JP2000019065A - Otdr波形データの自動解析方法 - Google Patents

Otdr波形データの自動解析方法

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JP2000019065A
JP2000019065A JP10190822A JP19082298A JP2000019065A JP 2000019065 A JP2000019065 A JP 2000019065A JP 10190822 A JP10190822 A JP 10190822A JP 19082298 A JP19082298 A JP 19082298A JP 2000019065 A JP2000019065 A JP 2000019065A
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optical
light
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JP10190822A
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Takao Minami
隆生 南
Nobunari Takeuchi
伸成 竹内
Keiichi Shimizu
慶一 清水
Takashi Ganji
崇 元治
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Kansai Electric Power Co Inc
Ando Electric Co Ltd
Original Assignee
Kansai Electric Power Co Inc
Ando Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多分岐光伝送路から得られるOTDR波形デ
ータに基づいて障害回線及び障害距離を自動的に検出す
ることができるOTDR波形データの自動解析方法を提
供すること。 【解決手段】 多分岐光線路へ光パルスを入射させ、反
射される光を測定し(ステップS10)、この測定結果
からフレネル反射点・接続点を検出し、検出されたフレ
ネル反射点・接続点を分割点として、測定結果を分割し
(ステップS30)、分割された測定結果の各範囲につ
いて移動分離解析を行い(ステップS50)、各範囲各
々に対して、前記移動分離解析の解析結果から光線路の
本数を判断し(ステップS70)、ステップS10から
ステップS70を繰り返し行って得られる光線路の本数
の変化によって障害の発生を検出する(ステップS8
0)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、OTDR波形デー
タの自動解析方法に係り、特に多分岐光伝送路の障害発
生時間や障害回線及び障害発生箇所の距離を測定するO
TDR波形データの自動解析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来の多分岐光線路試験装置の
全体構成を示す図である。この多分岐光線路試験装置
は、1.31/1.55μm帯の波長を通信用の波長と
して用い、波長多重伝送路として設けられた8分岐形光
線路の故障の試験を行うものである。図7において、O
TDR(Optical Time Domain Reflectometer)測定器
1からの試験光(1.6μm帯)はカプラ2を介し光線
路3へ入射し、スターカプラ4によって分岐された後、
光ファイバNo1〜No8に分配される。これらの各光
ファイバNo1〜No8のONU(Optical Network Un
it:加入者ネットワーク装置)の手前の箇所には、フィ
ルタ41〜48が各々設けられている。これらのフィル
タ41〜48は、各ONUに対する光信号のみを通過さ
せ、試験光は反射する通過帯域特性を有している。
【0003】したがって、光ファイバNo1〜No8を
進んできた各試験光は、これらのフィルタ41〜48に
よって反射され、各フィルタからの反射光が光フィルタ
41〜48を逆戻りすることとなる。そして、これらの
反射光はスターカプラ4を通過することにより合波さ
れ、カプラ2を介して応答光としてOTDR測定器1に
戻される。このようにして戻された応答光がOTDR測
定器1によって解析される。
【0004】図8は、このOTDR測定器1によって観
測される応答光の波形例を示すグラフである。図8に示
す波形は、上記応答光の時系列的変化を示すものである
が、図8では、応答光の伝搬時間に光の伝送速度を乗じ
た値(すなわち、応答光が伝搬してきた光ファイバの長
さ)を横軸としている。ここで、応答光は、各フィルタ
41〜48からの反射光が合波されたものであるが、こ
れらのフィルタはOTDR測定器1からの距離が異なっ
た位置に設けられている。従って、OTDR測定器1に
よって観測される各フィルタ41〜48からの反射光は
時間軸上において重ならず、各々分離して観測されるこ
ととなる。図8中において、最も左側に示された波形R
がスターカプラからの反射光であり、これから右側に向
かって順に、光ファイバNo1〜No8を介してOTD
R測定器1に戻される反射光の波形が表示されている。
【0005】図9(a),(b)は、OTDR測定器1
によって観測される反射光のうち光ファイバNo6〜N
o8を介して戻ってきた各反射光の波形を拡大して示し
たものであり、図9(a)は、いずれの光ファイバにも
故障が生じていない場合、図9(b)は、光ファイバN
o7に3dBの曲げ損失を付与して故障を模擬した場合
を各々示している。
【0006】これらの図に示すように、光ファイバNo
7については、故障を模擬的に生じさせたことにより反
射光の強度の低下が生じていることが分かる。このよう
に、図7に示す構成によれば、OTDR測定器1に戻っ
てくる応答光中の各反射光の強度を解析することにより
光線路に生じた故障を検出することができるのである。
なお、この技術については、1994年電子情報通信学
会秋期大会における論文B−846「分岐形光線路の
1.6m帯故障切り分け試験技術」に開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の多分岐光線路の故障切り分けの試験系では、光線路
の故障回線だけ検出できる。つまり、故障が発生した回
線を特定できる。しかしながら、故障回線の故障が生じ
た点の距離が検出できないという問題がある。さらに、
スターカプラ4からフィルタ41〜48までの間隔をそ
れぞれ異なるように設置しなければならないのでファイ
バ長が制限されてしまうという問題がある。上記のよう
に、スターカプラ4からフィルタ41〜48までの間隔
をそれぞれ異なるように設置する場合には、それぞれの
フィルタを構成するシステムのコストを考えれば実際上
実用化が困難である。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、多分岐光伝送路から得られるOTDR波形デー
タに基づいて障害回線及び障害距離を自動的に検出する
ことができるOTDR波形データの自動解析方法を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、多分岐光線路へ光パルスを入射させ、反
射される光を測定する第1のステップと、前記第1のス
テップにおける測定結果からフレネル反射点・接続点を
検出する第2のステップと、前記第2のステップで検出
されたフレネル反射点・接続点を分割点として、前記測
定結果を分割する第3のステップと、分割された前記測
定結果の各範囲について移動分離解析を行う第4のステ
ップと、前記各範囲各々に対して、前記移動分離解析の
解析結果から光線路の本数を判断する第5のステップ
と、前記第1のステップから前記第5のステップを繰り
返し行って得られる前記光線路の本数の変化によって障
害の発生を検出する第6のステップとを具備することを
特徴とする。また、本発明は、前記第6のステップが、
光線路の本数の変化があった箇所を障害発生箇所として
検出することを特徴とする。また、本発明は、前記移動
分離解析が、前記測定結果の各範囲に対して所定の幅を
有する分離解析幅を設定し、当該分離解析幅で指定され
る範囲の中心点を、前記測定結果の各範囲全てにわたっ
て移動させながら分離解析を行うことを特徴とする。ま
た、本発明は、前記第3のステップが、前記測定結果を
分割した後に雑音を除去するステップを有することを特
徴とする。また、本発明は、前記第2のステップが、前
記測定結果を対数変換した後、前記フレネル反射点・接
続点を検出することを特徴とする。また、本発明は、前
記第6のステップが、光線路の本数の変化があった時間
を障害発生時間として検出することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一
実施形態によるOTDR波形データの自動解析方法が適
用される多分岐光線路試験装置の構成例を示すブロック
図である。図1において、50はOTDR測定器であ
り、52はデータ解析を行う為のソフトウェアが格納さ
れたメモリ、当該ソフトウェアを実行してOTDR測定
器50を制御し、OTDR測定器50によって得られた
測定結果を解析する制御部等を備えた制御装置である。
【0011】上記OTDR測定装置50は、レーザ光を
出射する光出射端を備えている。54はこの光出射端と
光ファイバ56とを接続する光コネクタであり、光ファ
イバ56の他端は光カプラ58と接続されている。光カ
プラ58は光ファイバ56から入射されるレーザ光を光
ファイバ60a及び光ファイバ60bへ分岐し、逆に光
ファイバ60a及び光ファイバ60bから入射される光
を合波して光ファイバ56へ出射する。
【0012】62aは光ファイバ60aと分岐光ファイ
バ64aとを接続する光コネクタであり、62bは光フ
ァイバ60bと分岐光ファイバ64bとを接続する光コ
ネクタである。また、66aは分岐光ファイバ64aの
終端器であり、66bは分岐光ファイバ64bの終端器
である。
【0013】上記光カプラ58、分岐光ファイバ64
a,64b、及び終端点66a,66bは、本実施形態
における試験対象を構成している。そして、上記試験対
象に対し、光カプラ58を介して接続されたOTDR測
定器50及びOTDR測定器50を制御するためのソフ
トウェアを格納したメモリ等が備えられた制御装置52
が、本実施形態における多分岐光線路試験装置を構成し
ている。なお、図1には図示されていないが、本多分岐
光線路試験装置は、OTDR測定器50の測定結果を記
憶する大容量の測定結果記憶装置、例えばハードディス
ク等を有している。
【0014】次に、上記構成による多分岐光線路試験装
置の測定時の動作について説明する。まず、OTDR測
定器50から光パルスが出射されると、出射された光パ
ルスは光コネクタ54及び光ファイバ56を介して光カ
プラ58へ入射する。光カプラ58へ入射した光パルス
は光カプラ58で分岐され、分岐光は光ファイバ60a
及び光ファイバ60bへ各々入射する。
【0015】分岐光は光ファイバ60a及び光ファイバ
60b内を各々伝搬し、光コネクタ62a,62bを介
して、分岐光ファイバ64a,64bへ各々入射する。
光パルスが分岐光ファイバ64a,64b内を伝搬する
際に後方散乱光が生じ、この後方散乱光は光パルスが伝
搬する方向と反対の方向に伝搬する。各々の分岐光ファ
イバ64a,64b内で生じた後方散乱光はカプラ58
によって合波され、光ファイバ56及び光コネクタ54
を介して応答光としてOTDR測定器50へ入射する。
【0016】この応答光は、OTDR測定器50内部
で、そのレベルに応じた電気信号に変換され、標本化及
び量子化されてディジタル信号に変換される。変換され
たディジタル信号は、OTDR波形データとして制御装
置内に設けられたメモリに保存される。
【0017】図2は、分岐光ファイバ64a,64bの
何れにも障害が発生していない場合におけるOTDR波
形データの一例を示す図である。図2において、図中の
横軸は距離を示し、横軸上において各データを示す点
(ポイント)は、1点が2[m]に対応している。すな
わち、例えば、20000ポイントは、40km(=2
[m]x20000)に対応する。
【0018】また、この図において、縦軸は各分岐光フ
ァイバ64a,64bの後方散乱光のレベルを示す。な
お、図2に示されたOTDR波形データは、各分岐光フ
ァイバ64a,64bの後方散乱光が様々に重なった波
形であることを示している。更に、図2において、符号
E1が付されたスパイク状の波形は、分岐光ファイバ6
4aに入射した光パルスが分岐光ファイバ64aの終端
器66aにおいてフレネル反射されて得られる波形であ
り、符号E2が付されたスパイク状の波形は、分岐光フ
ァイバ64bに入射した光パルスが分岐光ファイバ64
bの終端器66bにおいてフレネル反射されて得られる
波形である。また、図2において符号C1が付されたス
パイク状の波形は、光カプラ58に入射する光パルスが
フレネル反射されることによって得られる波形である。
【0019】次に、上述した動作によって得られた測定
結果から障害回線及び障害距離を自動的に検出すること
ができる本発明の一実施形態によるOTDR波形データ
の自動解析方法について説明する。図3は、本発明の一
実施形態によるOTDR波形データの自動解析方法の手
順の一例を示す流れ図である。
【0020】ステップS10の処理は、上述のように、
受光信号をディジタル・データに変換する処理である。
操作者の操作によって解析処理の開始が指示された場
合、又は上述した測定が終了するとステップS20へ進
む。まず、ステップS20では、OTDR波形データを
対数変換して直線化する処理が行われる。この処理は、
一般的なOTDR測定データが指数関数的に減少するデ
ータであるので、取扱いを簡便にするために行われる処
理である。
【0021】本実施形態においては、ステップS20で
行われる対数変換は以下の(1)式に基づいて行われ
る。 yn=5・log(xn) ・・・・・(1) ここで、上記(1)式において変数xnは、OTDR測
定器50によって受光される後方散乱光のレベル(光パ
ワー)を示す。また、変数xnの添え字n(n=1,
2,3,…,20000)は、図2に示すグラフの横軸
上における各ポイントを識別するために用いられる添え
字である。つまり、変数x1は、図2に示すグラフにお
ける2[m](=2m×1)の地点において生じた後方
散乱光のレベルを示し、x20000は、40km(=2
[m]x20000)の地点において生じた後方散乱光
のレベルを示す。
【0022】上記(1)式によって、20000個のO
TDR測定データは、20000個の波形データyn
変換される。図4は、図2に示すOTDR測定データを
対数変換して得られる波形を示す図である。図4に示さ
れたように、図2中において指数的に減少している箇所
(例えば、図2中において符号L1〜L3が付された区
間)は直線化される。尚、図4において、図2に示され
たステップ状の波形に対応する部分には、図2中で用い
た符号と同一の符号が付してある。
【0023】ステップS20の処理が終了するとステッ
プS30へ進む、ステップS30では、直線化した波形
からスパイク状の波形を検出することにより、フレネル
反射点及び光ファイバの接続点を検出する処理が行われ
る。つまり、図4を参照して説明すると、図4中におい
て符号L1〜L3が付された区間は連続した値を有する
が、符号C1,E1,E2が付された箇所は波形がスパ
イク状となり不連続である。つまり、ステップ30で
は、波形の不連続点を検出する処理が行われ、これらの
点を分割点として、図4に示すOTDR波形データを分
割する。その結果符号L1,L2,L3が付された区間
は、それぞれ分割された区間となる。
【0024】ステップS40では、ステップS30で分
割された区間について波形に畳重しているノイズを除去
する処理が行われる。ステップS40の処理が終了する
とステップS50へ進み、移動分離解析処理が行われ
る。ここで、ステップS50で行われる移動分離解析処
理について図5を参照して説明する。図5は、移動分離
解析処理を説明するための図である。尚、図5では、図
4中の区間L3に対して移動分離解析処理を行う場合を
例に挙げて説明する。
【0025】移動分離解析処理とは、要約すると図3中
のステップS30で分割した各区間に含まれる分岐光フ
ァイバの本数を解析する処理である。この処理は、図4
に示された対数変換して得られた波形に基づいて、区間
L1〜L3各々についてその傾き等から減衰定数を算出
することによりその区間に含まれる分岐光ファイバの本
数を算出する。図5に示した例では、移動分離解析処理
を行う全範囲は符号L3が付された区間の全体範囲とな
る。
【0026】移動分離解析処理は、まず、上記の全体範
囲に対して分離解析を行う幅、即ち分離解析幅(パラメ
ータ)を設定する処理を行う。この分離解析幅は、対象
となる分岐光ファイバ64a,64bの長さ、本数等に
応じて適宜設定される。設定の際には操作者が処理装置
52に対してその値を入力するようにしてもよい。
【0027】上記分離解析幅が設定されると、設定され
た分離解析幅で指定された範囲の中心点を全体範囲の端
部に設定し、分離解析幅で指定された範囲と全体範囲と
が重複する範囲について分離解析が行われる。図5の例
では、符号E1が付された箇所に分離解析幅で指定され
た範囲の中心点を設定することにより、分離解析が行わ
れる範囲は、図5中の符号R1が付された範囲となる。
【0028】このとき、分離解析幅で指定された範囲の
中心点が全体範囲の両端の近傍に位置する場合は、中心
点の移動が制限されているので、全体範囲の両端の近傍
では分離解析幅を少しずつ減らしながら分離解析を行
う。図5の例では、符号D3が付された範囲においては
分離解析幅が減ぜられて解析が行われる。
【0029】上記範囲に関して分離解析が終了すると、
次に、分離解析幅で指定された範囲の中心点を図中右側
へ移動し、分離解析幅で指定された範囲と全体範囲とが
重複する範囲について分離解析が行われる。図5に示さ
れた例では、符号R2が付された範囲となる。以降同様
に、全体範囲、即ち図5の例においては符号L3が付さ
れた区間全体にわたって移動分離解析処理をおこない。
分離解析幅で指定された範囲に含まれる分岐光ファイバ
の本数を算出する。分離解析幅で指定された範囲の中心
点が全体範囲の端部、即ち符号E3が付されたスパイク
状の波形が得られた箇所に近づくと分離解析幅が少しず
つ減ぜられて分離解析が行われる(図5中の符号D2が
付された範囲)。
【0030】ステップS50の処理が終了すると、ステ
ップD60へ進む。ステップS60では、ステップS5
0で行われた分離解析結果から分離解析グラフを作成す
る処理が行われる。図6は、分離解析処理によって得ら
れた解析結果から得られた分離解析グラフの例を示す図
である。図6(a)は、図4中符号L1が付された範囲
の分離解析処理によって得られた分離解析グラフであ
り、図6(b)は、図4中符号L2が付された範囲の分
離解析処理によって得られた分離解析グラフであり、図
6(c)は、図4中符号L3が付された範囲の分離解析
処理によって得られた分離解析グラフである。図6
(a)〜図6(c)に示されたグラフの横軸は距離を表
示し、縦軸は光ファイバの本数を示す。
【0031】ステップS70では、ステップS60で得
られた分離解析グラフに基づいて光ファイバの本数を判
断する処理が行われる。この処理では、解析結果に解析
誤差が入っている可能性を考えて統計的に判断する必要
がある。図6(c)の解析結果によると、全体範囲の両
端側、即ち図6(c)の範囲D3′,D2′を解析する
ことによって得られた結果は、分離解析幅が短くなるの
で分離解析が不可と考えられる。従って、画面に表示さ
れる結果は、範囲D3′,D1′,D2′であるが、光
ファイバの本数を判定するのは範囲D1′の分離解析に
よる。分離解析の結果、範囲L3(図4)についての光
ファイバの本数は「1」、範囲L2の光ファイバの本数
は「2」、範囲L1の光ファイバの本数は「1」と判定
する。
【0032】ステップS70の処理が終了するとステッ
プS80へ進む。ステップS80では、ステップS10
〜ステップS70の処理で得られた光ファイバの本数に
基づいて、障害回線・障害距離を判断する処理が行われ
る。ステップS10〜ステップS70の処理は、一定時
間間隔で行われており、この測定時間をt1,t2,…,
k,tk+1,tk+2,…とすると、ある時点tiの測定結
果と、以前の測定結果とを比較することにより障害回線
・障害距離が得られることになる。つまり、フレネル反
射点までの距離が変化したことが検出されたら障害が発
生したと判断する。また、障害回線は、分岐光ファイバ
の終端器の位置が異なっているために、分離解析を行う
ことによって特定できる。更に、障害位置は、光ファイ
バ本数の変化があった箇所を特定することによって障害
距離を得ることができる。また、光ファイバ本数の変化
があった時間を記録することにより、障害が発生した時
間を得ることもできる。
【0033】上述説明したように、本発明の一実施形態
によるOTDR波形データの自動解析方法によれば、多
分岐光線路の発生する障害回線及び障害点の位置と発生
時間を自動的に測定することができる。従って、従来の
ように、障害回線を測定する際に、フィルタを回線毎に
異なる間隔に設置することなく、効率よくこれら測定作
業を行うことが可能である。また、本発明の一実施形態
によるOTDR波形データの自動解析方法によれば、同
一な計測動作が行われるので、人が計測を行う場合に比
較し、客観性があり、より高い信頼性を有する計測を行
うことが可能である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
多分岐光伝送路から得られるOTDR波形データに基づ
いて障害回線、障害距離、及び障害発生時間を自動的に
検出することができるという効果がある。また、本発明
によれば、同一な計測動作が行われるので、人が計測を
行う場合に比較し、客観性があり、より高い信頼性を有
する計測を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態によるOTDR波形デー
タの自動解析方法が適用される多分岐光線路試験装置の
構成例を示すブロック図である。
【図2】 分岐光ファイバの何れにも障害が発生してい
ない場合におけるOTDR波形データの一例を示す図で
ある。
【図3】 本発明の一実施形態によるOTDR波形デー
タの自動解析方法の手順の一例を示す流れ図である。
【図4】 図2に示すOTDR測定データを対数変換し
て得られる波形を示す図である。
【図5】 移動分離解析処理を説明するための図であ
る。
【図6】 分離解析処理によって得られた解析結果から
得られた分離解析グラフの例を示す図である。
【図7】 従来の多分岐光線路試験装置の全体構成を示
す図である。
【図8】 OTDR測定器1によって観測される応答光
の波形例を示すグラフである。
【図9】 OTDR測定器1によって観測される反射光
のうち光ファイバNo6〜No8を介して戻ってきた各
反射光の波形を拡大して示したものであり、(a)は、
いずれの光ファイバにも故障が生じていない場合、
(b)は、光ファイバNo7に3dBの曲げ損失を付与
して故障を模擬した場合を各々示している。
【符号の説明】
50 OTDR測定器 52 制御装置 54 光コネクタ 58 光カプラ 64a,64b 分岐光ファイバ 66a,66b 終端器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 伸成 東京都大田区蒲田4丁目19番7号 安藤電 気株式会社内 (72)発明者 清水 慶一 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 元治 崇 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 Fターム(参考) 2G086 CC01 CC03 CC04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多分岐光線路へ光パルスを入射させ、反
    射される光を測定する第1のステップと、 前記第1のステップにおける測定結果からフレネル反射
    点・接続点を検出する第2のステップと、 前記第2のステップで検出されたフレネル反射点・接続
    点を分割点として、前記測定結果を分割する第3のステ
    ップと、 分割された前記測定結果の各範囲について移動分離解析
    を行う第4のステップと、 前記各範囲各々に対して、前記移動分離解析の解析結果
    から光線路の本数を判断する第5のステップと、 前記第1のステップから前記第5のステップを繰り返し
    行って得られる前記光線路の本数の変化によって障害の
    発生を検出する第6のステップとを具備することを特徴
    とするOTDR波形データの自動解析方法。
  2. 【請求項2】 前記第6のステップは、光線路の本数の
    変化があった箇所を障害発生箇所として検出することを
    特徴とする請求項1記載のOTDR波形データの自動解
    析方法。
  3. 【請求項3】 前記移動分離解析は、前記測定結果の各
    範囲に対して所定の幅を有する分離解析幅を設定し、当
    該分離解析幅で指定される範囲の中心点を、前記測定結
    果の各範囲全てにわたって移動させながら分離解析を行
    うことを特徴とする請求項1記載のOTDR波形データ
    の自動解析方法。
  4. 【請求項4】 前記第3のステップは、前記測定結果を
    分割した後に雑音を除去するステップを有することを特
    徴とする請求項1記載のOTDR波形データの自動解析
    方法。
  5. 【請求項5】 前記第2のステップは、前記測定結果を
    対数変換した後、前記フレネル反射点・接続点を検出す
    ることを特徴とする請求項1記載のOTDR波形データ
    の自動解析方法。
  6. 【請求項6】 前記第6のステップは、光線路の本数の
    変化があった時間を障害発生時間として検出することを
    特徴とする請求項1記載のOTDR波形データの自動解
    析方法。
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