JP2000020990A - ディスクドライブ装置、及びスキュー情報生成方法 - Google Patents

ディスクドライブ装置、及びスキュー情報生成方法

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JP2000020990A
JP2000020990A JP10184579A JP18457998A JP2000020990A JP 2000020990 A JP2000020990 A JP 2000020990A JP 10184579 A JP10184579 A JP 10184579A JP 18457998 A JP18457998 A JP 18457998A JP 2000020990 A JP2000020990 A JP 2000020990A
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Satoshi Kitani
聡 木谷
Yoshihiro Horibata
美宏 堀端
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録済み領域と未記録領域とで光反射率が異
なるディスクにも対応して適正なスキューサーボ制御状
態が得られれるようにする。 【解決手段】 ディスク面に対するスキャン(半径方向
移動)を複数回行うことで、光反射率が変動する領域の
検出と、サンプル位置ごとの複数のスキューエラー信号
の値を得る。スキュープロファイルは同一サンプル位置
のスキューエラー信号の平均値とする。また、光反射率
が変動する領域のスキュープロファイルは一旦無効とし
て、補間処理を行うことで有効値を得るようにする。こ
のようにして得られたスキュープロファイルに基づいて
スキューサーボ制御を実行することで、光反射率が変動
する記録済み領域と未記録領域との境界にあっても適正
な制御状態が得られるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク状記録媒
体に対応して再生又は記録動作行う際にスキューサーボ
制御を実行可能に構成されるディスクドライブ装置、及
びこのスキューサーボ制御等に利用されるスキュー情報
を獲得するためのスキュー情報生成方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】CD(Compact Disc)やCD−ROM(Com
pact Disc-Read Only Memory)などのディスク状光学記
録媒体が広く普及している。これらCDやCD−ROM
は、その製造時においてプラスチック基板表面上に微少
な凹部(物理ピット)を形成し、このピット列によって
情報が記録されている。また、このピット列自体がトラ
ックとされており、信号再生のための光ビームスポット
は、このピット列によるトラックをトレースするように
されている。即ち、CDやCD−ROM等のメディアは
再生専用であり、製造後において情報の追記や書き換え
を行うことができるものではない。
【0003】これに対して、近年、追記型のCD−R(R
ecordable)や書き換え型のCD+RW(ReWritable)な
ど、データを記録再生可能なディスクが普及してきてい
る。これらの記録媒体には、記録領域において光ビーム
スポットが適正にトレースを行えるように、製造工程に
おいて案内溝としてのグルーブが形成されている。デー
タの記録はCD−Rであれば光ビームスポットの強度変
調を行うことで、上記グルーブ上の記録層を変形させて
物理ピットを形成することにより行われる。また、CD
+RWであれば、いわゆる相変化方式により相ピットを
形成することにより行う。
【0004】また、近年においては、CDよりも記録密
度を高めることで、例えば同一のディスクサイズであっ
てもより記録容量の大きいDVD(Digital Versataile
Disc又はDigital Video Disc)、DVD−ROMなどの
再生専用のディスクも知られてきており、更には、これ
らDVD、DVD−ROMにほぼ相当する記録容量を有
し記録が可能なディスクメディアも提案されてきてい
る。例えばDVD−RAM,DVD+RWなどは、記録
方式として相変化方式を採ることが提案されている。
【0005】上記の高記録密度の光学記録媒体に対する
記録再生技術としては、ピット長やピット列の間隔は光
源の波長オーダー程度に小さいので、正確にピット列を
トレースし、かつ、ピットとしての信号を再生するため
には、ディスクの信号面に収束する光ビームスポットと
しては、いわゆる回折限界の品質が必要となる。このた
め、例えば、記録再生のために光学ピックアップから照
射するレーザ光の結像スポットの小径化を図ることが行
われる。このスポット径は、一般にはレーザ光の出力端
である対物レンズの開口度NAと、レーザ光の波長λに
依存し、NA/λに比例することが分かっている。即
ち、スポット径を小さくするには、レーザ波長を短く
し、対物レンズの開口度を大きく取るようにすることに
なる。
【0006】また、透明媒体(ディスク基板(透明
層))を光学系光軸と垂直に保つ必要があることにもな
る。これは、いわゆるコマ収差といわれる収差が、媒体
の厚み(ここでは、光束が入射するディスク表面からピ
ットが形成されている面までの距離)と傾きにほぼ比例
して増加し、この収差のために上記した光ビームスポッ
トの品質が悪化していくことに依る。
【0007】例えば、一般にディスクではレーザ光が結
像すべき信号面(反射面)の上に対して、例えばディス
ク種別にも依るが1mm前後の上記透明層(保護層とも
いわれる)が設けられる。ここで、光学ピックアップか
ら照射されるレーザ光の光軸がディスク面に対して垂直
となっている場合には、上記保護層においてはコマ収差
を生じない。しかし、実際においてはディスクの半径方
向のそり等の原因により、ディスク面に対するレーザ光
の照射角が垂直でなくなり傾きを生じる場合がある。こ
のようにして傾きが生じた状態で記録再生を行った場合
には、レーザ光の光軸がディスク面に対して垂直ではな
くなり、傾きを有してディスクの保護層に対して入射す
ることになる。このような状態では、レーザ光が保護層
を通過するときにコマ収差を生じ、結像性能に悪影響を
与えることになる。コマ収差は、保護層の厚さに比例す
ると共に、対物レンズの開口度NAの3乗に比例するこ
とが分かっている。このようなコマ収差は、特にディス
クの高記録密度化が進むのにつれて顕著となる。
【0008】そこで、ディスクドライブ装置によって
は、記録再生時において、ディスク面に対するレーザ光
の照射角がほぼ垂直となる状態を維持する、いわゆるス
キューサーボ制御を行うように構成されたものが知られ
ている。スキューサーボ制御は、例えば、光学系に対す
るディスクの傾き(スキュー)を検出するスキューセン
サを設けて、このスキューセンサの出力を傾き誤差信号
として得るようにされる。そして、この傾き誤差信号に
基づいて光学系の光軸に対するディスクの傾きがキャン
セルされるように、例えば光学ピックアップの位置状態
としてその傾き具合を可変するように制御を行うもので
ある。また、上記スキューセンサとしては、例えば、L
EDなどによりディスク面に対して光を照射し、この反
射光に基づいて光学ピックアップの光学系の光軸とディ
スク面との傾きを検出する構成を採るものが知られてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ディスク種
別によっては、データが記録されない未記録領域とデー
タが記録された記録済み領域とでは、光反射率に差が生
じる場合がある。このような現象は、例えば、相変化方
式によりデータ記録が行われるディスクにおいて顕著で
あることが分かっている。
【0010】ここで、例えば上記のような未記録領域と
記録済み領域とで光反射率が異なるディスクに対して上
述のスキューサーボ制御を行ったとする。この場合、ス
キューセンサによるスキュー検出位置が、ディスクの信
号面における上記未記録領域と記録済み領域との境界を
通過する際に、この各領域の光反射率の差が本来のスキ
ュー検出出力に重畳するような状態となるため、実際の
スキューの状態に応じた適正な検出出力が得られなくな
る。
【0011】このような誤差の生じたスキューセンサか
らの検出出力に基づいてスキューサーボ制御を実行させ
た場合、本来目標とすべき調整位置から外れた傾き状態
となるように光学ピックアップの姿勢が制御されること
になる。この状態では、ディスク面に対するレーザ光の
光軸が垂直とはならないため、データの記録又は再生の
信頼性の低下をもたらすことになる。
【0012】また、上記した動作によるスキューサーボ
制御は、ディスクに対するデータの記録又は再生時にお
いてリアルタイムに行われる制御であるが、信号面とし
ての記録領域に対してランダムに記録が可能なフォーマ
ットを有するディスクの場合、記録済み領域と未記録領
域とがランダムに混在することになるため、先に述べた
ようなスキューサーボ制御の構成では、記録済み領域と
未記録領域との光反射率の差がスキューセンサの検出出
力に影響を及ぼすディスク上の位置を予め特定して、こ
れに対応した適正な制御をリアルタイムに実行すること
も非常に困難とされる。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記し
た課題を考慮して、例えば、記録済み領域と未記録領域
とで光反射率の異なるディスクに対しても、例えばスキ
ューサーボ制御をはじめとする所要の制御処理が適正に
実行できるようにすることを目的とする。
【0014】このため、装填されたディスク状記録媒体
の信号面に対して光学ピックアップ手段によりレーザ光
を照射することでデータの記録又は再生を行うことので
きるディスクドライブ装置において、信号面の半径方向
におけるレーザ光の入射角の傾き状態を検出してスキュ
ーエラー信号を生成して出力するスキューエラー信号生
成手段と、レーザ光の入射位置に対応して信号面に照射
した光の反射光を検出し、その反射光量に応じた検出信
号を出力する反射光量検出手段と、スキューエラー信号
生成手段及び反射光量検出手段による検出を信号面の半
径方向に沿って実行させるスキャン動作を実行させるス
キャン制御手段と、スキャン動作期間中における上記ス
キューエラー信号生成手段及び上記反射光量検出手段に
よる検出位置を示す検出位置情報を得ることのできる検
出位置情報獲得手段と、スキャン動作期間中に得られた
反射光量検出手段の検出信号及び検出位置情報に基づい
て、信号面において所定以上の光反射率の変化が得られ
た領域を判別する反射率変化領域検出手段と、スキャン
動作期間中に得られたスキューエラー信号生成手段のス
キューエラー信号及び上記検出位置情報に基づいて検出
位置情報に対応付けしたスキューエラー値の情報をスキ
ュープロファイル情報として得るようにされ、この際、
反射率変化領域検出手段により所定以上の光反射率の変
化が得られた領域に在る検出位置情報に対応付けられた
スキューエラー値については無効に設定するスキュー情
報獲得手段と、少なくとも、スキュープロファイル情報
に基づいて記録又は再生に関する所要の制御処理を実行
することのできる制御処理手段とを備えて構成すること
とした。
【0015】装填されたディスク状記録媒体の信号面に
対する、光学ピックアップから照射されるレーザ光の入
射角の傾き状態を示すスキュー情報を得るためのスキュ
ー情報生成方法として、レーザ光の入射角の傾き状態を
検出してスキューエラー信号を生成して出力するスキュ
ーエラー信号生成処理と、信号面の半径方向におけるレ
ーザ光の入射位置に対応して、上記信号面に照射した光
の反射光を検出し、その反射光量に応じた検出信号を出
力する反射光量検出処理と、スキューエラー信号生成処
理及び上記反射光量検出処理による検出を上記信号面の
半径方向に沿って実行させるスキャン動作を実行させる
スキャン制御処理と、スキャン動作期間中における上記
スキューエラー信号生成処理及び上記反射光量検出処理
による検出位置を示す検出位置情報を得ることのできる
検出位置情報獲得処理と、スキャン動作期間中に得られ
た反射光量検出処理の検出信号、及び検出位置情報に基
づいて信号面において所定以上の光反射率の変化が得ら
れた領域を判別する反射率変化領域検出処理と、スキャ
ン動作期間中に得られたスキューエラー信号生成処理の
スキューエラー信号及び上記検出位置情報に基づいて、
検出位置情報に対応付けしたスキューエラー値の情報を
スキュープロファイル情報として得るようにされ、この
際、反射率変化領域検出処理により所定以上の光反射率
の変化が得られた領域に在る検出位置情報に対応付けら
れたスキューエラー値については無効に設定するスキュ
ー情報獲得処理とを実行するように構成することとし
た。
【0016】上記構成によれば、例えば、ディスク半径
方向の位置情報(検出位置情報)と対応付けされたスキ
ューエラー値からなるスキュープロファイル情報が得ら
れることになる。また、このスキュープロファイル情報
としては、ディスクの光反射率の変化が所定以上の領域
に在る検出位置のスキュー値は無効とされることにな
る。このようなスキュー情報に基づいてスキューサーボ
制御を実行すれば、少なくとも、ディスクの光反射率が
変化する領域において発生するスキューエラー信号の誤
差に起因する不適正な制御状態は得られないようにされ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。なお、本実施の形態のディスクドライブ装
置としては、DVD方式に依るディスクについて再生が
可能なディスクプレーヤを例に挙げることとし、ここで
は、DVD、DVD−ROM等の再生専用のディスクに
加え、データの書き換えが可能とされるDVD−RAM
及びDVD+RWについての再生も可能な構成を採るも
のとされる。DVD−RAM及びDVD+RWは記録方
式として相変化方式を採るものである。また、以降の説
明は次の順序で行うものとする。 1.ディスクドライブ装置 1−1.メカデッキ部の構成 1−2.全体構成 2.スキュープロファイルの生成
【0018】1.ディスクドライブ装置 1−1.メカデッキ部の構成 まず図2により本例のディスクドライブ装置のディスク
の再生駆動部分(いわゆるメカデッキ部)の構造を説明
する。このメカデッキはサブシャーシ本体11上にディ
スクの再生駆動に必要な各種機構が設けられて成る。装
填されるディスクはターンテーブル7に積載されること
になるが、ターンテーブル7がスピンドルモータ6によ
って回転駆動されることでディスクが回転される。
【0019】回転されているディスクに対してレーザ光
を照射し、その反射光から情報を抽出するための光学系
及びレーザ光源を備えたピックアップ1は、対物レンズ
2がレーザー光の出力端となり、図示するようにディス
クに対向することになる状態で配置されている。
【0020】ピックアップ1はいわゆるスレッド機構に
よりディスク半径方向にスライド移動可能とされてい
る。このため、ピックアップ1の両側にはメインシャフ
ト8aとサブシャフト12が設けられる。そしてピック
アップ1のホルダ部8gにメインシャフト8aが挿通さ
れ、また反対側のホルダ部12gにサブシャフト12が
挿通されることで、ピックアップ1はメインシャフト8
aとサブシャフト12によって支持された状態で、シャ
フト方向に移動可能とされる。
【0021】シャフト上でピックアップ1を移動させる
ための機構として、スレッドモータ8b、スレッド伝達
ギア8c,8d,8eが設けられ、またピックアップ1
のホルダ部8gの近傍にはラックギア8fが取り付けら
れている。スレッドモータ8bが回転駆動されること
で、その回転力がスレッド伝達ギア8c,8d,8eと
伝わる。そしてスレッド伝達ギア8eはラックギア8f
と噛合しているため、伝達された回転力はピックアップ
1をシャフト方向1に移動させることになる。従ってス
レッドモータ8bの正逆回転により、ピックアップ1は
シャフト方向、即ちディスク内外周方向へ移動される。
【0022】またピックアップ1は装填されているディ
スクの傾き状態に応じていわゆるスキュー補正を行なう
ように傾斜方向に移動可能とされる。つまり、スキュー
機構が備えられる。このため、メインシャフト8aの一
端は保持部8hによりサブシャーシ本体11に緩やかに
保持されており、他端はスキューギア14に形成されて
いるカム溝15に嵌入した状態とされている。スキュー
ギア14には、スキューモータ9の回転動作が伝達ギア
13によって伝えられる。
【0023】スキューギア14におけるカム溝15は図
3に示すように、らせん状のカーブを描くU字型に形成
されており、スキューギア14の回転中心からカム溝1
5までの距離をrとすると、各部分で距離はr1>r2
>r3>r4>r5>r6となっている。従って、この
カム溝15にメインシャフト8aの一端が嵌入された状
態で支持されることで、スキューギア14の回転位置状
態によりメインシャフト8aの傾斜状態が設定されるこ
とになる。即ちピックアップ1のラジアル方向の傾斜状
態をスキューモータ9の駆動により調整できることにな
る。
【0024】ピックアップ1からのレーザ光軸とディス
クの相対的な傾斜状態を検出するためにピックアップ1
にはスキューセンサ10が搭載されている。このスキュ
ーセンサ10は、例えば実際には、対物レンズ2との位
置関係として、ターンテーブル7に装填されたディスク
に対してほぼ同一半径位置にあるようにされ、また、ス
レッド機構及びスキュー機構により、ピックアップ1と
共にディスク半径方向に沿った移動と、ラジアル方向の
傾斜状態の変化が得られるように設けられる。このスキ
ューセンサ10によって検出されたスキュー状況に基づ
いてスキューモータ9の駆動を行なえば、ピックアップ
1の傾斜状態を装填されているディスクに合わせ、相対
的な傾斜状況を補正することができる。つまり、いわゆ
るスキューサーボ制御を実行することが可能である。
【0025】1−2.全体構成 図1は本例のディスクドライブ装置の要部のブロック図
である。ディスク90は、図2にも示したターンテーブ
ル7に積載され、再生動作時においてスピンドルモータ
1によって一定線速度(CLV)もしくは一定角速度
(CAV)で回転駆動される。そしてピックアップ1に
よってディスク90にピット形態で記録されているデー
タの読み出しが行なわれることになる。
【0026】ピックアップ1内に設けられているレーザ
ダイオード4からのレーザ光は図示しない光学系を介し
て対物レンズ2からディスク90の記録面に対して出力
される。対物レンズ2は二軸機構3によってトラッキン
グ方向及びフォーカス方向に移動可能に保持されてい
る。この二軸機構3の動作によりレーザ光のトラッキン
グ、フォーカス制御が行われる。
【0027】ディスク90からのレーザ光の反射光情報
は対物レンズ2から図示しない光学系を介してディテク
タ5によって検出され、受光光量に応じた電気信号とさ
れてRFアンプ21に供給される。
【0028】RFアンプ21は、電流電圧変換回路、増
幅回路、マトリクス演算回路等を備え、ディテクタ5か
らの信号に基づいて必要な信号を生成する。例えば再生
データであるRF信号、サーボ制御のためのフォーカス
エラー信号FE、トラッキングエラー信号TE、いわゆ
る和信号であるプルイン信号PIなどを生成する。
【0029】RFアンプ21で生成される各種信号は2
値化回路25、サーボプロセッサ31に供給される。即
ちRFアンプ21からの再生RF信号は2値化回路25
へ、フォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信
号TE、プルイン信号PIはサーボプロセッサ31へ供
給される。
【0030】RFアンプ21で得られた再生RF信号は
2値化回路25で2値化されることで例えばEFM+信
号(8−16変調信号)とされ、デコーダ26に供給さ
れる。デコーダ26ではEFM復調,CIRCデコード
等を行ない、また必要に応じてMPEGデコードなどを
行なってディスク90から読み取られた情報の再生を行
なう。
【0031】サーボプロセッサ31は、RFアンプ21
からのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー
信号TEや、デコーダ26もしくはシステムコントロー
ラ30からのスピンドルエラー信号SPE等から、フォ
ーカス、トラッキング、スレッド、スピンドルの各種サ
ーボドライブ信号を生成しサーボ動作を実行させる。
【0032】即ちフォーカスエラー信号FE、トラッキ
ングエラー信号TEに応じてフォーカスドライブ信号、
トラッキングドライブ信号を生成し、二軸ドライバ18
に供給する。二軸ドライバ18はピックアップ1におけ
る二軸機構3を駆動することになる。これによってピッ
クアップ1、RFアンプ21、サーボプロセッサ31、
二軸ドライバ18によるトラッキングサーボループ及び
フォーカスサーボループが形成される。
【0033】またサーボプロセッサ31はスピンドルモ
ータドライバ19に対して、スピンドルエラー信号SP
Eに基づいて生成したスピンドルドライブ信号を供給す
る。スピンドルモータドライバ19はスピンドルドライ
ブ信号に応じて例えば3相駆動信号をスピンドルモータ
6に印加し、スピンドルモータ6のCAV回転もしくは
CLV回転を実行させる。なお、CAVの場合は、スピ
ンドルエラー信号SPEは、後述するFGパルスと基準
速度情報を比較することで得ることができ、一方、CL
Vの場合は、スピンドルエラー信号SPEは、デコーダ
26で生成される再生クロックと基準速度情報を比較す
ることで得ることができる。またサーボプロセッサ31
はシステムコントローラ30からのスピンドルキック/
ブレーキ制御信号に応じてスピンドルドライブ信号を発
生させ、スピンドルモータドライバ19によるスピンド
ルモータ6の起動または停止などの動作も実行させる。
なお、スピンドルモータの回転速度は通常速度を1倍速
としたときに、2倍速、4倍速、8倍速などの高速回転
とすることも可能である。このような速度設定は、シス
テムコントローラ30が、スピンドルエラー信号SPE
と比較させる基準速度情報を可変設定することで実現さ
れる。
【0034】またFG27はスピンドルモータ6の回転
速度に応じた周波数パルス(FGパルス)を発生させ、
サーボプロセッサ31に供給する。
【0035】サーボプロセッサ31は、例えばトラッキ
ングエラー信号TEなどから得られるスレッドエラー信
号や、システムコントローラ30からのアクセス実行制
御などに基づいてスレッドドライブ信号を生成し、スレ
ッドドライバ17に供給する。スレッドドライバ17は
スレッドドライブ信号に応じてスレッド機構8を駆動す
る。スレッド機構8とは図2に示したメインシャフト8
a、スレッドモータ8b、スレッド伝達ギア8c,8
d,8e等による部位を示しており、つまりスレッドド
ライバ17がスレッドドライブ信号に応じてスレッドモ
ータ8bを駆動することで、ピックアップ1(及びスキ
ューセンサ10)の適正なスライド移動が行なわれる。
【0036】スレッド機構8に対しては、このスレッド
機構により移動されるピックアップ1(及びスキューセ
ンサ10)の相対的な移動量の検出を行うためのロータ
リエンコーダ40が設けられる。このロータリエンコー
ダ40としては、例えばホール素子を備えたホールモー
タをスレッドモータ8bとすることによって構成するこ
とが可能である。この場合には、例えば、図2に示した
スレッド伝達ギア8cに対して着磁された薄い円環状の
マグネットが、ホール素子センサ(図示せず)と対向す
るように貼り付けられる。そして、ホール素子センサ
は、スレッド伝達ギア8cの回転数に応じた周期の正弦
波信号を発生して波形整形回路41に供給する。
【0037】波形整形回路41では、ロータリエンコー
ダ40のホール素子センサからの検出信号(正弦波信
号)を入力して、周期パルス信号に変換する。この周期
パルス信号は、ホール素子センサがマグネットを検出し
たタイミングで単発パルスが得られる信号とされる。こ
の周期パルス信号の周期は、実際に使用されるロータリ
エンコーダ40によって異なるが、ここでは例えばスレ
ッド機構8が63μm移動するごとに1発のパルスが得
られるようにロータリエンコーダ40におけるマグネッ
トが貼られているものとする。
【0038】ピックアップ1におけるレーザダイオード
4はレーザドライバ20によってレーザ発光駆動され
る。サーボプロセッサ31はシステムコントローラ30
からの指示に基づいて再生時などにピックアップ1のレ
ーザ発光を実行すべきレーザドライブ信号を発生させ、
レーザドライバ20に供給することになる。
【0039】スキューセンサ10は、図2にても説明し
たようにスキュー状況として、ピックアップ1からのレ
ーザ光軸とディスクの相対的な傾斜状態を検出するため
に設けられる。
【0040】図4は、本実施の形態としてのスキューセ
ンサ10の構成を回路的に示している。この図に示すよ
うに、スキューセンサ10は光学部101と、加算回路
105及び減算回路106により構成される。光学部1
01は、ディスク90のディスク面と対向する側から見
た構造が模式的に示されている。この光学部101は、
ディスク90の信号面に対して光を照射するLED(Lig
ht Emitting Diode)102と、例えばディスク円周方向
に沿うようにして2分割された第1受光部103、第2
受光部104からなる。第1受光部103、第2受光部
104は、LED102から発せられた光のディスク面
からの反射光(戻り光スポットSP)を受光してその受
光光量に応じた検出信号を出力する。ここでは、第1受
光部103、第2受光部104の各検出出力を、それぞ
れセンサ出力A,Bとしている。また、LED102
は、図1に示すサーボプロセッサ31から出力されるL
EDオン/オフ信号によって、その発光のオン/オフ動
作が制御される。
【0041】ここで、ピックアップ1からのレーザ光軸
とディスク面とが垂直な位置関係にあるとすると、戻り
光スポットSPは、第1受光部103と第2受光部10
4の分割線によりほぼちょうど2分割される状態が得ら
れるようにされている。これに対して、ピックアップ1
からのレーザ光軸がディスク面に対して傾いた状態が得
られている場合には、その傾きの角度に応じて、戻り光
スポットSPが第1受光部103と第2受光部104の
何れかに対して偏るようにして受光されることになる。
【0042】従って、センサ出力A,Bについて、例え
ば(A−B)の演算を行って差分を得るようにすれば、
その演算結果が傾きの方向と量を示すことになる。この
演算を行うのが減算回路106であり、減算回路106
の出力がスキュー状況を示すスキューエラー信号SEと
される。
【0043】また、本実施の形態では、加算回路105
を設け、入力されたセンサ出力A,Bについて(A+
B)の加算を行うことで、戻り光スポットSPの光量を
示すセンサレベル信号SSを生成する。この戻り光スポ
ットSPの光量は、本実施の形態では後述するようにし
て、ディスク面の反射率の状態を検出するために利用さ
れる。
【0044】この場合、上記スキューエラー信号SE及
びセンサレベル信号SSは、図1に示すサーボプロセッ
サ31に対して供給される。なお、スキューセンサ10
の構成としては、例えば光学部101のみとしてセンサ
出力A,Bをサーボプロセッサ31に出力するように
し、スキューエラー信号SE、センサレベル信号SSは
サーボプロセッサ31(或いはシステムコントローラ3
0)における演算処理により得るようにしてもよい。
【0045】サーボプロセッサ31はスキューエラー信
号SEに応じてスキュードライブ信号をスキュードライ
バ16に供給し、スキューモータ9を駆動させることが
でき、これによって図2、図3において説明したスキュ
ーサーボ制御動作を実現することができる。
【0046】こののようなスキューサーボ制御は、従来
は、スキューセンサ10からリアルタイムに得られるス
キューエラー信号SEに応答して実行させるようにされ
ているのであり、本実施の形態としても従来どおりのス
キューサーボ制御を実行することは可能であるが、本実
施の形態では後述するようにして予めの検出動作により
獲得した「スキュープロファイル」の情報を利用してス
キューサーボ制御を実行するようにされる。なお、スキ
ュープロファイルを得るための構成については後述す
る。
【0047】以上のようなサーボ及びデコードなどの各
種動作はマイクロコンピュータによって形成されたシス
テムコントローラ30により制御される。例えば再生開
始、終了、トラックアクセス(シーク)などの動作は、
システムコントローラ30がサーボプロセッサ31やピ
ックアップ1の動作を制御することで実現される。ま
た、システムコントローラ30に備えられるRAM30
aは、システムコントローラ30の各種処理動作時や演
算処理時において必要とされるデータが格納される領域
とされるが、特に本実施の形態では後述するスキュープ
ロファイルのテーブル情報が保持されると共に、このス
キュープロファイルを作成する際においても、スキュー
プロファイル作成に必要な所要のデータが保持される。
【0048】2.スキュープロファイルの生成 上記構成によるディスクドライバ装置によりスキューサ
ーボ制御を行った場合のことを考えてみる。DVD−R
AMやDVD+RW(ReWritable)などの相変化方式によ
るデータ記録が行われるディスクメディアでは、データ
が記録された記録領域とデータが記録されていない未記
録領域とでの光反射率の相違が顕著であることは先に述
べたとおりであるが、このようなディスクについて、リ
アルタイムに得られるスキューエラー信号に基づいてス
キューサーボ制御を行った場合には、LED102の戻
り光の光量が、記録領域と未記録領域との境界で大きく
変動し、これが本来のスキュー状況とは異なる値のスキ
ューエラー信号を生成してしまうように影響する。この
ようなスキューエラー信号に基づいてスキューサーボ制
御を実行した場合には当然のこととして、ディスク面に
対してレーザ光軸が垂直な状態に対応するスキュー機構
の姿勢が得られず、データ再生に悪影響を及ぼすことに
なる。
【0049】そこで、本実施の形態では、以降説明する
ようにして、装填されたディスクについて予めラジアル
方向におけるディスク信号面全域における比較的微少な
所定間隔ごとにスキュー値を得るようにされる。つま
り、ディスク信号面全域において、ラジアル方向におけ
る位置情報と対応付けしたスキュー値を得るものであ
る。これが本実施の形態でいうところの「スキュープロ
ファイル」である。そして、本実施の形態では、このス
キュープロファイルを得た後、このスキュープロファイ
ルを参照することで再生時におけるスキューサーボ制御
を実行可能に構成するものである。従って、本実施の形
態においては、スキュープロファイルに基づいてスキュ
ーサーボ制御を実行する場合、スキューサーボ制御時に
おいてはスキューセンサ10により得られるスキューエ
ラ信号SEは利用しないことになる。
【0050】そこで以降、上記スキュープロファイルを
得るためのディスクドライブ装置の動作について、図5
〜図8を参照して説明する。図5及び図6は、スキュー
プロファイルを得るためのディスクに対するスキャン動
作を実現するための処理動作を示すフローチャートであ
る。ここでいうスキャン動作とは、スレッド機構8によ
りスキューセンサ10をディスク半径方向に沿って移動
させながら、所定位置間隔ごとにスキューエラー信号S
E及びセンサレベル信号SSを得るための動作をいう。
また、この図に示す処理は、システムコントローラ30
が実行するものとされ、システムコントローラ30の実
行した制御処理に基づいて、サーボプロセッサ31をは
じめとする所要の機能回路部が動作することにより実現
されるものである。また、この図に示す処理は、装填さ
れたディスク90が再生される前段階の所要の機会にお
いて行われるものとされる。
【0051】図5に示す処理においては、先ず、ステッ
プS101においてスキューセンサ10のLED102
をオンとし、続くステップS102によりスピンドルモ
ータ6を所定の回転数により回転駆動させる。これによ
り、ディスク90が回転する状態が得られる。続いて
は、ステップS103によりピックアップ1がディスク
信号面に対して最内周に位置するように移動させるため
に、スレッド機構8のスレッドモータ8bを回転駆動さ
せる制御を実行する。
【0052】そして、この後ステップS104におい
て、スキューセンサ10がディスク外周方向に対して所
定の一定量だけ傾いた状態が得られるように、スキュー
モータ9を回転させるための制御を実行する。この状態
を図9に示す。図9には装填されたディスク90と、ス
キューセンサ10のLED102との位置関係が示され
ている。例えば図9において実線で示した位置状態を基
準となる「正立状態」とすると、上記ステップS104
の処理によって、破線の左側のLED102に示す位置
状態が得られるように、スキューセンサ10の位置を規
定するようにされる。そして、ステップS104以降
は、この位置状態で固定されることになる。なお、この
図に示す位置関係の状態はあくまでも概念的なもので、
実際のスキュー機構としての可動範囲は、正立状態に対
応する位置を基準として、例えば±0.8°程度の範囲
であり、この可動範囲内における適切な傾斜角度によっ
てステップS104の処理を実行するようにすればよ
い。
【0053】ここで、ロータリエンコーダ40から波形
整形回路41を介して得られた周期パルス信号は、例え
ばサーボプロセッサ31を介してシステムコントローラ
30に供給されるようになっている。システムコントロ
ーラ30においては、周期パルス信号を内部のカウンタ
によりカウント可能とされている。そして、例えば、ス
レッド機構8の或る移動開始位置からの周期パルス信号
数をカウントすることで、スキューセンサ10の移動開
始位置からの絶対的な移動量を示す絶対移動パルス数
(全移動量)mを得るようにされる。また、或る位置か
ら他の或る位置まで移動した間に得られる周期パルス信
号数をカウントすることで、スキューセンサ10の相対
的移動量を示す相対移動パルス数(相対移動量)nを得
るようにされる。そして、ステップS105において
は、上記絶対移動パルス数(全移動量)m、相対移動パ
ルス数(相対移動量)nについて、それぞれm=0,n
=0と初期化を行う。また、計測カウンタxについてx
=0となるようにリセットを行う。計測カウンタxの値
は、後述するステップS109の処理によりスキュー情
報SS1(x),SE1(x)が計測されるたびにイン
クリメントされるが、これは、次のステップS106以
降の処理に依り実行されるスキャン動作期間中において
得られたスキューエラー信号SE及びセンサレベル信号
SSを、システムコントローラ30がサンプリングした
ときのディスクに対するサンプリング位置(検出位置)
を示す。
【0054】次のステップS106においては、現在デ
ィスク信号面の最内周にスキューセンサ10が位置して
いる状態から外周側に移動させていくための制御を開始
する。つまり、スレッド機構8により外周側への移動が
所要の速度で行われるように、スレッドモータ8bの回
転制御を実行する。これにより、ディスク信号面の最内
周側から外周側にかけてのスキャン動作が開始されるこ
とになる。
【0055】スレッド機構8をディスク信号面の外周側
に移動する、つまり、スレッドモータ8bが所要の方向
に回転駆動されるのに伴い、前述のように周期パルス信
号が得られていくことになる。ステップS107では、
この周期パルス信号を監視しており、ここで周期パルス
信号の立ち上がりエッジが検出されると、ステップS1
08に進んで、サンプリングパルス間隔Sと、相対移動
パルス数nとについて n=S が成立しているか否かを判別する。サンプリングパルス
間隔Sとは、スキャン動作時においてスキューセンサ1
0から得られるスキューエラー信号SE及びセンサレベ
ル信号SSをシステムコントローラ30がサンプリング
して取り込む際の、ディスク信号面の半径方向における
サンプリング位置間の距離間隔に対応するものであり、
これを周期パルス信号のパルスカウント数に対応させて
いるものである。例えば仮にS=4と設定されているの
であれば、相対移動パルス数nとしてn=4が得られる
ごとにサンプリングを行う、つまり、周期パルス信号の
パルスが4つカウントされるのに対応する位置間隔ごと
にサンプリングを行うことになる。
【0056】ステップS108にて肯定結果が得られる
と、システムコントローラ30はステップS109に進
み、このときに得られたセンサレベル信号SS及びスキ
ューエラー信号SEに基づいて、スキュー情報SS1
(x),SE1(x)を計測して得て、これらを例えば
内部のRAM30aの所定領域に保持するようにされ
る。スキュー情報SS1(x),SE1(x)とは、そ
れぞれ計測カウンタxで示されるスキューセンサ10の
位置と、この位置にて得られたセンサレベル信号SS及
びスキューエラー信号SEの値とを対応付けして得られ
る情報とされる。上記ステップS109の処理が終了す
ると、ステップS110に進み、相対移動パルス数nに
ついてはn=0にリセットし、また、計測カウンタxに
ついては、x=x+1にインクリメントしてからステッ
プS111に進む。
【0057】また、ステップS108にて否定結果が得
られた場合には、スキューセンサ出力のサンプリング及
びスキュー情報の計測(ステップS109及びステップ
S110による処理)をパスし、そのままステップS1
11に進む。
【0058】ステップS111においては、絶対移動パ
ルス数(全移動量)mと、最大移動パルス数Eとについ
て、 m≧E が成立するか否かが判別される。ここで最大移動パルス
数Eは、ディスク90の半径方向における信号面全域に
対応してスキューセンサ10が移動したとされる場合に
得られる周期パルス信号のパルス数とされる。従って、
ステップS111においては、先のステップS103に
て開始された最内周から外周にかけてのスキャン動作が
終了したか否かが判別される。
【0059】ここで、否定結果が得られた場合には、ス
テップS112において絶対移動パルス数m及び相対移
動パルス数nについて、それぞれm=m+1,n=n+
1にインクリメントしてから、ステップS107以降の
処理を繰り返すことになる。これにより、ディスク信号
面の所定間隔ごとに対応して、スキュー情報SS1
(x),SE1(x)を獲得して保持していくスキャン
動作が継続される。
【0060】そして、ステップS111にて肯定結果が
得られ、ディスク最内周から外周側にかけてのスキャン
動作が終了したことが判別されると、システムコントロ
ーラ30は、図6のステップS113に進むようにされ
る。この段階では、ディスクディスク最内周から最外周
側にかけて計測カウンタxがインクリメントされたうえ
で、全てのスキュー情報SS1(x),SE1(x)が
得られることになる。
【0061】図6に示すステップS113では、これま
で行っていたスレッドモータ8bの回転駆動を停止させ
る。これにより、これまでスレッド機構8により移動さ
れていたスキューセンサ10としては、ディスク信号面
の最外周に位置した状態で停止されることになる。ま
た、次のステップS114では、最大サンプル番号Zに
ついて、現在の計測カウンタxの値を設定してステップ
S115に進む。この最大サンプル番号Zは、後述する
スキュープロファイルの生成処理時(図7)に利用され
る。
【0062】ここまでの段階では、先のステップS10
4の処理によって、スキューセンサ10がディスク外周
側に所定角度だけ傾けた状態が維持されている。そこ
で、ステップS115では、逆にスキューセンサ10を
ディスク外周側に所定角度傾けるようにスキュー機構に
対する制御(スキューモータ9に対する回転駆動制御)
を実行する。
【0063】ステップS116では、先ず。現在位置
(つまり計測カウンタxが最大値とされる位置)にての
スキュー情報SS1(x),SE1(x)を得る。そし
て、次のステップS117においては、絶対移動パルス
数mについてはm=m−1としてデクリメントを行い、
相対移動パルス数nについてはn=0にリセットを行
う。そして、計測カウンタxについてもx=x−1とし
てデクリメントを行う。そして、この後、ステップS1
18の処理により、スキューセンサ10が現在の最外周
に対応する位置から、内周側に移動を開始するように制
御を行う。つまり、スレッド機構8による内周側への移
動が開始されるように、スレッドモータ8bの回転駆動
制御を実行する。これにより、先に行われたスキャン方
向とは逆の方向から、再度スキャン動作が開始されるこ
とになる。
【0064】ステップS119では、スレッドモータ8
bの回転により得られる周期パルス信号の立ち下がりエ
ッジが得られるを待機して、ステップS120に進むよ
うにされる。ステップS119にて周期パルス信号の立
ち下がりエッジを検出するようにしている。ステップS
118以降は、先のスキャン動作時とはスレッドモータ
8bの回転方向が逆方向になるので、先のスキャン動作
時において立ち上がりエッジが得られた位置では、ステ
ップS118以降のスキャン動作時には立ち下がりエッ
ジが得られる。従って、上記ステップS119では周期
パルス信号の立ち下がりエッジを検出することで、先の
スキャン時と同じディスク位置でのサンプリングポイン
ト(検出位置)を得るようにしている。
【0065】ステップS120では、現在の相対移動パ
ルス数nとサンプリングパルス間隔Sとについて n=S が成立するか否かを判別し、ここで肯定結果が得られれ
ばステップS121に進み、このときサンプリングした
センサレベル信号SS及びスキューエラー信号SEに基
づいて、スキュー情報[SS2(x),SE2(x)]
を計測して得る。そして、このスキュー情報を内部のR
AM30aに保持する。スキュー情報[SS2(x),
SE2(x)]とは、それぞれ計測カウンタxで示され
るスキューセンサ10の位置と、この位置にて得られた
センサレベル信号SS及びスキューエラー信号SEの値
とを対応付けして得られる情報とされるが、スキュー情
報[SS1(x),SE1(x)]が先の最内周から外
周側にかけてのスキャン動作時に得られたものであった
のに対して、このスキュー情報[SS2(x),SE2
(x)]は、今回の最外周から内周側にかけてのスキャ
ン動作により得られる情報となる。また、スキュー情報
[SS1(x),SE1(x)],[SS2(x),S
E2(x)]について、(x)の値が同じものについて
は同一の検出位置にて検出された情報となる。
【0066】そして、ステップS121の処理が終了す
ると、ステップS122に進み、相対移動パルス数nに
ついてはn=0にリセットする。また、計測カウンタx
については、先のスキャン動作時とは逆の進行方向なの
で、x=x−1にデクリメントする。この後、ステップ
S123に進む。
【0067】また、この場合にも、ステップS120に
て否定結果が得られた場合には、スキューセンサ出力の
サンプリング及びスキュー情報の計測(ステップS12
1及びステップS122の処理)をパスし、そのままス
テップS123に進む。
【0068】ステップS123においては、スレッド移
動に応じて次のステップS124によりデクリメントさ
れていく絶対移動パルス数mについて、 m=0 とされたか否かについて判別を行う。これは、外周側か
ら内周側にかけてのスキャン動作(スキャン動作の往
復)が完了して、スキューセンサ10がステップS10
6でのスキャン動作開始に対応する位置にまで戻ってき
たか否かが判別される。ステップS123において肯定
結果が得られたときには、スキューセンサ10がディス
ク信号面の最内周に至った状態にある。
【0069】ステップS123において否定結果が得ら
れ、外周側から内周側にかけてのスキャン動作が完了し
ていないことが判別された場合には、ステップS124
において、絶対移動パルス数mについてはインクリメン
トし、相対移動パルス数nについてはデクリメントして
ステップS119に戻るようにされる。これにより、外
周側から内周側にかけてのスキャン動作として、先の外
周側から内周側にかけてのスキャン動作時と同一のサン
プリング位置におけるスキュー情報[SS2(x),S
E2(x)][SS2(x),SE2(x)][SS2
(x),SE2(x)](xはサンプリング位置の移動
に従ってデクリメントされていく)・・・が得られてい
くことになる。
【0070】また、ステップS123において肯定判断
が得られ、外周側から内周側にかけてのスキャン動作が
完了したことが判別された場合には、ステップS125
以降の処理に移行する。
【0071】ステップS125においては、これまで行
っていたスピンドルモータ6の回転駆動を停止させ、続
くステップS126においてスレッドモータ8bの移動
も停止させる。これにより、これまで行われていたスキ
ャン動作が終了されることになる。そして、ステップS
127により、これまでに得られたスキュー情報[SS
1(x),SE1(x)][SS2(x),SE2
(x)]に基づいて、演算処理等をはじめとする所要の
処理を実行することでスキュープロファイルを獲得す
る。
【0072】上記ステップS127におけるスキュープ
ロファイル獲得のための具体的処理動作例について、図
7及び図8を参照して説明する。図7は、ステップS1
27としての処理動作を示すフローチャートであり、図
8は、或るディスクについて上記したスキャン動作を実
行した場合に対応してスキュープロファイルを生成する
動作を示すチャート図である。なお、ここでは上記或る
ディスクとしては、DVD−RAM或いはDVD+RW
であるものとする。つまり相変化方式によるデータ記録
が行われるディスクである。
【0073】図7に示すルーチンにおいては、先ずステ
ップS201において計測カウンタxについてx=1と
設定する。これが以降のスキュープロファイルを得るた
めの処理の開始点となるものであり、図8(f)に示す
ようにして、スキャン時のスキューセンサ10の位置
(サンプリング位置)に対応するものである。
【0074】そして、続くステップS202において
は、現在の計測カウンタxの値により示されるセンサレ
ベル信号SS1(x),SS2(x)と、現在の計測カ
ウンタxから1サンプル位置分だけディスク内周方向に
おいてサンプルされたセンサレベル信号SS1(x−
1),SS2(x−1)の値を利用して、 SS1(x)−SS1(x−1) で表される差分の絶対値である差分絶対値Vd1と、 SS2(x)−SS2(x−1) で表される差分の絶対値である差分絶対値Vd2とを算
出する。
【0075】ここで、スキャンしたディスクの半径方向
における或る領域において、図8(a)に示すようにし
て記録済み領域と未記録領域が混在している記録状態で
あったとする。このような記録状態であったとすると、
スキャン動作により得られたセンサレベル信号SS1,
SS2としては、図8(b)に示すような値が得られる
ことになる。つまり、記録済み領域では光反射率が低く
未記録領域では光反射率が高いことに起因して、記録済
み領域に対応する位置ではほぼ一定の低い値となり、未
記録領域ではこれより高いほぼ一定の値となる。また、
記録領域と未記録領域との境界では、その値が大きく変
化する状態となる。
【0076】従って、上記SS1(x)−SS1(x−
1)、SS2(x)−SS2(x−1)により表される
センサレベル信号の差分値としては、図8(c)に示す
ようになる。つまり、記録済み領域、未記録領域の何れ
にせよ、センサレベル信号の値がほぼ一定とされること
で、区間A,C,Eに示すように、センサレベル信号差
分値はほぼ‘0’となる状態が得られる。これに対し
て、記録済み領域と未記録領域の境界部分(区間B,
D)では、センサレベル信号の値が大きく変化すること
から、その変化率に応じた値が発生する。ステップS2
02にて得られた差分絶対値Vd1,差分絶対値Vd2
は、このセンサレベル信号の変化率に対応する値とな
る。
【0077】ステップS202に続くステップS203
においては、差分絶対値Vd1と所定の閾値Vthとに
ついて、 Vd1>Vth が成立するか否かについて判別を行う。ここでの閾値V
thとは図8(c)に示すレベル+Vth、−Vthに
ついての絶対値とされ、記録済み領域と未記録領域の境
界部分にて得られるセンサレベル信号差分値をもとに適
切な値が設定される。このステップS203にて肯定結
果が得られればステップS206に進むが、否定結果が
得られればステップS204に進む。ステップS204
においては、差分絶対値Vd2と所定の閾値Vthとに
ついて、 Vd2>Vth が成立するか否かについて判別を行う。そして、ここで
肯定結果が得られれば、ステップS206に進むが、否
定結果が得られればステップS205に進む。
【0078】上記ステップS203の処理は、内周側か
ら外周側にかけてのスキャン動作時における計測カウン
タxの値で示されるディスク位置の反射率変化の有無の
判別であり、逆に、ステップS204の処理は、外周側
から内周側にかけてのスキャン動作時における計測カウ
ンタxの値で示されるディスク位置(ステップS203
と同じ位置)の光反射率変化の有無の判別である。この
処理により、内周側から外周側にかけてのスキャン動作
時と、外周側から内周側にかけてのスキャン動作時の両
者について光反射率の変化が無いとされた場合に、その
ディスク位置については光反射率の変化が無いと判別す
るようにして確実性を高めている。ここで、光反射率の
変化が無いと判別されるということは、そのディスク位
置は記録済み領域と未記録領域の境界部分ではないとい
うことが判別されることを意味する。逆に、ステップS
203,S204の少なくとも何れか一方において肯定
結果が得られた場合には、そのディスク位置については
光反射率変化有りと見なすことになる。つまり、そのデ
ィスク位置は記録済み領域と未記録領域の境界部分にあ
るとみなされる。
【0079】ここで、図8(d)に示すように、記録済
み領域と未記録領域の境界部分ではないディスク位置
(区間A,C,E)においては、スキューエラー信号S
E(SE1,SE2)は、実際のスキュー状況に応じた
適正値が検出される、つまりスキュー制御に利用して有
効な値が得られる。これに対して、記録済み領域と未記
録領域の境界部分とされるディスク位置(区間B,D)
では、スキューエラー信号SE(SE1,SE2)とし
ては、実際のスキュー状況には対応しない誤った値が得
られる。このようなスキューエラー信号SE(SE1,
SE2)をスキューサーボ制御に利用したとしても適正
な制御状態は得られない。このような根拠に基づき、ス
テップS205、及びステップS206ではそれぞれ次
のような処理を実行してスキュープロファイル(スキュ
ー値)を得る。
【0080】光反射率の変化無しとして判別されてステ
ップS205に進んだ場合には、現在の計測カウンタx
の値により示されるスキュープロファイル(スキュー
値)P(x)を算出するための処理を実行する。このス
キュープロファイルP(x)は、例えば、現在の計測カ
ウンタxの値により示されるスキューエラー信号SE1
(x),SE2(x)を利用して、 P(x)=(SE1(x)+SE2(x))/2 で示す演算を行うようにする。スキューエラー信号SE
1(x),SE2(x)は、異なるスキュー機構の傾斜
が与えられた条件の下で、同じディスク位置において検
出されたスキューエラー値を有する。従って上記式によ
り演算を行うということは、現在の計測カウンタxで示
されるディスク位置にて得られるスキューエラー信号の
平均値を求めることに相当する。
【0081】また、光反射率の変化有りとして判別され
てステップS206に進んだ場合、このステップS20
6では、スキュープロファイルP(x)として、例えば P(x)=FFFFh(hは16進数表記であることを
示す。) を代入する。この値はあくまでも一例であるが、例えば
システムコントローラにおける内蔵のA/Dコンバータ
が16ビットであることを前提とすると、上記FFFF
hという値は、実際のスキューエラー信号がとる値とし
てはあり得ないものである。
【0082】つまり、ステップS206の処理は、ディ
スク面の光反射率に変化がある(記録済み領域と未記録
領域の境界にある)とされて、正しいスキューエラー信
号が得られないとされる場合には、実際にそのディスク
位置にて得られたスキューエラー信号の値は無効(FF
FFh)とするものである。
【0083】上記ステップS205又はステップS20
6の処理が終了するとステップS207に進む。ステッ
プS207では、現在の計測カウンタxの値についてx
=x+1にインクリメントする。そして次のステップS
208においては、現在の計測カウンタxの値と、先に
ステップS114(図6)にて設定された最大サンプル
数Zとについて、 x≦Z が成立するか否かが判別される。つまり、全ての計測カ
ウンタxに対応するサンプル位置についてのスキュープ
ロファイルを得たか否かが判別され、ここで未だスキュ
ープロファイルを算出すべきサンプル位置(計測カウン
タx)が残っている場合には、ステップS202に戻る
ようにされる。この処理により、ステップS208にて
肯定結果が得られるまで、全ての計測カウンタxについ
てのスキュープロファイルP(x)を得るための処理が
繰り返し実行されることになる。
【0084】そして、ステップS208において肯定結
果が得られると、システムコントローラ30はステップ
S209に進む。例えばこの段階では、スキュープロフ
ァイルP(x)としては、図8(e)に示すようにし
て、反射率変動のないディスク領域(記録済み領域と未
記録領域との境界ではない位置)では有効値(実線で示
す)が得られ、反射率変動の有るディスク領域(記録済
み領域と未記録領域との境界位置)では無効値(破線で
示す)が得られている状態にある。
【0085】そこで、ステップS209では、無効値が
設定されたスキュープロファイルP(x)について補間
処理を行って、有効値としてのスキュープロファイルP
(x)を得るようにされる。一般には、ディスクのそり
などに起因するスキューの状態は、例えば記録済み領域
と未記録領域との境界領域程度の狭い範囲では急激な変
化はしない。そこで、ステップS209においてはこれ
を前提として、前後の有効なスキュープロファイルP
(x)を利用して、一旦無効値(FFFFh)が設定さ
れたスキュープロファイルP(x)について、実用可能
な有効値を算出するものである。例えば図8の区間Bに
おけるスキュープロファイルP(x)について補間を行
うのであれば、区間Aにおける区間Bよりのスキュープ
ロファイルP(x)と、区間Cにおける区間区間Bより
のスキュープロファイルP(x)とを利用して補間処理
を行い、区間B内にあるとされる計測カウンタxで示さ
れるスキュープロファイルP(x)についての予測を行
うことになる。このような補間処理としては各種考えら
れるが、例えば最小2乗法による直線補間やスプライン
関数による補間など、比較的知られている手法を用いれ
ばよいものである。
【0086】上記ステップS209が終了した段階で
は、全ての計測カウンタxに対応するスキュープロファ
イルP(x)が得られており、無効値とされたスキュー
プロファイルP(x)については、これに代えて、補間
処理により得られた有効値が設定されている。
【0087】そこで、ステップS210では、このよう
にして集められたスキュープロファイルP(x)のデー
タをスキュープロファイルテーブルとして、1まとまり
の情報単位する。そして、次のステップS211におい
て、このスキュープロファイルテーブルの情報を、内部
のRAM30aにて保持させるための処理を実行してこ
れまでの処理を終了する。このようにして、本実施の形
態では装填されたディスクについて、そのディスク信号
面全域についてのスキュー状況を示すスキュープロファ
イルが得られるものである。
【0088】そして、本実施の形態のディスクドライブ
装置では、スキューサーボ制御は、上記RAM30aに
保持されたスキュープロファイルを参照することにより
行うようにされる。装填されたディスクの再生が開始さ
れると、再生の進行に従ってスレッド機構8によりピッ
クアップ1の移動が行われるが、この際、ロータリエン
コーダ40→波形整形回路41から得られる周期パルス
信号により、システムコントローラ30では、計測カウ
ンタxに対応する位置情報を得ることが可能である。そ
して、スレッド機構8の移動制御に応じて計測カウンタ
xが変化して得られるごとに、この計測カウンタxで示
されるスキュープロファイルP(x)の値(スキュー
値)を得て、これをスキューエラー信号に相当する制御
情報としてサーボプロセッサ31に与える。サーボプロ
セッサ31では、このスキュープロファイルP(x)の
値に基づいて、スキュードライバ16にスキュードライ
ブ信号を印加する。これにより、スキュープロファイル
に基づくスキューサーボ制御が実現される。本実施の形
態のスキュープロファイルに基づいたスキューサーボ制
御が実行される場合、例えばディスクの記録済み領域と
未記録領域との境界のように、光反射率の変動がある領
域にピックアップ1(対物レンズ2)が位置した状態で
あっても、補間処理により得たスキュープロファイルに
基づいてスキューサーボ制御が実行されるため、ほぼ適
正な制御状態が得られ、良好な信号再生が行われるもの
である。
【0089】また、本実施の形態では、図5及び図6に
示す処理過程において、図8(c)に示すセンサレベル
信号差分値に基づいて、ディスク半径方向における光反
射率の変動の有る領域と無い領域と(記録済み領域と未
記録領域との境界)を、位置情報(計測カウンタx)と
対応させて得ることも可能とされる。また、光反射率の
変動が無い領域では、図8(b)に示したように、セン
サレベル信号SSの値の相違、つまり反射光量の相違に
基づいて、記録済み領域と未記録領域との何れの領域で
あるのかを判別することが可能とされる。つまり、本実
施の形態では、ディスク信号面における記録済み領域と
未記録領域とを、ディスク半径方向に沿った位置情報に
対応させて識別することが可能とされる。また、このよ
うな情報を、スキュープロファイルテーブルのようにし
てテーブル情報として保持させることも可能である。そ
こで、例えばディスクドライブ装置において、ディスク
再生時などにおいて記録済み領域と未記録領域の何れか
についての検出を行う必要のある場合などは、このよう
な記録済み領域と未記録領域とを示す位置情報を参照す
ることで、容易に記録済み領域と未記録領域との区別を
行って、例えば所要の領域への迅速なアクセスなどを実
現することができる。
【0090】なお、本発明は上記実施の形態の構成に限
定されるものではない。例えば、上記実施の形態では、
スキュープロファイルテーブルを作成するのにあたり、
一旦無効値として設定されたスキュープロファイルにつ
いて補間処理を行うことで有効値を得るようにしている
が、例えば、そのディスクドライブ装置において生じる
と想定されるスキューエラー量によっては、補間処理ま
で行ってまで厳密なスキューサーボ制御を行う必要は無
い場合があることも考えられるので、例えば補間処理は
行わずにそのまま無効値として設定しておき、例えば記
録再生時において実際に無効値とされているディスク位
置に至ったときには、その前の有効値としてのスキュー
プロファイルに基づいてスキューサーボ制御を実行する
ように構成することなどが考えられる。
【0091】また、上記図5及び図6に示した処理動作
では、ことなる傾斜角度をスキュー機構により設定し
て、内周側→外周のスキャン動作と、外周→内周のスキ
ャン動作の1往復分のスキャン動作を行った後、各スキ
ャン動作により得られたスキューエラー信号の値につい
ての平均を採るようにしているが、更にスキャン動作の
回数を多くして、1つのサンプル位置におけるサンプル
数を多く取り、これらのサンプル数に基づいて平均値を
算出するようにして、より精度の高いスキュープロファ
イル(スキュー値)を得るようにすることも可能であ
る。
【0092】また、上記実施の形態においては、DVD
方式によるディスクについて再生が可能なディスクドラ
イブ装置に適用した場合を例に挙げたが、これに限定さ
れるものではなく、他の種別のディスクに対応して再
生、更には記録が可能とされるディスクドライブ装置に
対しても適用が可能である。また、本実施の形態では、
スキュープロファイルに基づいてスキューサーボ制御等
を実行する際に対象となるディスクとして、DVD−R
AM或いはDVD+RWなどに代表される相変化方式に
よるディスクを例に挙げて説明したが、あくまでもこれ
は、本発明の効果が有効に得られるディスク種別の一例
を挙げているのであり、対象となるディスクもこれに限
定されるものではない。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、スキャン
動作によってディスク半径方向におけるサンプル位置
(検出位置)ごとのスキュー値を得て、これをスキュー
プロファイル(スキュー情報)として保持するようにし
ている。このスキュープロファイルは、ディスク信号面
の光反射率が変動する位置(例えば記録済み領域と未記
録領域との境界位置)に対応するスキュー値については
無効として設定した情報である。このようなスキュープ
ロファイルに基づいてスキューサーボ制御を実行すれ
ば、例えば記録済み領域と未記録領域との境界位置にて
得られた誤差を有するスキューエラー信号に基づいてス
キューサーボ制御が実行され、不適正な制御状態となる
ようにはされなくなる。つまり、より安定したデータの
記録再生結果が得られることになる。
【0094】そして、無効として設定したスキュープロ
ファイルについては、補間処理を行って得た補間値を有
効値としてのスキュー値を設定すれば、ディスク信号面
の光反射率が変動する領域に対して記録再生が行われて
いるときにも、適正なスキューサーボ制御状態がほぼ確
実に得られることになる。つまり、データの記録再生の
信頼性は更に向上されることになる。
【0095】また、スキャン動作を複数回行って各サン
プル位置について複数のスキューエラー信号の値を得、
この複数のスキューエラー信号について平均値を算出し
てスキュープロファイル(スキュー値)を得るようにし
たことで、例えば一回のスキャン動作により得られたス
キューエラー信号の値をそのままスキュー値として設定
する場合よりも精度の高いスキュー値が得られることに
なる。また、この際、複数回のスキャン動作ごとに、デ
ィスク面と光学ピックアップとの傾き角度が異なるよう
にスキュー機構の姿勢を制御することで、例えば同一の
スキュー機構の姿勢でもって複数回のスキャン動作を実
行する場合よりも、更に厳密なスキュー値(スキューエ
ラー信号の平均値)を算出できることになる。
【0096】更に、ディスク信号面の光反射率を検出す
るセンサとしては、単にディスク面に光を照射するLE
Dなどの光源と、この光源のディスク面からの反射光量
を検出する受光素子を備えるという、簡略な構成による
ものを設ければよいとされる。そして更に、この受光素
子を2分割して、この2つの受光素子にて検出された光
量差をスキューエラー信号として利用するようにすれ
ば、本発明において必要とされる光反射率検出用のセン
サと、スキューエラー信号検出のためのセンサとを共用
することが可能となる。これにより、例えば光学ピック
アップ周辺部位の小型化及び低コスト化を図ることが可
能となる。
【0097】また、本発明では、例えば信号面の半径方
向と光学ピックアップとの相対的位置を可変する移動機
構の移動量を示す信号(周期パルス信号)に基づいて、
スキャン動作時における検出位置情報を得るようにして
いる。このような移動機構は、例えばスレッド機構など
としてディスクドライブ装置には必ず備えられていると
いってよい。また、移動機構において移動量を示す信号
を出力するための構成も、スレッド移動制御のために通
常設けられている場合が多い。従って、本発明として
は、特に検出位置情報を得るための機構や回路を追加す
る必要はないものとされる。これによっても、本発明で
は小型化とコストの抑制が図られる。
【0098】また、本発明としてのスキュープロファイ
ル生成のための構成によれば、光反射率検出手段の検出
出力と、位置情報検出手段の位置情報に基づいて、ディ
スク信号面における記録済み領域と未記録領域とを検出
し、この検出情報を利用して、例えば所要の制御処理を
実行することも可能となる。つまり、スキューサーボ制
御だけではない他の用途への有効利用が図られるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のディスクドライブ装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態のディスクドライブ装置のメカデッ
キの斜視図である。
【図3】実施の形態のディスクドライブ装置のスキュー
調整機構の説明図である。
【図4】本実施の形態のスキューセンサの構成を示す説
明図である。
【図5】スキュープロファイル生成に先立ってのスキャ
ン動作を実現するための処理動作を示すフローチャート
である。
【図6】スキュープロファイル生成に先立ってのスキャ
ン動作を実現するための処理動作を示すフローチャート
である。
【図7】スキュープロファイル生成のための処理動作を
示すフローチャートである。
【図8】或るディスクに対応したスキャン動作及びスキ
ュープロファイル生成の動作を示すチャート図である。
【図9】スキャン時におけるスキューセンサの位置状態
を示すための説明図である。
【符号の説明】
1 ピックアップ、2 対物レンズ、3 二軸機構、4
レーザダイオード、5 ディテクタ、6 スピンドル
モータ、7 ターンテーブル、8 スレッド機構、8b
スレッドモータ、9 スキューモータ、10 スキュ
ーセンサ、20レーザドライバ、21 RFアンプ、2
5 2値化回路、26 デコーダ、30 システムコン
トローラ、31 サーボプロセッサ、40 ロータリエ
ンコーダ、41 波形成型回路、90 ディスク、10
1 光学部、102 LED、103 第1受光部、1
04 第2受光部、105 加算回路、106 減算回

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装填されたディスク状記録媒体の信号
    面に対して光学ピックアップ手段によりレーザ光を照射
    することでデータの記録又は再生を行うことのできるデ
    ィスクドライブ装置において、 上記信号面の半径方向におけるレーザ光の入射角の傾き
    状態を検出してスキューエラー信号を生成して出力する
    スキューエラー信号生成手段と、 上記レーザ光の入射位置に対応して、上記信号面に照射
    した光の反射光を検出し、その反射光量に応じた検出信
    号を出力する反射光量検出手段と、 上記スキューエラー信号生成手段及び上記反射光量検出
    手段による検出を上記信号面の半径方向に沿って実行さ
    せるスキャン動作を実行させるスキャン制御手段と、 上記スキャン動作期間中における上記スキューエラー信
    号生成手段及び上記反射光量検出手段による検出位置を
    示す検出位置情報を得ることのできる検出位置情報獲得
    手段と、 上記スキャン動作期間中に得られた上記反射光量検出手
    段の検出信号、及び上記検出位置情報に基づいて、信号
    面において所定以上の光反射率の変化が得られた領域を
    判別する反射率変化領域検出手段と、 上記スキャン動作期間中に得られた上記スキューエラー
    信号生成手段のスキューエラー信号及び上記検出位置情
    報に基づいて、検出位置情報に対応付けしたスキューエ
    ラー値の情報をスキュープロファイル情報として得るよ
    うにされ、この際、反射率変化領域検出手段により所定
    以上の光反射率の変化が得られた領域に在る検出位置情
    報に対応付けられたスキューエラー値については無効に
    設定するスキュー情報獲得手段と、 少なくとも、上記スキュープロファイル情報に基づい
    て、記録又は再生に関する所要の制御処理を実行するこ
    とのできる制御処理手段と、 を備えていることを特徴とするディスクドライブ装置。
  2. 【請求項2】 上記スキュー情報獲得手段は、 所定以上の光反射率の変化が得られた領域に在る検出位
    置情報に対応付けられたスキュー値について、これを無
    効とする代わりに、所定以上の光反射率の変化が得られ
    た領域以外の領域に在る検出位置情報に対応付けされた
    スキュー値のうちから、所要のスキュー値を利用して所
    定の補間処理を行うことにより得た補間値を設定するよ
    うにされていることを特徴とする請求項1に記載のディ
    スクドライブ装置。
  3. 【請求項3】 上記スキャン制御手段は、上記スキャン
    動作を所定の複数回実行するものとされ、 上記スキュー情報獲得手段は、上記複数回のスキャン動
    作ごとに得られた、同一検出位置情報に対応するスキュ
    ーエラー信号についての平均値を算出することにより上
    記スキュー値を得るように構成されていることを特徴と
    する請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  4. 【請求項4】 上記光学ピックアップ手段から照射され
    るレーザ光の信号面に対する入射角の傾き状態を変化さ
    せることのできるスキュー機構が備えられ、 上記スキャン制御手段は、上記複数回のスキャン動作ご
    とに異なる上記傾き状態が固定的に得られるようにスキ
    ュー機構を制御するように構成されていることを特徴と
    する請求項3に記載のディスクドライブ装置。
  5. 【請求項5】 上記反射光量出手段は、 信号面に対して照射すべき光を発する光源と、この光源
    により発せられた光の信号面からの反射光量を検出する
    受光素子と、 を備えていることを特徴とする請求項1に記載のディス
    クドライブ装置。
  6. 【請求項6】 上記受光素子は、少なくとも2分割され
    た受光領域を備え、上記スキューエラー信号生成手段
    は、これら2分割された受光領域にて検出された各光量
    の差分を得ることに基づいてスキューエラー信号を生成
    するように構成されていることを特徴とする請求項5に
    記載のディスクドライブ装置。
  7. 【請求項7】上記信号面の半径方向に対する上記光学ピ
    ックアップ手段の相対的位置状態を可変可能な機構を有
    すると共に、その移動量を示す移動量情報信号を出力可
    能な移動機構を有し、 上記検出位置情報獲得手段は、上記移動量情報信号に基
    づいて上記検出位置情報を得るように構成されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装
    置。
  8. 【請求項8】 上記光学ピックアップ手段から照射され
    るレーザ光の信号面に対する入射角の傾き状態を変化さ
    せることのできるスキュー機構が備えられ、 上記制御処理手段は、上記スキュープロファイル情報に
    基づいて、上記レーザ光の信号面に対する入射角が所定
    の適正角度となるように上記スキュー機構を駆動するス
    キューサーボ制御を実行するように構成されていること
    を特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  9. 【請求項9】 上記制御処理手段は、上記光反射量検出
    手段及び上記検出位置情報獲得手段により得られた検出
    結果に基づいて、信号面における記録領域と未記録領域
    との領域区分の判別を行い、その判別情報に基づいて所
    要の制御処理を実行可能に構成されていることを特徴と
    する請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  10. 【請求項10】 装填されたディスク状記録媒体の信号
    面に対する、光学ピックアップから照射されるレーザ光
    の入射角の傾き状態を示すスキュー情報を得るためのス
    キュー情報生成方法として、 上記レーザ光の入射角の傾き状態を検出してスキューエ
    ラー信号を生成して出力するスキューエラー信号生成処
    理と、 上記信号面の半径方向におけるレーザ光の入射位置に対
    応して、上記信号面に照射した光の反射光を検出し、そ
    の反射光量に応じた検出信号を出力する反射光量検出処
    理と、 上記スキューエラー信号生成処理及び上記反射光量検出
    処理による検出を上記信号面の半径方向に沿って実行さ
    せるスキャン動作を実行させるスキャン制御処理と、 上記スキャン動作期間中における上記スキューエラー信
    号生成処理及び上記反射光量検出処理による検出位置を
    示す検出位置情報を得ることのできる検出位置情報獲得
    処理と、 上記スキャン動作期間中に得られた上記反射光量検出処
    理の検出信号、及び上記検出位置情報に基づいて、信号
    面において所定以上の光反射率の変化が得られた領域を
    判別する反射率変化領域検出処理と、 上記スキャン動作期間中に得られた上記スキューエラー
    信号生成処理のスキューエラー信号及び上記検出位置情
    報に基づいて、検出位置情報に対応付けしたスキューエ
    ラー値の情報をスキュープロファイル情報として得るよ
    うにされ、この際、反射率変化領域検出処理により所定
    以上の光反射率の変化が得られた領域に在る検出位置情
    報に対応付けられたスキューエラー値については無効に
    設定するスキュー情報獲得処理と、 を実行するように構成されていることを特徴とするスキ
    ュー情報生成方法。
  11. 【請求項11】 上記スキュー情報獲得処理は、 所定以上の光反射率の変化が得られた領域に在る検出位
    置情報に対応付けられたスキュー値について、これを無
    効とする代わりに、所定以上の光反射率の変化が得られ
    た領域以外の領域に在る検出位置情報に対応付けされた
    スキュー値のうちから、所要のスキュー値を利用して所
    定の補間処理を行うことにより得た補間値を設定するよ
    うにされていることを特徴とする請求項10に記載のス
    キュー情報生成方法。
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