および第
    2の半導体レーザが前記偏光ビームスプリッターに対し
    てそれぞれS偏光、P偏光となるように配置されるとと
    もに、前記偏光ビームスプリッターを透過した光が同一
    の光軸となるように配置されたことを特徴とする光ピッ
    クアップ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に
    記載の光ピックアップ装置において、 前記レーザパッケージに収納された各半導体レーザの駆
    動を制御する制御手段と、 光ディスクの記録面からの反射光を検出する光検出手段
    とをさらに有し、 前記制御手段が、前記光検出手段にて一定光量以上の光
    信号が検出されるように、前記各半導体レーザを切り替
    えることを特徴とする光ピックアップ装置。
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