JP2000019310A - 採光用積層フレネルプリズム板及びその製造方法 - Google Patents

採光用積層フレネルプリズム板及びその製造方法

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JP2000019310A
JP2000019310A JP19127198A JP19127198A JP2000019310A JP 2000019310 A JP2000019310 A JP 2000019310A JP 19127198 A JP19127198 A JP 19127198A JP 19127198 A JP19127198 A JP 19127198A JP 2000019310 A JP2000019310 A JP 2000019310A
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fresnel prism
transparent resin
fresnel
laminated
sheet
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JP19127198A
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Tokuji Ogawa
徳治 小川
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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    • B29C43/22Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor of articles of indefinite length
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B29L2011/0016Lenses
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 採光に虹模様が発生せず、しかも眩しさを解
消した透明樹脂製のフレネルプリズム板を提供する。 【解決手段】 片面に重量平均粒径が4〜50μmの光
拡散性微粒子を5〜40重量%含有する透明樹脂光拡散
層2を5〜100μm積層した透明樹脂板の他面に、断
面が連続した三角形状をなす多数の凸条としてフレネル
プリズム1が形成されている採光用積層フレネルプリズ
ム板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば一般住宅、
工場、ビル、マンション等の建物に太陽光を取り入れる
ための採光窓、天窓、採光ドーム等に好適に使用できる
採光用フレネルプルズム板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】透明な採光板としてはガラス板が一般的
であるが、単なるガラス板は屈折力が弱いため、入射光
の方向によっては部屋の奥まで外光を取り入れにくく、
窓に近い部分だけは明るくなるものの、窓から離れるに
従って暗くなる。このため、野外からの入射光を部屋の
奥にまで効果的に取り入れることができるようにするこ
とが望まれている。
【0003】従来、上記採光状態を改良するために、透
明な樹脂板にフレネルプリズム形状を賦形したリニアー
型フレネルプリズム板を採光板として用い、広い範囲の
入射光を効果的に採光できるようにすることが提案され
ている(特開平4−44001号公報、特開平9−54
274号公報、実願平4−31155号のマイクロフィ
ルム公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リニア
ー型フレネルプリズムは微細なプリズムの連続集合体で
あるため、色収差によって採光に虹模様を生じ、リニア
ー型フレネルプリズム板を単独で用いたり、一般的な平
面ガラス板と組み合わせて用いたのでは自然な採光が困
難で、凹凸面を有する型板ガラスと組み合わせて使用す
ることが必要となる。更に、リニアー型フレネルレンズ
系は、入射光を偏向するのみであり室内への入射光を散
乱することが無いために特定角度に於いては眩しくなる
場合がある。
【0005】本発明は、採光に虹模様が発生せず、しか
も眩しさを解消した透明樹脂製のフレネルプリズム板を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため鋭意検討した結果、リニアー型フレネルプ
リズム板において、フレネルプリズム板の他の片面に透
明樹脂光拡散層を積層し、微細な凹凸面を形成して光を
散乱させることにより、眩しさと虹模様を解消すること
を見出して本発明に到達したものである。
【0007】即ち、本発明は、片面に重量平均粒径が4
〜50μmの光拡散性微粒子を5〜40重量%含有する
透明樹脂光拡散層を5〜100μm積層した透明樹脂板
の他面に、断面が連続した三角形状をなす多数の凸条と
してフレネルプリズムが形成されていることを特徴とす
る採光用積層フレネルプリズム板である。
【0008】本発明においては、フレネルプリズムが、
プリズムピッチが0.5〜3mm、一方の斜面(抜き勾
配面)の傾斜角度が80〜88°、他方の斜面(フレネ
ル面)の傾斜角度が30±15°、頂部の曲率半径が
0.02〜0.3mmであることが好ましいものであ
る。
【0009】また、透明樹脂板としてメタクリル樹脂板
を好ましく用いることができる。
【0010】更に、本発明は、共押出しにより溶融押し
出しされた透明樹脂のシートを溝付ロールとポリッシン
グロールとの間に挟み込んで、溝付ロールの溝形状をフ
レネルプリズムとしてシートに転写する採光用積層フレ
ネルプリズム板の製造方法であって、一方の斜面の傾斜
角度が80〜88°、他方の斜面の傾斜角度が30±1
5°、深さが0.3〜1.5mmのV字状溝がピッチ
0.5〜3mmで表面に多数輪状に設けられた溝付ロー
ルを用いることを特徴とする上記採光用積層フレネルプ
リズム板の製造方法である。
【0011】本発明の製造方法においては、溶融押し出
しされた透明樹脂のシートを一旦ポリッシングロール間
に挟み込んで冷却し、ポリッシングロール間から出たシ
ートの表面を透明樹脂のビカット軟化温度以上に加熱し
てから溝付ロールとポリッシングロールとの間に挟み込
み、且つ、溝付ロールとポリッシングロール間から出た
シートの透明樹脂光拡散層側を空冷しながら引き取るこ
とが好ましいものである。
【0012】また、溝付ロールの温度を、ポリッシング
ロールより高く、しかも透明樹脂のビカット軟化温度±
20℃の温度とすることが好ましいものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明における透明樹脂板を構成
する透明樹脂とは、JIS・K−7105に準じて測定
したくもり度が10%以下となる樹脂である。具体的に
は、例えばメタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポ
リスチレン樹脂、スチレン−メチルメタクリレート共重
合樹脂等が挙げられる。特に好ましく採用されるもの
は、メタクリル樹脂である。
【0014】本発明で用いるメタクリル樹脂は、メタク
リル酸メチルを主体とする樹脂が挙げられ、これにはメ
チルメタクリレートの単独重合体、又はメチルメタクリ
レートとメチルアクリレート、エチルアクリレート、ブ
チルアクリレート、アクリロニトリルアクリル酸、メタ
クリル酸、2−ヒドロキシアクリレート、無水マレイン
酸、スチレン、もしくはα−メチルスチレンなどの共重
合可能なモノマーのいずれか一つ以上との共重合体など
が含まれる。これらは単独で用いてもよくブレンドして
もよい。
【0015】透明性を維持して耐衝撃性を同時に持たせ
るためには、メタクリル系ゴム弾性体を配合した耐衝撃
性メタクリル樹脂が用いられ、そのメタクリル系ゴム弾
性体は特開昭53−58554号公報、特開昭55−9
4917号公報、特開昭61−32346号公報等に開
示されている。簡単に説明すると、アクリル系重合体芯
材料の周りに弾性層及び非弾性層を交互に生成させる多
段階逐次重合法により製造される多段重合体である。
【0016】本発明のフレネルプリズム板は、図1に示
すように、片面に重量平均粒径が4〜50μmの光拡散
性微粒子を5〜40重量%含有する透明樹脂光拡散層2
を5〜100μm積層した透明樹脂板の他面に、断面が
連続した三角形状をなす多数の凸条としてフレネルプリ
ズム1が形成されている。
【0017】透明樹脂板の片面は、光拡散性微粒子を5
〜40重量%の高濃度に含有する透明樹脂を5〜100
μmに薄く積層して微細な凹凸面と成し、光を散乱させ
ることにより眩しさを改善する。
【0018】光拡散性微粒子が5重量%未満では、所望
する光散乱効果が得られない。40重量%を超える場合
は積層に問題を生じる。また、積層厚み5μm未満で
は、均一な積層面が得られなく光散乱ムラを生じる。1
00μmを超える場合は積層効果が得られない。特に好
ましい光拡散性微粒子の含有量は15〜25重量%、積
層厚みは10〜50μmである。
【0019】積層面の微細な凹凸の大きさも光散乱効果
に寄与し、光拡散性微粒子の重量平均粒径が大きく影響
する。好ましい光拡散性微粒子の重量平均粒径は4〜5
0μmであり、4μm未満では積層したとき凹凸面が小
さく、50μmを超える場合は凹凸面が粗大となり好ま
しくない。重量平均粒径は10〜20μmが特に好まし
い。
【0020】光拡散性微粒子としては、透明樹脂との屈
折率差が適度に有ることが好ましく、通常、屈折率差が
0.01〜0.15の範囲で好ましく採用される。屈折
率差が0.01未満では光り散乱効果が小さく、屈折率
差が0.15以上では散乱光が迷光となり光が反射され
好ましくない。
【0021】この様な光拡散性微粒子は、シリコーン系
架橋ビーズ、スチレン系架橋ビーズ、アクリル系架橋ビ
ーズ、スチレン−アクリル共重合架橋ビーズ、タルク、
炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどである。中でも、ス
チレン−アクリル共重合架橋ビーズは、スチレンモノマ
ーとメチルメタクリレートと架橋剤を懸濁重合方法など
で重合した球状微粒子がモノマーの共重合比率を容易に
変化させることが出来、屈折率の範囲を1.49〜1.
59まで調整できるので好ましいものである。
【0022】架橋剤としては、一般にエチレングリコー
ルジメタクリレート、ジビニルベンゼン、1,6ヘキサ
ジオール、トリメチルプロパントリメタクリレートなど
種々の多官能性モノマーを用いることができる。
【0023】本発明のフレネルプリズム板におけるフレ
ネルプリズムは、断面が連続した三角形状をなす多数の
凸条として形成されているものであり、該フレネルプリ
ズムは、プリズムピッチが0.5〜3mm、平面を基準
としたときの一方の斜面(以下、「抜き勾配面」とい
う。)の傾斜角度が80〜88°、他方の斜面(以下、
「フレネル面」という)の傾斜角度が30±15°、頂
部の曲率半径が0.02〜0.30mmであることが好
ましい。
【0024】プリズムピッチが0.5mm未満となる
と、各フレネルプリズム間のV字状溝の深さが浅くな
り、良好なフレネル面が得られなくなると共に、フレネ
ルプリズムを賦形するための金型製作が行いにくくな
る。プリズムピッチが3mmを超えると、フレネルプリ
ズム間のV字状溝が深くなり、フレネルプリズム部分の
離型性が悪くなったり、水平面化する部分が生じやすく
なる。好ましくは、0.7〜1.5mmである。
【0025】水平面を基準にしたフレネルプリズムの斜
面の傾斜角度は、抜き勾配面については金型の抜き勾配
で決定される。また、フレネル面については、太陽光及
び散乱光の採光角度と希望する偏向角により決定され
る。
【0026】即ち、抜き勾配面の傾斜角度が88°を超
えると金型からの離型性が悪くなり、80°未満では採
光効率が悪くなる。好ましくは、85±2°である。
【0027】フレネル面の斜面角度は、採光する光の入
射角度に関係し、例えばフレネルプリズムのフレネル面
の斜面角度を15°とした場合、75°以上の高度にあ
る太陽光は受光できないが、0〜75°の太陽光及び散
乱光は受光できる。太陽光の高度角度は、緯度、季節及
び時間により刻々変化する。国内においては、春分の日
及び秋分の日前後における太陽の高度角が概ね50〜6
0°にある。従って、通常フレネル面の傾斜角度は、3
0±15°に設定することが好ましい。この場合、0〜
60±15°の太陽光及び散乱光を採光することができ
る。
【0028】また、図2に示されるように、フレネルプ
リズムにおける頂部3に適度な曲率半径を付与すること
により、入射光が波長分布に分光されることが抑制さ
れ、偏向角に幅が得られることから、採光から虹模様を
消すことが可能となり好ましい。尚、図2において、4
が抜き勾配面、5がフレネル面である。
【0029】頂部の曲率半径は0.02〜0.3mmで
あることが好ましい。0.02mm未満では虹模様が発
生しやすい。0.3mmを超えるとフレネル面が小さく
なり、採光性に問題が生じる。好ましくは0.15±
0.10mmである。
【0030】本発明のフレネルプリズム板の厚さは0.
5〜5mmの範囲が好ましいが、特に限定されるもので
はない。
【0031】本発明のフレネルプリズム板は、表面平滑
な透明樹脂板を加熱して、真空成形、圧空成形、圧縮成
型等で製造することもできるが、Tダイから押し出した
透明樹脂板を、フレネルプリズム形状のV字状溝を彫り
込んだ溝付ロールとポリッシングロールとの間に挟み込
む、押し出しシート成形法を利用した成形法により製造
すると、容易に大型のものを得ることができる。
【0032】以下、本発明のフレネルプリズム板の好ま
しい製造方法を図面に基づいて説明する。
【0033】図3は本発明で使用するフレネルプリズム
板の製造装置の一例を示す概略図、図4は本発明で用い
る溝付ロール12の拡大図である。
【0034】図3中11は冷却用のポリッシングロール
(通常、表面は鏡面)、12は冷却及びフレネルプリズ
ム賦形用の溝付ロール、13は冷却用のポリッシングロ
ール(通常、表面は鏡面)、14は押し出されたシー
ト、15はTダイリップ、16は引き取りロールであ
る。中央に位置する溝付ロール12の左右にポリッシン
グロール11,13が配置されており、Tダイリップか
ら共押し出された透明樹脂のシート14は、溝付ロール
12と左側のポリッシングロール11間から溝付ロール
12と右側のポリッシングロール13間を通って引き取
りロール16で引き取られるものである。また、溝付ロ
ール12の表面には、図4に示されるように、微細なV
字状溝が多数輪状に設けられている。
【0035】この図3に示される装置による場合、押し
出し機19,20内でそれぞれ溶融され、Tダイリップ
15を通して共押し出された溶融状態の透明樹脂のシー
ト14は、直ちに、微細なV字状溝が多数輪状に設けら
れた溝付ロール12とポリッシングロール11とで挟持
されて冷却される。この際、透明樹脂のシート14に、
溝付ロール12の表面に施されたV字状溝が転写される
ことによってフレネルプリズムの賦形がなされ、更に溝
付ロール12とポリッシングロール13間で冷却された
後、引き取りロール16により引き取られて、フレネル
プリズム板が得られる。
【0036】図3に示される装置による場合、溝付ロー
ル12の温度は、ポリッシングロール11より高く、し
かも透明樹脂のビカット軟化温度±20℃の温度である
ことが好ましい。溝付ロール12の温度がポリッシング
ロール11の温度より低くなると、透明樹脂がポリッシ
ングロール11に巻き付きやすくなり、溝付ロール12
へのシート14の移行が困難となる。溝付ロール12の
温度がポリッシングロール11の温度より高くても、透
明樹脂のビカット軟化温度+20℃を超えて高くなる
と、溝付ロール12へのシート14の密着が強固とな
り、離型が悪くなって、ポリッシングロール13への移
行が困難となり、透明樹脂のビカット軟化温度−20℃
未満の温度となると、透明樹脂の溝付ロール12への食
い込みが鈍り、V字状溝のパターン転写が甘くなる。
【0037】図5は本発明で使用するフレネルプリズム
板の製造装置の他の例を示す概略図で、この図5に示さ
れる装置は、図3の装置とは溝付ロール12とポリッシ
ングロール13の位置が逆になっており、ポリッシング
ロール11,13間から出たシート14を加熱するため
の加熱装置17と、ポリッシングロール13と溝付ロー
ル12間から出たシート14の透明樹脂光拡散層側を空
冷するエアスティック装置18を有するものとなってい
る。
【0038】図5に示される装置による場合、押し出し
機19,20内でそれぞれ溶融され、Tダイリップ15
を通して共押し出された溶融状態の透明樹脂のシート1
4は一端ポリッシングロール11,13間に挟み込まれ
て冷却され、ポリッシングロール11,13間を出たと
ころで加熱手段17で加熱された後、溝付ロール12と
ポリッシングロール13間に挟み込まれてフレネルプリ
ズムの賦形がなされ、次いでシート14の平滑面側がエ
アスティック装置18で空冷されながら引き取られるこ
とになる。加熱手段17によるシート14の加熱は、溝
付ロール12と接触する側のシート14の表面を透明樹
脂のビカット軟化温度以上とするものである。また、エ
アスティック装置18によるシート14の空冷は、一端
賦形されたV字状溝のパターンがシート14の蓄熱によ
って崩れるのを防止するものである。上記のように、一
端冷却してからこのような加熱と空冷を行うことで、形
状の転写性を改善することができる。
【0039】図5に示される装置による場合、図3に示
される装置において説明した理由と同じ理由から、溝付
ロール12の温度は、ポリッシングロール13より高
く、しかも透明樹脂のビカット軟化温度±20℃の温度
であることが好ましい。
【0040】尚、図3の装置と図5の装置のいずれによ
る場合でも、ポリッシングロール11,13の温度は、
一般的に60℃以上に設定することが好ましく、これに
よってシート14の反りを防止しやすくなる。また、ポ
リッシングロール13の方を高い温度に設定することが
好ましい。ポリッシングロール11,13間の温度差は
65℃以内とすることが好ましく、特に10〜30℃の
温度差とすることが好ましい。
【0041】いずれの装置においても、ポリッシングロ
ール11,13と溝付ロール12の直径は特に制限はな
く、また同じ径に統一する必要もないが、通常直径は2
00mm以上であり、特に250〜500mmの同一径
が好ましい。
【0042】いずれの装置においても、溝付ロール12
の表面に設けられているV字状溝は、ピッチが0.5〜
3mm、水平面を基準としたときの一方の斜面(以下、
「抜き勾配面」という))の傾斜角度が80〜88゜、
他方の斜面(以下、「フレネル面」という。)の傾斜角
度が30±15゜、深さが0.3〜1.5mmである。
【0043】V字状溝のピッチ、抜き勾配面の傾斜角
度、フレネル面の傾斜角度は、フレネルプリズム板につ
いて説明したのと同様の理由で、上記範囲であることが
必要である。
【0044】また、V字状溝の深さが0.3mm未満で
は、浅過ぎて良好なフレネル面の成形が困難となり、
1.5mm以上では離型性が悪くなる。
【0045】溝付ロール12を製造するには任意の方法
が採用されるが、一般的には彫刻やエッチング加工等が
好ましく採用される。溝付ロール12の表面粗さは、J
IS・B−0601の6S以下が好ましい。
【0046】本方法によると、シート14をポリッシン
グロール11,13と溝付ロール12間に挟み込んだ時
に、V字状溝の底部コーナーに透明樹脂の未充填部を残
すことで、フレネルプリズムの賦形性を大きく損なうこ
となく、フレネルプリズムの頂部に適当な曲率半径を持
たすことが可能となる。つまり、本方法によって得られ
るフレネルプリズム板表面のフレネルプリズム形状は、
押し出し時の透明溶融樹脂の粘度(流動性)により異な
るが、断面三角形状の凸条として形成されるフレネルプ
リズムの高さがV字状溝の深さの概略1/2以上で、フ
レネル面と抜き勾配面の傾斜角度が良好に転写されてい
ると共に、図2に示すように、頂部が適度な曲率半径を
有するものとなりやすい。
【0047】本発明によって製造されるフレネルプリズ
ム板の厚みは、一般的には0.5〜5mmの範囲である
が、特に限定されるものではない。このフレネルプリズ
ム板の厚さは、ポリッシングロール11,13及び溝付
ロール12の各ロール間隔を調整することで決定され
る。
【0048】本発明のフレネルプリズム板には、透明樹
脂板の色調、光学特性及びその他物性を損なわない範囲
において、他の成分、例えば充填材、拡散剤、離型材、
熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤等の添
加剤を透明樹脂原料の製造時や透明樹脂板成形時等の任
意の過程において含有させることができる。特に、Tダ
イによる押し出しシート成形法を用いたポリッシングロ
ールと溝付ロールによる形状付与の場合、高級脂肪酸、
高級脂肪酸エステル類の離型剤を配合すると好適であ
る。
【0049】
【実施例】以下、実施例、比較例で本発明を具体的に説
明する。尚、実施例及び比較例における評価及び測定方
法は次の通りである。
【0050】(1)フレネルプリズム断面形状 フレネルプリズム断面形状は、成形品サンプル小片をエ
ポキシ樹脂に包埋固化した後、ミクロトームによりフレ
ネルプリズム形成面の断面を削り出し、顕微鏡で拡大観
察し、フレネルプリズムにおけるプリズムのピッチ、フ
レネル面の傾斜角度、抜き勾配面の傾斜角度及び頂部の
曲率半径を計測した。
【0051】(2)虹模様の有無 フレネルプリズム板を外光にかざし、虹模様の発現性を
目視判断した。虹模様が確認される場合×、虹模様が見
られない場合○とした。
【0052】(3)フレネルプリズム面の輝度 暗室の一部にリニアー型フレネルプリズム板を縦に且つ
プリズム板のリニアー面を上になるように設置し、前方
約30°の高さから蛍光灯によるスポット光を照射し、
フレネルプリズム面の明るさを輝度計(ミノルタ製CS
100型)で測定した。
【0053】(4)ビカット軟化温度 JIS・K7206に準拠して測定した。
【0054】(実施例1)図5に示す装置を接続した共
押し出し機を用い、第1押出し機19にビカット軟化温
度が113℃のメタクリル樹脂(商品名:デルパウダー
70H、旭化成工業製)を、第2押出し機20に、予め
スチレンとメチルメタクリレート共重合(共重合比:2
/8)架橋ビーズ、重量平均粒径20μmを20重量%
含有するメタクリル樹脂ペレットを調整投入し、各押出
し機19,20の成形温度を250℃に設定して2種2
層のフィードブロック式で共押出しし、幅1200mm
のTダイリップ15を通してシート14とし、直径35
0mmの鏡面状ポリッシングロール11、13(設定温
度:100℃)で挟み、厚み2mm、幅1200mmの
溶融樹脂積層板とし、加熱装置(遠赤外線ヒーター)1
7でシート14表面層のみ113℃に加熱した後、引続
きポリッシングロール13、直径350mmの溝付ロー
ル12(設定温度:105℃)に挟み、その後エアース
ティック装置18により空冷しながら引き取り、厚み2
mm、幅1200mmのフレネルプリズム板(透明樹脂
光拡散層40μm)を連続的に成形した。
【0055】溝付ロールのV字状溝は、抜き勾配面の傾
斜角度が87°、フレネル面の傾斜角度が35°、深さ
が0.65mm、ピッチが1.0mmとした。
【0056】評価結果を表1に示す。どの角度からプリ
ズム板表面の輝度を測定しても眩しいところが無く、均
一に光が散乱して明るいものである。
【0057】(比較例1)第2押出し機20を停止した
以外は実施例1と同一条件で、単層のフレネルプリズム
を作製した。
【0058】評価結果を表1に示す。約30°の高さの
スポット光源が水平な入射光となり特定の位置において
眩しいものである。
【0059】(比較例2)圧縮成型法で作製された市販
の15cm角で片面が平滑なフレネルレンズを評価し、
その結果を表1に示す。約30°の高さのスポット光源
が水平な入射光となり特定の位置において眩しいもので
ある。
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】採光に虹模様が発生せず、しかも眩しさ
が解消されたフレネルプリズムを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフレネルプリズム板の一例を示す拡大
斜視図である。
【図2】図1のフレネルプリズム部の拡大断面模倣図で
ある。
【図3】本発明で使用するフレネルプリズム板の製造装
置の一例を示す概略図である。
【図4】本発明で用いる溝付ロールの拡大図である。
【図5】本発明で使用するフレネルプリズム板の製造装
置の他の例を示す概略図である。
【符号の説明】 1 フレネルプリズム 2 透明樹脂光拡散層 3 頂部 4 抜き勾配面 5 フレネル面 11 ポリッシングロール 12 溝付ロール 13 ポリッシングロール 14 シート 15 Tダイリップ 16 引き取りロール 17 加熱装置 18 エアースティック装置 19 第1押出し機 20 第2押出し機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H042 BA02 BA04 BA12 BA15 BA16 CA13 CA15 CA17 4F100 AK01A AK01B AK12A AK12J AK25A AK25B AK25J AL01A BA02 DD18B DE01A EH202 EJ403 EJ423 EJ503 GB07 JN01A JN01B JN06A YY00A YY00B 4F213 AA13E AA21 AG05 AH76 AR06 WA12 WA54 WB02 WB22 WF01 WF02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面に重量平均粒径が4〜50μmの光
    拡散性微粒子を5〜40重量%含有する透明樹脂光拡散
    層を5〜100μm積層した透明樹脂板の他面に、断面
    が連続した三角形状をなす多数の凸条としてフレネルプ
    リズムが形成されていることを特徴とする採光用積層フ
    レネルプリズム板。
  2. 【請求項2】 フレネルプリズムが、プリズムピッチが
    0.5〜3mm、一方の斜面(抜き勾配面)の傾斜角度
    が80〜88°、他方の斜面(フレネル面)の傾斜角度
    が30±15°、頂部の曲率半径が0.02〜0.3m
    mであることを特徴とする請求項1に記載の採光用積層
    フレネルプリズム板。
  3. 【請求項3】 透明樹脂がメタクリル樹脂であることを
    特徴とする請求項1または2に記載の採光用積層フレネ
    ルプリズム板。
  4. 【請求項4】 共押出しにより溶融押し出しされた透明
    樹脂のシートを溝付ロールとポリッシングロールとの間
    に挟み込んで、溝付ロールの溝形状をフレネルプリズム
    としてシートに転写する採光用積層フレネルプリズム板
    の製造方法であって、一方の斜面の傾斜角度が80〜8
    8°、他方の斜面の傾斜角度が30±15°、深さが
    0.3〜1.5mmのV字状溝がピッチ0.5〜3mm
    で表面に多数輪状に設けられた溝付ロールを用いること
    を特徴とする請求項1〜3に記載の採光用積層フレネル
    プリズム板の製造方法。
  5. 【請求項5】 溶融押し出しされた透明樹脂のシートを
    一旦ポリッシングロール間に挟み込んで冷却し、ポリッ
    シングロール間から出たシートの表面を透明樹脂のビカ
    ット軟化温度以上に加熱してから溝付ロールとポリッシ
    ングロールとの間に挟み込み、且つ、溝付ロールとポリ
    ッシングロール間から出たシートの透明樹脂光拡散層側
    を空冷しながら引き取ることを特徴とする請求項4に記
    載の採光用積層フレネルプリズム板の製造方法。
  6. 【請求項6】 溝付ロールの温度を、ポリッシングロー
    ルより高く、しかも透明樹脂のビカット軟化温度±20
    ℃の温度とすることを特徴とする請求項4または5に記
    載の採光用積層フレネルプリズム板の製造方法。
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WO2019233935A1 (de) 2018-06-04 2019-12-12 Jenoptik Optical Systems Gmbh Mikroskop und verfahren zum aufnehmen eines mikroskopischen bildes und verwendung eines plattenförmigen reflektors

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