JP2000019197A - 半導体センサの製造方法 - Google Patents

半導体センサの製造方法

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JP2000019197A JP18913798A JP18913798A JP2000019197A JP 2000019197 A JP2000019197 A JP 2000019197A JP 18913798 A JP18913798 A JP 18913798A JP 18913798 A JP18913798 A JP 18913798A JP 2000019197 A JP2000019197 A JP 2000019197A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高精度高信頼長寿命化および低コストの加速度
センサを提供することである。 【解決手段】ダイアフラム、カンチレバー、ブリッジ等
の可動薄片を基板のシリコン単結晶と一体の素材から形
成する。基板と一体化されたシリコン可動薄片は、ま
ず、シリコン単結晶基板の所定領域に水素イオンを打ち
込み、その後、熱処理して打ち込み層を飛散除去するこ
とにより分離用空隙が形成されることにより成形加工す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体を用いる圧力
センサや加速度センサ、特に自動車用エンジン吸気圧制
御用システム、エアバッグシステムやサスペンジョン制
御システム用の小型、高精度の圧力センサおよび加速度
センサの製造に適した半導体センサの製法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、マイクロマシーニング技術を用い
てシリコン半導体基板の表面に小型の圧力センサや加速
度センサを形成し、更にその動作信号を処理する回路を
その基板上に集積化した装置が提案されている。
【0003】この種の装置として関連するものには、例
えば、公開特許公報平5−304303号、公表特許公報平4−
504003号、米国特許第5025346号、シー.ディー.ファ
ング他編「マイクロマシーニング アンド マイクロパッ
ケージング オブ トランスデューサーズ」169〜187ペー
ジ(Micromachining and Micropackaging of Transduce
rs,edited by C.D.Fung,P.W.Cheung,W.H.Ko and D.G.Fl
eming、p.169〜187(Elsevier Science Publishers B.
V.,)1985)等が挙げられる。
【0004】一方、シリコンの薄片加工方法として、シ
リコン基板中に水素イオン(プロトン)を打ち込んでそ
の場所を破砕する‘スマートカット’と称する加工法が
知られている。この種の方法として関連するものには、
例えば、エム.ブルエル著エレクトロニクス レターズ
第31巻第1201頁(1995年)「絶縁物上のシリ
コン材料の技術」(M.Bruel:Silicon on insulator mat
erial technology :ELECTRONICS LETTERS vol.31, p.12
01〜1202 (1995.7.6))、阿部孝夫著「大口径ウエハのた
めの次世代加工技術」電子材料 1996年7月号第22頁等が
挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、圧力
センサや加速度センサのダイアフラム、カンチレバー
(片持ち梁)やブリッジ等の可動薄片等をシリコン単結
晶膜またはシリコン多結晶膜で形成している。
【0006】シリコン単結晶膜の場合は、シリコン・オ
ン・インシュレータ(SOI)基板を使用している。特
性的には比較的安定しているが、異質材料が接着されて
いるため本質的に応力が懸かっており歪が内蔵されてい
る。また、コスト高の対応策が課題であり、各種のSO
Iプロセスが検討されている。
【0007】一方、シリコン多結晶膜の場合は、一般の
シリコン半導体デバイスの製造と同様のプロセスでシリ
コン多結晶膜を堆積でき製造コストは有利であるが、多
結晶膜中の応力や変形の対策が課題であり、応力や変形
の対策としてシリコン多結晶膜のアニールが種々検討さ
れている。
【0008】応力や変形の原因は、基板と薄膜との熱膨
張率の差、薄膜の結晶粒の成長、薄膜の表面や粒界の酸
化等の薄膜形成過程に起因するもの、可動薄片の厚みや
大きさ、基板との接合状態等のデバイス構造に起因する
もの等が複雑に関連しており、高精度化、小型化には未
だ充分には対応できていない。
【0009】更に、上記従来技術は、可動薄片をシリコ
ン基板と一部の接合個所を除いて分離するため、あらか
じめ可動薄片とシリコン基板の間にシリコン酸化膜等の
異種材料の犠牲層を介在させ、サイドエッチングにより
取り除いている(犠牲エッチング)が、アスペクト比が
極めて大きいサイドエッチングは可動薄片が破損しやす
い問題がある。
【0010】本発明の目的は、製造プロセスが容易で低
コストであり、かつ応力や変形がない圧力センサや加速
度センサのダイアフラム、カンチレバー(片持ち梁)や
ブリッジ等の可動薄片の製造方法およびそれを用いた高
精度高信頼長寿命の圧力センサや加速度センサを提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的はダイアフラ
ム、カンチレバー(片持ち梁)やブリッジ等の可動薄片
を基板のシリコン結晶と同一素材から加工形成すること
により達成される。特に、シリコン基板として特定の結
晶方位を有する無転位の単結晶を使用することにより、
歩留まりや機械的強度(へき開、転位の発生方向、応力
による塑性変形等)及びその信頼性を格段に向上させる
ことができる。
【0012】本発明によれば、シリコン結晶基板の所定
のパターン内またはパターン周囲の選択した領域に、水
素イオン(プロトンまたは/及びデュートロン)を打ち
込むことにより打ち込み層を形成するとともに、前記打
ち込み層に前記シリコン結晶基板の表面に延びる排出領
域を形成するイオン打ち込み工程と、上記シリコン結晶
基板を400〜600℃に加熱することにより、前記排出領域
を介して前記水素イオン打ち込み層をシリコン結晶基板
から除去してシリコン基板表面に対向する分離用空隙を
形成し、前記水素イオンの打ち込み層よりも表面側の層
をシリコン結晶薄膜の可動薄片に加工する除去工程とか
らなり、前記シリコン結晶基板の表面層の下部に分離空
隙を形成することによりシリコン結晶基板に対面した同
一素材より一体加工された可動薄片を形成し、前記イオ
ン打ち込み工程で選択されなかった領域により前記可動
薄片が前記シリコン結晶基板本体と連結する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を用
いて詳細に説明する。
【0014】〔実施例1〕図1は本発明による加速度セ
ンサ用のカンチレバー部の製造工程を示す断面模式図で
ある。
【0015】図1(a)はシリコン単結晶基板10を示
す。この結晶の品位は、製法;CZ(チョコラルスキー
法、引上げ法)、結晶方位;オフアングル(オフオリエ
ンテーション)のない(111)面、導電型;p型、抵
抗率;10〜30Ω−cm、直径125mmφ、厚み625μmであ
る。オフアングルのない(111)面を使用するのは、
アルカリ水溶液による異方性エッチングにおいて平滑面
を得るためである。
【0016】図1(b)はシリコン単結晶基板10の表面
にシリコン酸化膜11を形成してパターニングし、シリコ
ン単結晶基板10の表面層の一部をエッチング除去した状
態を示す。
【0017】凹部12の深さは、後述するカンチレバー1
8を構成する可動薄片の厚みと分離用空隙17の厚みの
和とほぼ等しい。凸部121(もとの結晶基板10の表
面)のパターンは可動薄片のパターンである。エッチン
グは六フッ化イオウ(SF6)と酸素(O2)の混合ガスを使用
したマイクロ波励起のプラズマエッチング法により異方
性に加工した。
【0018】図1(c)はアルミニウムのマスク13を形
成した状態を示す。シリコン基板10と可動薄片とを分離
するための分離用空隙17(犠牲層)となる領域以外を
マスキングしている。アルミニウムマスクの厚みは12±
1μmである。
【0019】図1(d)は水素イオン(プロトン:H+)
を打ち込みした状態を示す。水素イオン打ち込みは第1
段階は打ち込みエネルギー 400keV(打ち込み深さ7.0μ
m)、ドーズ量 6x1016ions/cm2、第2段階は打ち込み
エネルギー 280keV(打ち込み深さ5.3μm)、ドーズ量
5.5×1016ions/cm2である。
【0020】図1(d')は図1(d)の○部の拡大詳
細図を示す。第1段階の水素イオン打ち込みにより、打
ち込み層14がシリコン表面から深さxaの位置に幅da
形成され、第2段階の水素イオン打ち込みにより、打ち
込み層15がシリコン表面から深さxbの位置に幅dbで形
成される。ここで打ち込み層14より表面に近い層の部分
はカンチレバー18を構成する可動薄片となる層であ
り、2つの打ち込み層14と15及びそれらに挟まれた領域
16は分離用空隙17となる部分である。打ち込み層1
4、15は、図1(a)の工程で形成された凹部12まで
延びている。
【0021】図1(e)は図(d)の基板10からマス
ク13を除去した後、窒素気流中で550℃、30min熱処理
した状態を示す。この結果、シリコン単結晶基板10に打
ち込まれた水素は水素ガスおよびシリコン−水素化合物
のガスとして飛散放出し、2つの打ち込み層で挟まれた
領域16は破砕されて分離用空隙17が形成される。打ち込
み層の厚みは薄いけれども2つの打ち込み層を形成する
ことにより、幅の大きい空隙を作成することができる。
打ち込み層14、15は、凹部12にまで延びているた
め、マスク13を除去すれば基板10の外部へ連通する
ことになり、ガスは飛散放出する。上記実施例において
は、熱処理温度は、550℃で行ったが、400℃ない
し600℃の範囲内で選択するのが適切である。
【0022】打ち込まれた水素が全部(Si−H2)の形で
ガス化したとすると、反応するシリコンの厚みは約0.01
μm(100Å)となり、分離用空隙17の厚みは2つの打
ち込み層14、15で挟まれた領域16の厚みが主体とな
ることが判る。それ故、第1段階および第2段階の水素
イオン打ち込みのエネルギーを調節することにより分離
用空隙17の厚みを制御できる。
【0023】2つの打ち込み層14、15で挟まれた領
域16の破砕されたシリコンをエッチング除去するため及
び分離用空隙17の内面を平滑にするため、水酸化カリウ
ム(KOH)水溶液でエッチングした。これにより、表面
層に対向した高品位の単結晶シリコン膜によるカンチレ
バー18を構成する可動薄片が基板10の本体と一体で形
成され、高精度・高信頼性の加速度センサを製作するこ
とができる。カンチレバー18は、イオン打ち込み工程
で選択されなかった領域により基板本体と連結されるの
で、両者は全く同一の素材で形成される。したがって、
応力や変形のない半導体センサを作ることが可能であ
る。
【0024】上記の例では、カンチレバー(片持ち梁)
の作製の基本的プロセスを説明したが、同様のプロセス
により、ブリッジやダイヤフラムの形状も作製すること
が可能である。
【0025】〔実施例2〕図2は本発明による圧力セン
サ用のダイアフラム部の製造工程を示す断面模式図であ
る。
【0026】図2(a)はシリコン単結晶基板20を示
す。この結晶の品位は、製法;CZ、結晶方位(10
0)面、導電型;n型、抵抗率;1〜4Ω−cm(ドーパン
ト;リン)、直径;125φ、厚み625μmである。
【0027】図2(b)はアルミニウムのマスク23を形
成した状態を示す。シリコン基板20とダイアフラムとを
分離するための分離用空隙27(犠牲層)となる領域以
外をマスキングしている。アルミニウムマスクの厚みは
12±1μmである。
【0028】図2(c)は水素イオン(プロトン:H+)
を打ち込みした状態を示す。水素イオン打ち込みは第1
段階は打ち込みエネルギー 300keV(打ち込み深さ5.5μ
m)、ドーズ量 5x1016ions/cm2、第2段階は打ち込
みエネルギー 180keV(打ち込み深さ2.6μm)、ドーズ
量 4x1016ions/cm2である。
【0029】この時、深さ方法の詳細は図1(d’)に
示した状態と同様でに、2つの打ち込み層24と25及
びそれらに挟まれた領域26は分離用空隙27層となる
部分である。なお、分離用空隙27の幅を規定すること
により、ダイアフラム28を構成する可動薄片の変位を
制限でき、過剰な圧力からの自己保護機能を有すること
ができる。
【0030】図2(d)はシリコン単結晶基板20の表面
のアルミニウムマスク23を除去した後、シリコン酸化
膜21を形成してパターニングし、それをマスクとしてシ
リコン単結晶基板20の一部をエッチング除去した状態を
示す。
【0031】凹部22の深さは、ダイアフラム28の厚み
と分離用空隙27の厚みの和とほぼ等しい。水素イオン
打ち込み層24、25は、凹部22内にまで延びている。
シリコン酸化膜21マスクは、マイクロ波励起の低温プ
ラズマCVD法(基板温度200℃以下)により作成さ
れ、厚みは0.8μmである。
【0032】この時、基板20の温度は、水素打ち込み
層24、25の熱分解による飛散を防止するために、40
0℃以下の低温で形成することが必要である。エッチン
グは塩素(Cl2)ガスを使用したマイクロ波励起のプラズ
マエッチング法により開口部が広いテーパ付きの異方性
に加工した。これは、後のプロセスで開口部の充填をし
やすくするためである。
【0033】図2(d')は(d)の部分平面図を示
す。AA'断面が図2(d)に相当する。水素イオン打
ち込み層24、25となる領域は、第1段階及び第2段階の
水素イオン打ち込みされた領域であり、凹部22は、シリ
コン単結晶基板20にプラズマエッチングで形成され、少
なくともその一部が水素イオン打ち込みされた水素イオ
ン打ち込み層24、25の領域を含んでいることが肝要であ
る。
【0034】図2(e)は窒素気流中で550℃、30min熱
処理した状態を示す。この結果、シリコン単結晶基板20
に打ち込まれた水素は水素ガスおよびシリコン−水素化
合物のガスとして凹部22を経て基板20の外部へ飛散放
出し、2つの打ち込み層24、25で挟まれた領域26は
破砕されて分離用空隙27とダイアフラム28が形成され
る。
【0035】破砕されたシリコンのエッチング及び分離
用空隙27の内面の平滑化のため、凹部22は、硝酸(HNO
3 1容)−フッ酸(HF 20容)混合液とフッ酸で交互にエッ
チングした。エッチングは液の侵入拡散をよくするため
70±5℃とした。
【0036】図2(f)は凹部22を真空中で多結晶ま
たはアモルファスシリコン膜29を充填した状態を示
す。シリコン膜29の形成は、マイクロ波励起の低温プ
ラズマCVD法により、反応ガスとしてシラン(SiH4)と
塩化水素(HCl)を用いた選択成長とし、反応圧力 5mmTor
r、基板温度 300〜350℃、成膜速度 1.5〜2μm/minで
ある。
【0037】その後、表面のシリコン酸化膜21をエッ
チング除去した。これにより、シリコン単結晶基板20
の表面層に対向して基板20と同等の高品位シリコン膜
によるダイアフラム28が基板20と一体で形成され、
高精度・高信頼性の圧力・加速度センサを製作すること
ができる。
【0038】シリコン結晶基板としては、無転位の単結
晶が性能特に信頼性や寿命的には最も優れているが、コ
ストの低減のため高品位の多結晶を使用することも可能
である。
【0039】分離用空隙27の厚みを調整するための2
層の水素イオン打ち込み層24、25の形成は、2種類
の異なる打ち込みエネルギーを用いる方法の他に、打ち
込み角度を異ならせる方法、例えば、打ち込み角度 0°
及び45°を用いることも可能である。この場合は打ち込
み層の横位置が少し(深さの1/3〜1/4程度)ずれるが実
用上は全く差し支えない。
【0040】また、打ち込み量(ドーズ量)が多いの
で、特に高エネルギーの場合は軽水素イオン(プロト
ン:H+)と重水素イオン(デュートロン:D+)・水素分
子イオン(H2+)を分離せずに用いることにより打ち込
み時間を短縮することも可能である。更に、ドーズ量が
多いため、高周波電源のパルス変調器によりデューティ
50%にすることにより絶縁碍子等の加速部の過熱を避け
長時間の運転が可能となる。
【0041】〔実施例3〕図3(a)は拡散ピエゾ型加
速度センサの可動薄片部の斜視図で、シリコン単結晶基
板30、分離用空隙37、カンチレバー(片持ち梁)38を有
し、その表面部に抵抗R1、R2、R3、R4の拡散ピエゾ
抵抗が形成されている。カンチレバー(片持ち梁)中の
各抵抗により図中のGl、Ghの方向の加速度を検出す
る。図面では省略してあるが、シリコン基板30の表面に
信号処理回路が形成されている。図3(b)は加速度の
検出回路を示す。
【0042】図4はその製造工程を示す図で、図3
(a)のA−A'部の断面模式図である。 図4(a)
はシリコン単結晶基板40を示す。この結晶の品位は、製
法;CZ(チョコラルスキー法、引上げ法)、結晶方
位;オフアングル(オフオリエンテーション)のない
(100)面、導電型;n型、抵抗率;1〜4Ω−cm、直
径125mmφ、厚み625μmである。
【0043】図4(b)は所定のパターンにボロン拡散
しp型拡散層42を形成した状態を示す。シリコン酸化
膜のマスク41を形成し、通常のホトリソグラフィによ
り窓開けした後、ボロンのイオン打ち込み(ドーズ量 8
×1014ions/cm2)、アニーリング(700℃、30min、水蒸
気雰囲気)とドライブイン拡散(1200℃、12min、窒素
雰囲気)により、拡散濃度(3×1018atoms/cm3)と抵抗
率(ρs=120Ω/cm3)を制御した。
【0044】図4(c)は、シリコン基板40の表面の所
定の位置に通常のCMOSプロセスまたはバイポーラプ
ロセス等を用いて信号処理回路43(図3では省略してあ
る)とアルミニウム配線層を形成し、更に基板全面にシ
リコン窒化膜とリンガラス膜の積層パシベーション膜44
を形成した状態を示す。
【0045】図4(d)は所定の領域に水素イオンを打
ち込みした状態を示す。マスクの形成や2層の水素イオ
ンの打ち込み層45は図1に示した例の場合と同様であ
る。
【0046】図4(e)はシリコン単結晶基板40を所定
のパターンでエッチングした状態を示す。前記シリコン
窒化膜上に堆積したシリコン酸化膜とホトレジストをマ
スクとして異方性エッチング溝46を形成した。
【0047】図4(f)は上記シリコン単結晶基板40を
アニールして水素イオン打ち込み層45及び2つのイオン
打ち込み層で挟まれた領域を除去することにより、分離
用空隙47、カンチレバー(片持ち梁)48を形成した状態
を示す。
【0048】この場合のアニールは、550℃、30min窒素
気流中で水素及び水素化合物の除去と、引き続いて昇温
させて850℃、30min窒素気流中で水素イオン打ち込みに
よるボロン拡散層42の結晶性改善の2段階のアニールで
ある。これにより、拡散ピエゾ抵抗型の加速度センサが
作製できる。
【0049】〔実施例4〕図5(a)及び(b)は本発
明の他の実施例による容量型加速度センサの斜視図及び
そのA−A’断面の模式図を示す。p型シリコン単結晶
ウエハ50の所定領域に固定電極用のn型拡散層51を形成
し、更に該シリコン単結晶ウエハ50の表面の一部にシリ
コン酸化膜52を形成して全面にCVDによりシリコン層
53を堆積させたものを基板として用いた。
【0050】この時、シリコン基板の露出面にはエピタ
キシャル成長によりシリコン単結晶膜53aが、シリコン
酸化膜52上には多結晶シリコン膜53bが形成される。カ
ンチレバー54、55や信号処理回路56はシリコン単結晶の
領域に形成されるようにする。
【0051】その後の工程は上記の実施例の場合と同様
である。
【0052】本センサは、図中のXおよびY方向の二次
元の加速度をセンシングするため、それぞれに垂直な方
向のカンチレバー(片持ち梁)の可動薄片の可動電極群
54及び55からなり、それらは懸垂ビーム部57を介して周
囲の固定端58と接続されている。シリコン基板のエピタ
キシャル層53a内の所定の位置に形成された信号処理回
路56は、固定電極51及び可動電極54、55からの出力端子
と接続されている。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、基板と一体化されたシ
リコン単結晶のダイアフラム、カンチレバーやブリッジ
等の可動薄片を通常の半導体プロセスで形成でき、圧力
センサ、加速度センサの高精度化、高信頼化、長寿命
化、低コスト化が達成できる。
【0054】さらに、本発明によれば、可動薄膜は基板
の中に作られるのでエピタキシャル成長などで製作され
るものと比べ、材質は全く同一であり均一な性質を保て
る。さらに犠牲層の除去はエッチングで行うために製造
時間が短く取れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のカンチレバーの製造工程を
示す断面模式図である。
【図2】本発明の他の実施例のダイアフラムの製造工程
を示す断面模式図である。
【図3】図1の本発明の加速度センサ主要部を示す斜視
模式図である。
【図4】図3の本発明の加速度センサの製造工程を示す
断面模式図である。
【図5】本発明の他の実施例のセンサ主要部を示す斜視
模式図及びその断面模式図である。
【符号の説明】
10、20、30、40…シリコン単結晶基板、14、
15、24、25、45…水素イオン打ち込み層、1
7、27、47…分離用空隙、18、38、48、5
4、55…カンチレバー(片持ち梁)、28…ダイアフ
ラム、43、56…信号処理回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 康弘 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 斉藤 明彦 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 2F055 AA40 BB20 CC02 CC12 DD05 EE14 FF43 GG01 4M112 AA02 BA01 BA07 CA23 CA26 CA32 CA36 DA04 DA10 DA12 DA13 EA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)シリコン結晶基板の表面層を所定の
    パターンを残してエッチングにより除去するエッチング
    工程と、 (b)前記所定のパターン内またはパターン周囲の選択し
    た領域に、水素イオン(プロトンまたは/及びデュート
    ロン)を打ち込むことにより水素イオン打ち込み層を形
    成するとともに、前記打ち込み層に前記シリコン結晶基
    板の表面に延びる排出領域を形成するイオン打ち込み工
    程と、 (c)上記シリコン結晶基板を400〜600℃に加熱すること
    により、前記排出領域を介して前記水素イオン打ち込み
    層をシリコン結晶基板から除去してシリコン基板表面に
    対向する分離用空隙を形成し、前記水素イオンの打ち込
    み層よりも表面側の層をシリコン結晶薄膜の可動薄片に
    加工する除去工程とからなり、前記シリコン結晶基板の
    表面層の下部に分離空隙を形成することによりシリコン
    結晶基板に対面した同一素材より一体加工された可動薄
    片を形成し、前記イオン打ち込み工程で選択されなかっ
    た領域により前記可動薄片が前記シリコン結晶基板の本
    体と連結することを特徴とする半導体センサの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 (a)シリコン結晶基板の所定のパターン
    に、水素イオン(プロトンまたは/及びデュートロン)
    を打ち込む工程と、 (b)上記シリコン結晶基板の表面の上記の所定のパター
    ンの周囲または内部の選択された領域をエッチングによ
    り除去する工程と、 (c)上記シリコン結晶基板を400〜600℃に加熱すること
    により、水素イオン打ち込み層を除去して分離用空隙を
    形成し、水素イオンの打ち込み層より表面側の層をシリ
    コン結晶薄膜の可動薄片に加工する工程とからなること
    を特徴とする加速度センサの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記水素イ
    オンを打ち込む工程は、少なくとも2水準の打ち込みエ
    ネルギーを用い、シリコン結晶基板中の少なくとも2つ
    の水素イオン打ち込み層及びそれらに挟まれた領域を分
    離用空隙に形成する加速度センサの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、前記水素イ
    オンを打ち込む工程は、少なくとも2水準の打ち込み角
    度を用いシリコン結晶基板中の少なくとも2つの水素イ
    オン打ち込み層及びそれらに挟まれた領域を分離用空隙
    に形成する加速度センサの製造方法。
  5. 【請求項5】 (a)シリコン結晶基板の表面層を所定の
    パターンを残してエッチングにより除去するエッチング
    工程と、 (b)前記所定のパターン内またはパターン周囲の選択し
    た領域に、水素イオン(プロトンまたは/及びデュート
    ロン)を打ち込むことにより、水素イオン打ち込み層を
    形成するイオン打ち込み工程と、 (c)前記イオン打ち込み工程により形成された打ち込み
    層を前記シリコン結晶基板の表面に連絡する開口部を形
    成する開口工程と、 (d)前記シリコン結晶基板を400〜600℃に加熱すること
    により、前記開口部を介して前記水素イオン打ち込み層
    をシリコン結晶基板から除去してシリコン基板表面に対
    向する分離用空隙を形成し、前記水素イオンの打ち込み
    層よりも表面側の層をシリコン結晶薄膜の可動薄片に加
    工する除去工程とからなり、前記シリコン結晶基板の表
    面層の下部に分離用空隙を形成することによりシリコン
    結晶基板に対面した同一素材より一体加工された可動薄
    片を形成し、前記イオン打ち込み工程で選択されなかっ
    た領域により前記可動薄片が前記シリコン結晶基板の本
    体と連結することを特徴とする半導体センサの製造方
    法。
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